JP4508677B2 - ガイドレールと給電線の取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は案内軌道車両の車両走行用軌道の側壁に沿って並設されるガイドレールと給電線の取付構造に関する。
新交通システムの一つとして案内軌道車両がある。図8から図13に基づき、従来の案内軌道車両の一般的な車両走行用軌道のガイドレールと給電線の取付構造につき説明する。図8は単線の場合の一般的な車両走行用軌道の断面図、図9は複線の場合の一般的な車両走行用軌道の断面図、図10(a)は図8中D部の拡大断面図であり従来のガイドレールと給電線の取付構造の説明図、同図(b)は同図(a)中E−E矢視図、図11は曲線軌道部分の一般的な車両走行用軌道の断面図、図12は曲線軌道部分の一般的な車両走行用軌道の概略平面図、図13は曲線軌道部分での従来のガイドレールの取付構造を示す断面図である。
図8に示すように単線の場合は、車両走行用軌道03の軌道部3は道路面E上に脚台4を介して支持されている。軌道部3の両側には上方へ延びる側壁5が形成されている。図9は複線の場合の車両走行用軌道の断面を示しており、その中央部にはガイドレール支持構造物10が配設されている。
車両1は下側にゴム車輪6を備え、かつ左右両側に横向きのガイド輪7を備えており、ゴム車輪6は軌道部3の上面、すなわち走行路面3a上を転動し、ガイド輪7は側壁5に取付けられたガイドレ−ル8に沿って転動する。図9に示す複線の車両走行用軌道03の場合は、中央側のガイドレール8は軌道部3中央に立設されたコンクリート製の仕切り壁等のガイドレール支持構造物10に取付けられている。ガイドレール支持構造物10としては、コンクリート製のブロックや鋼製の支柱等の多様な形態がある。給電線9は両側壁5の両側またはいずれか一方に、ガイドレール8と平行に取付けられている。給電線9には車両1の集電器1aが当接し電力が供給される。
ガイドレール8は車両1を案内するものであり、給電線9は車両1の集電器1aと常に適切な接触状態を保つ必要があるから、それぞれ高い据付精度が要求されるが、車両1が通る軌道部3や、ガイドレール8を支持する側壁5は、一般にはコンクリート構造物であり、側壁5にガイドレール8を支える支柱などを、建設時に予め埋設しておこうとしても、その埋め込み精度を確保することが難しい。具体的には、コンクリート構造物である側壁5の軌道直角方向(側壁方向)の距離、傾きの製作精度がそのまま後述の埋め込み板20の軌道直角方向(側壁方向)の距離、傾きの据付精度となる。
側壁5からガイドレール8および給電線9を支持する従来の取付構造の1例を図10により説明する。図10(a)、(b)に示すように、側壁5に適宜の間隔(通常1.5mから3mで可変)で埋め込み板20が側壁5の建設時に埋め込まれる。20aは埋め込み強度を増すためのアンカーである。
ガイドレール8を据付するときは、先ずガイドレール8の据付されるべき位置を割り出し、埋め込み板20に支持ボルト21を溶接する。埋め込み板20は最大取付誤差を想定し、十分大きめに作られている。支持ボルト21のねじ部にナット22がはまっており、ナット22の上に取付板24がその取付穴24aを挿通させて取付けられ、更にその上にクリップ26が取付けられ、その上にダブルナット27が取付けられる。
つまり、ナット22とダブルナット27の間に取付板24およびクリップ26がはさまれて共締めされる。更に取付板24とクリップ26の間にガイドレール8の取付側フランジ8bを挟みこむことによりガイドレール8が側壁5に固定される。ナット22はガイドレール8のガイド輪案内側フランジ8aと相対する反対側の側壁5に据付けられたガイドレール8のガイド輪案内側フランジ8aとの距離、すなわち、車両案内面間距離Wを調節する役目をする。また、上下のナットの位置により、取付板24の傾きを調節できる。
