JP4520904B2 - 生体磁場計測装置 - Google Patents

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JP4520904B2 JP2005163443A JP2005163443A JP4520904B2 JP 4520904 B2 JP4520904 B2 JP 4520904B2 JP 2005163443 A JP2005163443 A JP 2005163443A JP 2005163443 A JP2005163443 A JP 2005163443A JP 4520904 B2 JP4520904 B2 JP 4520904B2
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Description

本発明は測定対象から発生する磁場、例えば、生体の心臓や脳等から発生する微弱な磁
場を、高感度な超電導量子干渉素子(SQUID Superconducting QU antum Interfer
ence Device)用いる磁束計を用いて行なう小型の磁場計測装置に関する。
従来、SQUIDを用いた磁場計測装置は生体の脳や心臓等から発生する磁場(以下、
生体磁気と呼ぶ)の計測に用いられてきた。生体磁気のような微弱な磁場の計測では、磁
場計測装置に混入してくる外来磁場を80dB−100dB(デシベル)以上に減衰させ
る必要がある。外来磁場は、送電線、走行する電車、自動車等に由来する磁気雑音が、商
用電源を通して磁場計測装置に混入してくる。
従来の生体磁気計測装置は、パーマロイ等の強磁性体を用いる磁気シールド室の内部に
置かれ、外来磁場が遮断された環境で計測を行っている。パーマロイ等の強磁性体を用い
る磁気シールド室は、高価で大きく重いため、設置できる医療機関が限られている。狭い
場所にも設置が容易なように、より軽量、小型の簡易な磁気シールドを使用する生体磁気
計測が望まれている。
このような要望に対して、パーマロイ等の強磁性体を筒状に形成し、この筒状の開口部
内に複数の計測用磁束計(以下センサという)を配置し、ベッドなどに寝かした被験者を
この筒内に挿入して、前記センサによる検出を可能にしたものが提案されている。この提
案では、複数のセンサで構成される検出面に垂直な方向を筒状の中心軸(x軸)と直交す
る方向に配置することで、外来磁場の影響をなくして計測を可能にするものである。しか
しながら、この提案では、筒状に形成した磁気シールドルームによる原理は提案されてい
るものの、実用的な提案はなされていない。
一方、前記磁気シールドルームにおける被験者の計測を容易にするために、ベッドにセ
ンサを移動可能に取り付け、被験者をベッドに寝かせた際に、前記検出面を被験者に負担
をかけることなく位置決めできるセンサ付ベッドが提案されている。
特開2000−175874号公報 特開2002−136492号公報
前記提案によれば、大がかりなシールドルームを設けることなく、微弱な磁場を計測で
きるので生体磁場計測装置の小型化に大きく貢献することができる。しかしながら、この
提案では、ベッドに寝かせた被験者を、どのようにして前記筒状の磁気シ−ルドルームに
入れ、あるいは出すのか具体的に開示されていない。このような装置においては、多様な
状況にも被験者に負担や不安を抱かせることなく、しかも検査技師が容易に作業をできる
ことが求められるために実用化にあたって大きな課題である。
その1つの解決方法として、ベッドに検出器を移動可能に取り付けることが考えられる
。しかしながら、前記従来例では、広い磁気シールドルームでの作業を前提としているた
めに、筒状の磁気シールドルームに適用については考慮されていない。
そこで、本発明の目的は、被験者に負担や不安を強いることなく、検査技師の取扱性が
良好な小型の生体磁場検査装置を提供することにある。
本発明の生体磁場計測装置は、前記目的を達成するために、その上面に被験者を乗せる
ための天板を有するベッド部と、前記ベッド部と所定の位置関係で床面に設置される筒状
の磁気シールドルームとを備え、前記ベッド部は、前記天板の長手方向の一端側に設けた
検査部を中央側に移動させる検査部移動機構部と、前記中央側に移動した前記検査部を天
板とともに前記磁気シールドルーム内に移動させる天板移動機構部を備えるようにする。
本発明によれば、被験者に負担や不安を強いることなく、検査技師の取扱性が良好な小
型の生体磁場検査装置が提供される。
以下、図1から図17を参照して、この発明に係る生体磁場計測装置を詳細に説明する
。また、以下の説明では検査対象を生体とし、心臓から発する磁場を計測する心臓磁気計
測装置を例に説明する。しかし、本発明はこの例に限定されない。例えば、一般の検査対
象に含まれる磁性体の有無やその量、磁性体の分布等、磁気を検出する検査装置にも適用
できる。以下の開示は、本発明の一実施の形態にすぎず、本発明の技術範囲を何ら限定す
るものではない。更に、同一の部位や機能等は同一符号を持って示し、重複した説明を省
略する。
(実施例1)
図1から図12は、第1の実施の形態に係る心臓磁気計測装置を示している。図1は装
置外観図、図2は計測原理図、図3、図4は部品構成図、図5から図9は装置外観図、図
10は動作制御装置図、図11、図12は動作説明図である。
先ず、図1を参照して、この実施の形態に係る心臓磁気計測装置の概略構造を説明する
図1において、この心臓磁気計測装置は、SQUID(超電導量子干渉素子)を用いた
計測用磁束計(以下センサという)を備えた検査部100を有するベッド部200と、計
測時に前記検査部100を内在させて外来磁場を排除する磁気シールドルーム300と、
前記検査部100から入手する磁場データの調整、計測条件の設定、各種の解析等を行う
データ収集解析装置400と、前記センサから収集される磁場データを解析する磁場計測
駆動装置500とを含んで構成される。
前記ベッド部200と前記磁気シールドルーム300は所定の位置関係で床面に設置さ
れ、他のデータ収集解析装置400と磁場計測駆動装置500は前記磁気シールドルーム
300の近傍に適宜設置される。この実施の形態では、前記データ収集解析装置400を
前記磁気シールドルーム300に隣接して設けることで、検査技師の操作性を向上してい
る。
前記ベッド部200は、床面に固定される基台部201と、この基台部201の上面に
配置される天板210と、この天板210の長手方向の一端側の上部に配置される前記検
査部100とから構成される。更に、前記天板210は、天板移動機構部220を介して
前記天板210の長手方向に移動可能に設けられ、前記検査部100は検査部移動機構部
230を介して前記天板210の長手方向に移動可能に取り付けられる。図1では、前記
天板移動機構部220と前記検査部移動機構部230を移動方向で示し、詳細は図3,4
で説明する。
ここでは、前記天板210の長手方向をX方向、このX方向と直交する前記天板210
の短手方向をY方向、高低方向をZ方向と定義して、以下の説明を行う。
一方、前記磁気シールドルーム300は、筒状の外観を備え、この筒状の開口部301
の中心軸Pを前記X方向と一致するように設置される。更に、この筒状の開口部301は
、前記検査部100を備えた前記天板210を内在させるための大きさと、前記天板21
0の一端部を支持する天板支持手段310を備えている。
このように、この心臓磁気計測装置は、前記天板移動機構部220と前記検査部移動機
構部230からなる第1および第2の移動機構部を備えることにより、被験者が天板21
0に横たわる開放的な第1の状態(図1の状態)と、検査技師が前記検査部100を被験
者の患部に合わせる第2の状態(図12の状態)と、外来磁場を排除して計測が可能な第
3の状態(図2の状態)を簡単に取ることができる。
そして、前記効果を得るために、この実施の形態の特徴の1つは、前記検査部100の
退避位置を前記天板210の長手方向一端側(磁気シールドルーム300側)に設け、こ
の検査部100を前記X方向に沿って移動可能に設けた点である。つまり、この実施の形
態は、被験者を前記天板210に横たえる第1の状態では、前記検査部100が前記天板
210の長手方向の一端側に待避しているので、被験者が横たわる天板210の周囲が開
