JP4513063B2 - ハニカムフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンから排出される排気ガス中の微粒子状物質(パティキュレート・マター、以下「PM」という)を除去するのに使用されるハニカムフィルタに関する。
ディーゼルエンジンなどの排気ガス中には黒煙を主体とするPMが多量に含まれており、これが大気中に放出されると、人体や環境に悪影響を与える。このため、ディーゼルエンジンなどの排気ガス系には、PMを捕捉するためのフィルタが搭載されている。図3は、自動車の排気ガス中のPMを捕集、浄化する、従来のハニカムフィルタの一例を示し、(a)は正面模式図、(b)は側断面模式図である。図3(a)(b)において、ハニカムフィルタ30は、多孔質セラミックからなり、外周壁1と、この外周壁1の内側に各々直交する隔壁2で仕切られた多数の流路3、4を有するハニカム構造体が、排気ガスの流入側端面7と流出側端面8で交互に封止部5、6で封止されている。また、ハニカム構造体の外周壁1は、金属メッシュあるいはセラミックス製のマットなどで形成された把持部材(図示せず)で使用中に動かないように把持され、金属製収納容器(図示せず)に配置されている。
図3に示すハニカムフィルタ30において、排気ガスの浄化は以下の通り行われる。排気ガス(点線矢印で示す)は、流入側端面7に開口している流路3から流入する。そして、排気ガス中に含まれるPMは、隔壁2を通過する際に捕捉され、浄化された排気ガスは、流出側端面8に開口している流路4から流出、大気中に放出される。一方、隔壁2に捕捉されたPMが一定量以上になると、目詰まりしてしまうので、バーナーや電気ヒーターなどによりこれを燃焼させ、ハニカムフィルタ30の再生が行われる。
ところで、図3に示すような従来構造の封止部5が流入側端面7にあるハニカムフィルタ30は、全ての流路がその一端部において封止されているため、圧力損失が高いという問題がある。また、排気ガス流入側端面において、流路の封止部5にPMが付着し、そこを起点にPMが次第に堆積して、流路3の流入側端面7の開口部が次第に狭くなり、ハニカムフィルタの圧力損失が急増し、エンジン出力を低下させてしまうおそれがある。これを防止しようとして、特許文献1には、図4(a)の側断面模式図で示す、2つのハニカム構造体を流路方向直列に配置したものが提案されている。図4(a)に示すハニカムフィルタ40は、外周壁1aの内側に隔壁2aで仕切られた多数の流路3a、4aを有するハニカム構造体40Aが、流路3aの流出側端面7bにおいて封止部5aで封止され、また、外周壁1bの内側に隔壁2bで仕切られた多数の流路3b、4bを有するハニカム構造体40Bが、流路3bの流入側端面8aにおいて封止部5bで封止されると共に、流路4bの流出側端面8bにおいて封止部6で封止されている。そして、ハニカム構造体40Aの流出側端面7bとハニカム構造体40Bの流入側端面8aとが、封止部5a、5bと共に、流路方向に接続(J)され、金属製収納容器52内に収納されている。特許文献1には、図4(a)のハニカムフィルタ40によれば、流入側端面7aへのPMの付着、堆積がないので、流路4aの閉塞が防止され、ハニカムフィルタ40の圧力損失が急増するという問題を解決できるとしている。
特開2004−251137号公報
特許文献1に提案される、図4(a)のハニカムフィルタ40は、通常、円筒形状であり、金属メッシュあるいはセラミックス製のマットなどで形成された把持部材51で把持され、同じく円筒状の金属製収納容器52内に収納されている。このようなハニカムフィルタは、2つのハニカム構造体40Aおよび40Bを流路方向に接合した構造であることから、金属製収納容器52に収納する際の圧入荷重や、フィルタとして使用した際の機械的振動や熱応力によって、接合部(J)からクラックが発生し、ハニカム構造体40Aと別のハニカム構造体40Bが接合部(J)で分離に至る場合もある。このような場合、外周壁1aおよび1bは、把持部材51により把持されていることから、ハニカム構造体40Aに対してハニカム構造体40Bが相対的に、徐々に回転移動することもある。例えば、図4(b)(図4(a)の矢視断面G−G(拡大図))に示すように、円筒状の金属製収納容器52内で相対的に回転移動(X)し、ハニカム構造体40Aの隔壁2aと封止部5aが、別のハニカム構造体40Bの流路4bに跨がって、流路4bの断面積(S)を縮小させ、ハニカムフィルタ40の圧力損失を増加させてしまうことがある。