次に、取付板24の上部に取付けられる給電線9の取付構造について説明をする。取付板24の上部にはねじ穴24bが設けられており、これに調整ボルト30のねじ部30aがねじ込まれている。そしてロックナット31を締め付けることにより調整ボルト30が取付板24に固定される。調整ボルト30の中間部には鍔30bがあり、さらにその上部にはねじ部30cが形成されている。ねじ部30cには固定板32およびスライド板33がはめ込まれダブルナット34で締め付けられる。スライド板33は給電線9を碍子36を介して取り付ける「碍子取付板」である。
こうして、固定板32とスライド板33が調整ボルト30に固定される。調整ボルト30の鍔30bと取付板24との距離は調整ボルト30のねじ部30aのネジ穴24bへのねじ込み量により調整できる。
一方、スライド板33に設けられた調整ボルト30の取付穴33bは上下に長い取付穴(長穴)となっている。スライド板33の上部には突起部33aが設けられており、これに調整ボルト35がはまっている。調整ボルト35の先端は固定版32の上部に設けられた受板32aに当接している。
また、スライド板33に取付けた碍子36にはクランプ37の機構があり、これによって給電線9が支持されている。給電線9のガイドレール8との相対位置は、上下方向は調整ボルト35により、また、側壁方向は調整ボルト30のねじ込み量により調整される。
以上は直線軌道部分のガイドレール8及び給電線9の取付構造であるが、これに対し曲線軌道部分にはそれ独特の据付条件がある。図11に示すように、曲線軌道部分の軌道部3の走行路面3aにはカント(曲線内側への傾き)がつけられている。そのため、曲線軌道部分では車体が傾き、傾いた分、車両1と側壁5との隙間が狭くなる。また、図12に示すように長方形の車両1が曲線軌道部分に入ると、符号Xで示す個所は車両1と側壁5との隙間が狭くなる。従って曲線軌道部分では、直線軌道部分より両側の側壁5の間隔(W)を広くしている。すると、それに伴って側壁5とガイド輪7の距離が遠くなることになる。
そのような条件があるため、曲線軌道部分では図13に示すようなガイドレール8の取付構造となっている。すなわち、埋め込み板40を側壁5に埋め込んでおくのは直線軌道部分と同じであるが、これに、予め位置決めした支持ボルト21を溶接した間隔板41を埋め込み板40に溶接する。その後、この支持ボルト21に取付板24を取付けて、それにガイドレール8や給電線9を取付けるのは前述の直線軌道部分と同じである。
曲線軌道部分では前述のごとくカントがつけられているし、側壁の幅(Wが拡幅されている。そして、それらの量は半径Rの大きさによって変わる。従って、予め埋め込み位置を決めることは直線軌道部分に比べ格段に難しい。そのため、曲線軌道部分の埋め込み板40は直線軌道部分の埋め込み板20より長くして余裕を持たせてある。
従来の案内軌道車両の車両走行用軌道のガイドレールと給電線の取付構造は、概略上記のようなものであるが、埋め込み板20、40を軌道直角方向(側壁方向)の所定寸法で高精度に予め埋め込むことは困難なため埋め込み板20,40に支持ボルト21や間隔板41を現場で溶接する作業が必要となり、また支持ボルト21や間隔版41のような調整部品が増えることになるが、特に支持ボルト21や間隔板41の溶接は軌道上下方向位置を正確に行う必要があり、現地工事の工数を増やし、建設コストを増やすことになる。
以上のようなガイドレールと給電線の取付構造については、種々の改良が考えられており、例えば特公昭60−55326号公報(特許文献1)には給電線をガイドレールに取付けた支持部材に取り付け相互の位置調整を容易にするものが示されているが、ガイドレールの取り付けに関しては特段示すものがない。特公昭64−4935号公報(特許文献2)には給電線の取付面に対する傾斜を調整可能とするものが示されているが、ガイドレールの取付構造は示していない。実公平3−52242号公報(特許文献3)には、ガイドレールと給電線とを同じ支持部材に取り付け相互の位置調節を容易するものが示されるが、それを軌道側壁に埋め込んだボルトに直接締結しており、これも軌道に対する上下左右位置調整の問題を残す。したがって、上記従来例のようなガイドレールと給電線の取付構造の問題を解消する手段とは為し難い。
