JP4508350B2 - Spraying material and spraying method using the same - Google Patents

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JP4508350B2 JP2000107486A JP2000107486A JP4508350B2 JP 4508350 B2 JP4508350 B2 JP 4508350B2 JP 2000107486 A JP2000107486 A JP 2000107486A JP 2000107486 A JP2000107486 A JP 2000107486A JP 4508350 B2 JP4508350 B2 JP 4508350B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路、鉄道、及び導水路等のトンネルにおいて、露出した地山面へ急結性セメントコンクリートを吹付ける際に使用するリバウンド低減剤、吹付け材料、及びそれを用いた吹付け工法に関する。
なお、本発明でいう部は特に規定のないかぎり質量基準である。
また、本発明でいうセメントコンクリートとは、モルタルやコンクリートを総称するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来、トンネル掘削等、露出した地山の崩落を防止するために、急結剤をコンクリートに混合した急結性コンクリートの吹付け工法が用いられている(特公昭60−004149号公報)。
この工法は、通常、掘削工事現場に設置した計量混合プラントで、セメント、骨材、及び水を計量混合して吹付け用のコンクリートを調製し、それをアジテータ車で運搬し、コンクリートポンプで圧送し、途中に設けた合流管で他方から圧送された急結剤と混合して急結性吹付けコンクリートとし、地山面に所定の厚みになるまで吹付ける工法である。
しかしながら、この工法では、(吹付けの際に付着せずに落下した急結性コンクリート量)/(吹付けに使用した急結性コンクリートの全体量)×100 (%)で示されるリバウンド(跳返り)率が大きく、経済的に好ましくないという課題があった。
【0003】
本発明者は、前記課題を解消すべく検討した結果、特定のリバウンド低減剤を使用することにより、吹付け時におけるリバウンド率を低減できるという知見を得て、本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明はセメント、急結剤、ポリアルキレンオキサイド、及びビスフェノール系縮合物を含有してなる吹付け材料であり、ポリアルキレンオキサイドの平均分子量が100万〜500万であることを特徴とする該吹付け材料であり、ビスフェノール系縮合物の平均分子量が5,000〜30,000であることを特徴とする該吹付け材料であり、セメントとポリアルキレンオキサイドとを含有するセメントコンクリート、急結剤、及びビスフェノール系縮合物を吹付け直前で混合して吹付けることを特徴とする吹付け工法であり、ポリアルキレンオキサイドの平均分子量が100万〜500万であることを特徴とする該吹付け工法であり、ビスフェノール系縮合物の平均分子量が5,000〜30,000であることを特徴とする該吹付け工法である。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】
本発明で使用するポリアルキレンオキサイド(以下、PAOという)は、ビスフェノール系縮合物との相互作用によりセメントコンクリートに粘性を与え、吹付け直後の吹付け面からのセメントコンクリートのダレを防止し、リバウンド率を低減するものである。
PAOとしては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、及びポリブチレンオキサイド等が挙げられるが、これらの中では効果が大きい面でポリエチレンオキサイドが好ましい。
PAOの平均分子量は100万〜500万が好ましい。100万未満ではリバウンド率を低減する効果が小さい場合があり、500万を越えると急結性セメントコンクリートの圧送性が低下する場合がある。
PAOの使用量は、セメント100部に対して、0.001〜0.5部が好ましく、0.005〜0.3部がより好ましい。0.001部未満では急結性セメントコンクリートの粘性が小さく、吹付けたときにダレが生じ、リバウンド率が大きくなる場合があり、0.5部を越えると急結性セメントコンクリートの粘性が大きくなり、圧送性に支障が生じる場合がある。
【0007】
本発明で使用するビスフェノール系縮合物としては、ビスフェノール類、芳香族アミノスルホン酸、及びホルムアルデヒドを縮合反応させることによって得られるものであり、市販品が使用可能である。
