JP4508613B2 - Iii族窒化物の結晶製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、III族窒化物の結晶製造法に関する。
現在、紫〜青〜緑色光源として用いられているInGaAlN系(III族窒化物)デバイスは、その殆どがサファイアあるいはSiC基板上に、MO−CVD法(有機金属化学気相成長法)やMBE法(分子線結晶成長法)等を用いた結晶成長により作製されている。サファイアやSiCを基板として用いた場合の問題点としては、III族窒化物との熱膨張係数差や格子定数差が大きいことに起因する結晶欠陥が多くなることが挙げられる。サファイア基板上に結晶成長したIII族窒化物結晶では、転位密度は10〜1010cm−2程度と非常に大きい。これはデバイス特性に悪影響を及ぼす。例えば発光デバイスでは、寿命を長くすることが困難であったり、発光効率の低下や、動作電力が大きくなったりするという欠点につながっている。従って、高出力な発光素子は実用化が阻まれている。また、受光デバイスでは、暗電流が大きくなり、ノイズが増加するためS/N比が下がる。また、電子デバイスでは、結晶中の貫通転位は電極材料の異常拡散や高電界下において短絡を引き起こす原因となる。
更に、サファイア基板の場合には絶縁性であるために、従来の発光デバイスのように基板側からの電極取り出しが不可能であり、結晶成長した窒化物半導体表面側からの電極取り出しが必要となる。その結果、デバイス面積が大きくなり、高コストにつながるという問題点がある。また、サファイア基板上に作製したIII族窒化物半導体デバイスは、劈開によるチップ分離が困難であり、レーザダイオード(LD)で必要とされる共振器端面を劈開で得ることが容易ではない。このため、現在は、ドライエッチングによる共振器端面形成や、あるいは、サファイア基板を100μm以下の厚さまで研磨した後に、劈開に近い形での共振器端面形成を行っている。この場合にも、従来のLDのような共振器端面とチップ分離を単一工程で、容易に行うことが不可能であり、工程の複雑化ひいてはコスト高につながる。
これらの問題を解決するために、サファイア基板上でのIII族窒化物半導体膜の選択横方向成長やその他の工夫を行うことで、結晶欠陥を低減させることが提案されている。この手法では、サファイア基板上にGaN膜を選択横方向成長しない場合に比較して、結晶欠陥を低減させることが可能となっているが、サファイア基板を用いることに依る、絶縁性と劈開に関する前述の問題は依然として残っている。更には、工程が複雑化すること、及びサファイア基板とGaN薄膜という異種材料の組み合わせに伴う基板の反りという問題が生じる。これらは高コスト化につながっている。
こうした問題を解決するためには、基板上に結晶成長する材料と同一であるGaN基板が最も適切である。そのため、気相成長,融液成長等によりバルクGaNの結晶成長の研究がなされている。しかし、未だ高品質で且つ実用的な大きさを有するGaN基板は実現されていない。
例えば非特許文献1(第1の従来技術)では、GaNのバルク結晶を成長させ、それをホモエピタキシャル基板として用いることを提案している。これは、1400〜1700℃の高温、及び数10kbarもの超高圧の窒素圧力中で、液体GaからGaNを結晶成長する手法である。
この場合には、このバルク成長したGaN基板を用いて、デバイスに必要なIII族窒化物半導体膜を成長することが可能となる。従って、工程が複雑化することなく、GaN基板を実現できる。しかし、この場合の欠点としては、高温,高圧中での結晶成長が必要となり、それに耐えうる反応容器が極めて高価になるという問題がある。また、この方法で成長した結晶は、C面を主面とする板状結晶で、主面の差し渡しの大きさは1cm程度となるが、厚さは高々20〜30μmと薄く、デバイス作製プロセス中に割れてしまうなどの問題がある。
GaN基板を実現する別の手法として、非特許文献2(第2の従来技術)では、Naをフラックスとして用いたGaN結晶製造方法が提案されている。この方法は、アジ化ナトリウム(NaN)と金属Gaを原料として、ステンレス製の反応容器(容器内寸法;内径=7.5mm、長さ=100mm)に窒素雰囲気で封入し、その反応容器を600〜800℃の温度で24〜100時間保持することにより、GaN結晶を成長させるものである。
この第2の従来技術の場合には、600〜800℃と比較的低温での結晶成長が可能であり、容器内圧力も高々100kg/cm程度と比較的圧力が低く、実用的な成長条件であることが特徴である。しかし、この方法の問題点としては、得られる結晶の大きさが1mmに満たない程度に小さい点である。
これまで、本願の発明者らは、例えば、特許文献1(従来技術3)、特許文献2(従来技術4)、特許文献3(従来技術5)、特許文献4(従来技術6)に示されている発明を案出している。
ここで、特許文献1(従来技術3)には、V族原料を安定に供給する発明が示されている。また、特許文献2(従来技術4)には、種結晶を用いて成長する方法が示されている。また、特許文献3(従来技術5)には、III族金属とアルカリ金属の化合物からIII族原料を供給してIII族窒化物結晶の成長を行うことが示されている。また、特許文献4(従来技術6)には、立方晶のIII族窒化物結晶の製造方法が示されている。
これらの結晶製造方法では、III族金属とアルカリ金属を含む混合融液に、窒素を含む物質を反応容器外部から供給し、III族窒化物結晶を成長させている。
以下、特許文献1(従来技術3)の発明を図面に基づいて説明する。図17は特許文献1(従来技術3)の結晶製造装置の構成例を示す図である。図17を参照すると、反応容器101内には、III族金属(例えば、Ga(ガリウム))とフラックス(例えば、金属NaあるいはNaを含む化合物(アジ化ナトリウムなど))との混合融液102が収容されている。また、反応容器101には、結晶成長可能な温度に制御可能な加熱装置105が具備されている。
また、反応容器101内の気体と融液102の境界領域である気液界面113に接するように、種結晶(例えば、GaN結晶)103が設けられている。
また、窒素原料としては窒素ガスが用いられ、窒素ガスを反応容器101内に供給するため、反応容器101の外部には、第1のガス供給装置120が設けられている。ここで、第1のガス供給装置120は、気体の窒素原料を貯めておくための第1のシリンダー110と、第1のバルブ111とにより構成されている。これにより、窒素ガスは、窒素ガスが充填された第1のガス供給装置120の第1のシリンダー110から窒素供給管106を介して、反応容器101外から反応容器101内に供給可能となっている。
また、窒素圧力を調整するために、圧力調整機構が窒素供給管106の途中に設けられている。この窒素ガスの圧力調整機構は、圧力センサー107及び圧力調整弁108から構成されており、圧力センサー107で測定された圧力情報がケーブル109を介して圧力調整弁108に伝わり、圧力調整弁108で圧力調整がなされ、反応容器101内の窒素圧力が所望の値に設定されるようになっている。
窒素ガスが充填された第1のシリンダー110内の窒素ガス圧力は、III族窒化物(例えばGaN)結晶が、結晶成長する際に生じる反応容器101内の圧力以上になるように、窒素ガスが充填されている。
従って、窒素原料としての窒素ガスは、第1のシリンダー110から供給され、圧力調整機構で窒素原料のガス圧力が調整されて、反応容器101内に供給される。
このような構成の結晶製造装置を使用して、結晶成長可能な成長温度、窒素圧力、Na量の条件下において、種結晶103を核としてIII族窒化物結晶(例えばGaN結晶)が成長し、アルカリ金属(例えばNa)とIII族金属(例えば、Ga(ガリウム))を含む融液102と外部から供給される窒素ガスとを原料として、時間経過と共にIII族窒化物結晶の大きさが大きくなっていく。
このように、特許文献1(従来技術3)の発明では、III族金属とアルカリ金属(例えばNa)が十分ある状態で、窒素原料である窒素ガスを外部から供給することで、継続的なIII族窒化物結晶(GaN結晶)の成長が可能となり、III族窒化物結晶(GaN結晶)を所望の大きさに成長させることが可能となっている。
同様に、特許文献2(従来技術4)、特許文献3(従来技術5)、特許文献4(従来技術6)の発明においても、窒素原料は反応容器の外部から供給され、継続的なIII族窒化物結晶(GaN結晶)の成長が行われる。
しかしながら、これらの発明(従来技術3、4、5、6)では、いずれも、多数の結晶で構成される結晶集合体が混合融液表面を覆う場合があった。このため、混合融液中のIII族金属が結晶集合体の形成のために消費されて原料が枯渇し所望の結晶が大きくならないといった事や、融液表面近傍の成長領域が結晶集合体に占められて融液表面で所望の結晶を成長することができなくなるという問題があった。また、従来技術3,従来技術4では、種結晶に新たに結晶核が多数形成されて多結晶体化してしまう事や、種結晶が結晶集合体に覆われてしまう事があった。
Journal of Crystal Growth, Vol.189/190, 153−158(1998) Chemistry of Materials Vol.9 (1997) 413−416 特開2001−64097号公報 特開2001−64098号公報 特開2001−102316号公報 特開2001−119103号公報
