JP4518811B2 - 魚類迷入防止装置 - Google Patents

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Description

この発明は、水力発電所などの取水口または放水路へ魚類が迷入することを防止する魚類迷入防止装置に関する。
水力発電所においては、ダムの堤体よりも上流側に設けられる貯水池などに開口された取水口から水を取り込み、取り込んだ水を流下させて水車を回転させ、これにより発電機を駆動させて電力を発生させるようにしており、使用した水を放水路から河川などへ放水するようにしている。取水源となる貯水地などには、降下した魚や魚道を介して遡上した魚など、多数の魚類が生息しており、これら生息している魚類が取水口に迷入すると、魚類を損傷したり、魚類の生育等に影響を与える可能性がある。また、放水路においても、鮎や鮭などの遡上する魚類が迷入し、同様の不都合が生じている。
このため、従来においては、取水口や放水路に対して魚類の迷入を防止する手段が講じられており、例えば、図8で示される浜原ダムの取水口においては、図9及び図10に示されるような構成が採用されている。即ち、このダムは、図8に示されるように、堤体100の上流側脇に貯水池3に臨む取水口1が設けられ、また、堤体100をバイパスして貯水池側と下流側河川とを連通する階段式の魚道2が取水口1の下流側に隣接して設けられており、取水口1とこれに隣接する魚道2の開口部の手前には、図9に示されるように、流木などの塵芥の進入を阻止する網場12,13が設けられ、取水口1にあっては、図10にも示されるように、中間ピア4の前方に鋼製のバーを所定の間隔で多数配して構成された除塵スクリーン5を全幅にわたって付設し、この除塵スクリーン5の直下流に、通電により魚を忌避させる電気スクリーン7と、回転可能な網状のスクリーンによって通路を塞ぎ、魚の迷入を物理的に阻止する回転スクリーン8とが全幅に対して半スパンづつ設けられている。電気スクリーン7は取水口1の上流側半スパンに設けられ、回転スクリーン8は取水口1の下流側半スパンに設けられており、電気スクリーン7によって忌避した魚を中間ピア4やサイドピア6の手前から魚道2に導き、或いは回転スクリーン8の手前でピアに設けられた開口部9から魚道へ導くようにしている。
また、魚類の取水口または放水路への迷入を防止する方法としては、取水口や放水路近傍に電極を設置し、この電極に電圧を印加して取水口または放水路に進入しようとする魚類に電気ショックを与え、これにより魚類の進入を防止する直流パルス発生装置(特許文献1参照)や、一方の岸側に、河川の長さ方向の所定区間において光を照射し、河川内の鮎を光に沿って一方の岸側へ誘導する方法なども考えられている(特許文献2)。
特開平11−36257号公報 特開平6−292486号公報
しかしながら、取水口1の流速は、最大取水時に0.8m/sec にも達するので、取水口1の電気スクリーンの手前に入り込んだ魚は、流れにのまれて忌避行動がとれず、電気スクリーン7を通過するものが多い。また、回転スクリーン8にあっては、魚類が通過できない程度の網状に形成されているので、短時間で塵芥により目詰まりを起こし、その都度回転スクリーンを開けると、魚類の侵入を避けることができなくなる不都合がある。
さらに、電気スクリーンの構成を特許文献1に示す構成に置き代えても、魚類が取水口の流れにのまれて電気スクリーンを通過する不都合は依然として生じるものであり、また、特許文献2の構成においては、遊泳力の弱い子鮎が光に反応して寄ってくる習性を利用するものであるが、鮎の成魚や他の魚類に対しての効果は定かでなく、取水口に迷入する魚類の数を減らすことは期待しにくい。
そこで、この発明においては、魚類の迷入防止用スクリーンを取水口内に設けたことに起因する従来の問題点に鑑みてなされたものであり、また、放水路においても取水口と同様に対応することが期待されることから、全ての魚類に対して、取水口または放水路に近づく早期の段階で魚類を忌避させ、取水口または放水路への魚類の迷入を効果的に防止することを可能にした魚類迷入防止装置を提供することを課題としている。
