JP4505977B2 - データ蓄積装置およびその方法、ならびに記録媒体 - Google Patents
データ蓄積装置およびその方法、ならびに記録媒体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の順序で入力され、当該所定の順序で出力される時系列データを含んだデータファイルを蓄積するデータ蓄積装置およびその方法ならびに記録媒体に係り、例えば、インターネットなどのネットワーク上でマルチメディア・データの通信に用いられるデータ蓄積装置およびその方法ならびに記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インターネットなどのネットワーク上において、サーバ装置からクライアントの端末装置へ映像や音声などを含んだ大容量のマルチメディア・データを送信させる場合に、データの伝送経路上にキャッシュ装置を設けることによって、端末側に対するデータの伝送時間を短縮させるとともに、ネットワークの負荷を緩和させる手法が、従来より一般的に用いられている。
【0003】
キャッシュ装置には伝送されるデータが一時的に蓄積されており、端末側からキャッシュ装置に蓄積されているデータの供給がサーバ装置に対して要求された場合、サーバ装置の代わりにキャッシュ装置から端末装置へ要求されたデータが伝送される。したがって、サーバ装置からキャッシュ装置の間をデータが伝送される時間が短縮されるため、キャッシュ装置を用いない場合に比べてデータの伝送時間を短くさせることができる。また、サーバ装置からキャッシュ装置の間の経路においてデータを伝送させずに済むので、ネットワークの負荷を軽減させることができる。
【0004】
一般にキャッシュ装置では、キャッシュ内のデータが満杯になって次に入力されるデータの記憶領域が無くなると、現在記憶されているデータの中から何れかのデータを削除して記憶領域に空きスペースを作り、そこに入力されたデータを記憶させる処理が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のネットワーク用キャッシュ装置においては、ファイル単位や記憶装置のブロック単位、ファイルシステムの管理単位などの情報を元に、データの管理が行われているため、データはファイルごとあるいはブロックごとに削除されている。伝送データが映像や音声を含むマルチメディアデータである場合、一般的にシーンの切り替わり目からのデータが頻繁にアクセスされる傾向があるが、従来の方法ではこうした傾向とは関係なく、まとまったデータを一度に削除させてしまうので、キャッシュされたデータが効率的に使用されない問題がある。
【0006】
また、キャッシュ装置とサーバ装置との間における通信回線が、要求された転送レートまでの伝送が可能となるように帯域保証されている場合、一般にキャッシュ装置は不要であり、一定の転送レートで送られてきたデータをキャッシュ装置やバッファ装置を用いずにそのまま再生させることが可能であるが、キャッシュ装置を設けることによって、サーバ装置からキャッシュ装置へ伝送させるデータの量を減らすことができるので、原理的には帯域保証された転送レートよりも低い転送レートでデータを伝送できるはずである。しかしながら、サーバ装置からの入力転送レートを端末装置への出力転送レートに比べて低い帯域に予約しながら、端末装置へのデータを途切れさせずに伝送させる仕組みが従来のキャッシュ装置には備わっていないため、予約した帯域で保証される転送レートよりも平均的に低い転送レートで通信回線を使用することになり、通信コストに無駄を生ずる問題がある。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、蓄積された時系列データが従来に比べて効率的に使用されるとともに、蓄積された時系列データが使用される場合に、入力の転送レートを出力の転送レートに比べて低い値に設定できるデータ蓄積装置およびその方法ならびに記録媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のデータ蓄積装置は、所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを蓄積する手段と、上記データファイルを上記複数の分割時系列データごとに記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出手段と、上記シーンチェンジ位置検出手段によって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、上記記憶手段の空き容量が所定の量よりも少なくなったときにおいて、上記各分割時系列データのデータ数に対して上記出力転送レートと当該出力転送レートよりも転送レートが遅く上記各分割時系列データが入力される毎に適用される入力転送レートとの比に応じた割合のデータ数の画像データを、当該分割時系列データにおける上記所定の順序の末尾から選択して削除するデータ削除手段と、上記データ削除手段によって上記割合のデータ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記記憶手段から上記一定の出力転送レートで連続的に出力するデータ出力手段と、上記データ削除手段によって上記割合のデータ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データが上記データ出力手段によって上記一定の出力転送レートで連続的に出力されている間において、上記データ削除手段により削除された上記割合のデータ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して、上記記憶手段の当該データファイルに記憶させるデータ入力手段とを有する。
