JP4517650B2 - テトラヒドロナフタレン及びナフタレン誘導体の製造方法及び製造中間体 - Google Patents

テトラヒドロナフタレン及びナフタレン誘導体の製造方法及び製造中間体 Download PDF

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本発明は、液晶化合物の製造中間体として有用なテトラヒドロナフタレン及びナフタレン誘導体の製造方法及びそれらの製造中間体に関する。
テトラヒドロナフタレン及びナフタレン誘導体は、医薬、農薬、電子材料、化学薬品など、又はその原料及び合成中間体として各種用途に用いられ、とくに液晶及び液晶原料として非常に重要である。
その製造方法として、グリニャール試薬(7)とテトラロン誘導体(8)を反応させた後、脱水し、得られたジヒドロナフタレン誘導体(9)から、水素化還元によりテトラヒドロナフタレン誘導体(4)又は芳香化することによりナフタリン誘導体(5)を合成する方法が知られている(特許文献1参照)。しかしながらこの方法には、用いることのできるグリニャール試薬に制限があり、特にAがシクロヘキシル基である場合、対応するグリニャール試薬を製造することは困難である。
Figure 0004517650
さらに、テトラロン誘導体(10)は以下のように製造可能であるが、多工程を要する。
Figure 0004517650
このため、目的の一般式(4)又は(5)で表される化合物を製造するにあたり、一般式(10)で表される化合物から10工程を要することになる。
また、ベンジルケトンにレホマトスキー反応でヒドロキシエステルとした後、脱水、還元し、さらにエステルを加水分解してカルボン酸とし、さらに酸ハライドにした後、分子内でフリーデルクラフツ反応させることでジヒドロナフタレン誘導体を合成する方法が知られている。しかしこの方法でも同様に、反応経路が長いという問題点がある(非特許文献1参照)。
Figure 0004517650
従って、テトラヒドロナフタレン誘導体及びナフタレン誘導体のより簡便な合成方法が望まれていた。
特願2002―213847号公報 セレゲッチ(M. Cereghetti),ヘルベチカ キミカ アクタ(Helvetica Chimica Acta),(ドイツ),1982年,65巻,4号,p.1319
解決しようとする課題は、テトラヒドロナフタレン誘導体及びナフタレン誘導体の簡便な合成法を提供することである。
本発明は上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、一般式(1)
Figure 0004517650
(式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を、一般式(6)
Figure 0004517650
(式中、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよい。)で表されるリンイリドと反応させることにより一般式(2)
Figure 0004517650
(式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を製造し、得られた一般式(2)で表される化合物に対し、酸触媒を作用させ、分子内環化反応により、一般式(3)
Figure 0004517650
(式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表されるジヒドロナフタレン誘導体が得られる。次いで水素化還元もしくは芳香環化反応により、一般式(4)
Figure 0004517650
(式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表されるテトラヒドロナフタレン誘導体又は、一般式(5)
Figure 0004517650
(式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表されるナフタレン誘導体の製造方法を提供し、さらに製造中間体である一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物を提供する。
本発明により、従来工程数が多く、その製造が困難であった、ジヒドロナフタレン誘導体の簡便な製造法及び、得られたジヒドロナフタレン誘導体からテトラヒドロナフタレン誘導体及びナフタレン誘導体の簡便な製造が可能となった。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明では、一般式(2)で表されるビニルエーテル類の原料として一般式(1)で表されるケトン類を用いる。
一般式(1)で表される化合物は、以下のように合成することができる。
Figure 0004517650
対応するアルデヒドから得られるアセチレン誘導体を、遷移金属触媒を用いて水素化還元し、さらに酸化剤を作用させることにより、一般式(1)で表される化合物を合成することができる。
リンイリドは通常、対応するホスホニウム塩に塩基を加えて反応系中で調整し、一般式(1)で表される化合物に作用させ、一般式(2)で表される化合物を合成する。塩基としてナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムt-ブトキシド、ブチルリチウム、フェニルリチウム、水素化ナトリウム、トリチルナトリウム等が好ましく、カリウムt-ブトキシド又はブチルリチウムがさらに好ましい。溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、トルエン等の炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル(IPE)、メチルt-ブチルエーテル、ジメトキシメタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類及びこれらの混合溶媒が好ましく、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル(IPE)、メチルt-ブチルエーテル、ジメトキシメタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類又はヘキサン、ヘプタン、トルエン等の炭化水素類がさらに好ましい。反応温度は、−78度から50度が好ましく、−50度から20度がさらに好ましく、−20度から20度がさらに好ましい。
