JP4514899B2 - 医療用光学機器 - Google Patents
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Description
【発明に属する技術分野】
本発明は、術部を拡大観察する光学的拡大観察手段と、上記光学的拡大観察手段を3次元空間で移動してその位置に固定するための保持手段と、上記術部を撮影する撮影手段を有する医療用光学機器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来技術としては、米国特許第4,958,913号において知られる簡易型の拡大鏡がある。これは、被写体の拡大観察を行なう支持用アーム付きのルーペである。
【0003】
また、医療分野においても、ベッドサイドに固定したアームに、レンズを支持し、このレンズで彼写体を観察しながら手術することが考えられるが、この場合には、アームからレンズを取り外せるように構成することが望まれる。さらに、アームからレンズを取り外せるように構成すれば、ベッドサイドに固定されたアームに滅菌ドレープをかけてリユースとし、レンズは安価なプラスチック製のフレネルレンズで構成して滅菌済みのディスポにすることが可能である。このようにレンズをディスポにすることが可能な場合では、手術後の滅菌に要する人手と時間が省けるというメリットがある。
【0004】
アームに対し、レンズを着脱可能とすることによって得られる他のメリットとしては、適切なサイズのレンズや、矩形のレンズの向きを変えてアームに取付可能とすることで、彼写体の大きさが変わっても必要最小限の占有スペースで良好な観察性能を実現できることがある。
【0005】
さらに、外科手術では、観察に加え、撮影も重要である。CCDカメラ等の撮影手段を付加して、術者の見た画像をVTRで記録することが考えられる。上述したレンズの着脱を考えると、その撮影手段はアーム側に設けることが望ましい。
【0006】
ここで、観察光軸は、一般に、レンズ面の中心を通る垂直線上に位置する。また、撮影手段による撮影光軸は、撮影手段が設けられたアームの設置位置により決まる。
【0007】
しかしながら、手術用ルーペでの観察光軸と撮影光軸を同軸にすると、構造が複雑となり、ルーペの大型化を招く。このため、観察光軸と撮影光軸の間には一定の角度を設け、焦点距離だけ離れた被写体上で略一致する構成を採ることの方が現実的である。
【0008】
ところで、アームに対し、ルーペ(拡大観察手段)が着脱可能である場合、レンズの大きさ(あるいは矩形レンズである場合の取付け向き)を変えると、ルーペのアーム取付部からレンズ中心までの距離が変わってしまう。特に、ルーペのレンズが大きくなれば、この距離は伸びるし、矩形レンズである場合はそのルーペの取付向きを変えても同様に上記距離は伸びる。
【0009】
ここで、術者の観察光軸はルーペのレンズ面の中心近傍を通る垂直線上であるが、CCDカメラ(撮影手段)の撮影光軸はアームに対する設置位置により決まる。つまり、CCDカメラの撮影光軸は常に一定であるにも拘わらず、観察光軸はレンズの大きさや取付け向きにより変わってしまう。
【0010】
このため、レンズの大きさや矩形レンズの場合の取付向きを変えると、撮影光軸が一定であるのに対して観察光軸のみ変わってしまい、撮影光軸と観察光軸との間にずれが生じる。この結果、術者が被写体を観察し易い位置にレンズユニットを配置したとき、CCDカメラは術者が観察している位置よりもずれた位置を撮影することになってしまう。
【0011】
これを防止するにはレンズとアームの取付部近傍に、両者の角度を微調整できる機構を設け、レンズを付け替える度に撮影画像を表示するモニター等を見ながら角度調整する作業を行なう必要があるが、この場合にはその調整作業が非常に煩雑になり、手術時間の延長の原因となる。
【0012】
