JP4519304B2 - 金型におけるガス抜き方法とダイキャスト装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイキャスト金型、及び樹脂金型における新規なガス抜き方法とダイキャスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイキャスト成形にあっては、キャビティでガスを発生し、そのガスが製品不良の原因となるため、図7の如く固定金型Aと可動金型Bに跨ってガス抜き装置11を取付け、このガス抜き装置11を介してキャビティCのガスを吸引することが行われている。
ガス抜き装置11は、固定金型Aに取付ける固定型と、可動金型Bに取付ける可動型の間に、キャビティCに連通する排気通路Eを備え、排気通路Eに迂回路eを設け、迂回路eの入口側に受圧バルブ4を、出口側に閉鎖バルブ5を備え、両バルブ4,5間に開閉レバー6を架設し、型締め状態で両バルブ4,5が開放状態にある時、ガスの吸引を可能にし、受圧バルブ4が溶湯圧により作動した時、その作動を開閉レバー6で閉鎖バルブ5に伝え、閉鎖バルブ5を閉鎖して、吸引装置Fへの溶湯の流れ込みを阻止していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のガス抜き装置に設ける排気通路は、受圧バルブの作動に必要な溶湯量(溶湯圧)より、キャビティのガスの排出量が多いため、ガス量に合わせた大きさに形成する必要があり、そのことにより溶湯圧が必要以上に高くなり、その分、耐圧力の大きな受圧バルブを用いなければならない問題点があった。しかも受圧バルブを作動する溶湯圧が高くなると、閉鎖バルブ側への溶湯の到達が早くなったり、多量に流れ込む虞もあるため、排気通路に迂回路を設け、或いは受圧バルブと閉鎖バルブの位置を離す必要があり、その結果、ガス抜き装置が大型化し、高価になる問題点もあった。
【0004】
また、排気通路は流動抵抗の少ないガスと、流動抵抗の大きい溶湯の路を兼ねるので、溶湯の流れを重視して形成する必要があるし、溶湯は閉鎖バルブまで達して固化するので、固化した余剰部材の排出も複雑になる問題点があった。
これらの問題点を解決するために、受圧バルブと閉鎖バルブの間に迂回路を設けることも試みられているが、キャビティとガス抜き装置は、1本の排気通路にて連通しているので、成形サイクルの高速化には限界があった。
そこで本発明は、上記実情を考慮して開発されたもので、その目的は、排気通路をガス排出路と溶湯路とに分離することにより、ガス抜きの効率化と、受圧バルブに対する溶湯圧の減圧化、成形サイクルの高速化等を可能にした金型におけるガス抜き方法とダイキャスト装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の金型におけるガス抜き方法は、成形金型とガス抜き装置を備え、ガス抜き装置は少なくとも、受圧バルブと、閉鎖バルブと、受圧バルブの作動を閉鎖バルブに伝える開閉レバーとを備え、成型金型のキャビティからガス抜き装置の閉鎖バルブに至るガス排出路と、該ガス排出路とは分離独立してキャビティからガス抜き装置の受圧バルブに至る溶湯路とを備え、ガス排出路を成型金型の型締め状態でキャビティに閉じ込められるガス量に応じて形成すると共に、溶湯路を受圧バルブの作動に必要な溶湯圧が得られるように形成し、キャビティ内に閉じ込められたガスを、少なくともガス排出路を介してガス抜き装置に連続する吸引装置にて吸引し、溶湯路より受圧バルブに達した溶湯の圧力で受圧バルブが押出されると、開閉レバーを介して閉鎖バルブを閉作動し、ガス排出路を閉鎖するものである。
【0006】
