JP4514514B2 - デバイス基板及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
本発明はまた、略平行線状の配線群の配線間隔が途中で屈曲して変わるように構成されたデバイス基板であって、上記デバイス基板は、上層と基板との間に層間膜を有し、間隔が狭い配線群が層間膜上に配置され、間隔が広い配線群が層間膜下に配置され、更に、層間膜上の間隔が狭い配線群の略延長線上にあたる位置にダミー配線が配置された構成を有するデバイス基板でもある。
以下に本発明を詳述する。
配線群を構成する配線の厚さとしては、成膜の効率、エッチングの効率、配線抵抗等を鑑みて、通常では、数百nmとされる。配線の幅、長さ等は、特に限定されるものではない。配線の材質としては、例えば、銅、アルミニウム等の金属等が挙げられる。配線の形成方法としては、例えば、スパッタリング法等による配線材料の成膜後に、ドライエッチング法、ダマシン法等を用いてパターニングする方法、インクジェット法等が挙げられる。
間隔が広い配線群の配線間隔、及び、間隔が狭い配線群の配線間隔は、パターニング精度により決まることとなるが、通常では、間隔が広い配線群の配線間隔は、100μm前後、間隔が狭い配線群の配線間隔は、数十μmとされる。また、間隔が広い配線群を構成する配線部分と、間隔が狭い配線群を構成する配線部分とで配線の厚さは、本発明の作用効果を充分に発揮させるために、略同じであることが好ましい。
上記「略延長線上にあたる位置」とは、実質的に延長線上にあたる位置であることが好ましいが、本発明の作用効果を奏することとなる限り、その周辺部をも含むものである。
ダミー配線の材質としては特に限定されないが、配線群を構成する配線と同じ材質であることが好ましい。これにより、配線群を構成する配線と同一工程で形成することができる。ダミー配線の形成方法としては、例えば、スパッタリング法等による配線材料の成膜後に、ドライエッチング法、ダマシン法等を用いてパターニングする方法、インクジェット法等が挙げられる。
上記(1)の構成を有する本発明のデバイス基板においては、ダミー配線は、間隔が広い配線群の空隙の始点から終点まで配置されていることが好ましい。この形態によれば、配線群上に樹脂を塗り広げる際に生じる塗布ムラを低減する本発明の作用効果をより充分に得ることができる。
なお、上記(2)の構成を有する本発明のデバイス基板において、通常では、層間膜上の配線(以下、上層配線ともいう)と層間膜下の配線(以下、下層配線ともいう)とは、コンタクトホール等を介して接続される。また、上層配線と下層配線とが交差すると、交差箇所で配線間容量を生じるカップリングという現象が起こるため、これらの配線は互いに交差しないことが好ましい。更に、通常では、配線群の端部に位置する長距離の配線の大部分を上層配線が占めるため、上層配線は、下層配線よりシート抵抗が低いことが好ましい。
本発明のデバイス基板としては、このような構成要素を必須として構成されるものである限り、その他の構成要素を含んでいても含んでいなくてもよく、特に限定されるものではない。なお、その他の構成要素としては、例えば、カラーフィルタ、配向膜等が挙げられる。
上記ダミー配線は、間隔が狭い配線群と略同一方向に形成されてなることが好ましい。これにより、塗布ムラの起点となる要因を更に弱めることが可能となるので、配線群上に樹脂を塗り広げる際の塗布ムラの発生を更に効果的に低減することができる。なお、本発明において、略同一方向とは、実質的に同一方向であると評価される方向であることが好ましいが、所望の作用効果を得ることができる範囲において、その誤差範囲をも含むものである。
樹脂層の厚さとしては特に限定されず、好ましい厚さは塗布条件等により変わることとなるが、通常では、3μm以下まで樹脂層を薄くすると、配線による塗布ムラを低減させる本発明の作用効果を充分に得ることができ、好ましくは、反射板(樹脂層上に反射膜を形成した部材)の特性の制御や生産性を考慮して、2μm前後とされる。
樹脂層の材質としては、密着性に優れたものが好ましく、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。なお、樹脂層は、間隔が狭い配線群及びダミー配線の上層全体に形成されてもよく、一部のみに形成されてもよい。