本発明は上記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは大きさの異なるレンズヘの着脱もしくはレンズの装着方向を変更した場合においても全く調整をすることなしに術者の観察部位と撮影手段の撮影部位が略一致する簡便な医療用光学機器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に対応した発明は、術部を拡大観察する光学的拡大観察手段と、上記光学的拡大観察手段を3次元空間で移動してその位置に固定するための保持手段と、上記光学的拡大観察手段に備えられた、上記術部を撮影する撮影手段を有する医療用光学機器において、
上記光学的拡大観察手段の観察光軸と、上記撮影手段の撮影光軸とを両者の焦点位置近傍において略一致させるとともに、上記光学的拡大観察手段の観察光軸と上記撮影手段の撮影光軸が少なくとも2種類以上の角度にて上記光学的拡大観察手段に上記撮影手段を装着可能な着脱手段を有することを特徴とする医療用光学機器である。
【0014】
請求項2に対応する発明は、術部を拡大観察する光学的拡大観察手段と、上記光学的拡大観察手段を3次元空間で移動してその位置に固定するための保持手段と、上記保持手段に備えられた、上記術部を撮影する撮影手段を有する医療用光学機器において、
上記光学的拡大観察手段の観察光軸と、上記撮影手段との撮影光軸とが両者の焦点位置近傍において略一致しているとともに、上記保持手段には上記撮影光軸が上記観察光軸に交差する位置を常に上記光学的拡大観察手段の焦点位置近傍に位置するように上記光学的拡大観察手段と上記保持手段との取付角度を追従して傾けるべく角度調整手段を備えたことを特徴とする医療用光学機器である。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1〜図2に基づいて本発明の第1実施形態に係る簡易型医療用光学機器について説明する。
図1は本実施形態に係る簡易型医療用光学機器全体の構成を概略的に示す斜視図であり、図2は光学ユニットの光学的位置関係の説明図である。
【0016】
この医療用光学機器は手術台レール1に取り付けられる自在式の支持アーム(保持手段)2を備えてなり、この支持アーム2の先端に光学ユニット3を装着するようになっている。
【0017】
支持アーム2は手術台レール1に取り付けられる基台4とリンクアーム機構部5を有してなる。リンクアーム機構部5は、複数のアーム5aを移動自在に連結して、光学ユニット3を支持する先端ジョイント6の位置を3次元的に選択して任意の空間位置に移動/固定できる6自由度を有する自在アームを構成するものである。リンクアーム機構部5には平行リンク機構7と錘8を設けたバランス装置が組み込まれている。
【0018】
支持アーム2の先端ジョイント6に取着される光学ユニット3は、観察部位を複数人数で拡大観察するために長方形状にレンズ部を構成したルーペ(光学的拡大観察手段)10と、このルーペ10と一体に構成され、上記先端ジョイント6と着脱可能な2つのルーペ接続部(ボールジョイント)11a,11bが設けられている。第1のルーペ接続部11aはルーペ10の長手方向が支持アーム2に直交する横向きの位置で使用する場合において支持アーム2の先端ジョイント6に対して着脱可能に接続するものである。また、第2のルーペ接続部11bはルーペ10の長手方向が支持アーム2に平行な向きで使用する場合において支持アーム2の先端ジョイント6に対して着脱可能に接続するものである。
【0019】
そして、この光学的拡大観察手段としてのルーペ10には撮影手段を装着可能な着脱手段が設けられている。すなわち、図2(a)で示すように、直交方向観察時において観察部位を撮像するときの撮影手段であるTVカメラ12を接続するための直交方向TV接続部13aと、図2(b)で示すように、平行方向観察時において観察部位を撮像するときの撮像手段であるTVカメラ12を接続するための平行方向TV接続部13bとが設けられている。
【0020】