本発明のダイキャスト装置は、成形金型とガス抜き装置を備え、成形金型は、固定金型と可動金型との間にキャビティを設け、ガス抜き装置は、成形金型への取付け側に受圧バルブを、吸引装置の接続側に閉鎖バルブを備え、両バルブの閉作動側にレバー室を設け、レバー室に受圧バルブの押出側に当接し且つ閉鎖バルブに遊嵌係合する開閉レバーを備え、固定金型と可動金型の少なくとも一方に、キャビティよりガス抜き装置に達する第一ガス排出路と、該第一ガス排出路とは分離独立してキャビティよりガス抜き装置に達する第一溶湯路とを備え、ガス抜き装置に、第一ガス排出路より閉鎖バルブに達する第二ガス排出路と、該第二ガス排出路とは分離独立して第一溶湯路より受圧バルブに達する第二溶湯路とを備え、第一・第二ガス排出路を成型金型の型締め状態でキャビティに閉じ込められるガス量に応じて形成すると共に、第一・第二溶湯路を受圧バルブの作動に必要な溶湯圧が得られるように形成し、成型金型の型締め状態で閉鎖バルブが開状態にある時、第一・第二ガス排出路及び第一・第二溶湯路からのガス抜きが可能となり、第一溶湯路から第二溶湯路へ達した溶湯の圧力により受圧バルブが押出されると、開閉レバーを介して閉鎖バルブが閉作動する。
【0007】
更に本発明のダイキャスト装置は、キャビティに対する第一溶湯路の入口側を、溶湯の流れ先側に設け、キャビティに対する第一ガス排出路の入口側を、溶湯の流れ方向に対し直交して設け、第一ガス排出路の入口に流入障害部を備えることもできる。
【0008】
ここでガス排出路とは、固定金型と可動金型の少なくとも一方に設ける第一ガス排出路と、ガス抜き装置内に設ける第二ガス排出路とから成り、キャビティからガス抜き装置内部まで達していて、キャビティのガスの排出を主とするものを言い、溶湯の圧入後期には、溶湯の一部が流れ込むこともある。
ここで溶湯路とは、固定金型と可動金型の少なくとも一方に設ける第一溶湯路と、ガス抜き装置内に設ける第二溶湯路とから成り、キャビティからガス抜き装置内部まで達しているものを言い、溶湯の圧入初期にはガスの排出を可能にし、溶湯の圧入後期にはキャビティからの溶湯の流出を可能にするものを言う。
【0009】
ここで吸引装置とは、ガス抜き装置に取付け、ガス抜き装置を介してキャビティからガスを吸引するものを言う。
ここで受圧バルブとは、第二溶湯路の末端部に配置され、第二溶湯路に流入した溶湯圧で作動するものを言い、閉鎖バルブとは、第二ガス排出路の末端部に配置され、キャビティ内のガスの吸引装置への吸い込みを可能にし、溶湯の吸引装置への吸い込みを阻止するものを言う。
開閉レバーとは、受圧バルブの作動を閉鎖バルブに伝え、閉鎖バルブを閉方向に作動し、型開き時に、受圧バルブと閉鎖バルブの間に設けた開放機能部で、閉鎖バルブを開方向に、受圧バルブを復帰方向に作動するものを言う。尚、開閉レバーは、ガス抜き装置内のレバー室に収容され、両バルブの閉作動側に当接し、且つ閉鎖バルブに遊嵌係合する。
ここで流入障害部とは、第一ガス排出路の入口付近に設け、排出路の有効断面を縮小する遮蔽物である。
【0010】
【発明の実施の形態】
先ず、ダイキャスト成形の概略構造を図1に基づき説明すると、固定金型Aと可動金型Bとの間にキャビティCを形成し、固定金型Aと可動金型Bとに跨ってガス抜き装置1を取付け、該ガス抜き装置1に吸引装置Fを連続しており、射出成形機MよりキャビティC内に溶湯Dを圧入し、キャビティCのガスGを、ガス抜き装置1を介して吸引装置Fに吸引するものである。
【0011】
次いで本発明によるガス抜き方法の実施形態を図1に基づき説明すれば、キャビティCからガス抜き装置1内に至るガス排出路2と、キャビティCからガス抜き装置1内に至る溶湯路3とを備え、型締め状態でキャビティCのガスGをガス排出路2を介してガス抜き装置1に連続する吸引装置Fにて吸引し、溶湯路3へ流入した溶湯Dの圧力でガス排出路2を閉鎖するものである。
【0012】
