JP3517597B2 - 経路探索装置、経路探索方法及び経路探索用プログラムを記録した媒体 - Google Patents

経路探索装置、経路探索方法及び経路探索用プログラムを記録した媒体

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JP3517597B2 JP36689998A JP36689998A JP3517597B2 JP 3517597 B2 JP3517597 B2 JP 3517597B2 JP 36689998 A JP36689998 A JP 36689998A JP 36689998 A JP36689998 A JP 36689998A JP 3517597 B2 JP3517597 B2 JP 3517597B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路地図データ等
に基づいて、所望の出発地点から目的地点までの推奨経
路を探索する経路探索装置及び経路探索方法に関するも
のであって、特に多数の移動体が異なった出発地から異
なった目的地に移動する場合に、一部の移動体だけでな
く、すべての移動体にとって最適な経路を探索すること
のできる経路探索装置及び経路探索方法にかかる。
【0002】
【従来の技術】従来、経路探索技術はカーナビゲーショ
ンシステムに広く応用されている。例えば、デジタル道
路地図データ等に基づいて、画面に表示された道路地図
上に、ユーザが所望の出発地及び目的地を設定すると、
その出発地から目的地に至るまでの最適経路を探索し
て、その経路にしたがって車両の走行を案内するように
したものが開発されている。
【0003】このようなデジタル道路地図データ等に基
づいて経路探索を行う方法としては、例えば、Dijk
stra法等の公知のアルゴリズムに従って、出発地か
ら目的地に至るまでの経路のコスト(例えば、距離、平
均走行時間又はそれらの組合せ等)を最小にする経路を
探索する方法が知られている。また、ネットワーク状の
道路の各リンクごとに予め設定された予想旅行時間に基
づいて、経路探索を行う方法も知られている。
【0004】また、最近では、交通情報センターなどの
渋滞情報を通信により取り込んで、最も空いていて、短
時間で目的地に到達する経路を自動判定するカーナビゲ
ーションシステムも知られている。なお、本明細書にお
いて、ネットワーク状の道路のリンクとは、道路のある
分流点あるいは合流点から、次の分流点あるいは合流点
までを言うものとする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなカーナビゲーションシステムがさらに普及し、利用
車両が多くなると、各車両に最適経路が通知されるた
め、最適と予想された経路に車両が集中し、最適であっ
たはずの経路で渋滞が発生してしまうという問題があっ
た。すなわち、従来の渋滞情報などを考慮したカーナビ
ゲーションシステムでは、単に経路の探索時刻における
渋滞情報のみを考慮して各車両の最適な経路の探索を行
っているので、探索結果を通知された各車両が、その通
知に従って経路を変更した場合に、その影響が各リンク
の予想旅行時間に反映されなかった。
【0006】本発明は、上述したような従来技術の問題
点を解決するために提案されたのものであり、その目的
は、刻々変化する移動体相互の影響を考慮して、最適な
経路を探索することができる経路探索装置及び経路探索
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、複数のリンクからなるネ
ットワーク状の経路を移動する複数の移動体について、
その出発地点から目的地点に至るまでの最適な経路を探
索する経路探索装置において、前記ネットワーク状の経
路の各リンクについて、時刻毎のコストの初期値を設定
するコスト設定部と、前記各移動体について、その出発
地点から目的地点までのリンクのコストを積算する演算
部と、前記各移動体について、前記コストの合計が最小
になる経路を探索する経路探索部と、前記経路探索部に
より検出された経路に沿って、各移動体を移動させてシ
ミュレーションを行なうシミュレーション部と、前記シ
ミュレーションの結果に基づいて、前記検出された経路
が最適な経路であるか否かを判断する判定部と、前記判
定部において、前記検出された経路が最適な経路でない
と判断された場合に、前記シミュレーションの結果得ら
れた情報に基づいて、前記コストを修正するコスト修正
部とを備えたことを特徴とする。
【0008】請求項9に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明を方法の観点から捉えたものであって、複数
のリンクからなるネットワーク状の経路を移動する複数
の移動体について、その出発地点から目的地点に至るま
での最適な経路を探索する経路探索方法において、前記
ネットワーク状の経路の各リンクについて、時刻毎のコ
ストの初期値を設定するステップと、各移動体ごとに少
なくとも出発時刻、出発地点及び目的地点のデータを取
得するステップと、これらのデータに基づいて各移動体
について少なくとも1つの走行経路の候補を生成するス
テップと、各経路候補ごとに出発地点から目的地点まで
のコストを合計し、各移動体について、それぞれの経路
候補ごとに求められたコストの合計が最小となる経路を
検索するステップと、検出された経路に沿って、各移動
体を移動させてシミュレーションを行なうステップと、
シミュレーションの結果に基づいて、前記検出された経
路が最適な経路であるか否かを判断するステップと、前
記検出された経路が最適な経路でないと判断された場合
に、所定のルールに従ってコストを修正するステップと
を含むことを特徴とする。
【0009】上記のような構成を有する請求項1及び請
求項9に記載の発明によれば、経路探索部による、各リ
ンクの時刻毎に設定されたコストの合計が最小になる経
路の探索、シミュレーション部による、探索された経路
通りに各移動体が移動するシミュレーション、コスト修