ビスフェノール類の具体例としては、例えば、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'-ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'-ジヒドロキシジフェニルサルファイド、4,4'-ジヒドロキシビフェニル、及びこれらの異性体等が挙げられ、これらを併用することも可能である。
また、芳香族アミノスルホン酸の具体例としては、4-アミノベンゼンスルホン酸、2-アミノ-5-メチルベンゼンスルホン酸、及びこれらの異性体等を挙げることができる。
本発明で使用するビスフェノール系縮合物の平均分子量は、5,000〜30,000のものが好ましい。平均分子量が5,000未満ではリバウンド率を低減する効果が小さい場合があり、30,000を越えると強度発現性が低下する場合がある。
ビスフェノール系縮合物の使用量は、セメント100部に対して、0.1〜1.0部が好ましく、0.2〜0.5部がより好ましい。0.1部未満ではリバウンド率を低減する効果が小さい場合があり、1.0部を越えると逆にリバウンド率が増加する場合がある。
【0008】
本発明で使用するセメントは特に限定されるものではなく、普通、早強、超早強、及び低熱等の各種ポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに高炉スラグ、フライアッシュ、石灰石微粉末、又はシリカを混合した各種混合セメント、さらには、アルミナセメント、膨張セメント、及びコロイドセメント等、いずれも使用可能である。
【0009】
本発明で使用する急結剤は特に制限されるものではなく、無機塩系としては、アルカリ金属アルミン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、及び珪酸塩等が、また、セメント鉱物系としては、カルシウムアルミネート類やカルシウムサルホアルミネート類などが、さらに、有機系としては、トリエタノールアミンやグリセリンなどが挙げられ、粉末、スラリー、あるいは、液体のいずれの状態でも使用可能である。なかでも、凝結性状や強度発現性などが良好な面でカルシウムアルミネート類を含有するものが好ましい。
急結剤の使用量は使用材料により一義的に規定することはできないが、無機塩系でセメント100部に対して、3〜5部程度が好ましく、セメント鉱物系で5〜15部程度が好ましい。急結剤の使用量がこれより少ないと初期凝結が充分に得られず、リバウンドやセメントコンクリートの剥落が多くなる場合があり、急結剤の使用量をこれより多くすると長期強度発現性が低下し、経済的にも不利になる場合がある。
【0010】
本発明では、さらに、急結性セメントコンクリートを用いた硬化体の耐衝撃性や弾性の向上の面から繊維状物質を使用することが好ましい。
繊維状物質としては、無機質、有機質のいずれも使用可能である。無機質の繊維状物質としては、ガラス繊維、炭素繊維、ロックウール、セラミック繊維、及び金属繊維等が挙げられ、有機質の繊維状物質としては、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリル繊維、セルロース繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアミド繊維、パルプ、及び麻等が挙げられる。これらの中では経済性や効果の面から金属繊維やビニロン繊維が好ましい。
繊維状物質の長さは、圧送性や混合性の面から、50mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましい。50mmを越えると圧送管が閉塞する場合がある。
繊維状物質の使用量は、セメントコンクリート100容量部に対して、0.5〜10容量部が好ましい。0.5容量部未満では耐衝撃性や弾性の向上が見られない場合があり、10容量部を越えると圧送性が低下する場合がある。
【0011】
本発明では、前記各材料や、砂や砂利などの骨材の他に、凝結調整剤、AE剤、消泡剤、防錆剤、SBRやポリアクリレートなどの高分子エマルジョン、酸化カルシウムや水酸化カルシウムなどのカルシウム化合物、硫酸アルミニウムやアルカリ金属硫酸塩などの硫酸塩、ベントナイト等の粘土鉱物、ゼオライト、ハイドロタルサイト、及びハイドロカルマイト等のイオン交換体、無機リン酸塩、並びに、ホウ酸等の一種又は二種以上を本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で併用することが可能である。
【0012】
急結剤の混合方法としては、例えば、セメントコンクリートと粉末状急結剤を別々に空気圧送して合流混合する方法や、セメントコンクリートと急結剤が合流混合する手前で粉末状急結剤に加水してスラリ化させた急結剤スラリをセメントコンクリートに合流混合する方法等があり、いずれも使用可能である。
【0013】
本発明において、セメント、骨材、及び水等を混合する装置としては、既存の撹拌装置が使用でき、例えば、傾胴ミキサ、オムニミキサ、V型ミキサ、ヘンシェルミキサ、及びナウタミキサ等が使用可能である。
