JP4506512B2 - 支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システム及びオフセット調整方法 - Google Patents

支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システム及びオフセット調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、支持脚をもつ歩行ロボットの当該支持脚の関節を構成するアクチュエータのオフセットに関し、特に、初期姿勢における足平にかかる圧力の分布を測定して補正量を算出して行う支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システム及びオフセット調整方法に関する。
近年、2本の支持脚によって起立して直立歩行を行う人型のロボットが開発されており、実用化への期待も高まってきている。そうした中、特開2003−266362号公報には、足部の関節を構成するアクチュエータに設けられた各センサのキャリブレーション(ゼロ点調整)を容易にすべく、力センサの予圧調整作業を不要とした発明が開示されている。ここで図9は、当該公報に記載された「人間型」の脚式移動ロボット100が直立している様子を示した図である。
2足歩行ロボット100は、左右2足の下肢110、体幹部120、左右の上肢130及び、頭部140とで構成される。左右各々の下肢110は、大腿部111と、膝関節112と、頸部113と、足首114と、足部150とで構成され、股関節115によって体幹部120の略最下端にて連結されている。
各関節には、ギア直結型で且つサーボ制御系をワンチップ化してモータ・ユニットに内臓したタイプの小型ACサーボ・アクチュエータが搭載されている。体幹部120の内部には、図面には現れていない主制御ユニットや電源回路その他の周辺機器類が搭載されている。2足歩行ロボット100の制御システムは、記憶された情報や各種センサの出力に基づいて、2足歩行ロボット100の動作を生成し、各関節に配置されたACサーボ・アクチュエータへの指令値を決定する。
そして、足部150には、ZMP(Zero Moment Point )を算出するためのZ軸方向の圧力を検出する複数の力センサ(例えば、ロードセル)が内蔵されている。そのため、足部150が路面に接地して、足平に路面からの力が作用している状態では、力センサに路面からの圧力が伝達され、それによってZMPの算出処理が実行される。こうした足部150に力センサを用いる支持脚のキャリブレーションは、起立するだけの足裏に外力が作用していない状態でも行うことができ、歩行動作に伴う遊脚時にキャリブレーションを実施することができ、常に正確な検出値を得ることができるようになっている。
特開2003−266362号公報(第3−5頁、図1)
ところで、従来の歩行ロボットのキャリブレーションは、力センサの出力がその力センサと同様に足部150に設けられた電気回路基板上の演算処理手段に送られて必要な処理が施される。そして、電気回路基板上での処理の後、ロボット本体の主制御ユニットに伝送され、ZMPの算出処理が実行され、各関節を構成するアクチュエータのキャリブレーションが行われている。しかしながら、ZMPを算出するのに所定の計算を多数回繰返す必要があるので、処理が複雑になる。また、力センサや電気回路基板を足部に設けることで構造的にも複雑であるためメンテナンスに手間がかかり、衝撃を受ける部分でもあるため故障の原因になった。
そこで、ロボットに力センサを設けないでキャリブレーションを行う場合には、機械的リミットに当ててゼロ点を検出する方法、3次元測定装置で各関節の角度を測定して検出する方法、更に機械的治具を使用して関節を固定して検出する方法などがある。しかし、機械的リミットの場合には、精度が機械加工誤差に依存しているため、精度を上げようとすればコストがかかってしまう。また、3次元測定装置の場合には、無負荷の状態で計測しても、構成部材の歪みなどによって起立した状態で誤差がでてしまうことがある。更に機械的治具を使用する場合は、これも精度が機械加工誤差に依存してしまい、精度を上げるためにはコストがかかってしまう。そのため、従来はいずれの場合もオフセットをより高い精度でキャリブレーションするにはコストがかかってしまう問題があった。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、コストをかけることなく高精度なキャリブレーションを行うための支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システム及びオフセット調整方法を提供することを目的とする。