放された空間となる。このため、被験者は前記天板210に違和感なく横たわることがで
き、しかも、検査技師の介護も容易に行うことができる。
そして、この実施の形態では、前記検査部移動機構部230を介して、横たわっている
被験者の検査すべき部位へ前記検査部100を移動させて、第1の状態から第2の状態へ
簡単に変化されることができる。
この実施の形態では、検査すべき部位が心臓であるので、被験者は前記検査部100側
に頭部が位置するよう前記天板210上に設けた寝台部211に仰向けに横たわる。前記
検査部100はトンネル状の形態を備えて、前記天板210の両側で支持されているので
、前記検査部100を被験者の頭部を通過させて、検査すべき部位である心臓に最短距離
で移動させることができる。したがって、検査技師は、前記検査部100が前記天板21
0の中央よりに移動した第2の状態では、前記磁気シールドルーム300の外の開放され
た空間で、前記天板210に横たわる被験者の心臓に前記検査部100を位置合わせを行
うことができ、更にセンサの位置合わせを行うことができる。更に、検査部移動機構部2
30による前記検査部100の移動距離を短くすることができるので装置の小型化に貢献
することができる。
また、この実施の形態では、前記検査部100を前記天板210の長手方向の最も端部
側に移動させた時は、被験者が横たわる前記寝台部211の一端から前記検査部100が
外方に張り出すように前記検査部移動機構部230を配置し、動作させる。これにより、
天板部210の長手方向の長さを必要以上に長くすることを軽減することができる。
更に、この検査部100は、その横幅を、上面から見て、前記天板210の投影面積内
に収まる大きさに設定し、更に、移動において、前記投影面積内で移動可能に設定してい
る。これにより、前記磁気シールドルーム300の前記開口部301を大きくすることな
く、しかも、前記検査部100の移動における安全性を向上することができる。
また、この心臓磁気計測装置の他の特徴の1つは、前記天板移動機構部220を備える
ことにより、前記検査部100の退避位置の方向に向かって、この天板210を移動させ
ることができる点である。これにより、被験者と、この被験者の所定の位置に位置決めさ
れた前記検査部100との位置関係を維持した前記検査部100とを、前記磁気シールド
ルーム300内の所定の位置に挿入して、第2の状態から第3の状態に変化させることが
できる。しかも、前記磁気シールドルーム300の前記開口部301内には、挿入される
前記天板210の一端を支持する天板支持機構310が設けられているので、前記天板2
10の一端を引き出した第3の状態では、前記天板210を前記天板移動機構部220と
前記天板支持機構310とで支持することができるので、前記天板移動機構部220の小
型化に貢献することができる。
また、この心臓磁気計測装置の他の特徴の1つは、第1の状態では、前記検査部100
が前記磁気シールドルーム300の前記開口部310に収納されるように、前記ベッド部
200と磁気シールドルーム300を設置できるようにした点である。これにより、直線
上に配置される前記ベッド部200と前記磁気シールドルーム300の設置間隔を短縮す
ることができるから、設置性を向上することができる。更に、被験者から前記検査部10
0の一部を隠蔽することができるから、この検査部100による被験者への圧迫感を軽減
することができる。
また、この心臓磁気計測装置の他の特徴の1つは、前記天板移動機構部220と検査部
移動機構部230および前記検査部100内のガントリー位置調整機構部150(図3,
4で説明)や天板昇降機構部240(図3,4で説明)などの駆動手段を磁場を発生しな
い移動機構部で自動化し、その操作スイッチ類を1ケ所に集中配置した点にある。この実
施の形態では、油圧機構を採用することにより、磁場による影響を軽減しているが、磁場
を発生しない他の駆動手段でもよい。
更に、この実施の形態では、前記天板の前記X方向のほぼ中央の片側に操作部250を
配置している。この位置は、被験者の腰の位置近傍となるので、検査技師がこの天板21
0に乗り降りする被験者に対して手助けを行い易すく、また、検査技師が前記操作部25
0を操作しながら、天板210に横たわる被験者の上部を通過する前記検査部100の状
態を観察し易く、かつ心臓への前記センサの位置合わせも目視しながら行うことができる
加えて、この実施の形態では、前記移動機構部に各種センサを備えることにより安全性
への配慮を行っている。
以下、図2から図12を参照して、この実施の形態に係る心臓磁気計測装置を更に詳細
に説明する。
先ず、図2を参照して、筒状の磁気シールドルーム300を使用した計測原理を説明す
る。図2は、第3の状態を示す断面図であり、(a)図が縦断面図、(b)図が横断面図
を示している。
図2において、第3の状態では、前記磁気シールドルーム300の内部に、頭部を枕で
保持した被験者が横たわる前記天板210と、この被験者の心臓に位置決めされた前記検
査部100が配置される。この検査部100には冷却容器101が配置され、その内部の
底部に複数のセンサ102と第1の参照用センサ103が配置され、これらは冷却容器1
01に満たされる液体冷媒により冷却されている。この実施の形態では、液体窒素の温度
で動作可能な高温超電導体からなるセンサ(磁束計)を使用し、冷却容器101には液体
窒素を入れて前記センサ102,103を冷却している。前記冷却容器101は位置合わ
せ機構をもつガントリー104に保持されている。
前記冷却容器101を固定するガントリー104の位置は、前記Y方向と前記Z方向の
の移動機構をもつガントリー位置調整機構150により調整される。この実施の形態では
、前記ガントリー位置調整機構部150に磁場を発生しない油圧機構を備えて、この油圧
機構により、ガントリー104の位置を調整できる。
前記天板101や前記検査部100等の前記磁気シールドルーム300の内部に配置さ
れるユニットはFRP(強化プラスチック)やアルミニウム等の非磁性材料で構成される
複数のセンサ(計測用磁束計)102の検出コイルは、Z方向に垂直なXY面に平行な
同一の計測面Qに配置され、検出コイルの面はZ方向に垂直である。前記センサ102は
Z方向の磁場成分を検出する。前記第1の参照用センサ103は外来磁場のX方向成分を
検出するために設けられ、磁場の検出方向がX方向となるように、前記センサ102の付
近に配置される。
複数の前記センサ102及び第1の参照用センサ103の駆動動作は、信号線160を
介して接続される前記磁場計測駆動装置500により制御されており、この磁場計測駆動
装置500では、各センサで検出された磁場の大きさに応じたアナログ信号がアンプやバ
ンドパスフィルター、ノッチフィルターを含むアナログ信号処理回路で信号処理される。
前記信号線160は、複数のケーブルで構成され、前記センサ102及び第1の参照用
センサ103から前記磁場計測駆動装置500に検出した信号を伝達するケーブルの束と
、前記磁場計測駆動装置500から前記センサ102及び第1の参照用センサ103にバ
イアス電流、フィードバック電流、ヒータ用電流を流すためのケーブルの束から構成され
る。
前記磁場計測駆動装置500の出力はデジタル信号に変換され、前記データ収集解析装
置400に取り込まれる。このデータ収集解析装置400では、取り込まれた信号に対し
て各種の信号処理を実行する。
外来磁場はX,Y,Z方向の3成分を含む。筒状の前記磁気シールドルーム300のシ
ールド性能は、図1に示すX方向に垂直なZ,Y方向で優れているので、外来磁場のZ,
Y方向の成分は筒状の前記磁気シールドルーム300の内部では大きく減衰している。
一方、外来磁場のX、Y方向の成分は、前記センサ(SQUID磁束計)102の磁場
検出方向に直交しており、その大部分はこのセンサ102に検出されない。従って、この
磁気シールドルーム300で遮蔽され、かつ、前記センサ(SQUID磁束計)102の
感度が低いY方向の外来磁場は実用上無視できる。
外来磁場のZ方向の成分は、隣接するセンサ102の出力信号の差分を算出することで
大部分はキャンセルできる。差分はデータ収集解析装置400でデータを取り込んだ後に
算出できる。