直交方向TV接続部13aと平行方向TV接続部13bはいずれもがルーペ10の同一面側縁部に配設される。直交方向TV接続部13aはルーペ10の長手方向縁部中央に配置されており、平行方向TV接続部13bはルーペ10の短幅方向縁部中央に配置されている。
【0021】
そして、第1のルーペ接続部11aが先端ジョイント6に接続されるときには、直交方向TV接続部13aが使用される。また、第2のルーペ接続部11bが先端ジョイント6に接続されるときには、平行方向TV接続部13bが使用される。
【0022】
直交方向TV接続部13aと平行方向TV接続部13bのいずれもが上記TVカメラ12を突き当て接合して位置決めする取付け面14a,14bを有しており、これらの取付け面14a,14bに接合されたTVカメラ12は固定ネジ15a,15bにより着脱自在に固定されるようになっている。直交方向TV接続部13aに取り付けられたTVカメラ12には焦点距離la’の固定焦点対物レンズ16aが装着されている。また、平行方向TV接続部13bに取り付けられたTVカメラ12には焦点距離lb’の固定焦点対物レンズ16bが装着されている。
【0023】
これらの取付け面14a,14bから出された垂直線は図2で示すようにルーペ10の観察光軸Xに対して異なった角度で斜めに配置される。
【0024】
また、取付け面14a,14bから出された垂直線はいずれもルーペ10の観察光軸Xと焦点位置Oの近傍で略一致すべく構成されている。すなわち、取付け面14a,14bにTVカメラ12を取り付けると、TVカメラ12の観察方向がその対応する取付け面14a,14bから出された垂直線に一致してルーペ10の観察光軸上の焦点位置近傍に向くように構成されている。
【0025】
次に、医療用光学機器の作用について説明する。図1で示すように、支持アーム2に対して直交する方向でルーペ10を使用する場合には直交方向ルーペ接続部11aを先端ジョイント6に接続する。この使用形態では複数の術者が支持アーム2の左右に向かい合う状態で使用する場合に適するセッティング形式である。TVカメラ12は直交方向TV接続部13aに対して固定ネジ15aにより固定されている。
【0026】
そして、観察部位を拡大観察する場合、術者はまず所望の術部を観察するために支持アーム2もしくはルーペ10を手に保持して押し、三次元空間の所望の位置に移動させる。支持アーム2にロック機構が組み込まれている場合にはその移動中、ロック機構を解除しておく。
【0027】
次に、術者は自身の眼をルーペ10の観察光軸X上へと移動させることにより、術者は図2(a)で示す如く、ルーペ10の焦点距離lだけ離れた部位を拡大観察することが可能となる。
【0028】
ところで、直交方向TV接続部13aに取り付けられたTVカメラ12には焦点距離la’の固定焦点対物レンズ16aが装着されており、直交方向TV接続部13aにはTVカメラ12がルーペ10の観察光軸Xとは角度αだけ傾いて取り付けられるように構成されているので、ルーペ10の観察光軸XとTVカメラ12の撮影光軸はお互いの焦点距離l、la’にて交差する。このため、TVカメラ12には常に術者がルーペ10を通して観察している観察部位Oと同じ位置が撮像されることになる。
【0029】
一方、手術スタイルや手術機器などの制限により、術者が自在式支持アーム2の延長線上に並ぶスタイルで使用する場合には平行方向TV接続部13bを先端ジョイント6に接続する。TVカメラ12は平行方向TV接続部13bに固定ネジ15bにより固定する。この場合においてもTVカメラ12には固定焦点対物レンズ16bが装着されているため、図2(b)の如く、ルーペ10から焦点距離lだけ離れた観察部位Oを撮像することが出来る。
【0030】
平行方向TV接続部13bにはTVカメラ12がルーペ10の観察光軸と角度βだけ傾斜して取り付けられるが、ルーペ12の観察光軸XとTVカメラ12の撮影光軸はお互いの焦点距離l、lb’にて直交するため、TVカメラ12に接続された固定焦点対物レンズ16bにより焦点距離lb’だけ離れた観察部位Oを同じく撮影出来ることになる。
