JP4511733B2 - スパッターターゲット低温接合法とそれによって製造されるターゲットアセンブリ - Google Patents

スパッターターゲット低温接合法とそれによって製造されるターゲットアセンブリ Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、スパッターターゲット/支持板低温接合法とそれによって製造されるアセンブリに関する。
【0002】
カソードスパッターリングは、所望の基板上に材料の薄層を蒸着させるために広く使用されている。基本的には、この方法は、基板上に薄膜または薄層として蒸着すべき材料から成る面を有するターゲットのガスイオン衝撃を必要とする。ターゲットのイオン衝撃は、ターゲット材料の原子または分子のスパッターを引き起こすばかりでなく、ターゲットにかなりの熱エネルギーを与える。この熱は冷却流体の使用によって放散され、この冷却流体は一般に、ターゲットと熱交換関係にあるように配置された熱伝導性支持板の下またはまわりに循環させられる。
【0003】
ターゲットはカソードアセンブリの一部を成し、このカソードアセンブリは、アノードとともに、不活性ガス好ましくはアルゴンのはいった排気室内に配置される。高圧電場がカソードとアノードとの間に印加される。不活性ガスはカソードから放出される電子との衝突によってイオン化される。正帯電のガスイオンはカソードに引きつけられ、ターゲット表面に衝突すると、ターゲット物質を叩き出す。叩き出されたターゲット物質は排気室内を移動して、通常アノードの近くに配置される所望の基板上に薄膜として蒸着される。
【0004】
電場に加えて、アーチ形の磁場を同時使用することにより、スパッター速度の増大が実現される。この磁場は、電場に重ねられ、ターゲットの表面を覆う閉ループ状構成とされる。これらの方法はマグネトロンスパッターリング法と呼ばれている。アーチ形の磁場はターゲット表面近くの環状領域内に電子を捕捉して該領域内での電子−ガス衝突数を増大させ、ターゲットに衝突してターゲット物質を叩き出す領域内での正帯電ガスイオン数の増大をもたらす。したがって、ターゲット材料は、一般にターゲット面の大体環状の部分(ターゲットレースウェイと呼ばれる)が浸食される(すなわち、基板上への後続蒸着のために消耗する)。
【0005】
通常のターゲットカソードアセンブリの場合、ターゲットは非磁性支持板に取りつけられる。通常、この支持板は水冷され、ターゲットのイオン衝撃によって発生した熱が運び去られる。一般に、磁石は、支持板の下に周知のように配置され、ターゲットの露出面のまわりに延びるループまたはトンネルの形の前記磁場が形成されるようにされる。
【0006】
ターゲットと支持板との間の熱的および電気的接触を良くするために、これらの部材は、はんだ付け、ろう付け、拡散接合、圧締め、エポキシセメント、その他によって、結合される。
【0007】
先行技術のターゲット/支持板アセンブリのいくつかにおいては、ターゲット界面または支持板界面のいずれかに成形された突起が、他方の部材の対応するくぼみまたは溝に収容され、熱伝導率が高められる。たとえば、Hillmanの米国特許第4,885,075号明細書においては、熱伝導率の大きい環状配置部材がターゲットまたは支持板から、他方の部材に成形された対応するくぼみ内に突き出ている。スパッターリング時にターゲットが加熱されると、この突出部材は半径方向に膨張してくぼみ壁と接触し、それによってターゲットと支持板との間の熱移動が良くなる。
【0008】
本件と共通の課題に関する米国特許第5,269,899号明細書(Fan)によれば、ターゲット/支持板カソードアセンブリにおける支持板部材の弾性および塑性変形は、ターゲット/支持板界面に沿って配置したかみ合い歯突起を、凹面を有する支持板合せ面とともに備えることによって、最小限に抑えられる。この場合にも、ターゲットの加熱により、ターゲットの歯が半径方向に膨張して、支持部材のかみ合い歯と密に接触し、熱伝導率が高まる。
【0009】