上記課題を達成するために、この発明に係る魚類迷入防止装置は、発電所の取水口または放水路の近傍に設置され、前記取水口または前記放水路への魚類の迷入を防止する装置に係り、前記取水口または前記放水路の手前に間隔を置いて配設されると共に水面下にかけて延びる複数の金属管と、それぞれの金属管に設けられ、金属管内を通って水中に懸垂させる金属鎖と、前記金属鎖の前記金属管から懸垂する部分に取り付けられる揺動可能な揺動部材と、前記金属管から懸垂している金属鎖を強制的に動かす駆動機構とを具備することを特徴としている(請求項1)。
したがって、このような構成によれば、取水口または放水路の手前で揺動部材を強制的に動かすことが可能になるので、金属管と金属鎖が接触する際に生じる金属音と揺動部材の動きとにより魚を脅すことが可能となり、取水口や放水路の手前の流速が遅い領域においても魚を忌避させることが可能となる。
また、上記課題を達成するために、この発明に係る他の魚類迷入防止装置は、発電所の取水口または放水路の近傍に設置され、前記取水口または前記放水路への魚類の迷入を防止する装置に係り、前記取水口または前記放水路の手前に間隔を置いて配設されると共に水面下にかけて延びる複数の金属管と、それぞれの金属管に設けられ、金属管内を通って水中に懸垂させる金属鎖と、前記金属鎖の前記金属管から懸垂する部分に取り付けられ、該金属鎖を動かすフィンと、前記金属鎖の前記金属管から懸垂する部分に前記フィンとは別に取り付けられる揺動可能な揺動部材とを具備するようにしてもよい(請求項2)。
このような構成によれば、金属鎖に取り付けられたフィンにより、水の流れによって金属鎖を動かすことが可能となり、この金属鎖に取り付けられる揺動部材を揺動させることが可能となる。よって、金属管と金属鎖とを接触する際に生じる金属音と揺動部材の動きとで魚を脅すことが可能となり、取水口や放水路の手前で魚類を忌避させることが可能となる。このような構成は、特に流速の速い領域において有効であり、また、揺動部材を揺動させる動力が不要になる利点がある。
揺動部材としては、魚脅しの効果が期待できる銀テープや蛍光テープ等から構成される金属色テープであっても、近接して設けられた複数のパイプであってもよい(請求項3、4)。前者の構成によれば、金属色テープの揺れや金属色テープによる光の散乱により視覚的に魚を脅す効果が大きく、また、後者の構成によれば、パイプが揺れてパイプ同士がぶつかり合う音を水中で発生させることができるので、パイプの動きによる視覚的な脅し効果のみならず聴覚的に脅す効果が大きい。これら揺動部材は、金属鎖の懸垂方向に所定の間隔で多数付設することが好ましい。
また、金属鎖は、金属管の上端に当接可能に設けられる蓋体に取り付けられ、駆動機構により金属鎖を蓋体と共に動かすようにしてもよい(請求項5)。このような構成によれば、蓋体の動きに伴い蓋体と金属管とがぶつかり合い、ここで発生した金属打音を金属管を介して水中に伝達することが可能となり、音による魚脅しの効果を高めることが可能となる。
ここで、駆動機構は、蓋体に取り付けられたワイヤロープを駆動モータによって進退させ、金属管から懸垂する金属鎖を金属管の延設方向に変動させるとよく(請求項6)、金属管を取水口の手前を覆うように複数配設する場合には、駆動力の低減を図るために、駆動機構によって動かされる金属鎖を、複数の金属管の一部に設けられる金属鎖としてもよい(請求項7)。
尚、上述した金属管は、取水口の手前の比較的流速が遅い箇所に設けられることが好ましく、例えば、取水口の手前に設けられる網場に設けるようにしてもよい(請求項8)。
また、取水口が魚道に隣接して設けられる場合には、取水口の手前に設けられる複数の金属管を、金属色テープが揺動部材として取り付けられた金属鎖を有する金属管と、近接する複数のパイプが揺動部材として取り付けられた金属鎖を有する金属管とを混合して配置したものとし、魚道から遠ざかる側は魚道に近接する側よりも前記パイプが取り付けられた金属鎖を有する金属管の割合を多くするようにしてもよい(請求項9)。
魚道の近くでパイプの打音を発生させると、降下しようとする魚類が魚道へ近寄りにくくなるが、上述のような構成とすることで、取水口への迷入防止と魚道への魚類の誘導を効果的に行うことが可能となる。