【0031】
本実施形態では手術の症例や手術機器等の制限によりルーペ10の観察方向を変更した場合においても常に術者の観察部位とTVカメラ12の撮像部位が一致しており、TVカメラ12の方向調整や焦準調整などが一切不要となる。このため、今迄多大な時間を要していた機器のセッティングの簡素化、ひいては時間短縮に寄与する効果がある。
【0032】
(第2の実施形態)
図3〜図5に基づいて本発明の第2実施形態に係る簡易型医療用光学機器について説明する。また、上記第1の実施形態と同様の構成の部分については同一符号を記し、その詳細な説明は省略する。
【0033】
図3は本実施形態に係る簡易型医療用光学機器全体の構成を概略的に示す斜視図であり、図4は光学ユニットの斜視図である。
【0034】
この医療用光学機器は手術台レール1に取り付けられた、3次元的な自由度を有するフレキシブルアーム(保持手段)21と、このフレキシブルアーム21の先端に支持された光学ユニット22を備えて構成されている。光学ユニット22はフレキシブルアーム21の先端に設けた先端ジョイント25に対して着脱可能に接続される。
【0035】
本実施形態の保持手段は上記フレキシブルアーム21自身が3次元的に変形することにより、支持した光学ユニット22を3次元的空間にて任意に移動させ、その任意の位置にて固定することができる。
【0036】
光学ユニット22は観察部位を複数人数で拡大観察するために楕円形状のレンズにて構成されたルーペ(光学的拡大観察手段)23と、このルーペ23を保持し、ルーペ23の使用方向を変更するときにガイドとなるルーペ枠24と、このルーペ枠24内に配設され、上記フレキシブルアーム21の先端ジョイント25の支持ピン26に接続可能に構成された接続用コマ27を備える。
【0037】
上記接続用コマ27は例えば矩形状に構成されたブロック部材からなり、ルーペ枠24に設けられたガイド28のカム面29に沿ってガイドされて移動可能であるが、接続用コマ27自身は回転することなく、カム面29に沿って摺動して移動するのみである。
【0038】
上記ガイド28はルーペ23の短径端から長径端にわたる90度の領域に曲線状の細長い溝状に構成されている。また、上記ガイド28はいわゆるカム曲線形状であって、そのガイド28のカム面29は上記ルーペ枠24の中心まわりで螺旋状に捩れており、この螺旋状のカム面29で上記接続用コマ27を支える。
【0039】
そして、上記コマ27は上記ガイド28の中に嵌め込み係合するが、各係合位置それぞれでルーペ枠24の向きを定める。つまり、ガイド28におけるコマ27の係合位置を変更することにより、ルーペ23の傾き角度を連続的に変える角度調整手段を構成している。この手段により、コマ27とルーペ枠24との相対角度はその位置により再現性を持った上で連続的に変更可能である。
【0040】
また、先端ジョイント25には観察部位を撮像するための撮像手段であるTVカメラ12が一定の角度をもって接続されている。TVカメラ12は先端ジョイント25に着脱自在に取り付けられる。また、TVカメラ12には上記実施形態同様に固定焦点対物レンズ16が装着される。
【0041】
次に、図5を参照して、本実施形態の作用について説明する。術者がルーペ23をフレキシブルアーム21に対して直交する方向に向けて使用する場合には図5(a)で示す如く、ルーペ23の観察光軸Xと先端ジョイント25の相対距離が近くなっている。このとき、ガイド28内に位置するコマ27はルーペ23の短径端側に位置する。この態勢は複数の術者がフレキシブルアーム21の左右に向かい合う状態で使用する場合に適するセッティング状態である。
【0042】
また、術者が観察部位を拡大観察する場合、術者はまず所望の術部Oを観察するために、フレキシブルアーム21もしくはルーペ23を保持し、フレキシブルアーム21を変形して所望の位置へと移動させる。
【0043】
次に、術者は自身の眼をルーペ23の観察光軸X上へと移動させることによりルーペ23の焦点距離fだけ離れた部位を拡大観察することが可能となる。