本発明では一般式(2)で表される化合物を酸触媒存在下で分子内環化させることによって、一般式(3)で表される化合物を得る。
環化反応での酸触媒としては、三フッ化ホウ素、四塩化チタン、四塩化スズ、三塩化アルミニウム等のルイス酸、塩酸、硫酸、硝酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のブレンステッド酸が好ましく、塩酸、硫酸、硝酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のブレンステッド酸がさらに好ましく、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸がさらに好ましい。
環化反応の溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、トルエン等の炭化水素類、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル(IPE)、メチルt-ブチルエーテル、ジメトキシメタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類及びこれらの混合溶媒が好ましく使用することができ、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類がさらに好ましい。
反応温度は、−78度から溶媒の還流温度が好ましく、−50度から溶媒の還流温度がさらに好ましく、−20度から40度がさらに好ましい。
一般式(3)で表される化合物に対し、ジヒドロナフタレン部位の還元もしくは芳香環化することにより、一般式(4)で表される化合物もしくは一般式(5)で表される化合物の合成を行うことができる。
一般式(4)で表される化合物の合成における水素化還元は溶媒中水素雰囲気下で、水素化還元触媒の存在下に実施されるが、触媒としては、Rh、Ru、Pt、Pd、Ir又はOsの金属あるいはこれらの金属化合物が挙げられる。また、これらの金属及び金属化合物は1種を単独で又は2種以上を併用してもよい。例えば、Pdの金属及びその化合物の具体例としては、パラジウム-炭素、パラジウム末、酸化パラジウム、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、テトラアンミンパラジウム塩化物、テトラアンミンパラジウム硝酸塩、テトラアンミンパラジウム酢酸塩、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)などのパラジウム塩あるいはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(0)などのパラジウム錯体が挙げられる。また、前述のPdに換えて、Rh、Ru、Pt、Re、Ir、Osの金属及び/又はその金属化合物についても同様のものが挙げられる。また、これらの金属及び金属化合物は1種を単独で又は2種以上を併用してもよく、さらにシリカゲルやアルミナ等を添加、又はこれらに担持させても良いが、Pdの金属又はその金属化合物がさらに好ましく、パラジウム-炭素が特に好ましい。
本水素化還元反応の溶媒としては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール等のアルコール類、酢酸等の有機酸類、ジエチルエーテル、メチル-t-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、N,N-ジメチルホルムアミド、DMF等のアミド類などを単一又は混合して用いることが好ましく、エステル類、アルコール類、有機酸類及びそれらを含有する混合溶媒がさらに好ましい。
本水素化還元反応は溶媒凝固点から300℃までの温度で行うことができるが、0℃から200℃が好ましい。水素圧としては通常常圧(〜0.1 MPa)から19.6 MPaが好ましく、常圧から3.9 MPaが特に好ましい。
一般式(5)で表される化合物の合成における芳香環化反応は、二重結合部位にハロゲンを付加させた後、ハロゲン化水素を脱離させることで実施する。
本ハロゲン化反応のハロゲンとしては、臭素又は塩素が好ましい。本ハロゲン化反応の溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、トルエン等の炭化水素類、酢酸等の有機酸類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル(IPE)、ジメトキシメタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類及びこれらの混合溶媒が好ましく、エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル(IPE)、ジメトキシメタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類又はジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類がさらに好ましい。本ハロゲン化反応の反応温度は、−78度から50度が好ましく、−50度から20度がさらに好ましく、−20度から20度がさらに好ましい。