特公昭60−55326号公報(第2頁、第1図) 特公昭64−4935号公報(第2頁、第2図) 実公平3−52242号公報(第2頁、第6図)
そこで、本発明は現場工事を簡素化でき、建設コストを低減でき、且つガイドレールおよび給電線の位置調整の容易なガイドレールおよび給電線の取付構造を提供しようとするものである。
本発明は、上記の課題を解決するためになされ、下記の(1)から(4)の手段を提供するものであり、以下、特許請求の範囲に記載の順に説明する。
(1)その第1の手段として、案内軌道車両の車両走行用軌道のガイドレールと給電線の取付構造において、同車両走行用軌道の側壁に埋め込み板を一部埋設して取付け、同埋め込み板に取付板を長穴を介してボルト締めし、同取付板にはガイドレールをクリップで固定すると共に給電線を碍子を介して取り付ける碍子取付板を長穴を介してボルト締めして固定してなることを特徴とするガイドレールの取付構造を提供する。
(2)第2の手段としては、第1の手段のガイドレールと給電線の取付構造において、前記ガイドレールを同ガイドレールの固定位置において支えるガイドレール受台を前記取付板に設けてなることを特徴とするガイドレールと給電線の取付構造を提供する。
(3)また、第3の手段として、第1の手段または第2の手段のガイドレールと給電線の取付構造において、前記埋め込み板と取付板とをボルト締めすることに代えて、同埋め込み板と取付板との間に連結プレートを長穴を介して締結して同埋め込み板と取付板を連結してなることを特徴とするガイドレールと給電線の取付構造を提供する。
(4)また、第4の手段として、第1の手段または第2の手段のガイドレールと給電線の取付構造において、前記取付板は、前記車両走行用軌道の側壁に一部埋設されて取付けられた埋め込み板に代えて、同車両走行用軌道の軌道部に設置された支柱に取付けられた支持板に、長穴を介してボルト締めして固定されてなることを特徴とするガイドレールと給電線の取付構造。
(1)特許請求の範囲に記載の請求項1の発明によれば、案内軌道車両の車両走行用軌道のガイドレールと給電線の取付構造において、同車両走行用軌道の側壁に埋め込み板を一部埋設して取付け、同埋め込み板に取付板を長穴を介してボルト締めし、同取付板にはガイドレールをクリップで固定すると共に給電線を碍子を介して取り付ける碍子取付板を長穴を介してボルト締めして固定してなるように構成したので、長穴を介した締結によってガイドレールおよび給電線の上下方向の位置、軌道直角方向の位置、傾きの調整が可能となり、ガイドレールに対する給電線の上下方向の相対位置は、取付板と碍子取付板を長穴を介して締結したため容易に調整できるため、ガイドレールと給電線の位置、傾きの調整を可能としながら、現場での溶接を行うことなくガイドレールならびに給電線の据付が可能となり、現地工事の工数を大幅に減少させ、建設コストが低減される。
(2)請求項2の発明によれば、請求項1に記載のガイドレールと給電線の取付構造において、前記ガイドレールを同ガイドレールの固定位置において支えるガイドレール受台を前記取付板に設けてなるように構成したので、請求項1の発明の作用効果に加え、ガイドレールをガイドレール受台に置くだけでガイドレールの固定位置を設定できるから芯出作業が著しく軽減できる。
(3)請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2に記載のガイドレールと給電線の取付構造において、前記埋め込み板と取付板とをボルト締めすることに代えて、同埋め込み板と取付板との間に連結プレートを長穴を介して締結して同埋め込み板と取付板を連結してなるように構成したので、請求項1または請求項2の発明の作用効果に加え、曲線軌道部分においても調整部品を現場溶接する必要がなく、取付精度が低下せず、現地工事の工数を大幅に減少させ、建設コストが低減される。そして、連結プレートが長穴を介して埋め込み板と取付板とに締結されることにより取付板の位置調整範囲が大きく広がるから、曲線軌道部分の調整範囲増大や軌道部工事の精度低下に対しても十分対応できる。
