JP4516351B2 - 環境調整装置、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

環境調整装置、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、外部環境に関する環境情報を出力手段から出力させる環境調整装置、その方法、そのプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体に関する。
従来、例えば音響装置や照明装置、空調装置などの電気機器において、その動作状態を調整する構成として、利用者が操作つまみを操作することにより所望の動作状態に設定する構成が一般的に採られている。具体的には、音響装置においてはボリュームつまみを操作することにより音量を増減したり、照明装置においてはスライドスイッチを操作することにより照度を増減したり、空調装置においては操作つまみを操作することにより送風量や空調温度を増減するなどしている。
ところで、建造物の室内や車両において、外部環境として雨天などの気象状態や排気ガスなどの大気状態などにより窓を開けたくない場合が多々ある。しかしながら、窓を閉めることにより外部の音や光なども遮断され、室内や車内の環境が低下、例えば空気の淀みや照度の低下などの不都合が生じる。そこで、音響装置や照明装置、空調装置などの各種電気機器の動作状態を適宜調整し、室内や車内の良好な活動空間の環境を調整している。
しかしながら、窓を閉めた状態で各種電気機器の動作状態を調整して活動空間の環境を調整しても、外部環境の状況認識が困難となり、適切な対応が困難、例えば車両の後進の際に誘導者の声が聴き取れなくなるなどの不都合が生じるおそれがある問題が一例として挙げられる。
本発明の目的は、このような点に鑑みて、外部環境を良好に再現する環境調整装置およびその方法を提供することである。
請求項1に記載の発明は、車両の移動状況を含む外部環境に関する環境音を有する環境情報を取得する環境情報取得手段と、前記環境情報を出力するスピーカを備えた出力手段と、窓の開閉状態を模式的に表示する仮想窓を画面表示するモニタと、前記仮想窓の開口量を調整する入力操作に対応した操作信号を出力する操作手段と、この操作手段から出力される操作信号に基づいて前記仮想窓の開口量が増減する状態に対応して、前記スピーカからの前記環境再生状態を制御する出力制御手段と、を具備したことを特徴とした環境調整装置である。
請求項1に記載の発明は、外部環境に関する環境情報を、スピーカを備えた出力手段から出力させる出力状態を制御する環境調整方法であって、窓の開閉状態を模式的に表示する仮想窓を画面表示するモニタと、前記仮想窓の開口量を調整する入力操作に対応した操作信号を出力する操作手段と、を用い、車両の移動状況を含む外部環境を認識し、この認識した外部環境の移動状況に関する環境音を有する環境情報を取得し、前記仮想窓の開口量を調整する入力操作に対応して操作手段から出力される操作信号を認識し、この認識した操作信号の入力操作状況に応じて前記仮想窓の開口量が増減する状態に対応して、前記スピーカからの前記環境再生状態を制御することを特徴とする環境調整方法である。
請求項14に記載の発明は、演算手段を、本発明に記載の環境調整装置として機能させることを特徴とした環境調整プログラムである。
請求項15に記載の発明は、本発明に記載の環境調整方法を演算手段に実行させることを特徴とした環境調整プログラムである。
請求項16に記載の発明は、本発明に記載の環境調整プログラムが演算手段に読取可能に記録されたことを特徴とした環境調整プログラムを記録した記録媒体である。
以下、本発明に係る一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明の環境調整装置として移動体である例えば車両に搭載される環境調整システムについて例示して説明する。なお、本発明における環境調整装置としては、移動体に搭載される構成の他、例えば家屋などの建造物に設置される構成など、利用者が活動する活動空間の環境を調整するいずれの構成が適用できる。また、本実施の形態では、外部の音、光および気象状態にそれぞれ対応して車内の活動空間の環境を調整するシステム構成について例示するが、音、光および気象状態のうちのいずれか1つのみに対応して環境を調整する装置構成、さらには他のいずれかとの組み合わせに対応して環境を調整するシステム構成などとしてもよい。
〔環境調整システムの構成〕
図1は、本発明に係る一実施の形態における環境調整システムの概略構成を示すブロック図である。図2は、環境調整システムの車両配設状況を車両の平面視で示す概念図である。図3は、環境調整システムの車両配設状況を車両の側面視で示す概念図である。図4は、モニタで画面表示される表示画面を示す概念図である。図5は、表示パネルにおける他の表示形態を示す概念図である。
図1ないし図3において、100は環境調整装置としての環境調整システムで、この環境調整システム100は、移動体としての例えば車両10の外部環境を車内に再現させるシステムである。ここで、移動体としては、車両10に限らず、例えば飛行機や船舶など移動するいずれの移動体にも適用できる。この環境調整システム100は、例えば車両10に搭載された図示しないバッテリから供給される電力により動作する。そして、この環境調整システム100は、窓開閉機構部200と、外部環境認識手段300と、出力手段400と、環境調整装置としても機能し得る演算手段としての制御装置本体500と、を備えている。また、外部環境認識手段300は、集音手段310と、撮像手段320と、気象状態検知手段330と、走行状態検出手段340と、を備えている。さらに、出力手段400は、出力手段としての発音手段410と、出力手段としての表示装置420と、出力手段としての空調手段430と、を備えている。
