JP4520192B2 - フロート板ガラスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はフロート板ガラスの製造方法に関する。
フロート板ガラスを製造するに当たり、溶融したガラス原料を溶融金属上に浮かせると、溶融ガラスの表面張力と重力との平衡により、自然に広がり安定した厚みになる。このときの厚みを平衡厚みという。溶融ガラスは一方向にリボン上に引き出されガラスリボンとなるが、所望の厚みが平衡厚みよりも薄い場合には、一般的にはガラスリボンの幅方向両端部に、トップロールと呼ばれる溝や歯が付いた回転するロールを押圧し、ガラスリボンを幅方向に引き伸ばし薄くする方法がとられている(例えば、特許文献1参照)。
ガラスリボンは溶融金属浴上に浮遊しているので、トップロールの押圧力及び方向と、ガラスリボンの量及び粘度を制御すれば、原理的には平衡厚みよりも薄い、任意の厚みの板ガラスを得られるはずである。
しかし、全体的な厚みの制御が可能であっても、局所的に見ると製品板ガラス表面には微小な凹凸が存在する。この原因は板厚斑がそのまま凹凸になっている場合(いわゆる偏肉)と、板の厚みは一定であるが板全体が波打っている場合とが考えられるが、微小な凹凸の場合、前者が一般的である。この微小な凹凸はガラスリボンを幅方向にトップロールで薄く引き伸ばす過程で発生すると考えられる。
すなわち、ガラスリボンのトップロールで引っ張られた直線上の部分は薄くなろうとするが、その間では、平衡厚みに戻ろうとして厚くなろうとする。さらに、ガラスリボン自体は幅方向と直角方向に移動していくのに対し、トップロールは移動しないのであるから、トップロールによる引っ張られる場所はガラスリボンから見た場合、刻々と移っていく。つまり、ガラスリボンは時間とともに変化するこれら複雑な応力を受けており、これによって微細なゆがみやそれを起因とする板厚斑が生ずるのはたやすく理解される。
このような板厚斑をなくそうとする試みは以前からなされており、例えばトップロールが離散した点でしか張力を与えないのがこの原因であるとし、トップロールに代わって、ガラスリボン端部に沿って連続的に張力を与えるとする提案も見られた(例えば、特許文献2参照)。しかし、最終的に板厚斑を完全に無くすことは出来なかった。これは、ガラスリボンが下流に向かって移動していることから、張力は幅方向に平行ではなく進行方向に向かってわずかに傾いた方向にならざるを得ず、そのため、張力がガラスリボンを均等に引き伸ばすようには働かないからであると思われる。
また、トップロールで張力を与えるガラスリボンの端部分はロール跡が付き製品にはならないが、この端部分の厚みを中央部0.1〜1.5mmに対して3mm以下程度まで厚くし、かつ幅も大きく取ることで、応力ひずみを緩和させ、ガラス表面の凹凸を減少させるという提案も見られた(例えば、特許文献3参照)。
この板厚斑は、ある程度まで減少させれば用途によってはそれほど問題とならない。例えば建築用や車両用の窓ガラス等においては、肉眼で透過像が歪んで見えない程度であれば、まったく問題がない。しかし近年、PDP基板・液晶基板・太陽電池基板等の電子工学用途の品質要求はますます厳しくなっており、この基準に合格するものは、公知技術を用いて得るのは困難であった。ガラス表面に凹凸があるものとしてこれを微小研磨する技術も知られているが、製品としては当然コスト高となる。このような状況から、微小な板厚斑のない板ガラスを得ることの出来る簡易な方法が求められていた。
特公昭44−23828号公報 特公昭49−5206号公報 特開平7−10569号公報