したがって、本発明の目的は、隔壁で仕切られた多数の流路を有し、所望の前記流路端部において封止部により封止された複数の略円筒状ハニカム構造体が、流路方向に接合されてなるハニカムフィルタであって、ハニカム構造体同士の接合部が万一分離しても、円筒状の金属製収納容器内で相対的に回転移動せず、流路の断面積が縮小されることによる圧力損失の増加を抑制することのできるハニカムフィルタを得ることにある。
本発明者は、複数のハニカム構造体の各接合される側の端面を、ハニカム構造体の接合されない側の端面に対して傾斜を持たせ、この各接合端面同士を接合すれば、上記課題が解決できるとの知見を得、本発明に想到した。
すなわち、本発明のハニカムフィルタは、隔壁で仕切られた多数の流路を有し、所望の前記流路の端部において封止部により封止された複数の略円筒状ハニカム構造体が流路方向に接合されて円筒状となるハニカムフィルタであって、前記ハニカム構造体の接合されない側の端面は、前記流路方向に垂直な面であり、前記ハニカム構造体の接合される側の端面の少なくとも一部が、前記ハニカム構造体の接合されない側の端面に対して傾斜していることを特徴とする。
上記構成とすることで、ハニカムフィルタを金属製収納容器に収納する際の圧入荷重や、フィルタとして使用した際の機械的振動や熱応力によって、ハニカム構造体の接合部にクラックが発生して、ハニカム構造体が分離しても、円筒状の金属製収納容器内で、ハニカム構造体同士が、相対的に円周方向に回転移動せず、流路の断面積が縮小されることによる圧力損失の増加を抑制できる。
また、ハニカム構造体の接合されない側の端面は、流路方向に垂直な面であり、ハニカム構造体の接合される側の端面の少なくとも一部を、前記ハニカム構造体の接合されない側の端面に対して傾斜させることにより、図4(a)に示す、ハニカム構造体の接合される側の端面と、接合されない側の端面とが平行である従来技術のハニカムフィルタに比べ、接合面積が大きくとれ、接合強度が向上するという効果も有している。
なお、本発明のハニカムフィルタにおいて、複数の略円筒状ハニカム構造体が、流路方向に接合されているとは、2つのハニカム構造体が流路方向に接合されている場合に限らず、三つ以上のハニカム構造体が接合されている場合も含むものとする。
本発明のハニカムフィルタにおいては、前記傾斜角度が0.1〜10度が好ましく、0.1〜5度がさらに好ましい。上記が好ましい理由は、傾斜角度が0.1度未満では、接合部が万一分離した際に、複数のハニカム構造体同士の回転や移動の防止の効果が少なく、流路の断面積を縮小させ、ハニカムフィルタの圧力損失を増加させてしまう場合があるからである。一方、前記傾斜角度が10度を超えると、鋭角となる端面角部が、ハニカム構造体の製造時や使用時にカケ易くなることから、製造が難しくなる場合やPMの捕集効率が悪化する場合もあるからである。上記理由から、より好ましい傾斜角度は0.1〜5度である。
また、本発明のハニカムフィルタにおいて、前記複数のハニカム構造体が、コージェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、アルミナ、ムライト、チタン酸アルミ、LASから選ばれた何れか1種を主結晶相とするセラミックスからなることが好ましい。ハニカムフィルタでは、捕捉されたPMが一定量以上になると、これを燃焼させて、再生が行われるため、これらの耐熱性を有するセラミックスであれば、再生の際に、溶融などの損傷を受けないからである。特に、耐熱衝撃性が要求される、外径150mm、全長150mm以上の大型ハニカムフィルタの場合は、コージェライト、チタン酸アルミ、LASなどの低熱膨張特性を有するセラミックスが好ましく。また、PMを多量に補足、堆積させた状態で燃焼させたい場合には、炭化珪素、窒化珪素などの超耐熱セラミックスが好ましい。また、これらのセラミックスを適宜組み合わせても良いし、焼成助剤などを含有しても良い。