本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システムは、支持脚を構成する関節のアクチュエータの駆動によって歩行可能な歩行ロボットに関し、その関節角度を計測する角度センサのオフセット調整を行うためのものであって、前記歩行ロボットが支持脚で立った状態の足平にかかる圧力を計測するための圧力センサと、前記関節のアクチュエータを駆動させる指令値を生成する演算装置とを有し、前記演算装置は、前記圧力センサの計測データに基づいて前記アクチュエータを駆動させて足平圧力の調整を行い、所定の圧力分布状態における前記角度センサの出力値から補正量を算出して記憶し、キャリブレーションの際、その補正量を加算して関節角度を計測する前記角度センサのオフセット調整を行うようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システムは、前記圧力センサが、前記歩行ロボットを載せてその足平にかかる圧力を計測するものであり、その圧力センサと前記歩行ロボットの演算装置とが通信手段によって接続されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システムは、前記通信手段では、前記圧力センサで計測された計測データに基づき、ディスプレイによって足平にかかる圧力の分布を表示するようにしたものであることが好ましい。
また、本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システムは、前記演算装置が、足平にかかる圧力の分布が均等になるように逆運動学演算により関節のアクチュエータを駆動させ、圧力分布が均等になった状態で得られた前記角度センサの出力値を補正量として保存するようにしたものであることが好ましい。
一方、本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整方法は、支持脚を構成する関節のアクチュエータの駆動によって歩行可能な歩行ロボットに関し、その関節角度を計測する角度センサのオフセット調整を行うための方法であって、圧力センサによって前記歩行ロボットが支持脚で立った状態の足平にかかる圧力を計測し、前記関節のアクチュエータを駆動させる指令値を生成する演算装置が、前記圧力センサの計測データに基づいて前記アクチュエータを駆動させて足平圧力の調整を行い、所定の圧力分布状態における前記角度センサの出力値から補正量を算出して記憶し、キャリブレーションの際、その補正量を加算して関節角度を計測する前記角度センサのオフセット調整を行うようにしたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整方法は、前記歩行ロボットの足平にかかる圧力の計測を台状の圧力センサに載せて計測し、その圧力センサで計測した計測データを通信手段を介して前記歩行ロボットの演算装置に送信するようにすることが好ましい。
また、本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整方法は、前記通信手段では、前記圧力センサで計測された計測データに基づき、ディスプレイによって足平にかかる圧力の分布を表示するようにすることが好ましい。
また、本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整方法は、前記演算装置では、足平にかかる圧力の分布が均等になるように逆運動学演算により関節のアクチュエータを駆動させ、圧力分布が均等になった状態で得られた前記角度センサの出力値を補正量として保存するようにすることが好ましい。
本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システム及びオフセット調整方法によれば、例えば、台状の圧力センサ上に歩行ロボットを載せ、その足平にかかる圧力の分布が均等になるように関節のアクチュエータを駆動させて足平圧力による調整を行い、そうした状態で角度センサの出力値から補正量を算出して保存しておく。そして、日常の運用などでキャリブレーションを行う場合、例えばメカ関節リミットなどを使用して角度センサから得られたオフセット量にその補正量を加算して行う。