【0014】
本発明の吹付け工法としては、乾式吹付け工法や湿式吹付け工法が可能である。乾式吹付け工法は、例えば、セメント、骨材を混合して空気圧送し、水と急結剤を合流混合して吹付ける工法である。また、湿式吹付け工法は、例えば、あらかじめ、セメント、骨材、及び水を混合してセメントコンクリートとし、これを空気圧送して急結剤を合流混合して吹付ける工法である。このうち、乾式吹付け工法では粉塵量が多くなる場合があるため、湿式吹付け工法を用いることが好ましい。
【0015】
本発明の吹付け工法においては、従来の吹付け設備等が使用可能である。吹付け設備は吹付けが充分に行われれば特に限定されるものではなく、例えば、セメントコンクリートの圧送にはアリバ社製「アリバ280」が、急結剤の圧送にはちよだ製作所製「ナトムクリート」等が、さらに、急結剤スラリの圧送にはプツマイスター社製「アンコマットポンプ」等が使用可能である。
【0016】
また、急結剤を圧送する圧縮空気の圧力は、セメントコンクリートが急結剤の圧送管内に侵入して圧送管内が閉塞しないように、セメントコンクリートの圧送圧力より0.01〜0.3MPa大きいことが好ましい。また、セメントコンクリートの圧送速度は4〜20m3/hが好ましい。
【0017】
さらに、急結剤とセメントコンクリートとの合流点は、混合性を良くするために、管の形状や内壁をらせん状や乱流状態になりやすい構造とすることが可能である。
【0018】
本発明のリバウンド低減剤は、PAOをあらかじめセメントコンクリートと混合しておき、ビスフェノール系縮合物を吹付けノズル手前の混合管でセメントコンクリートと混合することが好ましい。ビスフェノール系縮合物をセメントコンクリートに混合すると粘性が上がり、圧送性が低下するため、前記以外の箇所で添加した場合には、閉塞や脈動を生じる場合がある。
ビスフェノール系縮合物をセメントコンクリートと混合する際、ビスフェノール系縮合物をあらかじめ急結剤に混合し、セメントコンクリートと混合することも可能である。
【0019】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
【0020】
実験例1
各材料の単位量を、セメント450kg/m3、水234kg/m3、細骨材1,062kg/m3、及び粗骨材576kg/m3とし、さらに、コンクリート100容量部に対して、繊維状物質1容量部を添加したコンクリートを調製し、圧送速度15m3/h、圧送圧力0.4MPaの条件下でコンクリート圧送機「アリバ280」で圧送した。
また、コンクリート中のセメント100部に対して、表1に示す量のPAOをコンクリートにあらかじめ混合し、0.2部のビスフェノール系縮合物Aを急結剤にあらかじめ混合して使用した。
急結剤100部に対して、70部の水を圧縮空気と一緒に加圧条件下で加え、急結剤スラリとした。
吹付けノズルの手前に設けた混合管に、コンクリート中のセメント100部に対して、急結剤が10部となるように吹込み、急結性コンクリートとし、模擬トンネルに吹付けてリバウンド率、ダレ、圧送性、及び圧縮強度の評価を行った。結果を表1に併記する。
【0021】
<使用材料>
セメント :普通ポルトランドセメント、市販品、ブレーン比表面積3,200cm2/g、比重3.16
細骨材 :新潟県姫川産川砂、比重2.62
粗骨材 :新潟県姫川産川砂利、比重2.64、最大骨材寸法10mm
急結剤 :カルシウムアルミネート/石膏/アルミン酸塩=100/100/14 (重量比)からなる混合物。ただし、カルシウムアルミネートは12CaO・7Al2O3組成に対応し、ブレーン比表面積6,100cm2/gで非晶質のものを使用し、石膏はII型無水石膏でブレーン比表面積6,000cm2/gのもの、アルミン酸塩はアルミン酸ナトリウムを使用した。
PAOイ :ポリエチレンオキサイド、平均分子量200万、市販品
PAOロ :ポリエチレンオキサイド、平均分子量100万、市販品
PAOハ :ポリエチレンオキサイド、平均分子量500万、市販品
ビスフェノール系縮合物A:平均分子量20,000、市販品
繊維状物質:鋼繊維、長さ30mm、市販品
【0022】
<測定方法>
リバウンド率:急結性コンクリートを15m3/hの圧送速度で5分間、高さ4.5m、幅5.5mの模擬トンネルに吹付けた。吹付け終了後、付着せずに落下した急結性コンクリートと繊維状物質の量を測り、(リバウンド率)=(吹付けの際に付着せずに落下した急結性コンクリート又は繊維状物質)/(吹付けに使用した全体の急結性コンクリート又は繊維状物質)×100 (重量%)の式より算出した。
ダレ :急結性コンクリートを吹付けた後の状態を観察し、ダレが生じなかったものを◎、少し生じたものを○、多く生じたものを×とした。
圧送性 :急結性コンクリートを吹付ける際の圧送管内の圧力を測定した。管内圧力が0.4〜0.55MPaである場合を◎、管内が閉塞しやすくなる0.6MPa以上になっても、圧送管に衝撃を与えることにより圧力が低下して0.4〜0.55MPaになる場合を○、圧送管が閉塞し、衝撃を与えても0.4〜0.55MPaとならない場合を×とした。