窓開閉機構部200は、車両10の窓を開閉する。この窓開閉機構部200は、駆動手段210と、操作手段220と、駆動制御手段230と、を備えている。駆動手段210は、例えば図3に示すように、車両10のドア11にそれぞれ配設され、駆動により車両10のドア11に配設された各窓ガラス12をそれぞれ移動してドア11に開口形成され車両10の室内空間を外部環境と連通させる窓開口部13を開閉させる。操作手段220は、利用者が入力操作可能に車両10のドア11にそれぞれ配設された図示しない操作スイッチを有し、これら操作スイッチの入力操作により所定の操作信号を駆動制御手段230へ出力する。この操作手段220は、入力操作に対応した操作信号を出力、例えば入力操作されている時間長で所定の電流値の電気信号を出力する。駆動制御手段230は、各操作手段220から出力される操作信号を認識し、各操作信号における入力操作された入力操作状況に対応して対応する各駆動手段210の駆動を制御する。すなわち、操作手段220から所定の電流値の電気信号が出力されている時間長で駆動手段210を駆動させる制御をする。なお、駆動制御手段230は、駆動手段210毎にそれぞれ対応して設けた構成、あるいは1つ集約された構成など、いずれの形態とすることができる。また、操作手段220は、操作スイッチとしてスライドスイッチやつまみなどを利用してスライドあるいは回転状態に基づいて所定の電流値を出力し、電流値の大きさに基づいて駆動制御手段230が駆動手段210の駆動を制御するなど、操作手段220の入力操作に対応して窓の開口状態を制御するいずれの構成が利用できる。
また、窓開閉機構部200は、制御装置本体500に接続されている。そして、窓開閉機構部200は、制御装置本体500による制御にて操作信号を駆動制御手段230へ出力することなく制御装置本体500へ出力する。
集音手段310は、車両10に配設され、車両10の外部環境である周囲の環境音を取得すなわち集音する。この集音手段310は、複数、例えば4つのマイクロフォン311(以下、MICと称する。)を備えている。これらMIC311は、車両10の室内空間に対して4隅に位置する状態にそれぞれ配設され、4方向からの環境音をそれぞれ集音可能に配設されている。そして、集音手段310は、制御装置本体500に接続され、各MIC311で集音した環境音に対応する環境情報である環境音信号を制御装置本体500へ出力する。
撮像手段320は、車両10に配設され、車両10の外部環境である周囲の環境光を取得すなわち周囲の風景を撮像する。この撮像手段320は、例えば車両10の天井に配設されて制御装置本体500に接続され、車両10に対して上方の風景を撮像して環境情報である撮像データを制御装置本体500へ出力する。
気象状態検知手段330は、車両10に配設され、車両10の外部環境である外部の気象状態を検知する。この気象状態検知手段330は、例えば車両10に配設された図示しない気温計および湿度計を備えている。気温計は、車両10の外部の気温を検知する。湿度計は、車両10の外部の湿度を検知する。そして、気象状態検知手段330は、制御装置本体500に接続され、気温計にて検知した気温に対応する環境情報である気温信号および湿度計にて検知した湿度に対応する環境情報である湿度信号を環境情報である気象状態信号として制御装置本体500へ出力する。なお、気温計としては、車両10に搭載された気温計を利用する構成としてもよい。
走行状態検出手段340は、車両10に配設され、車両10の走行状態を検出する。この走行状態検出手段340は、例えば車両10に配設された図示しない速度センサを備えている。速度センサは、車両10の移動速度である走行速度に対応して変動する信号、例えば車軸や車輪の回転により出力されるパルス信号や電圧値などを読み取り、走行速度を検出する。そして、走行状態検出手段340は、制御装置本体500に接続され、速度センサにて検出した走行速度を速度信号として制御装置本体500へ出力する。なお、速度センサは、車両10の速度計や車両に搭載され車両の走行を案内誘導するナビゲーション装置の速度センサなどを利用する構成としてもよい。
出力手段400の発音手段410は、車両10に配設され、制御装置本体500に接続されている。この発音手段410は、例えば図2および図3に示すように、車両10の室内空間の略4隅近傍に位置してそれぞれ配設されるスピーカ411を備えている。そして、発音手段410は、制御装置本体500にて制御され、音情報をスピーカ411で発音させて再生する処理をする。なお、発音手段410のスピーカ411は、車両10に配設されているスピーカ411を利用する構成としてもよい。また、発音手段410は、制御装置本体500にて制御されることなく、例えば放送波を取得してスピーカ411から再生させたり、着脱可能に装着される記録媒体に記録された音情報をスピーカ411から再生させたりするなどの処理を独立して可能とした構成としてもよい。
表示装置420は、車両10に配設され、制御装置本体500に接続されている。この表示装置420は、例えば図2および図3に示すように、例えば車両10の室内空間における天井面に表示面が室内に臨む状態に配設された光源としての表示パネル421を備えている。この表示パネル421は、例えば、いわゆるサンルーフと称される車両10の天井に設けられる窓に対応する状態に配設されている。すなわちサンルーフの代わりに配設される。この表示パネル421としては、例えば液晶表示パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、電気泳動ディスプレイパネルなどが例示できる。また、表示パネル421の周縁すなわち表示面より外周縁部分の枠形状として、サンルーフ様の窓枠に対応する形状とすることが好ましい。そして、表示装置420は、制御装置本体500にて制御され、像情報すなわち撮像データを表示パネル421で画面表示により再生する処理をする。なお、表示装置420は、制御装置本体500にて制御されることなく、例えば放送波を取得して表示パネル421で画面表示させたり、着脱可能に装着される記録媒体に記録された画像データや映像データなどの像情報を表示パネルで画面表示させたりするなどの処理を独立して可能とした構成としてもよい。
空調手段430は、車両10に配設され、制御装置本体500に接続されている。この空調手段430は、例えば車両10に配設されたいわゆるエアコンを利用する構成としてもよい。この空調手段430としては、例えば加湿器、除湿器、ヒータ、冷却器、送風機などを備え、空気を加湿、除湿、加熱、冷却などをして室内空間へ送風する。すなわち、空調手段430は、制御装置本体500にて制御され、所定の条件で車両10の室内空間の空気あるいは外気を所定の風量で取り込んで適宜処理し、室内空間へ送風する処理をする。なお、空調手段430は、車両10に搭載されたいわゆるエアコンを利用する構成では、制御装置本体500にて制御されることなく、利用者の設定に従って空調処理を独立して可能とした構成としてもよい。