(4)請求項4の発明によれば、請求項1または請求項2に記載のガイドレールと給電線の取付構造において、前記取付板は、前記車両走行用軌道の側壁に一部埋設されて取付けられた埋め込み板に代えて、同車両走行用軌道の軌道部に設置された支柱に取付けられた支持板に、長穴を介してボルト締めして固定されてなるように構成したので、請求項1または請求項2の発明の作用効果に加え、車両走行用軌道に側壁が設けられない場合や、複線の車両走行用軌道の中央側のガイドレールを中央の鋼製の支柱に取付ける場合等に特に有効である。
本発明を実施するための最良の形態として、以下に実施例1から実施例4を説明する。
本発明の実施例1に係るガイドレールと給電線の取付構造を、図1から図3に基づき説明する。本実施例は主に直線軌道部分に適用する構造であり、図1は、図8および図9中D部に相当する本実施例のガイドレールと給電線の取付構造の拡大断面図である。図2は図1中A−A矢視図、図3は図1中B−B矢視断面図である。なお、ガイドレールと給電線の取付構造以外、車両走行用軌道03の軌道部3等の構造は、図8、図9に示したものと同様であるのでそれを参照することとし同じ部分には同じ符号を付して軌道部3の全体図示は省略し、従来例と異なる点を主に説明するが、このことは後述の他の実施例において同じである。
従来の埋め込み板20は前述のように側壁5に平に埋め込まれていたのに対し、本実施例の埋め込み板50は、側壁5に直角に一部が埋め込まれている。50aは埋め込み強度を増すためのアンカーである。埋め込み板50の側壁5より突き出た部分には上下方向に長い取付穴(長穴)50bが設けられている。この取付穴50bと、取付板54の支持部54aにあけられた取付穴54fにボルト51が通され、座金53を挟んでナット52により、埋め込み板50と取付板54の支持部54aとが合わさるように締結される。取付穴54fは、後述のようにボルト51に対してやや余裕を持たせた径のものとして、締結位置の調整代を得るようにすることが好ましいが、さらに横方向に長い長穴とすることもできる。
取付板54は、図3に示されるように断面T字型をしており、支持部54aと直交してガイドレール取付部54bがある。ガイドレール取付部54bに、ガイドレール8の取付側フランジ8bがクリップ55により把持され、ボルト56およびダブルナット57により固定される。取付板54にはL字型のガイドレール受台54dが溶接等で取付けられており、ガイドレール8をその固定位置においてそのウェブ8cを受けて支えるようになっている。
取付板54の上方には、スライド板60が上下方向に位置調整の上締結可能に取付けられている。取付板54の取付穴54cとスライド板60の取付穴には碍子支持軸61のねじ部61aがはまっている。そして、ねじ部61aに隣り合う支持部61bの端面とねじ部61aに螺合するダブルナット62にはさまれて、取付板54とスライド板60は締結される。63は座金である。スライド板60は、給電線9を碍子36を介して取り付ける「碍子取付板」である。
取付板54の、スライド板60を取付ける穴54cは上下に長い取付穴(長穴)となっており、スライド板60を上下方向に位置調整の上締結可能になっている。取付板54の上端には受板54eが設けられている。また、スライド板60の上部には、前記受板54eに対向して、突起部60bが設けられており、これに設けられたねじ穴60cに調整ボルト65がはまっており、調整ボルト65によって取付板54に対するスライド板60の上下方向位置を調整、設定でき、その後上記のように碍子支持軸61のねじ部61aにより締結される。
