JP4508074B2 - 透明導電性積層体及びそれを備えたタッチパネル - Google Patents

透明導電性積層体及びそれを備えたタッチパネル Download PDF

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Description

本発明は、可視光線領域に於いて透明性を有し、かつフィルム基材上に導電性薄膜を備えた透明導電性積層体及びそれを備えたタッチパネルに関する。本発明の透明導電性積層体は、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイなどのディスプレイ方式やタッチパネルなどに於ける透明電極のほか、透明物品の帯電防止や電磁波遮断などのために用いられる。
タッチパネルには、位置検出の方法により光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式などがある。このうち、抵抗膜方式はその構造が単純であるため、コストパフォーマンスに優れており、近年、急速に普及している。抵抗膜方式タッチパネルは、例えば銀行の現金自動受払機(ATM)や交通機関の切符販売機等の表示板に用いられている。
この抵抗膜方式のタッチパネルは、透明導電性積層体と透明導電性薄膜付ガラスとがスペーサーを介して対向配置されており、透明導電性積層体に電流を流し透明導電性薄膜付ガラスに於ける電圧を計測するような構造となっている。透明導電性積層体を指やペン等による押圧操作を介して透明導電性薄膜付きガラスに接触させると、その接触部分が通電することにより、その接触部分の位置が検知される。
ところで、近年、スマートフォンやPDA(Personal Digital Assistance)、ゲームなどに搭載されるタッチパネルの市場が伸びてきており、タッチパネルの狭額縁化が進んでいる。これにより、タッチパネルの周縁部近傍でのペン入力耐久性を一層向上させることが必要とされている。
前記タッチパネルとしては、例えば透明基材フィルムの少なくとも一面に、少なくとも平均粒径1〜30nmの微粒子を含む樹脂で形成された、Ra4〜20nmの中心線平均粗さを有するアンカー層、SiO層、透明導電層を設けた透明導電性フィルムを備えるものが開示されている(下記、特許文献1参照)。しかし、この構成であると、透明導電層の表面電気抵抗値が変化し信頼性に欠けるという問題がある。
また、前記タッチパネルとして、例えば基材、導電層を固定するためのアンカー層、導電層を順次積層した透明導電性フィルムを備えたものが開示されている(下記、特許文献2参照)。この特許文献2によれば、アンカー層がプラズマCVD法により形成されたシリカ層であることも記載されている。しかし、特許文献2に記載の発明では、ペン入力タッチパネルのような大きな摺動付加にも充分耐え得る旨の記載があるものの、タッチパネル周縁部に於けるペン入力耐久性については考慮されておらず、該周縁部に於けるペン入力耐久性に劣るという問題がある。
特開2002−117724号公報 特開2003−320609号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、周縁部近傍でのペン入力耐久性に優れ、かつ、透明導電層の表面電気抵抗の変化を抑制し、信頼性の良好な透明導電性積層体及びそれを備えたタッチパネルを提供することにある。
本願発明者等は、前記従来の問題点を解決すべく、透明導電性積層体及びそれを備えたタッチパネルについて鋭意検討した。その結果、下記の構成を採用することにより前記目的を達成できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係る透明導電性積層体は、前記の課題を解決する為に、透明なフィルム基材と、前記フィルム基材の一方の面に、ドライプロセスにより設けられ、厚さが1〜30nm、相対屈折率が1.6〜1.9のSiOx膜(xは1.5以上2未満)と、前記SiOx膜上に設けられ、厚さが10〜50nmのSiO2膜と、前記SiO2膜上に設けられ、厚さが20〜35nmの透明な導電性薄膜とを有することを特徴とする。
前記の透明導電性積層体に於いては、前記フィルム基材の少なくとも一方の面に樹脂層が設けられていることが好ましい。
また、前記の透明導電性積層体に於いては、前記フィルム基材の透明導電性薄膜が形成された面の反対側の面には、透明な粘着剤層を介して透明基体が貼り合わされていることが好ましい。
また、前記の透明導電性積層体に於いては、前記導電性薄膜は、結晶粒径が200nm以下の結晶含有量が50%を超える結晶質のインジウム錫酸化物からなることが好ましい。
また、前記の透明導電性積層体に於いては、前記導電性薄膜が積層されている側の弾性率が8GPa以上であることが好ましい。
また、前記の透明導電性積層体に於いては、前記導電性薄膜が積層されている側の硬度が2GPa以上であることが好ましい。
本発明に係るタッチパネルは、前記の課題を解決する為に、前記に記載の透明導電性積層体を備えたことを特徴とする。
本発明は、前記に説明した手段により、以下に述べるような効果を奏する。
即ち、本発明の透明導電性積層体では、フィルム基材上に、SiO膜、SiO膜及び透明な導電性薄膜を順次積層した構造にし、更にSiO膜の相対屈折率を1.6〜1.9の範囲内とするので、例えば透明導電性積層体をタッチパネルに適用した場合には、その周縁部近傍に於けるペン入力耐久性を従来よりも向上させることができる。
また、フィルム基材とSiO膜との間にSiO膜を設けることにより、導電性薄膜の表面電気抵抗の変化率を抑制することができ、安定性に優れた透明導電性積層体が得られる。