また、本発明によるダイキャスト装置の実施形態を図2乃至図6に基づき説明すれば、固定金型Aと可動金型Bの少なくとも一方に、キャビティCに連通する第一ガス排出路12と、キャビティCに連通する第一溶湯路13を形成し、金型A,Bに取付けるガス抜き装置1に、第一ガス排出路12に連通する第二ガス排出路22と、第一溶湯路13に連通する第二溶湯路23とを備え、第二溶湯路23の末端部から第二ガス排出路22に連通するガスバイパス路25を備え、第二溶湯路23の末端部に受圧バルブ4を、第二ガス排出路22の末端部に閉鎖バルブ5を配置し、両バルブ4,5間に開閉レバー6を架設しており、型締め状態で閉鎖バルブ5が開状態にある時、第二ガス排出路22及び第二溶湯路23からのガス抜きが可能となり、受圧バルブ4が第二溶湯路23へ達した溶湯Dの圧力により作動し、開閉レバー6を介して閉鎖バルブ5を閉作動する。
【0013】
第一溶湯路13は図2の如く、入口側をキャビティC内に充填される溶湯Dの流れ先側に連通し、出口側をガス抜き装置1の取付側に設けるもので、受圧バルブ4の作動に必要な溶湯圧(溶湯量)を流し得る大きさに形成されている。
また第一ガス排出路12は、入口側をキャビティC内に充填される溶湯Dの流れ方向に直交して連通し、出口側を第一溶湯路13に接近して設け、入口側に溶湯Dの流入障害部14を備えている。
吸引装置Fはガス抜き装置1に取付けるもので、閉鎖バルブ5の開放時にガス排出路2からガスGを吸引する。
【0014】
ガス抜き装置1は図3の如く、固定金型Aに取付ける固定型10と、可動金型Bに取付ける可動型20とを備え、固定型10に受圧バルブ4と閉鎖バルブ5と開閉レバー6を備えると共に、受圧バルブ4と閉鎖バルブ5との間に、開閉レバー6を閉鎖バルブ5の開方向に押圧する開放機能部7と、開閉レバー6を閉鎖バルブ5の閉方向に押圧する閉鎖機能部8とを備えている。
第二ガス排出路22は、入口部を第一ガス排出路12に合致し、末端部に閉鎖バルブ5を備え、第二溶湯路23は、入口部を第一溶湯路13に合致し、末端部に受圧バルブ4を備えている。
ガスバイパス路25は、第二溶湯路23から第二ガス排出路22へのガスGの排出を可能にしながら、第二溶湯路23から第二ガス排出路22への溶湯Dの流入を少なくする。
【0015】
本発明のガス抜き方法とダイキャスト装置は上記の通りであるから、予め、固定金型Aと可動金型BにキャビティCを形成すると共に、キャビティCに連通する第一ガス排出路12と第一溶湯路13とを形成しておき、ガス抜き装置1に第二ガス排出路22と第二溶湯路23とガスバイパス路25とを形成し、第二溶湯路23の末端部に受圧バルブ4を、第二ガス排出路22の末端部に閉鎖バルブ5を備え、受圧バルブ4と閉鎖バルブ5の間に開閉レバー6を跨って架設し、開閉レバー6の開側に開放機能部7を、閉側に閉鎖機能部8を組み込んでおき、その固定型10を固定金型Aに、可動型20を可動金型Bに取付け、第一ガス排出路12と第二ガス排出路22とを連通し、第一溶湯路13と第二溶湯路23とを連通しておく。
【0016】
ガス抜き装置1に吸引装置Fを接続し、吸引装置Fと射出成形機を作動し、固定金型Aと可動金型B、及び固定型10と可動型20の型締め状態においてキャビティCに溶湯Dを圧入すれば、溶湯Dの圧入初期に、キャビティC内のガスGは図4の如くガス排出路2と溶湯路3を通過し、受圧バルブ4を作動することなく開状態の閉鎖バルブ5に達し、閉鎖バルブ5から吸引装置Fに吸収される。
【0017】
キャビティCに圧入された溶湯Dが図5の如く第一溶湯路13を経て第二溶湯路23に流れ込み、第二溶湯路23の末端部に達して溶湯圧が高まると、その溶湯圧により受圧バルブ4が押出され、その受圧バルブ4の作動を開閉レバー6にて閉鎖バルブ5に伝え、閉鎖バルブ5を閉鎖する。
第二溶湯路23の末端部は、ガスバイパス路25によって第二ガス排出路22と連通しているが、ガスバイパス路25は第二ガス排出路22への溶湯Dの流れ込みが困難であるから、溶湯Dは閉鎖バルブ5に達することが少ない。また第一ガス排出路12への溶湯Dの流入も、入口側に設けた流入障害部14で阻害されるので、ガス排出路2への流入も少ない。