従って、本発明によれば、機械的リミットのキャリブレーションを行うような場合でも、機械加工精度を上げることなく補正量によって加工誤差などを補うようにしたため、コストをかけることなくキャリブレーションの精度を上げることができた。
次に、本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システム及びオフセット調整方法について、その一実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。
本実施形態のオフセット調整システムは、図1に示すように2本の支持脚10をもつ2足歩行ロボット1に関し、その支持脚10の関節を構成するアクチュエータをキャリブレーションするためのものである。特に、2本の支持脚10には、各関節にアクチュエータとして軸モータが設けられ、足平20の足裏部分にかかる圧力を測定して軸モータに設けられたエンコーダのオフセット調節を行うようにしたものである。従って、本実施形態のオフセット調整システムでは、この2足歩行ロボット1は、それ自身を支える足平20にかかる圧力の分布を測定するための圧力センサ2上に起立するようにしている。
図2は、オフセット調整システムの構成例を概念的に示す図である。本実施形態のオフセット調整システムでは、前述したように、2足歩行ロボット1と、その2足歩行ロボット1が起立した状態で足平20にかかる圧力分布を計測するための圧力センサ2とが設けられ、更には、その圧力センサ2からの計測データを受けて2足歩行ロボット1との間でデータのやりとりを行うネットワーク3が構築されている。
圧力センサ2としては、例えば、圧力の作用によって圧縮或いは伸長変形した場合に導通度合いが大きくなり、電気抵抗値が低下するという特性の感圧導電性エラストマーを利用して圧力値の大きさを検出するものが用いられる。具体的には、感圧導電性エラストマーシートの表面側及び裏面側の双方の面に、X方向又はY方向にそれぞれ延びる多数本の平行な線状電極を有するフレキシブル基板がいずれか一方ずつ貼り付けられ、双方の線状電極から取り出した電気抵抗値の変化に基づいて、双方の線状電極の交点に作用する圧力値の大きさが計測される。
その圧力センサ2と2足歩行ロボット1とを接続するネットワーク3はLANなどであって、圧力センサ2から取り出された圧力値及びその検出点の位置を示す信号がコンピュータ等に入力される。そして、ネットワーク上では、後述するオフセット調整のための補正量の算出や保存が行われ、あるいは画像制御手段によって足平20にかかる圧力の状態がディスプレイに表示され、それをオペレータが確認できるようになっている。なお、図3は、そうしたディスプレイ表示された足裏部分の圧力分布を示した図である。これは、2足歩行ロボット1の足裏を床面側から見た状態で表しているため、図面では左右の位置が逆になっており、また図面(ディスプレイ)上方が2足歩行ロボット1の前方を表している。そして、足平20にかかる圧力の強弱は、圧力値を所定の幅で等しい部分の境界に等圧線を引き、色分けしたり濃淡を変えるなどして見やすくなるように表現されている。
2足歩行ロボット1には、本実施形態のオフセット調整システムに関する構成として、演算装置21や制御装置22、支持脚10の関節を構成する軸モータ23(図4に示す軸モータ11〜16)が設けられている。
演算装置21は、例えばROM、RAMなどを内蔵するワンチップマイクロコンピュータから構成され、そのRAMに記憶されたデータやネットワーク3側において記憶されているデータに基づいて、支持脚10を構成する各関節の各軸モータ23を駆動させる指令値を生成するものである。また、本実施形態では、ネットワーク3を介して送信される圧力センサ2の計測データからオフセット調整のための補正量の算出や保存を行うよう構成されている。
そして、同じく2足歩行ロボット1に内蔵された制御装置22は、この演算装置21によって生成された指令値により各軸モータ23を駆動させるサーボアンプであり、出力側が各関節の軸モータ23に接続されている。各関節を構成する軸モータ23には、回転量を検出するロータリエンコーダが設けられており、そのロータリエンコーダからの検出データがサーボアンプである制御装置22に送信されるようになっている。制御装置22は、ロータリエンコーダから送られて来た検出データの差分から回転角を求め、これを演算装置21から送られた指令値と照合して軸モータ23を制御するようにしている。