前記データ収集解析装置400は、隣接する前記センサ102の出力信号の差分から、
前記第1の参照用センサ103による計測信号に第1の所定の係数を乗算した値を差し引
くことで、外来磁場のX方向成分を補正し、外来磁場の影響が低減された第1の計測信号
を求める演算を行なう。
このように、この実施の形態では、前記構造を備えることにより、従来磁気シールドさ
れた部屋内で測定した計測を、大がかりな磁気シールド施設を持たない場所でも計測を行
うことができるので、施設コストを大幅に削減できるとともに、装置の設置スペースを小
さくすることができる。しかも、この実施の形態では、被験者は貫通した筒状の磁気シー
ルドルーム300内で計測されるので、閉鎖感や不安感が軽減される。更には、この小型
の筒状の前記磁気シールドルーム300に隣接して検査技師がいるので被験者の不安感が
軽減される。
次に、図3と図4を参照して、ベッド部の部品構成を説明する。図3は、ベッド部の部
品展開図、図4は部品構成図である。
図3、4において、前記したように、前記ベッド部200は、前記基台部201と前記
天板210と前記検査部100とから構成される。この実施の形態では、前記基台部20
1を、床面に固定される脚部202と、天板支持部203と、前記脚部202と前記天板
支持部203との間に配置される天板昇降機構部240と、この天板昇降機構部240を
覆う蛇腹状のカバー204と、前記天板支持部203に取り付けられる前記天板移動機構
部220とから構成される。
前記天板支持部203は、上方が開放した前記Z方向に薄い箱状の形態を備え、この開
放した空間に前記天板移動機構部220が配置される。この天板支持部203は、X方向
の両側に支持レール205が設けられ、前記天板210には、前記支持レール205を両
側から支持する図示しないスライドレールを介して移動可能で、かつ前記天板支持部20
3の上部を覆うように取り付けられる。また、この天板支持部203の側面中央には前記
操作部250が設けられている。
前記天板移動機構部220は、1個または複数の油圧シリンダから構成される。SQU
IDを用いた前記センサ102は微弱な生体磁場を計測するため、モータ等の磁場を発生
させる移動機構部を使うことはできない。この実施の形態では、この天板移動機構部22
0を含む全ての移動機構をこの天板移動機構部220のような油圧シリンダを備えること
で、移動機構部の自動化を実現している。
この実施の形態の天板移動機構部220は、多段に伸縮するアンテナ状のシリンダ22
1を使用し、このシリンダ221の長手方向を前記X方向に一致させるように中間部材2
22を挟んで縦列に配置する。そして、一端側に2本のシリンダを平設させ、他端側に1
本のシリンダを配置する。更に、前記一端側のシリンダは前記天板支持部203の一端側
に固定され、他の一端側のシリンダは前記天板210に固定される。また、前記中間部材
222は、その両側を前記天板支持部203の内壁に案内されて、前記X方向に沿って移
動可能に設けている。
なお、このシリンダ221に油圧を供給する油供給機は、磁場を発生するので、検査室
外に配置するようにする。
このように、この実施の形態では、シリンダ221を縦列に配置することで、シリンダ
221の大きさ(径)を抑えて、前記天板210の移動可能な距離を長くすることができ
る。また、多段シリンダを採用することにより、前記天板210の移動可能な距離を更に
長くすることができる。更に、前記シリンダ221を中間部材222で縦列に連結して、
この中間部材222を両側で移動可能に支持することにより、強度を高めることができ、
また、この天板移動機構部220を薄型にすることができるので、薄い前記天板支持部2
03を実現することができる。加えて、前記中間部材222や一対のシリンダ221とす
ることにより、天板210の移動時のガタツキを軽減することができる。
また、前記天板昇降機構部240は、多様な機構で構成することができる。この実施の
形態では油圧方式を採用している。これにより、磁場の発生を抑えて、被験者が前記天板
210に横になりやすく、また、計測技師の腰にかかる負担を軽減する高さ方向の調整が
可能である。この天板昇降機構部240は安全性と意匠性を考慮して蛇腹状のカバー20
4で覆っている。
前記天板210はフレーム部材212と前記寝台部211と前記検査部移動機構部23
0で構成される。前記フレーム部材212は枠状に形成され、X方向の両側に前記検査部
100を移動させる検査部支持レール213が取り付けられている。
前記検査部支持レール213は、X方向の一端側(磁気シールドルーム300側)に張
り出して設けられ、この張り出した部分から他端側に向かって支持溝214が形成される
。この実施の形態では、前記検査部支持レール213の上部を前記検査部100が支持さ
れて移動する。この際、前記検査部100側のスライド面には突起部106が設けられて
おり、この突起部106が前記支持溝214をZ方向に貫通して取り付けられることで、
前記検査部100が検査部支持レール213を外れることなく、X方向に移動することが
できる。
前記寝台部211は、板材の上面に緩衝材のマットが貼り付けられものであり、被験者
が違和感なく横たわることができるようにしている。そして、この天板210は、前記フ
レーム部材212と前記寝台部211とで薄い空間を形成し、この空間に前記天板移動機
構部220と同様な構造を備える薄型の前記検査部移動機構部230を配置している。こ
の検査部移動機構部230の一端は、前記フレーム部材212の一端側に取り付けられ、
他の一端は前記検査部100に取り付けられる。
前記検査部100は、X方向からみて門型の検査部本体105と、この検査部100の
天上面に配置される前記ガントリー部104と、このガントリー部104に設けられる前
記冷却容器101と、前記ガントリー部104の位置を調整するガントリー位置調整機構
部150とから構成される。
前記検査部本体105は、上面と両側を天板と側板で覆い、X方向となる前後部分は上
部が平板で覆われ、下部が開口された開口部109で形成される門型の外観を備えている
。これにより、前記ガントリー部104を最上部に退避させた時に、ガントリー部104
をほぼ隠蔽して、前記被験者の不安感や意匠性を向上している。そして、下方に伸びる一
対の側板は、一対の前記検査部支持レール213に取り付けられて、この検査部100全
体を移動可能に支持する。この際、一対の側板の間にはX方向に貫通する前記開口部10
9が形成されるので、この開口部109に前記天板210に横たわる被験者を挿入される
ように、この検査部100をX方向に移動させることができる。
また、前記側板の下端部の一端側には前記突起部106が設けられる。この突起部10
6は、前記検査部支持レール213の前記支持溝214を貫通するように取り付けられ、
その端部は連結棒107で連結される。そして、図2に示すように、この連結棒107に
前記検査部移動機構部230の一端が取り付けられる。この構造によれば、前記支持溝2
14の長さL7を短くして、前記検査部支持レール213の強度を向上させることができ
る。
図3,4に戻り、前記ガントリー部104は、冷却容器101を収納するための箱型の
外観を備えて、前記ガントリー位置調整機構部150により、前記検査部本体105に移
動可能に支持される。前記ガントリー位置調整機構部150は、前記冷却容器101をZ
方向に移動させるZ方向調整機構部151と、前記冷却容器101をY方向に移動させる
Y方向調整機構部152とから構成される。前記Z方向調整機構部151とY方向調整機
構部152は前記天板移動機構部220と同様な構造を備える。前記Z方向調整機構部1
51は前記側板の内壁面に配置され、前記ガントリー部104をZ方向に移動させること
ができる。また、前記Y方向調整機構部152は、前記ガントリー部104に取り付けら
れて、前記冷却容器101をY方向に移動させることができる。この2つの移動機構部を
備える前記ガントリー位置調整機構部150によれば、計測面Qとなる前記冷却容器10
1の底面を被験者の所定の位置に位置合わせることが可能となる。
前記天板210に横たわる被験者の患部に前記計測面Qを位置合わせするには、前記天
板210のX方向と、これと直交するY方向と、Z方向が必要である。この実施の形態で