圧縮強度 :材齢3時間の圧縮強度は、幅25cm×長さ25cmのプルアウト型枠に設置したピンを、プルアウト型枠表面から急結性コンクリートで被覆し、型枠の裏側よりピンを引抜き、その時の引き抜き強度を求め、(圧縮強度)=(引抜き強度)×4/(剪断面積)の式から圧縮強度を算出した。材齢1日以降の圧縮強度は、幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠に急結性コンクリートを吹付け、コアリングして採取した直径5cm×長さ10cmの供試体の強度を耐圧試験器で測定した。
【0023】
【表1】

Figure 0004508350
【0024】
実験例2
セメント100部に対して、PAOイ0.01部と、表2に示すビスフェノール系縮合物を用いたこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表2に併記する。
なお、ビスフェノール系縮合物をあらかじめ急結剤に混合して使用した。
【0025】
<使用材料>
ビスフェノール系縮合物B:平均分子量5,000、市販品
ビスフェノール系縮合物C:平均分子量10,000、市販品
ビスフェノール系縮合物D:平均分子量30,000、市販品
【0026】
【表2】
Figure 0004508350
【0027】
実験例3
セメント100部に対して、PAOイ0.01部、ビスフェノール系縮合物A0.2部、及び表3に示す急結剤を用いたこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表3に併記する。
【0028】
【表3】
Figure 0004508350
【0029】
【発明の効果】
本発明のリバウンド低減剤、吹付け材料、及びそれを用いた吹付け工法により、吹付け時における急結性セメントコンクリートのリバウンド率を低減でき、経済的な施工が可能となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rebound reducing agent, a spraying material, and a spraying method using the rebound reducing agent used when spraying rapidly setting cement concrete to an exposed natural ground surface in tunnels such as roads, railways, and conduits. About.
In the present invention, the part is based on mass unless otherwise specified.
Moreover, the cement concrete as used in this invention is a general term for mortar and concrete.
[0002]
[Prior art and its problems]
Conventionally, in order to prevent collapse of exposed ground such as tunnel excavation, a rapid setting concrete spraying method in which a quick setting agent is mixed with concrete has been used (Japanese Patent Publication No. 60-004149).
This method is usually conducted at a mixing plant installed at the excavation site. Cement, aggregate, and water are metered and mixed to prepare concrete for spraying, transported by an agitator car, and pumped by a concrete pump. And it is a construction method which mixes with the quick setting agent pumped from the other by the confluence pipe | tube provided in the middle, sets it as quick setting spray concrete, and sprays it to a natural ground surface until it becomes predetermined thickness.
