JP4512116B2 - 交通データ推定方法、交通データ推定装置およびカーナビゲーション装置 - Google Patents

交通データ推定方法、交通データ推定装置およびカーナビゲーション装置 Download PDF

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Description

本発明は、交通データが取得されない道路の交通データを、交通データが取得された道路の交通データに基づき推定する交通データ推定方法および交通データ推定装置、ならびに、その交通データ推定方法または交通データ推定装置により推定された交通データを用いて経路探索を行うカーナビゲーション装置に関する。
近年のカーナビゲーション装置においては、財団法人日本道路交通情報センターなどの交通情報提供機関から提供されるリアルタイムの交通データ、または、そのリアルタイムの交通データを統計処理した統計交通データを用いて、そのときの交通状況あるいは1日の交通量の変化のパターンに応じた経路誘導を行うことが可能になってきた。
しかしながら、交通情報提供機関から提供される交通データは、通常、高速道路や幹線道路の交通データであり、一般の道路の交通データは提供されないことが多い。従って、そのような一般の道路の交通データ、例えば、リンク旅行時間は、年中または1日中、変化しないものとして取り扱われる。その場合、カーナビゲーション装置は、例えば、通勤時間帯の交通状況に応じた精度のよい最短時間経路などの誘導経路を探索することができない。
なお、本明細書では、道路ネットワークは、ノードとリンクで構成されるものとし、ノードは、交差点など道路の分岐点に対応し、リンクは、2つの分岐点をつなぐ道路に対応するものとする。高速道路の場合は、その入り口、出口、インタチェンジなどがノードに対応する。
このような道路ネットワークにおける交通データとしては、例えば、リンク旅行時間、リンク速度などがある。リンク旅行時間は、あるリンクを車両が走行するときの所要時間をいい、リンク速度は、そのリンクの長さ(道のり長)をリンク旅行時間で割った値である。一般に、交通データは、リンクに対応付けて求められることが多いので、そのような場合には、特に、リンク交通データと呼ばれることもある。
特許文献1には、交通データが存在するリンクの交通データの重み付き平均により、交通データが存在しないリンクの交通データを推定する交通データ推定方法の例が開示されている。その交通データ推定方法によれば、重み付き平均をとるときの重みは、リンク間の距離およびリンクの方向差が大きくなればなるほど小さくするとしている。すなわち、交通データが存在しないリンクの交通データは、交通データが存在するリンクのうち、できるだけ自リンクに近隣のリンクで、かつ、できるだけ自リンクと同じ方向を向いたリンクの交通データに依存して算出される。
特開平10−283591号公報
しかしながら、特許文献1に開示された交通データ推定方法においては、道路の種別が考慮されていない。そのため、高速道路が混在するような道路ネットワークにおいて、その高速道路の交通データが存在し、その周辺の一般道について交通データが存在しないような場合、その一般道の交通データを高速道路の交通データから推定したとすると、推定される交通データは、一般道の交通データとして不適切なデータが算出される。ちなみに、特許文献1に記載の重み付き平均によっては、時速80kmで走行可能な高速道路のリンク速度から、制限速度が時速40kmの一般道のリンク速度を推定するようなことはできない。もし、推定できたとしても、その推定の精度は低いものならざるを得ない。従って、特許文献1に開示された交通データ推定方法は、高速道路が混在した道路ネットワークには適用することができないことになる。
以上の従来技術の問題点に鑑み、本発明の目的は、高速道路と一般道とが混在した道路ネットワークにおいても、交通データが存在するリンクの交通データに基づき、交通データが存在しないリンクの交通データを精度よく推定することを可能にする交通データ推定方法および交通データ推定装置を提供するとともに、その交通データ推定方法または交通データ推定装置を用いて推定した交通データにより経路探索を行うカーナビゲーション装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の交通データ推定装置は、道路ネットワークを構成するリンクの接続データおよび道路種別を記憶する道路ネットワークデータ記憶部と、道路ネットワークを構成する前記リンクの一部のリンクについて実績交通データを記憶し、前記一部のリンク以外のリンクについて推定交通データを記憶するリンク交通データ記憶部と、前記リンク交通データ記憶部に記憶されている交通データに基づき、そのリンクの混雑度を示すデータとして、リンク速度の基準速度からの変動量である相対速度変動量を算出する相対速度変動量算出部と、前記道路ネットワークの都心から郊外または郊外から都心に向かう経路に沿って、前記算出された相対速度変動量が都心からの距離に従って減衰する減衰曲線を特徴付けるパラメータを算出する減衰パラメータ算出部と、前記道路ネットワークの都心から郊外または郊外から都心に向かう経路に沿って、前記道路種別が変化する前後の2つのリンクについての前記相対速度変動量の比を、速度変動相似比として算出する速度変動相似比算出部と、前記リンク交通データ記憶部に前記実績交通データが記憶されていないリンクについて、前記道路ネットワークの都心から郊外または郊外から都心に向かう経路上の都心側のリンクに対して前記リンク交通データ記憶部に記憶されている交通データ、前記減衰パラメータ算出部により当該リンクに対して算出された減衰パラメータ、および、前記速度変動相似比算出部により当該リンクに対して算出された速度変動相似比を用いて、当該リンクの交通データを推定し、その推定した交通データを当該リンクにと対する交通データとして前記交通データ記憶部に記憶する交通データ推定部と、を備えたことを特徴とする。
すなわち、本発明では、リンク交通データ記憶部に実績データが記憶されていない場合には、都心と郊外とを結ぶ経路上の都心側のリンクに対してリンク交通データ記憶部に記憶されている交通データ(実績交通データまたは推定済みの交通データ)に基づき、相対速度変動量の減衰曲線を特徴付けるパラメータ(減衰パラメータ)を求め、その減衰曲線に基づき、当該リンクの相対速度変動量、さらには、当該リンクの交通データを推定することができる。また、速度変動相似比算出部では、前記最短時間経路上で道路種別が変化する2つのリンクにおける相対速度変動量の比を速度変動相似比として算出しているので、道路種別が異なる道路における交通データを関係付けることができる。従って、対象とする道路ネットワークに異なる種別の道路が混在していても、交通データを精度よく推定することができる。
本発明によれば、高速道路と一般道とが混在した道路ネットワークにおいても、交通データが存在するリンクの交通データに基づき、交通データが存在しないリンクの交通データを精度よく推定することを可能にする交通データ推定方法および交通データ推定装置を提供することができ、さらには、その交通データ推定方法または交通データ推定装置を用いて推定した交通データにより経路探索を行うカーナビゲーション装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る交通データ推定装置およびカーナビゲーション装置(本実施形態では、以下、カーナビ装置という)について、その機能ブロックの構成の例を示した図である。
図1に示すように、交通データ推定装置10は、経路探索部11、相対速度変動量算出部12、速度変動相似比算出部13、速度変動減衰パラメータ算出部14、速度変動データ推定部15、リンク交通データ配信部16などから成る機能処理部と、道路ネットワークデータ記憶部101、リンク交通データ記憶部102、基準経路データ記憶部103、速度変動相似比記憶部104などから成る情報記憶部とを含んで構成される。
