JP4517665B2 - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

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本発明は、ベルト式無段変速機の制御装置に関し、特に、プーリ推力を発生させるための作動油を可逆ポンプによりプライマリプーリとセカンダリプーリとの間で可逆的に移動させることで変速比を変更可能なベルト式無段変速機の制御装置に関する。
この種のベルト式無段変速機の制御装置の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1においては、プーリ推力を発生させるために、ポンプから吐出された作動油がスプール式の切替弁を介してプライマリプーリ及びセカンダリプーリに供給される。切替弁のスプールは、プライマリプーリ及びセカンダリプーリのうち作動油の圧力が小さい方のプーリをポンプの出口と連通させる。このように、ポンプから吐出された作動油が圧力が小さい方のプーリに供給されるように切替弁の切り替え動作が行われることで、プーリ推力の低下の抑制を図っている。
その他にも、特許文献2,3のベルト式無段変速機の制御装置が開示されている。
特表2002−523711号公報 特許第2975082号明細書 特開2000−193074号公報
特許文献1において、プライマリプーリの圧力とセカンダリプーリの圧力がほぼ釣り合いスプールがほぼ中立位置にあるときは、切替弁によってポンプの出口がプライマリプーリ及びセカンダリプーリの両方と連通されることになる。その状態で可逆ポンプを駆動して変速動作を行うと、可逆ポンプから吐出された作動油が切替弁内を通って可逆ポンプに戻ることで作動油が循環してしまうため、変速制御の応答性が悪化してしまうという問題点がある。
また、特許文献1には、プライマリプーリの圧力とセカンダリプーリの圧力がほぼ釣り合いスプールがほぼ中立位置にあるときに、ポンプの出口とプライマリプーリ及びセカンダリプーリの両方とをスプールによって遮断するとともに、ポンプの出口における作動油を一方向弁を介してプーリに流入させる構成も開示されている。ただし、一方向弁の逆流を防止するためには、一方向弁が開くときの差圧を大きく設定する必要があるので、必要なプーリ推力を確保するためにポンプの出口における作動油の圧力を高く設定する必要がある。したがって、油圧制御装置の効率が低下してしまうという問題点がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、変速制御の応答性の悪化や油圧制御装置の効率の低下を招くことなく、必要なプーリ推力を安定して確保することができるベルト式無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るベルト式無段変速機の制御装置は、プライマリプーリ及びセカンダリプーリにベルトが巻き掛けられ、プーリ推力を発生させるための作動油を可逆ポンプによりプライマリプーリ油室とセカンダリプーリ油室との間で可逆的に移動させることで変速比を変更可能なベルト式無段変速機の制御装置であって、プーリ推力を発生させるための、圧力ラインにおける作動油の圧力が設定圧力になるように調整する調圧手段と、前記圧力ラインを、プライマリプーリ及びセカンダリプーリのうち油室内の作動油の圧力と該圧力を推力発生方向に受ける面積の積が小さい方のプーリの油室と連通させる切替手段と、を有し、プライマリプーリにおいて、油室内の作動油の圧力をP1、該圧力を推力発生方向に受ける面積をA1とし、セカンダリプーリにおいて、油室内の作動油の圧力をP2、該圧力を推力発生方向に受ける面積をA2とすると、前記切替手段は、前記圧力ラインとプライマリプーリ油室及びセカンダリプーリ油室の両方とが連通される状態と、前記圧力ラインとプライマリプーリ油室及びセカンダリプーリ油室の両方とが遮断される状態とを防止するように、P1×A1がP2×A2より大きくなれば、前記圧力ラインをセカンダリプーリ油室と連通させるとともに前記圧力ラインとプライマリプーリ油室とを遮断し、P2×A2がP1×A1より大きくなれば、前記圧力ラインをプライマリプーリ油室と連通させるとともに前記圧力ラインとセカンダリプーリ油室とを遮断することを要旨とする。
この本発明においては、調圧手段により調整された作動油の圧力を推力が小さい方のプーリに供給することができるので、ベルト式無段変速機の駆動状態に応じて必要なプーリ推力を安定して確保することができる。そして、この本発明においては、圧力ラインをプライマリプーリ及びセカンダリプーリのいずれか一方と確実に連通させることができるとともに、圧力ラインとプライマリプーリ及びセカンダリプーリのいずれか他方を確実に遮断することができる。これによって、圧力ラインとプライマリプーリ及びセカンダリプーリの両方とが連通される状態を確実に防止することができるので、変速制御の応答性の悪化を招くことがない。さらに、圧力ラインとプライマリプーリ及びセカンダリプーリの両方とが遮断される状態を確実に防止することができ、調圧手段により調整された作動油の圧力を一方向弁を用いることなくプーリに安定して供給することができるので、調圧手段により調整される作動油の圧力を高く設定する必要がない。したがって、この本発明によれば、変速制御の応答性の悪化や油圧制御装置の効率の低下を招くことなく、必要なプーリ推力を安定して確保することができる。