制御装置本体500は、車両10に配設され、車両10の外部環境を室内空間に適宜再現させる制御をする。この制御装置本体500は、変更手段510と、操作手段としての入力手段520と、モニタ530と、記憶手段540と、演算手段550と、を備えている。
変更手段510は、演算手段550に接続されるとともに窓開閉機構部200が接続されている。この変更手段510は、入力操作可能に窓開閉機構部200の操作スイッチにそれぞれ隣接して配設される複数の図示しない切替スイッチを備えている。そして、変更手段510は、切替スイッチの入力操作に応じて、操作スイッチの入力操作に基づく操作手段220からの操作信号の出力状態を変更、すなわち操作信号により駆動手段210を駆動させることなく操作信号を演算手段550へ出力させる処理をする。
入力手段520は、入力操作可能な図示しない操作ボタンや操作つまみを備えている。これら操作ボタンや操作つまみは、窓開閉機構部200の操作スイッチに対応して設けられている。また、入力手段520は、いわゆるサンルーフと称させる車両10の天井に設けられた窓の開閉の設定に対応する操作ボタンや操作つまみなども備えている。そして、入力手段520は、演算手段550に接続され、操作手段220と同様に、操作ボタンや操作つまみなどの入力操作に応じた所定の操作信号を演算手段550へ出力する。
モニタ530は、例えば車両10の図示しないフロントグリルパネルに配設され、演算手段550に接続されている。このモニタ530は、例えば図4に示すように、窓の開閉状態を模式的に表示する仮想窓531Aを画面表示する。この図4に示す表示画面531における仮想窓531Aは、ドア11の窓およびサンルーフに対応して例えば5つ表示される。そして、モニタ530は、演算手段550に制御され、仮想窓531Aの開口量が変更可能に表示画面中の仮想窓531Aを画面表示する。また、モニタ530は、開口量を例えば数値でテキスト表示可能となっている。これら仮想窓531Aの開口量が操作手段220や入力手段520における入力操作状況に対応したレベル値としてモニタ530で表示される。
記憶手段540は、演算手段550に接続され、演算手段550にて読み出し可能に各種情報を記憶する。この記憶手段540としては、HD(Hard Disk)などの磁気ディスクやDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクなどのディスク状記録媒体、あるいはメモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバの他、RAM(Random Access Memory)などのメモリなどの構成が例示できる。また、記憶手段540は、外部環境に対応する環境音である環境情報としての環境音データを記憶する環境音データ記憶手段としての環境音データ記憶領域541と、外部環境に対応する環境光である環境情報としての映像データを記憶する映像データ記憶手段としての映像データ記憶領域542と、を有している。なお、これら環境音データ記憶領域541および映像データ記憶領域542は、例えば着脱可能な記録媒体の記憶領域としてもよい。そして、音響音データとしては、例えば森林での動物の鳴き声や河川や滝などの流水音などが例示できる。また、映像データとしては、晴れた空や曇りの空、夕焼けの空、夜の空、森林や町中で上方を見上げたときなどが例示できる。また、記憶手段540は、制御装置本体500全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。
演算手段550は、各種プログラムとして、環境情報取得手段551と、出力制御手段552と、図示しない計時手段と、などを備えている。
環境情報取得手段551は、集音手段310、撮像手段320、気象状態検知手段330および走行状態検出手段340が接続されている。そして、環境情報取得手段551は、集音手段310から出力される環境音信号、撮像手段320から出力される撮像データ、気象状態検知手段330から出力される気象状態信号、および、走行状態検出手段340から出力される速度信号を、外部環境に関する環境情報として取得する。また、環境情報取得手段551には、記憶手段540が接続されている。そして、環境情報取得手段551は、環境音データ記憶領域541および映像データ記憶領域542から、音響音データおよび映像データを外部環境に関する環境情報として取得する。そして、環境情報取得手段551は、出力制御手段552が接続され、取得した環境情報を出力制御手段552へ出力する。
出力制御手段552は、ドア11の窓が操作手段220による入力操作に対応して開閉されるドア11の窓における開口量に応じて外部の環境音や光、外気が室内空間に入り込むことによる室内空間の環境となる状態に、操作信号に基づいて、環境情報取得手段551で取得した環境情報を発音手段410や表示装置420、空調手段430の動作を制御して出力させる。すなわち、出力制御手段552は、変更手段510による処理により窓開閉機構部200の操作手段220から入力操作に対応して出力される操作信号や、入力手段520から入力操作に対応して出力される操作信号を取得し、操作信号に基づいて入力操作状況を認識する。例えば、入力操作された時間長や入力操作により出力された電流値あるいはその変化量などに基づいて対象となる仮想窓531Aの開口量の設定に関する入力操作状況を認識する。