【0044】
先端ジョイント25に取り付けられたTVカメラ12には焦点距離f’の固定焦点対物レンズ16が装着されており、また、図5(a)で示す如く、TVカメラ12の撮像光軸は先端ジョイント25に接続されたルーペ23の観察光軸Xとは角度θだけ傾いて配置されるが、このとき、ルーペ23の観察光軸XとTVカメラ12の撮影光軸はお互いの焦点距離f、f’にて、観察部位Oで直交する。このため、TVカメラ12では術者が観察している観察部位Oと同じ位置のものを撮像できるようになる。
【0045】
一方、手術スタイルや手術機器などの制限により、術者がフレキシブルアーム21の延長線上に並ぶスタイルで使用する場合にはルーペ枠24を上記位置から時計方向へ90度回転させる。このとき、先端ジョイント25にはコマ27が接続されているため、ルーペ枠24に設けられたガイド28に沿ってコマ27が移動することになる。
【0046】
ガイド28は曲線カムであるため、ルーペ枠24の回転に従ってコマ27は先端ジョイント25に対してなすべき角度が変化することになる。例えば、図5(b)で示す如く、90度まで回転し、ルーペ23の長径端に対応した位置の時にはTVカメラ12の撮像光軸とルーペ23の観察光軸Xとは角度γだけ傾いて配置される。
【0047】
フレキシブルアーム21のルーペ10は固定焦点レンズのため、図5(b)の如く、回転後も術者は焦点距離fだけ離れた観察部位Oを観察することが出来る。そのときの観察光軸の先端はTVカメラ12の焦点距離f’と一致する。これはガイド28がカム曲線で構成されているため、ガイド28に係合するコマ27及び先端ジョイント25を介して、常にルーペ23の観察光軸XとTVカメラ12の撮像光軸とが追従して観察部位Oに一致する。
【0048】
本実施形態では前述した第1の実施形態の効果に加え、セッティング変更時においてもTVカメラ12やルーペ23の本体を着脱する必要がなくなる。このため、手術中においてもポジションの変更が容易である。
【0049】
(第3の実施形態)
図6〜図9に基づいて本発明の第3実施形態に係る簡易型医療用光学機器について説明する。また、上述した第1及び第2の実施形態と同様の構成については同一符号を記し、詳細な説明は省略する。
【0050】
この医療用光学機器は先端に光学ユニット31を支持する保持手段が、手術台レール1に取り付けられて光学ユニット31を3次元的空間において任意の位置に移動/固定できる3次元的な自由度を有するダブルパンタアーム32を構成する。
【0051】
光学ユニット31のルーペ33の部分は観察部位を複数人数で拡大観察するために長方形状または楕円形状のものである。
【0052】
ダブルパンタアーム32の先端ジョイント34には光学的拡大観察手段としての上記光学ユニット31が着脱自在に接続される。さらに、先端ジョイント34には観察部位を撮像するための撮影手段であるTVカメラ12と固定焦点対物レンズ16が設けられている。
【0053】
上記光学ユニット31のルーペ33は図7で示すように、レンズ部35aと首部35bより構成されている。レンズ部35aは上下レンズ表面の曲率が異なって構成されており、図9で示すように、前側焦点距離m及び後側焦点距離nが異なるように構成されている(m<n)。
【0054】
また、図7で示すように、ルーペ33の首部35bの軸心はレンズ部35aの主平面に対し、角度γだけ傾いて構成され、その先端部分には大きく突き出した突当部36とこれより短い逃げ部37が段差状に形成されている。
【0055】
一方、先端ジョイント(係合手段)34には図8で示すように、取付穴41が設けられ、この取付穴41にはルーペ33の首部35bが差込み嵌合するようになっている。取付穴41の奥には第1の突当部42と第2の突当部43とが上下に位置して段差を有して設けられている。また、第1の突当部42は奥深く位置して配置され、第2の突当部43は浅く位置して配置されている。
【0056】