本件と共通の課題に関する米国特許第5,230,459号明細書(Muellerほか)は、ターゲット/支持板合せ面の一つにまず溝その他を成形する拡散接合法の使用を教示している。拡散接合過程中、溝のぎざぎざの部分が、対向する界面から金属に貫入して、酸化物その他の接合妨害層の形成を防止し、接合効率を高める。このようにしない場合、これらの層がターゲット/支持板界面に沿って形成されうる。この方法によれば、剪断抵抗の大きな強力接合が形成され、したがってアセンブリは、そのようにしない場合に使用中に剥離またはターゲット湾曲を生じうる熱応力に耐えることができる。
【0010】
Al、Cuその他の低融点ターゲットの拡散接合を試みたケースでは、この拡散接合過程に必要な熱により、望ましくない結晶粒径の増大が起る。したがって、この分野においては、ターゲット粒径を正確に制御し、かつ所望の最小寸法に維持することのできるターゲット低温接合法を提供する必要がある。
【0011】
前記必要に応じるために、ターゲットと支持板のうち硬い方の金属に機械加工その他の加工を施して、該金属に複数のうねその他の表面突起部分を与えた、ターゲットと支持板を提供する。これらのうねその他の突起部分は、ターゲットまたは支持板の内側表面スペースに沿って成形する。次に、うねを成形した表面を、接合を行うターゲット/支持板界面に沿って、アセンブリの他方の部材の合せ面のそばに配置する。
【0012】
アセンブリの界面の周縁部分は、通常の方法たとえば電子ビーム(E−beam)溶接、TIG溶接、摩擦溶接その他、好ましくは真空下でのもの、によって接合する。次に、アセンブリを、低温たとえば室温で加圧接合し、ターゲットと支持板が接触してアセンブリの熱伝導率が高められるようにする。
【0013】
ターゲットまたは支持板に沿って成形された突起またはうねは、ターゲット/支持板界面に沿って合せ金属面内に貫入する。これらの突起は、対向する合せ面上の軟かい方の金属に、該金属の酸化物表面を突き破って貫入する。これにより、突起が冷間加圧の結果として曲げられて、機械的なかみ合い機構を形成する、金属対金属低温拡散タイプの接合が生じる。
【0014】
冷間加圧操作のあと、アセンブリに低温焼きなましを施して、合せ面の密着性を高めることができる。
【0015】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明をさらに詳しく説明する。
【0016】
まず、図1と図4には、本発明によるターゲット/支持板アセンブリの第一の実施形態を示す。このアセンブリは、上面23aを有するターゲット2aを有する。上面23aは、通常のスパッターリング法により、イオン衝撃によってターゲット2aから放出され、所望の基板まで移動して該基板を被覆する、金属または合金から成る。
【0017】
支持板4aがターゲット2aの下に備えてあり、ターゲット2aの底面11aが支持板4aの上面13aと接合して界面領域28を定めるようになっている。大体水平な平面がこの界面領域28に沿って点31a、31bを通っており、これは界面が接合によって合体する位置を与える。通常、熱交換流体たとえば水が支持板4aの底面21aの近くを循環させられ、スパッターリング操作時にアセンブリを冷却するようになっている。
【0018】
場合によっては、リングその他の形の充填材たとえばAl−4%Si合金その他の適当な合金を、ターゲットと支持板との間のアセンブリ周縁境界近くに備えるのが望ましい。充填材6は、以下で説明するように、ターゲット2aの支持板4aへの接合を容易にする。あるいは、充填材6は省くことができる。
【0019】
図面に“M”字形のうねまたは突起として示す複数の突起部分8aが、ターゲット2aと支持板4aのどちらが硬いかに応じて、表面11aと13aの一方に機械加工される。言い換えると、突起8aが表面11aと13aの硬い方に成形される。この実施形態の場合、この“M”字形断面の突起部分は支持板の上面に機械加工されている。図10からわかるように、突起部分8aは複数の同心環の列となるように配置されている。
【0020】
このアセンブリは、まず、番号25で示すターゲットの周縁の近くの帯域または領域に沿って接合される。アセンブリの周縁境界に沿うこの初期接合は、通常の手段、たとえば真空状態下での電子ビーム溶接、TIG溶接、摩擦溶接その他によって、実施することができる。好ましくは、ターゲットと支持板との周縁境界接合は、真空状態下での電子ビーム溶接によって実施される。
【0021】