前述した例えば特公昭49−5206号公報に記載の情報は、問題となる板厚斑を減少させることはできるものの、電子工学用途等の品質要求を満たすほどに減少させられたとは言い難い。これは前述したように張力がガラスリボンを均等に引き伸ばすようには働かないからである。また、張力を加える連続線上の各点で異なる力を加えなくてはならず、実際には制御が困難である。さらにこのような連続に力を加える装置を導入した場合、ガラスリボンの浮遊状態を監視する窓が装置に塞がれて、監視に困難をきたす上、ガラスリボンの両端部付近の温度が低下して、徐冷炉内部でガラスリボンが破損しやすくなるという恐れが出てくる。
また、特開平7−10569号公報に記載のものは、ガラスリボンの端部分の厚みを中央部以上、3mm以下程度まで厚くし、かつ幅も大きく取ることで、応力ひずみを緩和させ、微小凹凸を解決しようとするものであるが、この端部分は製品にならないのであるから、幅を大きくするほど製品として得られる部分は少なくなってしまう。すなわち、良品を得ようとするほど製品量が減少してしまうという問題がある。さらに、この端部分の厚みが中央部分と大きく異なると、当然熱容量に差が出来るために、徐冷炉内部でガラスリボンが破損しやすくなったり、この部分付近の熱ひずみが新たな凹凸の原因となる恐れもある。さらに、この方法はひずみを緩和させるものであるから、先に述べた表面の微小凹凸のうち、ひずみを原因とする板ガラス全体の波うちには有効であるが、今回問題としている原料の偏りによる板厚斑(偏肉)には必ずしも有効ではないと考えられる。
このように、最近の品質要求を満たすような板厚斑のない板ガラスを、簡易に得る方法は未だ開発されているとは言えない。
本発明は、板厚0.1〜3mmのフロート板ガラスの製造方法において、トップロールによりガラスリボンの幅を調整する過程中、ガラスリボン幅が最大となる位置のガラスリボンの粘度(単位:poise)が4.5以上5.6以下であり、ガラスリボン幅が最大となる位置から少なくとも下流3基のトップロールに関して、隣り合う2基のトップロールの間隔(単位:mm)をL、この2基のトップロールに張力を加えられた部分における、ガラスリボン幅方向端部の位置のガラスリボン中央部方向への変化量(単位:mm)をΔhとしたとき、−0.1≦Δh/L≦0.4であることを特徴とするフロート板ガラスの製造方法である。
また、前記ガラスリボン幅が最大となる位置から少なくとも下流3基のトップロールに関して、隣り合う下流に向かってn番目のトップロールとn+1番目のトップロールの間隔(単位:mm)をL、この2基のトップロールに張力を加えられた部分における、ガラスリボン幅方向端部の位置のガラスリボン中央部方向への変化量(単位:mm)をΔhとし、さらに下流側隣のn+1番目のトップロールとn+2番目のトップロールとの間隔をLn+1、2基のトップロールに張力を加えられた部分のガラスリボン幅方向端部の位置の変化量をΔhn+1としたとき、−0.5≦Δh/L−(Δhn+1/Ln+1)≦0.5であることを特徴とする上記のフロート板ガラスの製造方法である。
また、前記ガラスリボン上トップロールが、5対以上25対以下であることを特徴とする上記のフロート板ガラスの製造方法である。
本発明によれば、近年の、PDP基板・液晶基板・太陽電池基板等の電子工学用途に求められるような、板厚斑の極めて少ないフロート板ガラスが得られる。また、フロート法における実窯の操業条件ならびに製板条件を大幅に変更することなく、新規な設備も不要で品質や歩留を高めて、安定操業で製造することができる。
本発明は、フロート板ガラスの製造方法において、該製造過程中ガラスリボン幅が最大となる際の粘度、ガラスリボンの形状、該形状を制御するためのトップロールの条件、等を規定し、板厚斑やソリの少ないフロート板ガラスを得るものである。
以下図面に基づいて説明する。図1は本発明を実施するためのフロートガラス製造装置の水平断面図、図2は図1に示されたトップロールを横から見た拡大図、図3は図1のトップロール部分の拡大図、図4及び図5はガラスリボンの端部の形状を示したものである。