この本発明に係るベルト式無段変速機の制御装置において、前記切替手段は、前記圧力ラインと連通する入力ポート、プライマリプーリ油室と連通するプライマリ側出力ポート、及びセカンダリプーリ油室と連通するセカンダリ側出力ポートが形成されたスリーブと、小径部の両端に大径部が連結されており、該大径部の外周がスリーブの内周に対して摺動することで、入力ポートをプライマリ側出力ポートまたはセカンダリ側出力ポートと選択的に連通させるスプールと、を含み、プライマリ側出力ポートとセカンダリ側出力ポートの間隔がスプールの大径部の間隔と等しくなるように設定されているものとすることもできる。こうすれば、圧力ラインをプライマリプーリ及びセカンダリプーリのいずれか一方とより確実に連通させることができるとともに、圧力ラインとプライマリプーリ及びセカンダリプーリのいずれか他方をより確実に遮断することができる。
また、本発明に係るベルト式無段変速機の制御装置は、プライマリプーリ及びセカンダリプーリにベルトが巻き掛けられ、プーリ推力を発生させるための作動油を可逆ポンプによりプライマリプーリ油室とセカンダリプーリ油室との間で可逆的に移動させることで変速比を変更可能なベルト式無段変速機の制御装置であって、プーリ推力を発生させるための、圧力ラインにおける作動油の圧力が設定圧力になるように調整する調圧手段と、前記圧力ラインを、プライマリプーリ及びセカンダリプーリのうちプーリ推力が小さい方のプーリの油室と連通させる切替手段と、を有し、前記切替手段は、前記圧力ラインとセカンダリプーリ油室を連通させるとともに前記圧力ラインとプライマリプーリ油室を遮断する第1状態と、前記圧力ラインとプライマリプーリ油室を連通させるとともに前記圧力ラインとセカンダリプーリ油室を遮断する第2状態とに選択的に切り替わり、プライマリプーリの推力とセカンダリプーリの推力とに基づいて、前記切替手段の状態が前記第1状態と前記第2状態のいずれか一方に選択されることを要旨とする。
この本発明によれば、変速制御の応答性の悪化や油圧制御装置の効率の低下を招くことなく、必要なプーリ推力を安定して確保することができる。
この本発明に係るベルト式無段変速機の制御装置において、プライマリプーリ油室における作動油の圧力及びプライマリプーリの回転速度から算出されたプライマリプーリの推力と、セカンダリプーリ油室における作動油の圧力及びセカンダリプーリの回転速度から算出されたセカンダリプーリの推力と、に基づいて、前記圧力ラインと連通させるプーリの油室を決定する制御手段を有するものとすることもできる。こうすれば、調圧手段により調整された作動油の圧力を推力が小さい方のプーリにより正確に供給することができるので、ベルト式無段変速機の駆動状態に応じて必要なプーリ推力をさらに安定して確保することができる。
この本発明に係るベルト式無段変速機の制御装置において、前記切替手段は、プライマリプーリの推力とセカンダリプーリの推力がほぼ等しいときは、前記圧力ラインをセカンダリプーリ油室と連通させるものとすることもできる。こうすれば、切替手段を動作させる頻度を少なくすることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機の制御装置を含むシステム全体構成の概略を示す図である。本実施形態のシステムは、主にベルト式無段変速機14、油圧制御装置40、及び電子制御装置42によって構成され、例えば車両に搭載されるものである。
ベルト式無段変速機14は、入力軸26に連結されたプライマリプーリ30、出力軸36に連結されたセカンダリプーリ32、及びプライマリプーリ30とセカンダリプーリ32とに巻き掛けられた略V字型断面の無端ベルト34を備えている。入力軸26には、エンジン10の発生するトルクがトルクコンバータ及び前後進切換装置(ともに図示せず)を介して伝達される。ベルト式無段変速機14は、入力軸26に伝達されたトルクを変速して出力軸36へ伝達する。出力軸36に伝達されたトルクは、駆動負荷(例えば図示しない駆動輪)へ伝達される。
プライマリプーリ30は、入力軸26方向に移動可能なプライマリ可動シーブ30aとプライマリ固定シーブ30bとで構成されている。同様に、セカンダリプーリ32は、出力軸36方向に移動可能なセカンダリ可動シーブ32aとセカンダリ固定シーブ32bとで構成されている。プライマリ可動シーブ30aには、プライマリプーリ油室30cに供給される油圧によって入力軸26方向の推力が作用する。同様に、セカンダリ可動シーブ32aには、セカンダリプーリ油室32cに供給される油圧によって出力軸36方向の推力が作用する。プライマリ可動シーブ30a及びセカンダリ可動シーブ32aが軸方向に移動することにより、無端ベルト34がプライマリプーリ30及びセカンダリプーリ32に巻き掛かる部分の回転半径が変化する。これによって、ベルト式無段変速機14の変速比が連続的に変化する。