本発明は、従来問題であった、多数の結晶で構成される結晶集合体が形成されて、混合融液の表面を覆う事をなくし、それによって混合融液中のIII族金属が結晶集合体の形成に消費されて原料が枯渇し所望の結晶が大きくならないといった事や、結晶集合体に混合融液表面近傍の成長領域を奪われて融液表面近傍で所望の結晶を成長することができなくなるという問題を解決し、安定してIII族窒化物を結晶成長させることの可能なIII族窒化物の結晶製造方法を提供することを目的としている。
また、本発明は、種結晶を用いたIII族窒化物の結晶成長において、種結晶に新たに結晶核が付着して多結晶化したり、種結晶が結晶集合体に覆われてしまうといった事態が生じることを防止し、種結晶から高品質の所望のIII族窒化物結晶を成長させることの可能なIII族窒化物の結晶製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、混合融液の昇温に合わせて、反応容器の外部から窒素を含む物質を反応容器内に導入して窒素を含む物質の圧力を昇圧することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質と
が混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素
とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、混合融液の昇温に合わせて、反応容器の外部から不活性ガスと窒素を含む物質を反応容器内に導入して窒素を含む物質の圧力を昇圧することを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、反応容器内に窒素を含む物質と不活性ガスとを導入した後に、反応容器を密閉し、混合融液を結晶成長温度に昇温してIII族窒化物を結晶成長することを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、反応容器内の窒素を含む物質と不活性ガスの分圧が、所定の結晶成長温度で、それぞれ所定の圧力となる量の窒素を含む物質と不活性ガスを反応容器内に導入した後に、反応容器を密閉し、所定の結晶成長温度に昇温してIII族窒化物の結晶成長を行うことを特徴としている。
また、請求項記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のIII族窒
化物の結晶製造方法において、種結晶にIII族窒化物を結晶成長させることを特徴として
いる。
請求項1乃至請求項記載の発明によれば、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属
を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III
族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、混合融液の昇温に合わせて窒素を含む物質の圧力を昇圧するので、混合融液の温度上昇に追随して反応容器内の窒素の圧力が増加し、混合融液中の窒素濃度が増加する。このような混合融液中への窒素の導入方法を行うと、従来問題であった、混合融液表面近傍で多数の核発生が起こり多数の結晶で構成される結晶集合体が形成されて混合融液表面を覆うという事が抑制される。このため、混合融液中のIII族金属が結晶集合体の形成
に消費されて原料が枯渇し所望の結晶が大きくならないといった事や、結晶集合体に混合融液表面近傍の成長領域を奪われて融液表面近傍で所望の結晶を成長することができなくなるという問題が解決され、安定してIII族窒化物の結晶成長を行うことができる。
特に、請求項記載の発明によれば、圧力調整器等の精度の良い圧力の調整方法を選択することができ、これによって、温度に追随した昇圧を精度良く行うことができる。その結果、多数の核発生を無くし、混合融液表面を覆う結晶集合体の形成を抑制することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む
物質とが混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属
と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、混合融液の昇温に合わせて、反応容器の外部から不活性ガスと窒素を含む物質を反応容器内に導入して窒素を含む物質の圧力を昇圧するので、蒸気圧の高いアルカリ金属の蒸発を抑制するために不活性ガスを反応容器内に導入して結晶成長を行う場合においても、結晶集合体の形成を抑制することができる。すなわち、アルカリ金属の蒸発を抑制しつつ、安定してIII族窒化物の結晶成長を行うことができる。
また、請求項3記載の発明によれば、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、反応容器内に窒素を含む物質と不活性ガスとを導入した後に、反応容器を密閉し、混合融液を結晶成長温度に昇温してIII族窒化物を結晶成長するようにしており、昇温時に温度の上昇とともに窒素を含む物質の圧力も上昇するので、蒸気圧の高いアルカリ金属の蒸発を抑制するために不活性ガスを反応容器内に導入して結晶成長を行う場合においても、結晶集合体の形成を抑制することができる。
また、請求項記載の発明によれば、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、種結晶にIII族窒化物を結晶成長するようにしており、この場合、種結晶が多結晶化したり結晶集合体に覆われてしまうことなく、種結晶から高品質の所望の結晶を安定して成長することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本願の発明者は、結晶成長初期段階、特に、窒素を含む物質の導入方法の検討を行い、本発明を完成するに至った。
本発明は、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、混合融液の昇温に合わせて窒素を含む物質の圧力を昇圧する。
なお、本発明において、窒素を含む物質とは、結晶成長温度において、その一部あるいは全部が窒素を構成元素に含む物質の気体となる物質である。例えば、窒素ガスやアンモニアガスのような気体であっても良いし、アジ化ナトリウムのように室温では固体であり、III族窒化物の結晶成長温度では、分解して窒素ガスとナトリウムになる物質であっても良い(すなわち、窒素を含む物質とは、窒素ガスや、アジ化ナトリウムなどの窒素を構成元素に含む化合物である)。窒素を含む物質の気体は、混合融液と気液界面を形成し、気液界面から窒素は混合融液中に供給される。
また、本発明において、III族窒化物は、ガリウム,アルミニウム,インジウムから選ばれる一種類あるいは複数の種類のIII族金属と窒素との化合物を意味する。
また、アルカリ金属としては、通常Na(ナトリウム)やK(カリウム)が使用されるが、その他のアルカリ金属を使用する事もできる。
また、アルカリ金属を含む融液中には、別の元素を溶融させておく事もできる。例えばn型不純物やp型不純物を溶融させドーピングしてもよい。
また、本発明において、昇温とは、混合融液の温度を上げることを意味する。また、昇圧とは、気体の圧力を増加させることを意味する。
前述した従来技術3、4、5、6では、III族窒化物の結晶成長を行う所定の温度において、外部から窒素を含む物質を供給しているが、この場合、混合融液表面に多数の結晶核が同時に発生し、混合融液表面を覆う結晶集合体が形成される場合があった。
本願の発明者は、結晶成長初期段階、特に、窒素を含む物質の導入方法の検討を行い、温度の上昇に合わせて窒素を含む物質の圧力を昇圧することによって、結晶集合体が形成されなくなることを見出した。
すなわち、本発明においては、結晶成長温度に混合融液の温度を昇温する時に、温度の上昇に追随して窒素を含む物質の圧力を徐々に昇圧することによって、混合融液表面に結晶核が多数発生することを抑制することができ、そして、所定の結晶成長温度において、所定の圧力下で混合融液に溶解し拡散した窒素がアルカリ金属の存在下でIII族金属と結合し、III族窒化物を結晶成長させることができる。
なお、窒素を含む物質の圧力の昇圧を温度の上昇に追随させる方法は、特に限定されるものではない。
また、昇温速度(換言すれば、窒素を含む物質の昇圧速度)は、結晶集合体が形成されない速度に適宜決めることができる。
(第の形態)
本発明の第1の形態は、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、混合融液の昇温に合わせて、反応容器の外部から窒素を含む物質を反応容器内に導入して窒素を含む物質の圧力を昇圧することによって、III族窒化物を結晶成長させることを特徴としている。
すなわち、本発明の第の形態の結晶製造方法では、混合融液の温度を結晶成長温度に昇温する時に、温度の上昇に追随して、窒素を含む物質を気体として反応容器の外部から導入して窒素を含む物質の圧力を徐々に昇圧し、所定の温度,圧力下でIII族窒化物の結晶成長を行うようにしている。