更に、SiO膜の厚さを1〜30nmの範囲内にすることにより、SiO膜を連続被膜として安定して製膜可能にする一方、高温・高湿の条件下でもうねりやカールの発生を低減し、その結果反射特性や透過色相が変化するのを抑制することができる。更に、SiO膜はドライプロセスにより形成されたものであるので、例えばポリシロキサン系熱硬化性樹脂やシリカゾル等を塗工するウェット法によりSiO膜を形成した場合と比較して、フィルム基材に浸入してくる水分を抑制することができ、耐湿性・耐熱性に優れる。その結果、従来よりもうねりやカールの発生を一層抑制できる。また、SiO膜の厚さを10〜50nmの範囲内にすることにより、SiO膜を連続被膜として安定して製膜可能にする一方、耐擦傷性及び透明性の向上や、クラックの発生も抑制できる。更に、導電性薄膜の厚さを20〜35nmの範囲内にすることにより、表面電気抵抗を低減すると共に、連続被膜として安定して形成可能にし、かつ透明性の低下も抑制できる。
本発明の実施の形態について、図を参照しながら以下に説明する。但し、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にする為に拡大又は縮小等して図示した部分がある。
図1は、本実施の形態に係る透明導電性積層体の一例を示す断面模式図である。即ち、透明導電性積層体10は、透明なフィルム基材1の一方の面に、SiO膜2、SiO膜3、透明な導電性薄膜4が順次積層され、他方の面に透明な粘着剤層5を介して透明基体6が貼り合わされた構造である。この様な構造とすることにより、例えばフィルム基材上にITO膜が積層された構造や、フィルム基材上にSiO膜及びITO膜が順次積層された構造の従来の透明導電性積層体よりもペン入力耐久性を向上させることができる。
前記フィルム基材1としては、特に制限されないが、透明性を有する各種のプラスチックフィルムが用いられる。例えば、その材料として、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。これらの中で特に好ましいのは、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂である。
また、特開2001−343529号公報(WO10/37007)に記載の高分子フィルム、例えば、(A)側鎖に置換及び/又は非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換及び/非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が挙げられる。具体的には、イソブチレン及びN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物の高分子フィルムを用いることができる。
前記フィルム基材1の厚みは、2〜200μmの範囲内であることが好ましく、2〜100μmの範囲内であることがより好ましい。フィルム基材1の厚みが2μm未満であると、フィルム基材1の機械的強度が不足し、このフィルム基材1をロール状にしてSiO膜2、SiO膜3、導電性薄膜4及び粘着剤層5を連続的に形成する操作が困難になる場合がある。一方、厚みが200μmを超えると、粘着剤層5のクッション効果に起因して、導電性薄膜4の耐擦傷性やタッチパネル用としての打点特性の向上が図れなくなる場合がある。
前記フィルム基材1には、表面に予めスパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化などのエッチング処理や下塗り処理を施して、この上に設けられるSiO膜2の前記フィルム基材1に対する密着性を向上させるようにしてもよい。また、SiO膜2を設ける前に、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄などにより除塵、清浄化してもよい。
前記SiO膜(xは1.5以上2未満)2は、ドライプロセスにより形成された層である。ドライプロセスとしては、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の手法を採用できる。ポリシロキサン系熱硬化性樹脂やシリカゾル等を塗工するウェット法によりSiO膜を形成した場合には、SiO膜の厚さが後述の範囲を満足していても、フィルム基材1に浸入してくる水分の制御が困難であり、耐湿熱性が不十分であり、高温高湿度の環境下に於ける、うねりやカールの発生を低く抑えることができない。
前記SiO膜(xは1.5以上2未満)2をフィルム基材1上に設けるのは、該フィルム基材1としてポリエチレンテレフタレートフィルムを用いる場合に、SiO膜3のみをアンカー層としてフィルム基材1上に直接設けると、十分な密着性が得られないからである。この為、SiO膜2をフィルム基材1とSiO膜3との間に設けて、該SiO膜2をバインダーとして用い、十分な密着性を確保する。また、SiOは低屈折率の材料である為、反射率を低くし、その結果高い光線透過率を達成できる。これにより、SiO膜2は、導電性薄膜のアンダーコート層として特に効果を発揮する。
前記SiO膜2の厚さは1〜30nmであり、より好ましくは1〜15nmの範囲である。厚さが1nm未満であると、連続被膜として安定して形成することが困難になる傾向がある。また、厚さが30nmを超えると、例えば環境信頼性試験等を行うことにより反射及び透過色相の変化を招来する場合がある。これは、環境信頼性試験に於いて、xが2に近づいてSiOからSiOに徐々に変化することにより、SiO膜2の屈折率が約1.7〜1.45の範囲で変化するためである。SiO膜2は光学薄膜でもあり、光学薄膜の特性は各層の屈折率とその厚みにより決定されるが、厚みが25nm以下の場合は、屈折率の変化に対する光学特性への影響が少ないことがわかっている。尚、前記の環境信頼性試験とは、例えば80℃での高温試験や、60℃/90%RH又は85℃/85%RH等での高温高湿試験等を言う。