However, in this method, the rebound (jumping amount) expressed by (amount of rapidly setting concrete dropped without adhering during spraying) / (total amount of rapidly setting concrete used for spraying) × 100 (%) There was a problem that the rate of return was large and economically undesirable.
[0003]
As a result of studying to solve the above problems, the present inventor has obtained the knowledge that the rebound rate at the time of spraying can be reduced by using a specific rebound reducing agent, and has completed the present invention.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is a spray material comprising a cement, a quick setting agent, a polyalkylene oxide, and a bisphenol-based condensate, wherein the average molecular weight of the polyalkylene oxide is 1 million to 5 million. The spray material, wherein the bisphenol-based condensate has an average molecular weight of 5,000 to 30,000, the spray material comprising cement and a polyalkylene oxide, cement concrete, a rapid setting agent, and It is a spraying method characterized by mixing and spraying a bisphenol-based condensate immediately before spraying, and the spraying method characterized in that the average molecular weight of the polyalkylene oxide is 1 million to 5 million The spraying method is characterized in that the average molecular weight of the bisphenol-based condensate is 5,000 to 30,000.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0006]
The polyalkylene oxide (hereinafter referred to as PAO) used in the present invention gives viscosity to the cement concrete through interaction with the bisphenol-based condensate, prevents dripping of the cement concrete immediately after spraying, and rebounds. The rate is reduced.
Examples of PAO include polyethylene oxide, polypropylene oxide, polybutylene oxide, and the like. Among these, polyethylene oxide is preferable because of its large effect.
The average molecular weight of PAO is preferably 1 million to 5 million. If it is less than 1 million, the effect of reducing the rebound rate may be small, and if it exceeds 5 million, the pumpability of rapid setting cement concrete may be reduced.
The amount of PAO used is preferably 0.001 to 0.5 part and more preferably 0.005 to 0.3 part with respect to 100 parts of cement. If the amount is less than 0.001 part, the viscosity of the quick setting cement concrete is small and dripping may occur when sprayed, resulting in a large rebound rate. If the amount exceeds 0.5 part, the viscosity of the quick setting cement concrete increases and the pumpability is increased. May cause trouble.
[0007]
The bisphenol-based condensate used in the present invention is obtained by condensation reaction of bisphenols, aromatic aminosulfonic acid, and formaldehyde, and commercially available products can be used.
Specific examples of bisphenols include, for example, 4,4′-dihydroxydiphenylsulfone, 4,4′-dihydroxybenzophenone, 4,4′-dihydroxydiphenylmethane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, 2, Examples include 2-bis (4-hydroxyphenyl) butane, 4,4′-dihydroxydiphenyl ether, 4,4′-dihydroxydiphenyl sulfide, 4,4′-dihydroxybiphenyl, and isomers thereof. It is also possible.
Specific examples of the aromatic aminosulfonic acid include 4-aminobenzenesulfonic acid, 2-amino-5-methylbenzenesulfonic acid, and isomers thereof.
The average molecular weight of the bisphenol condensate used in the present invention is preferably 5,000 to 30,000. If the average molecular weight is less than 5,000, the effect of reducing the rebound rate may be small, and if it exceeds 30,000, the strength development may be reduced.
The amount of the bisphenol-based condensate used is preferably 0.1 to 1.0 part, more preferably 0.2 to 0.5 part with respect to 100 parts of cement. If it is less than 0.1 part, the effect of reducing the rebound rate may be small, and if it exceeds 1.0 part, the rebound rate may increase.
[0008]
The cement used in the present invention is not particularly limited. Various portland cements such as normal, early strength, ultra-early strength, and low heat, and blast furnace slag, fly ash, fine limestone powder, or silica are added to these portland cements. Various mixed cements, and further, alumina cement, expanded cement, colloidal cement and the like can be used.