この周縁接合の結果、アセンブリの突起部分8aを包囲するこの周縁領域25に強力なターゲット/支持板接合が与えられる。この周縁接合のあと、アセンブリは、低温状態下で、約50〜5,000トンの圧力好ましくは約1,000トンよりも小の圧力で加圧することにより、合体させられる。
【0022】
硬い方の金属からの突起8aは、軟らかい方の金属に貫入し、界面に沿って存在しうる酸化物膜を破壊して、金属対金属低温拡散タイプの接合を促進する。
【0023】
低温加圧合体のあと、アセンブリに対して、低温焼きなましステップを実施することができる。このステップは、室温付近から200〜482℃の温度で、0.5〜4時間実施する。これは、加圧合体表面の適度の密着を確保するのに役立つ。
【0024】
“低温加圧合体”という言葉は、ターゲットの融点の50%よりも低い温度、好ましくは約200℃よりも低温、好ましくは室温から約38℃の温度で実施できる加圧合体を意味する。
【0025】
図7には、ターゲット/支持板アセンブリが前記低温/加圧ステップによって合体されたあとの、突起部分または突起8aを有する領域のターゲット/支持板界面の拡大図を示す。低温加圧合体ステップの結果として、先端または突起8aは変形して、界面31の方向に折り曲げられ、表面間の機械的ロック機構を与える。
【0026】
図7に示すように、“M”字形突起の変形エッジ100aは、低温加圧合体の結果として、支持板4aの方向に曲げられている。このエッジ100aは、ターゲットと支持板との界面に沿って形成される水平面に対して、示されているように、約55〜60°の凹角をなしている。この平面は、大体、この図において31で示されているものに等しい。突起はそれぞれ、第二の曲がったエッジ100bを有し、これらのエッジも前記水平面に対してある凹角をなしている。エッジ100a、100bの曲がりにより、エッジ100a、100bに隣接する突起先端102a、102bがロックタイプの継手を形成し、ターゲット材料104を覆い、また平面31に対して剪断方向または垂直方向に作用しうる分離力またはベクトルに対抗して、ターゲット材料104を保持する。これは、支持板とターゲットとのしっかりとした継手を形成する。
【0027】
この方法とアセンブリは、高純度ターゲット、たとえばAl、Al−Cu、またはAl−Cu−Siターゲットを、低純度支持部材、たとえばAl 6061に接合するのに有効であると考えられる。また、この方法は、CuターゲットおよびCu含有合金ターゲットを、6061 AlまたはCu合金(metallurgies)(Cuアロイ)に接合するのにも使用できる。
【0028】
図2と図5には、本発明によるターゲット/支持板アセンブリの第二の実施形態を示す。この第二の実施形態は、上面23bと底面11bを有するターゲット2b、および底面11bとかみ合せるのに適した上面13bを有する支持板4bを有している。随意に、充填材6を、この第二の実施形態の周縁境界25の近く、ターゲット2bと支持板4bとの間に備えることができる。
【0029】
複数の突起部分8bが、表面11bと13bのいずれか硬い方に成形されている。この実施形態の場合、突起はターゲットの下面に成形されている。突起8bを受けるのに適した対応する溝30bが、他方の表面11bまたは13b、この場合支持板の上面に成形されている。溝30bは同心の円形溝を機械加工することによって成形され、これらの同心溝はターゲット/支持板アセンブリの中心に向って半径方向内側に傾いている。あるいは、溝30bは半径方向外側に傾けることもできる。
【0030】
ターゲット2bと支持板4bは、以前に、第一の実施形態に関して詳述したようにして、合体させられる。
【0031】
図5からわかるように、低温加圧合体ステップの結果、突起8bは半径方向内側に変形し、表面13bに向って折り曲げられ、表面11bと13bの間に機械的ロック機構を与える。
【0032】
本発明のターゲット/支持板アセンブリの第三の実施形態を、図3と図6に示す。これらの図において、前記第一および第二の実施形態の構造に対応する構造は、添え字“c”を有する同じ参照番号で示す。示されているように、二種類の溝30cが交互に成形され、半径方向に互いに逆向きに傾いており、したがって低温加圧合体ステップのあと、突起8cは互いに逆向きに変形し、“広がる”。
【0033】