なお、窒素を含む物質の昇圧方法は、特に限定されるものではなく、例えば、圧力調整器等で徐々に加圧する方法等が使用可能である。
(第の形態)
また、本発明の第2の形態は、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、混合融液の昇温に合わせて、反応容器の外部から窒素を含む物質を反応容器内に導入して窒素を含む物質の圧力を昇圧することによって、III族窒化物を結晶成長させることを特徴としている。
すなわち、本発明の第の形態の結晶製造方法では、混合融液の温度を結晶成長温度に昇温する時に、温度の上昇に追随して、不活性ガスと窒素を含む物質を気体として反応容器の外部から導入して窒素を含む物質と不活性ガスの圧力を徐々に昇圧し、所定の温度,圧力下でIII族窒化物の結晶成長を行うようにしている。
ここで、不活性ガスは、反応容器内の圧力を大きくすることによりアルカリ金属の蒸発を抑制するために使用されるものである。
なお、不活性ガスとは、III族金属やアルカリ金属,窒素と反応しないガスを意味し、不活性ガスには、例えば、アルゴンガス等が使用可能である。
また、不活性ガスは、窒素を含む物質のガスラインとは別のガスラインから導入しても良いし、あるいは、窒素を含む物質と不活性ガスの混合ガスとして導入することもできる。
(第の形態)
また、本発明の第3の形態は、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、反応容器内に窒素を含む物質と不活性ガスとを導入した後に、反応容器を密閉し、混合融液を結晶成長温度に昇温してIII族窒化物を結晶成長させることを特徴としている。
ここで、不活性ガスは、本発明の第3の形態で説明したのと同様に、反応容器内の圧力を大きくすることによりアルカリ金属の蒸発を抑制するために使用されるものである。
なお、不活性ガスとは、III族金属やアルカリ金属,窒素と反応しないガスを意味し、不活性ガスには、例えば、アルゴンガス等が使用可能である。
本発明の第3の形態の結晶製造方法では、結晶が成長する温度よりも低い温度において、反応容器内に窒素原料である窒素を含む物質と不活性ガスを導入し、反応容器を密閉して所定の結晶成長温度まで昇温する。密閉された反応容器内の窒素を含む物質と不活性ガスの圧力は、温度の上昇とともに徐々に増加する。これに伴って、混合融液中に溶解する窒素濃度も徐々に増加し、所定の結晶成長温度において、混合融液に溶解し拡散した窒素がアルカリ金属の存在下でIII族金属と結合し、III族窒化物が結晶成長する。
なお、結晶成長温度に達した時点での窒素を含む物質と不活性ガスの圧力は、結晶成長を行う所定の圧力になっていることが望ましいが、それ以上であっても良い。その場合は、反応容器と外部を仕切るバルブ等を開閉することで所定の圧力まで減圧することができる。
なお、窒素を含む物質と不活性ガスの圧力の増加量は、温度の上昇量に比例するので、温度の上昇速度を制御することで、窒素を含む物質の気体の昇圧速度を制御することができる。昇温速度は、結晶集合体が形成されない速度に適宜決めることができる。
(第の形態)
本発明の第の形態は、第の形態の結晶製造方法において、反応容器内の窒素を含む物質と不活性ガスの分圧が、所定の結晶成長温度でそれぞれ所定の圧力となる量の窒素を含む物質と不活性ガスを反応容器内に導入した後に、反応容器を密閉し、所定の結晶成長温度に昇温してIII族窒化物の結晶成長を行うことを特徴としている。
すなわち、この第の形態では、反応容器内の気相中の窒素を含む物質と不活性ガスの圧力が、結晶成長温度において、結晶成長を行う所定の圧力になるように、窒素原料の仕込み量と不活性ガスの圧力を調整して導入しておく。その後、反応容器を密閉して昇温し、所定の結晶成長温度,圧力で結晶成長を行うようにしている。
(第5の形態)
本発明の第5の形態は、反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、反応容器内の窒素を含む物質の分圧が所定の結晶成長温度で所定の圧力となる量の窒素を含む物質を気体として反応容器内に導入した後に反応容器を密閉し、所定の結晶成長温度に昇温してIII族窒化物の結晶成長を行うことを特徴としている。
本発明の第の形態の結晶製造方法では、結晶が成長する温度よりも低い温度において、反応容器内に窒素原料である窒素を含む物質を導入し、反応容器を密閉して所定の結晶成長温度まで昇温する。密閉された反応容器内の窒素を含む物質の気体の圧力は、温度の上昇とともに徐々に増加する。これに伴って、混合融液中に溶解する窒素濃度も徐々に増加し、所定の結晶成長温度において、混合融液に溶解し拡散した窒素がアルカリ金属の存在下でIII族金属と結合し、III族窒化物が結晶成長する。そして、この第5の形態では、反応容器内の気相中の窒素を含む物質の圧力が、結晶成長温度において、結晶成長を行う所定の圧力になるように、窒素原料の仕込み量を調整して導入しておく。その後、反応容器を密閉して昇温し、所定の結晶成長温度,圧力で結晶成長を行うようにしている。
なお、結晶成長温度に達した時点での窒素を含む物質の圧力は、結晶成長を行う所定の圧力になっていることが望ましいが、それ以上であっても良い。その場合は、反応容器と外部を仕切るバルブ等を開閉することで所定の圧力まで減圧することができる。
なお、窒素を含む物質の圧力の増加量は、温度の上昇量に比例するので、昇温速度を制御することで、窒素を含む物質の気体の昇圧速度を制御することができる。昇温速度は、結晶集合体が形成されない速度に適宜決めることができる。
(第の形態)
また、本発明の第の形態は、上述した本発明の第1乃至第のいずれかの形態のIII族窒化物の結晶製造方法において、種結晶にIII族窒化物を結晶成長させることを特徴としている。
本発明により製造した板状GaN結晶は、例えば、六方晶であり、主面が六角形で、主面の面方位,主面の対角線の長さ、厚さ、転位密度(TEMで測定)、色は次表(表1)のものを成長させることができる。
Figure 0004508613
本発明により製造した柱状GaN結晶は、例えば、六方晶であり、C軸方向の長さ、幅、転位密度(TEMで測定)、色は次表(表2)のものを成長させることができる。
Figure 0004508613
本発明により製造したIII族窒化物結晶を用いて半導体デバイスを構成できる。この半導体デバイスにおいて、該半導体デバイスが本発明により製造したIII族窒化物結晶上に積層した半導体積層構造を有する発光素子を構成することができる
ここで、発光素子の形態は特に限定されるものではなく、発光ダイオード,半導体レーザ等、III族窒化物結晶上に積層された半導体積層構造を有する発光素子であれば良い。
本発明により製造した半導体デバイスはIII族窒化物結晶を用いて形成された受光素子であることを特徴としている。
ここで、受光素子は、光導電セル,p−n接合フォトダイオード,ヘテロ接合FET型受光素子,ヘテロ接合バイポーラ型フォトトランジスター等であり、特に限定されるものではない。
本発明により製造したIII族窒化物結晶を用いて電子デバイスを構成できる。
ここで、電子デバイスの形態は、特に限定されるものではなく、FETであってもHBTであっても良い。また、その目的用途も、高温動作デバイス,高周波デバイス,大電力電子デバイス等、特に限定されるものではない。
本発明により製造したIII族窒化物結晶を用いた半導体デバイス(発光素子)を光源として用いた照明装置,フルカラー大型表示装置,交通標識などであっても良いし、半導体デバイス(発光素子)を書き込みあるいは読み取り光源として用いた光記録装置であっても良いし、半導体デバイス(発光素子)を書き込み光源として用いた電子写真装置であっても良いし、半導体デバイス(受光素子)を光センサーとして具備した火炎センサー,波長選択型検出器等であっても良いし、半導体デバイス(電子デバイス)を具備した移動通信システム等であっても良い。その他、システムであれば、特に限定されるものではない。
実施例1では、柱状GaN単結晶を結晶成長させた(すなわち、混合融液の昇温に合わせて、反応容器の外部から窒素を含む物質を反応容器内に導入して窒素を含む物質の圧力を昇圧することによって、混合融液の表面近傍に柱状GaN単結晶を結晶成長させた)。
この実施例1では、III族金属としてガリウム(Ga)を用い、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を用い、窒素を含む物質として窒素ガス(N)を使用して、窒化ガリウム(GaN)を結晶成長させる。
図1は実施例1で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図1の結晶製造装置は、ステンレス製の閉じた形状の反応容器11内に、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液25を保持し結晶成長を行なうための融液保持容器12が設けられている。この融液保持容器12は反応容器11から取り外すことができる。また、この融液保持容器12の材質はBNである。
また、反応容器11の内部空間23に窒素原料となる窒素(N)ガスを充満させ、かつ反応容器11内の窒素(N)圧力を調整することを可能にするガス供給管14が反応容器11を貫通して装着されている。