本脱ハロゲン化水素反応は塩基存在下に行ってもよく、塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム等の無機塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムt-ブトキシド等のアルコキシド類、ピリジン、キノリン等の第三級アミン類等が好ましく、アルコキシド類、第三級アミン類がさらに好ましい。本脱ハロゲン化水素反応の溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチル-t-ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、ジクロロメタンクロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン等の炭化水素類、アセトニトリル、ニトロメタン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’−ジメチルアセトアミド(DMA)等の非プロトン性溶媒などを単一又は混合して用いることが好ましく、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、THF、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、ヘキサン、トルエンがさらに好ましく、エタノール、プロパノール、THF、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルが特に好ましい。本脱ハロゲン化水素反応の反応温度としては−78度から溶媒の還流温度が好ましく、−50度から溶媒の還流温度がさらに好ましく、−20度から溶媒の還流温度がさらに好ましい。
また、一般式(5)で表される化合物の合成における芳香環化反応は、接触脱水素化触媒存在下で実施することもできる。触媒としては、Rh、Ru、Pt、Pd、Ir又はOsの金属あるいはこれらの金属化合物が挙げられる。触媒としては、Rh、Ru、Pt、Pd、Ir又はOsの金属あるいはこれらの金属化合物が挙げられる。また、これらの金属及び金属化合物は1種を単独で又は2種以上を併用してもよい。例えば、Pdの金属及びその化合物の具体例としては、パラジウム-炭素、パラジウム末、酸化パラジウム、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、テトラアンミンパラジウム塩化物、テトラアンミンパラジウム硝酸塩、テトラアンミンパラジウム酢酸塩、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)などのパラジウム塩あるいはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム(0)などのパラジウム錯体が挙げられる。また、前述のPdに換えて、Rh、Ru、Pt、Re、Ir、Osの金属及び/又はその金属化合物についても同様のものが挙げられる。また、これらの金属及び金属化合物は1種を単独で又は2種以上を併用してもよく、さらにシリカゲルやアルミナ等を添加、又はこれらに担持させても良いが、Pdの金属又はその金属化合物がさらに好ましく、パラジウム-炭素が特に好ましい。
本接触脱水素化反応において、溶媒は使用してもしなくてもよいが、溶媒としては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール等のアルコール類、酢酸等の有機酸類、ジエチルエーテル、メチル-t-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、N,N-ジメチルホルムアミド、DMF等のアミド類などを単一又は混合して用いることが好ましく、エステル類、アルコール類、有機酸類及びそれらを含有する混合溶媒がさらに好ましい。
本接触脱水素化反応において、溶媒凝固点から300℃までの温度で行うことができるが、0℃から200℃が好ましい。
また、一般式(5)で表される化合物の合成における芳香環化反応は、キノン類存在下に実施することもできる。キノン類としては2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-1,4-ベンゾキノン(DDQ)、テトラクロロ-1,2-ベンゾキノン、テトラクロロ-1,4-ベンゾキノンが挙げられる。
本芳香環化反応の溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル-t-ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類などを単一又は混合して用いることが好ましく、1,4−ジオキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンがさらに好ましい。
本芳香環化反応において、溶媒凝固点から300℃までの温度で行うことができるが、0℃から200℃が好ましい。
本発明において、一般式(1)から(6)で表される化合物において、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよいが好ましく、炭素原子数1〜20の直鎖のアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖のアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖のアルコキシルアルキル基がさらに好ましく、炭素原子数1〜8の直鎖のアルキル基、炭素原子数1〜8の直鎖のアルコキシル基がさらに好ましい。R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよいが好ましく、炭素原子数1〜20の直鎖のアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖のアルコキシルアルキル基がさらに好ましく、炭素原子数1〜8の直鎖のアルキル基がさらに好ましい。Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基が好ましく、トランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基がさらに好ましい。Xは水素原子又はフッ素原子が好ましい。nは1又は2が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。生成物をガスクロマトグラフィー、質量分析ガスクロマトグラフィー及びNMRで分析し構造を決定した。