[0009]
The rapid setting agent used in the present invention is not particularly limited. Examples of inorganic salt systems include alkali metal aluminates, alkali metal carbonates, and silicates, and cement mineral systems include calcium aluminum. Examples of organic compounds include triethanolamine and glycerin, such as nates and calcium sulfoaluminates, and can be used in any state of powder, slurry, or liquid. Among these, those containing calcium aluminates are preferable in terms of favorable setting properties and strength development.
The amount of the quick setting agent cannot be uniquely defined by the material used, but is preferably about 3 to 5 parts with respect to 100 parts of cement in the inorganic salt system, and preferably about 5 to 15 parts in the cement mineral system. . If the amount of the quick setting agent is less than this, the initial setting may not be sufficiently obtained, and the rebound or cement concrete may be peeled off. If the amount of the quick setting agent is increased, the long-term strength development will decrease. However, it may be economically disadvantageous.
[0010]
In the present invention, it is further preferable to use a fibrous material from the viewpoint of improving the impact resistance and elasticity of the cured body using the quick setting cement concrete.
As the fibrous substance, both inorganic and organic substances can be used. Examples of inorganic fibrous materials include glass fibers, carbon fibers, rock wool, ceramic fibers, and metal fibers. Organic fibrous materials include vinylon fibers, polyethylene fibers, polypropylene fibers, polyacrylic fibers, and cellulose. Examples thereof include fiber, polyvinyl alcohol fiber, polyamide fiber, pulp, and hemp. Among these, metal fibers and vinylon fibers are preferable from the viewpoint of economy and effects.
The length of the fibrous material is preferably 50 mm or less, and more preferably 30 mm or less, from the viewpoint of pumpability and mixing properties. If it exceeds 50 mm, the pumping tube may be blocked.
The amount of fibrous material used is preferably 0.5 to 10 parts by volume with respect to 100 parts by volume of cement concrete. If the amount is less than 0.5 part by volume, the impact resistance and elasticity may not be improved. If the amount exceeds 10 parts by volume, the pumpability may be lowered.
[0011]
In the present invention, in addition to the above materials and aggregates such as sand and gravel, setting adjusters, AE agents, antifoaming agents, rust preventives, polymer emulsions such as SBR and polyacrylate, calcium oxide and hydroxide Calcium compounds such as calcium, sulfates such as aluminum sulfate and alkali metal sulfate, clay minerals such as bentonite, ion exchangers such as zeolite, hydrotalcite and hydrocalumite, inorganic phosphate, boric acid, etc. It is possible to use together 1 type, or 2 or more types in the range which does not inhibit substantially the objective of this invention.
[0012]
Examples of the method of mixing the quick setting agent include a method in which cement concrete and a powdery quick setting agent are separately pneumatically fed and mixed and mixed, or before the cement concrete and the quick setting agent are mixed and mixed, There is a method of merging and mixing the quick setting agent slurry formed by adding water to the cement concrete, and any of them can be used.
[0013]
In the present invention, as an apparatus for mixing cement, aggregate, water and the like, an existing stirring apparatus can be used. For example, a tilting mixer, an omni mixer, a V-type mixer, a Henschel mixer, and a Nauta mixer can be used. .
[0014]
As the spraying method of the present invention, a dry spraying method or a wet spraying method is possible. The dry spraying method is, for example, a method in which cement and aggregate are mixed and pneumatically fed, and water and rapid setting agent are mixed and sprayed. In addition, the wet spraying method is, for example, a method in which cement, aggregate, and water are mixed in advance to form cement concrete, and this is pneumatically fed and a rapid setting agent is merged and mixed and sprayed. Among these, since the amount of dust may increase in the dry spray method, it is preferable to use the wet spray method.
[0015]
In the spraying method of the present invention, conventional spraying equipment or the like can be used. The spraying equipment is not particularly limited as long as the spraying is sufficiently performed. For example, “Ariva 280” manufactured by Ariba is used for pumping cement concrete, and “Natom Cleat” manufactured by Seisakusho Co., Ltd. is used for pumping rapid setting agents. In addition, an “Ancomat pump” manufactured by Putmeister Co., Ltd. can be used for pumping the quick-setting agent slurry.