図1のように、ガラス原料は原料投入口5より溶融炉10内の溶融金属浴3上に供給され、溶融される。溶融したガラスは、高温領域Aで平衡厚みに近いガラスの溜りを作り、ガラスリボン1に形成される。このガラスリボン1は、リフトアウトロール21、徐冷炉30内の徐冷炉ロール31により、右側の徐冷炉方向に進行し、Aよりもやや低温である領域Bに移動する。この領域Bがトップロール2の存在する区間である。5〜25対のトップロールは、その数及び向き、ガラスリボンを押さえる圧力、スピードが変えられるようになっており、平衡厚みより薄い厚みのガラスリボンを得る場合には、ガラスリボンを引き伸ばすために、対を形成するトップロールの回転軸は、ガラスリボン1の進行方向にやや傾くように配置されている。
各トップロール2は、図2に示すように、その歯部2Bがガラスリボン1の端部を押圧し、ガラスリボン1に幅方向の張力を加え、ガラスリボン1の縮幅を抑制することでガラスリボン1厚を調整している。
このガラスリボン1は、この領域Bを通過する間にまず上流側のトップロールにより幅方向に引き伸ばされ、その後、下流側のトップロールによって中央部を目的の厚みとする形状にされつつ、ゆっくりと押し縮められ、成型される。このときの、ガラスリボン1の粘度・形状などを制御することが重要である。
すなわち、ガラスリボン1が押し縮められ始める場所での粘度、すなわち、ガラスリボン1幅が最大となる位置の粘度(単位:poise)を4.5以上5.6以下にする。
ガラスリボン1幅が最大となる位置の粘度が低い場合、一度発生したガラスリボン1の板厚斑やトップロール2の張力を起因とするスジが重力によって自然に消滅するが、粘度(単位:poise)が5.6を超えると、これが完全に消滅せず、残りやすくなる。逆に粘度が4.5を下回ると、一度発生したガラスリボン1の板厚斑やトップロールの張力を起因とするスジが重力によって自然に消滅する点では有利であるが、トップロール2による張力が働きにくくなり、ガラスリボン1の厚みの制御が困難になる。よって、ガラスリボン1幅が最大となる位置の粘度の範囲は4.5以上5.6以下が望ましい。さらに、ガラスリボンの製板の観点からは、ガラスリボン1の幅が最大となる際の粘度が5.6を超えると、その後の製板領域であるトップロール2の存在する区間Bの粘度を下げることが難しく、製板が困難になる。従って、このガラスリボン1の幅が最大となる際の粘度の範囲を4.5以上5.6以下とした。
ガラスリボン1をかかる粘度にする方法としては、次のものがある。例えば粘度を下げる場合にはガラス原料成分中のアルカリ成分を増加させる、トップロール2の存在する区間領域B付近の温度を高くする、等であり、例えば粘度を上げる場合にはガラス原料成分中のアルカリ成分を減少させる、トップロール2の存在する区間領域B付近の温度を低くする、等である。
また、上記トップロール2の張力を原因としてガラスリボン1の幅方向両端部は図3に示すような形状になる。この形状を、次のような特定の形状にすることが大切である。
すなわち、前記ガラスリボン1幅が最大となる位置から少なくとも下流3基のトップロール2に関して、隣り合う2基のトップロール2の間隔(単位:mm)をL、この2基のトップロールに張力を印加された部分における、ガラスリボン1幅方向端部の位置のガラスリボン1中央部方向への変化量(単位:mm)をΔhとしたとき、−0.1≦Δh/L≦0.4であるのが望ましい。その理由は以下のとおりである。
Δh/Lはトップロール2の1基当たりがガラスリボンに与える張力に対応するが、−0.1未満ではガラスリボン1に張力を加えるのに必要な、1基当たりのトップロール2の加える押圧力が過大になる結果、ガラスリボン1上にトップロール2の痕跡が大きく残り、ガラスリボン1の表面に凹凸が生じ板厚にバラツキが生じる。また、トップルール2の台数を増やすことにより1基当たりがガラスリボンに与える張力を小さくすることは可能であるが制御が難しくなり限界がある。