本発明のハニカムフィルタによれば、一体化されたハニカム構造体同士の接合部が分離しても、円筒状の金属製収納容器内で相対的に回転移動せず、流路の断面積が縮小されることによる圧力損失の増加を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態の数例を、図面に基づき詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る、ハニカムフィルタ10の横断面模式図である。ハニカムフィルタ10は、把持部材51aにより外周壁1a、1bが把持され、把持部材51bにより流路方向に把持され、金属製収納容器52内に収納されている。先ず、カオリン、タルク、シリカ、アルミナなどの粉末を調整して、質量比で、SiO:48〜52%、Al:33〜37%、MgO:12〜15%となるようコージェライト化原料粉末を準備し、これにメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のバインダー、潤滑剤、造孔材としてグラファイトを添加し、乾式で十分混合した後、規定量の水を添加、十分な混練を行って可塑化したセラミック杯土を作成する。次に、押出し成形用金型を用いて坏土を押出し成形し、切断して、ハニカム構造を有する成形体とする。次に、成形体を、乾燥、焼成させ、外周壁と、この外周壁の内側に隔壁で仕切られた断面が四角形状の多数の流路が形成されたコージェライト質ハニカム構造体とする。なお、外周壁は、外径が280mm、全長が310mmで、隔壁は、厚さが0.3mm、ピッチが1.5mm、気孔率が65%、平均細孔径が20μm、熱膨張係数が8×10−7/℃とする。
次に、ダイヤモンド砥石を用い、ハニカム構造体の接合される側の端面の接合されない側の端面に対する角度を0.5度となるよう、このハニカム構造体を2つに切断し、切断後の一方の長さが100mm、他方の長さが205mmとなるようにする。切断の際には、ハニカム構造体の外周の切断箇所に合い印を記入しておく。次に、一方の長さが100mmのハニカム構造体10Aの流出側端面7bと、他方の長さが205mmのハニカム構造体10Bの流入側端面8aとを、砥石で各々0.5度傾斜させて研削加工する。次に、2つのハニカム構造体10A、10Bに、公知の目封じ方法で目封じして、コージェライト化原料からなる封止部5a、5b、6を形成する。
次に、切断の際に形成したハニカム構造体の接合部の合い印と、流路4aと4bの数箇所に入れた位置決めピンとで、ハニカム構造体10Aとハニカム構造体10Bを位置合わせした後、ハニカム構造体10Aの流出側端面7bと、ハニカム構造体10Bの流入側端面8aとを突き合わせ、封止部5aと5bを圧着一体化させる。その後1400℃で焼成することにより、封止部のコージェライト化、封止部5aおよび5bの接合一体化、封止部5aと隔壁2aの一体化、封止部5bおよび6と隔壁2bの一体化が行われ、ハニカム構造体10Aおよびハニカム構造体10Bが一体化されたハニカムフィルタ10が得られる。これにより、図1に示すように、ハニカム構造体10Aの流路4aとハニカム構造体10Bの流路4bとが連通し、ハニカムフィルタの端面(ハニカム構造体の接合されていない端面)に対して0.5度傾斜(A)して接合された接合部(J)を有するハニカムフィルタとなる。
図1のハニカムフィルタ10に流入した排気ガス(点線矢印で示す)は、以下のようにして浄化される。排気ガスは、ハニカム構造体10Aの流入側端面7aに開口している流路3a、4aから流入する。そして、流路3aに入った排気ガスは、隔壁2aを通過する際にPMが一次的に捕捉された後、流路4aから別のハニカム構造体10Bの流入側端面8aに開口している流路4bに流入する。一方、ハニカム構造体10Aの流路4aに入った排気ガスは、直接、ハニカム構造体10Bの流入側端面8aに開口している流路4bに流入する。そして、流路4bで合流した排気ガスは、隔壁2bを通過する際にPMがさらに捕捉され、流出側端面8bに開口している流路3bから流出、大気中に放出される。
実施の形態1に係るハニカムフィルタ10によれば、一体化されたハニカム構造体10A、10B同士の接合部(J)が万一分離しても、金属製収納容器内において外周壁及び端面が半径方向及び長手方向に把持部材で拘束されており、かつ、ハニカム構造体10A、10Bの接合されている側の端面7b、8aが、前記ハニカム構造体の接合されない側の端面に対して0.5度傾斜していることから、傾斜している端面7b、8aにより円周方向の相対移動が拘束されるため、円筒状の金属製収納容器52内で相対的に円周方向に回転移動せず、流路の断面積が縮小されることによる圧力損失の増加が抑制される。さらに、実施の形態1に係るハニカムフィルタ10によれば、ハニカムフィルタ10の流入側端面7aに封止部が存在しないことにより、流入側端面7aへのPMの付着、堆積がないので、流路4aの閉塞による圧力損失の急増を防止することができる。