なお、交通データ推定装置10のハードウエアは、CPU(Central Processing Unit)と記憶装置とを含んだ、いわゆる、コンピュータによって構成され、前記の機能処理部に含まれる機能ブロックは、CPUがRAM(Random Access Memory)などの記憶装置に記憶された所定のプログラムを実行することによって実現される。また、前記の情報処理部に含まれる機能ブロックは、ハードディスク装置などの大容量の記憶装置によって実現される。
また、カーナビ装置20は、リンク交通データ受信部21、誘導経路探索部22、誘導経路表示部23などから成る機能処理部と、道路ネットワークデータ記憶部201、リンク交通データ記憶部202などから成る情報記憶部とを含んで構成される。カーナビ装置20は、このほかにも入力装置として用いられるリモコン装置や、搭載される車両の位置を測位するGPS(Global Positioning System)測位装置などを含むが、ここでは図示を省略している。
図1において交通データ推定装置10の基本的な機能は、交通情報提供機関から提供されるリンク交通データの実績データをリンク交通データ記憶部102に記憶しておき、その実績データと、道路ネットワークデータ記憶部101に記憶されている道路ネットワークデータとに基づき、実績データが存在しないリンクの交通データを推定し、その推定データをリンク交通データ記憶部102に記憶する。
なお、実績データが存在しないリンクの交通データの推定の方法については、図2以降の図を用いて詳しく説明する。また、リンク交通データの実績データとは、交通情報提供機関から提供される交通データの実測データであっても、その実測データを過去の実測データを含めて統計処理したデータであってもよい。このとき、その統計処理は、交通データ推定装置10自らが行ってもよい。
次に、交通データ推定装置10は、リンク交通データ配信部16によりインターネットなどの通信ネットワーク30および携帯電話などの基地局40を介して、実績データと推定データとを含んだリンク交通データをカーナビ装置20へ配信する。
それに対し、カーナビ装置20は、交通データ推定装置10から配信されるリンク交通データをリンク交通データ受信部21によって受信し、その受信したリンク交通データをリンク交通データ記憶部202に記憶する。そして、カーナビ装置20は、誘導経路探索部22により、リンク交通データ記憶部202に記憶したリンク交通データと、道路ネットワークデータ記憶部201に記憶した道路ネットワークデータとに基づき、自らを搭載した車両の現在位置(以下、自車位置という)からユーザがリモコン装置などを用いて設定した目的地までの誘導経路を探索し、その探索した誘導経路を誘導経路表示部23に表示する。
なお、図1では図示を省略したが、交通データ推定装置10およびカーナビ装置20は、通常、DVD(Digital Versatile Disk)やUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの可搬型記憶メディアの読み書き駆動装置を備えている。そして、例えば、道路ネットワークデータを含んだ地図データは大容量であるので、その地図データは、DVDやUSBメモリへいったん書き込まれた後、そのDVDやUSBメモリおよびその読み書き駆動装置を介して、交通データ推定装置10やカーナビ装置20などへ入力される。
また、図1の説明では、交通データ推定装置10のリンク交通データは、通信ネットワーク3を介してカーナビ装置20へ送信されるとしているが、交通データ推定装置10およびカーナビ装置20が可搬型記憶メディアの読み書き駆動装置を備えている場合には、交通データ推定装置10のリンク交通データは、DVDやUSBメモリを用いたオフライン操作によりカーナビ装置20へ入力されてもよい。
続いて、図2〜図4を用いて、本実施形態における交通データ推定モデルの基本的な考え方について説明する。本実施形態では、交通データが存在するリンクの交通データから交通データが存在しないリンクの交通データを推定するために、次の2つの仮定を設定している。
まず、第1に「高速道路に近隣する一般道の混雑度は、その高速道路の混雑度に相似する」と仮定する。すなわち、高速道路が混雑したときには、その近隣の一般道でも同様に混雑することを意味する。ここで、混雑度とは、後記するように、道路の各リンクにおける車両の平均走行速度で表されるものとする。
第1の仮定によれば、高速道路の混雑度が分かれば、近隣の一般道の混雑度は、その高速道路の混雑度に、ある比例定数を乗ずることによって求めることができることになる。このとき、その比例定数を何らかの方法によって決定する必要があるが、その比例定数をどのようにして決定するかについては、別途、説明する。
第2に、「都心の交通の混雑度は、郊外の交通の混雑度よりも大きく、その混雑度は、都心から郊外に行くに従って徐々に小さくなる」と仮定する。このとき、その混雑度が都心から郊外に行くに従って小さくなっていく様子を表す曲線を減衰曲線と呼び、その減衰曲線の特徴を表す数を減衰パラメータと呼ぶ。
第2の仮定によれば、例えば、都心から郊外に向かう経路において、あるリンクまでの混雑度およびその減衰曲線の減衰パラメータを求めることができたときには、そのリンクの次につながるリンクの減衰パラメータおよび混雑度を推定することができることを意味する。
図2は、以上に示した本実施形態に係る交通データ推定の仮定を説明するための模式図である。図2において、(a)は、都心から郊外に延びる高速道路とその高速道路に近隣する一部の一般道とを模式的に示した図である。ここで、高速道路の都心側のある1つのリンクをリンクAとし、郊外側の他の1つのリンクをリンクBとする。また、高速道路のリンクBに接続する一般道のある1つリンクをリンクCとする。
次に、図2(b)、(c)、(d)は、それぞれ、リンクA、リンクB、リンクCの混雑度の1日の変動を示した図である。ここでは、混雑度をリンク速度で表している。一般に、リンクが混雑すれば、リンク速度は低下する。従って、都心から郊外方向に延びる道路では、通勤ラッシュのため、朝夕の通勤時間帯に混雑のピーク、つまり、リンク速度の谷が生じる。そして、前記第2の仮定によれば、都心の混雑度は、郊外よりも大きいので、図2(b)および(c)に示すように、リンク速度の谷は、都心側のリンクAのほうが郊外側のリンクBよりも深くなる。また、前記第2仮定によれば、リンクBのリンク速度の変動のグラフとリンクCのリンク速度の変動のグラフとは、互いに相似形を呈し、リンクCのリンク速度は、リンクBのリンク速度とある相似比によって関係付けられる。
図3は、相対速度変動量の定義を示した図である。本実施形態では、リンクの混雑度を表すパラメータとして、次の式(1)によって定義される相対速度変動量Sを用いる。ここで、vrefは、リンクの基準速度、つまり、リンクが全く混雑していない深夜・早朝におけるリンク速度であり、また、vは、1日の第i番目の時刻tにおけるリンク速度、Nは、1日の分割数である。例えば、5分ごとのリンク速度vが得られる場合には、N=288となる。
Figure 0004512116
式(1)から分かるように、相対速度変動量Sは、リンク速度vの基準速度vrefからの変動量をリンク速度vで規格化し、さらに、その平均をとった値である。また、言い換えれば、相対速度変動量Sは、図3において、リンク速度vによって形成される曲線の谷の深さの平均値に相当するということもできる。従って、相対速度変動量Sが大きければ大きいほど、そのリンクが混雑することを意味する。従って、リンクの混雑度を相対速度変動量Sによって表すことができる。
なお、相対速度変動量Sは、式(1)の代わりに、リンク速度vの基準速度vrefからの変動量の最大値、つまり、リンク速度vによって形成される曲線の谷の深さの最大値などによって定義してもよい。