は、前記X方向の調整を前記検査部移動機構部230で行い、Y方向とZ方向を前記ガン
トリー位置調整機構部150で行っている。これにより、位置合わせ移動機構部の数を少
なくすることができる。もちろん、前記ガントリー位置調整機構部150にX方向の調整
を行う移動機構部を設けてもよい。この場合は、前記検査部移動機構部230ではおおよ
その位置に移動可能として、前記検査部移動機構部230では微調整を行うようにすると
よい。
次に、図5と図6を参照して、ベッド部の外観構造及び寸法体系を説明する。図5は第
1の状態のベッド部の外観斜視図、図6は第1の状態のベッド部の外観図で、(a)図は上
面図、(b)は正面図、(c)図は右側面図、(d)図は操作部の拡大図である。
先ず、図5において、この実施の形態に係る前記ベッド部200は、前記天板支持部2
03と、この天板支持部203の上部に取り付けられる前記天板210と、前記脚部20
2をほぼ同じ前記X方向に長い薄い長方形状とすることで、2つの薄い長方形状の板を一
回り小さい蛇腹状の前記カバー204で連結したコンパクトな形態としている。しかも、
前記天板210の長手方向の片側に設けられる前記検査部100は、前記天板210と同
じ横幅を備えた箱体とすることで、このベッド部200全体を長手方向にすっきりした外
観形状としている。
そして、長手方向に張り出した前記天板支持部203の端部に、前記移動機構部をフリ
ー状態とする第1の非常停止ボタン215を備え、この第1の非常停止ボタン215に隣接
した前記天板210の端部に、この天板210を手動で動かすハンドル216を設けてい
る。これにより、第3の状態で非常事態が起こった際には、前記第1の非常停止ボタン21
5を操作して前記移動機構部をフリー状態とし、直ぐに前記ハンドル216を介して前記
天板210を前記磁気シールドルーム300から引き出すことができる。しかも、前記第
1の非常停止ボタン215は、前記天板支持部203の端部の垂直面に配置されているの
で、誤操作し難く、また、前記ハンドル216は前記天板210の端部の上面に大きく設
けているので、引き出し操作が良好である。
また、この実施の形態では、第2の非常停止ボタン217を前記検査部100の前記操
作部250側の垂直面に設けている。これにより、前記操作部250や前記データ収集解
析装置400を操作する検査技師が直ぐに手が届き前記移動機構部をフリー状態にするこ
とができる。また、この第2の非常停止ボタン217が配置される垂直面の位置は、誤操
作しにくい位置でもある。
また、この実施の形態では、寝台部211の中央にマーク218を付すことで、被験者
に対して、自分が横になる位置を認識させることができる。この実施の形態では、被験者
が横になった際の腰の位置の目安として、前記マーク218を前記寝台部211のX方向
のほぼ中央に設けている。このマーク218は、前記寝台部211の上部を覆う緩衝材の
マットとは別の色彩を備えた緩衝部材を前記マットに埋め込んで設けられる。しかも、こ
のマーク218は、C型の形状を備え、このC型の開放されたサイドから被験者が前記天
板210に乗るように促すようにしている。
これにともなって、この実施の形態では、前記C型の開放されたサイドとは逆のサイド
に前記操作部250を備えている。これにより、検査技師と被験者の位置するサイドを明
確にして、誤操作を軽減している。
また、前記検査部100の上面には、開閉蓋108が設けられている。この開閉蓋10
8は、前記冷却容器101に液体冷媒を補充するためのものである。この実施の形態では
、前記検査部100の上面をフラットとしているために、開閉蓋108を簡単な構造で設
けることができる。
図6において、この実施の形態では、床面から前記寝台部211のトップ面までの高さ
H1を715mmに設定し、検査技師の作業性を向上させている。一般に縦姿勢の作業性
は600mmから900mmの範囲で設定すれば殆どの検査技師の作業性をカバーするこ
とができる。特に、この実施の形態では、前記寝台部211に被験者が横になるので、こ
の被験者への介護を十分にとれる高さに設定している。この実施の形態では、この前記寝
台部211のトップ面までの高さH1を基準値の高さとして、前記磁気シールドルーム3
00との高さを設定している。
この天板210は、横幅W0が700mmで長さL1が2150mmの大きさを備えて
いる。この実施の形態では、前記天板210の一端側に前記ハンドル216、他の片側に
前記検査部100が一部重なって設けられているので、上面から見える前記寝台部211
の大きさは、横幅W1が600mmでL3が1750mmである。このL3の大きさは、
標準的な身長を備えた被験者を基準とすると、やや短い長さであるが、前記検査部100
の被験者側には高さH4が425mmの開口部109が形成されているので、被験者が実
質的に横たわる大きさは前記検査部100内も含まれるので、前記L3の大きさであれば
被験者が前記検査部100に頭を当てることが殆ど無い大きさである。この実施の形態で
は、前記L3の大きさを小さめに設定することで、設置スペースを小さくすることができ
る。なお、更に、身長が高い被験者であっても、前記ハンドル216に踵を置かして対応
することができる。
前記寝台部211は、X方向からみて、中央が凹状で両側が隆起した凹曲面で形成され
、被験者がこの寝台部211の中央に横たわり易い形状を備えている。したがって、この
寝台部211の前記凹曲面と前記マーク218により、被験者はこの寝台部211の標準
的な位置に仰向けに横たわるように促されるので、検査技師の介護も容易であり、かつ以
後の計測作業も行い易くすることができる。
また、前記寝台部211の両側には、横幅50mmの検査部支持レール213が設けら
れるので、前記検査部を安定して支持することができる。更に、この横幅であれば、強度
を維持して前記支持溝214を形成することができる。
前記天板210の上部の片側には高さH2が725mmの前記検査部100が設けられ
る。床面からこの検査部100のトップ面までの高さH0が1450に設定される。した
がって、このトップ面までの高さH0が標準的な大人の目線の位置より低く設定している
ので、装置全体のボリューム感を小さくすることができる。
更に、この検査部100は、前記天板210の横幅W0とほぼ同じ大きさに設定されて
いるので、装置の大きさを被験者に感じさせない大きさである。しかも、この検査部10
0全体を角に丸みを持った箱型としているので、被験者が受ける圧迫感や恐怖感を軽減す
ることができる。加えて、この検査部100を移動させた時の安全性や意匠性をも向上し
ている。
また、(c)図において、この検査部100の下部には横幅W3が600mmで、高さ
H4が425mmの開口部109が形成される。この開口部109の大きさであれば、大
柄の人でも、この開口部109内に収納することができる。更に、この開口部109の上
部には、周囲から隠蔽された高さH5が310mmの収納空間が形成される。この大きさ
を備えた収納空間であれば、直径300mmで高さ285mmの冷却容器101をほぼ収
めて被験者や検査技師から隠蔽することができる。しかも、横幅W0の大きさであれば、
前記冷却容器101のY方向の微調整も行える大きさである。
一方、前記ベッド部200は、前記天板210と同様な大きさを備える前記脚部202
によって床面に設置される。この実施の形態では、図6に示す第1の状態では、前記検査
部100が前記天板210の片側に退避されているため、前記天板昇降機構部240を、
前記検査部100の退避位置側に偏って配置している。これによって、通常の状態である
第1の状態での安定設置を可能にするとともに、退避位置と対向するX方向の他方の端部
側の下肢空間を広くして、取扱性や小型の印象を良好なものとしている。
次に、(d)図において、この実施の形態では、前記天板支持部203の側面に配置し
た前記操作部250に移動機構部の操作スイッチ類を集中配置している。この操作部25
0は、前記マーク218と前記検査部100の退避位置の中間部分に配置される。この位
置は、被験者や装置全体の動きを把握する最もよい位置であり、多様な状況の変化に対応
し易い位置である。そして、この位置は、検査技師が頻繁に行き来する位置でもあるので