【0009】
また、本発明のデータ蓄積装置は、所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを蓄積する手段と、上記データファイルを上記複数の分割時系列データごとに記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出手段と、上記シーンチェンジ位置検出手段によって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、上記記憶手段の空き容量が所定の量よりも少なくなったときにおいて、上記各分割時系列データから所定データ数の画像データを、当該分割した画像データにおける上記所定の順序の先頭に残して、削除するデータ削除手段と、上記データ削除手段によって上記所定データ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記記憶手段から上記一定の出力転送レートで連続的に出力するデータ出力手段と、上記データ削除手段によって上記所定データ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データが上記データ出力手段によって上記一定の出力転送レートで連続的に出力されている間において、上記データ削除手段において分割時系列データから削除される画像データのデータ数と、当該分割時系列データが上記出力転送レートによって出力される転送時間との比に応じた上記出力転送レートよりも遅い入力転送レートを入力する各分割時系列データに対して設定し、上記データ削除手段により削除された上記所定データ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して、上記記憶手段の当該データファイルに記憶させるデータ入力手段とを有する。
【0016】
本発明のデータ蓄積方法は、所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力されて蓄積される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを上記各分割時系列データごとに蓄積するステップと、上記蓄積された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出ステップと、上記シーンチェンジ位置検出ステップによって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、データの蓄積容量が所定の量よりも少なくなったときには、上記各分割時系列データのデータ数に対して上記出力転送レートと当該出力転送レートよりも転送レートが遅く上記各分割時系列データが入力される毎に適用される入力転送レートとの比に応じた割合のデータ数の画像データを、当該分割時系列データにおける上記所定の順序の末尾から選択して削除するデータ削除ステップと、上記データ削除ステップによって上記割合のデータ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記一定の出力転送レートで連続的に出力するとともに、上記データ削除ステップにより削除された上記割合のデータ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して上記データファイルの蓄積を行うデータ入出力ステップとを有する。
【0017】
また、本発明のデータ蓄積方法は、所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力されて蓄積される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを上記各分割時系列データごとに蓄積するステップと、上記蓄積された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出ステップと、上記シーンチェンジ位置検出ステップによって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、データの蓄積容量が所定の量よりも少なくなったときには、上記各分割時系列データから所定データ数の画像データを、当該分割した画像データにおける上記所定の順序の先頭に残して、削除するデータ削除ステップと、上記データ削除ステップによって上記所定データ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記一定の出力転送レートで連続的に出力するとともに、上記データ削除ステップにおいて分割時系列データから削除される画像データのデータ数と、当該分割時系列データが上記出力転送レートによって出力される転送時間との比に応じた上記出力転送レートよりも遅い入力転送レートを入力する各分割時系列データに対して設定し、上記データ削除ステップにより削除された上記所定データ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して上記データファイルの蓄積を行うデータ入出力ステップとを有する。
【0021】