正部による、シミュレーション結果に基づくコストの修
正が繰り返されることにより、移動体の行動を反映した
コストが設定され、そのコストに従って経路の探索がな
されるので、移動体の集中が抑えられ、渋滞の発生を回
避することができる。つまり、シミュレーションの結
果、移動体が集中し、渋滞が発生すると、渋滞発生時刻
のリンクに対応するコストが上昇し、次の経路探索で
は、渋滞が発生した時刻にそのリンクを通過することを
避ける経路が選択されるようになるので、移動体の集中
が抑えられ、渋滞の発生を回避できる。
【0010】請求項2に記載の発明は、複数のリンクか
らなるネットワーク状の経路を移動する複数の移動体の
うち、一部の移動体の運行状況のみを把握することがで
きる場合に、前記一部の移動体について、その出発地点
から目的地点に至るまでの最適な経路を探索する経路探
索装置において、前記各リンクの時刻毎の平均交通量を
記憶する平均交通量記憶部と、前記ネットワーク状の経
路の各リンクについて、時刻毎のコストの初期値を設定
するコスト設定部と、前記各移動体について、その出発
地点から目的地点までのリンクのコストを積算する演算
部と、前記各移動体について、前記コストの合計が最小
になる経路を探索する経路探索部と、前記経路探索部に
より検出された経路と、前記平均交通量記憶部に記憶さ
れている各リンクの平均交通量に基づいてシミュレーシ
ョンを行なうシミュレーション部と、前記シミュレーシ
ョンの結果に基づいて、前記検出された経路が最適な経
路であるか否かを判断する判定部と、前記判定部におい
て、前記検出された経路が最適な経路でないと判断され
た場合に、前記シミュレーションの結果得られた情報に
基づいて、前記コストを修正するコスト修正部とを備え
たことを特徴とする。
【0011】請求項10に記載の発明は、上記請求項1
に記載の発明を方法の観点から捉えたものであって、複
数のリンクからなるネットワーク状の経路を移動する複
数の移動体のうち、一部の移動体の運行状況のみを把握
することができる場合に、前記一部の移動体について、
その出発地点から目的地点に至るまでの最適な経路を探
索する経路探索方法において、各リンクの時刻毎の平均
交通量を記憶するステップと、前記ネットワーク状の経
路の各リンクについて、時刻毎のコストの初期値を設定
するステップと、各移動体ごとに少なくとも出発時刻、
出発地点及び目的地点のデータを取得するステップと、
これらのデータに基づいて各移動体について少なくとも
1つの走行経路の候補を生成するステップと、各経路候
補ごとに出発地点から目的地点までのコストを合計し、
各移動体について、それぞれの経路候補ごとに求められ
たコストの合計が最小となる経路を検索するステップ
と、検出された経路と各リンクの平均交通量に基づいて
シミュレーションを行なうステップと、シミュレーショ
ンの結果に基づいて、前記検出された経路が最適な経路
であるか否かを判断するステップと、前記検出された経
路が最適な経路でないと判断された場合に、所定のルー
ルに従ってコストを修正するステップとを含むことを特
徴とする。
【0012】上記のような構成を有する請求項2及び請
求項10に記載の発明によれば、過去の情報から得られ
た各リンクの時刻毎の平均交通量を記憶する平均交通量
記憶部を備えることにより、一部の移動体の情報しか得
られない場合でも、平均交通量を用いてシミュレーショ
ンすることにより、請求項1に記載の発明と同様の効果
を得ることができる。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の経路探索装置において、前記コスト修正
部が、シミュレーションの結果が得られるたびに、コス
トを、修正前のコストに基づくシミュレーションの結果
得られた各リンクの時刻毎の旅行時間に近付けるように
修正することを特徴とする。上記のような構成を有する
請求項3に記載の発明によれば、コストを旅行時間に近
付けることにより、経路探索によって、旅行時間が最小
になる経路を選択することができる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の経路探索装置において、前記コスト修正
部が、各リンクごとに、シミュレーションの時点でその
リンクに与えられている現コストと、その現コストを用
いてシミュレーションを行った結果得られた旅行時間と
の差に、一定の割合の修正係数を乗じて得られる値を前
記現コストに加えることにより、新たなコストを算定す
るものであることを特徴とする。上記のような構成を有
する請求項4に記載の発明によれば、各リンクのコスト
を、徐々にそのリンクの旅行時間に収束させることがで
きる。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の経路探索装置において、前記コスト設定
部が、コストの初期値として、各リンクの長さに比例し
た値を設定することを特徴とする。請求項6に記載の発
明は、請求項1又は請求項2に記載の経路探索装置にお
いて、前記コスト設定部が、コストの初期値として、予
め決めた日数前から前日までの同時刻の平均旅行時間を
設定することを特徴とする。
【0016】上記のような構成を有する請求項5又は請
求項6に記載の発明によれば、経路探索、シミュレーシ
ョン、コスト修正の繰り返し回数を減らすことができ
る。すなわち、請求項5に記載の発明のようにコストの
初期値を設定すると、各移動体が最短経路を移動する状
態から経路探索を開始することができる。一方、請求項
6に記載の発明のようにコストの初期値を設定すると、
過去の実際の旅行時間がコストの初期値として設定され
るので、移動体の移動パターンが大きく変化していない
場合には、経路探索の開始時から、最終的なコストに近
いコストを設定することができる。
【0017】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請
求項6のいずれか一に記載の経路探索装置において、前