また0.4を超えると1基当たりのトップロール2の加える押圧力を小さくできるがリボン形状の凹凸差が大きくなり偏肉が大きくなる。従って、この値を−0.1≦Δh/L≦0.4とした。
この値をかかる範囲に制御するには、トップロール2の向き、押圧力、回転スピードを調整することで可能である。
また、図4、図5で示すように前記ガラスリボン1幅が最大となる位置から少なくとも下流3基のトップロール2に関して、隣り合う下流に向かってn番目のトップロール2とn+1番目のトップロール2n+1の間隔(単位:mm)をL、この2基のトップロール2、2n+1に張力を加えられた部分における、ガラスリボン1幅方向端部の位置のガラスリボン1中央部方向への変化量(単位:mm)をΔhとし、さらに下流側隣のn+1番目のトップロール2n+1とn+2番目のトップロール2n+2との間隔をLn+1、2基のトップロール2n+1、2n+2に張力を加えられた部分のガラスリボン1幅方向端部の位置の変化量をΔhn+1としたとき、−0.5≦Δh/L−(Δhn+1/Ln+1)≦0.5であるのが望ましい。その理由は以下のとおりである。
Δh/L−(Δhn+1/Ln+1)は隣り合うn番目とn+1番目のトップロール2、2n+1による、ガラスリボン1幅方向端部の位置のガラスリボン1中央部方向への変化量の差を示すが、図4のようにこの値が正の場合はn+1番目のトップロール2n+1のガラスリボンへの張力が、n番目のトップロール2及びn+2番目のトップロール2n+2のものよりガラスリボン1を押し縮めるように働き、図5のように負の場合には逆にガラスリボン1を引き伸ばすように働く。この値が上記範囲から外れると、n+1番目のトップロール2n+1の押圧力が過大となり、これらトップロール2の位置を基点として筋状のシワがガラスリボン1表面に発生しやすい。また、ガラスリボン1上にこれらトップロール2の痕跡が大きく残り、ガラスリボン1中央部の平坦性を損なう結果となる。従って、この値を−0.5≦Δh/L−(Δhn+1/Ln+1)≦0.5とした。
この値をかかる範囲に制御する方法としては、トップロール2の向き、押圧力、回転スピードを調整すること、またトップロール2同士の間隔及びトップロール2の数を調整することが挙げられる。
また、前記トップロール2が、5対以上25対以下であることが望ましい。その理由は以下のとおりである。
トップロール2が4対以下であると、ガラスリボン1に張力を加えるのに必要な、1対当たりのトップロール2の押圧力が過大になる結果、ガラスリボン1上にトップロール2の痕跡が大きく残り、ガラスリボン1の平坦性を損なう。また、先に述べた、隣り合う2基のトップロール2の間隔(単位:mm)をL、この2基のトップロール2に張力を加えられた部分における、ガラスリボン1幅方向端部の位置のガラスリボン1中央部方向への変化量(単位:mm)をΔhとしたときのΔh/Lが大きくなり、好ましい範囲に入れることが難しくなる。逆に、トップロール2の数が30対を超えると、トップロール2と接触するガラスリボン1の端部付近の温度が低下して、ガラスリボン1に熱歪みが残り、ガラス自体に大きなうねりが起こりやすくなったり、徐冷炉内部でガラスリボン1が破損しやすくなる。また、ガラスリボン1を監視する窓がトップロール2により塞がれて、作業性にも困難を来たす。従って、このトップロール2の数を5対以上25対以下とした。
また、本発明は、フロート板ガラスの微小な板厚斑に有効であって、特に最近の電子工学用途等の品質要求を満たすことを目的としたが、上記の手段により、板ガラスの厚み斑が500mm×500mmの面積内において、超音波高精度板厚計で測定した最大厚みと最小厚みの差が5μm以下であるようなフロート板ガラスを得ることが可能である。