また、出力制御手段552は、環境情報取得手段551で走行状態検出手段340からの走行信号に基づいて取得した環境情報を取得して走行状況を認識し、この走行状況に基づいて例えば車両10の走行により生じる風切り音様の音情報を生成する。なお、風切り音様の音情報の生成としては、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)の規格に準拠した音情報、すなわち米MMA(MIDI Manufacturers Association)と日本MIDI評議会(Japan MIDI Standards Committee:JMSC)とにより規格化されたGM(General MIDI)規格、あるいはGS(General Standard)規格、またはXG(Extended General MIDI)規格、さらにはGMレベル2規格などに基づくMIDIメッセージとして生成したり、記憶手段540の環境音データ記憶領域541に記憶された風切り音様の音情報を読み取って走行状況に応じて処理して生成する構成としたりするなどが例示できる。
そして、出力制御手段552は、認識した操作信号の入力操作状況に対応して、モニタ530の表示状態を制御する。すなわち、操作信号により対応する位置の仮想窓531Aを認識し、この仮想窓531Aの開口状態を入力操作状況に対応させた開口量となる状態に表示状態を制御する。このように、出力制御手段552は、操作信号に基づいて、入力操作によりドア11の窓が開閉される状態と同様に仮想窓531Aを開閉させる。
また、出力制御手段552は、操作信号に基づいて、発音手段410を制御し、入力操作状況に応じて環境情報取得手段551から取得した環境音をスピーカ411から再生させる。この入力操作状況に応じた環境音の再生制御としては、例えば入力操作状況に対応すなわち仮想窓531Aの開口量の大きさに応じて、音量を増減させたり、環境音における除去する周波数帯の帯域幅を増減させたりする。さらに、音量制御としては、仮想窓531Aの開口量が増大するに従って音量が増大する割合が次第に小さくなる状態とする。また、除去する周波数帯の制御としては、仮想窓531Aの開口量が増大するに従ってカットオフする高音域の周波数が次第に高くなる状態とする。すなわち、実際の窓の開口状態により、外部から室内空間に環境音が進入する際に音特性が変更する状態に対応した音特性で環境音が再生される状態に制御する。さらに、車両10の走行状況に応じて生成した風切り音様の音情報を、仮想窓531Aの開口量が増大するに従って環境音に重畳させる割合を高くする状態に制御する。また、ドア11の窓を開口する旨の入力操作に対応した操作信号により、対応する窓の近傍に音像定位が位置する状態に制御する。これら音特性の処理に際しては、例えば環境音をスピーカ411で再生するために環境音を処理する発音手段410における処理や、スピーカ411の制御、あらかじめ出力制御手段552で環境音を処理してから発音手段410へ出力させてスピーカ411で再生させるなど、いずれの方法が適用できる。また、環境音の処理としては、環境音を、例えばMIDIの規格に準拠した音情報であるMIDIメッセージとして処理したり、環境音に対応したMIDIメッセージを生成するなどしてもよい。
さらに、出力制御手段552は、操作信号に基づいて、表示装置420を制御し、入力操作状況に応じて環境情報取得手段551から取得した映像データを表示パネル421で再生させる。具体的には、入力手段520からのサンルーフの窓を開口する旨の入力操作に対応した操作信号により表示装置420を制御し、入力操作状況に対応すなわち図4に示す表示画面531中のサンルーフに対応する仮想窓531Aの開口する領域に対応する表示パネル421の表示領域のみ映像データを表示させる。例えば50%の開口量であれば、表示面の半分の領域のみ表示させる。このことにより、あたかもサンルーフが開けられたような環境が再現される。なお、例えば車両10の窓ガラス12が遮光特性を有する場合、ドア11の窓を開口する旨の入力操作に対応した操作信号を認識した際、例えば図5に示すように、表示パネルの表示領域を例えば4分割した領域における開閉操作に対応する領域の輝度が仮想窓531Aの開口量に対応した輝度となる状態で表示させる。なお、晴天時の昼間では青みがかった白色で表示させたり、夕方の場合には赤みがかった白色で表示させたり、晴天の夜の場合には星が散りばめられたように表示させたり、走行状況に対応して街灯が相対的に流れるように白色に点灯する領域を表示領域の前側から後側へ移動する状態に表示させたりするなど、映像データを表示させるのみならず、気象状況や時刻などに基づいて表示状態を設定させるなどしてもよい。
また、出力制御手段552は、操作信号に基づいて入力操作状況に応じて空調手段430を制御する。具体的には、気温信号に基づいて略同等の設定温度とし、湿度信号に基づいて略同等の設定湿度として空調手段430の駆動条件を設定し、入力操作状況に対応すなわち仮想窓531Aの開口量が増大するに従って処理する風量を設定し、これらの設定した条件で空調手段430を駆動させる制御をする。なお、この空調手段430の動作は、室内空間の空気を取り込んで設定した条件で空気を処理する構成の他、外気を外部環境として入力操作状況に応じた風量で取り込んで室内空間へ送風する構成とするなどしてもよい。また、処理した空気の送風は、ドア11の窓を開口する旨の入力操作に対応した操作信号に基づき対応する窓近傍へ送風させることが好ましい。このことにより、あたかも入力操作に応じて実施の窓が開口されることにより外気が室内空間に進入して室内空間の空気の変わるような環境が再現される。なお、出力制御手段552は、速度信号に基づいて認識する速度が増大するに従って処理風量を増大させてもよい。
計時手段は、例えば内部クロックなどの基準パルスに基づいて現在時刻を認識する。そして、この計時手段は、認識した現在時刻に関する時刻情報を適宜出力する。
〔環境調整システムの動作〕
次に、環境調整システム100の動作を図面に基づいて説明する。図6は、環境調整システムの動作を示すフローチャートである。
車両10に搭乗した利用者がキー操作により車両10のアクセサリ電源を投入することにより、車両10のバッテリから環境調整システム100に電力が供給される。この電力の供給により、外部環境認識手段300が車両10の外部環境を認識し、環境調整システム100の環境情報取得手段551へ外部環境に関する環境情報として出力する。具体的には、集音手段310がMIC311にて環境音を集音して環境情報取得手段551へ環境音信号を出力し、撮像手段320が車両10周囲の風景を撮像して撮像データを環境情報取得手段551へ撮像データを出力し、気象状態検知手段330が気温計や湿度計にて周囲の気温や湿度などを計測して環境情報取得手段551へ気象状態信号を出力し、走行状態検出手段340が車両の走行速度を検出して環境情報取得手段551へ速度信号を出力する。