本発明のコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体は、コンピュータで実行される、データ蓄積方法を遂行するルーチンをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力されて蓄積される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを上記各分割時系列データごとに蓄積させるルーチンと、上記蓄積された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出ルーチンと、上記シーンチェンジ位置検出ルーチンによって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、データの蓄積容量が所定の量よりも少なくなったときには、上記各分割時系列データのデータ数に対して上記出力転送レートと当該出力転送レートよりも転送レートが遅く上記各分割時系列データが入力される毎に適用される入力転送レートとの比に応じた割合のデータ数の画像データを、当該分割時系列データにおける上記所定の順序の末尾から選択して削除するデータ削除ルーチンと、上記データ削除ルーチンによって上記割合のデータ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記一定の出力転送レートで連続的に出力するとともに、上記データ削除ステップにより削除された上記割合のデータ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して上記データファイルの蓄積を行うデータ入出力ルーチンとをコンピュータで読み取り可能に記録した。
また、本発明のコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体は、コンピュータで実行される、データ蓄積方法を遂行するルーチンをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力されて蓄積される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを上記各分割時系列データごとに蓄積させるルーチンと、上記蓄積された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出ルーチンと、上記シーンチェンジ位置検出ルーチンによって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、データの蓄積容量が所定の量よりも少なくなったときには、上記各分割時系列データから所定データ数の画像データを、当該分割した画像データにおける上記所定の順序の先頭に残して、削除するデータ削除ルーチンと、上記データ削除ルーチンによって上記所定データ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記一定の出力転送レートで連続的に出力するとともに、上記データ削除ルーチンにおいて分割時系列データから削除される画像データのデータ数と、当該分割時系列データが上記出力転送レートによって出力される転送時間との比に応じた上記出力転送レートよりも遅い入力転送レートを入力する各分割時系列データに対して設定し、上記データ削除ルーチンにより削除された上記所定データ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して上記データファイルの蓄積を行うデータ入出力ルーチンとをコンピュータで読み取り可能に記録した。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、サーバ装置と端末装置との間で本発明に係るキャッシュ装置が用いられる位置を説明するための図である。
図1において、映像や音声などのAVコンテンツを配信する機能を有するサーバ装置101がネットワーク100に接続されており、このサーバ装置101から伝送されるAVコンテンツは、ネットワーク100を介し、ネットワークのエッジ部分102(例えば商業プロバイダのアクセスポイントなど)から家庭やオフィスなどに置かれるルータ装置103を経て、クライアントの端末装置104に供給される。ルータ装置103には複数の端末装置104が接続されている。
【0023】
キャッシュ装置が配置される位置としては、データが供給される端末装置に近い位置に置いた方が、キャッシュ装置本来の機能であるアクセス速度の改善に対して効果的である。例えば図1においてネットワークのエッジ部分102や、ルータ装置103、端末装置104の内部などに配置することができるが、上述の説明から、端末装置104に置いた方がアクセス速度の改善に効果的である。また、これら3点の場所のうちの2か所または3か所にキャッシュ装置を設置させても良い。
【0024】
また好適には、本発明のキャッシュ装置が用いられるシステムにおいて、キャッシュ装置とサーバ装置との間の通信経路は帯域保証が可能になっている。これにより、キャッシュ装置への入力転送レートが一定に制御されるので、後述の方法によりキャッシュ装置からの出力転送レートに比べて入力転送レートを低くできる。
【0025】
第1の実施形態
以下、本発明の第1の実施形態に係るキャッシュ装置について、図面を参照しながら説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るキャッシュ装置の概略的な構成図である。図2に示すキャッシュ装置は、データ入力部1、記憶部2、データ出力部3、およびデータ削除部4を有する。
なお、データ入力部1は、本発明のデータ入力手段の一実施形態である。
記憶部2は、本発明の記憶手段の一実施形態である。
データ出力部3は、本発明のデータ出力手段の一実施形態である。
データ削除部4は、本発明のデータ削除手段の一実施形態である。
【0026】
記憶部2は、データ入力部1から入力されるAVコンテンツなどの時系列データを順次記憶する。また、記憶した時系列データをデータ出力部3に順次読みだされる。なお、時系列データは時系列的に順次入力される一連のデータであり、入力された順序で端末装置へ出力される。また、時系列データはデータファイルの単位で記憶部2に記憶される。
【0027】