実施の形態1では、流路3a、4a、3b、4bの断面形状が四角形であり、隔壁2a、2bの厚さが0.3mm、隔壁2a、2bのピッチが1.5mmのハニカム構造体10A、10Bを用いて説明したが、流路3a、4a、3b、4bの断面形状は、三角形や六角形などの多角形、円形などでも良く、異なる流路の断面形状を組み合わせても良い。隔壁2a、2bの厚さは0.1〜0.5mmが好ましく、隔壁2a、2bのピッチは1.0mm以上が好ましい。隔壁2a、2bの厚さが0.1mm未満では、隔壁2a、2bが多孔質であることからハニカム構造体10A、10Bの強度が低下し、好ましくない。一方、隔壁2a、2bの厚さが0.5mmを超えると、排気ガスに対する隔壁2a、2bの通気抵抗が大きくなって、ハニカムフィルタ10の圧力損失が大きくなる。より好ましい隔壁2a、2bの厚さは、0.2〜0.4mmである。また、隔壁2a、2bのピッチが1.3mm未満であると、ハニカム構造体10A、10Bの流入側端面7a、8aの開口面積が小さくなることから、ハニカムフィルタ10の圧力損失が大きくなる。
また、ハニカム構造体10A、10Bの隔壁2a、2bの気孔率は50〜80%であることが好ましい。排気ガスが隔壁2a、2bに形成された細孔を通過することから、隔壁2a、2bの気孔率が50%未満であると、ハニカムフィルタ10の圧力損失が上昇し、エンジンの出力低下につながるからであり、一方、隔壁2a、2bの気孔率が80%を超えると、隔壁2a、2bの強度が低下するため、使用時の熱衝撃や機械的振動により破損することがあるからである。平均細孔径は10〜40μmであることが好ましい。平均細孔径が10μm未満だと、ハニカムフィルタ10の圧力損失が上昇するからであり、一方、平均細孔径が40μmを超えると、隔壁2a、2bの強度が低下し、PMの捕集率が低下するからである。
また、ハニカム構造体10A、10Bにおいて封止する封止部5a、5b、6の材質は、ハニカム構造体10A、10Bの隔壁2a、2bと同一にすると、両者の熱膨張率が一致するため好ましい。また、封止部5a、5b、6の気孔率は、隔壁2a、2bの気孔率に比べて低い場合、同程度の場合、或いは高い場合いずれの場合でも良いが、隔壁2a、2bの気孔率より高い場合は、排気ガスが封止部5a、5b、6の細孔を通過することも可能となるため、PMの堆積が起こりにくくなることから好ましい。
ハニカムフィルタ10の隔壁2a、2bの表面および細孔内には、Pt、Pd、Ru、Rh等の白金族金属、Ag、Cuや酸化チタニウム、酸化バナジウム、ゼオライト、などの触媒成分を担持しても良く、更に触媒成分と排気ガスの接触面積を大きくするため、公知のγアルミナ等の活性アルミナからなる高比表面積材料を担持しても良い。これにより、炭化水素類、一酸化炭素、窒素酸化物を浄化したり、フィルタ内に堆積したPMを燃焼除去する際に、燃焼を促進させることができ、PMの浄化が容易になる。
(実施の形態2)
図2は、実施の形態2に係るハニカムフィルタ(a)20−1〜(e)20−5の接合部(J)を中心に示す2分割した横断面模式図である。図2(a)に示すハニカムフィルタ20−1は、炭化珪素質セラミックスからなる二つのハニカム構造体20−1A、及び20−1Bの端面において、封止部で接着剤を介して接合されている。まず、炭化珪素粉末に対して、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のバインダー、潤滑剤、造孔材を添加し、乾式で十分混合した後、規定量の水を添加、十分な混練を行って可塑化したセラミック杯土を作成する。次に、押出し成形用金型を用いて坏土を押出し成形し、切断して、ハニカム構造を有する成形体とする。次に、成形体を、乾燥、焼成させ、外周壁と、この外周壁の内側に隔壁で仕切られた断面が四角形状の多数の流路が形成された炭化珪素質ハニカム構造体とした後、接合されない側の端面に対して、ハニカム構造体の接合される側が2種類の傾斜面が形成されるよう研削加工して炭化珪素質ハニカム構造体20−1Aを得る。一方、同様の方法で、接合されない側の端面に対して、ハニカム構造体の接合される側が2種類の傾斜面を有し、かつハニカム構造体20−1Aの傾斜角と同一である炭化珪素質ハニカム構造体20−1Bを得る。次に、ハニカム構造体20−1Aの傾斜している端面、及びハニカム構造体20−1Bの両端面に、公知の目封じ方法で目封じして、炭化珪素から封止部を形成した後、耐熱性セラミックスからなる接着剤を介して、両者を接合一体化してハニカムフィルタ20−1を得る。