図4は、相対速度変動量Sが都心から郊外に行くに従って減衰する様子を減衰曲線として示した図である。図4において、グラフの横軸は、リンクの都心からの道のり距離(以下、単に、距離という)xを表し、縦軸は、相対速度変動量Sを表す。また、×印は、都心から郊外へ向かう経路に含まれる各リンクにおける相対速度変動量Sの値をプロットした例である。このように、相対速度変動量Sは、通常、都心で大きく、郊外で小さい。そこで、その各リンクにおける相対速度変動量Sを破線の曲線で近似し、その曲線を、以下、減衰曲線と呼ぶ。このような減衰曲線は、経路が高速道路であっても、一般道であっても描くことができる。なお、このような減衰曲線を表す関数は、都心からの道のり距離xに対して単調に減少する関数であれば、1次式、2次式、多項式、あるいは、指数関数など、どのような関数で表してもよい。
また、図2のリンクBとリンクCとが互いに直接または実質的に直接に接続され、リンクBとリンクCとについて実績データに基づく相対速度変動量S,Sが存在したときには、その比を速度変動相似比rと呼ぶ。すなわち、r=S/Sとする。この速度変動相似比rは、前記第1の仮定でいう比例定数に対応する。
続いて、図5および図6を用いて、道路ネットワークデータ記憶部101、リンク交通データ記憶部102、基準経路データ記憶部103、および、速度変動相似比記憶部104の構成について説明する。
図5は、(a)道路ネットワークデータ記憶部101に記憶される道路リンクデータの構成の例、(b)リンク交通データ記憶部102に記憶されるリンク交通データの構成の例を示した図である。なお、これらの道路リンクデータおよびリンク交通データは、図7以降で説明する交通データの推定処理の入力データとして用いられる。
道路ネットワークデータ記憶部101に記憶される道路リンクデータは、対象とする道路ネットワークに含まれるリンクについてのトポロジカルな接続情報と物理的な属性情報とからなるデータである。また、図5(a)に示すように、道路リンクデータは、リンク番号、始点ノード番号、終点ノード番号、リンク長、基準速度、道路種別(高速道路、一般道などの種別)などを含んで構成される。なお、道路ネットワークデータ記憶部101には、道路リンクデータの他に、図示しないノードデータが記憶される。ノードデータは、対象とする道路ネットワークに含まれるノードについての位置情報(緯度、経度)などを含んだ情報である。
また、リンク交通データ記憶部102に記憶されるリンク交通データとしては、対象とする道路ネットワークに含まれる各リンクについて、そのリンクのリンク速度変動データが記憶される。ここで、リンク速度変動データとは、図5(b)に示すように、1日の各時刻t,t,…,tにおけるリンク速度v,v,…,vの組をいう。
なお、リンク速度変動データ(v,v,…,v)は、初期状態で、交通データ提供機関から実績データが提供されるリンク(例えば、高速道路のリンクや一般道の一部のリンク)についてのみ存在するものとする。そして、実績データが提供されないリンクについては、図7以降で説明する交通データの推定処理によって、そのリンク速度変動データ(v,v,…,v)を推定する。
図6は、(a)基準経路データ記憶部103に記憶される基準経路データの構成の例、(b)速度変動相似比記憶部104に記憶される速度変動相似比データの構成の例を示した図である。
まず、図6(a)に示すように、基準経路データ記憶部103に記憶される基準経路データは、リンク番号、交通データ有無フラグ、相対速度変動量、郊外方向指示フラグ、都心側接続リンクのリンク番号、都心からの距離、都心側データ数、速度変動減衰パラメータなどを含んで構成される。
なお、以下の説明では、基準経路は、都心から郊外に向かって、または、郊外から都心に向かって、各リンクのリンク長と基準速度とに基づき、最短時間経路を探索したときに得られる経路であるとするが、必ずしも、経路を探索して得る必要もなく、また、最短時間経路である必要もない。例えば、都心から郊外へ向かう高速道路や幹線道路を基準経路としてもよい。
ここで、交通データ有無フラグは、当該リンク(リンク番号で指定されるリンク)がリンク速度変動データの実績データを含むことを示すフラグ、また、相対速度変動量は、そのリンク速度変動データから、前記の式(1)に基づき求められる相対速度変動量Sの値である。なお、相対速度変動量Sは、まずは、リンク交通データ記憶部102を参照して、実績データが存在するリンクについて算出され、その後、実績データが存在しないリンクについても算出される。
次に、図6(a)において、郊外方向指示フラグ以下のデータは、前記基準経路を探索するときに得られるデータである。すなわち、郊外方向指示フラグは、その経路探索の方向が都心から郊外へ向かうことを示すフラグであり、都心側接続リンクのリンク番号は、その得られた基準経路において当該リンクの都心側に接続されるリンクのリンク番号である。また、都心からの距離は、その基準経路に沿った都心から当該リンクまでの道のり距離、都心側データ数は、その基準経路に沿って都心側に存在する相対速度変動量Sが存在するリンク数である。また、速度変動減衰パラメータは、図4に示した相対速度変動量Sの減衰曲線の特徴を表すパラメータであり、例えば、その減衰曲線を表した1次式、2次式、多項式などの係数である。
次に、図6(b)に示すように、速度変動相似比記憶部104に記憶される速度変動相似比データは、都心から郊外に向かって、または、郊外から都心に向かって、各リンクの基準速度に基づき、最短時間経路探索を行ったときに得られる道路種別の境界についてのデータと、そのときの速度変動相似比とを含んで構成される。ここで、道路種別の境界についてのデータとは、その境界における都心側リンクのリンク番号、郊外側リンクのリンク番号、都心側リンクの道路分類、郊外側リンクの道路分類などである。
ちなみに、図2(a)の場合、速度変動相似比記憶部104には、リンクBのリンク番号、リンクCのリンク番号、リンクBの道路種別(高速道路)、リンクCの道路種別(一般道)、および、リンクBとリンクCとの速度変動相似比r=S/Sの値が記憶される。
続いて、図7〜図11を参照して、交通データ推定装置10における交通データの推定処理について詳しく説明する。これらの交通データの推定処理は、交通データ推定装置10の記憶装置にあらかじめ記憶されたプログラムを、交通データ推定装置10のCPUが実行することによって実現される。
図7は、交通データの推定処理のアウトラインを示した図である。図7に示すように、交通データ推定装置10のCPU(以下、単にCPUという)は、交通データの推定処理として、大きくは、次の3つのステップの処理を実行する。
CPUは、まず、第1の処理として、リンク交通データ記憶部102を参照して、リンク速度変動データの実績データ(以下、単に実績データという)が存在するリンクについて相対速度変動量Sを算出し(ステップS1)、算出した相対速度変動量Sを基準経路データ記憶部103に記憶する。
CPUは、次に、第2の処理として、都心から郊外方向および郊外から都心方向のそれぞれについて基準経路を探索する経路探索を行い、推定処理に必要なデータを算出する(事前処理:ステップS2)。
すなわち、CPUは、その経路探索を行う中で得られる基準経路に沿って道路種別が変化するリンクを抽出し(ステップS21)、リンク交通データ記憶部102を参照して、その道路種別が変化した前後のリンクに実績データが存在していたときには、その前後のリンクの相対速度変動量Sから速度変動相似比を算出する(ステップS22)。さらに、CPUは、その経路探索において、経路探索の対象範囲の境界リンクを抽出し(ステップS23)、そのリンク番号などのデータを境界リンクテーブル(図1に図示せず)に記憶する。
CPUは、さらに、第3の処理として、都心から郊外方向および郊外から都心方向のそれぞれについて、再度、基準経路を探索する経路探索を行い、その経路探索の処理の中で、実績データが存在しないリンクのリンク速度変動データを推定する(推定処理:ステップS3)。