(実施例1−1) 3-(2,3,4,-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-2-プロピン-1-オールの合成
Figure 0004517650
滴下ロートを取り付けた300 ml反応容器に、2,3,4-トリフルオロフェニルアセチレン(11.3 g)及びTHF(50 ml)を入れ撹拌し、反応容器を氷浴につけて、2.7 MメチルマグネシウムブロミドのTHF溶液(40 ml)を滴下し、30分撹拌した後、トランス,トランス-4'-プロピルビシクロヘキシル-4-カルボアルデヒド(16.0 g)のTHF(50 ml)溶液を滴下し、氷浴上で2時間撹拌した。反応の終了をGCで確認し、反応溶液を10%塩酸に注ぎ反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を合わせ、塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過した後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1、つづいてトルエン)で精製し、3-(2,3,4,-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-2-プロピン-1-オール(23.0 g、収率97%)を得た。
MS m/s : 392(M+), 69(100).
(実施例1−2)3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1-プロパノール
Figure 0004517650
300 mlオートクレーブに3-(2,3,4,-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-2-プロピン-1-オール(10 g)、5%パラジウム-炭素(50wt%含水、1 g)及び酢酸エチル(70 ml)を入れ、水素下(0.4 MPa)室温で4.5時間撹拌した。反応の終了をGCで確認した後、濾過し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1、つづいてトルエン)で精製し、3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1-プロパノール(10.0 g、収率99%)を得た。
MS m/s : (M+), 378, 149(100).
(実施例1−3a)3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-トランス-(4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1-プロパノンの合成
Figure 0004517650
200 mlナスフラスコに、3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1-プロパノール(8.9 g)及びジクロロメタン(65 ml)を入れた。室温で撹拌しながら、PCC(10 g)を少量ずつ加えながら、5時間撹拌した。反応の終了をGCで確認した後、反応溶液をデカンテーションし、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒ヘキサン:トルエン=1:1)で精製し、3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1-プロパノン(8.3 g、収率94%)を得た。
MS m/s : 394(M+), 69(100).
(実施例1−3b)3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-トランス-(4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1-プロパノンの合成
Figure 0004517650
50 mlナスフラスコに、3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1-プロパノール(3.0 g)、酢酸(15 ml)及びアセトン(15 ml)を入れた。内温10℃で撹拌しながら、8%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(4.0g)を滴下した。内温15〜20℃で4時間撹拌した。反応の終了をGCで確認した後、ヨウ化カリウム-デンプン反応が陰性になるまで、反応溶液に飽和亜硫酸水素ナトリウム水溶液を加えた。反応混合物に酢酸エチル、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を注いで反応を停止し、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ濾過した後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒ヘキサン:トルエン=1:1)で精製し、3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1-プロパノン(2.5 g、収率84%)を得た。
MS m/s : 394(M+), 69(100).