また、環境調整システム100の演算手段550は、電力の供給により、外部環境の再現処理を実行する。この外部環境を再現する処理を実行する際、あらかじめ初期化処理を実施しておく。すなわち、仮想窓531Aが全て閉じられている状態とする。そして、外部環境の再現処理に際しては、図6に示すように、ドア11の窓が開いているか否かを判断する(ステップS101)。そして、演算手段550は、ドア11の窓が開かれていると判断すると、環境調整システム100による車内空間に外部環境を再現する処理を終了する。なお、この外部環境を再現する処理を終了しても、外部環境認識手段300は、外部環境に関する環境情報を環境情報取得手段551へ出力する処理を継続する。
一方、ステップS101において、演算手段550がドア11の窓が閉じられていると判断すると、窓開閉機構部200あるいは入力手段520から出力される操作信号を取得したか否かを判断する(ステップS102)。このステップS102において、操作信号を取得していないと判断すると、操作信号の入力待機状態となり、ステップS101に戻る。一方、ステップS102において、操作信号を取得したと判断すると、演算手段550の出力制御手段552は、利用者が仮想窓531Aの窓を開閉する入力操作を実施したと判断し、操作信号に基づいて入力操作状況を認識、すなわち対象となる仮想窓531Aとその開口量の設定値とを認識する(ステップS103)。そして、出力制御手段552は、入力操作状況に基づいて、モニタ530における表示画面531中の対応する仮想窓531Aが所定量で開口する表示状態に制御する(ステップS104)。
さらに、出力制御手段552は、外部環境認識手段300から環境情報取得手段551で取得した環境情報を、ステップS104における仮想窓531Aの開口状況に対応して、出力手段400の動作制御をする(ステップS105)。すなわち、ステップS104の処理で、仮想窓531Aの開口の開始から所定の開口量まで連続的に開口する状態に対応して、発音手段410における環境音の再生状態、表示装置420における映像データの表示状態、および、空調手段430における空調状態を制御する。この入力操作状況に対応、すなわち仮想窓531Aの開口量に対応して、環境音や映像データの再生状態や空調状態が制御される。
具体的には、環境情報の出力状態の制御の際、入力手段520におけるサンルーフに対応する仮想窓531Aの開口要求に対応した操作信号か否かを判断する。また、走行状態を認識する。さらに、空調手段430の駆動条件として、気象状態信号の気温信号に基づいて略同等の設定温度、および気象状態信号の湿度信号に基づいて略同等の設定湿度を設定する。
そして、サンルーフではなくドアの窓に対応した仮想窓531Aの開口要求である場合であって、走行していない場合には、仮想窓531Aの開口量が増大するに従って、スピーカ411から再生される環境音の音量が増大するとともに、再生する環境音の特性が外部の環境音の周波数帯に近づく状態で、かつ仮想窓531Aに対応するドア11の窓近傍に音像定位が位置する状態に環境音を再生させる。さらに、設定した設定温度および設定湿度で所定の処理風量で対象の仮想窓531Aに対応する窓近傍から空調処理した空気を送風させる状態に空調手段430の駆動を制御する。
また、走行している場合には、走行速度に対応して風切り音様の音情報を生成し、仮想窓531Aの開口量が増大するに従って環境音に風切り音様の音情報を重畳させる割合が高くなる状態で、音量や音色、音像定位などの音特性を走行していない場合と同様の状態に環境音を再生させる。さらに、空調手段430では、走行速度に対応して送風量が増大する状態に駆動制御する。
一方、サンルーフに対応した仮想窓531Aの開口要求である場合には、発音手段410および空調手段430の上述した駆動制御するとともに、表示装置420の表示制御をする。すなわち、仮想窓531Aの開口量が増大するに従って、仮想窓531Aの開口する領域に対応する表示パネル421の表示領域で映像データを表示させる処理をする。
このようにして、仮想窓531Aの開口状態に対応して環境音や撮像データの表示や空調制御をする。このことにより、ドア11の窓やサンルーフが実際に開けられた場合と同様に外部環境が再現され、あたかも実際に開けられたかのような環境を提供する。
また、外部環境の再現処理の際、あるいは処理の実行中に、利用者が入力手段520を適宜入力操作することにより、出力制御手段552は、環境情報取得手段551により記憶手段540の環境音データ記憶領域541および映像データ記憶領域542にあらかじめ記憶した環境音や映像データを読み取る。この環境音や映像データの読み取りとしては、例えばモニタ530や別途設けられた表示手段にて外部環境の種別を入力手段520による選択を促す内容で表示させる。この選択可能に表示する外部環境としては、例えば街中、森林、田園、海辺などの種別で、各種別毎にさらに階層状のテーブル構造で異なる場所や昼間や夕方などの時間、あるいは晴天、雨天、積雪などの各気象状態などで複数の環境音データや映像データを選択可能な構成が例示できる。そして、表示に従って選択した環境音や映像データを、実際に集音した環境音や撮像した撮像データに代えて発音手段410や表示装置420で再生させる。このことにより、街中で仮想窓531Aを開口させる入力操作により、森林や海辺などの設定に対応した各種ロケーションでの外部環境が再現される。
〔環境調整システムの作用効果〕
上述したように、上記実施の形態では、環境情報取得手段551で外部環境に関する環境音や環境光あるいは撮像データ、外気などの環境情報を取得し、仮想窓531Aを開閉させる入力操作に対応した操作信号に基づいて、実際の窓の開口量が増減する状態となるように、出力手段400から再生あるいは送風させる状態を出力制御手段552で制御している。このため、例えば外部の気象状態が劣悪で窓が開けられない状態でも仮想窓531Aを開口させる入力操作により外部環境が得られ、容易に外部状況を認識できる。