反応容器11は、バルブ21部分で結晶製造装置から取り外すことが可能であり、反応容器11部分のみをグローブボックスに入れて作業することができる。
また、反応容器11の外側には、ヒーター13が設けられている。ヒーター13の温度は、温度センサー29でモニターされ、温度センサー29からモニター信号が温度制御器34に送られ、温度制御器34によってヒーター13の温度が制御されるようになっている。この温度制御器34は、昇温時間や、一定温度での保持時間を制御することもできる。なお、ヒーター13の温度と混合融液25の温度は、あらかじめ較正され対応付けされているので、ヒーター13の温度を制御することで、混合融液25の温度を制御することができる。
また、温度の上昇に追随して窒素ガスの圧力を昇圧するために演算処理装置35が設けられている。演算処理装置35は、温度制御器34から送られる信号を受け、圧力制御装置16に温度に対応した制御信号を送る。そして、圧力制御装置16によって、反応容器11内の圧力が調整されるようになっている。
反応容器11内の圧力は圧力センサー33でモニターされ、圧力センサー33からのモニター信号が圧力制御装置16に送られ、反応容器11内を所定の圧力に調整するようになっている。
図1の結晶製造装置を使用したGaNの結晶製造方法を説明する。
まず、反応容器11をバルブ21の部分で結晶製造装置から分離し、Ar雰囲気のグローブボックスに入れる。
次いで、BN製の融液保持容器12に、III族金属原料としてGaを入れ、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を入れる。混合融液中のNaの比率は、Na/(Na+Ga)=0.51とした。
次いで、融液保持容器12を反応容器11内に設置する。次いで、反応容器11を密閉し、バルブ21を閉じ、反応容器11内部を外部雰囲気と遮断する。次いで、反応容器11をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器11をヒーター13がある所定の位置に設置し、バルブ21の部分で窒素ガス供給ライン14に接続する。
次いで、バルブ15,21を開ける。
次いで、ヒーター13に通電し、混合融液25を結晶成長温度まで昇温する。結晶成長温度は775℃とし、室温(27℃)から775℃までの昇温時間は1時間とした。すなわち、昇温速度は748℃/時である。
また、反応容器11内の窒素の圧力を、混合融液25の昇温に追随させて昇圧させた。すなわち、室温における0MPa(反応容器内に窒素を入れていない状態)から昇圧を開始し、1時間後、すなわち結晶成長温度775℃に達した時に、7MPaになるようにした。すなわち、窒素圧力の昇圧速度は7MPa/hである。
結晶成長温度775℃,窒素圧力7MPaに達した後、320時間保持して結晶成長を行った。結晶成長終了後、反応容器11を開けると、融液保持容器12内には、融液表面を覆うような結晶集合体は形成されておらず、混合融液保持容器12の底にc軸の長さが約5mmの無色透明な柱状のGaNの単結晶30が結晶成長していた。
成長した柱状GaN結晶のC面を走査電子顕微鏡で観察し、対角線の長さを測定した結果、1mm以上のものが成長していた。また、透過電子顕微鏡の観察で求めた転位密度は、10cm−2以下であった。
実施例2では、結晶製造方法で柱状のGaN単結晶を結晶成長させた(すなわち、混合融液の昇温に合わせて、反応容器の外部から不活性ガスと窒素を含む物質とを反応容器内に導入して窒素を含む物質の圧力を昇圧することによって、柱状のGaN単結晶を結晶成長させた)。
この実施例2では、III族金属としてガリウム(Ga)を用い、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を用い、窒素を含む物質として窒素ガス(N)を用い、Naの蒸発抑制ガス(不活性ガス)としてArを使用して、窒化ガリウム(GaN)を結晶成長させる。
図2は実施例2で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図2の結晶製造装置は、図1の装置にArガス供給ライン20が付加されたものとなっている。
すなわち、図2の装置は、ステンレス製の閉じた形状の反応容器11内に、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液25を保持し結晶成長を行うための混合融液保持容器12が設けられている。この混合融液保持容器12は反応容器11から取り外すことができる。また、この混合融液保持容器12の材質はBNである。
また、反応容器11の内部空間23に窒素原料となる窒素(N)ガスとアルカリ金属の蒸発を抑制する為のアルゴン(Ar)ガスを充満させ、かつ反応容器11内の窒素(N)圧力とアルゴン(Ar)ガス圧力を調整することを可能にするガス供給管14が反応容器11を貫通して装着されている。
図2の装置では、ガス供給管14は、窒素供給管17とアルゴン供給管20とに分岐しており、それぞれ、バルブ15,18で分離することが可能となっている。また、それぞれの圧力を圧力制御装置16,19で調整する事ができる。これにより、アルカリ金属の蒸発を抑制しつつ、窒素ガスの圧力を独立して調整することができ、制御性の高い結晶成長が可能となる。
また、反応容器11の外側には、ヒーター13が設けられている。ヒーター13の温度は、温度センサー29でモニターされ、温度センサー29からモニター信号が温度制御器34に送られ、温度制御器34によってヒーター13の温度が制御されるようになっている。この温度制御器34は、昇温時間や、一定温度での保持時間を制御することもできる。なお、ヒーター13の温度と混合融液25の温度は、あらかじめ較正され対応付けされているので、ヒーター13の温度を制御することで、混合融液25の温度を制御することができる。
また、温度の上昇に追随して昇圧するために演算処理装置35が設けられている。演算処理装置35は、温度制御器34から送られる信号を受け、圧力制御装置16、19に温度に対応した制御信号を送る。そして、圧力制御装置16,19によって、反応容器内の窒素とArの圧力が調整される。
反応容器11内の圧力は圧力センサー33でモニターされ、圧力センサー33からのモニター信号が圧力制御装置16、19に送られ、反応容器11内を所定の圧力に調整するようになっている。
なお、反応容器11は、バルブ21の部分で結晶製造装置から取り外すことが可能であり、反応容器11部分のみをグローブボックスに入れて作業することができる。
図2の結晶製造装置を使用したGaNの結晶製造方法を説明する。
まず、反応容器11をバルブ21の部分で結晶製造装置から分離し、Ar雰囲気のグローブボックスに入れる。
次いで、BN製の混合融液保持容器12に、III族金属原料としてGaを入れ、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を入れる。混合融液中のNaの比率は、Na/(Na+Ga)=0.51とした。
次いで、混合融液保持容器12を反応容器11内に設置する。次いで、反応容器11を密閉し、バルブ21を閉じ、反応容器11内部を外部雰囲気と遮断する。次いで、反応容器11をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器11をヒーター13がある所定の位置に設置し、バルブ21の部分で窒素とアルゴンのガス供給ライン14に接続する。
次いで、バルブ21,15,18を開ける。
次いで、ヒーター13に通電し、混合融液25を結晶成長温度まで昇温する。結晶成長温度は775℃とし、室温(27℃)から775℃までの昇温時間は1時間とした。すなわち、昇温速度は748℃/時である。
また、反応容器11内の窒素とArの圧力を混合融液の昇温に追随させて昇圧させた。すなわち、室温における窒素分圧,Ar分圧をそれぞれ0MPa(反応容器11内に窒素,Arを入れていない状態)から昇圧を開始し、1時間後、すなわち結晶成長温度775℃に達したときに、窒素とArの分圧がそれぞれ4MPaになるようにした。すなわち窒素の昇圧速度は4MPa/時である。
結晶成長温度775℃に達した後、320時間保持して結晶成長を行った。結晶成長終了後、反応容器11を開けると、融液保持容器12内には、融液表面を覆うような結晶集合体は形成されておらず、混合融液表面近傍の混合融液保持容器12の内壁にc軸の長さが約6mmの無色透明な柱状のGaNの単結晶27が結晶成長していた。
成長した柱状GaN結晶のC面を走査電子顕微鏡で観察し、対角線の長さを測定した結果、1mm以上のものが成長していた。また、透過電子顕微鏡の観察で求めた転位密度は、10cm−2以下であった。
実施例3では、板状のGaN単結晶を結晶成長させた(すなわち、混合融液の昇温に合わせて、反応容器の外部から不活性ガスと窒素を含む物質とを反応容器内に導入して窒素を含む物質の圧力を昇圧することによって、板状のGaN単結晶を結晶成長させた)。
この実施例3では、III族金属としてガリウム(Ga)を用い、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を用い、窒素を含む物質として窒素ガス(N)を用い、Naの蒸発抑制ガスとしてアルゴン(Ar)を使用して、窒化ガリウム(GaN)を結晶成長させる。なお、窒素ガスとArガスは1:1の混合ガスにして使用した。