実施例1−4)4-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-メトキシ-2-(トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-1-ブテンの合成
Figure 0004517650
50 ml反応容器に、塩化メトキシメチルトリフェニルホスホニウム(3.6 g)、THF(12 ml)を入れ、氷浴下でカリウムtert-ブトキシド(1 g)を数回に分けて加え、攪拌した。3-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1-プロパノン(3.1 g)のTHF(7 ml)溶液を滴下して加え、氷浴下で4時間攪拌した。GCで反応終了を確認し、水を加えて反応を停止させた。ヘキサンで3回抽出し、有機層を合わせて水-メタノール混合溶媒、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ濾過した後、溶媒を留去し、4-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-メトキシ-2-(トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-1-ブテン(3.3 g、収率99%)を得た。
(実施例1−5)5,6,7-トリフルオロ-2-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-3,4-ジヒドロナフタレンの合成
Figure 0004517650
50 ml反応容器に4-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-1-メトキシ-2-(トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)-1-ブテン(19.2 g)、ジクロロメタン(100 ml)を入れ、トリフルオロメタンスルホン酸(4 ml)を加え5時間撹拌した。GCで反応終了を確認し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止した。ヘキサン-トルエン混合溶媒で3回抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン)により分離し、5,6,7-トリフルオロ-2-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-3,4-ジヒドロナフタレン(11.5 g、収率65%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d : 6.58 (ddd, J = 2.0, 7.1, 10.5 Hz, 1 H), 6.06 (s, 1H), 2.75 (t, J = 8.2 Hz, 2 H), 2.22 (t, J = 8.2 Hz, 2 H), 1.97 (broad t, J = 11.7 Hz, 1 H), 1.85-1.70 (m, 9 H), 1.33-0.81 (m, 14 H), 0.87 (t, J = 7.33 Hz, 3H).
MS m/s : 390 (M+), 184 (100).
(実施例1−6)5,6,7-トリフルオロ-2-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンの合成
Figure 0004517650
50 ml反応容器に5,6,7-トリフルオロ-2-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-3,4-ジヒドロナフタレン(0.25 g)、5%パラジウム-炭素(50wt%含水, 25 mg)、酢酸エチル(4 ml)を入れ、水素雰囲気下で4時間撹拌した。GCで反応終了を確認した後、濾過し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン)により分離し、5,6,7-トリフルオロ-2-[トランス-4-(トランス-4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン(0.25 g、定量的)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d : 6.65 (t, J = 8.3 Hz, 1 H), 2.87 (broad d, J =17.3 Hz, 1 H), 2.70 (dd, J = 4.3, 16.5 Hz, 1 H), 2.56-2.41 (m, 2 H), 1.99-1.95 (m, 1 H), 1.85-1.69 (m, 8 H), 1.49-1.26 (m, 5 H), 1.15-1.12 (m, 4 H), 1.08-0.83 (m, 9 H), 0.87 (t, J = 7.3 Hz, 3 H).
MS m/s : 392 (M+), 69 (100).(実施例2) 1,2,3-トリフルオロ-6-(4-プロピルフェニル)ナフタレンの合成
Figure 0004517650
50 ml反応容器に、実施例1−1)から1−5)記載の方法と同様にして合成した5,6,7-トリフルオロ-2-(4-プロピルフェニル)-3,4-ジヒドロナフタレン(20.0 g)、ジクロロメタン(100 ml)を入れ、氷浴下で臭素(4 ml)のジクロロメタン(12 ml)溶液を滴下して加え、氷浴下で2時間攪拌した。GCで反応終了を確認した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、反応を停止した。ヘキサンで3回抽出し、有機層を合わせ、飽和食塩水で洗浄したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 ヘキサン)により分離し、1,2,3-トリフルオロ-6-(4-プロピルフェニル)ナフタレン(10.7 g、収率54%)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) d : 8.09 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 7.92 (s, 1 H), 7.79 (d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.60 (d, J = 8.1 Hz, 2 H), 7.44-7.39 (broad ddd, J = 1.8, 6.8, 9.5 Hz, 1 H), 7.31 (d, J = 8.1 Hz, 2 H), 2.66 (t, J = 7.6 Hz, 2 H), 1.70 (broad sextet, J = 7.5 Hz, 2 H), 0.99 (t, J = 7.3 Hz, 3 H).
MS m/s : 300 (M+), 271 (100).