この形態では、樹脂層の表面が凹凸形状により構成されていることから、樹脂層の表面に形成される反射膜もまた、凹凸形状を有することとなり、このような凹凸形状の反射膜は、入射する光を散乱反射して、鏡面反射のない反射表示を可能にする。従って、このような形態の本発明のデバイス基板は、反射型又は半透過型液晶表示装置に搭載される液晶表示パネルの構成部材等として好適に用いることができる。
図2は、実施形態1に係る本発明のデバイス基板のダミー配線が設けられた領域近傍の構成を示す平面模式図である。本実施形態では、略平行線状の引き回し配線1群が基板上に1層形成されており、引き回し配線1は、それぞれ屈曲部を有し、屈曲部近傍で配線間隔が変わるように構成されている。引き回し配線1群は、屈曲部の端子3側で広いピッチ(配線間隔)となっており、屈曲部の画素領域側で狭いピッチとなっている。そして、広いピッチの引き回し配線1群の間隙(空隙)で、狭いピッチの引き回し配線1群の略延長線上にあたる位置に、ダミー配線2が狭いピッチの引き回し配線1群と平行に配置されている。
本実施形態では、引き回し配線1のパターン延伸方向の全体的傾向として、図中の太線方向の傾向が強められており、塗りムラの起点になるような長距離に渡る明らかな配線パターンの境界が存在しないように構成されている。その結果、本実施形態のデバイス基板上には、樹脂をムラなく塗り広げることが可能である。なお、ダミー配線2のパターンは、多少寸法や形状を変えても同様の効果を得ることができる。
図3−1は、実施形態2に係る本発明のデバイス基板のダミー配線が設けられた領域近傍の構成を示す平面模式図であり、図3−2は、図3−1のデバイス基板をA−A’線で切断したときの断面模式図である。本実施形態では、略平行線状の引き回し配線1群が基板上に層間膜6を介して2層形成されており、引き回し配線1は、それぞれ屈曲部を有し、屈曲部近傍で配線間隔が変わるように構成されている。引き回し配線1群は、屈曲部の端子3側が下層配線1aとして層間膜6の下層に位置し、広いピッチとなっており、また、屈曲部の画素領域側が上層配線1bとして層間膜6の上層に位置し、狭いピッチとなっている。この下層配線1aと上層配線1bとは、コンタクトホール5を介して接続されている。そして、層間膜6上の狭いピッチの引き回し配線1群の略延長線上にあたる位置に、ダミー配線2が狭いピッチの引き回し配線1群と平行に配置されている。
本実施形態では、樹脂7が塗り広げられる表面には、上層配線1b及びダミー配線2のみが形成されており、上層の引き回し配線1bと平行にダミー配線2が配置されているため、配線パターンの延伸方向が実施形態1と比べて、より一層揃っている。従って、樹脂7が延び広がるときにムラの起点が少なく、樹脂7を均一に塗り広げることができる。なお、この構成の場合、上層配線1bのシート抵抗が下層配線1aのそれよりも低いことが好ましい。また、ダミー配線2のパターンは、下層配線1aと交差するように配置されてもよい。
1a:下層配線
1b:上層配線
2:ダミー配線(パターン)
3:端子
4:シール材
5:コンタクトホール
6:層間膜
7:樹脂
8:基板
9:画素領域
10:ICチッブ用電子群
11:引き出し配線の形成領域
Claims (4)
- 略平行線状の配線群の配線間隔が途中で屈曲して変わるように構成されたデバイス基板であって、
間隔が広い配線群に含まれる配線間の各空隙に、間隔が狭い配線群に含まれる各配線の略延長線上に沿って伸びる複数のダミー配線が配置された構成を有し、
少なくとも間隔が狭い配線群及びダミー配線の上層には樹脂層が形成されており、
該樹脂層の表面が凹凸形状により構成され、かつ該樹脂層の表面上に反射膜を有する
ことを特徴とするデバイス基板。 - 前記ダミー配線は、間隔が広い配線群の空隙の始点から終点まで配置されていることを特徴とする請求項1記載のデバイス基板。
- 前記ダミー配線の厚さは、配線群を構成する配線と略同じであることを特徴とする請求項1又は2記載のデバイス基板。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のデバイス基板を備えてなることを特徴とする液晶表示装置。
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