碍子支持軸61の支持部61bの端部とスライド板60の間には、ガイドレールのガイド輪案内側フランジ8aの案内面と給電線9との相対距離Wが規定値にならない場合、適宜の厚さのシム64を挿着し、相対距離Wを調整するようになっている。碍子支持軸61の上には碍子36を介してクランプ37が設けられており、このクランプ37に給電線9を挟んで支持するのは従来と同様である。
以上のような本実施例のガイドレールと給電線の取付構造においては、取付作業は下記のようになる。従来例の埋め込み板20の場合は、埋め込み板20の取付け面が側壁5の表面と略同一の面となるように埋め込まれるため、コンクリート構造物である側壁5の軌道直角方向(側壁方向)の距離、傾きの製作精度がそのまま埋め込み板20の軌道直角方向(側壁方向)の据付精度となるので、それに対して軌道直角方向(側壁方向)の距離、傾きの製作精度を補うため支持ボルト21、間隔版41等を現場溶接で取付けるものであるから、工程、工数上の問題を免れず、現場溶接における精度の問題も残すものであった。
しかし、本実施例の埋め込み板50の場合は、埋め込み板50の取付け面が側壁5の表面と略直角の面となるように一部が埋設されているため、側壁5から突き出た取付け面に上下方向の長穴とした取付穴(長穴)50bを設けることができ、それによって側壁5の製作精度を補うことができる。すなわち、埋め込み板50に設けた取付穴(長穴)50bにより取付板54を上下方向に位置調整できるから、これに支持されるガイドレール8の上下方向の取付位置を任意に調整できる。
また、取付穴50bは上下方向は長穴としているが、軌道直角方向(側壁方向)は取付穴50bまたは取付板54の支持部54aの取付穴54fをボルト51のサイズに少し余裕を持たせた程度の大きさの取付穴とすることで、軌道直角方向の位置、傾きの調整ができ、所期の精度が得られる。軌道直角方向の位置、傾きの調整代を多く取る必要のある場合は、さらに取付穴54fを横方向の長穴とすることで調整可能にできる。
したがって、従来例のように、取付板24(54)の取付位置、傾きの調整のために支持ボルト21を現地で溶接する必要はなくなり、支持ボルト21の現場溶接に係る工数増大、精度低下の問題を解消できる。
すなわち、埋め込み板50を側壁5に直角に埋め込み、上下方向長穴の取付穴50bを設けたことで上下方向の位置調整ができる他、ガイドレール8(および給電線9)の軌道直角方向(側壁方向)の位置、傾きの調整は埋め込み板50と取付板54とを締結するボルト51とその取付穴50b、54fの隙間分で、またはさらに取付穴54fを横方向の長穴とすることで調整が可能となり、ガイドレール8に対する給電線9の上下方向の相対位置の調整は、長穴とした取付穴54cを介した締結と調整ボルト65によるスライド板60の取付板54に対する上下移動で行え、さらにガイドレール8との給電線9の軌道直角方向(側壁方向)の相対位置はシム64の厚さを変えることで容易に調整できる。
このように本実施例のガイドレールと給電線の取付構造によれば、上記のように、位置、傾きの調整を可能としながら、現場での溶接を行うことなくガイドレール8ならびに給電線9の据付が可能となる。このことによって、現地工事の工数が大幅に減少し、建設コストが低減される。
また、取付板54に設けたガイドレール受台54dにより、ガイドレール8を置くだけでガイドレール8の固定位置を設定できるから芯出作業が著しく軽減できる。
本発明の実施例2に係るガイドレールと給電線の取付構造を、図4、図5に基づき説明する。本実施例は主に曲線軌道部分に適用する構造である。図4は、図1と同様の本実施例のガイドレールの取付構造の拡大断面図であり、給電線の取付構造部分は図1と同様であるので図示省略してある。図5は図4中C−C矢視断面図である。
本実施例は、実施例1では埋め込み板50と取付板54とをボルト締めしていたのに対し、埋め込み板70と取付板54との間に連結プレート71を長穴を介して締結して、埋め込み板70と取付板54を連結したものである。