前記SiO膜2の相対屈折率は1.6〜1.9の範囲である。前記範囲内にすることにより、例えば透明導電性積層体10をタッチパネルに適用した場合に、その周縁部近傍でのペン入力耐久性を向上させることが可能になる。相対屈折率が1.6未満であると、前記ペン入力耐久性が低下するという不都合がある。その一方、相対屈折率が1.9を超えるSiO膜2の製膜は困難である。
前記SiO膜3の厚さは10〜50nmであり、より好ましくは10〜30nmの範囲である。厚さが10nm未満であると連続被膜となりにくく、耐擦傷性の向上が不十分になる。また、厚さが50nmを超えると透明性の向上が不十分になり、クラックを生じる恐れもある。
前記SiO膜2及びSiO膜3の平均表面粗さは、それぞれ0.8〜3.0nmの範囲内であることが好ましい。平均表面粗さが0.8nm未満であると、表面凹凸が微細になり過ぎて、防眩性が低下する恐れがある。また、その様な場合に導電性薄膜4を厚く形成すると、表面抵抗値も低くなり過ぎる。その一方、平均表面粗さが3.0nmを超えると、表面凹凸が大きくなり過ぎて、安定した表面抵抗値が得られ難くなる恐れがある。尚、平均表面粗さとは、AFM(Atomic Force Microscope:原子間力顕微鏡)により測定される「表面粗度(Ra)」を意味する。具体的には、AFMとしてSPI3800(セイコーインスツルメンツ社製)を用い、モード;コンタクトモード、短針;Si製(バネ定数0.09N/m)、スキャンサイズ;1μm□の条件下で測定した値である。
前記導電性薄膜4の構成材料としては特に限定されず、例えば酸化スズを含有する酸化インジウム、アンチモンを含有する酸化スズなどが好ましく用いられる。ここで導電性薄膜4は、結晶粒径が200nm以下、更に好ましくは50〜150nmの、結晶含有量が50%を超える結晶質のインジウム錫酸化物で構成されるものが特に好ましい。これにより、周縁部近傍のペン入力耐久性の良好なものが得られる。結晶粒径の大きな結晶が増えるとクラックが発生し易くなり、周縁部近傍のペン入力耐久性が低下する傾向がある。尚、結晶粒径は、透過型電子顕微鏡下で観察される多角形状又は長円形状の各領域に於ける、対角線又は直径の最大のものの平均値と定義する。結晶粒径の測定は、例えばFE−TEM観察(株式会社日立製作所、HF−2000、加速電圧200kV)等により行うことができる。
導電性薄膜4の厚さは20〜35nmであり、より好ましくは20〜30nmの範囲内である。厚さが20nm未満であると表面電気抵抗が高くなり、かつ連続被膜になり難くなる。また、35nmを超えると透明性の低下などをきたしてしまう。
また導電性薄膜4は、フィルム基材1上にSiO膜3を介して設けられたSiO膜2上に形成されているので、その表面電気抵抗の変化率を抑制することができ、従来よりも安定性に優れる。
導電性薄膜4の形成方法としては特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法を例示できる。また、必要とする膜厚に応じて適宜の方法を採用することもできる。
この様な導電性薄膜4が形成されたフィルム基材1の他方の面には、透明な粘着剤層5を介して透明基体6が貼り合わされる。この貼り合わせは、透明基体6側に前記の粘着剤層5を設けておき、これに前記フィルム基材1を貼り合わせるようにしてもよいし、逆にフィルム基材1側に前記の粘着剤層5を設けておき、これに透明基体6を貼り合わせるようにしてもよい。後者の方法では、粘着剤層5の形成を、フィルム基材1をロール状にして連続的に行なうことができるので、生産性の面で一層有利である。
粘着剤層5としては、透明性を有するものであれば特に制限なく使用できる。具体的には、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィン、エポキシ系、フッ素系、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性及び接着性等の粘着特性を示し、耐候性や耐熱性等にも優れるという点からは、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
粘着剤層5の構成材料である粘着剤の種類によっては、適当な粘着用下塗り剤を用いることで投錨力を向上させることが可能なものがある。従って、そのような粘着剤を用いる場合には、粘着用下塗り剤を用いることが好ましい。
前記粘着用下塗り剤としては、粘着剤の投錨力を向上できる層であれば特に制限はない。具体的には、例えば、同一分子内にアミノ基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基、クロル基等の反応性官能基と加水分解性のアルコキシシリル基とを有するシラン系カップリング剤、同一分子内にチタンを含む加水分解性の親水性基と有機官能性基とを有するチタネート系カップリング剤、及び同一分子内にアルミニウムを含む加水分解性の親水性基と有機官能性基とを有するアルミネート系カップリング剤等のいわゆるカップリング剤、エポキシ系樹脂、イソシアネート系樹脂、ウレタン系樹脂、エステルウレタン系樹脂等の有機反応性基を有する樹脂を用いることができる。工業的に取扱い易いという観点からは、シラン系カップリング剤を含有する層が特に好ましい。
また、前記粘着剤層5には、ベースポリマーに応じた架橋剤を含有させることができる。また、粘着剤層5には必要に応じて例えば天然物や合成物の樹脂類、ガラス繊維やガラスビーズ、金属粉やその他の無機粉末等からなる充填剤、顔料、着色剤、酸化防止剤などの適宜な添加剤を配合することもできる。また透明微粒子を含有させて光拡散性が付与された粘着剤層5とすることもできる。