以上述べたように、請求項1及び請求項2に係る発明によれば、揺動部材の動きと金属音とにより、取水口または放水路の手前で魚の忌避行動を促進することが可能となり、取水口または放水路に迷入する魚を激減させることが可能となる。
特に、請求項1の構成によれば、水流の遅い箇所でも駆動機構により金属鎖を強制的に動かし、駆動部材を揺動させることが可能となるので、取水口または放水路の手前の水流の緩やかな領域から魚を忌避させることが可能となり、より確実に魚類の迷入を防止することが可能となる。
請求項3に係る発明によれば、揺動部材として金属色テープが用いられるので、金属色テープの揺れや金属色テープによる光の散乱により視覚的に魚を脅して忌避行動を促す効果が大きく、請求項4に係る発明によれば、揺動部材として近接して設けた複数のパイプが用いられるので、パイプの動きに加えてパイプ同士がぶつかり合う音により、聴覚的に魚を忌避させる効果が大きくなる。
また、請求項5に係る発明によれば、金属鎖は、金属管の上端に当接可能に設けられる蓋体に取り付けられ、金属鎖を蓋体と共に駆動機構によって動かすようにしたので、蓋体の動きに伴う蓋体と金属管との衝突打音を金属管を介して水中に伝達することが可能となり、音による魚脅しの効果を一層高めることが可能となる。
請求項6に係る発明によれば、駆動機構が、蓋体に取り付けられたワイヤロープを駆動モータによって進退させ、金属管から懸垂する金属鎖を金属管の延設方向に変動させるようにしたので、駆動モータの速度や駆動期間を制御することで装置の自動制御化を図ることが可能となる。
請求項7に係る発明によれば、金属管を取水口の手前を覆うように複数配設される場合において、駆動機構によって強制的に駆動される金属鎖が、複数の金属管の一部の金属鎖とすることで、駆動機構の動力の低減を図ることが可能となる。
請求項8に係る発明によれば、金属管を取水口の手前に設けられる網場に設けらるようにしたので、既設の設備を利用して魚類迷入防止装置を設けることが可能となり、また、網場は比較的水流の遅い箇所に設けられているので、水流が遅いうちから魚を忌避させることが可能となる。
請求項9の構成によれば、取水口に隣接して設けられる魚道から遠ざかる側の金属管に揺動部材としてパイプが取り付けられた金属鎖を多く設け、魚道に近い側の金属管に揺動部材として金属色テープを取り付けた金属鎖を多く設けるようにしたので、取水口への魚類の迷入防止を図りつつ、魚類を魚道へ効果的に誘導することが可能となる。
以下、この発明の最良の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1において、取水口1の拡大図が示され、この取水口1は、魚道2に対して上流側に隣接して設けられると共に貯水池3に臨むように設けられている。取水口1には、中間ピア4a,4b,4c,4d,4eよりも前方に所定の間隔(例えば、0.75m)で鋼製のバーを多数配して構成される除塵スクリーン5が両側のサイドピア6a,6b間の全幅にわたって設けられ、上流側の3門には除塵スクリーン5の直下流に通電により魚を忌避させる電気スクリーン7が配設され、下流側の3門には網状のスクリーンを回転させてピア間の水路を塞ぎ、魚類の迷入を物理的に阻止する回転スクリーン8が設けられている。
下流側の2つの中間ピア4d,4e及び下流側のサイドピア6bには、閉門位置にある回転スクリーン8より手前の部分に魚の往来を可能にする開口部9が設けられ、除塵スクリーン5と回転スクリーン8の間を魚道2に通じるようにしている。
取水口1とこれに隣接する魚道2の開口部との手前には、少なくとも、上流側のサイドピア6aから貯水池側へ延びる上流側中間ビーム10aと下流側のサイドピア6bから貯水池側へ延びる下流側中間ビーム10bとの間、及び、下流側中間ビーム10bとこれに対峙する係留箇所11との間に網場12,13が設けられ、流木などの塵芥が取水口1及び魚道2へ進入するのを阻止するようにしている。
この網場12,13は、図2に示されるように、鋼製のカゴ状ボックス14にフロート15を収容して構成されたそれ自体周知のもので、結束ロープ16に連結され、水面の変動に応じて昇降するようなっている。