図4、図5に示すように、曲線軌道部分においても、側壁5に埋め込み板70の取付け面が側壁5の表面と略直角の面となるように埋め込んでおくこと、および埋め込み板70には埋め込み強度を増すためのアンカー70aが設けられていることは直線軌道部分と同じである。
本実施例の埋め込み板70には、直線軌道部分と同様に上下方向に長い取付穴(長穴)70bが設けられているが、取付穴(長穴)70bの長穴部の長さは直線軌道部分の埋め込み板50の取付穴50bより長くし、調整代を大きくしている。
曲線軌道部分においてガイドレール面が側壁5からの遠のく分、埋め込み板70と取付板54とのつなぎ部材として、連結プレート71を埋め込み板70と取付板54との間に介在させる。連結プレート71の、埋め込み板70との連結側には横方向の取付穴(長穴)71aが設けられており、ボルト72、座金74およびナット73で固定される。連結プレート71の、取付板54との連結側には横方向の取付穴(長穴)71bが設けられておりボルト75、座金77およびナット76で固定される。
したがって、実施例1のガイドレールと給電線の取付構造の作用効果に加えて、曲線軌道部分においても従来例における間隔板41のような調整部品を現場溶接する必要がなく、そのことによって、取付精度が低下せず、現地工事の工数を大幅に減少させ、建設コストが低減される。
さらに曲線軌道部分では、埋め込み板70の取付穴70bの長穴長さが大きく設定されて取付板54の上下位置の調整範囲が拡大し、連結プレート71の取付穴(長穴)71a、71bにより取付板54のガイドレール取付面の軌道直角方向の位置調整範囲が大きく広がるから、曲線軌道部分の調整範囲の増大や軌道部工事の精度低下に対しても十分対応できる。
本発明の実施例3に係るガイドレールと給電線の取付構造を、図6に基づき説明する。本実施例は軌道部3の側壁5に代えて軌道部に埋設して設置した支柱に取り付ける場合に適用する構造であり、図6は、図1と同様の本実施例のガイドレールと給電線の取付構造の拡大断面図である。
図6に示すように、本実施例では、軌道部3に埋設して設置された支柱81に、支持板80をボルトナット82で取付けており、支持板80には取付板54を上下位置、傾き調整可能に取付けるために上下方向に長い取付穴(長穴)80bを設けている。支持板80と取付板54およびガイドレール8、給電線9との取付けは、前述の実施例1の埋め込み板50と取付板54およびガイドレール8、給電線9の取付けと同様であるので説明を省略する。
したがって、本実施例においても、実施例1と同様の作用効果を奏することができ、車両走行用軌道03に側壁5が設けられない場合や、図9に示す複線の車両走行用軌道03の中央側のガイドレール8を中央の支柱に取付ける場合等に特に有効である。
本発明の実施例4に係るガイドレールと給電線の取付構造を、図7に基づき説明する。本実施例は軌道部3の側壁5に代えて軌道部にボルト取付して設置した支柱に取り付ける場合に適用する構造であり、図7は、図1と同様の本実施例のガイドレールと給電線の取付構造の拡大断面図である。
図7に示すように、本実施例では、予め支持板90を溶接で取付けた支柱91が、軌道部3に基礎ボルト92によって設置されており、支持板90には取付板54を上下位置、傾き調整可能に取付けるために上下方向に長い取付穴(長穴)90bを設けている。この支持板90と取付板54およびガイドレール8、給電線9との取付けは、前述の実施例1の埋め込み板50と取付板54およびガイドレール8、給電線9の取付けと同様であるので説明を省略する。
したがって、本実施例においても、実施例1と同様の作用効果を奏することができ、車両走行用軌道03に側壁5が設けられない場合や、図9に示す複線の車両走行用軌道03の中央側のガイドレール8を中央の鋼製の支柱に取付ける場合等に特に有効である。