【0018】
溶湯DがキャビティCと溶湯路3で固化した後、固定金型Aと可動金型Bとを型開きすれば、固定型10と可動型20も図6の如く同時に型開きされる。
固定型10と可動型20が型開きされると、先ず固定型10の開放機能部7が開閉レバー6を開方向に揺動し、その開閉レバー6の開揺動により受圧バルブ4が第二溶湯路23側に、閉鎖バルブ5が開方向側に摺動復帰する。
第二溶湯路23内で固化した余剰部材Sは、受圧バルブ4の底部に付着しているので、受圧バルブ4の復帰に伴い固定型10から切り離され、最後に可動型20から外部に放出される。
ガス抜き装置1から切り離された余剰部材Sは、キャビティCにより形成された製品と一体を成しているので、製品と共に押出される。
【0019】
【実施例】
第一溶湯路13の入口は、キャビティC内において溶湯圧が最初に高くなる位置に設けることが好ましく、第一ガス排出路12の入口は、キャビティC内において溶湯圧が最後に高くなる位置に設けることが好ましい。またキャビティCに対する第一ガス排出路12、及び第一溶湯路13の連通箇所は、1箇所に限定されるものではなく、キャビティCの形状に応じて数箇所に連通することも可能である。
ガス排出路2(第一ガス排出路12と第二ガス排出路22)は、成型金型の型締め状態でキャビティに閉じ込められるガス量に応じて形成し、溶湯路3(第一溶湯路13と第二溶湯路23)は、受圧バルブの作動に必要な溶湯圧が得られるように形成する。
開放機能部7として、開閉レバー6を開方向に作動する開放バネ17や開放ピストンを用い、閉鎖機能部8として、開閉レバー6を閉方向に作動する閉鎖ピストン18や閉鎖バネを用いる。
【0020】
ガス排出路2を溶湯路3と同様に、固定金型Aと可動金型B、及び固定型10と可動型20のパーテイングラインに設けると、例えガス排出路2に溶湯Dが流れ込んで固化しても、型開き時に取り出し得る。
また受圧バルブ4と閉鎖バルブ5とを、固定型10と可動型20のパーテイングラインに一直線に配置すると、加工組立が容易になる。
固定金型Aに可動型20を、可動金型Bに固定型10を取付けても、略同様の目的を達成するし、余剰部材Sの排出手段として、可動型20に余剰部材Sの排出機能部9を備えておくことも可能である。
【0021】
【発明の効果】
本発明の金型におけるガス抜き方法とダイキャスト装置は、上記の通りであるから以下の効果を発揮する。
キャビティからガス抜き装置に至るガス排出路と溶湯路とを分けて備えているので、ガス排出路をガス抜きに最適な状態に設けることができるし、溶湯路も受圧バルブの作動に最適な状態に設けることができる。その結果、成形サイクルの高速化が可能となり、しかも歩留まりも向上するばかりか、溶湯路と受圧バルブの小型化が可能となり、受圧バルブと閉鎖バルブの配置距離も短くし得るので、ガス抜き装置全体をコンパクト化し、安価に提供し得る。
【0022】
特に、キャビティの任意位置にガス排出路と溶湯路を設けることができるので、キャビティ形状が複雑化しても容易にガス抜きができるし、溶湯の圧入初期には、溶湯路からもガス抜きができるので、その分、ガス排出路を小さくし得る。
又、受圧バルブの小型化により、受圧バルブを作動する溶湯圧(溶湯量)を軽減し、溶湯路で固化する余剰部材も小型化し得るので、余剰部材の排出も簡単容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるガス抜き方法を示す概要図である。
【図2】 本発明によるダイキャスト装置の固定金型、又は可動金型の平面図である。
【図3】 第二ガス排出路と第二溶湯路の配置例を示すガス抜き装置の平面図である。
【図4】 ガス抜き時の断面図である。