ここで、図4は、2足歩行ロボット1における支持脚10の軸構成を概念的に示した図であり、(a)には正面の図を示し、(b)には横向きの図を示している。なお、2足歩行ロボット1の前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、そして鉛直方をZ軸方向として3軸をとる。
2足歩行ロボット1は、左右の支持脚10が対称的に構成され、2本の支持脚10は、腰関節31を介して胴部30と連結されている。そして、支持脚10には、それぞれ腰関節31と大腿リンク28との間に股関節25が構成され、大腿リンク28と下腿リンク29との間には膝関節26が、更に下腿リンク26と足平20との間には足首関節27が構成されている。支持脚10は、各関節に軸モータ23による設けられ、それぞれ股関節25が3軸、膝関節26が1軸、そして足首関節27が2軸で構成されている。
具体的には、股関節25は、腰部に対してZ軸方向に配置された軸モータ11によってZ軸回転が可能であり、更にX軸方向とY軸方向とに直交して配置された2個の軸モータ12,13によってX軸回転とY軸回転が可能になっている。すなわち、軸モータ11は、ヨー軸(Z軸)回りの自由度を生成する股関節ヨー軸モータであり、 軸モータ12は、ロール軸(X軸)回りの自由度を生成する股関節ロール軸モータであり、更に軸モータ13は、ピッチ軸(Y軸)回りの自由度を生成する股関節ピッチ軸モータである。股関節25は、こうした3個の軸モータ11〜13によってX,Y,Z軸のそれぞれの回りに回転することを許容する3軸関節が構成されている。
次に、大腿リンク28と下腿リンク29の間に設けられ膝関節26は、Y軸方向に配置さされた軸モータ14によってY軸回転が可能である。すなわち、軸モータ14は、ピッチ軸(Y軸)回りの自由度を生成する膝関節ピッチ軸モータであり、膝関節26は、Y軸について自由度を持つ1軸関節である。
更に、下腿リンク26と足平20との間の足首関節27は、X軸方向とY軸方向とに直交して配置された2個の軸モータ15,16によってX軸回転とY軸回転が可能になっている。すなわち、足首関節27の軸モータ15は、ロール軸(X軸)回りの自由度を生成する足首関節ロール軸モータであって、軸モータ16は、ピッチ軸(Y軸)回りの自由度を生成する足首関節ピッチ軸モータである。従って、足首関節26はX,Y軸のそれぞれについて自由度を持つ2軸関節である。
続いて、本実施形態の2足歩行ロボット1は、次のようにして取り扱われる。
2足歩行ロボット1は、一般的には図5に示す運用フローに従って取り扱われる。すなわち、2足歩行ロボット1が組上がった場合(S101)、その直後に圧力センサ2を使用した各軸モータ11〜16について足平圧力による調整が行われ、オフセット調整のための補正量が算出される(S102)。そこでは、2足歩行ロボット1が初期姿勢の状態で、両支持脚10の足平20にかかる力が全体的に均等になるように各関節25〜27を構成する軸モータ11〜16の軸角度の調整が行われる(S102)。そして、その状態で各軸モータ11〜16に設けられたエンコーダの出力値が基準位置からの補正量として記憶される。こうして足平圧力による調整が終了した後は、日常の運用へと移ることになる(S103)。図6は、日常の運用におけるフローを示した図である。
日常の運用では、バッテリーを積んだ2足歩行ロボット1は、電源の投入によって起動し(S201)、関節の軸モータ11〜16に設けられたエンコーダの初期化が行われる(S202)。日常運用のキャリブレーションでは、支持脚10に設けられたメカ関節リミットが利用され、軸モータ11〜16を駆動させて関節を動かし、メカ関節リミットに当たった位置と基準位置との角度がエンコーダによって検出される。そうして得られた検出値と予め記憶されている設定値との比較によりオフセット量が算出され、当該エンコーダのゼロ点調整が行われる。ただし、メカ関節リミットに対する設定値は加工誤差や部品の摩耗などによってズレが生じている場合がある。そこで、本実施形態では、前述したように組上がり直後などに行った足平圧力による調整(図5、S102)で補正量が算出されており、メカ関節リミットによるオフセット量に対して補正量が加算される(S203)。
支持脚10を構成する各関節25〜27の軸モータ11〜16については、毎回起動時にこうしてエンコーダのキャリブレーションが行われる。その後、所定の操作によって2足歩行ロボット1は、前方や後方への歩行転など各種動作によるパフォーマンスが行われる(S204)。そして、電源を切ることによりシャットダウンし、2足歩行ロボット1の駆動が停止する(S205)。