以上、本発明を図示の各実施例について説明したが、本発明は上記の実施例に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構成、構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
本発明の実施例1に係るガイドレールと給電線の取付構造の説明図であり、図8中D部に相当する実施例1のガイドレールと給電線の取付構造の拡大断面図である。 図1中A−A矢視図である。 図1中B−B矢視断面図である。 本発明の実施例2に係るガイドレールと給電線の取付構造の説明図であり、図1と同様の実施例2のガイドレールの取付構造の拡大断面図である。 図4中C−C矢視断面図である。 図1と同様の実施例3のガイドレールと給電線の取付構造の拡大断面図である。 図1と同様の実施例4のガイドレールと給電線の取付構造の拡大断面図である。 単線の場合の一般的な車両走行用軌道の断面図である。 複線の場合の一般的な車両走行用軌道の断面図である。 (a)は図8および図9中D部の拡大断面図であり、従来のガイドレールと給電線の取付構造の説明図、(b)は(a)中E−E矢視図である。 一般的な曲線軌道部分の車両走行用軌道の断面図である。 一般的な曲線軌道部分の車両走行用軌道の概略平面図である。 曲線軌道部分での従来のガイドレールの取付構造を示す断面図である。
符号の説明
03 車両走行用軌道
1 車両
1a 集電器
3 軌道部
3a 走行路面
4 脚台
5 側壁
6 ゴム車輪
7 ガイド輪
8 ガイドレール
8a ガイド輪案内側フランジ
8b 取付側フランジ
8c ウェブ
9 給電線
50 埋め込み板
50a アンカー
50b 取付穴(長穴)
54 取付板
54a 支持部
54b ガイドレール取付部
54c 取付穴(長穴)
54d ガイドレール受台
54e 受板
54f 取付穴
55 クリップ
60 スライド板
60a 取付穴
60b 突起部
60c ねじ穴
61 碍子支持軸
61a ねじ部
61b 支持部
65 調整ボルト
70 埋め込み板
70a アンカー
70b 取付穴(長穴)
71 連結プレート
71a 取付穴(長穴)
71b 取付穴(長穴)
80 支持板
80b 取付穴(長穴)
81 支柱
82 ボルトナット
90 支持板
90b 取付穴(長穴)
91 支柱
92 基礎ボルト

Claims (4)

  1. 案内軌道車両の車両走行用軌道のガイドレールと給電線の取付構造において、同車両走行用軌道の側壁に埋め込み板を一部埋設して取付け、同埋め込み板に取付板を長穴を介してボルト締めし、同取付板にはガイドレールをクリップで固定すると共に給電線を碍子を介して取り付ける碍子取付板を長穴を介してボルト締めして固定してなることを特徴とするガイドレールと給電線の取付構造。
  2. 請求項1に記載のガイドレールと給電線の取付構造において、前記ガイドレールを同ガイドレールの固定位置において支えるガイドレール受台を前記取付板に設けてなることを特徴とするガイドレールと給電線の取付構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガイドレールと給電線の取付構造において、前記埋め込み板と取付板とをボルト締めすることに代えて、同埋め込み板と取付板との間に連結プレートを長穴を介して締結して同埋め込み板と取付板を連結してなることを特徴とするガイドレールと給電線の取付構造。
  4. 請求項1または請求項2に記載のガイドレールと給電線の取付構造において、前記取付板は、前記車両走行用軌道の側壁に一部埋設されて取付けられた埋め込み板に代えて、同車両走行用軌道の軌道部に設置された支柱に取付けられた支持板に、長穴を介してボルト締めして固定されてなることを特徴とするガイドレールと給電線の取付構造。
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