なお、本実施形態のベルト式無段変速機14については、プライマリ可動シーブ30aがプライマリプーリ油室30cに供給された油圧を入力軸26方向(推力発生方向)に受ける受圧面積A1が、セカンダリ可動シーブ32aがセカンダリプーリ油室32cに供給された油圧を出力軸36方向(推力発生方向)に受ける受圧面積A2と等しくなるように設計されている。
ベルト式無段変速機14のプライマリプーリ油室30c及びセカンダリプーリ油室32cに供給される油圧は、油圧制御装置40によって供給され、それらの油圧は電子制御装置42によって制御される。
次に、油圧制御装置40の主な構成について説明する。油圧制御装置40は、ポンプ54,60、レギュレータ56,58、及び切替弁64を備えている。
ポンプ54はエンジン10が発生するトルクを利用して回転駆動され、リザーバ52に貯溜された作動油を汲み上げて吐出する。ポンプ54が吐出した作動油は、プライマリプーリ油室30c及びセカンダリプーリ油室32cに供給される他に、各部の潤滑や前後進切換装置のクラッチC1への供給油圧等にも用いられる。
レギュレータ56は、ポンプ54の出口における作動油の圧力が設定圧力より大きい場合に開いて、ポンプ54の出口における作動油を圧力ライン66へ逃がす。レギュレータ56の開閉によって、ポンプ54の出口における圧力が設定圧力となるように調整される。ここで、レギュレータ56が開くときの設定圧力は、電子制御装置42によって設定される。
レギュレータ58は、圧力ライン66における作動油の圧力が設定圧力より大きい場合に開いて、圧力ライン66における作動油をリザーバ52へ逃がす。レギュレータ58の開閉によって、圧力ライン66における圧力が設定圧力となるように調整される。ここで、レギュレータ58が開くときの設定圧力は、電子制御装置42によって設定される。
ポンプ60は、モータ62によって回転駆動される。そして、本実施形態では、ポンプ60を回転駆動させることで、ベルト式無段変速機14の変速比の変更を行うことができる。すなわち、ポンプ60は、プライマリプーリ油室30cの作動油をセカンダリプーリ油室32cへ移動させることができ、これによって、ダウンシフトを行うことができる。さらに、ポンプ60は、セカンダリプーリ油室32cの作動油をプライマリプーリ油室30cへ移動させることもでき、これによって、アップシフトを行うことができる。このように、本実施形態のポンプ60は可逆ポンプであり、作動油をポンプ60によってプライマリプーリ油室30cとセカンダリプーリ油室32cとの間で可逆的に移動させることができる。そして、プーリ油室30c,32c内の作動油をリザーバ52へドレインすることなく変速動作を行うことができるので、油圧制御装置40の駆動効率を向上させることができる。
切替弁64は、圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cを連通させるとともに圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cを遮断する第1状態(図1の左側の状態)と、圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cを連通させるとともに圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cを遮断する第2状態(図1の右側の状態)と、の切り替えが可能である。圧力ライン66における作動油の圧力が切替弁64を介してプライマリプーリ油室30cまたはセカンダリプーリ油室32cに供給されることにより、無端ベルト34を挟むためのプーリ推力が発生するため、無端ベルト34の滑りが抑制される。したがって、圧力ライン66における作動油の圧力をレギュレータ58によって調整することで、プーリ推力を調整することができる。なお、切替弁64により圧力ライン66と連通されるプーリ油室30c,32cが切り替わる条件については後述する。
電子制御装置42は、レギュレータ56が開くときの設定圧力、及びレギュレータ58が開くときの設定圧力をそれぞれ設定することで、ポンプ54の出口における圧力の制御、及び圧力ライン66における圧力の制御をそれぞれ行う。ここで、レギュレータ58が開くときの設定圧力は、入力軸26のトルク(例えばスロットル開度、エンジン10の回転速度、及び入力軸26の回転速度に基づいて推定)及び変速比(例えば入力軸26の回転速度及び出力軸36の回転速度から算出)に基づいて設定される。前述したように、圧力ライン66における作動油の圧力は切替弁64を介してプライマリプーリ油室30cまたはセカンダリプーリ油室32cに供給されてプーリ推力を発生させるため、この設定により、入力軸26のトルク及び変速比に基づいてプーリ推力が制御されることになる。さらに、電子制御装置42は、スロットル開度及び車速に基づいてモータ62の駆動状態を制御することで、ベルト式無段変速機14の変速比の制御を行う。
次に、本実施形態における切替弁64の構成の具体例について、さらに詳細に説明する。図2は、本実施形態における切替弁64の内部構成の概略を模式的に示す図である。切替弁64は、スリーブ70及びスプール72を備えている。