データ出力部3は、図示しない端末装置からの要求に応じて、記憶部2に記憶されているデータファイルの時系列データを記憶部2から順次読みだして出力する。出力転送レートは、端末装置との間で設定された一定の値に保持されている。
なお、端末装置から要求されたデータファイルが記憶部2にキャッシュされていない場合には、データ入力部1で入力された時系列データがそのままデータ出力部3を介して端末装置に出力される。この場合にも、入力された時系列データは記憶部2に順次記憶される。
【0028】
データ入力部1は、図示しないサーバ装置から伝送されてきたAVコンテンツなどの時系列データを所定の転送レートで入力し、記憶部2の空き領域へ入力したデータを書き込む。なお、記憶部2に記憶された時系列データは、所定の条件(例えば空き領域の量など)に応じて、データ削除部4によりデータファイル中の一部の時系列データが削除される。
【0029】
またデータ入力部1は、記憶部2にキャッシュされたデータファイルの時系列データがデータ出力部3より一定の出力転送レートで端末装置に出力される場合に、出力データが記憶部2から枯渇しないようにするため、一部削除された時系列データを出力転送レートより低い入力転送レートでサーバ装置から再び入力し、記憶部2に記憶させる。この場合、サーバ装置とキャッシュ装置との間の入力転送レートは、キャッシュ装置と端末装置との間の出力転送レートに比べて低くなる。
端末装置から要求されたデータファイルが記憶部2にキャッシュされていない場合には、端末装置から要求される出力転送レートと同じ転送レートで時系列データをサーバ装置から入力し、これをデータ出力部3を介して端末装置に出力する。
【0030】
データ削除部4は、例えば空き領域の量が所定の量より少なくなった場合などの所定の条件に応じて、記憶部2にキャッシュされているデータファイルの中の時系列データを一部削除する。例えば、時系列データの先頭から所定データ量の時系列データをキャッシュ・データとして残しておき、残りの時系列データを削除する。先頭からのデータをキャッシュ・データとして残すので、キャッシュ・データとして記憶部2に残された時系列データを所定の出力転送レートで端末装置に出力させながら、同時に、削除された時系列データを出力転送レートより低い入力転送レートで入力して記憶部2に補充させて、記憶部2の時系列データを枯渇させずに、時系列データを出力させることができる。
【0031】
また、データファイルの時系列データを所定データ量ごとに分割して、各分割された時系列データの先頭部分をキャッシュ・データとして記憶部2に残し、残りの時系列データを削除しても良い。この場合も上述と同様にして、各分割された時系列データの先頭にあるキャッシュ・データを端末装置に出力させながら、同時に、削除された残りの時系列データをサーバ装置から入力して記憶部2に補充することにより、入力転送レートを出力転送レートより低くすることができる。
【0032】
図3は、時系列データの入力転送量と出力転送量の時間的推移の例を示す図である。図3において、横軸はキャッシュ装置にデータの転送が開始されてからの時刻を示し、縦軸は時系列データの先頭データからのデータ量を示している。また、図3の実線はキャッシュ装置に入力されるデータのグラフを示し、点線はキャッシュ装置から出力されるデータのグラフを示している。
【0033】
図3においては、時刻0から時刻tmが1つのデータファイルの転送時間を示している。図3に示すように、時刻0secにおいてキャッシュ装置には先頭データから2byteのデータが入力されているが、これは先頭データから2byteのデータが既に記憶部2にキャッシュされており、以降のデータがデータ削除部4によって記憶部2から削除されていることを示している。したがって、先頭データから2byte以降のデータが、入力転送レートR2でキャッシュ装置に入力される。一方キャッシュ装置からは、先頭データから順番に、出力転送レートR1でデータが出力されている。入力転送レートR2に比べて出力転送レートR1の方が高いため、入力される時系列データと出力される時系列データとの間のデータ量の差はだんだん少なくなり、データファイルの転送が終了する時刻tmにおいて、入力される時系列データと出力される時系列データが一致している。
【0034】
データファイルのデータ量n、データファイルの出力転送時間tm、およびキャッシュされている時系列データのデータ量iによって、入力転送レートR2と出力転送レートR1は次式のように表される。
【0035】
【数1】
R1 = n/tm ・・・・・・・(1)
R2 = (n−i)/tm ・・・(2)
【0036】
したがって、データファイルのデータ量nに対してキャッシュのデータ量iを大きくするほど、入力転送レートR2を低くすることができる。これにより、帯域予約のときに申告する予約帯域幅を下げられるため、通信コストを低減させることができる。また、キャッシュのデータ量iを小さくした場合入力転送レートR2を高くする必要があるが、キャッシュのための記憶領域を小さくできる。
【0037】
図4は、データファイル中の時系列データを一定のデータ量ごとに分割し、各分割された時系列データの先頭部分をキャッシュデータにした場合における、入力転送量と出力転送量の時間的推移を示す図である。
図3と同様に、横軸はキャッシュ装置にデータの転送が開始されてからの時刻を示し、縦軸は時系列データの先頭データからのデータ量を示している。また、実線はキャッシュ装置に入力されるデータのグラフを示し、点線はキャッシュ装置から出力されるデータのグラフを示している。
【0038】