記経路探索部が、コストの合計の最小値の上位から予め
設定された数の経路を選択し、各移動体に確率的にこれ
らの経路を割り振るように構成されていることを特徴と
する。上記のような構成を有する請求項7に記載の発明
によれば、移動体の数が多い場合やコスト設定の時間刻
み幅が大きい場合に、同じコストを使って探索される移
動体数が多くなっても、各移動体に確率的に経路を割り
振ることにより、移動体の集中を防ぐことができる。
【0018】請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請
求項7のいずれか一に記載の経路探索装置において、前
記判定部が、前記検出された経路に基づいて行われたシ
ミュレーションの結果得られたある移動体の旅行時間
と、その移動体が他の移動体の影響を受けずに移動した
場合の理想的な旅行時間との比が、全移動体について一
定値以下になった場合に、検出された経路が最適な経路
であると判断するように構成されていることを特徴とす
る。上記のような構成を有する請求項8に記載の発明に
よれば、シミュレーションの結果得られた各移動体の旅
行時間を、理想的な旅行時間に近づけることができるよ
うに、各移動体について最適経路を検出することができ
るので、精度の高い経路探索を実現できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以
下、実施形態という)について、図面を参照して具体的
に説明する。なお、第1実施形態は、すべての移動体に
本発明の経路探索装置が適用される場合を示し、第2実
施形態は、一部の移動体に本発明の経路探索装置が適用
される場合を示している。
【0020】[1.第1実施形態]本実施形態は、ネッ
トワーク状の道路を走行するすべての移動体に、本発明
の経路探索装置が適用される場合を示したものである。
すなわち、この実施形態では、すべての移動体の現在位
置(時刻と出発地)及び目的地が経路探索装置に入力さ
れることが可能であると共に、経路探索装置によって得
られた各移動体ごとの最適経路が、リアルタイムで各移
動体に伝達されることを前提としている。もちろん、こ
の実施形態は、ネットワーク状の道路を走行する多数の
移動体を対象としているので、誤差の範囲に止まる少数
の移動体がこの条件に当てはまらない場合にも実現可能
である。
【0021】[1−1.構成]図1は、本発明の第1実
施形態の構成を示すブロック図である。すなわち、本実
施形態の経路探索装置は、ユーザが各移動体ごとにその
出発時刻、出発地点及び目的地点等のデータを入力する
入力部1と、その出発地点及び目的地点のデータに基づ
いて、走行経路の候補を生成する経路候補生成部2とを
備えている。また、ネットワーク状の道路の各リンクに
ついて時刻毎のコストの初期値を設定するコスト設定部
3と、設定されたコスト及び修正されたコストを記憶す
るコスト記憶部4と、前記経路候補生成部2によって生
成された経路候補の各リンクに対応するコストを、前記
コスト記憶部4から抽出するコスト抽出部5と、各経路
候補ごとにそのコストを合計する演算部6を備えてい
る。
【0022】また、本実施形態の経路探索装置は、前記
演算部6の演算結果から、各移動体について、コストの
合計が最小となる経路を検出する最適経路検出部7と、
各移動体がそれぞれ最適経路を走行する場合のシミュレ
ーションを行なうシミュレーション部8と、シミュレー
ションの結果、検出された最適経路が、他の移動体の影
響を考慮しても真に最適な経路であるか否かを判断する
判定部9を備えている。さらに、前記判定部9によっ
て、検出された最適経路は最適なものではないと判断さ
れた場合に、後述する所定のルールに従ってコストを修
正するコスト修正部10と、検出された最適経路が最適
なものであると判断された場合に、その経路を各移動体
ごとに表示する表示部11とを備えている。
【0023】なお、前記経路候補生成部2は、例えば、
出発地点から目的地点までの距離が最短のものから、予
め設定された数だけ走行経路の候補を選択するように構
成されている。また、前記判定部9は、シミュレーショ
ンの実行時点に設定されているコストにおいて、ある移
動体の経路に沿ったリンクのコストの合計値Cと、シミ
ュレーションの結果得られた旅行時間Tの差が、全移動
体について一定値以下になるか、あるいは、コストの合
計値Cと旅行時間Tとの差の平均値が一定値以下になる
か、あるいは、シミュレーションの結果得られたある移
動体の旅行時間Tと、その移動体が他の移動体の影響を
受けずに移動した場合の理想的な旅行時間tとの比(T
/t、以下、遅延率という)が、全移動体について一定
値以下になるか、あるいは、旅行時間Tと理想的な旅行
時間tとの比の平均値が一定値以下になった場合には、
検出された最適経路が真に最適な経路であるとの判断を
行うように構成されている。
【0024】[1−1−1.コストの初期値]図2は、
前記コスト設定部3によって設定された各リンクの時刻
毎(例えば、1秒ごと)のコストの初期値の一例を示し
たものである。なお、この初期値としては、平均旅行時
間やリンクの長さに比例した値が設定されるが、図2で
は、各リンクを最大速度で走行した時に要する旅行時間
を初期値として与えている。
【0025】例えば、図3に示したようなネットワーク
状の道路において、LlからL16まで16本のリンク
があり、矢印方向に一方通行であると仮定する。そし
て、ある移動体がD2からリンクL2→L9→…の順に
走行するとした場合、まず、図2の表において、リンク
番号L2、時刻1の値“16.7”が抽出され、続い
て、リンク番号L9、時刻(16.7+1)の値が抽出
されるように構成されている。
【0026】[1−1−2.シミュレーション]前記シ
ミュレーション部8で行われるシミュレーションの形態
には、大別して微視的ネットワークシミュレーションモ
デルと巨視的ネットワークシミュレーションモデルが考
えられる。この微視的ネットワークシミュレーションモ
デルは、車両1台1台の振る舞いをシミュレーションす