上記先端ジョイント34の取付穴41には上記ルーペ33の首部35bが挿入可能であるだけでなく、ルーペ33の上下位置を入れ替えても挿入可能である。そして、図9(a)で示すように、曲率が小さいレンズ面を下に向けて上記取付穴41にルーペ33の首部35bを差し込んだ場合はレンズ部35aの主平面が下側に傾き、そのレンズ部35aの中心軸Xも片傾く。また、図9(b)で示すように、曲率が小さいレンズ面を上に向けて、上記取付穴41にルーペ33の首部35bを差し込んだ場合は、レンズ部35aの主平面が水平に配置され、そのレンズ部35aの中心軸Xは鉛直になる。
【0057】
上記先端ジョイント34にルーペ33を取付け固定する場合には、取付穴41にルーペ33の首部35bを差し込んだところで、固定ネジ46により先端ジョイント34に首部35bを締め付けて固定する。
【0058】
また、先端ジョイント(係合手段)34にはTVカメラ(撮影手段)12が一定の角度をもって接続されている。この先端ジョイント34に固定されたTVカメラ12の撮像光軸上の焦点位置Oと、上記先端ジョイント34に着脱されるルーペ33の観察光軸Xの延長線上にある焦点位置Oは一致する構成になっている。これはルーペ33のレンズ上下面を入れ替えても同様であり、上記角度γの傾き方向と第1の突当部42と第2の突当部43の切り替わりにより上記関係が維持される構成となっている。
【0059】
光学的拡大観察手段としてのルーペ33を接続する先端ジョイント34からダブルパンタアーム32にわたる領域は保護手段としての透明なドレープ50によって覆われ、それらの領域を清潔領域に保つ。このドレープ50は粘着シート52によりルーペ33の首部35b側端面に固定されるようになっている。
【0060】
次に、図9に従い、本実施形態の作用について説明する。まず、術前セットアップを行う。ルーペ33と一体化したドレープ50を先端ジョイント34からダブルパンタアーム32の部分にわたり被せ、完全に覆う。これによって、これらが清潔領域となる。
【0061】
次に、図9(b)で示す如く、曲率が大きい方のレンズ面を下に向けて、ルーペ33の首部35bを先端ジョイント34の取付穴41に挿入する。これは、比較的広範囲な観察部位や手術開始直後などにしばしば用いるセッティングであり、焦点距離nが長いため、低倍での観察が可能である。この場合、ルーペ33の突当部36は先端ジョイント34の第1の突当部42に突き当たると共に、先端ジョイント34の取付穴41の中心軸に対し、ルーペ33のレンズ部35aの主平面が角度γ分上方向に傾いて取り付けられている。レンズ部35aの主平面は水平である。
【0062】
そして、所望の術部を観察するためにダブルパンタアーム32もしくはルーペ33を保持し、所望の位置へと移動させる。術者は自身の眼をルーペ33の観察光軸X上へと移動させることにより、ルーペ33の焦点距離nだけ離れた部位の拡大観察を行う。
【0063】
ここで、先端ジョイント34に取り付けられたTVカメラ12には焦点距離m’の固定焦点対物レンズ16が装着されている。先端ジョイント34はルーペ33の観察光軸Xとは角度θだけ傾いているが、ルーペ33の観察光軸Xと組み合わせた場合において、ルーペ33の観察光軸XとTVカメラ12の撮影光軸はお互いの焦点距離n,m’にて直交する構成であるため、TVカメラ12では術者が観察している観察部位Oと同じ部位が撮像される。
【0064】
一方、手術の症例や観察部位の変更などにより、術者が高倍での観察を行いたい場合には固定ネジ46を一旦緩め、ルーペ33の首部35bを抜いた後、ルーペ33を上下反転させ、図9(a)の如く、ルーペ33の曲率が小さい方を下にした状態で挿入し直し、固定ネジ46で再び固定する。この状態では焦点距離nが短いため高倍での観察が可能となる。
【0065】
この場合、ルーペ33の突当部36は先端ジョイント34の第2の突当部43の方に突き当たると共に、先端ジョイント34の取付穴41に対し、ルーペ33のレンズ部35aの主平面が角度γ分、下方向に傾いて取り付けられる。