スプール72は、小径部72aと、小径部72aの両端にそれぞれ連結され小径部72aより外径の大きい大径部72b,72cと、を有している。大径部72b,72cの外径はスリーブ70の内径と略等しく、スプール72の大径部72b,72cの外周がスリーブ70の内周に対して軸方向に摺動可能である。また、大径部72b,72cによって、スリーブ70の内部が、大径部72b,72c間に形成される弁室70f、大径部72bとスリーブ70の一端部との間に形成されるセカンダリ側制御室70g、及び大径部72cとスリーブ70の他端部との間に形成されるプライマリ側制御室70hに分けられる。
スリーブ70には、入力ポート70a、セカンダリ側出力ポート70b、プライマリ側出力ポート70c、及びセカンダリ側制御ポート70d、及びプライマリ側制御ポート70eが形成されている。入力ポート70aによって圧力ライン66と弁室70fとが連通され、作動油が圧力ライン66から入力ポート70aを通って弁室70fに流入する。そして、セカンダリ側出力ポート70bはセカンダリプーリ油室32cと連通しており、プライマリ側出力ポート70cはプライマリプーリ油室30cと連通している。
セカンダリ側制御ポート70dによってセカンダリプーリ油室32cとセカンダリ側制御室70gとが連通される。これによって、セカンダリプーリ油室32cにおける作動油の圧力P2がセカンダリ側制御室70gにも供給される。そして、プライマリ側制御ポート70eによってプライマリプーリ油室30cとプライマリ側制御室70hとが連通される。これによって、プライマリプーリ油室30cにおける作動油の圧力P1がプライマリ側制御室70hにも供給される。
セカンダリ側制御室70gに供給された作動油の圧力P2によって、スプール72には図2の右方向への推力が作用する。スプール72が図2の右方向に移動すると、入力ポート70aとプライマリ側出力ポート70cとが弁室70fを介して連通するため、圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cとが連通する。
また、プライマリ側制御室70hに供給された作動油の圧力P1によって、スプール72には図2の左方向への推力が作用する。スプール72が図2の左方向に移動すると、入力ポート70aとセカンダリ側出力ポート70bとが弁室70fを介して連通するため、圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cとが連通する。
なお、本実施形態の切替弁64については、スプール72がプライマリ側制御室70hに供給された油圧P1を軸方向に受ける受圧面積S1が、スプール72がセカンダリ側制御室70gに供給された油圧P2を軸方向に受ける受圧面積S2に等しくなるように設計されている。これによって、S1/S2がA1/A2に等しくなるように設計される。
さらに、本実施形態の切替弁64については、スリーブ70のセカンダリ側出力ポート70bとプライマリ側出力ポート70cの軸方向に関する間隔xが、スプール72の大径部72bと大径部72cの軸方向に関する間隔yに等しくなるように設計されている。
スプール72の軸方向位置、すなわち入力ポート70aと連通する出力ポート70b,70cについては、セカンダリ側制御室70gの圧力P2がスプール72に作用させる推力P2×S2と、プライマリ側制御室70hの圧力がスプール72に作用させる推力P1×S1と、の大小関係によって決まる。
P1×S1>P2×S2、すなわちP1×A1>P2×A2(本実施形態では、A1=A2、S1=S2のため、P1>P2)のときは、スプール72は図2の左方向に移動するため、入力ポート70aとセカンダリ側出力ポート70bとが連通し、圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cとが連通する。
一方、P2×S2>P1×S1、すなわちP2×A2>P1×A1(本実施形態では、A1=A2、S1=S2のため、P2>P1)のときは、スプール72は図2の右方向に移動するため、入力ポート70aとプライマリ側出力ポート70cとが連通し、圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cとが連通する。
このように、本実施形態では、切替弁64は、圧力ライン66を、プライマリプーリ油室30c及びセカンダリプーリ油室32cのうち油室内の圧力と受圧面積の積が小さい方のプーリと連通させる。これによって、圧力ライン66における作動油の圧力を推力が小さい方のプーリ油室に供給することができるので、ベルト式無段変速機14の駆動状態に応じて必要なプーリ推力を安定して確保することができる。したがって、無端ベルト34の滑りを確実に抑制することができる。
次に、本実施形態の切替弁64と対比するために、特許文献1に開示されている切替弁の構成、及びその問題点について説明する。