図3は実施例3で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図3の結晶製造装置は、図1の装置において、ガス供給管14が窒素とArとの混合ガスの供給管として機能するものとなっている。このことを明確にするため、図3には、窒素とArとの混合ガスのボンベ37と、バルブ36とが示されている。
図3の結晶製造装置を使用したGaNの結晶製造方法を説明する。
まず、反応容器11をバルブ21の部分で結晶製造装置から分離し、Ar雰囲気のグローブボックスに入れる。
次いで、BN製の融液保持容器12に、III族金属原料としてGaを入れ、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を入れる。混合融液中のNaの比率は、Na/(Na+Ga)=0.67とした。
次いで、融液保持容器12を反応容器11内に設置する。次いで、反応容器11を密閉し、バルブ21を閉じ、反応容器11内部を外部雰囲気と遮断する。次いで、反応容器11をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器11をヒーター13がある所定の位置に設置し、バルブ21の部分でガス供給ライン14に接続する。
次いで、バルブ15,21を開ける。
次いで、ヒーター13に通電し、混合融液25を結晶成長温度まで昇温する。結晶成長温度は775℃とし、室温(27℃)から775℃までの昇温時間は1時間とした。すなわち昇温速度は748℃/時である。
また、反応容器11内の窒素とArの圧力を混合融液の昇温に追随させて昇圧させた。すなわち、室温において窒素とArのそれぞれの分圧0MPa(反応容器11内に窒素,Arを入れていない状態)から昇圧を開始し、1時間後、すなわち結晶成長温度775℃に達したときに、全圧が8MPa、すなわち窒素とArの分圧がそれぞれ4MPaになるようにした。すなわち、窒素の昇圧速度は4MPa/時である。
結晶成長温度775℃、全圧力が8MPa(窒素の分圧が4MPa)に達した後、300時間保持して結晶成長を行った。結晶成長終了後、反応容器11を開けると、混合融液保持容器12内には、融液表面を覆うような結晶集合体は形成されておらず、融液表面に対角線の長さが約5mmの六角形のC面を主面とする板状の無色透明なGaNの単結晶24が結晶成長していた。
成長した板状GaN結晶24のc軸に平行な断面を走査電子顕微鏡で観察し、厚さを測定した結果、80μm以上のものが成長していた。また、透過電子顕微鏡の観察で求めた転位密度は、10cm−2以下であった。
実施例4では、板状のGaN単結晶を結晶成長させた(すなわち、反応容器内に窒素を含む物質を導入した後に、反応容器を密閉し、混合融液を結晶成長温度に昇温することによって、板状のGaN単結晶を結晶成長させた)。
この実施例4では、III族金属としてガリウム(Ga)を用い、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を用い、窒素を含む物質として窒素ガス(N)を使用して、窒化ガリウム(GaN)を結晶成長させる。
図4は実施例4で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図4の結晶製造装置は、ステンレス製の閉じた形状の反応容器11内に、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液25を保持し結晶成長を行なうための融液保持容器12が設けられている。この融液保持容器12は反応容器11から取り外すことができる。また、この融液保持容器12の材質はBNである。
また、反応容器11の内部空間23に窒素原料となる窒素(N)ガスを充満させ、かつ反応容器11内の窒素(N)圧力を調整することを可能にするガス供給管14が反応容器11を貫通して装着されている。窒素ガスの圧力は圧力制御装置16で調整可能となっている。また、反応容器11内の全圧力は圧力計22でモニターされるようになっている。
また、図4の装置では、反応容器11内の圧力が所定の圧力を超えた場合にガスを外部に放出するためのガス放出バルブ38が設けられている。
また、反応容器11の外側には、ヒーター13が設けられている。ヒーター13の温度は、温度センサー29でモニターされ、温度センサー29からモニター信号が温度制御器34に送られ、温度制御器34によってヒーター13の温度が制御されるようになっている。この温度制御器34は、昇温時間や、一定温度での保持時間も制御することができる。なお、ヒーター13の温度と混合融液25の温度は、あらかじめ較正され対応付けされているので、ヒーター13の温度を制御することで、混合融液25の温度を制御することができる。
また、反応容器11は、バルブ21の部分で結晶製造装置から取り外すことが可能であり、反応容器11部分のみをグローブボックスに入れて作業することができる。
図4の結晶製造装置を使用したGaNの結晶製造方法を説明する。
まず、反応容器11をバルブ21の部分で結晶製造装置から分離し、Ar雰囲気のグローブボックスに入れる。
次いで、BN製の融液保持容器12に、III族金属原料としてGaを入れ、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を入れる。NaとGaの比率は2:1、すなわち、Na/(Na+Ga)=0.67とした。
次いで、融液保持容器12を反応容器11内に設置する。次いで、反応容器11を密閉し、バルブ21を閉じ、反応容器11内部を外部雰囲気と遮断する。次いで、反応容器11をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器11をヒーター13がある所定の位置に設置し、バルブ21の部分で窒素ガス供給ライン14に接続する。
次いで、バルブ15,21を開け、反応容器11内に窒素ガスを入れる。このとき、圧力制御装置16で窒素圧力を3.5MPaにした。
次いで、バルブ21を閉じる。これにより、反応容器11は密閉される。
次いで、ヒーター13に通電し、混合融液25を1時間の昇温時間で室温(27℃)から結晶成長温度775℃まで昇温する。すなわち、昇温速度は748℃/時である。
密閉された反応容器11内の窒素の圧力は昇温に追随して上昇し、結晶成長温度775℃に達した時の反応容器11内の窒素の圧力は4.5MPaになった。すなわち、窒素の昇圧速度は1MPa/時である。この圧力4.5MPaは所定の結晶成長圧力を超えているため、ガス放出バルブ38を開け、窒素ガスを放出し、窒素の圧力を4MPaにした。
この状態で300時間保持した後、室温まで降温する。反応容器11内のガスの圧力を下げた後、反応容器11を開けると、融液保持容器内12には、融液表面を覆うような結晶集合体は形成されておらず、融液表面に対角線の長さが約5mmの六角形のC面を主面とする板状の無色透明なGaNの単結晶24が結晶成長していた。
成長した板状GaN結晶24のc軸に平行な断面を走査電子顕微鏡で観察し、厚さを測定した結果、80μm以上のものが成長していた。また、透過電子顕微鏡の観察で求めた転位密度は、10cm−2以下であった。
実施例5では、板状のGaN単結晶を結晶成長させた(すなわち、反応容器内の窒素を含む物質の分圧が所定の結晶成長温度で所定の圧力となる量の窒素を含む物質を反応容器内に導入した後に、反応容器を密閉し、所定の結晶成長温度に昇温してIII族窒化物の結晶成長を行うことによって、板状のGaNを結晶成長させた)。
この実施例5では、III族金属としてガリウム(Ga)を用い、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を用い、窒素を含む物質として窒素ガス(N)を使用して、窒化ガリウム(GaN)を結晶成長させる。
図5は実施例5で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図5の結晶製造装置は、ステンレス製の閉じた形状の反応容器11内に、アルカリ金属とIII族金属を含む混合融液25を保持し結晶成長を行なうための融液保持容器12が設けられている。この融液保持容器12は反応容器11から取り外すことができる。また、この融液保持容器12の材質はBNである。
また、反応容器11の内部空間23に窒素原料となる窒素(N)ガスを充満させ、かつ反応容器11内の窒素(N)圧力を調整することを可能にするガス供給管14が反応容器11を貫通して装着されている。窒素ガスの圧力は圧力制御装置16で調整可能となっている。また、反応容器11内の全圧力は圧力計22でモニターされるようになっている。
また、反応容器11の外側には、ヒーター13が設けられている。ヒーター13の温度は、温度センサー29でモニターされ、温度センサー29からモニター信号が温度制御器34に送られ、温度制御器34によってヒーター13の温度が制御されるようになっている。この装置の温度制御器34は、昇温時間や、一定温度での保持時間を制御することができる。なお、ヒーター13の温度と混合融液25の温度は、あらかじめ較正され対応付けされているので、ヒーター13の温度を制御することで、混合融液25の温度を制御することができる。