【0066】
突当部36が突き当たる位置が変わることと角度γの傾き方向が変わることで、先の低倍観察時と同様にルーペ33の観察光軸XとTVカメラ12の撮影光軸はお互いの焦点距離m,m’にて直交し、TVカメラ12には術者が観察している観察部位Oと同じ位置の部分が撮像できる。
【0067】
以上のように、ルーペ33は向きを変えて取り付けることで焦点距離がmと短くなるが、角度γの傾き方向と取り付け位置が変わることで補正を行うため、低/高倍のいずれの観察時においてもルーペ33の観察光軸とTVカメラ12の観察光軸Xが一致する。
【0068】
本実施形態では、ルーペ33による拡大観察の倍率を手術途中で変更することが可能となるため、さまざまな症例に対応することができる。また、ルーペ33とドレープ50を一体としているため、装着がスムーズとなり、術前のセットアップ時間の短縮にも効果を奏するものである。
【0069】
尚、本実施形態においてはルーペ33とドレープ50を別部材の接着により一体とするようにしたが、ルーペ33とドレープ50を同一部材の厚さを変えることにより一体成形を行っても同様の効果を発揮するものである。
【0070】
〔付記〕
(1)術部を拡大観察する光学的拡大観察手段と、上記光学的拡大観察手段を3次元空間で移動してその位置に固定するための保持手段と、上記光学的拡大観察手段に備えられた、上記術部を撮影する撮影手段を有する医療用光学機器において、
上記光学的拡大観察手段の観察光軸と、上記撮影手段の撮影光軸とを両者の焦点位置近傍において略一致させるとともに、上記光学的拡大観察手段の観察光軸と上記撮影手段の撮影光軸が少なくとも2種類以上の角度にて上記光学的拡大観察手段に上記撮影手段を装着可能な着脱手段を有することを特徴とする医療用光学機器。
【0071】
(2)術部を拡大観察する光学的拡大観察手段と、上記光学的拡大観察手段を3次元空間で移動してその位置に固定するための保持手段と、上記保持手段に備えられた、上記術部を撮影する撮影手段を有する医療用光学機器において、
上記光学的拡大観察手段の観察光軸と、上記撮影手段との撮影光軸とを両者の焦点位置近傍において略一致しているとともに、上記保持手段には上記撮影光軸が上記観察光軸に交差する位置を常に上記光学的拡大観察手段の焦点位置近傍に位置するように上記光学的拡大観察手段と上記保持手段との取付角度を追従して傾けるべく角度調整手段を備えたことを特徴とする医療用光学機器。
【0072】
(3)術部を拡大観察する光学的拡大観察手段と、上記光学的拡大観察手段を3次元空間で移動してその位置に固定するための保持手段と、上記保持手段に備えられた術部を撮影する撮影手段を有する医療用光学機器において、
上記光学的拡大観察手段に上記保持手段を滅菌状態に保つための保護手段が一体に構成されていると共に、上記保持手段と光学的拡大観察手段との接続部が保護手段の内側に回動自在に構成されていることを特徴とする医療用光学機器。
【0073】
(4)上記光学的拡大観察手段の観察光軸と撮影手段の撮影光軸とは光学的拡大観察手段の焦点深度範囲内で略一致していることを特徴とする付記1に記載の医療用光学機器。
【0074】
(5)上記光学的拡大観察手段は、上記保持手段に、ボールジョイントを介して保持されることを特徴とする、付記1に記載の医療用光学機器。
【0075】
(6)上記着脱手段は、光学的拡大観察手段の観察光軸に対して少なくとも複数の異なった装着面角度を有するとともに、装着面の垂直延長線と光学的拡大観察手段の観察光軸が焦点位置近傍で略一致すべく構成したことを特徴とする、付記1に記載の医療用光学機器。
【0076】
(7)上記角度調整手段はカム機構であることを特徴とする、付記2に記載の医療用光学機器。
【0077】
(8)上記保護手段はドレープであることを特徴とする、付記3に記載の医療用光学機器。
【0078】
(9)上記保護手段は光学的拡大観察手段へ接着されて一体に構成されていることを特徴とする、付記3に記載の医療用光学機器。