るモデルであり、このシミュレーションによって、各車
両の経路、旅行時間、遅延率、ある時刻の位置、速度、
各リンクの旅行時間、平均速度、交通量などの情報が得
られる。
【0027】一方、巨視的ネットワークシミュレーショ
ンモデルは、個々の車両を扱うのではなく、車群あるい
は車両の流れを扱うモデルであり、このシミュレーショ
ンによって、車両の総旅行距離、平均速度、リンクの平
均密度、交通量などの情報が得られる。
【0028】以下に公知のシミュレータを挙げる。すな
わち、微視的ネットワークシミュレーションモデルで
は、MIC−STRAN(Microscopic S
imulation of Traffic Netw
ork)がある。これは、科学警察研究所を中心に開発
されたモデルである。一方、巨視的ネットワークシミュ
レーションモデルでは、MIC−STRAN(Micr
oscopic Simulation of Tra
ffic Network)(科学警察研究所を中心に
開発されたモデル)やTRANSYT(A Traff
ic Network Study Tool)(19
67年英国のTRRL(現TRL Transport
Research Laboratory)で開発)
等がある。
【0029】[1−1−3.コストの修正]コスト修正
部10におけるコストの修正は、シミュレーションの結
果得られた各リンクの時刻毎の旅行時間に基づいて、コ
ストを旅行時間に近付けるように、次式のように修正す
る。
【数1】 なお、上式において、
【数2】 は、n回の修正後のリンクlの時刻tに対するコストを
表し、
【数3】 は、n回目のシミュレーション結果のリンクlの時刻t
に対する旅行時間を表す。また、εは修正係数であり、
正の小さな値である。
【0030】以下、上式に基づいて、順次コストを修正
することによって、コストを徐々に旅行時間に収束させ
ることができる点について説明する。すなわち、上式に
おいて、まず、コストの初期値c0を用いてシミュレー
ションを行い、あるリンクについて、そのリンクの旅行
時間t1を取得し、その旅行時間t1とそのリンクのコ
ストの初期値c0との差に、一定の割合の修正係数εを
乗じて得られる値を、コストの初期値c0に加えること
により、新たなコストc1を算定する。続いて、この新
たなコストc1を用いてシミュレーションを行い、ある
リンクについて、そのリンクの旅行時間t2を取得し、
その旅行時間t2とそのリンクのコストc1との差に、
一定の割合の修正係数εを乗じて得られる値を、コスト
c1に加えることにより、新たなコストc2を算定す
る。
【0031】このようにして順次コストを修正すること
によって、各リンクのコストを、徐々にそのリンクの旅
行時間に収束させることができる。
【0032】なお、上式のように修正係数εを用いて修
正することとしたのは、以下の理由による。すなわち、
シミュレーションで得られた各リンクの旅行時間を、そ
のままコストの修正値として採用した場合には、コスト
の修正量が大きくなりすぎ、次の経路探索のときに、ほ
とんどの移動体はコストが大きくなった経路を避けてし
まい、シミュレーションの結果コストが小さいところに
移動体が集中することになる。この状態で再度シミュレ
ーションをすると、今度は逆に前回のシミュレーション
でコストが高くなったリンクには移動体が集中しないこ
とになり、コストを大幅に修正しなければならない。
【0033】このように、シミュレーションで得られた
各リンクの旅行時間を、そのままコストの修正値として
採用した場合には、シミュレーションをする度にコスト
の低い側に車両が集中することが繰り返されるだけで、
最適なコストを求めることはできない。
【0034】そこで、本実施形態においては、シミュレ
ーションの時点でそのリンクに与えられている現コスト
と、その現コストを用いてシミュレーションを行った結
果得られた旅行時間との差を、例えば1%程度ずつ修正
し、シミュレーションを多数回繰り返すことによって、
最適なコストに収束させるようにしたものである。
【0035】なお、上式のように、各リンクの旅行時間
に一致するようにコストを修正した場合には、最適経路
検出部7においては、出発地点から目的地点に至るまで
の全旅行時間が最小となる経路の探索が行われる。ま
た、各リンクの密度に一致するようにコストを修正する
ことも可能である。この場合は、最適経路検出部7にお
いて、密度が最小となる経路の探索が行われ、渋滞がな
いだけでなく、なるべく空いている経路が最適経路とし
て検出される。さらに、各リンクの旅行時間T、密度
D、リンク長Lのうちから選択された2要素、あるいは
全要素からなる次式のようにコストを修正することもで
きる。なお、kt ,kd ,kl はパラメータであり、0
または正の値である。また、次式に基づいて修正した場
合は、旅行時間、密度、距離を統合的に考慮した経路が
最適経路として検出される。
【0036】
【数4】kt T+kd D+kl L [1−2.作用]図4は、本発明の第1実施形態の処理
の手順を示すフローチャートである。まず、各リンクの
時刻毎のコストの初期値を設定する(ステップ40
1)。続いて、各移動体ごとにユーザが入力した出発時
刻、出発地点及び目的地点等のデータを取得し(ステッ
プ402)、出発地点及び目的地点のデータに基づい
て、各移動体について、走行経路の候補を生成する(ス
テップ403)。
【0037】次に、生成された経路候補の各リンクに対
応するコストの初期値をコスト記憶部4から抽出し(ス
テップ404)、各経路候補ごとに出発地点から目的地
点までのコストを合計する(ステップ405)。続い
て、各移動体について、それぞれの経路候補ごとに求め
られたコストの合計が最小となる最適経路を検索し(ス
テップ406)、各移動体がそれぞれの最適経路を走行
したと仮定して、シミュレーションを行なう(ステップ
407)。
【0038】シミュレーションの結果に基づいて、予め
設定された方法で遅延率Dを計算し(ステップ40
8)、遅延率Dがある値D0 より大きいか否かを判断し
(ステップ409)、小さかった場合には、ステップ4