また、反応容器11は、バルブ21の部分で結晶製造装置から取り外すことが可能であり、反応容器11部分のみをグローブボックスに入れて作業することができる。
図5の結晶製造装置を使用したGaNの結晶製造方法を説明する。
まず、反応容器11をバルブ21の部分で結晶製造装置から分離し、Ar雰囲気のグローブボックスに入れる。
次いで、BN製の融液保持容器12に、III族金属原料としてGaを入れ、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を入れる。NaとGaの比率は2:1、すなわち、Na/(Na+Ga)=0.67とした。
次いで、融液保持容器12を反応容器11内に設置する。次いで、反応容器11を密閉し、バルブ21を閉じ、反応容器内部を外部雰囲気と遮断する。次いで、反応容器11をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器11をヒーター13がある所定の位置に設置し、バルブ21の部分で窒素ガス供給ライン14に接続する。
次いで、バルブ15,21を開け、反応容器11内に窒素ガスを入れる。このとき、圧力制御装置16で窒素圧力を3.3MPaにした。この圧力3.3MPaは、図5の装置において、室温から昇温して結晶成長温度775℃に達したときに、反応容器11内の全圧が4MPaになる圧力である。
次いで、バルブ21を閉じる。これにより、反応容器11は密閉される。
次いで、ヒーター13に通電し、混合融液25を1時間の昇温時間で室温(27℃)から結晶成長温度775℃まで昇温する。すなわち、昇温速度は748℃/時である。
密閉された反応容器11内の窒素の圧力は昇温に追随して上昇し、結晶成長温度775℃に達した時の反応容器11内の窒素の圧力は4MPaになった。すなわち、窒素の圧力は3.3MPa(室温27℃)から4MPa(775℃)になった。昇圧速度は0.7MPa/時である。
この状態で300時間保持した後、室温まで降温する。反応容器11内のガスの圧力を下げた後、反応容器11を開けると、融液保持容器12内には、融液表面を覆うような結晶集合体は形成されておらず、融液表面に対角線の長さが約5mmの六角形のC面を主面とする板状の無色透明なGaNの単結晶24が結晶成長していた。
成長した板状GaN結晶24のc軸に平行な断面を走査電子顕微鏡で観察し、厚さを測定した結果、80μm以上のものが成長していた。また、透過電子顕微鏡の観察で求めた転位密度は、10cm−2以下であった。
実施例6では、板状のGaN単結晶を結晶成長させた(すなわち、反応容器内に窒素を含む物質と不活性ガスとを導入した後に、反応容器を密閉し、混合融液を結晶製造温度に昇温してIII族窒化物を結晶成長することによって、板状のGaNを結晶成長させた)。
この実施例6では、III族金属としてガリウム(Ga)を用い、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を用い、窒素を含む物質として窒素ガス(N)を用い、Naの蒸発抑制ガス(不活性ガス)としてArを使用して、窒化ガリウム(GaN)を結晶成長させる。
図6は実施例6で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図6の結晶製造装置は、図4の装置にArガス供給ライン20が付加されたものとなっている。
図6の結晶製造装置を使用したGaNの結晶製造方法を説明する。
まず、反応容器11をバルブ21の部分で結晶製造装置から分離し、Ar雰囲気のグローブボックスに入れる。
次いで、BN製の融液保持容器12に、III族金属原料としてGaを入れ、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を入れる。NaとGaの比率は2:1、すなわち、Na/(Na+Ga)=0.67とした。
次いで、融液保持容器12を反応容器11内に設置する。次いで、反応容器11を密閉し、バルブ15,18,21を閉じ、反応容器11内部を外部雰囲気と遮断する。次いで、反応容器11をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器11をヒーター13がある所定の位置に設置し、バルブ21の部分で窒素とアルゴンのガス供給ライン14に接続する。
次いで、バルブ15,21を開け、反応容器内に窒素ガスを入れる。このとき、圧力制御装置16で窒素圧力を3.5MPaにした。
次いで、バルブ15を閉じる。
次いで、バルブ18を開け、反応容器11内にArガスを入れる。このとき、圧力制御装置19で圧力を7MPaにした。すなわち、反応容器11内のArの分圧は3.5MPaとなる。
次いで、バルブ18とバルブ21を閉じる。すなわち、反応容器11は密閉される。
次いで、ヒーター13に通電し、混合融液25を1時間の昇温時間で室温(27℃)から結晶成長温度775℃まで昇温する。すなわち、昇温速度は748℃/時である。
昇温に追随して、密閉された反応容器11内の圧力は上昇し、結晶成長温度775℃に達した時の反応容器11内の全圧は9MPaになった。すなわち、窒素とArの分圧はそれぞれ4.5MPaとなった。すなわち、窒素の昇圧速度は1MPa/時である。
この圧力は所定の結晶成長圧力を超えているため、ガス放出バルブ38を開け、ガスを放出し、全圧を8MPaにした。すなわち、窒素とArの分圧をそれぞれ4MPaとした。
この状態で300時間保持した後、室温まで降温する。反応容器11内のガスの圧力を下げた後、反応容器11を開けると、融液保持容器12内には、融液表面を覆うような結晶集合体は形成されておらず、融液表面に対角線の長さが約5mmの六角形のC面を主面とする板状の無色透明なGaNの単結晶24が結晶成長していた。
成長した板状GaN結晶24のc軸に平行な断面を走査電子顕微鏡で観察し、厚さを測定した結果、80μm以上のものが成長していた。また、透過電子顕微鏡の観察で求めた転位密度は、10cm−2以下であった。
実施例7では、柱状のGaN単結晶を結晶成長させた(すなわち、反応容器内の窒素を含む物質と不活性ガスの分圧が、所定の結晶成長温度で、それぞれ所定の圧力となる量の窒素を含む物質と不活性ガスを反応容器内に導入した後に、反応容器を密閉し、所定の結晶成長温度に昇温してIII族窒化物の結晶成長を行うことによって、柱状のGaNを結晶成長させた)。
この実施例7では、III族金属としてガリウム(Ga)を用い、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を用い、窒素を含む物質として窒素ガス(N)を用い、Naの蒸発抑制ガスとしてArを使用して、窒化ガリウム(GaN)を結晶成長させる。
図7は実施例7で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図7の結晶製造装置は、図5の装置にArガス供給ライン20が付加されたものとなっている。
図7の結晶製造装置を使用したGaNの結晶製造方法を説明する。
まず、反応容器11をバルブ21の部分で結晶製造装置から分離し、Ar雰囲気のグローブボックスに入れる。
次いで、BN製の融液保持容器12に、III族金属原料としてGaを入れ、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を入れる。混合融液25中のNaの比率はNa/(Na+Ga)=0.51とした。
次いで、融液保持容器12を反応容器11内に設置する。次いで、反応容器11を密閉し、バルブ21を閉じ、反応容器11内部を外部雰囲気と遮断する。次いで、反応容器11をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器11をヒーター13がある所定の位置に設置し、バルブ21の部分で窒素とアルゴンのガス供給ライン14に接続する。
次いで、バルブ15,21を開け、反応容器11内に窒素ガスを入れる。このとき、圧力制御装置16で窒素圧力を3.3MPaにした。この圧力3.3MPaは、図7の装置において、結晶成長温度(775℃)に昇温したときに、反応容器11内の全圧が4MPaになる圧力である。
次いで、バルブ15を閉じる。
次いで、バルブ18を開け、反応容器11内にArガスを入れる。このとき、圧力制御装置19で圧力を6.6MPaにした。すなわち、反応容器11内のArの分圧は3.3MPaとなる。この圧力(6.6MPa)は、図7の装置において、結晶成長温度(775℃)に昇温したときに、反応容器11内の全圧が8MPaになる圧力である。すなわち、窒素とArの分圧がそれぞれ4MPaとなる圧力である。
次いで、バルブ18とバルブ21を閉じる。これにより、反応容器11は密閉される。
次いで、ヒーター13に通電し、混合融液25を1時間の昇温時間で室温(27℃)から結晶成長温度775℃まで昇温する。すなわち、昇温速度は748℃/時である。
密閉された反応容器11内の圧力は昇温に追随して上昇し、結晶成長温度775℃に達した時の反応容器11内の全圧は8MPaになった。すなわち、窒素とArの分圧はそれぞれ4MPaとなった。窒素の昇圧速度は0.7MPa/時である。