図4においては、時刻0から時刻t3までが1つのデータファイルの転送時間であり、時刻t1から時刻t2までの区間の先頭部分における時系列データが、キャッシュ・データとして記憶部2にキャッシュされている。また、図示が省略されているが、時刻0から時刻t1、および時刻t2から時刻t3の区間においても、時刻t1から時刻t2の区間と同様に時間間隔Δtごとの複数の区間に分割されており、各分割された区間の先頭部分における時系列データが、キャッシュ・データとして記憶部2にキャッシュされている。
時間間隔Δtにおいて、出力転送レートR1で出力されるデータ量と、入力転送レートR2で入力されるデータ量とが釣り合うために必要なキャッシュのデータ量iは次式のように表される。
【0039】
【数2】
i = Δt×(R1−R2) ・・・・・(3)
【0040】
式(3)は、tm=Δtとして式(1)および式(2)からも得られる。
キャッシュのデータ量iと入力転送レートR2は、いずれも値が小さい方が望ましいが、式(3)に示すように一方の値を小さくすると他方の値が大きくなるトレードオフの関係にあるため、用途に応じてユーザが何れのパラメータを重視するかを選択する必要がある。すなわち、サーバ装置から不足分の時系列データを補充する際のデータ転送レートR2を低く抑えて通信コストを削減させるか、または、キャッシュのデータ量iを低く抑えて記憶部2の容量を小さくするかが用途に応じて選択される。
【0041】
例えば、出力転送レートR1=10Mbps、入力転送レートR2=4Mbps(出力転送レートR1の5分の2)、時間間隔Δt=10secとすると、キャッシュのデータ量i=60Mbit=7.5Mbyteとなる。一方、キャッシュデータが全くない場合にサーバ装置からキャッシュ装置へ伝送されるデータ量は、(出力転送レートR1)×(時間間隔Δt)=100Mbit=12.5Mbyteとなる。したがって、12.5−7.5=5Mbyteの時系列データを記憶部2から削除することができる。
【0042】
また、出力転送レートR1で端末装置に時系列データを出力させる場合、キャッシュのデータ量iの転送に要する時間taは、次式のように表される。
【0043】
【数3】
【0044】
したがって、時間間隔Δtで分割された時系列データの各区間において、各区間の先頭から時間taまでの時系列データはキャッシュデータとして記憶部2に残され、残りの時系列データはデータ削除部4により削除される。
【0045】
なお、時間間隔Δtの間に出力転送レートR1で端末装置へ出力されるデータ量nは次式で表される。
【0046】
【数4】
n = R1×Δt ・・・・(5)
【0047】
また、出力データ量と入力データ量とがちょうど釣り合う場合、時間間隔Δtの間に入力転送レートR2でサーバ装置から入力されるデータ量kは、時間間隔Δtの区間においてデータ削除部4により削除されたデータ量kと等しくなる。データ量kは次式で表される。
【0048】
【数5】
k = R2×Δt ・・・・(6)
【0049】
したがって、式(5)および式(6)により、データ削除部4により削除されるデータ量kは次式で表される。
【0050】
【数6】
k = (R2/R1)×n ・・・・(7)
【0051】
式(7)から分かるように、時間間隔Δtにおいてデータ削除部4により削除されるデータ量kは、時間間隔Δtにおいてキャッシュ装置から出力されるデータ量に対して、出力転送レートR1と入力転送レートR2との比に応じた割合のデータ量になる。
【0052】
図5は、時系列データの入力および削除において使用されるパラメータを生成するパラメータ生成部6aを示す概略的な構成図である。
図5に示すパラメータ生成部6aは、レジスタ11〜レジスタ14、減算部21、乗算部22、乗算部24、除算部23、および加算部25を有する。
【0053】
パラメータ生成部6aは、時系列データの入力および削除において使用されるパラメータを生成するブロックであり、データ入力部1およびデータ削除部4に供給されるパラメータを生成する。
レジスタ11に設定された出力転送レートR1と、レジスタ12に設定された入力転送レートR2は、減算部21で減算された後、乗算部22においてレジスタ13に設定された時間間隔Δtと乗算され、さらに除算部23において出力転送レートR1に除されることによって、時間taのパラメータが生成される。この時間taは式(4)に示されているものである。
【0054】
また、レジスタ13に設定された時間間隔Δtが、レジスタ14に設定されたループ回数と乗算されることにより時間間隔Δtにおける時刻t1のパラメータが生成される。レジスタ14に設定されるループ回数は、初期値がゼロであり、時間間隔Δtにおける時系列データが端末装置に全て出力される毎に1ずつインクリメントする。また、加算部25において、この初期時刻t1に時間間隔Δtが加算されることにより、時間間隔Δtにおける時刻t2のパラメータが生成される。したがって、時刻t1および時刻t2のパラメータは、時間間隔Δtにおける時系列データが端末装置に全て出力される毎に、時間間隔Δtずつ増大する。
【0055】
図5の下側に示されている時間軸は、生成された時間ta、時刻t1および時刻t2の各パラメータによって指定される各時刻と時系列データの関係を表すものである。時刻t1〜時間taの斜線で示す時間範囲においては、時系列データがキャッシュデータとして記憶部2に残され、時刻t1〜時間taの時間範囲においては、時系列データがデータ削除部4によって削除されることが示されている。
【0056】
次に、上述した構成を有するキャッシュ装置の動作について、図面を参照しながら説明する。
図6は、第1の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ削除時における動作を説明するためのフローチャートである。
【0057】