図3は、本実施形態の切替弁64を特許文献1に開示されている切替弁37に置き換えた場合を示す。図3に示すように、特許文献1の切替弁37においては、本実施形態の切替弁64と比較して、スプール72の小径部72aと大径部72bとの間にテーパ部72dが形成され、スプール72の小径部72aと大径部72cとの間にテーパ部72eが形成されている。そして、スリーブ70のセカンダリ側出力ポート70bとプライマリ側出力ポート70cの軸方向に関する間隔xは、スプール72の大径部72bと大径部72cの軸方向に関する間隔yより小さい。
図3に示す切替弁37において、セカンダリ側制御室70gの圧力P2がスプール72に作用させる推力P2×S2と、プライマリ側制御室70hの圧力P1がスプール72に作用させる推力P1×S1とがほぼ等しく、スプール72がほぼ中立位置(図3に示す位置)にあるときは、入力ポート70aがセカンダリ側出力ポート70b及びプライマリ側出力ポート70cの両方と連通される。したがって、スプール72に作用する推力がほぼ釣り合いスプール72がほぼ中立位置にあるときは、圧力ライン66がプライマリプーリ油室30c及びセカンダリプーリ油室32cの両方と連通される。その場合は、ポンプ60のセカンダリプーリ油室32cへの吐出口60b〜セカンダリ側出力ポート70b〜弁室70f〜プライマリ側出力ポート70c〜ポンプ60のプライマリプーリ油室30cへの吐出口60aによる循環油路が形成されることになる。この状態でポンプ60を回転駆動させると、作動油がこの循環油路を循環する分、作動油のプーリ油室30c,32c間における移動流量が低下してしまう。したがって、図4に示すように、変速比が目標値に追従できずに、変速制御の応答性が悪化してしまうという問題点がある。
また、図5は、本実施形態の切替弁64を特許文献1に開示されている別の切替弁37に置き換えた場合を示す。図5に示すように、特許文献1の別の切替弁37においては、スリーブ70のセカンダリ側出力ポート70bとプライマリ側出力ポート70cの軸方向に関する間隔xは、スプール72の大径部72bと大径部72cの軸方向に関する間隔yより大きい。さらに、本実施形態の切替弁64と比較して、圧力ライン66とセカンダリ側出力ポート70bとの間に一方向弁50が設けられ、圧力ライン66とプライマリ側出力ポート70cとの間に一方向弁51が設けられている。一方向弁50は、圧力ライン66からセカンダリ側出力ポート70bへ向かう方向のみの作動油の流れを許容し、圧力ライン66の圧力とセカンダリプーリ油室32cの圧力との圧力差がばね力に基づく所定値より大きいときに開く。そして、一方向弁51は、圧力ライン66からプライマリ側出力ポート70cへ向かう方向のみの作動油の流れを許容し、圧力ライン66の圧力とプライマリプーリ油室30cの圧力との圧力差がばね力に基づく所定値より大きいときに開く。
図5に示す切替弁37において、セカンダリ側制御室70gの圧力P2がスプール72に作用させる推力P2×S2と、プライマリ側制御室70hの圧力P1がスプール72に作用させる推力P1×S1とがほぼ等しく、スプール72がほぼ中立位置(図5に示す位置)にあるときは、弁室70fがセカンダリ側出力ポート70b及びプライマリ側出力ポート70cの両方と遮断される。したがって、スプール72に作用する推力がほぼ釣り合いスプール72がほぼ中立位置にあるときは、一方向弁50,51が開かない限りは圧力ライン66がプーリ油室30c,32cと連通されないことになる。ここで、一方向弁50,51の逆流を防止するためには、ばね力を大きく設定する必要があるため、一方向弁50,51が開くために必要な差圧が大きくなる。したがって、必要なプーリ推力(プーリ油室30c,32cの圧力)を安定して確保するためには、圧力ライン66における作動油の圧力を高く設定する必要があるので、油圧制御装置40の効率が低下してしまうという問題点がある。
これに対して、図2に示す本実施形態の切替弁64においては、スリーブ70のセカンダリ側出力ポート70bとプライマリ側出力ポート70cの軸方向に関する間隔xが、スプール72の大径部72bと大径部72cの軸方向に関する間隔yに等しくなるように設計されている。これによって、セカンダリ側制御室70gの圧力P2がスプール72に作用させる推力P2×S2と、プライマリ側制御室70hの圧力P1がスプール72に作用させる推力P1×S1との差が極めて微少であっても、スプール72の移動によって圧力ライン66をプーリ油室30c,32cのいずれか一方と確実に連通させることができるとともに、圧力ライン66とプーリ油室30c,32cのいずれか他方を確実に遮断することができる。例えば、P1×S1>P2×S2、すなわちP1×A1>P2×A2が成立すれば、圧力ライン66をセカンダリプーリ油室32cと連通させることができ、このとき、圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cをスプール72の大径部72cによって遮断することができる(図1の左側の第1状態)。一方、P2×S2>P1×S1、すなわちP2×A2>P1×A1が成立すれば、圧力ライン66をプライマリプーリ油室30cと連通させることができ、このとき、圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cをスプール72の大径部72bによって遮断することができる(図1の右側の第2状態)。このように、本実施形態においては、圧力ライン66をプーリ油室30c,32cのいずれか一方と常時連通させることができるとともに、圧力ライン66とプーリ油室30c,32cのいずれか他方を常時遮断することができる。