図8には、図2のターゲット/支持板継手構造におけるターゲット/支持板界面が示されている。この場合、突起8bのエッジ100は、ターゲット2bおよび支持板4bの表面の平面(すなわち、平面31)に対して、約60°の凹角αをなしている。したがって、エッジ100に接続する突起先端102は、支持板材料105をロックまたは捕捉し、スパッターリング時にアセンブリを分離するように作用しうる機械的および熱的力に耐えられるようになっている。
【0034】
図9は、図6のターゲット/支持板継手または界面の拡大図である。2が実質的に“V”字形の突起8cを有し、8cは変形したエッジ100aと100bを有していて、それぞれ、ターゲットと支持板の水平合せ面に対して約60°の凹角αをなしている。突起の先端102aと102bは、それぞれ、支持板材料105をぴったりしたかみ合い継手構造内に捕捉するロック継手を形成している。
【0035】
したがって、本発明のロック継手は、ターゲットと支持板の合せ界面の間に形成される継手であって、ターゲットと支持板部材のどちらか硬い方の金属または合金に突起が備えられる継手であるということができる。突起のエッジは低温/加圧合体時に曲げられるかまたは変形され、ターゲットと支持板との間に形成される合せ面から測って90°よりも小さな凹角をなすようにされる。好ましくは、この角は約35〜80°の程度である。
【0036】
このとき、この凹角エッジに接続する突起先端は他方の金属の方向に曲げられたロックまたはグリップを形成し、したがってアセンブリを剥離させるように作用しうる剪断または引張り力に抵抗する。
【0037】
以下、本発明を実施例によりさらに説明する。これらの実施例は、本発明を限定するものではなく、本発明の特定実施例を示すものと解釈すべきである。
【0038】
実施例1
図1に示すタイプのアセンブリを本発明によって接合した。ターゲット2aは高純度Alから成り、支持板4aはAl 6061から成る。突起8aが支持板4aに備えられ、各突起8aは高さ約1.27mm(約0.05インチ)を有する。Al−4%Siから成る充填材6がアセンブリの周縁境界の内側に配置してある。周縁領域を真空下で電子ビーム溶接した。そのあと、アセンブリを室温で加圧合体させ、アセンブリの総厚が約2.54mm(約0.1インチ)だけ減少するようにした。
【0039】
実施例2
図2に示す普通のタイプのアセンブリを、本発明によって接合した。ターゲット2bは高純度のCuから成り、支持板4bはCu−1%Crから成る。突起が支持板に備えられ、各突起は高さ約2.54mm(約0.1インチ)を有する。充填材は使用しなかった。周縁領域を真空下で電子ビーム溶接した。そのあと、アセンブリを室温で加圧合体させ、アセンブリの総厚が約2.54mm(約0.1インチ)だけ減少するようにした。
【0040】
以上、本発明の方法および該方法によって製造されるターゲット/支持板アセンブリを、特定実施形態およびその変形に関して説明したが、容易に理解されるように、特許請求の範囲に定める本発明の範囲と意図とを逸脱することなく多様な他の変形が可能である。また、ここで言及した金属または金属要素は合金の形のこれらの金属をも含むと理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による、好ましいターゲット/支持板アセンブリの、低温加圧合体ステップ前の断面図である。
【図2】 本発明のもう一つの実施形態の、図1と同様の断面図である。
【図3】 本発明のもう一つの実施形態の、図1と同様の断面図である。
【図4】 図1に示すターゲット/支持板アセンブリの、本発明による低温加圧合体ステップによるアセンブリ接合後の断面図である。
【図5】 図4と同様の断面図であるが、図2の実施形態をその接合配置で示す。
【図6】 図4と同様の断面図であるが、図3の実施形態をその接合配置で示す。
【図7】 図4の実施形態のターゲット/支持板界面の部分の拡大図であって、顕微鏡写真の模式図である。
【図8】 図5において円で囲んだターゲット/支持板界面の部分の拡大図である。
【図9】 図6において円で囲んだターゲット/支持板界面の部分の拡大図である。
【図10】 図1の実施形態に示されている支持板の上表面図である。
【符号の説明】
6 充填材
8a、8b、8c 突起部分
11 下部壁
25 周縁領域
30b、30c 溝
31 合せ界面
100、100a、100b エッジ
102、102a、102b 突起先端