このハニカムフィルタ20−1において、2つのハニカム構造体の、接合部(J)を構成するハニカム構造体端面は、右側にハニカム構造体20−1A、20−1Bの斜視図として示すように、ハニカムフィルタの端面に対して傾斜した2種類の傾斜面を有している。このように接合面に2種類の傾斜面を形成していることから、一体化されたハニカム構造体同士の接合部(J)が万一分離しても、円筒状の金属製収納容器内での相対的回転移動がより発生しにくくなり、流路の断面積が縮小されることによる圧力損失の増加が抑制される。
次に、図2(b)に示すハニカムフィルタ20−2は、ハニカム構造体20−1Aが炭化珪素質セラミックスで、ハニカム構造体20−2Bがコージェライト質セラミックスからなり、接合部(J)において、封止部で接着剤を介して接合されている。そして、2つのハニカム構造体の、接合部(J)を構成するハニカム構造体端面は、右側にハニカム構造体20−2A、20−2Bの斜視図として示すように、円錐状の傾斜面を有するとともに、この円錐状傾斜面の頂点が中心軸と隔離している。このようにハニカム構造体の接合面が、ハニカム構造体の接合されない側の端面に対して、傾斜面を有すると共に、傾斜面の頂点が中心軸と隔離していることから、一体化されたハニカム構造体同士の接合部(J)が万一分離しても、円筒状の金属製収納容器内での円周方向の相対的回転移動がより発生しにくくなり、流路の断面積が縮小されることによる圧力損失の増加が抑制される。
図2(b)に示すハニカムフィルタ20−2のように、複数のハニカム構造体を同一のものとする必要はなく、例えば、一方がコージェライトで他方が炭化珪素というように、使用される条件などにより任意のものを選択すればよい。特に、コージェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、アルミナ、ムライト、チタン酸アルミ、LASから選ばれた何れか1種を主結晶相とするセラミックスから選択することが好ましい。また、同様に、複数のハニカム構造体は、それぞれの隔壁の厚さ、隔壁の気孔率、平均細孔径、細孔分布などの材料特性などは同一でなくともよく、使用される条件などにより任意のものを選択すればよい。また流路の開口面積は、全ての流路を同一にする必要はなく、開口面積の異なる流路を混在させても良い。
次に、図2(c)に示すハニカムフィルタ20−3は、別々に製造した2つのコージェライト質セラミックスからなるハニカム構造体端面が、接合部(J)において、封止部で接着剤を介して接合されている。そして、2つのハニカム構造体の、接合部(J)を構成するハニカム構造体端面は、ハニカムフィルタの端面に対して傾斜(A)した1種類の傾斜面を有しているのとともに、ハニカムフィルタの端面に対して平行な1種類の面を有している。このように接合面に傾斜面を形成していることから、一体化されたハニカム構造体同士の接合部(J)が万一分離しても、円筒状の金属製収納容器内での相対的回転移動がより発生しにくくなり、流路の断面積が縮小されることによる圧力損失の増加が抑制される。
また、図2(d)に示すハニカムフィルタ20−4は、別々に製造した2つのコージェライト質セラミックスからなるハニカム構造体端面が、接合部(J)において、封止部で接着剤を介して接合されている。そして、2つのハニカム構造体の、接合部(J)を構成するハニカム構造体端面は、ハニカムフィルタの端面に対して傾斜させた2種類の傾斜面を形成すると共に、ハニカムフィルタの端面に対して平行な面を1種類有している。このように接合面に傾斜面を有していることから、一体化されたハニカム構造体同士の接合部(J)が万一分離しても、円筒状の金属製収納容器内で相対的に回転せず、流路の断面積が縮小されることによる圧力損失の増加が抑制される。
さらに、図2(e)に示すハニカムフィルタ20−5は、封止部5a、5bの深さDa、Dbを、接合部(J)から略一様にし、その他は前述した実施の形態1と同様にしている。図2(e)に示すハニカムフィルタ20−5を構成するハニカム構造体の封止部は、公知の目封じ方法で形成することができる。このハニカムフィルタ20−5によれば、一体化されたハニカム構造体同士の接合部(J)が万一分離しても、円筒状の金属製収納容器内で相対的に回転せず、流路の断面積が縮小されることによる圧力損失の増加が抑制される。
実施の形態2に係るハニカムフィルタ20−1〜20−5によれば、ハニカムフィルタ10の流入側端面7aに封止部が存在しないことから、流入側端面へのPMの付着、堆積がないので、流路の閉塞が防止され、圧力損失が急増する問題も解消することができる。