また、窓の窓ガラスを移動させる駆動手段210の駆動を制御する駆動制御手段へ入力操作に対応した操作信号を出力する窓開閉機構部200の操作手段220における操作信号の出力状態を、入力操作に応じて変更する変更手段を設けている。このため、変更手段の切替スイッチを切り替えることで、実際の窓の開閉と仮想窓531Aの開閉とが切り替えられ、1つの操作手段で実際の外部環境と仮想の外部環境とが切り替えられ、より良好に外部環境の再現状態を提供できる。
そして、操作信号の入力操作状況に対応するレベル値である仮想窓531Aの開口量の増大に従って環境情報の出力状態を増大させる割合が小さくなる状態に制御、例えば仮想窓531Aの開口量の増大に従って環境音の音量が増大する割合を小さく制御している。このため、より実際の窓の開口状況に対応して室内に進入する外部環境の状態と同様の状態が得られ、より良好な外部環境の再現状態を提供できる。
また、入力操作状況に対応するレベル値の最大すなわち仮想窓531Aの開口量が最大となる状態で、出力手段から出力する環境情報の出力状態が外部環境と略同等、例えば集音手段310で集音する環境音の音圧レベルと略同等の音圧レベルで再生させる制御をしている。このため、より実施の窓の開口状態に対応して室内に進入する外部環境の状態と同様の状態が得られ、より良好な外部環境の再現状態を提供できる。
さらに、外部環境として、外部の音、光および気象状態を認識して出力させる制御としている。このため、集音や撮像、送風機による外気の取り込みなどの簡単な構成で外部環境の出力およびその制御ができるとともに、適切な外部環境の再現状態を容易に提供できる。
また、車両10の走行状況を外部環境として認識し、走行状況に対応して生じる風切り音用の音情報を生成し、入力操作状況に応じて風切り音様の音情報を再生させている。このため、特に車両10における外部環境の再現状態がより良好に提供できる。さらには、走行状況に対応して空調手段430における風量も制御しているため、より良好な外部環境の再現状態を提供できる。
そして、入力操作状況に対応するレベル値の増大すなわち仮想窓531Aの開口量の増大に従って、再生する環境音での除去する周波数帯の帯域を小さくする割合を大きく制御している。このため、実際の窓の開口状況に対応して室内に進入する環境音の状態とより近似する状態が得られ、より良好な外部環境の再現状態を提供できる。さらには、仮想窓531Aの開口量の増大に従って、再生する環境音での除去する高音域の周波数を高く制御している。このため、同様に、実際の窓の開口状況により近似する状態が得られ、より良好な外部環境の再現状態を提供できる。
さらに、環境音の音特性の処理として、MIDI規格に準拠した音情報であるMIDIメッセージを利用し、このMIDIメッセージのパラメータ値を適宜設定して仮想窓531Aの開口状況に応じた音特性で再生させている。このため、実際の窓の開口状態に近似した外部環境の再現が簡単な構成で容易に処理できるとともに、処理負荷の低減や処理速度の高速化が容易に図れる。
また、撮像手段320で撮像した外部状況としての映像データを表示パネル421で表示させる際に、入力操作状況に応じて表示する領域を増減させている。このため、実際の窓が開閉する状態に映像データが表示され、良好な外部環境の再現状態を提供できる。
さらに、気象状態検知手段330の気温計および湿度計にて気象状態として温度および湿度を検知し、これら検知した温度および湿度に基づいて設定温度および設定湿度を設定して空調手段430の駆動状態を制御している。このため、簡単な構成で窓を開けた状態と同様の状態が容易に得られるとともに、車両10にあらかじめ搭載される空調手段430を利用することも可能で、より容易に外部環境の良好な再現状態を提供できる。
そして、例えば入力手段520の入力操作により、実際に集音あるいは撮像した外部環境の他、別途記憶しておいた環境音や映像データを再生可能としている。このため、単に外部状況の認識の他に、鑑賞として利用することもでき、さらなる利用状況の拡大が得られる。
また、演算手段550を例えばCPU(Central Processing Unit)などを用いてプログラムとして構成しているので、プログラムをインストールすることで、仮想窓531Aの開口状態に対応して外部環境を再現する構成が容易に得られ、利用の拡大が容易に図れる。さらには、そのプログラムを記録媒体に記録し、適宜演算手段、すなわちコンピュータに読み取らせる構成とすることで、容易に音の特性の制御ができる構成が得られるとともに、プログラムを容易に取り扱いでき、利用の拡大が容易にできる。なお、本発明における演算手段としては、1つのコンピュータに限らず、複数のコンピュータをネットワーク状に組み合わせた構成、CPUやマイクロコンピュータなどの素子、あるいは複数の電子部品が搭載された回路基板などをも含む。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
すなわち、移動状況としては、車両10の移動に限らず、例えば飛行機や船舶など移動するいずれの移動体にも適用できる。さらには、上述したように、車両10に配設する構成に限らず、家屋などの建造物などに設置して部屋の空間に外部環境を再現させる構成とするなどしてもよい。
さらに、上述した各機能をプログラムとして構築したが、上述したように、例えば回路基板などのハードウェアあるいは1つのIC(Integrated Circuit)などの素子にて構成するなどしてもよく、いずれの形態としても利用できる。なお、プログラムや別途記録媒体から読み取らせる構成とすることにより、取扱が容易で、利用の拡大が容易に図れる。
そして、環境音、環境光、空調をそれぞれ制御して出力させる構成としたが、少なくともいずれか1つのみ制御する構成としてもよい。さらには、走行状態に対応して風切り音様の音情報を重畳させたり、風量を調整したり、表示パネル421の表示形態も変化するなどして説明したが、走行状態を検出せず、単に取得した外部環境を出力させるのみでもよい。
また、集音した環境音や映像データを表示して外部環境に対応した環境を仮想窓531Aの開口量に応じて室内空間に再現させる構成としたが、例えば入力手段による所定の入力操作により、車両10は町中であっても記憶手段の森林に対応する映像データや環境音データを再生させて擬似空間を仮想窓531Aの開口量に応じて再現させる構成を可能としてもよい。さらには、これらの映像データや環境音データに対応して空調手段430の動作を制御可能としてもよい。このことにより、さらなる利用状況の拡大が得られる。