そして、取水口1の手前に設けられる網場12の前面に魚類の迷入を取水口1の手前において防止する魚類迷入防止装置17が設けられている。この魚類迷入防止装置17は、図3にも示されているように、取水口1の手前に間隔を置いて配設された複数の金属管18と、この金属管内を通って水中に懸垂させる金属鎖19と、金属管18から懸垂する金属鎖19の部分に取り付けられる揺動可能な揺動部材20とを有して構成されているもので、金属管18は、網場12の上下2箇所に溶接やブラケットなどの適当な手段によって固定され、水面よりも上方から水面下にかけて略鉛直方向に延びるように設けられている。
この例においては、取水口1の全幅(中間ビーム10a,10b間の幅)は約30m、網場12は合計19ケ設けられており、金属管18は、それぞれの網場12に2本ずつ設けられ、約2m間隔で計38本設けられている。
それぞれの金属管18を挿通する金属鎖19は、金属管18の上端開口部に着脱可能に遊嵌される金属製の蓋体21に取り付けられている。この蓋体21は、金属管18の上端開口部の径よりも大きく形成された鍔部21aと、この鍔部21aから下方に延設された取付突起部21bとを有して構成され、金属鎖19の上端を取付突起部21bに係留するようにしている。
揺動部材20は、所定長に形成された銀テープや蛍光テープからなる金属色テープ22で構成され、金属鎖19に所定の間隔で取り付けられている。この例においては、金属管18の長さを2.5m、金属鎖の長さを7m、金属色テープ22を2m未満の長さとし、1本の金属鎖19に対して、下端近傍から1m間隔で5つづつ設けられている。
そして、一部の金属管18に設けられる金属鎖19は、以下述べる駆動機構によって強制的に駆動されるようになっている。この駆動機構は、取水口1の上流側と下流側とに分けて設けられているもので、上流側の駆動機構は上流側の8ケの網場12に亘って設けられ、下流側の駆動機構は下流側の8ケの網場に亘って設けられている。それぞれの駆動機構は、レイアウトが対称となる点を除いて同様の構成を有しているので、以下、図2に示す下流側の駆動機構について説明し、上流側の駆動機構については説明を省略する。
駆動機構は、網場12の金属管18が設けられた近傍に支柱25を立設固定し、それぞれの支柱25の上部に固定滑車26を設け、ステンレス製のワイヤロープ27を張設方向が網場12の配列方向に沿うようそれぞれの固定滑車26に掛かり付け、ワイヤロープ27の一端をターンバックル28を介して中間ビーム10bに設置されたモータ29で回転されるアーム29aの先端部に接続し、ワイヤロープ27の他端を網場12に支柱25を介して取り付けられたスプリング31に接続するようにしている。支柱25は、全ての金属管18に対して設けられているわけではなく、2つ置きに設けられ(3本に1本の割合で設けられ)ている。また、ワイヤロープ27には、固定滑車26によって張設方向が金属管18に沿った方向に変えられて垂下するワイヤロープ32の一端がそれぞれの固定滑車26の近傍に溶着等によって固定され、このワイヤロープ32の他端は蓋体21の上部に固定されている。
したがって、モータ29が駆動すると、アーム29aが回転し、ワイヤロープ27が水平方向に進退し、この動きに伴ってワイヤロープ32が上下動し、金属鎖19が蓋体21と共に上下動するようになっている。このため、蓋体21の上下動により、蓋体21が降下する際には鍔部21aが金属管18の上端に当接するので金属打音が発生し、また、金属鎖19の上下動により、金属鎖19が金属管18に擦れると共に金属鎖19に取り付けられた金属色テープ22が強制的に揺動され、金属擦音が発生すると共に金属色テープ22により光が散乱し、聴覚的及び視覚的に魚を脅して取水口1に迷入しようとする魚を取水口1の手前で忌避させることが可能となる。
また、上述の構成においては、強制的に駆動させる金属鎖19を全金属鎖の一部としたので、モータ29の動力を小さくすることが可能となる。また、モータ29の回転速度を調節することで、金属鎖19の上下動する速度を調節することが可能となり、蓋体21と金属管18との打撃音の大きさを調節することが可能となる。さらに、モータ29を駆動制御する制御装置にタイマ機能を持たせることで、鮎の降下が活発になるといわれる時間帯に合わせてモータ29を稼動させ、揺動部材20を強制的に動かして取水口1への迷入を阻止することが可能となる。