06で検出された最適経路は、他の移動体の影響を考慮
しても真に最適な経路であると判断し、各移動体にそれ
ぞれの最適経路を表示する(ステップ410)。
【0039】一方、ステップ409において、遅延率D
がある値D0 より大きい場合には、検出された最適経路
は最適なものではないと判断し、[1−1−3.コスト
の修正]で述べたような所定のルールに従ってコストを
修正し(ステップ411)、ステップ404に戻る。そ
して、ステップ403においてすでに生成されている経
路候補の各リンクに対応するコストの修正値を抽出し
(ステップ404)、改めて各経路候補ごとに出発地点
から目的地点までのコストを合計する(ステップ40
5)。以下、同様にして、遅延率が所定の値以下になる
まで、最適経路の検索、シミュレーション、コストの修
正が繰り返される。
【0040】[1−3.効果]以上述べたように、本実
施形態の経路探索装置においては、予め設定された各リ
ンクのコストの初期値を用いて最適経路を検出し、この
最適経路に基づいてシミュレーションを行い、その際の
遅延率が所定の値以上であった場合には、所定のルール
にしたがってコストを修正し、再度最適経路を検索し、
シミュレーションを行う。これらの操作を繰り返すこと
によって、移動体の行動を反映したコストが設定され、
そのコストに従って経路が探索されることによって、移
動体の集中が抑えられ、渋滞の発生を回避できる。つま
り、シミュレーションの結果、移動体が集中し、渋滞が
発生すると、渋滞発生時刻のリンクに対応するコストが
上昇する。そして次の経路探索では、渋滞が発生した時
刻にそのリンクを通過することを避ける経路が選択され
るようになり、移動体の集中が抑えられ、渋滞の発生を
回避できる高精度な経路探索を実現することができる。
【0041】
【実施例】続いて、本発明を車両の経路探索に適用した
より具体的な実施例について説明する。図3は車両が走
行するネットワーク状の道路である。今、4箇所の入口
(Dl〜D4)から車両が進入し、4箇所の出口(D5
〜D8)に出ていくと仮定する。リンクはLl〜L16
まで16本あり、矢印方向に一方通行である。また、図
中の円は分流点あるいは合流点で、リンクの接合点にな
っている。なお、この道路の規模は、D2とD7の直線
距離が約1500メートルである。
【0042】このようなネットワーク状の道路内を走行
する全車両の出発時刻、出発位置(入口)、目的位置
(出口)の情報が得られるとする。また、300秒間に
進入する車両について経路探索を行なう。コストは各リ
ンク1秒毎に設定され、初期値として、図2に示したよ
うに、リンクを法定の最大速度(毎秒20メートル)で
走行した時に要する旅行時間を設定する。また、コスト
の修正は数1にしたがって行い、修正係数εは0.01
とする。
【0043】なお、図5は、初期設定されたコストを示
す図であり、各リンクの時刻毎のコストの初期値を示し
ている。ここでは初期値としてリンクを最大速度で走行
した時に要する旅行時間を与えている。また、図6は、
図5に示した初期設定されたコストを用いて、各移動体
ごとに最適経路を検索し、検出された最適経路に基づい
てシミュレーションを実行した時の旅行時間を示した図
である。図から明らかなように、シミュレーションの後
半で、リンクL2、L3、L9、Lllの旅行時間が大
きくなり、図3に示したネットワーク状の道路のうち、
D4からの車両が合流する点を先頭に渋滞が発生してい
ることが分かる。
【0044】図7は、図4に示したフローチャートにし
たがって、コストの修正が1000回行なわれた後のコ
ストを示す図である。また、図8は、コストの修正が1
000回行なわれた後のコスト(図7参照)を用いて、
各移動体ごとに最適経路を検索し、検出された最適経路
に基づいてシミュレーションを実行した時の旅行時間を
示した図である。
【0045】初期設定されたコストを示す図5と、10
00回の修正後のコストを示す図7とを比較すると、図
7のコストを示す図は、図8の旅行時間を示す図に近い
値になっていることがわかる。また、初期設定されたコ
ストに基づいて検出された最適経路を用いてシミュレー
ションを実行した時の旅行時間を示した図6において
は、シミュレーションの後半で、渋滞のために旅行時間
が大きくなっていたが、1000回の修正後のコストに
基づいて検出された最適経路を用いてシミュレーション
を実行した時の旅行時間を示した図8においては、シミ
ュレーションの後半においても旅行時間は大きくなら
ず、渋滞が解消されていることが分かる。
【0046】また、図9は、コストの修正を1000回
行なった時の車両平均遅延率の推移を表すグラフであ
り、横軸は修正回数を示し、縦軸は車両平均遅延率を示
している。図から明らかなように、初めの約100回の
修正で遅延率は大幅に減少し、その後約500回までは
大きく振動しているが、その後は小さな振動だけで、ほ
ぼ安定している。
【0047】図10は、コストの修正を1000回行な
った時のリンク平均遅延率の推移を表すグラフであり、
横軸は修正回数を示し、縦軸はリンク平均遅延率を示し
ている。これも車両平均遅延率と同様に、初めの約10
0回の修正で遅延率が減少し、その後約500回までは
大きく振動しているが、その後は小さな振動だけで、ほ
ぼ安定した結果が得られている。
【0048】[2.第2実施形態]本実施形態は、ネッ
トワーク状の道路を走行する多数の移動体のうち、一部
の移動体については本発明の経路探索装置との間で情報
の授受が可能であり、その運行状況を把握することがで
きるが、残りの移動体についてはその運行状況を把握す
ることができない場合に、これらの残りの移動体につい
ては、過去の運行状況を示すデータを用いることによっ
て、経路探索を行うものである。なお、本実施形態にお
いて、運行状況を把握することができる一部の移動体
は、その移動体が経路変更を行った場合に、各リンクの
コストに影響を与えることができる程度の数があること
が前提である。
【0049】[2−1.構成]図11は、本発明の第2