[0016]
Moreover, it is preferable that the pressure of the compressed air which pumps a rapid setting agent is 0.01-0.3MPa larger than the pumping pressure of cement concrete so that cement concrete may penetrate | invade in the quick setting agent's pressure feeding pipe, and the inside of a pressure feeding pipe will not block | close. Moreover, as for the pumping speed of cement concrete, 4-20 m < 3 > / h is preferable.
[0017]
Furthermore, in order to improve the mixing property, the junction of the quick setting agent and cement concrete can have a structure in which the shape of the tube and the inner wall are liable to be spiral or turbulent.
[0018]
The rebound reducing agent of the present invention is preferably prepared by mixing PAO with cement concrete in advance and mixing the bisphenol-based condensate with cement concrete in a mixing tube before the spray nozzle. When the bisphenol-based condensate is mixed with cement concrete, the viscosity increases and the pumpability is lowered. Therefore, when it is added at a location other than the above, blockage or pulsation may occur.
When mixing the bisphenol-based condensate with cement concrete, it is also possible to mix the bisphenol-based condensate with the rapid setting agent in advance and then mix with cement concrete.
[0019]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail based on examples.
[0020]
Experimental example 1
The unit quantity of each material, cement 450 kg / m 3, water 234kg / m 3, the fine aggregate 1,062kg / m 3, and coarse aggregate 576kg / m 3, furthermore, against the concrete 100 parts by volume, fibrous Concrete containing 1 part by volume of the material was prepared, and pumped by a concrete pumping machine “ARIVA 280” under a pumping speed of 15 m 3 / h and a pumping pressure of 0.4 MPa.
Further, with respect to 100 parts of cement in the concrete, the amount of PAO shown in Table 1 was previously mixed with the concrete, and 0.2 part of bisphenol-based condensate A was mixed with the rapid setting agent in advance.
To 100 parts of the quick setting agent, 70 parts of water together with compressed air was added under pressure to obtain a quick setting agent slurry.
To the mixing pipe provided in front of the spray nozzle, blow into the cement 100 parts in the concrete so that the quick setting agent is 10 parts. Sagging, pumpability, and compressive strength were evaluated. The results are also shown in Table 1.
[0021]
<Materials used>
Cement: Ordinary Portland cement, commercially available, Blaine specific surface area 3,200cm 2 / g, specific gravity 3.16
Fine aggregate: River sand from Himekawa, Niigata Prefecture, specific gravity 2.62
Coarse aggregate: Gravel from Himekawa, Niigata Prefecture, specific gravity 2.64, maximum aggregate size 10mm
Quick setting agent: Mixture consisting of calcium aluminate / gypsum / aluminate = 100/100/14 (weight ratio). However, calcium aluminate corresponds to the composition of 12CaO · 7Al 2 O 3 and uses an amorphous one with a brane specific surface area of 6,100 cm 2 / g, and gypsum is a type II anhydrous gypsum with a specific surface area of 6,000 cm 2 / g. The aluminate used was sodium aluminate.
PAO B: Polyethylene oxide, average molecular weight 2 million, commercial product PAO B: Polyethylene oxide, average molecular weight 1 million, commercial product PAO C: Polyethylene oxide, average molecular weight 5 million, commercial product bisphenol-based condensate A: Average molecular weight 20,000, commercially available Product fibrous material: steel fiber, length 30mm, commercial product [0022]
<Measurement method>
Rebound rate: Rapid setting concrete was sprayed onto a simulated tunnel with a height of 4.5 m and a width of 5.5 m for 5 minutes at a pumping speed of 15 m 3 / h. After spraying, measure the amount of rapidly setting concrete and fibrous material that has fallen without adhering, (rebound rate) = (rapidly setting concrete or fibrous material that has fallen without adhering during spraying) / (Total rapid setting concrete or fibrous material used for spraying) × 100 (% by weight).