Claims (45)

  1. スパッターされる金属または合金から成るターゲットとその下にある金属製支持板部材とから成る、接合されたスパッターターゲット/支持板アセンブリを製造する方法において、前記ターゲットと支持板とをこれらの合せ面に沿って接合する改良された方法であって、
    ステップ(a)前記合せ面のうち少なくとも一つに複数の突起を成形し、
    ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを互いに隣接配置して、前記合せ面によって定められる界面を有するアセンブリを形成させ、
    ステップ(c)38℃よりも低い低温状態下で前記アセンブリを加圧合体させ、前記突起が前記合せ面のもう一方に貫入し、前記合せ面のもう一方を機械的に固定し、前記ターゲットと前記支持板を接着するように接合する、
    ことから成ることを特徴とする方法。
  2. 前記アセンブリが前記突起を包囲する周縁境界を有し、また前記周縁境界近くで前記アセンブリを接合する追加ステップ(d)を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ステップ(d)が前記ステップ(b)の後、前記ステップ(c)の前に実施されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記ステップ(d)が前記周縁境界の電子ビーム溶接から成ることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記ステップ(d)が、さらに、前記ターゲットと前記支持板との間、前記周縁境界近くに、溶接性の充填材を介在させることを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記ステップ(d)が摩擦溶接から成ることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  7. 前記ステップ(d)がTIG溶接から成ることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  8. 前記ターゲットが、Al、Cu、Ti、Co、またはこれらの合金から成ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記支持板が、Al、ステンレス鋼、Cu、Ti、またはこれらの合金から成ることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  10. 前記ターゲットがCuから成ることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  11. 前記ステップ(d)が、前記周縁境界に隣接する位置にある環状領域に沿って前記ターゲットを電子ビーム溶接することから成ることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  12. 前記ステップ(c)が、前記アセンブリを室温付近の温度で加圧合体させることから成ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. さらに、ステップ(e)前記加圧合体アセンブリを低温焼きなましすること、を含む請求項2に記載の方法。
  14. 前記低温が、大体室温であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  15. スパッターターゲットと支持板部材との合せ界面によって定められる平面に沿って、前記ターゲットを前記支持板部材に接合する方法であって、
    ステップ(a)前記界面の一つに複数の突起部分を成形し、前記突起部分が少なくとも一つのエッジと該エッジに接続する突起先端とを有し、
    ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを、前記界面が互いに隣接するように、接合準備位置に配置し、
    ステップ(c)38℃よりも低い温度と、前記少なくとも一つのエッジを変形させて、該少なくとも一つのエッジが前記平面に対して90°よりも小の凹角を成し、かつ前記突起先端が前記界面のもう一方に貫入し、前記界面のもう一方側に曲げられた機械的固定グリップを形成し、前記ターゲットと前記支持板を接着するように接合するのに十分な圧力とにおいて、前記ターゲットと前記支持板とを合体させる、