尚、前記の透明微粒子には、例えば平均粒径が0.5〜20μmのシリカ、酸化カルシウム、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化スズ、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等の導電性の無機系微粒子や、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタンの如き適宜なポリマーからなる架橋又は未架橋の有機系微粒子など適宜なものを1種又は2種以上用いることができる。
前記粘着剤層5は、通常、ベースポリマー又はその組成物を溶剤に溶解又は分散させた固形分濃度が10〜50重量%程度の粘着剤溶液として用いられる。前記溶剤としては、トルエンや酢酸エチル等の有機溶剤や水等の粘着剤の種類に応じたものを適宜に選択して用いることができる。
この粘着剤層5は、透明基体6の接着後に於いては、そのクッション効果により、フィルム基材1の一方の面に設けられた導電性薄膜の耐擦傷性やタッチパネル用としての打点特性、いわゆるペン入力耐久性を向上させる機能を有する。この機能をより良く発揮させる観点から、粘着剤層5の弾性係数を1〜100N/cmの範囲、厚さを1μm以上、通常5〜100μmの範囲に設定するのが望ましい。
前記の弾性係数が1N/cm未満であると、粘着剤層5は非弾性となるため、加圧により容易に変形してフィルム基材1、ひいては導電性薄膜4に凹凸を生じさせる。また、加工切断面からの粘着剤のはみ出しなどが生じやすくなり、そのうえ導電性薄膜4の耐擦傷性やタッチパネル用としての打点特性の向上効果が低減する。一方、弾性係数が100N/cmを超えると、粘着剤層5が硬くなり、そのクッション効果が期待できなくなるため、導電性薄膜4の耐擦傷性やタッチパネル用としてのペン入力耐久性を向上させることが困難になる傾向がある。
また、粘着剤層5の厚さが1μm未満となると、そのクッション効果が期待できないため、導電性薄膜4の耐擦傷性やタッチパネル用としてのペン入力耐久性を向上させることが困難になる傾向がある。その一方、厚くしすぎると、透明性を損なったり、粘着剤層5の形成や透明基体6の貼り合わせ作業性、更にコストの面でも好結果を得にくい。
この様な粘着剤層5を介して貼り合わされる透明基体6は、フィルム基材1に対して良好な機械的強度を付与し、とくにカールなどの発生防止に寄与するものである。貼り合わせ後に於いても可撓性を有することが要求される場合は、透明基体6は、通常6〜300μm程度のプラスチックフィルムが用いられる。その一方、可撓性が特に要求されない場合には、通常0.05〜10mm程度のガラス板やフィルム状ないし板状のプラスチック等がそれぞれ用いられる。プラスチックの材質としては、前記したフィルム基材1と同様のものが挙げられる。
前記セパレーターを用いて粘着剤層5を転写する場合、その様なセパレーターとしては、例えばポリエステルフィルムの少なくとも粘着剤層5と接着する面に移行防止層及び/又は離型層が積層されたポリエステルフィルム等を用いるのが好ましい。
前記セパレーターの総厚は、30μm以上であることが好ましく、75〜100μmの範囲内であることがより好ましい。粘着剤層5の形成後、ロール状態にて保管する場合に、ロール間に入り込んだ異物等により発生することが想定される粘着剤層5の変形(打痕)を抑制する為である。
前記移行防止層としては、ポリエステルフィルム中の移行成分、特に、ポリエステルの低分子量オリゴマー成分の移行を防止する為の適宜な材料にて形成することができる。移行防止層の形成材料として、無機物若しくは有機物、又はそれらの複合材料を用いることができる。移行防止層の厚さは、0.01〜20μmの範囲で適宜に設定することができる。移行防止層の形成方法としては特に限定されず、例えば、塗工法、スプレー法、スピンコート法、インラインコート法などが用いられる。また、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、スプレー熱分解法、化学メッキ法、電気メッキ法等も用いることができる。
前記離型層としては、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブテン等の適宜な剥離剤からなるものを形成することができる。離型層の厚さは、離型効果の点から適宜に設定することができる。一般には、柔軟性等の取り扱い性の点から、該厚さは20μm以下であることが好ましく、0.01〜10μmの範囲内であることがより好ましく、0.1〜5μmの範囲内であることが特に好ましい。
前記塗工法、スプレー法、スピンコート法、インラインコート法に於いては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等の電離放射線硬化型樹脂や前記樹脂に酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、マイカ等を混合したものを用いることができる。また、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、スプレー熱分解法、化学メッキ法又は電気メッキ法を用いる場合、金、銀、白金、パラジウム、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、コバルト又はスズやこれらの合金等からなる金属酸化物、ヨウ化鋼等からなる他の金属化合物を用いることができる。