、安全性を考慮して、上面からみて円形の外形状で形成される。
前記操作部250は、前記天板昇降機構部240の一対のアップダウンスイッチ251
と、前記検査部移動機構部230の一対の移動スイッチ252と、前記ガントリー位置調
整機構部150の調整スイッチ郡260と、前記天板移動機構部220を駆動させる移動
スイッチ253と復帰スイッチ253とを備えている。
前記アップダウンスイッチ251は、一方のスイッチがダウンスイッチであり、他方の
スイッチがアップスイッチで、前記アップスイッチを押下しつづけると前記基準の高さに
復帰する。前記移動スイッチ252は、一方のスイッチが退避位置から前記検査部100
を引き出すスイッチであり、他方のスイッチが退避位置方向に移動させるためのスイッチ
である。
前記調整スイッチ郡260は、その中央にロックスイッチ261が配置され、検査技師
からみて、前記ロックスイッチ261を挟んで、上下位置に、前記Z方向調整機構部15
1を昇降させるための一対の昇降スイッチ262が設けられ、左右位置に、前記Y方向調
整機構部152を動作させる一対の移動スイッチ263が設けられる。前記ロックスイッ
チ261は、この操作により、前記ガントリー位置調整機構部150と検査部移動機構部
230がロックされて、被験者と前記センサー102の位置関係が固定される。前記移動
スイッチ253は、前記天板210を前記磁気シールドルーム300内の所定の位置に移
動させて第3の状態とするためのスイッチであり、復帰スイッチ253は、第3の状態か
ら第1の状態に復帰させるためのスイッチである。
前記スイッチは、操作手順に合わせて、アップダウンスイッチ251、移動スイッチ2
52、調整スイッチ郡260、移動スイッチ253、復帰スイッチ253の順に並べて配
置することで、誤操作を軽減して操作性を向上している。
次に、図7から図9を参照して、磁気シールドルームを詳細に説明する。図7は磁気シ
ールドルームの外観斜視図、図8は磁気シールドルームの部品構成図、図9は磁気シール
ドルームの外観図で、(a)が左側面図、(b)が正面図、(c)図が平面図、(d)図
が横断面図、(e)図が縦断面図、(f)図が開口部の部分拡大断面図である。
先ず、図7を参照して、磁気シールドルーム300の概略構造を説明する。この実施の
形態では、X方向からみて、四隅に丸みを持たせた四角形状の筒状の外観形状を備えてい
る。この磁気シールドルーム300は、前記筒状のシールドルーム本体320と、このシ
ールドルーム本体320を下方で支持する脚部350とから構成される。前記シールドル
ーム本体320は、その筒状の前記開口部301内に台座部302を備え、その台座部3
02の上面に前記天板支持手段310を備えている。この実施の形態では、天板支持手段
310を一対の支持レールで構成し、前記天板210の底面に設けた支持レールを支持す
る。前記台座部302は、前記開口部301の端部からやや後方に奥まった位置に設けら
れている。これは、この実施の形態においては、前記ベッド部200の第1の状態では、
前記検査部100が前記天板210とともに、前記開口部301内に収納されているため
である。この開口部301に収納されている状態では、前記天板210が前記天板昇降機
構部240によって上下動する。このため、前記台座部302が前記天板210の上下の
動きを邪魔しないように、後方に後退して設けられている。つまり、この磁気シールドル
ーム300は、本来の計測のための磁気シールドの目的に加えて、第1の状態における前
記検査部100の退避収納部とのして役割を備えている。
そして、前記台座部302は、前記ベッド部200の第2の状態から第3の状態へ変化す
るのにともなって、前記天板210の一端部を支持して、第3の状態における前記天板2
10の長手方向の両端を前記天板移動機構部220とともに支持する。これにより、前記
天板移動機構部220の負荷を軽減できるので、この天板移動機構部220の小型化に大
きく貢献することができる。
なお、図示しないが、前記天板支持手段310の一対の支持レールは、その端部の角部
分が傾斜面で形成され、前記天板210の底面に設けた支持レールの端部にはローラが設
けられている。これにより、前記天板210の移動にともなって、前記天板支持手段31
0の一対の支持レールに、前記天板210の支持レールが接触すると、前記ローラが傾斜
面により乗り上げ易くなるので、前記天板210の移動をスムーズに行うことができる。
図8において、この実施の形態では、前記シールドルーム本体320を筒状の外装体3
21と、この外装体321より一回り小さい筒状の内装体322と、この内装体322と
外装体321との隙間を調整する複数の調整部材323と、前記シールドルーム本体32
0のX方向の両端部を構成する枠状の化粧カバー324と、前記台座部302とから構成
される。
前記外装体321と内装体322は、強磁性体であるパーマロイで形成される。パーマ
ロイは熱処理加工が必要なので、この実施の形態では、前記外装体321と内装体322
を独自に形成している。また、この実施の形態では、外来磁場を排除する効率を高めつつ
、軽量化を図るために、このシールドルーム本体320を前記外装体321と内装体32
2からなる2重構造とし、両部材の間に複数の調整部材323を設けて、両部材の位置関
係を調整している。
また、前記外装体321と内装体322以外は、FRP(強化プラスチック)やアルミ
ニウム等の非磁性材料で構成される。
この実施の形態では、前記部品構成をとることによって組立性を良好にすることができ
る。例えば、前記磁気シールドルーム300を組み立てるにあたって、先ず、前記外装体
321の底面に前記脚部350を取り付け、前記内装体322には前記台座部302を取
り付ける。そして、この外装体321の内部に前記調整部材323を介して前記内装体3
22を取り付け、その後に、前記化粧カバー324を取り付けることができる。
この実施の形態では、前記台座部302を前記内装体322に取り付ける構造としたが
、一体に形成してもよい。また、この実施の形態のように、前記台座部302は、筒状の
前記開口部301の下方を塞ぐ大きさを必ずしも備える必要はない。前記天板支持手段3
10を保持する機能を備えればよいので、前記天板支持手段310を取り付ける突起部で
もよい。
次に、図9において、この実施の形態では、床面からの前記磁気シールドルーム300
のトップ面までの高さH6を1600mmとし、前記シールドルーム本体320の高さH
10を1400mm、横幅W4を1000mm、奥行きL4を1800mmに設定してい
る。また、前記筒状の開口部301の高さH7を1200mm、横幅W5を800mmに
設置している。この実施の形態では、前記磁気シールドルーム300の全体のボリューム
感を軽減するために、前記脚部350を一回り小さい大きさとすることで、前記シールド
ルーム本体320の大きさのみが目立つコンパクトな形態としている。
この実施の形態では、前記筒状の開口部301を前記第1の状態における、前記検査部
100の収納空間としているために、この開口部301の高さH7を設定しているが、収
納空間としなければ、前記台座部302の高さH8(360mm)を除いた実質的な開口
部の高さH9である840mmであればよい。
しかしながら、被験者にとって、開口が小さい前記開口部301に挿入されると不安感
を抱く。また、外来磁場を排除するためには、ある程度の磁気シールドルーム300の奥
行きL4が必要であることから、この磁気シールドルーム300の所定の位置に被験者を
挿入するためには、長いストロークを備えた天板移動機構部220が必要となる。
そこで、この実施の形態では、前記開口部301を、前記第1の状態における前記検査
部100の退避位置として活用し、かつその高さH10は、前記第1の状態で天板210
を下降しても十分収納できる高さと、前記台座部302を後退させた奥行きL5を設定し
ている。そして、前記実質的な前記開口部301の高さH9と横幅W5は、前記検査部1
00を備えた天板210を所定の位置に収納するのに十分な大きさを備えている。これに
より、前記課題を解決している。
また、この実施の形態では、(F)図に示すように、化粧パネルの内側部分に傾斜面を
形成している。これにより、前記開口部301の開口を更に広く見せることができるので