実施形態の構成を示すブロック図であり、図1に示した
第1実施形態の構成要素に、リンク平均交通量記憶部2
0を加えたものである。その他の構成は、図1と同様で
あるので説明は省略する。前記リンク平均交通量記憶部
20は、各リンクの過去の平均交通量Vを記憶してお
り、この平均交通量Vをシミュレーション部21に出力
するように構成されている。なお、この平均交通量は、
シミュレーションの結果、コストが修正された場合であ
っても、修正されたコストに関わりなく、そのリンクを
通過する移動体の数量を示すものである。従って、シミ
ュレーション部21では、最適経路検出部7から入力さ
れる、その運行状況が把握されている一部の移動体につ
いての最適経路Rと、リンク平均交通量記憶部20から
入力される各リンクの過去の平均交通量Vに基づいてシ
ミュレーションを行うことができる。
【0050】[2−2.作用]図12は、本発明の第2
実施形態の処理の手順を示すフローチャートである。第
2実施形態においては、図4に示した第1実施形態のフ
ローチャートのステップ406とステップ407の間
に、リンク平均交通量記憶部20から平均交通量Vを取
得するステップ412が挿入されている。その他の処理
の手順は、第1実施形態と同様であるので、説明は省略
する。
【0051】すなわち、ステップ406において、その
運行状況を把握することができる各移動体について、そ
れぞれの経路候補ごとに求められたコストの合計が最小
となる最適経路を検索し、この最適経路の各リンクにつ
いて、予め記憶されている平均交通量Vを取得する(ス
テップ412)。そして、この平均交通量Vに相当する
移動体が、それぞれの最適経路を走行したと仮定して、
シミュレーションを行なう(ステップ407)。
【0052】[2−3.効果]以上述べたように、本実
施形態の経路探索装置によれば、ネットワーク状の道路
を走行する一部の移動体だけに、本発明の経路探索装置
が適用される場合であっても、各リンクの過去の平均交
通量を記憶するリンク平均交通量記憶部を設けることに
よって、この平均交通量に基づいてシミュレーションを
行うことができるので、第1実施形態と同様に、移動体
相互の影響を考慮した高精度な経路探索を実現すること
ができる。
【0053】[3.第3実施形態]本実施形態は、上記
第1実施形態の変形例を示したものであり、Dijks
tra法等の公知のアルゴリズムを用いて最適経路を探
索するものである。なお、Dijkstra法を適用す
ると、探索領域と各リンクのコストが決まっている場合
に、探索領域内の全ノード(リンクとリンクの接点、あ
るいはリンクの端点)について、出発地点からのコスト
の合計の最小値を小さい方から順に確定していくことが
できる。また、この方法においては、各ノードに、直前
に通るノードを記憶させておくので、目的地点の直前に
通るノード、またそのノードの直前に通るノードと逆に
辿って行くと、最後に出発地点に到達することになる。
したがって、このようにして辿った経路の逆が、コスト
が最小となる経路として検出される。
【0054】図13は、本発明の第3実施形態の構成を
示すブロック図であり、図1と比較して、探索領域設定
部30、演算部31及び最適経路検出部32が異なって
いる。以下、第1実施形態との相違部分について説明す
る。
【0055】すなわち、ネットワーク状の経路の中のよ
り狭い範囲について探索を実行する場合に、探索領域設
定部30によって、所望の探索領域を設定する。また、
演算部31においては、設定された探索領域について、
Dijkstra法等の公知のアルゴリズムを用いて、
各ノードのコストの合計の最小値と、その経路の直前の
ノードを計算する。さらに、最適経路検出部32におい
ては、前記演算部31の結果を用い、目的地点から直前
のノードを順次辿っていき、最適経路を検出する。そし
て、検出された最適経路を用いて、上記第1実施形態と
同様に、シミュレーション及びコストの修正を繰り返
す。
【0056】[4.他の実施形態]なお、本発明は上記
の実施形態に限定されるものではなく、以下のような変
形例が考えられる。すなわち、上記の実施形態において
は、コストの初期値を設定するコスト設定部と、コスト
を修正するコスト修正部とを別の構成要素として記載し
たが、これらを一体に構成しても良い。
【0057】また、移動体の数が多い場合、あるいはコ
スト設定の時間刻み幅が大きい場合には、同じコストを
使って探索される移動体数が多くなるため、1つの経路
に集中する恐れがある。そのため、最適経路検出部を、
最適な経路を1つだけ検出するのではなく、検索した複
数の経路の中で、コストの合計が最小のものから順に、
予め決めた数の経路を選択し、各移動体に確率的にこれ
らの経路を割り振るように構成することもできる。その
結果、移動体の数が多い場合やコスト設定の時間刻み幅
が大きい場合であっても、移動体の集中を防止すること
ができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
刻々変化する移動体相互の影響を考慮して、最適な経路
を探索することができる経路探索装置及び経路探索方法
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の経路探索装置の第1実施形態の構成を
示すブロック図である。
【図2】コスト設定部によって設定された各リンクの時
刻毎のコストの初期値の一例を示す図である。
【図3】シミュレーション実験に用いたネットワーク状
の道路の一例を示す図である。
【図4】第1実施形態の処理の手順を示すフローチャー
トである。
【図5】初期設定されたコストを示す図である。
【図6】図5に示した初期設定されたコストを用いて、
各移動体ごとに最適経路を検索し、検出された最適経路
に基づいてシミュレーションを実行した時の旅行時間を
示す図である。
【図7】図4に示したフローチャートにしたがってコス
トの修正が1000回行われた後のコストを示す図であ
る。
【図8】図7に示した修正されたコストを用いて、各移