まず、ステップST101において、時間間隔Δtと入力転送レートR2がパラメータ生成部6aのレジスタ13およびレジスタ12にそれぞれ設定される。これに応じて、パラメータ生成部6aの乗算部22によりキャッシュのデータ量iが計算され(ステップST102)、このデータ量iに基づいて除算部23により時刻taが計算される(ステップST103)。また、ステップST104においては、ループ処理の終了を示すフラグ変数last_flagにゼロが代入されるとともに、時刻t1がゼロに初期化され、時刻t2は時刻t1に時間間隔Δtを加算した値として加算部25により計算される。
【0058】
次いでステップST105において、時刻taから時刻t2の区間に相当する時系列パラメータが、データ削除部4によって記憶部2から削除される。その後、ステップST106においてフラグ変数last_flagが1であるか否かが判断され、1である場合にはそのまま処理が終了される。1でない場合にはステップST107に処理が移行されて、時系列データの終了点を示す時刻t3が、パラメータ生成部6aにおいて計算された時刻t2と時間間隔Δtとの和に対して大小比較される。
【0059】
ステップST107において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していないことが判断された場合には、ステップST108に処理が移行されて、レジスタ14に設定されているループ回数がインクリメントされる。これにより、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代わり、時刻t2の値は時間間隔Δtが加算された値になる。すなわち、時刻t1および時刻t2が共に時間間隔Δtだけシフトする。その後、再びステップST105に処理が戻されて、同様な処理が反復される。
【0060】
ステップST107において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していることが判断された場合には、ステップST109に処理が移行されて、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代わり、時刻t2の値は時刻t3の値に置き代わるとともに、フラグ変数last_flagが1にセットされる。次いでステップST110において時刻taが新たに更新された後、ステップST105において、時刻taから時刻t2の区間に相当する時系列パラメータが、データ削除部4によって記憶部2から削除される。そしてステップST106においてフラグ変数last_flagが1になっていることが判断されることにより、時系列データの削除に関する処理が終了される。
【0061】
図7は、第1の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ入出力時における動作を説明するためのフローチャートである。
まず、ステップST111において、パラメータ生成部6aのレジスタ13およびレジスタ12に設定されている時間間隔Δtと入力転送レートR2により、キャッシュのデータ量iおよびデータ時刻taが生成される。またステップST112において、フラグ変数last_flag、時刻t1がゼロに初期化され、時刻t2が加算部25により計算される。
【0062】
次いでステップST113において、キャッシュ装置のデータ入力部1よりサーバ装置に対して、時刻ta〜時刻t2区間における時系列データの転送が要求される。また、サーバ装置からのデータの転送レートが、パラメータ生成部6aにおいて設定された入力転送レートR2となるように、データ入力部1から帯域予約が発行される。
【0063】
時系列データの転送が完了した後、ステップST114において、フラグ変数last_flagが1であるか否かが判断され、1である場合処理が終了される。また、1でない場合、ステップST115に処理が移行されて、時系列データの終了点を示す時刻t3が、パラメータ生成部6aにおいて計算された時刻t2と時間間隔Δtとの和に対して大小比較される。
【0064】
ステップST115において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していないことが判断された場合には、ステップST116に処理が移行されて、レジスタ14に設定されているループ回数がインクリメントされる。これにより、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代わり、時刻t2の値は時間間隔Δtが加算された値になる。すなわち、時刻t1および時刻t2が共に時間間隔Δtだけシフトする。その後、再びステップST113に処理が戻されて、同様な処理が反復される。
【0065】
ステップST115において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していることが判断された場合には、ステップST117に処理が移行されて、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代わり、時刻t2の値は時刻t3の値に置き代わるとともに、フラグ変数last_flagが1にセットされる。次いでステップST118において時刻taが新たに更新された後、ステップST113において、時刻taから時刻t2の区間に相当する時系列パラメータが、データ削除部4によって記憶部2から削除される。そしてステップST114においてフラグ変数last_flagが1になっていることが判断されることにより、時系列データの削除に関する処理が終了される。
【0066】
第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態と第1の実施形態との違いは、第1の実施形態において時間間隔Δtが一定になっているのに対して、第2の実施形態においては、時間間隔Δtが任意に可変されることにある。