図5に戻り、こうした2足歩行ロボット1に対しては、日常運用を行う中でメンテナンスの必要性が確認される(S104)。メンテナンスの必要がない場合には(S104:NO)、日常の運用が繰り返され、その中で前述したようにエンコーダの初期化(S202)及び、組上がり直後に算出された補正量に基づく起動時のオフセット調整が行われる(S203)。しかし、2足歩行ロボット1の運用を繰り返すことにより、部品の摩耗などによって補正量にもズレが生じてくる。
そこで、補正量を更新するためのメンテナンスが必要になり、例えば過去のデータに基づいて運用の総時間をカウントして行われたり、あるいは目視によって動きが不安定になったような場合などに行われる。
メンテナンスが必要な場合には(S104:YES)、再び初期姿勢の2足歩行ロボット1を圧力センサ2の上に立たせ、支持脚10の関節に設けられた各軸モータの軸角度の調整が行われる(S102)。ここで、図7は、足平圧力による調整の手順を示したフロー図である。
先ず、2足歩行ロボット1の電源が投入され(S301)、前述した日常運用と同様にメカ関節リミットを用いたエンコーダの初期化が実行される(S302)。すなわち、関節25〜27の軸モータ11〜16を回転させて関節を動かし、そのメカ関節リミットに当てられた位置と基準位置との角度がエンコーダによって検出され、そうして得られた検出値と設定値との比較からオフセット量が算出され、当該エンコーダのキャリブレーションが行われる。そうした後、各関節25〜27の軸モータ11〜16を基準位置に合わせて2足歩行ロボット1を初期姿勢にし(S303)、圧力センサ2の上に起立した状態で載せられる(S304)。
圧力センサ2に載せられた2足歩行ロボット1は、その足平20にかかる圧力分布の計測が行われる(S305)。2足歩行ロボット1は、ネットワーク3を介してその圧力センサ2と接続され(図2参照)、その圧力センサ2で計測された計測データは、ネットワーク3を介して2足歩行ロボット1内の演算装置21に送られる。演算装置21では、図3に示す足平20にかかる圧力分布が左右において全体で均等になっているか否かの確認が行われる(S306)。そこで、足平20の圧力分布が均等でない場合には(S305:NO)、圧力分布を基に補正方向が決定され(S311)、各軸モータの駆動によって圧力分布を均等にするための微少量の補正動作が行われる(S312)。すなわち、演算装置21によって各軸モータ11〜16を駆動させる指令値が生成され、その指令値に基づいて制御装置22が軸モータ11〜16を駆動させて微少量の補正動作が行われる。
2足歩行ロボット1の支持脚10に関する情報は、腰の6軸と、左右の支持脚10の各6軸における幾何学座標データで構成されている。その6軸とは、図8に示すように、腰及び左右両足(足首)の所定位置におけるx、y、zの位置座標に関する3軸と、ロール、ピッチ、ヨーの回転座標に関する3軸である。そして、初期姿勢における微少量の補正動作では、2足歩行ロボット1内の演算装置21によって、左右の足平20における圧力分布が均等になるように腰及び左右両足の6軸における幾何学座標データが算出される。
その際、逆運動学(Inverse Kinematics)に基づいて幾何学座標データが求められ、更にその幾何学座標データに基づき各関節25〜26を構成する軸モータ11〜16の軸角度が算出される。すなわち、腰を原点にして各関節の角度から足先の姿勢を求めることを順運度学というが、本実施形態が採用する逆運動学では、足平20にかかる圧力分布に基づいて足先の位置と姿勢から幾何学座標データが求められ、そこから各関節25〜27の角度、すなわち各関節の軸モータ11〜16の軸角度が算出される。そこで、足平20の圧力分布が均等になるように、演算装置21の指令値によって制御装置22が軸モータ11〜16を駆動させ、2足歩行ロボット1の初期姿勢における微少量の補正動作が行われる。
例えば、初期姿勢における最初の状態で図3に示すような足平20の圧力分布が得られた場合、次のように支持脚10(右側をR、左側をLとする)の形状につて変更が行われる。すなわち、(1)左側支持脚10Lのロール軸回転の調整によって加重を内側に移動させる調整が行われる。(2)右側支持脚10Rのロール軸回転の調整によって加重を外側に移動させる調整が行われる。(3)左側支持脚10Lのピッチ軸回転の調整によって加重を後ろ側に移動させる調整が行われる。(4)右側支持脚10Rのピッチ軸回転の調整によって加重を後ろ側に移動させる調整が行われる。そして、(5)腰部をY軸方向に移動させて左右の加重調整が行われる。