動体ごとに最適経路を検索し、検出された最適経路に基
づいてシミュレーションを実行した時の旅行時間を示す
図である。
【図9】コストの修正を1000回行った時の車両平均
遅延率の推移を表すグラフである。
【図10】コストの修正を1000回行った時のリンク
平均遅延率の推移を表すグラフである。
【図11】本発明の経路探索装置の第2実施形態の構成
を示すブロック図である。
【図12】第2実施形態の処理の手順を示すフローチャ
ートである。
【図13】本発明の経路探索装置の第3実施形態の構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…入力部 2…経路候補生成部 3…コスト設定部 4…コスト記憶部 5…コスト抽出部 6…演算部 7…最適経路検出部 8…シミュレーション部 9…判定部 10…コスト修正部 11…表示部 20…リンク平均交通量記憶部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−17098(JP,A) 特開 平7−55494(JP,A) 特開 平7−219633(JP,A) 特開 平8−235496(JP,A) 特開 平8−287394(JP,A) 特開 平9−133540(JP,A) 特開 平11−126294(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 21/00 - 21/36 G08G 1/00 - 1/137 G05D 1/02

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のリンクからなるネットワーク状の
    経路を移動する複数の移動体について、その出発地点か
    ら目的地点に至るまでの最適な経路を探索する経路探索
    装置において、 前記ネットワーク状の経路の各リンクについて、時刻毎
    のコストの初期値を設定するコスト設定部と、 前記各移動体について、その出発地点から目的地点まで
    のリンクのコストを積算する演算部と、 前記各移動体について、前記コストの合計が最小になる
    経路を探索する経路探索部と、 前記経路探索部により検出された経路に沿って、各移動
    体を移動させてシミュレーションを行なうシミュレーシ
    ョン部と、 前記シミュレーションの結果に基づいて、前記検出され
    た経路が最適な経路であるか否かを判断する判定部と、 前記判定部において、前記検出された経路が最適な経路
    でないと判断された場合に、前記シミュレーションの結
    果得られた情報に基づいて、前記コストを修正するコス
    ト修正部と、を備えたことを特徴とする経路探索装置。
  2. 【請求項2】 複数のリンクからなるネットワーク状の
    経路を移動する複数の移動体のうち、一部の移動体の運
    行状況のみを把握することができる場合に、前記一部の
    移動体について、その出発地点から目的地点に至るまで
    の最適な経路を探索する経路探索装置において、 前記各リンクの時刻毎の平均交通量を記憶する平均交通
    量記憶部と、 前記ネットワーク状の経路の各リンクについて、時刻毎
    のコストの初期値を設定するコスト設定部と、 前記各移動体について、その出発地点から目的地点まで
    のリンクのコストを積算する演算部と、 前記各移動体について、前記コストの合計が最小になる
    経路を探索する経路探索部と、 前記経路探索部により検出された経路と、前記平均交通
    量記憶部に記憶されている各リンクの平均交通量に基づ
    いてシミュレーションを行なうシミュレーション部と、 前記シミュレーションの結果に基づいて、前記検出され
    た経路が最適な経路であるか否かを判断する判定部と、 前記判定部において、前記検出された経路が最適な経路
    でないと判断された場合に、前記シミュレーションの結
    果得られた情報に基づいて、前記コストを修正するコス
    ト修正部と、を備えたことを特徴とする経路探索装置。
  3. 【請求項3】 前記コスト修正部は、シミュレーション
    の結果が得られるたびに、コストを、修正前のコストに
    基づくシミュレーションの結果得られた各リンクの時刻
    毎の旅行時間に近付けるように修正することを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の経路探索装置。
  4. 【請求項4】前記コスト修正部は、各リンクごとに、シ
    ミュレーションの時点でそのリンクに与えられている現
    コストと、その現コストを用いてシミュレーションを行
    った結果得られた旅行時間との差に、一定の割合の修正
    係数を乗じて得られる値を前記現コストに加えることに
    より、新たなコストを算定するものである請求項1又は
    請求項2に記載の経路探索装置。
  5. 【請求項5】 前記コスト設定部は、コストの初期値と
    して、各リンクの長さに比例した値を設定することを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載の経路探索装置。
  6. 【請求項6】 前記コスト設定部は、コストの初期値と
    して、予め決めた日数前から前日までの同時刻の平均旅
    行時間を設定することを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の経路探索装置。
  7. 【請求項7】 前記経路探索部は、コストの合計の最小
    値の上位から予め設定された数の経路を選択し、各移動
    体に確率的にこれらの経路を割り振るように構成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか
    一に記載の経路探索装置。
  8. 【請求項8】 前記判定部は、前記検出された経路に基
    づいて行われたシミュレーションの結果得られたある移