そして、音特性の制御としては、MIDI規格に準拠した音情報であるMIDIメッセージのパラメータ値を適宜設定する構成に限らず、例えば電流値制御による音特性の制御や指向性スピーカを利用して音像定位の制御、スピーカのホーンの制御など、いずれの方法により制御してもよい。
また、表示装置420における外部環境の再生として、撮像手段320で撮像した映像データを表示させる構成としたが、例えば光センサなどにより明暗や色彩を検出して外部環境を認識し、この外部環境に対応して明暗や色彩表示させるなどしてもよい。さらには、表示パネル421をサンルーフに対応して配設したが、例えば窓ガラス12の室内側の面にシート状の表示パネル421を設け、この表示パネル421に仮想窓ガラスおよびこの仮想窓ガラスの移動により開口する領域に映像データや画像データを表示させるようにするなど、いずれの位置に配設する構成としてもよい。そして、この窓ガラスに設ける構成では、よりリアリティの高い外部環境の再現が得られる。
さらに、空調手段として別途送風機を設け、仮想窓の開口量および走行状況に応じて搭乗者に向けて送風させる構成としてもよい。このことにより、あたかもドアの窓が開口したかのような状況がより現実的に感じさせる環境を再現できる。また、空調手段として温度や湿度を制御することなく、外気を外部環境として直接取り込んで送風してもよい。この外気を直接取り込む構成では、冷却や加熱などの特別の構成が必要なく構成の簡略化が容易に得られる。なお、このような構成において、例えば送風中に車両の内燃機関であるエンジンの熱にて加熱されたり、湿度が変更しないなどの外気の特性が変質しない送風ダクトや送風器を備えた構成とすることが望ましい。
そして、空調手段にて空調処理した空気を送風する際、空気に香りを付与してもよい。例えば、車両10の現在位置と地図情報とに基づいて現在位置している環境が町中か森林か田園か海沿いかなどを判断し、あらかじめ車両に搭載しておいた香料や植物から抽出した抽出油などを送風経路上に噴出するなどして、外部の環境に対応する香りを空気に付与させるなどしてもよい。なお、この香りの選定としては、例えば町中であればほこりっぽい香りや排気ガス様の香り、森林であれば新緑の香り、田園であれば稲生の香り、海沿いであれば潮の香りが選定されるように、香料と地図情報における領域を表す地点情報とを関連付けたデータを複数記録するテーブル構造のデータベースを記憶手段などに設けておけばよい。
また、入力手段520の所定の入力操作により、あらかじめ記憶しておいた環境音や映像データを再生可能な構成としたが、これらのデータを設けず実際に集音した環境音や撮像データを再生させる構成としてもよい。さらには、入力操作により記憶しておいた環境音や映像データを再生する構成に加え、例えば空調手段430を合わせて動作制御してよい。具体的には、各場所や時間、季節などの各種条件を入力手段520における選択の入力操作に対応して設定温度や設定湿度が設定される構成とすればよい。このことにより、より擬似的な外部環境の良好な再現状態が得られる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
〔実施の形態の効果〕
上述したように、外部環境に関する環境音や環境光あるいは撮像データ、外気などの環境情報を取得し、入力操作に対応した操作信号に基づいて、実際の窓の開口量が増減する状態となるように、出力手段400から再生あるいは送風させる状態を出力制御手段552で制御している。このため、例えば外部の気象状態が劣悪で窓が開けられない状態でも仮想窓531Aを開口させる入力操作により外部環境が得られ、容易に外部状況を認識できる。
また、上記実施の形態では、窓を開閉させる駆動手段210を制御する駆動制御手段230へ入力操作に対応して操作信号を出力して窓の開口量設定する操作手段220の操作信号の出力状態を入力操作に応じて変更させて取得し、この操作信号における入力操作状況に応じて、実際の窓の開口量が増減する状態となるように、出力手段400から再生あるいは送風させる状態を出力制御手段552で制御している。このため、例えば外部の気象状態が劣悪で窓が開けられない状態でも仮想窓531Aを開口させる入力操作により外部環境が得られ、容易に外部状況を認識できる。
本発明の環境調整装置に係る環境調整システムの概略構成を示すブロック図である。 前記実施の形態における環境調整システムの車両配設状況を車両の平面視で示す概念図である。 前記実施の形態における環境調整システムの車両配設状況を車両の側面視で示す概念図である。 前記実施の形態におけるモニタで画面表示される表示画面を示す概念図である。 前記実施の形態における表示パネルにおける他の表示形態を示す概念図である。 前記実施の形態における環境調整システムの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10…移動体としての車両
100…環境調整装置としての環境調整システム
210…駆動手段
220…操作手段
230…駆動制御手段
310…集音手段
320…撮像手段
330…気象状態検知手段
311…マイクロフォン(MIC)
400…出力手段
410…出力手段としての発音手段
411…スピーカ
420…出力手段としての表示装置
430…出力手段としての空調手段
500…環境調整装置としても機能し得る演算手段としての制御装置本体
510…変更手段
520…操作手段としての入力手段
540…記憶手段
541…環境音データ記憶手段としての環境音データ記憶領域
542…映像データ記憶手段としての映像データ記憶領域
550…演算手段
551…環境情報取得手段
552…出力制御手段

Claims (16)

  1. 車両の移動状況を含む外部環境に関する環境音を有する環境情報を取得する環境情報取得手段と、
    前記環境情報を出力するスピーカを備えた出力手段と、
    窓の開閉状態を模式的に表示する仮想窓を画面表示するモニタと、
    前記仮想窓の開口量を調整する入力操作に対応した操作信号を出力する操作手段と、
    この操作手段から出力される操作信号に基づいて前記仮想窓の開口量が増減する状態に対応して、前記スピーカからの前記環境再生状態を制御する出力制御手段と、