【図5】 受圧バルブ作動時の断面図である。
【図6】 型開き時の断面図である。
【図7】 従来金型におけるガス抜き方法を示す概要図である
【符号の説明】
A 固定金型、B 可動金型
1 ガス抜き装置
2 ガス排出路、12 第一ガス排出路、22 第二ガス排出路
3 溶湯路、13 第一溶湯路、23 第二溶湯路
4 受圧バルブ
5 閉鎖バルブ
6 開閉レバー
7 開放機能部
8 閉鎖機能部
10 固定型、20 可動型
25 ガスバイパス路
D 溶湯
C キャビティ、G ガス
E 排気通路、e 迂回路
F 吸引装置
S 余剰部材
Claims (3)
- 成形金型(A,B)とガス抜き装置(1)を備え、
ガス抜き装置(1)は少なくとも、受圧バルブ(4)と、閉鎖バルブ(5)と、受圧バルブ(4)の作動を閉鎖バルブ(5)に伝える開閉レバー(6)とを備え、
成型金型(A,B)のキャビティ(C)からガス抜き装置(1)の閉鎖バルブ(5)に至るガス排出路(2)と、該ガス排出路(2)とは分離独立してキャビティ(C)からガス抜き装置(1)の受圧バルブ(4)に至る溶湯路(3)とを備え、
ガス排出路(2)を成型金型(A,B)の型締め状態でキャビティ(C)に閉じ込められるガス量に応じて形成すると共に、溶湯路(3)を受圧バルブ(4)の作動に必要な溶湯圧が得られるように形成し、
キャビティ(C)内に閉じ込められたガス(G)を、少なくともガス排出路(2)を介してガス抜き装置(1)に連続する吸引装置(F)にて吸引し、
溶湯路(3)より受圧バルブ(4)に達した溶湯(D)の圧力で受圧バルブ(4)が押出されると、開閉レバー(6)を介して閉鎖バルブ(5)を閉作動し、ガス排出路(2)を閉鎖することを特徴とする金型におけるガス抜き方法。 - 成形金型(A,B)とガス抜き装置(1)を備え、
成形金型(A,B)は、固定金型(A)と可動金型(B)との間にキャビティ(C)を設け、
ガス抜き装置(1)は、成形金型(A,B)への取付け側に受圧バルブ(4)を、吸引装置(F)の接続側に閉鎖バルブ(5)を備え、両バルブ(4,5)の閉作動側にレバー室を設け、レバー室に受圧バルブ(4)の押出側に当接し且つ閉鎖バルブ(5)に遊嵌係合する開閉レバー(6)を備え、
固定金型(A)と可動金型(B)の少なくとも一方に、キャビティ(C)よりガス抜き装置(1)に達する第一ガス排出路(12)と、該第一ガス排出路(12)とは分離独立してキャビティ(C)よりガス抜き装置(1)に達する第一溶湯路(13)とを備え、
ガス抜き装置(1)に、第一ガス排出路(12)より閉鎖バルブ(5)に達する第二ガス排出路(22)と、該第二ガス排出路(22)とは分離独立して第一溶湯路(13)より受圧バルブ(4)に達する第二溶湯路(23)とを備え、
第一・第二ガス排出路(12,22)を成型金型(A,B)の型締め状態でキャビティ(C)に閉じ込められるガス量に応じて形成すると共に、第一・第二溶湯路(13,23)を受圧バルブ(4)の作動に必要な溶湯圧が得られるように形成し、
成型金型(A,B)の型締め状態で閉鎖バルブ(5)が開状態にある時、第一・第二ガス排出路(12,22)及び第一・第二溶湯路(13,23)からのガス抜きが可能となり、
第一溶湯路(13)から第二溶湯路(23)へ達した溶湯(D)の圧力により受圧バルブ(4)が押出されると、開閉レバー(6)を介して閉鎖バルブ(5)が閉作動することを特徴とするダイキャスト装置。 - キャビティ(C)に対する第一溶湯路(13)の入口側を、溶湯(D)の流れ先側に設け、キャビティ(C)に対する第一ガス排出路(12)の入口側を、溶湯(D)の流れ方向に対し直交して設け、第一ガス排出路(12)の入口に流入障害部(14)を備えていることを特徴とする請求項2記載のダイキャスト装置。
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