また、本発明の方法で使用されるフロート板ガラス組成としては建築用窓用および一部液晶基板に用いられる汎用のソーダライム組成である、重量%で表して、SiO2 69〜73、Al23 1〜3、CaO 7〜10、MgO 3〜5、Na2O 12〜14、K2O 0.3〜1.5、Feの0.05〜0.2の範囲の物が挙げられる。この組成の場合、800〜950℃において粘度(単位:poise)が4.5〜6.5であり、フロート釜内で同温度に制御することで、板厚斑の極めて少ない、本発明で求めるフロート板ガラスを得ることが可能である。
また、本発明の方法で使用されるフロート板ガラス組成としてはPDP基板等に使用される、そのガラス組成が重量%で表して、SiO2 52〜65、BaO 0〜10.5、Al232〜10、CaO 2〜10、MgO 1〜8、Na2O 1〜8、K2O 5〜10、ZrO2 0.3〜5、の範囲のものも可能である。この組成の場合には、900〜1100℃における粘度(単位:poise)が4.5〜6.5であり、フロート釜内で同温度に制御することで、板厚斑の極めて少ない、本発明で求めるフロート板ガラスを得ることが可能である。
以下、実施例により説明する。
図1の装置のような、冷却後のリボンの全幅が約4mになるように構築された、長さ約50mの溶融金属浴に、溶融ガラスを導入して、溶融金属上にガラスリボンを形成した。トップロールは、耐熱性耐腐食性合金でできた回転歯を持つ公知のものを使用している。
ガラスリボンを成形するにあたり、表1に示す条件でサンプル1〜10について、その進行速度、トップロールの押圧力、トップロールの幅方向の位置及び数、トップロールの存在する領域付近のガラスリボンの温度及び粘度を調整し、ガラスリボン形状を調整した。
ガラス組成は、建築用窓用および一部液晶基板に用いられる汎用のソーダライム組成で、重量%で表して、SiO2 71%、Al23 2%、CaO 9%、MgO 4%、Na2O 13%、K2O 1%で示されるものである。
表1に、中央部の設定厚み(単位:mm)、ガラスリボンが最大幅になる部分の粘度(単位:poise)、トップロールの間隔(単位:mm)をL、この2基のトップロールに張力を印加された部分における、ガラスリボン幅方向端部の位置のガラスリボン中央部方向への変化量(単位:mm)をΔhとしたときのΔh/L、隣り合う下流に向かってn番目のトップロールとn+1番目のトップロールの間隔(単位:mm)をL、この2基のトップロールに張力を加えられた部分における、ガラスリボン幅方向端部の位置のガラスリボン中央部方向への変化量(単位:mm)をΔhとし、さらに下流側隣のn+1番目のトップロールとn+2番目のトップロールとの間隔をLn+1、2基のトップロールに張力を加えられた部分のガラスリボン幅方向端部の位置の変化量をΔhn+1としたときのΔh/L−(Δhn+1/Ln+1)、トップロールの数、の条件と、最終的に得られたフロート板ガラスより中央部を500mm×500mm角に切り出したガラスの最大の板厚斑(単位:μm)を示した。粘度は、あらかじめ同組成のガラスを実験室で測定しておき、溶融炉内温度によって制御しており、その制御している値を示した。測定は、ISO 7884-2:1987 (Glass -- Viscosity and viscometric fixed points -- Part 2: Determination of viscosity by rotation viscometers)に準じて行なった。板厚斑は、超音波高精度板厚計(日本パナメトリクス株式会社製 MODEL25DL)により板厚を5inchピッチで測定し、その最大厚みと最小厚みの差を、その値とした。