すなわち、CPUは、経路探索を行う中で得られる基準経路に沿ったそれぞれのリンクについて、リンク交通データ記憶部102に実績データが存在するか否かを判定し(ステップS31)、実績データが存在した場合には(ステップS31でYes)、当該リンクおよびそれまでに得られた基準経路上のリンクの相対速度変動量Sに基づき、相対速度変動量Sの減衰曲線を求め、その速度変動減衰パラメータを算出する(ステップS32)。また、CPUは、実績データが存在しなかった場合には(ステップS31でNo)、それまでに得られた基準経路に沿った速度変動量Sの減衰曲線の速度変動減衰パラメータに基づき、当該リンクの速度変動減衰パラメータを推定し(ステップS33)、さらに、当該リンクのリンク速度変動データ(v,v,…,v)を推定する(ステップS34)。
続いて、図7における事前処理(ステップS2)および推定処理(ステップS3)についてさらに詳しく説明する。
図8は、図7における事前処理(ステップS2)の詳細な処理フローの例を示した図である。なお、図7のステップS2においては、経路探索を都心から郊外方向および郊外から都心方向のそれぞれについて行っているが、図8の処理フローは、経路探索を都心から郊外方向について行った場合の処理フローである。郊外から都心方向の経路探索も同様にして行うことができるので、ここではその説明を省略する。
図8に示すように、CPUは、まず、基準経路を探索するために、都心を出発地に設定する(ステップS41)。ここでは、その出発地として、ある都心のノードがあらかじめ設定されているものとする。続いて、CPUは、そのノードを出発地として、ダイクストラ法による前方リンク検索を行う(ステップS42)。
なお、ステップS42のダイクストラ法による前方リンク検索では、CPUは、道路ネットワークデータ記憶部101を検索して、その出発地のノード、または、その出発地からその外側に延びる少なくともそのときまでに定まっている最短時間経路上の最外周のリンクの終点ノードの前方に接続されるリンクを検索し、その検索したリンクが外周にさらに延びる最短時間経路上に乗るリンクである場合にのみ、そのリンクを検索結果として抽出する。従って、前方リンク検索で、検索され、抽出されたリンクについては、出発地からそのリンクの終点ノードまでの最短時間距離と、その最短時間経路とを定めることができる。そこで、CPUは、その検索され、抽出されたリンクのリンク番号、出発地からの最短時間距離および最短時間経路を、前方リンクデータテーブル(図1に図示せず)に記憶する。
次に、CPUは、その前方リンクデータテーブルに含まれるリンクについて、そのリンクの出発地からの最短時間距離が最小のリンクを選択する(ステップS43)。そして、そのリンクの出発地からの距離(道のり距離)が対象範囲を超えたか否かを判定する(ステップS44)。ここで、対象範囲とは、交通データ推定処理の対象範囲で、例えば、都心から40km以内の範囲などのように、都心からの道のり距離であらかじめ定められているものとする。
そこで、CPUは、当該リンクの出発地からの距離がその対象範囲を超えていない場合には(ステップS44でNo)、道路ネットワークデータ記憶部101を参照して、当該リンクと、当該リンクまでの基準経路に沿って当該リンクの始点側(都心側)に接続されたリンクとについて、その道路種別が変化しているか否かを判定する(ステップS45)。そして、CPUは、その2つのリンクの道路種別が変化していたときには(ステップS45でYes)、さらに、リンク交通データ記憶部102を参照して、その2つのリンクについてリンク速度変動データの実績データが存在するか否かを判定する(ステップS46)。
そして、CPUは、その判定の結果、その2つのリンクについてリンク速度変動データの実績データが存在していたときには(ステップS46でYes)、基準経路データ記憶部103からその2つのリンクの相対速度変動量Sを取り出し、その2つのリンクの相対速度変動量Sに基づき、速度変動相似比rを算出する(ステップS47)。
また、ステップS45の判定で、その2つのリンクの道路種別が変化していなかったとき(ステップS45でNo)、または、ステップS45の判定で、その2つのリンクについてリンク速度変動データの実績データが存在していなかったときには(ステップS46でNo)、CPUは、ステップS47の処理をスキップする。
続いて、CPUは、道路ネットワークデータ記憶部101を参照して、当該リンクの終点ノード番号を始点ノード番号とするリンクを次リンクとして検索し(ステップS48)、さらに、その検索により得られた次リンクについて、出発地からその次リンクまでの距離を算出する(ステップS49)。
また、ステップS44の判定で、当該リンクの出発地からの距離がその定められた対象範囲を超えた場合には(ステップS44でYes)、CPUは、当該リンクのリンク番号を記憶装置に設けられた境界リンクテーブルに記憶する(ステップS50)。
CPUは、ステップS49またはステップS50の処理を終えると、ステップS43で選択したリンクについての処理が終了したことになるので、そのリンクのデータを前方リンクデータテーブルから削除する。また、その一方で、ステップS48で検索して得られた次リンクについて、そのリンクが外周に延びる最短時間経路上に乗っているか否かを判定して、最短時間経路に乗っているリンクについては、そのリンクのリンク番号、最短時間距離および最短時間経路を前方リンクデータテーブルに記憶する。
なお、次リンクが最短時間経路上に乗っているか否かは、次の2つの条件によって判定する。すなわち、(1)次リンクの終点ノードが、前方リンクデータテーブルに記憶されているすべてのリンクの終点ノードと異なる場合には、CPUは、次リンクが最短時間経路上に乗っていると判定する。(2)次リンクの終点ノードが、前方リンクデータテーブルに記憶されているいずれかのリンクの終点ノードと同じであった場合には、次リンクまでの最短時間距離と、次リンクと終点ノードを同じくするリンクまでの最短時間距離と、を比較し、次リンクまでの最短時間距離のほうが小さいとき、CPUは、次リンクが最短時間経路上に乗っていると判定する。(2)の条件により、次リンクが最短時間経路上に乗っていると判定したときには、CPUは、それまで前方リンクデータテーブルに記憶していた次リンクと終点ノードを同じくするリンクのデータを削除する。
次に、CPUは、前方リンクデータテーブルを参照して、前方リンク検索で検索されたリンクのデータが残っているか否かを判定し、リンクのデータが残っているときには、ステップS43へ戻り、リンクのデータが残っていないときには、前方リンク検索を終了する(ステップS51)。
図9は、図7における推定処理(ステップS3)の詳細な処理フローの例を示した図である。なお、図7のステップS3においては、経路探索を都心から郊外方向および郊外から都心方向のそれぞれについて行っているが、図9の処理フローは、経路探索を都心から郊外方向について行った場合の処理フローである。郊外から都心方向の経路探索も同様にして行うことができるので、ここではその説明を省略する。
図9に示すように、CPUは、まず、基準経路探索を行うために、都心を出発地に設定する(ステップS61)。ここでは、その出発地として、ある都心のノードがあらかじめ設定されているものとする。続いて、CPUは、そのノードを出発地として、ダイクストラ法による前方リンク検索を行う(ステップS62)。その前方リンク検索の処理内容は、図8のステップS42における前方リンク検索と同じであり、CPUは、その場合と同じように、その前方検索により検索・選択されたリンクのリンク番号、出発地からの最短時間距離および最短時間経路を、記憶装置に設けられた前方リンクデータテーブルに記憶する。
次に、CPUは、その前方リンクデータテーブルに含まれるリンクについて、そのリンクの出発地からの最短時間距離が最小のリンクを選択する(ステップS63)。そして、そのリンクの出発地からの距離(道のり距離)が対象範囲を超えたか否かを判定する(ステップS64)。ここで、対象範囲とは、交通データ推定処理の対象範囲であり、例えば、都心から40km以内の範囲などのように、図8のステップS44と同じ都心からの道のり距離があらかじめ定められているものとする。