実際、このような魚類迷入防止装置17を設置する前後で鮎の降下時期における取水口に迷入した鮎の数を観測したところ、本装置を設置する前にあっては迷入した鮎の数が2000匹ほどであったが、本装置を設置した後には50匹程度しか確認されなかった。
尚、上述の構成においては、動力を低減するために金属鎖19を3本に1本の割合で駆動させたが、動かす金属鎖19を多くしても、全ての金属鎖19を強制的に動かすようにしてもよい。
また、金属鎖19に設けられる揺動部材20を、金属色テープ22に代えて、図4に示されるように、近接して設けられた複数のパイプ35で構成してもよい。例えば、金属鎖19に金属リング34を取り付け、この金属リング34に2本の塩化ビニル製のパイプ35を針金などを利用して揺動自由に取り付け、互いのパイプを不規則に動かしてぶつかり合うようにしてもよい。
このような構成によれば、金属鎖19を強制的に上下動させることにより、パイプ35が上下しながら強制的に揺動し、パイプ同士が互いにぶつかり合って打撃音を水中で発生させることが可能となる。このため、前述した蓋体21と金属管18との打撃音に加え、パイプ35の打撃音が発生するので、より聴覚的に魚を脅して取水口1に迷入しようとする魚を取水口1の手前で忌避させることが可能となる。
さらに、他の実施形態として、取水口1の手前に設けられる複数の金属管32を、金属色テープ22が揺動部材20として取り付けられた金属鎖を有する金属管と、近接する複数のパイプ35が揺動部材20として取り付けられた金属鎖を有する金属管とを混合して配設するようにしてもよい。例えば、図5に示されるように、魚道2から遠ざかる側において、近接する側よりもパイプが取り付けられた金属鎖を有する金属管の割合を大きくするようにしてもよい。
より具体的には、上流側から8本までの金属管18に設けられる金属鎖19に対しては、パイプ35のみを取り付け(全てパイプ付きとし)、その下流側の10本の金属管18に設けられる金属鎖19に対しては、金属色テープ22が設けられる金属鎖とパイプ35が設けられる金属鎖とを交互に配設し(1本置きにパイプ付きとし)、その下流側10本の金属管18に設けられる金属鎖19に対しては、パイプ35が設けられる金属鎖を2本置きとし(2本置きにパイプ付きとし)、残りの金属鎖19に対しては、全て金属色テープ22のみを取り付ける(全てパイプなしとする)。
このような構成によれば、パイプ35の数が魚道2に向うにつれて少なくなるので、パイプ35の打撃音が魚道2に近いほど小さくなり、魚道2の近くで大きな音を発生させて魚類が魚道2へ近寄りにくくなる不都合がなくなり、また、上流側ほど大きな音が発生するので、魚類を魚道2へ誘導させやすくなる。
以上の構成においては、図6に示されるように、金属鎖19をモータ等を動力源とする駆動機構によって強制的に駆動させ、金属鎖19に取り付けた揺動部材20(金属色テープ22、パイプ35)を強制的に揺動させる構成であったが、このような駆動機構を用いず、図7に示されるように、金属鎖19にフィン36を取り付け、このフィン36にかかる力を金属鎖19に伝達することで金属鎖19を動かすようにしてもよい。この例においては、フィン36が金属鎖19の先端部に取り付けられ、その上方に前述した金属色テープ22、又は、塩化ビニル製のパイプ35からなる揺動部材20が所定の間隔で複数設けられている。尚、他の構成については、駆動源であるモータ29やワイヤロープ27,32がない点を除いて前記構成例と同様であるので、同一箇所に同一番号を付して説明を省略する。
このような構成によれば、金属鎖19に取り付けられたフィン36により、水流によって金属鎖19を動かし、この金属鎖19に取り付けられる揺動部材20を揺動させることが可能となるので、揺動部材を揺動させる動力源が不要になる利点がある。また、金属管18と金属鎖19とを接触させて金属音を発生させることも可能になるので、揺動部材20の動きと金属音とで魚を脅し、取水口1に迷入しようとする魚を忌避させることが可能となる。
尚、以上の構成においては、取水口1の手前に魚類迷入防止装置17を設ける例を示したが、図示しない放水路の手前に同様の装置を配設し、遡上する魚類の迷入を防止するようにしてもよい。また、上述の構成においては、取水口1の手前に設けられる網場12に魚類迷入防止装置17を設ける例を示したが、網場12が設けられていない場合でも、取水口1の手前に同様の構成を付設することで、同様の作用効果を得ることが可能となる。