したがって、本実施形態によれば、圧力ライン66とプーリ油室30c,32cの両方とが連通される状態を確実に防止することができるので、変速制御の応答性の悪化を招くことがない。さらに、圧力ライン66とプーリ油室30c,32cの両方とが遮断される状態を確実に防止することができるので、圧力ライン66における作動油の圧力を一方向弁50,51を用いることなくプーリ油室30c,32cに安定して供給することができる。したがって、圧力ライン66における作動油の圧力を高く設定する必要がないため、油圧制御装置40の効率の低下を招くこともない。以上のように、本実施形態によれば、変速制御の応答性の悪化や油圧制御装置40の効率の低下を招くことなく、必要なプーリ推力を安定して確保することができ、無端ベルト34の滑りを確実に抑制することができる。
以上の説明においては、受圧面積A1が受圧面積A2と等しくなるように設計されている場合について説明した。ただし、本実施形態においては、受圧面積A1が受圧面積A2と異なっていてもよい。その場合は、受圧面積S1を受圧面積S2と異ならせて、S1/S2がA1/A2に等しくなるように設計すればよい。
また、以上の説明においては、プーリ油室30c,32cの圧力を切替弁64の制御室70h,70gにそれぞれ導入してスプール72の推力に用いることで、圧力ライン66と連通させるプーリ油室30c,32cを切り替える場合について説明した。ただし、本実施形態においては、以下に説明するように、圧力ライン66と連通させるプーリ油室30c,32cを電子制御装置42から出力される制御信号によって切り替えることもできる。
図6に示す構成の切替弁64は、電磁弁によって構成され、電子制御装置42から出力される制御信号により駆動可能である。切替弁64は、電子制御装置42からの制御信号が入力されていないときは、圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cを連通させるとともに圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cを遮断する(図6の左側の第1状態)。一方、切替弁64は、電子制御装置42からの制御信号が入力されているときは、圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cを連通させるとともに圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cを遮断する(図6の右側の第2状態)。
また、プライマリプーリ油室30cの圧力P1が圧力センサ81により検出され、セカンダリプーリ油室32cの圧力P2が圧力センサ82により検出される。圧力センサ81,82の検出信号は、電子制御装置42に入力される。なお、他の構成については、図1に示す構成と同様であるため説明を省略する。
図6に示す構成においては、電子制御装置42は、プライマリプーリ油室30cの圧力P1及びセカンダリプーリ油室32cの圧力P2に基づいて、切替弁64へ制御信号を出力するか否かの決定、すなわち圧力ライン66と連通させるプーリ油室30c,32cの決定を行う。
P1×A1>P2×A2+δTの場合は、電子制御装置42は制御信号を切替弁64へ出力しないことで、切替弁64の状態が第1状態に選択される。すなわち、圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cとが連通されるとともに圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cとが遮断される。一方、P2×A2>P1×A1+δTの場合は、電子制御装置42は制御信号を切替弁64へ出力することで、切替弁64の状態が第2状態に選択される。すなわち、圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cとが連通されるとともに圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cとが遮断される。これによって、圧力ライン66における作動油の圧力を推力が小さい方のプーリ油室に供給することができる。なお、δTは、圧力センサ81,82の検出誤差等を考慮した微少な値であり、例えば実験的にその値を設定することができる。