これは、図8に示すように、両方の支持脚10及び腰におけるヨー軸、ロール軸、ピッチ軸の回転であるが、より具体的には、図4においてヨー軸は股関節25の軸モータ11、ロール軸は股関節25及び足首関節27の軸モータ12,16、そしてピッチ軸は股関節25、膝関節26及び足首関節27の軸モータ13,14,15のそれぞれについて幾何学座標データに従った回転角が算出される。
ところで、足平20にかかる圧力分布を均等にするための補正量を一意に求めることは困難である。そのため、足平20にかかる圧力分布が左右において全体で均等になるように微少な補正動作が繰り返される(S304,S305:NO,S311,S312)。
そして、両方の支持脚10について足平20の圧力分布が均等になるように調整が行われると(S306:YES)、そのときの各軸モータ11〜16に設けられたエンコーダからの出力値が補正量として演算装置21に保存される(S306)。なお、こうした演算処理は、2足歩行ロボット1に内蔵された演算装置21で行う場合の他、接続されているネットワーク3上のコンピュータを使って行い、得られ補正量のデータもそこに保存するようにしてもよい。
こうして補正量が求められた後は、2足歩行ロボット1の電源が切られてシャットダウンし(S308)、ネットワーク3との接続も切り離される。そして、その後は前述したように図6に示す日常の運用に移り、電源の投入によって起動し、キャリブレーションが行われる。即ち、軸モータ11〜16を駆動させて関節を動かし、メカ関節リミットに当たった基準位置からの角度がエンコーダによって検出され、この検出値と予め記憶されている設定値との比較によりオフセット量が算出される(S202)。そして、そのオフセット量に、前述した足平圧力による調整によって求められた補正量が加算される。
よって、本実施形態のオフセット調整システム及びその調整方法によれば、2足歩行ロボット1は、自ら足部に力センサや電気回路基板を足部に設けることはないので、構造的に簡素化され、メンテナンスの手間はかからず、衝撃を受ける足部に設けられた当該部品の故障の心配もない。
そして、日常の運用ではメカ関節リミットを用いたキャリブレーションを行う場合、足平圧力による調整で得られた補正量によって高精度のキャリブレーションを行うことが出来るようになった。しかも、機械的リミットのキャリブレーションでありながら、機械加工精度を上げることなく補正量によって誤差を補うようにしたため、コストをかけることなくキャリブレーションの精度を上げることができた。
以上、本発明に係る支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システム及びオフセット調整方法の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
前記実施形態では支持脚をもつ歩行ロボットとしては、支持脚10を2本とした人間型の2足歩行ロボット1を例に挙げて説明したが、例えば支持脚を4本とした犬型ロボットであっても同様に実施できるものである。
オフセット調整の補正量を算出するため足平圧力による調整を行う計測状態を示した図である。 オフセット調整システムの一実施形態についてその構成例を概念的に示した図である。 足平圧力による調整においてディスプレイ表示された足裏部分の圧力分布を示した図である。 2足歩行ロボット1における支持脚の軸構成を概念的に示した図であり、(a)には正面の図を示し、(b)には横向きの図を示している。 2足歩行ロボットの一般的な運用フローを示した図である。 2足歩行ロボットの日常運用におけるフローを示した図である。 足平圧力による調整の手順を示したフロー図である。 足平圧力による調整を行う際に使用する幾何学座標データを示した図である。 「人間型」の脚式移動ロボットが直立している様子を示した図である。
符号の説明
1 2足歩行ロボット
2 圧力センサ
3 ネットワーク
10 支持脚
20 足平
21 演算装置
22 制御装置
23(11〜16) 軸モータ
25 股関節
26 膝関節
27 足首関節
28 大腿リンク
29 下腿リンク

Claims (8)