【0067】
図8は、本発明の第2の実施形態に係るキャッシュ装置の概略的な構成図である。図8と図2の同一符号は同一の構成要素を示し、その他、図8に示すキャッシュ装置は、シーンチェンジ位置検出部5を有する。
なお、本発明のシーンチェンジ位置検出部5は、シーンチェンジ位置検出手段の一実施形態である。
【0068】
シーンチェンジ位置検出部5は、動画像において画像フレーム間の時間的な不連続性を検出することにより、シーンが移り変わる位置(シーンチェンジ位置)を検出するブロックであり、例えば文献”特開平11−32301”などにおいて開示されている従来の画像処理装置を用いることで実現できる。
時刻t1および時刻t2のパラメータは、シーンチェンジ位置検出部5によって検出されたシーンチェンジ位置により生成される。
【0069】
なお、図8に示す例において時刻t1および時刻t2のパラメータを設定するためにシーンチェンジ位置検出部5が用いられているが、この例に限定されず、他の手段によって時刻t1および時刻t2を任意に設定させても良い。
【0070】
ただし、シーンチェンジ位置に時刻t1および時刻t2が設定されることによって、シーンチェンジ位置から所定データ量のキャッシュデータが記憶部2にキャッシュされるので、例えばシーンチェンジ位置からの映像を表示させる場合に、サーバ装置からのデータ転送による待ち時間が無くなり、映像を直ちに表示させることができる。一般にシーンチェンジ位置からの映像はユーザから頻繁に要求されるので、映像の表示スピードを全体的に向上できるとともに、ネットワークの負荷軽減に貢献できる。
【0071】
図9は、シーンチェンジ位置から後の時系列データをキャッシュデータにした場合における、入力転送量と出力転送量の時間的推移を示す図である。
図9において、横軸はキャッシュ装置にデータの転送が開始されてからの時刻を示し、縦軸は時系列データの先頭データからのデータ量を示している。また、実線はキャッシュ装置に入力されるデータのグラフを示し、点線はキャッシュ装置から出力されるデータのグラフを示している。
【0072】
図9における時刻t1〜時刻t5は、それぞれシーンチェンジ位置検出部5により検出されたシーンチェンジ位置である。したがって、各時刻により分割された時系列データ(画像データ)の時間間隔Δtは、それぞれ異なった大きさを有している。ただし、出力転送レートR1および入力転送レートR2は、ともに一定の値に設定されている。したがって、検出されたシーンチェンジ位置から各時刻ごとに時間間隔Δtを計算することによって、式(4)により時刻taを求めることができ、データの削除や入出力動作を行うことができる。
【0073】
図10は、時系列データの入力および削除において使用されるパラメータを生成するパラメータ生成部6bを示す概略的な構成図である。
図10に示すパラメータ生成部6bは、レジスタ11、レジスタ12、レジスタ15、減算部26、乗算部27、除算部28、および減算部29を有する。
【0074】
パラメータ生成部6bは、時系列データの入力および削除において使用されるパラメータを生成するブロックであり、データ入力部1およびデータ削除部4に供給されるパラメータを生成する。
レジスタ11に設定された出力転送レートR1と、レジスタ12に設定された入力転送レートR2は、減算部26で減算された後、減算部29の計算結果である時間間隔Δtと乗算され、さらに除算部28において出力転送レートR1に除されることによって、時間taのパラメータが生成される。この時間taは式(4)に示されているものである。
【0075】
また、シーンチェンジ位置検出部5によって検出されたシーンチェンジ位置が時刻t1および時刻t2としてレジスタ15に設定されており、この時刻t1と時刻t2との差が時間間隔Δtとして減算部29により計算される。
【0076】
図10の下側に示されている時間軸は、生成された時間ta、時刻t1および時刻t2の各パラメータによって指定される各時刻と時系列データの関係を表すものである。時刻t1〜時間taの斜線で示す時間範囲においては、時系列データがキャッシュデータとして記憶部2に残され、時刻t1〜時間taの時間範囲においては、時系列データがデータ削除部4によって削除されることが示されている。
【0077】
次に、上述した構成を有するキャッシュ装置の動作について、図面を参照しながら説明する。
図11は、第2の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ削除時における動作を説明するためのフローチャートである。
【0078】
まず、ステップST201において、入力転送レートR2がパラメータ生成部6bのレジスタ12に設定される。また、ステップST202においては、ループ処理の終了を示すフラグ変数last_flagおよび時刻t1がゼロに初期化されるとともに、シーンチェンジ位置検出部5によって検出されたシーンチェンジ位置が時刻t2として設定され、この時刻t2から時間間隔Δtが減算部29により計算される。
【0079】
ステップST202において計算された時間間隔Δtに応じて、パラメータ生成部6bの乗算部27によりキャッシュのデータ量iが計算され(ステップST203)、このデータ量iに基づいて除算部28により時刻taが計算される(ステップST204)。次いでステップST205において、時刻taから時刻t2の区間に相当する時系列パラメータが、データ削除部4によって記憶部2から削除される。その後、ステップST206においてフラグ変数last_flagが1であるか否かが判断され、1である場合にはそのまま処理が終了される。1でない場合にはステップST207に処理が移行されて、時系列データの終了点を示す時刻t3が、パラメータ生成部6aにおいて計算された時刻t2と時間間隔Δtとの和に対して大小比較される。