    動体の旅行時間と、その移動体が他の移動体の影響を受
    けずに移動した場合の理想的な旅行時間との比が、全移
    動体について一定値以下になった場合に、検出された経
    路が最適な経路であると判断するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一に
    記載の経路探索装置。
  9. 【請求項9】 複数のリンクからなるネットワーク状の
    経路を移動する複数の移動体について、その出発地点か
    ら目的地点に至るまでの最適な経路を探索する経路探索
    方法において、 前記ネットワーク状の経路の各リンクについて、時刻毎
    のコストの初期値を設定するステップと、 各移動体ごとに少なくとも出発時刻、出発地点及び目的
    地点のデータを取得するステップと、 これらのデータに基づいて各移動体について少なくとも
    1つの走行経路の候補を生成するステップと、 各経路候補ごとに出発地点から目的地点までのコストを
    合計し、各移動体について、それぞれの経路候補ごとに
    求められたコストの合計が最小となる経路を検索するス
    テップと、 検出された経路に沿って、各移動体を移動させてシミュ
    レーションを行なうステップと、 シミュレーションの結果に基づいて、前記検出された経
    路が最適な経路であるか否かを判断するステップと、 前記検出された経路が最適な経路でないと判断された場
    合に、所定のルールに従ってコストを修正するステップ
    と、を含むことを特徴とする経路探索方法。
  10. 【請求項10】 複数のリンクからなるネットワーク状
    の経路を移動する複数の移動体のうち、一部の移動体の
    運行状況のみを把握することができる場合に、前記一部
    の移動体について、その出発地点から目的地点に至るま
    での最適な経路を探索する経路探索方法において、 各リンクの時刻毎の平均交通量を記憶するステップと、 前記ネットワーク状の経路の各リンクについて、時刻毎
    のコストの初期値を設定するステップと、 各移動体ごとに少なくとも出発時刻、出発地点及び目的
    地点のデータを取得するステップと、 これらのデータに基づいて各移動体について少なくとも
    1つの走行経路の候補を生成するステップと、 各経路候補ごとに出発地点から目的地点までのコストを
    合計し、各移動体について、それぞれの経路候補ごとに
    求められたコストの合計が最小となる経路を検索するス
    テップと、 検出された経路と各リンクの平均交通量に基づいてシミ
    ュレーションを行なうステップと、 シミュレーションの結果に基づいて、前記検出された経
    路が最適な経路であるか否かを判断するステップと、 前記検出された経路が最適な経路でないと判断された場
    合に、所定のルールに従ってコストを修正するステップ
    と、を含むことを特徴とする経路探索方法。
  11. 【請求項11】 複数のリンクからなるネットワーク状
    の経路を移動する複数の移動体について、その出発地点
    から目的地点に至るまでの最適な経路を探索する経路探
    索用プログラムを記録した媒体であって、 前記プログラムが、 前記ネットワーク状の経路の各リンクについて、時刻毎
    のコストの初期値を設定させるステップと、 各移動体ごとに少なくとも出発時刻、出発地点及び目的
    地点のデータを取得させるステップと、 これらのデータに基づいて各移動体について少なくとも
    1つの走行経路の候補を生成させるステップと、 各経路候補ごとに出発地点から目的地点までのコストを
    合計し、各移動体について、それぞれの経路候補ごとに
    求められたコストの合計が最小となる経路を検索させる
    ステップと、 検出された経路に沿って、各移動体を移動させてシミュ
    レーションを行なわせるステップと、 シミュレーションの結果に基づいて、前記検出された経
    路が最適な経路であるか否かを判断させるステップと、 前記検出された経路が最適な経路でないと判断された場
    合に、所定のルールに従ってコストを修正させるステッ
    プと、 各移動体にそれぞれの最適経路を表示させるステップ
    と、を含むことを特徴とする経路探索用プログラムを記
    録した媒体。
  12. 【請求項12】 複数のリンクからなるネットワーク状
    の経路を移動する複数の移動体のうち、一部の移動体の
    運行状況のみを把握することができる場合に、前記一部
    の移動体について、その出発地点から目的地点に至るま
    での最適な経路を探索する経路探索用プログラムを記録
    した媒体であって、 前記プログラムが、 各リンクの時刻毎の平均交通量を記憶させるステップ
    と、 前記ネットワーク状の経路の各リンクについて、時刻毎
    のコストの初期値を設定させるステップと、 各移動体ごとに少なくとも出発時刻、出発地点及び目的
    地点のデータを取得させるステップと、 これらのデータに基づいて各移動体について少なくとも
    1つの走行経路の候補を生成させるステップと、 各経路候補ごとに出発地点から目的地点までのコストを
    合計し、各移動体について、それぞれの経路候補ごとに
    求められたコストの合計が最小となる経路を検索させる
    ステップと、 検出された経路と各リンクの平均交通量に基づいてシミ
    ュレーションを行なわせるステップと、 シミュレーションの結果に基づいて、前記検出された経
    路が最適な経路であるか否かを判断させるステップと、 前記検出された経路が最適な経路でないと判断された場
    合に、所定のルールに従ってコストを修正させるステッ
    プと、 各移動体にそれぞれの最適経路を表示させるステップ
    と、を含むことを特徴とする経路探索用プログラムを記
    録した媒体。
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