【0079】
(付記項2〜9の従来例の問題点と課題)
ディスポーサブルのレンズを使用することで、手術後の滅菌に要する人手と時間は省ける。しかしながら、レンズを保持するアーム(保持手段)自体は繰り返し使用するため、アームにドレープをかけて清潔を確保し、その後でアームにディスポーサブルのレンズを取り付けるという手順を踏む必要があり、準備に時間がかかっていた。
【0080】
付記項2〜9の本発明の目的は、準備の時間を短縮できる簡易型医療用光学機器を提供することにある。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、手術の症例や手術機器等の制限により観察方向を変更した場合においても、常に術者の観察部位と撮像部位が一致し、撮影手段の方向調整や焦準調整などが不要となる。このため、今迄多大な時間を要していた機器のセッティングの簡素化、ひいては時間短縮に効果を有するものである。また、複雑な調整機構がないため、撮影のセッティング時に失敗してしまうということがなく、確実な記録を残すことが可能となる。さらに、拡大観察の倍率を手術途中で変更することが可能となるため、さまざまな症例に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る医療用光学機器全体の構成を概略的に示す斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る医療用光学機器の光学ユニットの光学的位置関係の説明図。
【図3】本発明の第2実施形態に係る医療用光学機器全体の構成を概略的に示す斜視図。
【図4】本発明の第2実施形態に係る医療用光学機器の光学ユニットの斜視図。
【図5】本発明の第2実施形態に係る医療用光学機器の光学ユニットの取り付ける際の光学的位置関係の説明図。
【図6】本発明の第3実施形態に係る医療用光学機器全体の構成を概略的に示す斜視図。
【図7】本発明の第3実施形態に係る医療用光学機器の光学ユニットの側面図。
【図8】本発明の第3実施形態に係る医療用光学機器においての光学ユニットの取付け部の断面図。
【図9】本発明の第2実施形態に係る医療用光学機器の光学ユニットの取り付ける際の光学的位置関係の説明図。
【符号の説明】
1…手術台レール、2…支持アーム(保持手段)、
3…光学ユニット、6…先端ジョイント、
10…ルーペ(光学的拡大観察手段)、
11a,11b…ルーペ接続部、12…TVカメラ(撮影手段)、
13a…直交方向TV接続部、13b…平行方向TV接続部、
O…焦点位置、X…観察光軸。
Claims (2)
- 術部を拡大観察する光学的拡大観察手段と、上記光学的拡大観察手段を3次元空間で移動してその位置に固定するための保持手段と、上記光学的拡大観察手段に備えられた、上記術部を撮影する撮影手段を有する医療用光学機器において、
上記光学的拡大観察手段の観察光軸と、上記撮影手段の撮影光軸とを両者の焦点位置近傍において略一致させるとともに、上記光学的拡大観察手段の観察光軸と上記撮影手段の撮影光軸が少なくとも2種類以上の角度にて上記光学的拡大観察手段に上記撮影手段を装着可能な着脱手段を有することを特徴とする医療用光学機器。 - 術部を拡大観察する光学的拡大観察手段と、上記光学的拡大観察手段を3次元空間で移動してその位置に固定するための保持手段と、上記保持手段に備えられた、上記術部を撮影する撮影手段を有する医療用光学機器において、
上記光学的拡大観察手段の観察光軸と、上記撮影手段との撮影光軸とを両者の焦点位置近傍において略一致しているとともに、上記保持手段には上記撮影光軸が上記観察光軸に交差する位置を常に上記光学的拡大観察手段の焦点位置近傍に位置するように上記光学的拡大観察手段と上記保持手段との取付角度を追従して傾けるべく角度調整手段を備えたことを特徴とする医療用光学機器。
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