  1. 支持脚を構成する関節のアクチュエータの駆動によって歩行可能な歩行ロボットに関し、その関節角度を計測する角度センサのオフセット調整を行うためのものであって、
    前記歩行ロボットが支持脚で立った状態の足平にかかる圧力を計測するための圧力センサと、前記関節のアクチュエータを駆動させる指令値を生成する演算装置とを有し、
    前記演算装置は、前記圧力センサの計測データに基づいて前記アクチュエータを駆動させて足平圧力の調整を行い、所定の圧力分布状態における前記角度センサの出力値から補正量を算出して記憶し、キャリブレーションの際、その補正量を加算して関節角度を計測する前記角度センサのオフセット調整を行うようにしたものであることを特徴とする支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システム。
  2. 請求項1に記載する支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システムにおいて、
    前記圧力センサは、前記歩行ロボットを載せてその足平にかかる圧力を計測するものであり、その圧力センサと前記歩行ロボットの演算装置とが通信手段によって接続されたものであることを特徴とする歩行ロボットのオフセット調整システム。
  3. 請求項2に記載する支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システムにおいて、
    前記通信手段は、前記圧力センサで計測された計測データに基づき、ディスプレイによって足平にかかる圧力の分布を表示するようにしたものであることを特徴とする歩行ロボットのオフセット調整システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載する支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整システムにおいて、
    前記演算装置は、足平にかかる圧力の分布が均等になるように逆運動学演算により関節のアクチュエータを駆動させ、圧力分布が均等になった状態で得られた前記角度センサの出力値を補正量として保存するようにしたものであることを特徴とする歩行ロボットのオフセット調整システム。
  5. 支持脚を構成する関節のアクチュエータの駆動によって歩行可能な歩行ロボットに関し、その関節角度を計測する角度センサのオフセット調整を行うための方法であって、
    圧力センサによって前記歩行ロボットが支持脚で立った状態の足平にかかる圧力を計測し、前記関節のアクチュエータを駆動させる指令値を生成する演算装置が、前記圧力センサの計測データに基づいて前記アクチュエータを駆動させて足平圧力の調整を行い、所定の圧力分布状態における前記角度センサの出力値から補正量を算出して記憶し、キャリブレーションの際、その補正量を加算して関節角度を計測する前記角度センサのオフセット調整を行うようにしたものであることを特徴とする支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整方法。
  6. 請求項5に記載する支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整方法において、
    前記歩行ロボットの足平にかかる圧力の計測を台状の圧力センサに載せて計測し、その圧力センサで計測した計測データを通信手段を介して前記歩行ロボットの演算装置に送信するようにしたことを特徴とする歩行ロボットのオフセット調整方法。
  7. 請求項6に記載する支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整方法において、
    前記通信手段では、前記圧力センサで計測された計測データに基づき、ディスプレイによって足平にかかる圧力の分布を表示するようにしたことを特徴とする歩行ロボットのオフセット調整方法。
  8. 請求項5乃至請求項7のいずれかに記載する支持脚をもつ歩行ロボットのオフセット調整方法において、
    前記演算装置では、足平にかかる圧力の分布が均等になるように逆運動学演算により関節のアクチュエータを駆動させ、圧力分布が均等になった状態で得られた前記角度センサの出力値を補正量として保存するようにしたことを特徴とする歩行ロボットのオフセット調整方法。
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