Sagging: The state after spraying the quick setting concrete was observed, ◎ when the sagging did not occur, ○ when the sacrificial occurred, and × when there was a lot.
Pressure feedability: The pressure in the pressure feed pipe when spraying rapidly setting concrete was measured. ◎ When the pressure in the pipe is 0.4 to 0.55MPa, ○ Even when the pressure inside the pipe becomes 0.6MPa or more that makes it easy to close, ○ When the pressure drops to 0.4 to 0.55MPa by giving an impact to the pressure feeding pipe, The case where the pressure-feeding tube was blocked and did not become 0.4 to 0.55 MPa even when shock was applied was marked as x.
Compressive strength: The compressive strength at the age of 3 hours is that the pin placed in the pullout formwork 25cm wide x 25cm long is covered with quick setting concrete from the surface of the pullout formwork, and the pin is pulled out from the back side of the formwork. The pullout strength at that time was determined, and the compressive strength was calculated from the formula of (compressive strength) = (pullout strength) × 4 / (shear area). The compressive strength after the age of 1 day is the strength of a specimen with a diameter of 5cm x length of 10cm collected by spraying quick setting concrete on a formwork of width 50cm x length 50cm x thickness 20cm. Measured with a pressure tester.
[0023]
[Table 1]
Figure 0004508350
[0024]
Experimental example 2
The same procedure as in Experimental Example 1 was conducted except that 0.01 part of PAO and a bisphenol-based condensate shown in Table 2 were used for 100 parts of cement. The results are also shown in Table 2.
A bisphenol-based condensate was mixed with a quick setting agent in advance.
[0025]
<Materials used>
Bisphenol-based condensate B: average molecular weight 5,000, commercially available bisphenol-based condensate C: average molecular weight 10,000, commercially available bisphenol-based condensate D: average molecular weight 30,000, commercially available product
[Table 2]
Figure 0004508350
[0027]
Experimental example 3
The same procedure as in Experimental Example 1 was performed except that 0.01 part of PAO, 0.2 part of bisphenol-based condensate A, and the quick-setting agent shown in Table 3 were used for 100 parts of cement. The results are also shown in Table 3.
[0028]
[Table 3]
Figure 0004508350
[0029]
【The invention's effect】
The rebound reducing agent, the spray material, and the spray method using the same of the present invention can reduce the rebound rate of the quick setting cement concrete at the time of spraying, and enables economical construction.

Claims (6)

セメント、急結剤、ポリアルキレンオキサイド、及びビスフェノール系縮合物を含有してなる吹付け材料。 A spraying material comprising cement, a quick setting agent, a polyalkylene oxide, and a bisphenol-based condensate. ポリアルキレンオキサイドの平均分子量が100万〜500万であることを特徴とする請求項記載の吹付け材料。Spraying material according to claim 1, wherein the average molecular weight of the polyalkylene oxide is characterized in that it is a one million to 5 million. ビスフェノール系縮合物の平均分子量が5,000〜30,000であることを特徴とする請求項1又は2記載の吹付け材料。The spray material according to claim 1 or 2, wherein the bisphenol-based condensate has an average molecular weight of 5,000 to 30,000. セメントとポリアルキレンオキサイドとを含有するセメントコンクリート、急結剤、及びビスフェノール系縮合物を吹付け直前で混合して吹付けることを特徴とする吹付け工法。 A spraying method characterized by mixing and spraying cement concrete containing cement and polyalkylene oxide, a quick setting agent, and a bisphenol-based condensate immediately before spraying. ポリアルキレンオキサイドの平均分子量が100万〜500万であることを特徴とする請求項記載の吹付け工法。The spraying method according to claim 4 , wherein the average molecular weight of the polyalkylene oxide is 1 million to 5 million. ビスフェノール系縮合物の平均分子量が5,000〜30,000であることを特徴とする請求項又は記載の吹付け工法。The spraying method according to claim 4 or 5 , wherein the average molecular weight of the bisphenol-based condensate is 5,000 to 30,000.
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