この状態で300時間保持した後、室温まで降温する。結晶成長終了後、反応容器11を開けると、融液保持容器12内には、融液表面を覆うような結晶集合体は形成されておらず、混合融液保持容器の底にc軸の長さが約5mmの無色透明な柱状のGaNの単結晶30が結晶成長していた。
成長した柱状GaN結晶のC面を走査電子顕微鏡で観察し、対角線の長さを測定した結果、1mm以上のものが成長していた。また、透過電子顕微鏡の観察で求めた転位密度は、10cm−2以下であった。
実施例8では、柱状のGaN単結晶を結晶成長させた(すなわち、反応容器内の窒素を含む物質と不活性ガスの分圧が、所定の結晶成長温度で、それぞれ所定の圧力となる量の窒素を含む物質と不活性ガスを反応容器内に導入した後に、反応容器を密閉し、所定の結晶成長温度に昇温して種結晶にIII族窒化物を結晶成長することによって、柱状のGaN単結晶を結晶成長させた)。
この実施例8では、III族金属としてガリウム(Ga)を用い、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を用い、窒素を含む物質として窒素ガス(N)を用い、Naの蒸発抑制ガスとしてArを使用して、窒化ガリウム(GaN)を結晶成長させる。
図8は実施例8で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。図8の結晶製造装置は、図5の装置にArガス供給ライン20と、混合融液保持容器12の上部に種結晶を保持する機構とが付加されたものとなっている。
図8の結晶製造装置を使用したGaNの結晶製造方法を説明する。
まず、反応容器11をバルブ21の部分で結晶製造装置から分離し、Ar雰囲気のグローブボックスに入れる。
次いで、BN製の混合融液保持容器12に、III族金属原料としてGaを入れ、アルカリ金属としてナトリウム(Na)を入れる。混合融液25中のNaの比率は、Na/(Na+Ga)=0.51とした。
次いで、種結晶31を混合融液保持容器12の上部から吊り下げ、一部を混合融液25に浸す。
次いで、混合融液保持容器12を反応容器11内に設置する。次いで、反応容器11を密閉し、バルブ21を閉じ、反応容器11の内部を外部雰囲気と遮断する。次いで、反応容器11をグローブボックスから出し、結晶製造装置に組み込む。すなわち、反応容器11をヒーター13がある所定の位置に設置し、バルブ21の部分で窒素とアルゴンのガス供給ライン14に接続する。
次いで、バルブ15,21を開け、反応容器11内に窒素ガスを入れる。このとき、圧力制御装置16で窒素圧力を3.3MPaにした。この圧力3.3MPaは、図8の装置において、室温(27℃)から昇温して結晶成長温度775℃に達したときに、反応容器11内の全圧が4MPaになる圧力である。
次いで、バルブ15を閉じる。
次いで、バルブ18を開け、反応容器11内にArガスを入れる。このとき、圧力制御装置19で圧力を6.6MPaにした。すなわち、反応容器11内のArの分圧は3.3MPaとなる。この圧力(6.6MPa)は、図8の装置において、室温(27℃)から昇温して結晶成長温度775℃に達したときに、反応容器11内の全圧が8MPaになる圧力である。すなわち、窒素とArの分圧がそれぞれ4MPaとなる圧力である。
次いで、バルブ18とバルブ21を閉じる。これにより、反応容器11は密閉される。
次いで、ヒーター13に通電し、混合融液25を1時間の昇温時間で室温(27℃)から結晶成長温度775℃まで昇温する。すなわち、昇温速度は748℃/時である。
密閉された反応容器11内の圧力は昇温に追随して上昇し、結晶成長温度775℃に達した時の反応容器11内の全圧は8MPaになった。すなわち、窒素とArの分圧はそれぞれ4MPaとなった。窒素の昇圧速度は0.7MPa/時である。
この状態で320時間保持した後、室温まで降温する。反応容器11内のガスの圧力を下げた後、反応容器11を開けると、融液保持容器12内には、融液表面を覆うような結晶集合体が形成されておらず、種結晶31は成長し、c軸の長さが約8mmの無色透明な柱状のGaNの単結晶32が結晶成長していた。
図9,図10はこの発明を用いた半導体レーザーを示す図である。なお、図9半導体レーザーの斜視図であり、また、図10はその光出射方向に垂直な面での断面図である。
実施例9の半導体レーザーは第12の形態のGaN結晶で作製したn型GaN基板50上に積層したIII族窒化物半導体積層構造で作製されている。
すなわち、図9,図10において、半導体レーザー積層構造400は、250μmの厚さのn型GaN基板50上に、n型GaN層40、n型Al0.2Ga0.8Nクラッド層41、n型GaN光ガイド層42、In0.05Ga0.95N/In0.15Ga0.85N量子井戸活性層43、p型GaN光ガイド層44、p型Al0.2Ga0.8Nクラッド層45、p型GaNキャップ層46が順次積層された構造であり、MOCVD法で結晶成長されて作製されている。
そして積層構造400は、p型GaNキャップ層46からp型Al0.2Ga0.8Nクラッド層45の途中までをストライプ状に残してエッチングされ、電流狭窄リッジ導波路構造51が作製されている。この電流狭窄リッジ導波路構造はGaN基板の<1−100>方向に沿って形成されている。
また、積層構造の表面には、SiOからなる絶縁膜47が形成されている。リッジ51上の絶縁膜47には、開口部が形成されている。この開口部で露出したp型GaNキャップ層46表面に、p側のオーミック電極48が形成されている。
また、n型GaN基板50の裏面には、n側のオーミック電極49が形成されている。n側オーミック電極49としては、Ti/Alを、p側オーミック電極48としては、Ni/Auを蒸着して形成した。
また、リッジ51と活性層43に垂直に光共振器面401,402が形成されている。光共振器面401,402はGaN基板の<1−100>方向に沿った電流狭窄リッジ導波路構造51に垂直な(1−100)面をへき開することにより形成されている。
n側オーミック電極49と光共振器面401,402は、n型GaN基板50の裏面を80μmまで研磨した後に形成した。
上記の半導体レーザーでは、p側のオーミック電極48とn側のオーミック電極49に電流を注入することによって、活性層にキャリアが注入され、発光、光の増幅が起り、光共振器面401,402から、レーザー光411,412が出射される。
上記の半導体レーザーは、従来のサファイア基板等のIII族窒化物と異なる基板上にレーザー構造を結晶成長して作製されたものや、気相成長や、その他の手法で作製されたGaN基板上に作製されたものに比べ、基板上に積層されたレーザー構造の結晶欠陥が低く、結晶品質が高いので、高出力動作下においても長寿命であった。
また、上記の半導体レーザーは、作製プロセスを行なうのに十分厚いGaN基板を使用して作製されるので、第1の従来技術のように作製プロセス中に基板が割れてしまうということがなく、歩留まりよく作製できた。
受光素子として、この発明により製造した柱状結晶をスライスして作製したn型GaN基板60上に積層したIII族窒化物半導体積層構造で作製する。
ここで、GaN基板60の厚さは、300μmである。
この受光素子の構造は、n型GaN基板60上に、n型GaN層61,絶縁性GaN層62が積層され、その上に、Ni/Auから成る透明ショットキー電極63が形成されたMIS型受光素子である。
n型GaN基板60の裏面には、Ti/Alからなるオーミック電極64が形成され、透明ショットキー電極63の上部の一部には、Auからなる電極65が形成されている。
この受光素子では、透明ショットキー電極63側から光(紫外線)601を入射すると、キャリアが発生し、電極から光電流が取り出される。
この受光素子は、従来のサファイア基板等のIII族窒化物と異なる基板上に受光素子構造を結晶成長して作製されたものや、気相成長や、その他の手法で作製されたGaN基板上に作製されたものに比べ、基板上に積層された受光素子構造の結晶欠陥が低く、結晶品質が高いので、暗電流が小さく、S/N比が高かった。
た、この受光素子は、作製プロセスを行なうのに十分厚いGaN基板を使用して作製されるので、第1の従来技術のように作製プロセス中に基板が割れてしまうということがなく、歩留まりよく作製できた。
図12はこの発明を用いた半導体デバイス(電子デバイス)の断面図である。この電子デバイスは高電子移動度トランジスター(HEMT)である。
この高電子移動度トランジスター(HEMT)は、本発明で製造される板状のGaN結晶で作製したGaN基板70上に積層したIII族窒化物半導体積層構造で作製されている。
ここで、GaN基板70の厚さは、300μmである。
高電子移動度トランジスター(HEMT)の構造は、GaN基板70上に積層された絶縁性GaN層71、n型AlGaN層72、n型GaN層73からなるリセスゲートHEMTである。
n型GaN層73はゲート部分がn型AlGaN層72までエッチングされ、n型AlGaN層72にNi/Auからなるゲート電極76が形成されている。ゲートをはさんで両脇のn型GaN層73には、Ti/Alからなるドレイン電極75、ソース電極74がそれぞれ形成されている。