また必要に応じて、前記透明基体6の外表面(粘着剤層5とは反対側の面)に、視認性の向上を目的とした防眩処理層や反射防止層を設けたり、外表面の保護を目的としたハードコート層(樹脂層)7を設けるようにしてもよい。防眩処理層や反射防止層は、透明基体6上に設けたハードコート層7上に設けることもできる。ハードコート層7としては、例えば、メラニン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などの硬化型樹脂からなる硬化被膜が好ましく用いられる。
防眩処理層の構成材料としては特に限定されず、例えば電離放射線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。防眩処理層の厚みは0.1〜30μmが好ましい。0.1μmより薄くなると硬度不足が懸念され、30μmより厚いと防眩処理層にクラックが発生したり、防眩処理層を塗工した透明基体6全体にカールが発生する場合がある。
反射防止層としては、前記ハードコート層7の上に反射防止層を設けることができる。光は物体に当たるとその界面での反射、内部での吸収、散乱といった現象を繰り返して物体の背面に透過していく。画像表示装置にタッチパネル15を装着した際、画像の視認性を低下させる要因のひとつに空気と透明基体6又はハードコート層7界面での光の反射が挙げられる。その表面反射を低減させる方法として、厚み及び屈折率を厳密に制御した薄膜をハードコート層7表面に積層し、光の干渉効果を利用した入射光と反射光の逆転した位相を互いに相殺させることで反射防止機能を発現させる。
光の干渉効果に基づく反射防止層の設計に於いて、その干渉効果を向上させるには、反射防止層とハードコート層7の屈折率差を大きくすることである。一般的に、基材上に2〜5層の光学薄膜(前記厚み及び屈折率を厳密に制御した薄膜)を積層する多層反射防止層では、屈折率の異なる成分を所定の厚さだけ複数層形成することで、反射防止層の光学設計に自由度が増し、より反射防止効果を向上させ、分光反射特性も可視光領域でフラットにすることが可能になってくる。光学薄膜の各層の厚み精度が要求される為、一般的にはドライ方式である真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法等により各層の形成が行われている。
反射防止層としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、フッ化マグネシウム等が用いられる。反射防止機能を一層大きく発現させる為には、酸化チタン層と酸化ケイ素層との積層体を用いることが好ましい。前記積層体は、ハードコート層7上に屈折率の高い酸化チタン層(屈折率:約1.8)が形成され、該酸化チタン層上に屈折率の低い酸化ケイ素層(屈折率:約1.45)が形成された2層積層体、更に、この2層積層体上に、酸化チタン層及び酸化ケイ素層がこの順序で形成された4層積層体が好ましい。この様な2層積層体又は4層積層体の反射防止層を設けることにより、可視光線の波長領域(380〜780nm)の反射を均一に低減させることが可能である。
また、透明基体6又はハードコート層7上に単層の光学薄膜を積層することによっても、反射防止効果を発現させることが可能である。反射防止層を単層にする設計に於いても、反射防止機能を最大限引き出す為には、反射防止層とハードコート層7の屈折率差を大きくする必要がある。前記反射防止層の膜厚をd、屈折率をn、入射光の波長を入とすると、反射防止層の膜厚とその屈折率との間でnd=λ/4なる関係式が成立する。反射防止層の屈折率が基材の屈折率より小さい場合は、前記関係式が成立する条件では反射率が最小となる。例えば、反射防止層の屈折率が1.45である場合は、可視光線中の550nmの波長の入射光に対して、反射率を最小にする反射防止層の膜厚は95nmとなる。
反射防止機能を発現させる可視光線の波長領域は380〜780nmであり、特に視感度が高い波長領域は450〜650nmの範囲であり、その中心波長である550nmの反射率を最小にする設計を行なうことが通常行われている。
単層で反射防止層を設計する場合,その厚み精度は、多層反射防止膜の厚み精度ほど厳密ではなく、設計厚みに対し±10%の範囲、つまり設計波長が95nmの場合は、86nm〜105nmの範囲であれば問題なく使用できる。このことより、一般的に単層の反射防止膜の形成には、ウェット方式であるファンテンコート、ダイコート、スピンコート、スプレーコート、グラビアコート、ロールコート、バーコート等の塗工法が用いられている。
ハードコート層7の形成材料としては、例えばメラニン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂などの硬化型樹脂からなる硬化被膜が好ましく用いられる。また、ハードコート層7の厚さとしては、0.1〜30μmが好ましい。厚さが0.1μm未満であると、硬度が不足する場合がある。また、厚さが30μmを超えると、ハードコート層7にクラックが発生したり、透明基体6全体にカールが発生する場合がある。
尚、図1に示す透明導電性積層体10や、タッチパネル作製時に、又は必要に応じて、100〜150℃の範囲内でアニール処理が施されることがある。この為、透明導電性積層体10、11としては、100℃以上、更には150℃以上の耐熱性を有することが好ましい。
透明導電性積層体10は、導電性薄膜4等が積層されている側の物性として、導電性薄膜側の硬度が2GPa以上、特に3GPaであるのが好ましい。また、導電性薄膜4側の弾性率が8GPa以上、特に10GPa以上であるのが好ましい。このような物性を有していることにより、透明導電性積層体10を撓ませても、導電性薄膜4にクラックが入ったり、電気抵抗値が劣化するなどの支障をきたさず、耐屈曲性能の高い透明導電性積層体として、タッチパネルなどの光エレクトロニクス分野の基板に好適に使用できる。尚、前記導電性薄膜4側の硬度の上限は、耐クラック性の点から、5GPa以下、さらには4GPa以下とするのが好ましく、前記導電性薄膜4側の弾性率も同様に耐クラック性の点から、20GPa以下、さらには16GPa以下とするのが好ましい。