、被験者の不安感を和らげることができる。
更に、この実施の形態では、前記開口部301の他端側の上部に、前記信号線160を
保持するための保持具303を備えている。これにより、前記検査部100から前記開口
部301の後方に引き出される前記信号線160がゆとりをもって保持されるから、前記
検査部100のX方向への移動を断線を軽減してスムーズに行うことができる。
次に、図10を及び図11、図12を参照して、前記移動機構などの操作及び動作方法
を説明する。図10は、ベッド部の回路機構を示す装置ブロック図である。図11はベッ
ド部と磁気シールドルームを組み合わせた使用状態の外観図で、(a)図が外観斜視図、
(b)図が側面図である。図12は使用及び動作状態を示す参考図で、(a)図が第1の
状態から第2の状態の動作を説明する断面図、(b)図が第3の状態を示す断面図である
先ず、図10を参照して、前記ベッド部200の動作制御の装置構成を説明する。この
ベッド部200は、前記天板昇降機構部240と、前記天板移動機構部220と、前記検
査部移動機構部230と、前記Z方向調整機構部151と前記Y方向調整機構部152か
ら構成されるガントリー位置調整機構部150とを制御する制御部270を備えている。
この制御部270には、前記複数の移動機構部の動作プログラムを記憶する記憶装置27
1と、これら複数の移動機構部を操作する前記操作部250と、前記複数の機構部の動作
位置を検知する複数の位置センサ272が接続されている。この他、前記移動機構部に油
圧を供給する油供給機が含まれるが、ここでは省略する。
また、前記制御部270の動作プログラムの設定は、前記データ収集解析装置400で
設置することができる。
次に、図6の(d)図に示す前記操作部250の操作にともなうこの心臓磁気計測装置
の動作を図10から図12を参照して説明する。
先ず、この実施の形態では、停止状態では、図11と図12の(a)図の点線に示す第
1の状態を取っている。この第1の状態では、前記天板210の長手方向(X方向)と、
前記筒状の開口部301の中心軸Pが一致するように、前記ベッド部200と前記磁気シ
ールドルーム300とが直線状に設置される。そして、前記検査部100が前記筒状の開
口部301内に収納されている。そして、被験者はM方向から、検査技師はN方向からこ
の心臓磁気計測装置を利用する。
前記第1の状態では、検査技師は、前記操作部250に設けたアップダウンスイッチ2
51のダウンスイッチを操作して、被験者の身長に合わせて前記天板210の下降させる
ことができる。
図12に示すように、この実施の形態では、床面から前記寝台部211のトップ面まで
の高さH1を、第1の状態の基準値(ホームポジション)715mmから下方に315m
m、即ち、床面から400mmの位置まで前記寝台部211のトップ面を下げることがで
きる。この最下点の位置は、お年寄りが前記トップ面に腰をかけるに十分な高さである。
検査技師は前記アップダウンスイッチ251を操作して、最適な高さを設定し、被験者に
マーク218近傍に腰をかけさせて、頭部が前記検査部100側となるように仰向けで横
になるように促し、これを補佐することができる。
次に、検査技師は、前記アップダウンスイッチ251のアップスイッチを操作して、前
記天板210を第1の状態の基準値まで昇降させる。ここで、前記制御部270は、前記
アップスイッチが操作されると、ダウンスイッチが操作されないと前記基準値まで昇降さ
せるように動作する。これにより、第2の状態から第3の状態に移行するときに台座部3
02に前記天板210が衝突するのを防止することができる。
また、前記制御部270は、前記アップスイッチが操作されて前記基準値まで昇降され
ると、前記アップスイッチが操作された位置を復帰位置として記憶装置271に記憶する
次に、検査技師は、前記移動スイッチ252を操作して退避位置の前記検査部100を
被験者の頭部を通過させて心臓の部位までに移動させることができる。前記移動スイッチ
252は、X方向に移動させる一対のスイッチが備えられているので、このスイッチを操
作して、前記検査部100を被験者の心臓に位置合わせすることができる。この際、前記
操作部250はマーク218と前記磁気シールドルーム300の間に設けられているので
、前記検査部100の開口部109を覗き込みながら、前記操作部250を右手で操作し
て、前記位置合わせの作業を行うことができる。しかも、前記天板210の位置は、立ち
姿勢の検査技師に無理な姿勢を強いることのない高さに設定されているので、検査技師の
作業性を向上することができる。
ここで、この実施の形態では、前記検査部100の移動距離L6を前記退避位置から前
記マーク218まで移動させることができる。これにより、被験者の上半身(頭部から腰
の位置まで)カバーすることができる。なお、下半身であれば、被験者を反転させ横たえ
ればよい。
次に、検査技師は、調整スイッチ郡260の一対の昇降スイッチ262と一対の移動ス
イッチ263を操作して前記センサ102の位置を微調整することができる。先ず、この
微調整では、前記昇降スイッチ262を操作して、複数のセンサ102を備えた冷却容器
101を被験者の心臓の近傍まで下降させる。前記冷却容器101の下端部には前記位置
センサ272が設けられており、この位置センサ272は予め設定された所定の距離に障
害物があると信号を発するように設定される。この実施の形態では、前記位置センサ27
2は第1の所定距離と第2の所定距離で信号を発するように設定することができる。
例えば、前記制御部270は、前記位置センサ272が第1の所定距離の信号を発信す
ると、前記検査部移動機構部230の位置を固定し、更に第2の所定距離の信号を受信す
ると、前記Z方向調整機構部151の動作を停止させる。この実施の形態では、前記第1
の所定距離を100mmとし、第2の所定距離所定の距離を5mmに設定している。
この設定であれば、前記第1の所定距離になると前記検査部移動機構部230の位置が
固定されるので、前記検査部100に移動にともなって、低くなった前記冷却容器101
が被験者の顎などに当たるのを防止することができる。また、第2の所定距離になると前
記Z方向調整機構部151の動作が停止するので、前記冷却容器101が被験者に当たっ
て圧迫することを防止することができる。
更に、検査技師は、前記移動スイッチ263を操作して、Y方向のセンサ位置を調整す
る。そして、検査技師は、前記センサ位置の調整が終了した後に前記ロックスイッチ26
1を操作する。前記制御部270は、前記ロックスイッチ261が操作されると、今まで
操作した天板昇降機構部240と検査部移動機構部230とガントリー位置調整機構部1
50の位置を固定し、これらを操作するスイッチからの操作を無効にする。これによって
、誤操作を防止することができる。
次に、検査技師は前記移動スイッチ253を操作する。前記制御部270は前記移動ス
イッチ253が操作されると、前記天板移動機構部220を動作させて、(a)図の状態
から(b)図に示すように、予め設定された前記磁気シールドルーム300の所定の位置
に前記天板210を移動させる。
検査技師は、これ以降、前記データ収集解析装置400を操作して各種の計測を行うこ
とができる。そして、これら計測を終了した後に、検査技師は前記復帰スイッチ253を
操作する。前記制御部270は、前記復帰スイッチ253が操作されると、前記被験者が
前記天板210に乗った前記復帰位置の状態に戻すように動作させる。この戻り方や各種
移動機構部の動作順番は自在に設定することができる。例えば、先ず、前記天板移動機構
部220を動作させて第3の状態から第2の状態に変化させ、この第2の状態で前記ガン
トリー位置調整機構部150を動作させてガントリー部104を所定のホームポジション
に戻し、次に、この第2の状態から前記検査部移動機構部230を動作させて前記検査部
100を所定のホームポジションに戻して第1の状態とし、そして、前記天板昇降機構部
240を動作させて前記復帰位置に戻すように設定することができる。この他、前記移動
機構部を同時に駆動させたり、あるいは順番を違えて設定することができる。更に、第3
の状態から第1の状態に戻すように設定することもできる。これらの設定は前記データ収