    ことから成ることを特徴とする方法。
  16. 前記ステップ(c)が、室温付近の温度で実施されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記ターゲットがAlまたはAl合金であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  18. 前記ターゲットがCuまたはCu合金であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  19. 前記ターゲットと支持板が前記突起部分を包囲する周縁境界部分を有し、前記ステップ(c)の前に、前記ターゲットと支持板部材を前記合せ界面の周縁境界部分に沿って接合させるステップ(d)をも含む請求項15に記載の方法。
  20. 前記ステップ(d)が、前記ターゲットと前記支持板との間、前記周縁境界部分に沿って、溶接性の充填材を介在させることを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記ステップ(d)が、電子ビーム溶接から成ることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  22. 請求項1に記載の方法によって製造されることを特徴とするターゲット/支持板アセンブリ。
  23. スパッターターゲットと支持板とから成る接合体であって、前記ターゲットと支持板とがそれぞれの合せ界面によって定められる平面に沿って合せられ、複数の突起部分が前記合せ界面の一つに成形されて少なくとも一つのエッジと該エッジに接続する突起先端とを有し、前記エッジが前記平面に対して約90°よりも小さな凹角に曲げられ、前記突起先端が前記界面の他の一つに貫入して、該界面の方向に曲げられた固定グリップを形成することを特徴とする接合体。
  24. さらに、前記突起部分を包囲する周縁領域を有し、また接合性の充填材が前記周縁領域に配置されることを特徴とする請求項23に記載の接合体。
  25. 前記支持板がAl合金から成り、また前記ターゲットがAlから成り、前記突起部分が前記支持板に形成される実質的に“M”字形の断面のうねを有し、該うねが、前記支持板の前記界面に沿って、複数の同心配置列の形で与えられることを特徴とする請求項23に記載の接合体。
  26. 前記ターゲットがCuから成ることを特徴とする請求項23に記載の接合体。
  27. 前記突起部分が実質的に“M”字形の断面のうねを有し、また前記少なくとも一つのエッジが約35〜80°の角度に曲げられることを特徴とする請求項23に記載の接合体。
  28. 前記突起部分が実質的に“V”字形の断面のうねを有し、ま前記“V”字形のうねの各々が凹角に曲げられた一対のエッジを有することを特徴とする請求項23に記載の接合体。
  29. スパッターされる金属または合金から成るターゲットとその下にある金属製支持板部材とから成る、接合されたスパッターターゲット/支持板アセンブリを製造する方法において、前記ターゲットと支持板とをこれらの合せ面に沿って接合する改良された方法であって、
    ステップ(a)前記合せ面のうち少なくとも一つに複数の突起部分を成形し、
    ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを互いに隣接配置して、前記合せ面によって定められる界面を有するアセンブリを形成させ、
    ステップ(c)38℃よりも低い低温状態下で前記アセンブリを加圧合体させ、前記突起部分が前記合せ面のもう一方に貫入し、前記もう一方の合せ面に向かって、前記合せ面の間の平面に対して90°よりも小の凹角で戻るように延びて、前記ターゲットと前記支持板を接着するように接合させる、
    ことから成ることを特徴とする方法。
  30. スパッターされる金属または合金から成るターゲットとその下にある金属製支持板部材とから成る、接合されたスパッターターゲット/支持板アセンブリを製造する方法において、前記ターゲットと支持板とをこれらの合せ面に沿って接合する改良された方法であって、