前記の導電性薄膜4側の硬度及び弾性率は、インデンテーション試験(圧子押し込み試験)により、例えば、走査型プローブ顕微鏡(JEOL.LTD/日本電子:JSPM−4200)などを用いて測定可能である(図2参照)。薄膜硬度測定では、一般に圧子の押し込み深さは膜厚深さの10分の1程度に収まるようにする必要がある。
インデンテーション試験では、被試験体(つまり、透明導電性積層体10の導電性薄膜4側)を試料台20に固定し、その状態で被試験体のほぼ中心部分に、荷重をかけて圧子21を押し込み、インデンテーション曲線(荷重−押し込み深さ曲線)を得る。その際の最大荷重Pmaxと、圧子21と被試験体間の接触投影面積Aの比により、被試験体の硬度Hが、下記の式(1)より、求められる。また、インデンテーション曲線の除荷曲線の初期勾配Sから、被試験体の複合弾性率Erが、下記の式(2)より、求められる。さらに、圧子21のヤング率Ei、圧子21のポアッソン比vi、被試験体のポアッソン比vsから、被試験体のヤング率Esが、下記の式(3)により、求められる。
ここで、下記の式(2)中、βは定数である。また、圧子はダイヤモンドであり、そのヤング率Eiは1,140GPa、ポアッソン比は0.07である。
Figure 0004508074
ここでは、被試験体である導電性薄膜のポアッソン比vsは不明であるため、上記の複合弾性率Erを、本発明にいう弾性率とする。測定の詳細については、例えば、W.C.Oliver and G.M.Phar,J.Meter.Res.,Vol.7,No.6,June 1992や、Handbook of Micro/Nanotribologyなどに記載されている通りであり、公知の方法により測定することができる。
次に、本実施の形態に係るタッチパネルについて説明する。図3は、本実施の形態に係るタッチパネルを概略的に示す断面模式図である。同図に示すように、タッチパネル15は、前記の透明導電性積層体10と、下側基板14とがスペーサー13を介して対向配置された構造である。
下側基板14は、他の透明基体12上に他の導電性薄膜4’が積層された構成である。但し、本発明はこれに限定されず、例えば透明導電性積層体10を下側基板14として使用することも可能である。他の透明基体12の構成材料としては、基本的には透明基体6と同様のものを用いることができる。また、その厚さ等についても透明基体6と同様にすることができる。他の導電性薄膜4’の構成材料としては、基本的には導電性薄膜4と同様のものを用いることができる。また、その厚さ等についても導電性薄膜4と同様とすることができる。
スペーサー13としては絶縁性のものであれば特に限定されず、従来公知の種々のものを採用することができる。スペーサー13の製造方法、サイズ、配置位置、数量についても特に限定されない。また、スペーサー13の形状としては、略球形のものや多角形状のもの等、従来公知の形状を採用することができる。
このタッチパネル15は、透明導電性積層体10側より、入力ペン等にてスペーサー13の弾性力に抗して押圧打点したとき、導電性薄膜4、5’同士が接触して電気的にON状態となり、前記押圧を解除すると元のOFF状態に戻る、透明スイッチ基体として機能する。その際、タッチパネル15は、その導電性薄膜4の耐擦傷性やペン入力耐久性などに優れ、長期にわたって前記機能を安定的に維持させることができる。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、各例中、部は特記がない限りいずれも重量基準である。
(実施例1)
[導電性薄膜の形成]
厚さが25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムという)からなるフィルム基材の一方の面に、SiO膜(相対屈折率1.80、厚さ15nm)を真空蒸着法により形成した。
次いで、SiO膜上に、SiO膜(相対屈折率1.46、厚さ30nm)を真空蒸着法により形成した。次に、SiO膜上に、アルゴンガス80%と酸素ガス20%とからなる4×10−3Torrの雰囲気中で、酸化インジウム95wt%、一酸化スズ5wt%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、厚さ25nmのITO膜(導電性薄膜、相対屈折率2.00)を形成した。また、ITO膜は150℃×1hrの加熱処理により結晶化させた。
[ハードコート層の形成]
ハードコート層の形成材料として、アクリル・ウレタン系樹脂(大日本インキ化学(株)製のユニディック17−806)100部に、光重合開始剤としてのヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャルティケミカルズ社製のイルガキュア184)5部を加えて、50重量%の濃度に希釈してなるトルエン溶液を調製した。
このハードコート層の形成材料を、厚さが125μmのPETフィルムからなる透明基体の一方の面に塗布し、100℃で3分間乾燥した。その後、直ちにオゾンタイプ高圧水銀灯(エネルギー密度80W/cm、15cm集光型)2灯で紫外線照射を行ない、厚さ5μmのハードコート層を形成した。
[透明導電性積層体の作製]