集解析装置400から入力することができる。
さて、前記検査技師は、前記復帰位置で被験者が前記ベッド部200から降りたことを
確認して、再度、前記復帰スイッチ253を操作すると、前記制御部270は前記天板昇
降機構部240を動作させて第1の状態に復帰させる。
このように、この実施の形態に係る心臓磁気計測装置は、前記複数の機構部を前記操作
部250によって操作して、検査技師に計測し易い操作を提供することができる。
(第2実施例)
次に、図13から図17を参照して、この発明に係る実施の形態を説明する。図13は
心臓磁気計測装置の使用状態の外観図、図14はベッド部の外観斜視図、図15はベッド
部の外観図、図16は磁気シールドルームが外観図、図17は移動機構部を示す説明図で
ある。なお、同様な構造や部位は同一符号を持って示し重複した説明を省略する。
先ず、図13を参照して、この第2の実施の形態に係る心臓磁気計測装置の概略構造を
説明する。図13は、第1の状態におけるベッド部200と磁気シールドルーム300と
前記ベッド部の載置台500とを示したものである。なお、前記データ収集解析装置40
0と前記磁場計測駆動装置500は第1実施例と同様な機能と配置で使用されるので省略
している。
この実施の形態の心臓磁気計測装置は、前記第1実施例の心臓磁気計測装置と基本的な
構造や配置は同様であるが、低価格に対応した構造としている。
そして、その特徴の1つは、前記天板昇降機構部240を取り止めて、高さが固定され
た天板210とした点である。この実施の形態では、前記高さが固定された前記天板21
0への乗り易さを改善するために、前記載置台500を採用している。この載置台500
は、前記ベッド部200のY方向の片側(M方向側)に一段高いフロア面501を備え、
Y方向の片側(N方向側)にはこのベッド部200が設置される床面と同じ高さのフロー
面502としている。
この載置台500によれば、被験者は、通常の床面から一段高いフロア面に一端上がり
、このフロア面501から前記天板210に腰掛けて横になることができる。一方、検査
技師はこのベッド部200の設置面と同じ床面で被験者への介護や操作を行うことができ
る。したがって、被験者は、一旦、前記フロア面501に上がる必要があるが、前記天板
昇降機構部240と同様な作用効果を得ることができる。一方、検査技師の高さは前記ベ
ッド部200の設置位置と同じであるので、第1実施例と同様な作用効果が得られる。
また、この実施の形態では、前記載置台500を、上面から見て、前記マーク218を
中心とする円形に形成している。したがって、被験者は前記M方向であれば、どの方向か
らでも前記フロア面501に上がることができる。そして、この円形状によれば、被験者
は、円形の中心である前記マーク218に向かって誘導される作用効果が期待できる。
また、この実施の形態の他の特徴の1つは、前記天板移動機構部220と、前記検査部
移動機構部230と、Z方向調整機構部151とY方向調整機構部152とからなるガン
トリー位置調整機構部150を手動で動作させるようにした点である。この手動構造によ
り、コストを大幅に削減することができる。
また、この実施の形態の他の特徴の1つは、前記天板昇降機構部240を取り止めたこ
とにより、前記磁気シールドルーム300の外観形状をコンパクトにした点である。この
実施の形態では、断面がトラック状の丸みのある外観形状により、小型でコンパクトな外
観イメージを大きく印象つけることができる。
以下、図14から図17を参照して、この第2実施例の心臓磁気計測装置を更に詳細に
説明する。
先ず、図14と図15及び図17を参照して、ベッド部の外観構造を説明する。図14
はベッド部の斜視図である。図15はベッド部の外観図であり、(a)図が平面図、(b
)図が正面図、(c)図が左側面図、(d)図が右側面図である。図17は移動機構部の
説明図である。
図14、図15において、この実施の形態では、前記ベッド部200を、床面に設置さ
れる基台部201と、この基台部201の上部にX方向にスライド可能に設けられる前記
天板210と、この天板210の長手方向の一端側に配置される検査部100とから構成
される。前記基台部201は、床面に設置される脚部202と、前記天板210を支持す
る天板支持部203と、前記脚部202と前記天板支持部203とを連結する支持柱部2
06とから構成される。
図17に示すように、前記天板支持部203の上面には、X方向に設けられた一対の支
持レール205からなる天板移動機構部220が設けられ、前記天板210をX方向に移
動させることができる。
図14、図15に戻り、前記支持柱部206は、前記天板支持部203や前記脚部20
2より一回り小さく形成されて、下肢空間を広く設定している。なお、前記脚部202の
高さを、前記載置台500の前記フロア面501と同じ高さに設定されているために、被
験者からみて天板210が浮いた印象を抱かせて、下肢空間の広さを一層印象つけている
前記天板210は、前記第1実施例と同様な構造、即ち、フレーム部材212と寝台部
211と検査部支持レール213とから構成されている。前記フレーム部材212の下面
部には、前記天板支持部203のスライドレールとともに前記天板移動機構部220を構
成するスライドレールが設けられて、X方向に移動可能に取り付けられている。
また、検査部支持レール213の片側には、X方向に複数に分割された図示しないロッ
ク溝が所定間隔で設けられ、前記検査部100のX方向の移動が所定間隔でロックできる
ようになっている。
更に、前記天板210の一方の片側には、ハンドル216が設けられ、このハンドル2
16と対向するX方向の他端側に前記検査部210が設けられる。この実施の形態では、
前記天板移動機構部220を手動操作するので、前記ハンドル216を使ってこの天板2
10をX方向に移動させることとなる。このハンドル216には、図示しないロックボタ
ンが設けてあり、図14に示す第1の状態と、図2に示すような、第3の状態の2ヶ所で
、この天板210の移動を固定することができる。
前記検査部100は、X方向から見て、その上部が円弧形状に形成される。そして、X
方向から見て、上部の半円形部分を平板状として、その下部をX方向に貫通した開口部1
09としている。前記半円形部分には、前記冷却容器101を備えたガントリー部104
が、手動の前記ガントリー位置調整機構部150によって移動可能に支持される。
この実施の形態では、前記冷却容器101の上端の大きさを前記検査部100の横幅よ
り小さくしているので、この検査部100の上部外観形状を円弧状にすることができる。
前記検査部100の一方の側板には、手動のY方向調整機構部152を操作するY方向
回転レバー153と、手動のZ方向調整機構部151を操作するZ方向の回転レバー15
4が設けられている。
この構造を図17で更に詳細に説明する。前記ガントリー部104は、前記検査部本体
105に設けられる複数のねじきり棒170によって支持される。このねじきり棒170
は、その長手方向をZ方向に配置し、その下端部に台形状の歯車171を設けられる。前
記Z方向の回転レバー154には前記歯車171と連結する台形状の歯車が設けられる。
このZ方向の回転レバー154を回転させることにより、この回転力が歯車171に伝達
され、前記ねじきり棒170を回転させることができる。前記ガントリー部104には、
ねじきり棒170に噛み合うねじが設けてあり、前記ねじきり棒170の回転により、前
記ガントリー部104を昇降させることができる。
一方、前記ガントリー部104には、その長手方向をY方向に配置したねじきり棒18
0が設けられる。このねじきり棒180の一端側には前記Y方向の回転レバー153が設
けられ、更に、このねじきり棒180に噛み合うねじを備えた前記冷却容器101が設け
られる。これにより、前記回転レバー153を回転させることにより、前記冷却容器10
1をY方向に移動させることができる。
この実施の形態では、前記ガントリー部104の昇降にともなってY方向の回転レバー
153も昇降するので、前記回転レバー153はZ方向に長い窓を介して操作するように
している。
更に、前記検査部100の一方の側板には、前記検査部支持レール213に沿って延び