また、P1×A1−δT≦P2×A2≦P1×A1+δTの場合、すなわちP2×A2がP1×A1にほぼ等しい場合は、切替弁64の状態を第1状態及び第2状態のどちらに選択してもよいが、以下の理由により切替弁64の状態を第1状態に選択することがより好ましい。ここで、車両の走行パターンではベルト式無段変速機14は正駆動状態で使用される頻度が高く、正駆動状態ではセカンダリプーリ32の推力の方がプライマリプーリ30の推力より低くなるため、圧力ライン66における作動油の圧力をセカンダリプーリ油室32cに供給する頻度が高くなる。したがって、この場合は、電子制御装置42は制御信号を切替弁64へ出力しない、すなわち切替弁64の状態を第1状態に選択することで、切替弁64を動作させる頻度を少なくすることができる。また、制御信号が入力されていないときの切替弁64の状態を第1状態とすることで、切替弁64の通電頻度を少なくすることができる。
図6に示す構成においても、圧力ライン66をプーリ油室30c,32cのいずれか一方と確実に連通させることができるとともに、圧力ライン66とプーリ油室30c,32cのいずれか他方を確実に遮断することができるので、変速制御の応答性の悪化や油圧制御装置40の効率の低下を招くことなく、必要なプーリ推力を安定して確保することができる。
また、プライマリプーリ30の推力T1、及びセカンダリプーリ32の推力T2は、以下の(1)、(2)式でそれぞれ表される。
T1=P1×A1+k1×Nin2 (1)
T2=P2×A2+k2×Nout2 (2)
ここで、Nin:プライマリプーリ30(入力軸26)の回転速度、Nout:セカンダリプーリ32(出力軸36)の回転速度、k1:プライマリプーリ30の遠心油圧係数、k2:セカンダリプーリ32の遠心油圧係数である。
(1)、(2)式に示すように、プーリ油室30c,32cの圧力P1,P2だけでなくプーリ30,32の回転速度Nin,Noutも考慮して切替弁64の切り替え制御を行うことで、圧力ライン66における作動油の圧力を推力が小さい方のプーリにより正確に供給することができる。
そこで、図7に示す構成においては、プライマリプーリ油室30cの圧力P1が圧力センサ81により検出され、セカンダリプーリ油室32cの圧力P2が圧力センサ82により検出される他に、プライマリプーリ30(入力軸26)の回転速度Ninが回転速度センサ83により検出され、セカンダリプーリ32(出力軸36)の回転速度Noutが回転速度センサ84により検出される。圧力センサ81,82、及び回転速度センサ83,84の検出信号は、電子制御装置42に入力される。なお、他の構成については、図6に示す構成と同様であるため説明を省略する。
電子制御装置42は、プライマリプーリ油室30cの圧力P1及びプライマリプーリ30の回転速度Ninから(1)式を用いてプライマリプーリ30の推力T1を算出し、セカンダリプーリ油室32cの圧力P2及びセカンダリプーリ32の回転速度Noutから(2)式を用いてセカンダリプーリ32の推力T2を算出する。そして、電子制御装置42は、この算出したプーリ推力T1,T2に基づいて、切替弁64へ制御信号を出力するか否かの決定、すなわち圧力ライン66と連通させるプーリ油室30c,32cの決定を行う。
T1>T2+δTの場合は、電子制御装置42は制御信号を切替弁64へ出力しないことで、切替弁64の状態が第1状態に選択される。すなわち、圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cとが連通されるとともに圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cとが遮断される。一方、T2>T1+δTの場合は、電子制御装置42は制御信号を切替弁64へ出力することで、切替弁64の状態が第2状態に選択される。すなわち、圧力ライン66とプライマリプーリ油室30cとが連通されるとともに圧力ライン66とセカンダリプーリ油室32cとが遮断される。これによって、圧力ライン66における作動油の圧力を推力が小さい方のプーリ油室により正確に供給することができる。なお、δTは、圧力センサ81,82、回転速度センサ83,84の検出誤差等を考慮した微少な値であり、例えば実験的にその値を設定することができる。
また、T1−δT≦T2≦T1+δTの場合、すなわちT2がT1にほぼ等しい場合は、切替弁64の状態を第1状態及び第2状態のどちらに選択してもよいが、前述の理由によって、電子制御装置42は制御信号を切替弁64へ出力しないで切替弁64の状態を第1状態に選択することがより好ましい。
図7に示す構成においても、変速制御の応答性の悪化や油圧制御装置40の効率の低下を招くことなく、必要なプーリ推力を安定して確保することができる。さらに、図7に示す構成においては、圧力ライン66における作動油の圧力を推力が小さい方のプーリにより正確に供給することができるので、ベルト式無段変速機14の駆動状態に応じて必要なプーリ推力をさらに安定して確保することができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機の制御装置を含むシステム全体構成の概略を示す図である。 本発明の実施形態における切替弁の内部構成の概略を模式的に示す図である。 従来技術における切替弁の内部構成の概略を模式的に示す図である。 従来技術の問題点を説明する図である。 従来技術における切替弁の別の内部構成の概略を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機の制御装置を含むシステム全体構成の概略を示す図である。 本発明の実施形態に係るベルト式無段変速機の制御装置を含むシステム全体構成の概略を示す図である。