実施の形態1と同様の方法により、流路の断面形状が四角形であり、隔壁2a、2bが、厚さ0.3mm、隔壁のピッチ1.5mmで、気孔率65%、平均細孔径20μm、熱膨張係数8×10−7/℃、外周壁1a、1bとなる外径が280mmのコージェライト質ハニカム構造体を製造した。このハニカム構造体を、各種傾斜角度(A)が得られるよう、ハニカム構造体10A、10Bに切断し、切断面を研磨した。その後、ハニカム構造体10Aの傾斜端面、ハニカム構造体B両端面の所望の流路端部にコージェライト化原料で作成したスラリーを導入して封止部5a、5b、および6を形成し、封止部5aと5bを圧着一体化させ、1400℃で焼成することにより、ハニカム構造体10Aおよび10Bが一体化された、傾斜角(A)が0〜15度である各種ハニカムフィルタ10を得た。
このハニカムフィルタ10を金属製容器内に把持部材を介して収納した後、ディーゼルエンジンの排気管に金属製容器内に収納されたハニカムフィルタを配置し、1,000km走行に相当する時間経過まで耐久試験を行った。その後、ハニカムフィルタ内に堆積したPMを再生、除去した後、圧力損失テストスタンドに、ハニカムフィルタを金属製容器に収納された状態のまま取付けて、圧力損失を測定した。圧力損失の値は、耐久試験前に測定した値との圧力損失比=(耐久試験後の圧力損失)/(耐久試験前の圧力損失)として示した。また、ハニカムフィルタ製造時に、ハニカム構造体端面の角部に、製造上不都合なカケが発生したものを判定不合格(×)、容認できるカケが発生したものを判定合格(△)、カケが発生しなかったものを判定合格(○)とした。その結果を表1に示す。
(表1)
Figure 0004513063
表1から、傾斜角度(A)が0.1度以上で、回転移動の防止効果が現れ、また圧力損失比が小さいことが判った。一方、傾斜角度(A)が10度を超えると、ハニカム構造体の端面の角部に製造上不都合なカケが発生した。このことから、傾斜角度(A)は、0.1〜10度が好ましく、0.1〜5度がさらに好ましいことがわかった。
実施の形態1に係るハニカムフィルタ10の横断面模式図である。 実施の形態2に係るハニカムフィルタ(a)20−1〜(e)20−5の接合部(J)を中心に示す横断面模式図である。 自動車の排気ガス中のPMを捕集、浄化する、従来のハニカムフィルタの一例の模式図を示し、(a)は正面模式図、(b)は側断面模式図である。 特許文献1に提案される、2つのハニカム構造体を流路方向直列に配置したハニカムフィルタ40の側断面図である。
符号の説明
10、20−1、20−2、20−3、20−4、20−5、30、40:ハニカムフィルタ
10A、10B、20−1A、20−2A、20−3A、20−4A、20−5A、20−1B、20−2B、20−3B、20−4B、20−5B、40A、40B:ハニカム構造体
1、1a、1b:外周壁
2、2a、2b:隔壁
3、3a、3b、4、4a、4b:流路
5、5a、5b、6:封止部
7、7a、8a:流入側端面
7b、8、8b:流出側端面
51、51a、51b:把持部材
52:金属製収納容器
A:傾斜角度
J:接合部

Claims (4)

  1. 隔壁で仕切られた多数の流路を有し、所望の前記流路の端部において封止部により封止された複数の略円筒状ハニカム構造体が流路方向に接合されて円筒状となるハニカムフィルタであって、前記ハニカム構造体の接合されない側の端面は、前記流路方向に垂直な面であり、前記ハニカム構造体の接合される側の端面の少なくとも一部が、前記ハニカム構造体の接合されない側の端面に対して傾斜していることを特徴とするハニカムフィルタ。
  2. 前記傾斜している角度が0.1〜10度であることを特徴とする請求項1に記載のハニカムフィルタ。
  3. 前記傾斜している角度が0.1〜5度であることを特徴とする請求項2に記載のハニカムフィルタ。
  4. 前記複数のハニカム構造体が、コージェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化アルミ、アルミナ、ムライト、チタン酸アルミ、LASから選ばれた何れか1種を主結晶相とするセラミックスからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3何れかに記載のハニカムフィルタ。
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