図1は、本発明に係る魚類迷入防止装置を取水口の手前に設けた構成例を示す平面図である。 図2は、図1に用いられる魚類迷入防止装置を正面から見た図である。 図3は、図2のB−B線で切断した断面を示す拡大図である。 図4は、揺動部材の他の実施形態を示す図3に対応した図である。 図5は、前述した本発明の他の構成例を示す魚類迷入防止装置を上方から見た図である。 図6は、本発明に係る魚類迷入防止装置の構成例を説明する概略図である。 図7は、本発明に係る魚類迷入防止装置の他の構成例を説明する概略図である。 図8は、ダムの付近を示す図である。 図9は、図8のダムの取水口と魚道の付近を示す拡大図である。 図10は、図9のA−A線で切断した拡大断面図である。
符号の説明
1 取水口
12 網場
17 魚類迷入防止装置
18 金属管
19 金属鎖
20 揺動部材
22 金属色テープ
27,32 ワイヤロープ
35 パイプ
36 フィン

Claims (9)

  1. 発電所の取水口または放水路の近傍に設置され、前記取水口または前記放水路への魚類の迷入を防止する魚類迷入防止装置において、
    前記取水口または前記放水路の手前に間隔を置いて配設されると共に水面下にかけて延設される複数の金属管と、
    それぞれの金属管に設けられ、金属管内を通って水中に懸垂させる金属鎖と、
    前記金属鎖の前記金属管から懸垂する部分に取り付けられる揺動可能な揺動部材と、
    前記金属管から懸垂している金属鎖を強制的に動かす駆動機構と
    を具備することを特徴とする魚類迷入防止装置。
  2. 発電所の取水口または放水路の近傍に設置され、前記取水口または前記放水路への魚類の迷入を防止する魚類迷入防止装置において、
    前記取水口または前記放水路の手前に間隔を置いて配設されると共に水面下にかけて延設される複数の金属管と、
    それぞれの金属管に設けられ、金属管内を通って水中に懸垂させる金属鎖と、
    前記金属鎖の前記金属管から懸垂する部分に取り付けられ、該金属鎖を動かすフィンと、
    前記金属鎖の前記金属管から懸垂する部分に前記フィンとは別に取り付けられる揺動可能な揺動部材と
    を具備することを特徴とする魚類迷入防止装置。
  3. 前記揺動部材は、金属色テープであることを特徴とする請求項1又は2記載の魚類迷入防止装置。
  4. 前記揺動部材は、近接して設けられた複数のパイプであることを特徴とする請求項1又は2記載の魚類迷入防止装置。
  5. 前記金属鎖は、前記金属管の上端に当接可能に設けられる蓋体に取り付けられ、前記駆動機構は、前記金属鎖を前記蓋体と共に動かすものであることを特徴とする請求項1記載の魚類迷入防止装置。
  6. 前記駆動機構は、前記蓋体に取り付けられたワイヤロープを駆動モータによって進退させ、前記金属管から懸垂する前記金属鎖を前記金属管の延設方向に変動させるものであることを特徴とする請求項5記載の魚類迷入防止装置。
  7. 前記金属管は、取水口の手前を覆うように複数配設され、前記駆動機構によって強制的に動かされる金属鎖は、前記複数の金属管の一部に設けられる金属鎖であることを特徴とする請求項1記載の魚類迷入防止装置。
  8. 前記金属管は、前記取水口の手前に設けられる網場に設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の魚類迷入防止装置。
  9. 前記取水口は魚道に隣接して設けられ、前記取水口の手前に設けられる複数の金属管は、金属色テープが前記揺動部材として取り付けられた金属鎖を有する金属管と、近接する複数のパイプが前記揺動部材として取り付けられた金属鎖を有する金属管とを混合して配置したものであり、前記魚道から遠ざかる側は前記魚道に近接する側よりも前記パイプが取り付けられた金属鎖を有する金属管の割合が多くなっていることを特徴とする請求項1又は2記載の魚類迷入防止装置。
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