    ステップ(a)前記合せ面のうち少なくとも一つに複数の突起を成形し、前記合せ面が前記突起を包囲する周縁境界を有し、
    ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを互いに隣接配置して、前記合せ面によって定められる界面を有するアセンブリを形成させ、
    ステップ(c)38℃よりも低い低温状態下で、前記突起が前記合せ面のもう一方に貫入し、前記合せ面のもう一方を機械的に固定し、前記ターゲットと前記支持板を接着するように接合するのに十分な圧力において、前記アセンブリを加圧合体させ、
    ステップ(d)前記周縁境界近くで前記アセンブリを電子ビーム溶接し、前記ステップ(d)が前記ステップ(b)の後、前記ステップ(c)の前に実施される、
    ことから成ることを特徴とする方法。
  31. 前記ステップ(d)が、さらに、前記ターゲットと前記支持板との間、前記周縁境界近くに、溶接性の充填材を介在させることを含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
  32. スパッターされる金属または合金から成るターゲットとその下にある金属製支持板部材とから成る、接合されたスパッターターゲット/支持板アセンブリを製造する方法において、前記ターゲットと支持板とをこれらの合せ面に沿って接合する改良された方法であって、
    ステップ(a)前記合せ面のうち少なくとも一つに複数の突起を成形し、前記合せ面が前記突起を包囲する周縁境界を有し、
    ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを互いに隣接配置して、前記合せ面によって定められる界面を有するアセンブリを形成させ、
    ステップ(c)低温状態下で前記アセンブリを加圧合体させ、
    ステップ(d)前記周縁境界近くで前記アセンブリを摩擦溶接し、前記ターゲットが銅から成る、
    ことから成ることを特徴とする方法。
  33. スパッターされる金属または合金から成るターゲットとその下にある金属製支持板部材とから成る、接合されたスパッターターゲット/支持板アセンブリを製造する方法において、前記ターゲットと支持板とをこれらの合せ面に沿って接合する改良された方法であって、
    ステップ(a)前記合せ面のうち少なくとも一つに複数の突起を成形し、前記合せ面が前記突起を包囲する周縁境界を有し、
    ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを互いに隣接配置して、前記合せ面によって定められる界面を有するアセンブリを形成させ、
    ステップ(c)38℃よりも低い低温状態下で、前記突起が前記合せ面のもう一方に貫入し、前記合せ面のもう一方を機械的に固定し、前記ターゲットと前記支持板を接着するように接合するのに十分な圧力において、前記アセンブリを加圧合体させ、
    ステップ(d)前記周縁境界近くで前記アセンブリを電子ビーム溶接する、
    ことから成ることを特徴とする方法。
  34. スパッターされる金属または合金から成るターゲットとその下にある金属製支持板部材とから成る、接合されたスパッターターゲット/支持板アセンブリを製造する方法において、前記ターゲットと支持板とをこれらの合せ面に沿って接合する改良された方法であって、
    ステップ(a)前記合せ面のうち少なくとも一つに複数の突起を成形し、前記合せ面が前記突起を包囲する周縁境界を有し、
    ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを互いに隣接配置して、前記合せ面によって定められる界面を有するアセンブリを形成させ、
    ステップ(c)低温状態下で前記アセンブリを加圧合体させ、
    ステップ(d)前記周縁境界近くで前記アセンブリを接合し、
    ステップ(e)前記加圧合体アセンブリを低温で焼きなましする、
    ことから成ることを特徴とする方法。
  35. スパッターターゲットと支持板部材との合せ界面によって定められる平面に沿って、前記ターゲットを前記支持板部材に接合する方法であって、
    ステップ(a)前記界面の一つに複数の突起部分を成形し、前記突起部分が少なくとも一つのエッジと該エッジに接続する突起先端とを有し、前記ターゲットと支持板が前記突起部分を包囲する周縁境界を有し、
    ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを、前記界面が互いに隣接するように、接合準備位置に配置し、
    ステップ(c)前記ターゲットと前記支持板とのうちの融点が低い方の部材の融点の約50%よりも低い温度と、前記少なくとも一つのエッジを変形させて、該少なくとも一つのエッジが前記平面に対して90°よりも小の凹角を成し、かつ前記突起先端が前記界面のもう一方側に曲げられた固定グリップを形成するのに十分な圧力とにおいて、前記ターゲットと前記支持板とを合体させ、
    ステップ(d)前記周縁境界近くで前記ターゲットと前記支持板部材を電子ビーム溶接し、前記ステップ(d)が前記ステップ(b)の後、前記ステップ(c)の前に実施される、
    ことから成ることを特徴とする方法。
  36. スパッターターゲットと支持板部材との合せ界面によって定められる平面に沿って、前記ターゲットを前記支持板部材に接合する方法であって、
    ステップ(a)前記界面の一つに複数の突起部分を成形し、前記突起部分が少なくとも一つのエッジと該エッジに接続する突起先端とを有し、
    ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを、前記界面が互いに隣接するように、接合準備位置に配置し、
    ステップ(c)前記ターゲットと前記支持板とのうちの融点が低い方の部材の融点の約50%よりも低い温度と、前記少なくとも一つのエッジを変形させて、該少なくとも一つのエッジが前記平面に対して90°よりも小の凹角を成し、かつ前記突起先端が前記界面のもう一方側に曲げられた機械的固定グリップを形成するのに十分な圧力とにおいて、前記ターゲットと前記支持板とを合体させ、前記ターゲットと支持板が前記突起部分を包囲する周縁境界部分を有し、さらに、
    ステップ(d)前記周縁境界部分近くで前記ターゲットと前記支持板部材を電子ビーム溶接し、前記ステップ(d)が前記ステップ(c)の前に実施される、
    ことから成ることを特徴とする方法。
  37. スパッターされる金属または合金から成るターゲットとその下にある金属製支持板部材とから成る、接合されたスパッターターゲット/支持板アセンブリを製造する方法において、前記ターゲットと支持板とをこれらの合せ面に沿って接合する改良された方法であって、
    ステップ(a)前記合せ面のうち少なくとも一つに、前記合せ面のもう一方まで延びて、前記合せ面のもう一方を機械的に固定する為の、複数の突起を成形し、
    ステップ(b)前記ターゲットと支持板とを互いに隣接配置して、前記合せ面によって定められる界面を有するアセンブリを形成させ、
    ステップ(c)38℃よりも低い低温状態下で前記アセンブリを加圧合体させ、前記アセンブリが前記突起を包囲する周縁境界を有し、
    ステップ(d)前記周縁境界近くで前記アセンブリを接合する、
    ことから成ることを特徴とする方法。
  38. 前記ステップ(d)が前記ステップ(b)の後、前記ステップ(c)の前に実施されることを特徴とする請求項37に記載の方法。
  39. 前記ステップ(d)が前記周縁境界の電子ビーム溶接から成ることを特徴とする請求項38に記載の方法。
  40. 前記ステップ(d)が、さらに、前記ターゲットと前記支持板との間、前記周縁境界近くに、溶接性の充填材を介在させることを含むことを特徴とする請求項39に記載の方法。
  41. 前記ステップ(d)が摩擦溶接から成ることを特徴とする請求項37に記載の方法。
  42. 前記ステップ(d)がTIG溶接から成ることを特徴とする請求項37に記載の方法。
  43. 前記ターゲットがCuから成ることを特徴とする請求項37に記載の方法。
  44. 前記ステップ(d)が、前記周縁境界に隣接する位置にある環状領域に沿って前記ターゲットを電子ビーム溶接することから成ることを特徴とする請求項37に記載の方法。
  45. さらに、ステップ(e)前記加圧合体アセンブリを低温焼きなましすること、を含む請求項37に記載の方法。
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