そこで、CPUは、当該リンクの出発地からの距離がその対象範囲を超えていない場合には(ステップS64でNo)、リンク交通データ記憶部102を参照して、当該リンクに実績データが存在するか否かを判定し(ステップS65)、実績データが存在した場合には(ステップS65でYes)、当該リンクの相対速度変動量Sと、当該リンクまでの基準経路に沿って当該リンクの始点側(都心側)に接続されたリンクの相対速度変動量Sとに基づき、相対速度変動量Sの減衰曲線を求め、速度変動減衰パラメータを算出する(ステップS66)。なお、速度変動減衰パラメータを算出する詳細な処理フローについては、後記にて、図10を参照しながら説明する。
また、実績データが存在しなかった場合には(ステップS65でNo)、CPUは、当該リンクに到るまでに得られた基準経路に沿った速度変動量Sの減衰曲線の速度変動減衰パラメータに基づき、当該リンクの速度変動減衰パラメータを推定し(ステップS67)、さらに、当該リンクのリンク速度変動データ(v,v,…,v)を推定する(ステップS68)。なお、リンク速度変動データを推定する詳細な処理フローについては、後記にて、図11を参照しながら説明する。
ステップS66またはステップS68に引き続いて、CPUは、道路ネットワークデータ記憶部101を参照して、当該リンクの終点ノード番号を始点ノード番号とするリンクを次リンクとして検索し(ステップS69)、さらに、その検索により得られた次リンクについて、出発地からその次リンクまでの距離を算出する(ステップS70)。
次に、ステップS64の判定で、当該リンクの出発地からの距離がその定められた対象範囲を超えた場合(ステップS64でYes)、または、ステップS70までの処理を終了した場合には、ステップS63で選択したリンクについての処理が終了したことになるので、そのリンクのデータを前方リンクデータテーブルから削除する。また、その一方で、ステップS69で検索して得られた次リンクについて、そのリンクが外周に延びる最短時間経路上に乗っているか否かを判定して、最短時間経路に乗っているリンクについては、そのリンクのリンク番号、最短時間距離および最短時間経路を前方リンクデータテーブルに記憶する。
なお、次リンクが最短時間経路上に乗っているか否かの判定は、図8の事前処理の場合と同様に2つの条件によって判定する。その2つの条件は、図8の事前処理の場合と同じなので、その説明を省略する。
次に、CPUは、前方リンクデータテーブルを参照して、前方リンク検索で検索されたリンクのデータが残っているか否かを判定し、リンクのデータが残っているときには、ステップS63へ戻り、リンクのデータが残っていないときには、前方リンク検索を終了する(ステップS71)。
図10は、図9において速度変動減衰パラメータを算出する処理(ステップS66)の詳細な処理フローの例を示した図である。
図10に示すように、CPUは、まず、当該リンクから郊外に延びる最短時間経路が対象範囲を超えるときの境界リンクにおける相対速度変動量Sを推定する(ステップS81)。すなわち、図4における相対速度変動量Sの減衰曲線の郊外側の右端における値、つまり、相対速度変動量Sの最小値を推定する。
この最小値を推定する時点では、すでに、図8の事前処理のステップS50で境界リンクが求められ、また、リンク速度変動データが存在するリンクについては、そのリンクの相対速度変動量Sが求められている。そこで、CPUは、境界リンクテーブル、基準経路データ記憶部103などを参照して、道路種別が同じ境界リンクの相対速度変動量Sを求め、その境界リンクの相対速度変動量Sに基づき、当該リンクから郊外に延びる最短時間経路が対象範囲を超えるときの境界リンクにおける相対速度変動量Sminを推定する。
そこで、CPUは、次の式(2)に基づき、境界リンクにおける相対速度変動量Sminを算出する。
Figure 0004512116
式(2)において、Sは、当該リンクと道路種別が同じで、相対速度変動量Sが存在するk番目の境界リンクの相対速度変動量、dは、当該リンクとそのk番目の境界リンクとの距離(直線距離)、Mは、当該リンクと道路種別が同じで、相対速度変動量Sが存在する境界リンクの数である。
なお、式(2)によれば、当該リンクから郊外に延びる最短時間経路が対象範囲を超えるときの境界リンクにおける相対速度変動量Sは、実績データにより算出された境界リンクの相対速度変動量Sについて、当該リンクと各境界リンクとの距離の逆数の重みを付けた平均値であることを示している。
図10に戻って、CPUは、次に、基準経路データ記憶部103を参照して、当該リンクまでの最短時間経路に沿って都心側に存在する当該リンクと道路種別が同じリンクを抽出し、その抽出したリンクおよび当該リンクの相対速度変動量Sを取得する(ステップS82)。そして、CPUは、ステップS81で推定した境界リンクにおける相対速度変動量Sminと、ステップS81で取得した相対速度変動量Sと、に基づき、当該リンクにおける速度変動減衰パラメータを算出する(ステップS83)。
すなわち、ステップS83では、CPUは、ステップS81で推定した境界リンクにおける相対速度変動量Sminと、ステップS82で取得した当該リンクおよび都心側リンクの相対速度変動量Sと、を図4の相対速度変動量Sの減衰曲線を表す近似式(都心からの距離の1次式、2次式、多項式、指数式などで表される)にフィッティングさせ、その減衰曲線の近似式を特徴付けるパラメータ(本明細書では、このパラメータを速度変動減衰パラメータ、または、単に、減衰パラメータと呼んでいる)を決定する。
さらに具体的に説明すると、相対速度変動量Sの減衰曲線が、例えば、都心からの距離xの2次関数で表されるとした場合、つまり、減衰曲線がS(x)=a・x+b・x+cと表されるとした場合には、その2次曲線を定めるパラメータa,b,cが減衰パラメータに相当する。そして、これらのパラメータa,b,cは、例えば、最小2乗法を用いることにより、そのときすでに求められているリンクi(境界リンクを含む)の都心からの距離xと相対速度変動量Sとの組のデータ(x,S)(例えば、図4で×印をプロットした点が表すデータ)に基づき算出することができる。
以上のようにして、減衰曲線S(x)、つまり、減衰曲線のパラメータa,b,cが定められると、その減衰曲線S(x)に従って、当該リンクの都心からの距離に対応する相対速度変動量Sを算出することができる。
なお、図9のステップS67における速度変動減衰パラメータの推定も、図10と同様の処理によって行うことができる。その相違は、ステップS67の場合の処理では、当該リンクについて実績データに基づく相対速度変動量Sが存在しないので、図10の処理フローでは、当該リンクについての相対速度変動量Sが存在しないものとして処理すればよい。
図11は、図9においてリンク速度変動データを推定する処理(ステップS68)の詳細な処理フローの例を示した図である。
図11に示すように、CPUは、まず、基準経路データ記憶部103を参照して、当該リンクまでの最短時間経路に沿って都心側に存在するリンクを抽出し(ステップS91)、次に、その抽出した都心側に存在するリンクのリンク速度変動データに基づき、当該リンクのリンク速度変動データを推定する(ステップS92)。
ステップS92では、CPUは、次の手順に従って、当該リンクのリンク速度変動データを推定する。まず、当該リンクの都心側に当該リンクと道路種別が同じリンクが接続されていた場合には、CPUは、そのリンクのリンク速度変動データに用い、次の式(3)に従って、当該リンク速度変動データv*(t)を推定する。
Figure 0004512116
式(3)において、v*(t)は、当該リンクのリンク速度変動データの推定データ、v* refは、当該リンクの基準速度、v(t)は、当該リンクまでの最短時間経路に沿って都心側に接続され、当該リンクと道路種別が同じk番目のリンクのリンク速度変動データ、vref_kは、前記k番目のリンクの基準速度、dは、当該リンクと前記k番目のリンクとの距離(直線距離)、Lは、当該リンクまでの最短時間経路に沿って都心側に接続され、当該リンクと道路種別が同じリンクの数である。