(比較例)1,2,3-トリフルオロ-6-(4-プロピルフェニル)ナフタレンの合成
Figure 0004517650
非特許文献1記載の製法に従って、1,2,3-トリフルオロ-6-(4-プロピルフェニル)ナフタレンの合成を行ったところ、10工程を要し、通算収率は19%であった。
本願発明の実施例2では、反応工程は6工程と短く、31%と良好な通算収率で目的物を得ることができた。

Claims (16)

  1. 一般式(2)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を、酸触媒存在下に環化させることによる一般式(3)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表されるジヒドロナフタレン誘導体の製造方法。
  2. 一般式(1)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を、一般式(6)
    Figure 0004517650
    (式中、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよい。)で表されるリンイリドと反応させることにより一般式(2)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を製造することによる、請求項1記載の一般式(3)で表されるジヒドロナフタレン誘導体の製造方法。
  3. 一般式(1)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物。
  4. 一般式(2)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物。
  5. 一般式(2)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を、酸触媒存在下に環化させることにより一般式(3)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表されるジヒドロナフタレン誘導体を製造し、さらに一般式(3)で表される化合物を水素化還元触媒存在下に水素化還元することによる一般式(4)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表されるテトラヒドロナフタレン誘導体の製造方法。
  6. 一般式(1)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を、一般式(6)
    Figure 0004517650
    (式中、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよい。)で表されるリンイリドと反応させることにより一般式(2)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を製造することによる請求項5記載の製造方法。
  7. 一般式(2)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を、触媒存在下に環化させることにより一般式(3)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表されるジヒドロナフタレン誘導体を製造し、一般式(3)で表される化合物を芳香化することによる一般式(5)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表されるナフタレン誘導体の製造方法。
  8. 一般式(1)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を、一般式(6)
    Figure 0004517650
    (式中、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよい。)で表されるリンイリドと反応させることにより一般式(2)
    Figure 0004517650
    (式中、R1は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、R2は炭素原子数1〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルコキシルアルキル基、炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニル基又は炭素原子数2〜20の直鎖、分岐又は環状部を含んでよいアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素数1〜10のアルコキシル基又は1〜30個のハロゲン原子によって置換されていてもよく、Aはトランス-1,4-シクロへキシレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい1,4-フェニレン基、任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよいトランス-2,6-デカヒドロナフチル基又は任意の一個以上の水素原子がハロゲン原子によって置換されていてもよい2,6-ナフチル基を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、nは1又は2を表す。)で表される化合物を製造することによる請求項7記載の製造方法。
  9. 環化反応の酸触媒として、ルイス酸もしくはブレンステッド酸を用いる請求項1、2、5、6、7又は8の何れかに記載のジヒドロナフタレン誘導体の製造方法。
  10. 酸触媒として用いるルイス酸として、三フッ化ホウ素、四塩化チタン、四塩化スズ、もしくは三塩化アルミニウム、酸触媒として用いるブレンステッド酸として塩酸、硫酸、硝酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、パラトルエンスルホン酸、もしくはトリフルオロメタンスルホン酸を用いる請求項9記載のジヒドロナフタレン誘導体の製造方法。
  11. 酸触媒として、ブレンステッド酸である、パラトルエンスルホン酸、もしくはトリフルオロメタンスルホン酸を用いる請求項9記載のジヒドロナフタレン誘導体の製造方法。
  12. 水素化還元触媒として、Rh、Ru、Pt、Re、Pd、Ir、Osの金属及び/又はその金属化合物の1種を単独で又は2種以上を併用して用いる請求項5又は6記載のテトラヒドロナフタレン誘導体の製造方法。
  13. 水素化還元触媒が、担体担持触媒である請求項5又は6記載のテトラヒドロナフタレン誘導体の製造方法。
  14. 芳香環化反応が、二重結合部位にハロゲンを付加させた後、塩基存在下にハロゲン化水素を脱離させる反応である請求項7又は8記載のナフタレン誘導体の製造方法。
  15. 芳香環化反応が、キノン類による酸化反応である請求項7又は8記載のナフタレン誘導体の製造方法。
  16. 芳香環化反応において触媒として、担体に担持されたRh、Ru、Pt、Re、Pd、Ir、Osの金属及び/又はその金属化合物の1種を単独で又は2種以上を併用して用いる請求項7又は8記載のナフタレン誘導体の製造方法。
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