るハンドル支持棒155が設けられる。このハンドル支持棒155は、前記検査部100
の移動にともなって前記検査部支持レール213上を移動し、その端部にアーチ状のハン
ドル156が設けられる。検査技師は、このアーチ状のハンドル156を持ってX方向に
動かすことにより、前記検査部100をX方向に移動させることができる。
そして、このハンドル156は、図15の第1の状態で、前記マーク218の片側に位
置するように設けられている。したがって、前記第1の状態では、このハンドル156は
前記マーク218の近傍に位置するので、被験者が横になる際の手すりとして使用するこ
とができる。一方、検査技師は、このハンドル156を持って第1の状態から第2の状態
に移動させることができる。
そして、図17の点線で示す前記第2の状態では、前記ハンドル156がこの天板21
0の端部に移動するので、ガントリー位置調整機構部150の位置合わせ操作に支障をき
たすことがない。また、このハンドル156は、第2の状態では、前記天板210に設け
た前記ハンドル216の近傍に位置するので、このハンドル156もまた、第3の状態に
移動させるためのハンドルとして機能させることができる。
また、この実施の形態では、前記検査部100の両下端部にレール保持部111を設け
ることで、両側から前記検査部支持レール213を挟むように取り付けられる。これによ
り、この検査部100が前記検査部支持レール213から外れるのを防止している。
また、アーチ状の前記ハンドル156の下部には、ロックスイッチ157が設けられる
。このロックスイッチ157は、前記検査部支持レール213に形成した前記ロック溝と
嵌合して前記検査部100を所定の位置で固定することができる。
次に、図16を参照して、磁気シールドルーム300の外観構造を説明する。図16は
磁気シールドルームの外観図であり、(a)図が斜視図、(b)図は縦断面図、(c)図
は左側面図、(d)図は正面図、(e)図は横断面図、(f)図は上面図である。
この第2実施の形態に係る磁気シールドルーム300は、第1の実施の形態のものと、
(c)図に示すX方向から見た外観形状をトラック形とした点が大きく異なり、他の部分
は第1実施例と同様な構造を備えている。
この実施の形態では、前記ベッド部200の前記天板210を昇降しないため、前記天
板210の横幅W0を支持する前記台座部302の上面の横幅W5を、この台座部302
より下方の位置まで備える必要がない。このため、この実施の形態では、前記台座部30
2の上面から下方の前記開口部301の形状を円弧状に形成している。同様に、前記開口
部301の上部は、前記検査部100の上部形状を円弧形状としているので、これに合わ
せて円弧形状としている。したがって、この実施の形態では、筒状の開口部301をトラ
ック形状としているので、必然的に、磁気シールドルーム300の外観も、断面形状がト
ラック形状の筒状の形態としている。なお、他の部分は第1実施例と同様につき説明を省
略する。
以上説明したように、この第2実施例に係る心臓磁気計測装置は、手動操作で各種移動
機構部を動かすことができるので、製造コストを低く抑えることができる。特に、前記天
板昇降機構部240を手動としたことにより、磁気シールドルーム300をコンパクトに
することができるので、いっそう小型化を実現することができる。
なお、この第2実施例においては、前記天板昇降機構部240のみを手動として、他の
移動機構部を第1実施例のような自動化構造とすることでもよい。この構造によれば、コ
ンパクトな外観で、自動化を促進することができるので、検査技師の労力を軽減すること
ができる。
第1実施例の装置外観図である。 第1実施例の計測原理図である。 第1実施例の部品構成図である。 第1実施例の部品構成図である。 第1実施例の装置外観図である。 第1実施例の装置外観図である。 第1実施例の装置外観図である。 第1実施例の装置外観図である。 第1実施例の装置外観図である。 第1実施例の動作制御装置図である。 第1実施例の動作説明図である。 第1実施例の動作説明図である。 第2実施例の使用状態の外観図である。 第2実施例のベッド部の外観斜視図である。 第2実施例のベッド部の外観図である。 第2実施例の磁気シールドルームが外観図である。 第2実施例の移動機構を示す説明図である。
符号の説明
100…検査部、101…冷却容器、102…センサ、103…第1の参照用センサ、1
04…ガントリー部、105…検査部本体、106…突起部、107…連結棒、108…
開閉蓋、109…開口部、150…ガントリー位置調整機構部、151…Z方向調整機構
部、152…Y方向調整機構部、153…Y方向回転レバー、154…Z方向の回転レバ
ー、155…ハンドル支持棒、156…ハンドル、157…ロックスイッチ、160…信
号線、200…ベッド部、201…基台部、202…脚部、203…天板支持部、204
…カバー、205…支持レール、210…天板、211…寝台部、212…フレーム部材
、213…検査部支持レール、214…支持溝、215…第1の非常停止ボタン、216
…ハンドル、217…第2の非常停止ボタン、218…マーク、220…天板移動機構部
(第1の移動機構部)、221…シリンダ、222…中間部材、230…検査部移動機構
部(第2の移動機構部)、240…天板昇降機構部、250…操作部、251…アップダ
ウンスイッチ、252…移動スイッチ、253…移動スイッチ、253…復帰スイッチ、
260…調整スイッチ郡、261…ロックスイッチ、262…昇降スイッチ、263、…
移動スイッチ、270…制御部、271…記憶部、272…位置センサ、300…磁気シ
ールドルーム、301…筒状の開口部、302…台座部、303…保持具、310…天板
支持手段、320…シールドルーム本体、321…外装体、322…内装体、323…調
整部材、324…化粧カバー、350…脚部、400…データ収集解析装置、500…磁
場計測駆動装置、P…中心軸、Q…計測面。

Claims (4)

  1. 床面に固定される基台部と、被験者を乗せるための天板と、液体冷媒で満たされる冷却容器の内部に所定の配列で配置される複数の磁束計を有する検査部と、
    前記基台部に対して前記天板をその長手方向に移動させる天板移動機構部と、
    前記天板に対して前記検査部をその長手方向に移動させる検査部移動機構部と
    筒状の磁気シールドルームとを備え、
    前記天板と前記検査部と前記天板移動機構部と前記検査部移動機構部とを非磁性材料で形成し、
    前記天板の長手方向の片側に前記検査部を退避させる第1の状態と、
    前記第1の状態から前記検査部を前記長手方向に移動させて前記磁気シールドルームの外に固定する第2の状態と、
    前記第2の状態から前記天板と前記検査部との位置関係を維持したまま、前記天板を移動させて前記磁気シールドルームの中の測定位置に固定する第3の状態を取り得るようにした
    ことを特徴とする生体磁場計測装置。
  2. 前記検査部移動機構部は、前記検査部を支持する一対の検査部支持レールを前記天板の短手方向の両側に備え、
    前記検査部は、前記冷却容器を支持するガントリを備え、
    前記ガントリは、前記検査支持レールに支持される一対の側板を備えるとともに、移動にともなって被験者を通過させる開口部を前記一対の側板の間に備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の生体磁場計測装置。
  3. 前記検査部は、前記冷却容器の位置を調整する磁束計位置調整機構部を備えている
    ことを特徴とする請求項2項記載の生体磁場計測装置。
  4. 前記位置磁束計位置調整機構部は、前記冷却容器の高さ方向を調整する駆動手段と、この駆動手段を制御する制御手段と、前記冷却容器の高さ方向の位置を検知する検知手段とを備え、
    前記検査部移動機構部には前記検査部の移動を固定する検査部固定手段を備え、
    前記制御手段は、第1の検知位置で、前記検査部固定手段を固定させ、前記第1の検知位置より低い第2の検知位置で前記駆動手段を停止させる
    ことを特徴とする請求項3項記載の生体磁場計測装置。
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