一方、当該リンクの都心側に当該リンクと道路種別が異なるリンクが接続されていた場合には、CPUは、速度変動相似比記憶部104を参照して、当該リンクに対して速度変動相似比が記憶されているか否かを判定する。そして、その判定の結果、当該リンクに対して速度変動相似比が記憶されていたときには、その値をR*とする。また、当該リンクに対して速度変動相似比が記憶されていなかったときには、CPUは、次の式(4)に従って、速度変動相似比R*を推定する。
Figure 0004512116
式(4)において、R* は、当該リンクの速度変動相似比の推定データ、rは、速度変動相似比記憶部104に速度変動相似比が記憶されているk番目のリンクの速度変動相似比、dは、当該リンクと前記k番目のリンクとの距離(直線距離)、Pは、速度変動相似比記憶部104に速度変動相似比が記憶されているリンクの数である。
さらに、CPUは、当該リンクまでの最短時間経路に沿って当該リンクの都心側に接続された当該リンクと道路種別が異なるリンクに対し、式(3)を適用して、当該リンクのリンク速度変動データv(t)を算出する。このようにして算出されたリンク速度変動データv(t)は、当該リンクの都心側の道路種別に対して推定されたものであるので、その値を当該リンクに対し、速度変動相似比記憶部104に記憶されている速度変動相似比R*、または、式(4)により推定された速度変動相似比R* を用い、次の式(5)に従って、当該リンク速度変動データv*(t)を推定する。
Figure 0004512116
以上、式(3)または式(5)により、当該リンクの都心側に当該リンクと道路種別が同じリンクが接続されていた場合、道路種別が異なるリンクが接続されていた場合の両方について、当該リンクのリンク速度変動データv*(t)が推定されたことになる。そこで、CPUは、その推定したリンク速度変動データv*(t)をリンク交通データ記憶部102に格納する(ステップS93)。
以上、本実施形態の交通データ推定装置10においては、高速道路と一般道とが混在した道路ネットワークにおいても、交通データ(リンク速度変動データ)が存在するリンクの交通データに基づき、交通データが存在しないリンクの交通データ(リンク速度変動データ)を推定することができる。
なお、以上の実施形態の説明においては、道路種別は、高速道路と一般道としているが、高速道路の代わりに幹線道路、つまり、道路種別は、一般道の幹線道路と中小道路とであってもよい。また、道路種別が、高速道路、幹線道路、中小道路のように、3種以上あってもよい。
続いて、以上のようにして推定した交通データを含む交通データを用いて車両の経路誘導を行うカーナビ装置20について説明する。
図1を用いて説明したように、実績データと推定データとを含んで構成されたリンク交通データは、通信ネットワーク30などを介してカーナビ装置20へ送信され、そのリンク交通データ記憶部202に記憶される。カーナビ装置20は、また、道路の地図データの相当する道路ネットワークデータを道路ネットワークデータ記憶部201に記憶している。そこで、カーナビ装置20は、誘導経路探索部22により、そのリンク交通データと道路ネットワークデータとを用い、自車位置からユーザによって設定された目的地までの誘導経路を探索し、探索した誘導経路を誘導経路表示部23に表示する。
図12は、誘導経路を表示したカーナビ装置20の表示画面の例を示した図である。その表示画面230では、道路は実線で表示され、細い実線は一般道、太い実線は高速道路、黒の三角マークは自車位置、旗マークは目的地を表している。また、道路のそばの矢印は、その道路が渋滞していることを表し、その線の太さにより渋滞の程度を表している。また、道路のそばの破線は、誘導経路の候補を表し、太い破線が推奨経路であることを表している。
図12の表示画面230には、さらに、誘導経路の候補について、目的地までの距離と予想所要時間とがサマリ情報として表示される。この例の場合、高速道路を走行するルートAは、高速道路が渋滞しているために、距離は小さいが予想所要時間が大きくなっている。また、高速道路に並行するようなルートBでは、高速道路の渋滞の影響を受けて、やや渋滞し、高速道路から離れたルートCでは、高速道路の渋滞の影響を受けにくいので、予想所要時間が最も小さくなっている。よって、ルートCが推奨ルートとして採用されている。
なお、表示画面230において、ルートCの経路およびサマリ情報は、推奨ルートとして、目立つ色、太線、点滅などにより強調して表示されるものとする。また、ルートCのサマリ情報には、「推定」表示がされており、その「推定」表示により、ルートCの一部のリンクの交通データが実績データでなく推定データを含むことを示している。さらに、実線で表示する各道路(リンク)について、交通データの実績データが存在する道路と推定データの道路とを、例えば、表示色などによって識別可能なように表示するようにしてもよい。以上のような表示により、ユーザは、候補の誘導経路がどの程度推定データの道路を通過するかを把握することができるので、その誘導経路の予想所要時間などの信頼性の程度を把握することができる。
図13は、誘導経路および代替誘導経路に渋滞情報を表示したカーナビ装置20の表示画面の例を示した図である。その表示画面240には、誘導経路を走行中の高速道路の前方には渋滞区間があり、そのため、目的地まで30分の時間を要することが表示されている。また、表示画面240には、その渋滞を避ける代替誘導経路として、次の出口から一般道を走行したときの渋滞情報、すなわち、一般道にも渋滞区間があることが推定され、目的地までの所要時間は40分になる、という情報が併せて表示されている。
このような所要時間や渋滞情報の表示は、一般には、一般道242についても交通データの実績データがなければ行うことができない。しかしながら、本実施形態においては、一般道242に必ずしも交通データの実績データがない場合であっても、推定したものではあるが、その渋滞表示などを行うことができる。
本発明の実施形態に係る交通データ推定装置およびカーナビ装置の機能ブロックの構成の例を示した図。 本発明の実施形態に係る交通データ推定の仮定を説明するための模式図。 相対速度変動量の定義を示した図。 相対速度変動量Sが都心から郊外に行くに従って減衰する様子を減衰曲線として示した図。 道路リンクデータおよびリンク交通データの構成の例を示した図。 基準経路データおよび速度変動相似比データの構成の例を示した図。 交通データの推定処理のアウトラインを示した図。 図7における事前処理の詳細な処理フローの例を示した図。 図7における推定処理の詳細な処理フローの例を示した図。 図9における速度変動減衰パラメータ算出処理の詳細な処理フローの例を示した図。 図9におけるリンク速度変動データ推定処理の詳細な処理フローの例を示した図。 誘導経路を表示したカーナビ装置の表示画面の例を示した図。 誘導経路および代替誘導経路に渋滞情報を表示したカーナビ装置の表示画面の例を示した図。
符号の説明
10 交通データ推定装置
11 経路探索部
12 相対速度変動量算出部
13 速度変動相似比算出部
14 速度変動減衰パラメータ算出部
15 速度変動データ推定部
16 リンク交通データ配信部
20 カーナビ装置
21 リンク交通データ受信部
22 誘導経路探索部
23 誘導経路表示部
30 通信ネットワーク
40 基地局
101 道路ネットワークデータ記憶部
102 リンク交通データ記憶部
103 基準経路データ記憶部
104 速度変動相似比記憶部
201 道路ネットワークデータ記憶部
202 リンク交通データ記憶部

Claims (7)

  1. 路ネットワークを構成するリンクの接続データおよび道路種別を記憶する道路ネットワークデータ記憶部と、前記道路ネットワークを構成するリンクのリンク速度変動データの実績データまたは推定データをそれぞれ実績交通データまたは推定交通データとして記憶するリンク交通データ記憶部と、を少なくとも備えた交通データ推定装置における交通データ推定方法であって、
    前記交通データ推定装置は、