(比較例1)Δh/L、Δh/L−(Δhn+1/Ln+1)、トップロール数が実施例1と異なることを除き、実施例と同様にフロート板ガラスを作成し、実施例1と同様の測定を行なった。結果を表2に示す。
ガラス組成に、液晶基板、PDP基板、および薄膜トランジスタ用の組成を用いた。用いた組成は、重量%で表して、SiO2 54%、BaO 10%、Al23 9%、CaO 8%、MgO 3%、Na2O 4%、K2O 9%、ZrO2 4%で示される。
ガラスリボンを成形するにあたり、その進行速度、トップロールの押圧力、トップロールの幅方向の位置及び数、トップロールの存在する領域付近のガラスリボンの温度及び粘度を調整し、ガラスリボン形状を調整した。
冷却後のリボンから切り出した板ガラスのサンプルについて、実施例1と同じ方法で評価した。結果を表3に示す。
(比較例2)Δh/L、Δh/L−(Δhn+1/Ln+1)、トップロール数が実施例2と異なることを除き、実施例2と同様にフロート板ガラスを作成し、実施例2と同様の測定を行なった。結果を表4に示す。

いずれの実施例からも明らかなように、500mm×500mm角内で厚み斑が5μm以下であるような、表面微小厚み斑のきわめて少ないフロート板ガラスが製造される。
本発明は、建築用窓ガラスや自動車用窓ガラス等の従来用いられてきた板ガラス分野はもちろんであるが、特にPDP基板・液晶基板・太陽電池基板等の表面の平滑性が必要とされる電子材料分野にも利用できるものである。
本発明を実施するための装置の水平断面図である。 トップロールの拡大断面図である。 図1のガラスリボン端部の拡大図である。 ガラスリボン端部の、トップロールによる形状の変化を説明する、図3の一部を取り出した図である。 トップロールの張力が異なる場合の、図4と同様の図である。
符号の説明
1:ガラスリボン
2:トップロール
2B:トップロール歯部
,2n+1,2n+2:n,n+1,n+2番目のトップロール
3:溶融金属
5:ガラス原料投入口
10:溶融炉
21:リフトアウトロール
30:徐冷炉
31:徐冷炉ロール

Claims (3)

  1. 板厚0.1〜3mmのフロート板ガラスの製造方法において、トップロールによりガラスリボンの幅を調整する過程中、ガラスリボン幅が最大となる位置のガラスリボンの粘度(単位:poise)が4.5以上5.6以下であり、ガラスリボン幅が最大となる位置から少なくとも下流3基のトップロールに関して、隣り合う2基のトップロールの間隔(単位:mm)をL、この2基のトップロールに張力を加えられた部分における、ガラスリボン幅方向端部の位置のガラスリボン中央部方向への変化量(単位:mm)をΔhとしたとき、−0.1≦Δh/L≦0.4であることを特徴とするフロート板ガラスの製造方法。
  2. 前記ガラスリボン幅が最大となる位置から少なくとも下流3基のトップロールに関して、隣り合う下流に向かってn番目のトップロールとn+1番目のトップロールの間隔(単位:mm)をL、この2基のトップロールに張力を加えられた部分における、ガラスリボン幅方向端部の位置のガラスリボン中央部方向への変化量(単位:mm)をΔhとし、さらに下流側隣のn+1番目のトップロールとn+2番目のトップロールとの間隔をLn+1、2基のトップロールに張力を加えられた部分のガラスリボン幅方向端部の位置の変化量をΔhn+1としたとき、−0.5≦Δh/L−(Δhn+1/Ln+1)≦0.5であることを特徴とする請求項1に記載のフロート板ガラスの製造方法。
  3. 前記トップロールが、5対以上25対以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のフロート板ガラスの製造方法。
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