    を具備したことを特徴とした環境調整装置。
  2. 請求項1に記載の環境調整装置であって、
    前記出力制御手段は、前記操作信号の入力操作状況に対応する前記仮想窓の開口量の増大に従って前記環境音量を増大させる割合を小さくする状態に制御する
    ことを特徴とした環境調整装置。
  3. 請求項1または請求項に記載の環境調整装置であって、
    前記外部環境に対応する環境を記憶する記憶手段を具備し、
    前記出力制御手段は、前記環境情報取得手段で取得した環境に基づき、前記操作信号の入力操作状況に応じて前記スピーカから前記記憶手段に記憶された前記環境再生させる再生状態を制御する
    ことを特徴とした環境調整装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の環境調整装置であって、
    前記出力制御手段は、前記操作信号の入力操作状況に対応する前記仮想窓の開口量の最大で前記スピーカから再生する前記環境再生状態が前記外部環境と略同等となる状態に前記環境再生状態を制御する
    ことを特徴とした環境調整装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の環境調整装置であって、
    前記環境情報取得手段は、前記環境音を集音する集音手段を備え、
    前記出力制御手段は、前記操作信号の入力操作状況に対応して前記スピーカから前記マイクロフォンで集音した前記環境音を再生させる
    ことを特徴とした環境調整装置。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の環境調整装置であって、
    記出力制御手段は、前記環境状態取得手段で取得した環境情報における移動状況に対応し前記移動体の移動により生じる風切り音様の音情報を生成し、前記操作信号の入力操作状況に応じて前記生成した音情報を前記環境として前記スピーカから再生させる
    ことを特徴とした環境調整装置。
  7. 請求項ないし請求項のいずれかに記載の環境調整装置であって、
    前記出力制御手段は、前記操作信号の入力操作状況に対応する前記仮想窓の開口量が増大するに従って前記スピーカから再生させる前記環境音における除去する周波数帯の帯域を小さくする割合を大きくする
    ことを特徴とした環境調整装置。
  8. 請求項に記載の環境調整装置であって、
    前記出力制御手段は、前記操作信号の入力操作状況に対応する前記仮想窓の開口量が増大するに従って前記スピーカから再生させる前記環境音における除去する高音域の周波数を高くする
    ことを特徴とした環境調整装置。
  9. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の環境調整装置であって、
    前記環境情報取得手段は、前記外部環境として外部の環境光を有する環境情報を取得し、
    前記出力手段は、前記環境光に対応した光の特性で点灯可能な光源を備え、
    前記出力制御手段は、前記操作信号の入力操作状況に対応する前記仮想窓の開口量の増減に対応して、前記光源における前記環境光に対応した光の特性での点灯状態を大小させる
    ことを特徴とした環境調整装置。
  10. 請求項に記載環境調整装置であって、
    前記環境情報取得手段は、前記外部環境を撮像して前記環境光を取得する撮像手段を備え、
    前記光源は、表示装置であって、
    前記出力制御手段は、前記操作信号の入力操作状況に対応する前記仮想窓の開口量の増減に応じて、前記撮像手段で撮像した前記外部環境の環境光を前記表示装置で表示させる領域を増減させる
    ことを特徴とした環境調整装置。
  11. 請求項に記載の環境調整装置であって、
    前記外部環境に対応する環境映像データを記憶する映像データ記憶手段を具備し、
    前記光源は、表示装置であって、
    前記出力制御手段は、前記操作信号の入力操作状況に対応する前記仮想窓の開口量の増減に応じて、前記表示装置で前記映像データ記憶手段に記憶された前記環境映像データを表示させる領域を増減させる
    ことを特徴とした環境調整装置。
  12. 請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の環境調整装置であって、
    前記環境情報取得手段は、前記外部環境として外部の気象状態を有する環境情報を取得し、
    前記出力手段は、前記移動体の車内空間の空気の性状を調整可能な空調手段を備え、
    前記出力制御手段は、前記操作信号の入力操作状況に対応する前記仮想窓の開口量の増減に応じて、前記空調手段における前記気象状態に対応して前記空調手段で性状を調整する周辺空気の処理風量を増減させる
    ことを特徴とした環境調整装置。
  13. 外部環境に関する環境情報を、スピーカを備えた出力手段から出力させる出力状態を制御する環境調整方法であって、
    窓の開閉状態を模式的に表示する仮想窓を画面表示するモニタと、前記仮想窓の開口量を調整する入力操作に対応した操作信号を出力する操作手段と、を用い、
    車両の移動状況を含む外部環境を認識し、
    この認識した外部環境の移動状況に関する環境音を有する環境情報を取得し、
    前記仮想窓の開口量を調整する入力操作に対応して操作手段から出力される操作信号を認識し、
    この認識した操作信号の入力操作状況に応じて前記仮想窓の開口量が増減する状態に対応して、前記スピーカからの前記環境再生状態を制御する
    ことを特徴とする環境調整方法。
  14. 演算手段を、請求項1ないし請求項1のいずれかに記載の環境調整装置として機能させる
    ことを特徴とした環境調整プログラム。
  15. 請求項1に記載の環境調整方法を演算手段に実行させる
    ことを特徴とした環境調整プログラム。
  16. 請求項14または請求項15に記載の環境調整プログラムが演算手段に読取可能に記録された
    ことを特徴とした環境調整プログラムを記録した記録媒体。
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