    都心から郊外へ向かう経路または郊外から都心へ向かう経路である基準経路に含まれる各リンクについて、前記リンクの混雑度を示すデータとして、リンク速度の基準速度からの変動量である相対速度変動量と、その相対速度変動量が前記基準経路に沿って都心からの距離に従って減少する減衰曲線の特徴を表す減衰パラメータと、を記憶する基準経路データ記憶部と、
    前記基準経路に沿って都心側に接続されたリンクとの間で道路種別が変化するリンクについて、前記2つのリンクの相対速度変動量の比である速度変動相似比を記憶する速度変動相似比記憶部と、
    を備え、
    前記リンク交通データ記憶部に実績交通データが記憶されているリンクについて、前記リンクの実績交通データに基づき、前記リンクの相対速度変動量を算出して、前記基準経路データ記憶部に記憶する相対速度変動量算ステップと、
    前記基準経路に沿って都心側に接続されたリンクとの間で道路種別が変化するリンクについて、前記リンク交通データ記憶部に実績交通データが記憶されている場合には、前記2つのリンクの相対速度変動量の比を、前記速度変動相似比として算出して、前記速度変動相似比記憶部に記憶する速度変動相似比算出ステップと、
    前記基準経路上の前記リンクより都心側に位置するリンクであって、かつ、前記道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクと同じリンクの相対速度変動量に基づき、前記前記減衰パラメータを算出する減衰パラメータ算出ステップと、
    前記基準経路に沿ったリンクの実績交通データが前記リンク交通データ記憶部に記憶されていない場合には、前記基準経路上の前記リンクより都心側に位置するリンクであって、かつ、前記道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクと同じリンクの、前記リンク交通データ記憶部に記憶されている交通データに基づき、前記リンクの交通データを推定し、
    前記リンクの道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクの道路種別と同じであるときには、前記推定した交通データを前記リンクの推定交通データとして前記リンク交通データ記憶部に記憶し、
    前記リンクの道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクの道路種別と異なるときには、前記速度変動相似比記憶部に速度変動相似比が記憶されている前記リンクと異なる他のリンクの速度変動相似比に基づき、前記リンクの速度変動相似比を推定し、前記推定した交通データに前記推定した速度変動相似比を乗じることによって、前記推定した交通データを補正し、前記補正した交通データを前記リンクの推定交通データとして前記リンク交通データ記憶部に記憶する交通データ推定ステップと、
    を実行することを特徴とする交通データ推定方法。
  2. 前記交通データ推定ステップにおいて、前記リンクの道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクの道路種別と異なるとき、前記リンクの速度変動相似比を推定する場合には、前記速度変動相似比記憶部に前記速度変動相似比が記憶されている前記リンクと異なる他のリンクの前記速度変動相似比を、前記リンクと前記他のリンクとの距離の逆数を加重として、加重平均することによって、前記リンクの速度変動相似比を推定すること
    を特徴とする請求項1に記載の交通データ推定方法。
  3. 路ネットワークを構成するリンクの接続データおよび道路種別を記憶する道路ネットワークデータ記憶部と、前記道路ネットワークを構成するリンクのリンク速度変動データの実績データまたは推定データをそれぞれ実績交通データまたは推定交通データとして記憶するリンク交通データ記憶部と、を少なくとも備えた交通データ推定装置であって、
    都心から郊外へ向かう経路または郊外から都心へ向かう経路である基準経路に含まれる各リンクについて、前記リンクの混雑度を示すデータとして、リンク速度の基準速度からの変動量である相対速度変動量と、その相対速度変動量が前記基準経路に沿って都心からの距離に従って減少する減衰曲線の特徴を表す減衰パラメータと、を記憶する基準経路データ記憶部と、
    前記基準経路に沿って都心側に接続されたリンクとの間で道路種別が変化するリンクについて、前記2つのリンクの相対速度変動量の比である速度変動相似比を記憶する速度変動相似比記憶部と、
    を備え、
    前記リンク交通データ記憶部に実績交通データが記憶されているリンクについて、前記リンクの実績交通データに基づき、前記リンクの相対速度変動量を算出して、前記基準経路データ記憶部に記憶する相対速度変動量算出部と、
    前記基準経路に沿って都心側に接続されたリンクとの間で道路種別が変化するリンクについて、前記リンク交通データ記憶部に実績交通データが記憶されている場合には、前記2つのリンクの相対速度変動量の比を、前記速度変動相似比として算出して、前記速度変動相似比記憶部に記憶する速度変動相似比算出部と、
    前記基準経路上の前記リンクより都心側に位置するリンクであって、かつ、前記道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクと同じリンクの相対速度変動量に基づき、前記前記減衰パラメータを算出する減衰パラメータ算出部と、
    前記基準経路に沿ったリンクの実績交通データが前記リンク交通データ記憶部に記憶されていない場合には、前記基準経路上の前記リンクより都心側に位置するリンクであって、かつ、前記道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクと同じリンクの、前記リンク交通データ記憶部に記憶されている交通データに基づき、前記リンクの交通データを推定し、
    前記リンクの道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクの道路種別と同じであるときには、前記推定した交通データを前記リンクの推定交通データとして前記リンク交通データ記憶部に記憶し、
    前記リンクの道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクの道路種別と異なるときには、前記速度変動相似比記憶部に速度変動相似比が記憶されている前記リンクと異なる他のリンクの速度変動相似比に基づき、前記リンクの速度変動相似比を推定し、前記推定した交通データに前記推定した速度変動相似比を乗じることによって、前記推定した交通データを補正し、前記補正した交通データを前記リンクの推定交通データとして前記リンク交通データ記憶部に記憶する交通データ推定部と、
    を備えることを特徴とする交通データ推定装置。
  4. 前記交通データ推定部において、前記速度変動相似比記憶部に前記速度変動相似比が記憶されている前記リンクと異なる他のリンクの前記速度変動相似比に基づき、前記リンクの速度変動相似比を推定する場合には、前記他のリンクと前記リンクとの距離の逆数を加重として、前記他のリンクの前記速度変動相似比を加重平均することにより、前記リンクの速度変動相似比を推定すること
    を特徴とする請求項3に記載の交通データ推定装置。
  5. 前記リンク交通データ記憶部に前記実績交通データが記憶されていないそれぞれのリンクについて、そのリンクの交通データを前記交通データ推定部により推定し、その推定した交通データと前記実績交通データとを併せた交通データを、車両に搭載されたカーナビゲーション装置に配信する交通データ配信部
    を、さらに、備えたことを特徴とする請求項に記載の交通データ推定装置。
  6. 道路ネットワークを構成するリンクの接続データおよび道路種別を記憶する道路ネットワークデータ記憶部と、
    前記道路ネットワークを構成するリンクのリンク速度変動データの実績データまたは推定データをそれぞれ実績交通データまたは推定交通データとして記憶するリンク交通データ記憶部と、