この高電子移動度トランジスター(HEMT)は、従来のサファイア基板等のIII族窒化物と異なる基板上に高電子移動度トランジスター(HEMT)構造を結晶成長して作製されたものや、気相成長や、その他の手法で作製されたGaN基板上に作製されたものに比べ、基板上に積層された高電子移動度トランジスター(HEMT)構造の結晶欠陥が低く、結晶品質が高いので、欠陥による電極の異常拡散や短絡が抑制され、耐圧が高く、また、良好な周波数特性を示した。
また、この高電子移動度トランジスター(HEMT)は、作製プロセスを行なうのに十分厚いGaN基板を使用して作製されるので、第1の従来技術のように作製プロセス中に基板が割れてしまうということがなく、歩留まりよく作製できた。
半導体デバイス(発光素子)を具備した照明装置に本発明は適用できる。
図13は照明装置の模式図である。また、図14は照明装置の回路図である。また、図15は照明装置の光源である白色LEDモジュールの断面図である。また、図16は白色LEDのモジュールの光源である紫外発光LEDの断面図である。
この照明装置は、2個の白色LEDモジュール902と電流制限抵抗96,直流電源97,スイッチ98とが直列に接続されており、スイッチ98のオン,オフによって、白色LEDモジュール902を発光させるようになっている。
ここで、白色LEDモジュール902は、紫外発光LED90にYAG系蛍光体91が塗布された構造をなす。そして、電極端子94,95間に所定の電圧を印加すると、紫外発光LED90が発光し、その紫外光によってYAG系蛍光体91が励起され、白色光901が取り出される。
ここで、紫外発光LED90は、柱状結晶をスライスして作製したn型GaN基板80上に積層したIII族窒化物半導体積層構造で作製されている。
GaN基板80の厚さは、300μmである。
紫外発光LED90の構造は、n型GaN基板80上に、n型GaN層81、n型Al0.1Ga0.9N層82、InGaN/GaN多重量子井戸構造を有する活性層83、p型Al0.1Ga0.9N層84、p型GaN層85が積層され、その上に、Ni/Auから成る透明オーミック電極86が形成されている。透明オーミック電極86上には、Ni/Auから成るワイヤーボンディングン用の電極87が形成されている。また、n型GaN基板80の裏面には、Ti/Alからなるオーミック電極88が形成されている。
この紫外発光LED90では、p側の電極87とn側のオーミック電極88に電流を注入することによって、活性層にキャリアが注入され、発光し、LED外部に紫外光801が取り出される。
のLEDは、従来のサファイア基板等のIII族窒化物と異なる基板上にLED構造を結晶成長して作製されたものや、気相成長や、その他の手法で作製されたGaN基板上に作製されたものに比べ、基板上に積層されたLED構造の結晶欠陥が低く、結晶品質が高いので、発光効率が高く、高出力動作する。
また、このLEDは、作製プロセスを行なうのに十分厚いGaN基板を使用して作製されるので、第1の従来技術のように作製プロセス中に基板が割れてしまうということがなく、歩留まりよく作製できた。
従って、上記の照明器具は、従来のサファイア基板等のIII族窒化物と異なる基板上にLED構造を結晶成長して作製されたものや、気相成長や、その他の手法で作製されたGaN基板上に作製された紫外LEDを使用した白色LED照明器具よりも、明るく、低消費電力である。
実施例1で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。 実施例2で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。 実施例3で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。 実施例4で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。 実施例5で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。 実施例6で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。 実施例7で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。 実施例8で用いた結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。 導体レーザーの斜視図である。 導体レーザーの光出射方向に垂直な面での断面図である。 光素子の断面図である。 子デバイスの断面図である。 明装置の模式図である。 明装置の回路図である。 明装置の光源である白色LEDモジュールの断面図である。 色LEDのモジュールの光源である紫外発光LEDの断面図である。 従来の結晶製造装置の構成例を示す図(断面図)である。
11,101 反応容器
12 混合融液保持容器
13,28 ヒーター
14 ガス供給管
15,18,21,34,35 バルブ
16,19 圧力制御装置
17 窒素供給管
20 アルゴン供給管
22 圧力計
23 反応容器の内部空間
24 GaNの板状結晶
25 混合融液
26 台座
29 温度センサー
27,30,32 GaNの柱状結晶
31 種結晶
33 圧力センサー
34 温度制御器
35 圧力制御装置
36 バルブ
37 ガスボンベ
38 圧力開放バルブ
40 n型GaN層
41 n型Al0.2Ga0.8Nクラッド層
42 n型GaN光ガイド層
43 In0.05Ga0.95N/In0.15Ga0.85N量子井戸活性層
44 p型GaN光ガイド層
45 p型Al0.2Ga0.8Nクラッド層
46 p型GaNキャップ層
47 絶縁膜
48 p側のオーミック電極
49 n側のオーミック電極
50 n型GaN基板
51 電流狭窄リッジ導波路構造
60 n型GaN基板
61 n型GaN層
62 絶縁性GaN層
63 透明ショットキー電極
64 オーミック電極
65 電極
70 GaN基板
71 絶縁性GaN層
72 n型AlGaN層
73 n型GaN層
74 ソース電極
75 ドレイン電極
76 ゲート電極
80 n型GaN基板
81 n型GaN層
82 n型Al0.1Ga0.9N層
83 InGaN/GaN多重量子井戸構造を有する活性層
84 p型Al0.1Ga0.9N層
85 p型GaN層
86 透明オーミック電極
87 電極
88 n側のオーミック電極
90 紫外発光LED
91 YAG系蛍光体
92 金ワイヤー
93 レンズ
94、95 電極端子
96 電流制限抵抗
97 直流電源
98 スイッチ
102 混合融液
103 種結晶(例えば、GaN結晶)
105 加熱装置
106 窒素供給管
113 気液界面
107 圧力センサー
108 圧力調整弁
109 ケーブル
110 第1のシリンダー
111 第1のバルブ
120 第1のガス供給装置
400 積層構造
401、402 光共振器面
411、412 レーザー光
601 光(紫外線)
801 紫外光
901 白色光
902 白色LEDモジュール

Claims (5)

  1. 反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融
    液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、混合融液の昇温に合わせて、反応
    容器の外部から窒素を含む物質を反応容器内に導入して窒素を含む物質の圧力を昇圧することを特徴とするIII族窒化物の結晶製造方法。
  2. 反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融
    液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、混合融液の昇温に合わせて、反応
    容器の外部から不活性ガスと窒素を含む物質を反応容器内に導入して窒素を含む物質の圧力を昇圧することを特徴とするIII族窒化物の結晶製造方法。
  3. 反応容器内で、アルカリ金属とIII族金属を含む物質とが混合融液を形成し、該混合融
    液と少なくとも窒素を含む物質とから、III族金属と窒素とから構成されるIII族窒化物を結晶成長させるIII族窒化物の結晶製造方法において、反応容器内に窒素を含む物質と不
    活性ガスとを導入した後に、反応容器を密閉し、混合融液を結晶成長温度に昇温してIII
    族窒化物を結晶成長することを特徴とするIII族窒化物の結晶製造方法。
  4. 請求項3記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、反応容器内の窒素を含む物質と
    不活性ガスの分圧が、所定の結晶成長温度で、それぞれ所定の圧力となる量の窒素を含む物質と不活性ガスを反応容器内に導入した後に、反応容器を密閉し、所定の結晶成長温度に昇温してIII族窒化物の結晶成長を行うことを特徴とするIII族窒化物の結晶製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のIII族窒化物の結晶製造方法において、
    種結晶にIII族窒化物を結晶成長させることを特徴とするIII族窒化物の結晶製造方法。
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