次いで、前記透明基体のハードコート層形成面とは反対側の面に、厚さ約20μm、弾性係数1×10dyn/cm(10N/cm)の透明なアクリル系の粘着剤層を形成した。粘着剤層組成物としては、アクリル酸ブチルとアクリル酸と酢酸ビニルとの重量比が100:2:5のアクリル系共重合体100部に、イソシアネート系架橋剤を1部配合してなるものを用いた。更に、粘着剤層とSiO膜とが対向する様に、フィルム基材と透明基体とを貼り合わせ、これにより本実施例に係る透明導電性積層体を作製した。
(実施例2)
本実施例に於いては、SiO膜の相対屈折率を1.75とした以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体を作製した。
(実施例3)
本実施例に於いては、SiO膜の相対屈折率を1.70とした以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体を作製した。
(実施例4)
本実施例に於いては、SiO膜の相対屈折率を1.85とした以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体を作製した。
(実施例5)
本実施例に於いては、SiO膜の厚さを40nmとし、相対屈折率を1.85とした以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体を作製した。
(比較例1)
本比較例に於いては、SiO膜の相対屈折率を1.55とした以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体を作製した。
(比較例2)
本比較例に於いては、SiO膜を形成しないこと以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体を作製した。
(比較例3)
本比較例に於いては、SiO膜を形成しないこと以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体を作製した。
(比較例4)
本比較例に於いては、SiO膜及びSiO膜を形成しないこと以外は、実施例1と同様にして、透明導電性積層体を作製した。
(比較例5)
本比較例に於いては、PETフィルム上に、SiO膜に代えて誘電体薄膜を形成し、かつ、誘電体薄膜上に、SiO膜に代えてウェットSiO膜を形成した。より詳細には、次の通りである。即ち、メラミン樹脂:アルキド樹脂:有機シラン縮合物=2:2:1(重量比)の熱硬化性樹脂からなる硬化被膜(誘電体薄膜、厚さ200nm、相対屈折率n=1.54)を形成した。
次に、誘電体薄膜上に、シリカコート法により、ウェットSiO膜を形成した。即ち、シリカゾル(コルコート社製の「コルコートP」)を固形分濃度が2%となるようにエタノールで希釈したものを塗布し、150℃で2分間乾燥後、硬化させて、厚さが30nmのウェットSiO膜(相対屈折率1.46)を形成した。続いて、実施例1と同様にして、透明導電性積層体を作製した。
(タッチパネルの作製)
実施例及び比較例で得られた各透明導電性積層体をパネル板とし、他方のパネル板(下側基板)として、ガラス板上に厚さ30nmのITO薄膜を前記と同様の方法で形成した透明導電性ガラスを用い、この両パネル板を、ITO薄膜同士が対向するように、10μmのスペーサーを介して対向配置し、スイッチ構体としてのタッチパネルをそれぞれ作製した。尚、両パネル板の各ITO薄膜は、前記の対向配置に先立って、予め互いに直交するように銀電極を形成した。
(屈折率)
フィルム基材、SiO膜、SiO膜、ITO膜等の屈折率は、アタゴ社製のアッベ屈折率計を用い、各種測定面に対して測定光を入射させるようにして、該屈折計に示される規定の測定方法により測定を行った。
(各層の厚さ)
フィルム基材、ハードコート層、粘着剤層等の1μm以上の厚みを有するものに関しては、ミツトヨ製マイクロゲージ式厚み計にて測定を行った。ハードコート層、粘着剤層等の直接厚みを計測することが困難な層の場合は、各層を設けた基材の総厚みを測定し、基材の厚みを差し引くことで各層の膜厚を算出した。
SiO膜、SiO膜、ITO膜等の厚みは、大塚電子(株)製の瞬間マルチ測光システムであるMCPD2000(商品名)を用い、干渉スペクトルよりの波形を基礎に算出した。各膜厚については、下記表1に示す。
(導電性薄膜側の硬度及び弾性率)
インデンテーション試験により、本文詳記の方法で、導電性薄膜側の硬度及び弾性率を測定した。即ち、前記図2に示したように、標準サンプル(溶融シリカ)を試料台に固定し、その状態で標準サンプルのほぼ中心部分に圧子を垂直方向に荷重をかけて押し込みを行った。標準サンプルに於ける圧子接触時の最大押し込み深さhcと接触投影面積Aとの関係は、下記式で表された。
Figure 0004508074
更に、前記数式(1)〜(3)を用いて、C〜Cを算出した。算出の際には、圧子を垂直方向に荷重20N、50N、80N、100N、150N、200Nの6つの条件に於いて、それぞれ一回のインデント(圧子押し込み)を3秒間行い、1サンプルにつき5回測定して、平均値を求めた。各回の測定は、圧痕の影響が生じない様に、測定箇所の距離を十分に確保した。また、各荷重に於いて硬度Hが10GPa、弾性率Erが70GPaになる様に計算した。
次に、各実施例及び比較例で得られた透明導電性積層体を被試験体として、それぞれの硬度及び弾性率を測定した。被試験体は、導電性薄膜(ITO薄膜)が上側になる様にして試料台に固定した。このように固定した状態で、導電性薄膜側のほぼ中心部分に圧子を垂直方向に荷重20μNで、一回のインデント(圧子押し込み)を3秒間で行い、1サンプルにつき5回測定し、平均値を求めた。
(表面電気抵抗及びその変化率)
二端子法を用いて、各タッチパネルに於けるITO膜の表面電気抵抗R(Ω/□)を測定した。また、60℃、95%RHの雰囲気下で500hr放置した後のITO膜の表面電気抵抗Rも測定し、ITO膜の表面電気抵抗の変化率(R/R)を求めて、その信頼性を評価した。