    都心から郊外へ向かう経路または郊外から都心へ向かう経路である基準経路に含まれる各リンクについて、前記リンクの混雑度を示すデータとして、リンク速度の基準速度からの変動量である相対速度変動量と、その相対速度変動量が前記基準経路に沿って都心からの距離に従って減少する減衰曲線の特徴を表す減衰パラメータと、を記憶する基準経路データ記憶部と、
    前記基準経路に沿って都心側に接続されたリンクとの間で道路種別が変化するリンクについて、前記2つのリンクの相対速度変動量の比である速度変動相似比を記憶する速度変動相似比記憶部と、
    前記リンク交通データ記憶部に実績交通データが記憶されているリンクについて、前記リンクの実績交通データに基づき、前記リンクの相対速度変動量を算出して、前記基準経路データ記憶部に記憶する相対速度変動量算出部と、
    前記基準経路に沿って都心側に接続されたリンクとの間で道路種別が変化するリンクについて、前記リンク交通データ記憶部に実績交通データが記憶されている場合には、前記2つのリンクの相対速度変動量の比を、前記速度変動相似比として算出して、前記速度変動相似比記憶部に記憶する速度変動相似比算出部と、
    前記基準経路上の前記リンクより都心側に位置するリンクであって、かつ、前記道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクと同じリンクの相対速度変動量に基づき、前記前記減衰パラメータを算出する減衰パラメータ算出部と、
    前記基準経路に沿ったリンクの実績交通データが前記リンク交通データ記憶部に記憶されていない場合には、前記基準経路上の前記リンクより都心側に位置するリンクであって、かつ、前記道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクと同じリンクの、前記リンク交通データ記憶部に記憶されている交通データに基づき、前記リンクの交通データを推定し、
    前記リンクの道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクの道路種別と同じであるときには、前記推定した交通データを前記リンクの推定交通データとして前記リンク交通データ記憶部に記憶し、
    前記リンクの道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクの道路種別と異なるときには、前記速度変動相似比記憶部に速度変動相似比が記憶されている前記リンクと異なる他のリンクの速度変動相似比に基づき、前記リンクの速度変動相似比を推定し、前記推定した交通データに前記推定した速度変動相似比を乗じることによって、前記推定した交通データを補正し、前記補正した交通データを前記リンクの推定交通データとして前記リンク交通データ記憶部に記憶する交通データ推定部と、
    前記リンク交通データ記憶部に記憶されている前記交通データを出力する交通データ出力部と、
    を備えた交通データ推定装置に、
    前記交通データ出力部から出力される前記交通データを入力可能なように接続されたカーナビゲーション装置であって、
    前記交通データ出力部から出力される交通データを入力する交通データ入力部と、
    前記交通データ入力部により入力した交通データ、前記カーナビゲーション装置を搭載した車両の現在位置データ、ユーザが設定する目的地データを用いて、前記車両の現在位置から前記目的地までの誘導経路を探索する誘導経路探索部と、
    前記誘導経路探索部によって探索した誘導経路を表示する誘導経路表示部と、
    を備え
    前記誘導経路表示部は、
    前記誘導経路を表示するときには、その誘導経路が前記交通データ推定装置により推定された交通データのリンクを含んでいるか否かを識別可能なように表示すること
    を特徴とするカーナビゲーション装置。
  7. 道路ネットワークを構成するリンクの接続データおよび道路種別を記憶する道路ネットワークデータ記憶部と、
    前記道路ネットワークを構成するリンクのリンク速度変動データの実績データまたは推定データをそれぞれ実績交通データまたは推定交通データとして記憶するリンク交通データ記憶部と、
    都心から郊外へ向かう経路または郊外から都心へ向かう経路である基準経路に含まれる各リンクについて、前記リンクの混雑度を示すデータとして、リンク速度の基準速度からの変動量である相対速度変動量と、その相対速度変動量が前記基準経路に沿って都心からの距離に従って減少する減衰曲線の特徴を表す減衰パラメータと、を記憶する基準経路データ記憶部と、
    前記基準経路に沿って都心側に接続されたリンクとの間で道路種別が変化するリンクについて、前記2つのリンクの相対速度変動量の比である速度変動相似比を記憶する速度変動相似比記憶部と、
    前記リンク交通データ記憶部に実績交通データが記憶されているリンクについて、前記リンクの実績交通データに基づき、前記リンクの相対速度変動量を算出して、前記基準経路データ記憶部に記憶する相対速度変動量算出部と、
    前記基準経路に沿って都心側に接続されたリンクとの間で道路種別が変化するリンクについて、前記リンク交通データ記憶部に実績交通データが記憶されている場合には、前記2つのリンクの相対速度変動量の比を、前記速度変動相似比として算出して、前記速度変動相似比記憶部に記憶する速度変動相似比算出部と、
    前記基準経路上の前記リンクより都心側に位置するリンクであって、かつ、前記道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクと同じリンクの相対速度変動量に基づき、前記前記減衰パラメータを算出する減衰パラメータ算出部と、
    前記基準経路に沿ったリンクの実績交通データが前記リンク交通データ記憶部に記憶されていない場合には、前記基準経路上の前記リンクより都心側に位置するリンクであって、かつ、前記道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクと同じリンクの、前記リンク交通データ記憶部に記憶されている交通データに基づき、前記リンクの交通データを推定し、
    前記リンクの道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクの道路種別と同じであるときには、前記推定した交通データを前記リンクの推定交通データとして前記リンク交通データ記憶部に記憶し、
    前記リンクの道路種別が前記リンクの都心側に接続されたリンクの道路種別と異なるときには、前記速度変動相似比記憶部に速度変動相似比が記憶されている前記リンクと異なる他のリンクの速度変動相似比に基づき、前記リンクの速度変動相似比を推定し、前記推定した交通データに前記推定した速度変動相似比を乗じることによって、前記推定した交通データを補正し、前記補正した交通データを前記リンクの推定交通データとして前記リンク交通データ記憶部に記憶する交通データ推定部と、
    前記リンク交通データ記憶部に記憶されている前記交通データを出力する交通データ出力部と、
    を備えた交通データ推定装置に、
    前記交通データ出力部から出力される前記交通データを入力可能なように接続されたカーナビゲーション装置であって、
    前記交通データ出力部から出力される交通データを入力する交通データ入力部と、
    前記交通データ入力部により入力した交通データ、前記カーナビゲーション装置を搭載した車両の現在位置データ、ユーザが設定する目的地データを用いて、前記車両の現在位置から前記目的地までの誘導経路を探索する誘導経路探索部と、
    前記誘導経路探索部によって探索した誘導経路を表示する誘導経路表示部と、
    を備え、
    前記誘導経路表示部は、
    前記誘導経路を表示するときには、前記表示中の誘導経路とは前記道路種別が異なる代替誘導経路についての推定所要時間および推定渋滞情報の少なくとも一方を併せて表示すること
    を特徴とするカーナビゲーション装置。
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