符号の説明
10 エンジン、14 ベルト式無段変速機、30 プライマリプーリ、32 セカンダリプーリ、34 無端ベルト、40 油圧制御装置、42 電子制御装置、54,60 ポンプ、56,58 レギュレータ、62 モータ、64 切替弁、66 圧力ライン、70 スリーブ、72 スプール。

Claims (5)

  1. プライマリプーリ及びセカンダリプーリにベルトが巻き掛けられ、プーリ推力を発生させるための作動油を可逆ポンプによりプライマリプーリ油室とセカンダリプーリ油室との間で可逆的に移動させることで変速比を変更可能なベルト式無段変速機の制御装置であって、
    プーリ推力を発生させるための、圧力ラインにおける作動油の圧力が設定圧力になるように調整する調圧手段と、
    前記圧力ラインを、プライマリプーリ及びセカンダリプーリのうち油室内の作動油の圧力と該圧力を推力発生方向に受ける面積の積が小さい方のプーリの油室と連通させる切替手段と、
    を有し、
    プライマリプーリにおいて、油室内の作動油の圧力をP1、該圧力を推力発生方向に受ける面積をA1とし、セカンダリプーリにおいて、油室内の作動油の圧力をP2、該圧力を推力発生方向に受ける面積をA2とすると、
    前記切替手段は、前記圧力ラインとプライマリプーリ油室及びセカンダリプーリ油室の両方とが連通される状態と、前記圧力ラインとプライマリプーリ油室及びセカンダリプーリ油室の両方とが遮断される状態とを防止するように、P1×A1がP2×A2より大きくなれば、前記圧力ラインをセカンダリプーリ油室と連通させるとともに前記圧力ラインとプライマリプーリ油室とを遮断し、P2×A2がP1×A1より大きくなれば、前記圧力ラインをプライマリプーリ油室と連通させるとともに前記圧力ラインとセカンダリプーリ油室とを遮断することを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  2. 請求項1に記載のベルト式無段変速機の制御装置であって、
    前記切替手段は、
    前記圧力ラインと連通する入力ポート、プライマリプーリ油室と連通するプライマリ側出力ポート、及びセカンダリプーリ油室と連通するセカンダリ側出力ポートが形成されたスリーブと、
    小径部の両端に大径部が連結されており、該大径部の外周がスリーブの内周に対して摺動することで、入力ポートをプライマリ側出力ポートまたはセカンダリ側出力ポートと選択的に連通させるスプールと、
    を含み、
    プライマリ側出力ポートとセカンダリ側出力ポートの間隔がスプールの大径部の間隔と等しくなるように設定されていることを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  3. プライマリプーリ及びセカンダリプーリにベルトが巻き掛けられ、プーリ推力を発生させるための作動油を可逆ポンプによりプライマリプーリ油室とセカンダリプーリ油室との間で可逆的に移動させることで変速比を変更可能なベルト式無段変速機の制御装置であって、
    プーリ推力を発生させるための、圧力ラインにおける作動油の圧力が設定圧力になるように調整する調圧手段と、
    前記圧力ラインを、プライマリプーリ及びセカンダリプーリのうちプーリ推力が小さい方のプーリの油室と連通させる切替手段と、
    を有し、
    前記切替手段は、前記圧力ラインとセカンダリプーリ油室を連通させるとともに前記圧力ラインとプライマリプーリ油室を遮断する第1状態と、前記圧力ラインとプライマリプーリ油室を連通させるとともに前記圧力ラインとセカンダリプーリ油室を遮断する第2状態とに選択的に切り替わり、
    プライマリプーリの推力とセカンダリプーリの推力とに基づいて、前記切替手段の状態が前記第1状態と前記第2状態のいずれか一方に選択されることを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  4. 請求項3に記載のベルト式無段変速機の制御装置であって、
    プライマリプーリ油室における作動油の圧力及びプライマリプーリの回転速度から算出されたプライマリプーリの推力と、セカンダリプーリ油室における作動油の圧力及びセカンダリプーリの回転速度から算出されたセカンダリプーリの推力と、に基づいて、前記圧力ラインと連通させるプーリの油室を決定する制御手段を有することを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
  5. 請求項3または4に記載のベルト式無段変速機の制御装置であって、
    前記切替手段は、プライマリプーリの推力とセカンダリプーリの推力がほぼ等しいときは、前記圧力ラインをセカンダリプーリ油室と連通させることを特徴とするベルト式無段変速機の制御装置。
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