(光の透過率)
島津製作所製の分光分析装置UV−240を用いて、光波長550nmに於ける可視光線透過率を測定した。
(周縁部近傍のペン入力耐久性)
図4に示すように、ポリアセタールからなるペン(ペン先R0.8mm)を用いて、各タッチパネルに対し摺動を行い、その後それぞれのリニアリティを測定してペン入力耐久性を評価した。摺動は、透明導電性積層体側に於いて、タッチパネルの周縁部から距離2.0〜2.3mmの範囲内の領域で行った。また、摺動条件は、荷重を250g、摺動回数を5万回、ペン摺動角度θを4.0度、タッチパネルのギャップを150μmとした。
リニアリティの測定は、次の通りにした。即ち、透明導電性積層体に於いて、5Vの電圧を印加し、測定開始位置Aの出力電圧をE、測定終了位置Bの出力電圧をE、測定点の出力電圧をE、理論値をEXXとすると、リニアリティは以下の方法により得られる。
即ち、各タッチパネルの摺動後、透明導電性積層体に於いて、5Vの電圧を印加し、測定開始位置Aの出力電圧をE、測定終了位置Bの出力電圧をE、測定点の出力電圧をE、理論値をExxとすると、リニアリティは下記数式を用いた計算から得られる。図5に、実施例1で得られたタッチパネルに於ける電圧値と測定位置との関係を示すグラフを示す。同図に示す実線は実測値を示し、破線は理論値を示す。得られたリニアリティの値から、ペン入力耐久性の評価をした。結果を下記表1に示す。
Figure 0004508074
(高加重ペン入力耐久性)
摺動条件を、荷重3kg、摺動回数5000回、ペン摺動角度θが1.0度、パネルのギャップを100μmとしたこと以外は、前記のペン入力耐久性の評価と同様にした。
(結果)
下記表1より明らかな様に、実施例1〜5に係るタッチパネルであると、周縁部近傍でのペン入力耐久性及び高加重ペン入力耐久性に優れると共に、表面電気抵抗の変化率も低く抑えることができ、良好な信頼性を示すことが確認された。また、透過率も全て90%程度であり良好な値を示した。その一方、比較例1〜3に係るタッチパネルであると、表面電気抵抗、表面電気抵抗の変化率、透過率、周縁部近傍でのペン入力耐久性、又は高加重ペン入力耐久性の何れかの値は良好であるものの、これら全てを同時に満たすものは無かった。
Figure 0004508074
以上説明したとおり、本発明は、透明なフィルム基材の一方の面に、厚さ1〜30nm、相対屈折率1.6〜1.9のSiO膜と、厚さ10〜50nmのSiO膜と、厚さ20〜35nmの透明な導電性薄膜とを順次積層した構成とすることにより、狭額縁なタッチパネルであっても長期にわたってペン入力耐久性を向上させることができ、特に周縁部近傍でのペン入力耐久性に優れる。また、表面電気抵抗、その変化率及び透過率についても同時に良好な特性を示すので、例えばPDA、カーナビゲーション、スマートフォン等に好適に用いることができる。
本発明の実施の一形態に係る透明導電性積層体を示す断面模式図である。 前記透明導電性積層体に於ける導電性薄膜側の硬度及び弾性率の測定方法を説明する為の説明図である。 本発明の実施の一形態に係るタッチパネルを示す断面模式図である。 本発明の実施例に係るタッチパネルのペン入力耐久性試験を説明する為の断面模式図である。 実施例1で得られたタッチパネルに於ける電圧値と測定位置との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 フィルム基材
2 SiO
3 SiO
4 導電性薄膜
5 粘着剤層
6 透明基体
7 ハードコート層
10 透明導電性積層体
12 透明基体
13 スペーサー
14 下側基板
15 タッチパネル

Claims (7)

  1. 透明なフィルム基材と、
    前記フィルム基材の一方の面に、ドライプロセスにより設けられ、厚さが1〜30nm、相対屈折率が1.6〜1.9のSiO膜(xは1.5以上2未満)と、
    前記SiO膜上に設けられ、厚さが10〜50nmのSiO膜と、
    前記SiO膜上に設けられ、厚さが20〜35nmの透明な導電性薄膜とを有することを特徴とする透明導電性積層体。
  2. 請求項1に記載の透明導電性積層体に於いて、
    前記フィルム基材の少なくとも一方の面に樹脂層が設けられていることを特徴とする透明導電性積層体。
  3. 請求項1又は2に記載の透明導電性積層体に於いて、
    前記フィルム基材の透明導電性薄膜が形成された面の反対側の面には、透明な粘着剤層を介して透明基体が貼り合わされていることを特徴とする透明導電性積層体。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の透明導電性積層体に於いて、
    前記導電性薄膜は、結晶粒径が200nm以下の結晶含有量が50%を超える結晶質のインジウム錫酸化物からなることを特徴とする透明導電性積層体。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の透明導電性積層体に於いて、
    前記導電性薄膜が積層されている側の硬度が2GPa以上であることを特徴とする透明導電性積層体。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の透明導電性積層体に於いて、
    前記導電性薄膜が積層されている側の弾性率が8GPa以上であることを特徴とする透明導電性積層体。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の透明導電性積層体を備えたことを特徴とするタッチパネル。
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