【0080】
第3の実施形態
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態と第2の実施形態との違いは、第2の実施形態において入力転送レートR2が一定でキャッシュのデータ量iが可変になっているのに対して、第3の実施形態においては、キャッシュのデータ量iが一定で、入力転送レートR2が可変になっていることにある。なお、構成図については図8と同一なので図示を省略する。
【0081】
ステップST207において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していることが判断された場合には、ステップST209に処理が移行されて、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代わり、時刻t2の値は時刻t3の値に置き代わるとともに、フラグ変数last_flagが1にセットされる。その後、ステップST203に処理が戻されて、新たに設定された時間間隔Δtに基づいてキャッシュのデータ量iが計算され、これから時刻taが計算され(ステップST204)、時刻taから時刻t2の区間に相当する時系列パラメータが記憶部2から削除される(ステップST205)。そしてステップST206においてフラグ変数last_flagが1になっていることが判断されることにより、時系列データの削除に関する処理が終了される。
【0082】
図12は、第2の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ入出力時における動作を説明するためのフローチャートである。
まず、ステップST211において、パラメータ生成部6bのレジスタ12に入力転送レートR2が設定される。また、ステップST212においては、ループ処理の終了を示すフラグ変数last_flagおよび時刻t1がゼロに初期化されるとともに、シーンチェンジ位置検出部5によって検出されたシーンチェンジ位置が時刻t2として設定され、この時刻t2から時間間隔Δtが減算部29により計算される。
【0083】
次いでステップST213において、時間間隔Δtおよび入力転送レートR2から、キャッシュのデータ量iおよびデータ時刻taが生成される。ステップST214においては、キャッシュ装置のデータ入力部1よりサーバ装置に対して、時刻ta〜時刻t2区間における時系列データの転送が要求される。また、サーバ装置からのデータの転送レートが、パラメータ生成部6bにおいて設定された入力転送レートR2となるように、データ入力部1から帯域予約が発行される。
【0084】
時系列データの転送が完了した後、ステップST215において、フラグ変数last_flagが1であるか否かが判断され、1である場合処理が終了される。また、1でない場合、ステップST216に処理が移行されて、時系列データの終了点を示す時刻t3が、パラメータ生成部6aにおいて計算された時刻t2と時間間隔Δtとの和に対して大小比較される。
【0085】
ステップST216において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していないことが判断された場合には、ステップST217に処理が移行されて、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代えられる。また、新たに検出されたシーンチェンジ位置が設定され、設定された時刻t2と時刻t1により、時間間隔Δtの値が更新される。その後、再びステップST213に処理が戻されて、同様な処理が反復される。
【0086】
ステップST216において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していることが判断された場合には、ステップST217に処理が移行されて、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代えられ、時刻t2の値は時刻t3の値に置き代えられて、新たな時間間隔Δtが計算されるとともに、フラグ変数last_flagが1にセットされる。次いでステップST213に処理が戻されて、新たに設定された時間間隔Δtに基づいて時刻taが更新され、この時刻taを元に、ステップST214においてキャッシュ装置のデータ入力部1よりサーバ装置に対して、時刻ta〜時刻t2区間における時系列データの転送が要求される。また、サーバ装置からのデータの転送レートが、パラメータ生成部6bにおいて設定された入力転送レートR2となるように、データ入力部1から帯域予約が発行される。そしてステップST215においてフラグ変数last_flagが1になっていることが判断されることにより、時系列データの入出力に関する処理が終了される。
【0087】
第3の実施形態
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態と第2の実施形態との違いは、第2の実施形態において入力転送レートR2が一定でキャッシュのデータ量iが可変になっているいるのに対して、第3の実施形態においては、キャッシュのデータ量iが一定で、入力転送レートR2が可変になっていることにある。なお、構成図については図8と同一なので図示を省略する。
【0088】
図13は、シーンチェンジ位置から後の一定データ量の時系列データをキャッシュデータにした場合における、入力転送量と出力転送量の時間的推移を示す図である。
図13において、横軸はキャッシュ装置にデータの転送が開始されてからの時刻を示し、縦軸は時系列データの先頭データからのデータ量を示している。また、実線はキャッシュ装置に入力されるデータのグラフを示し、点線はキャッシュ装置から出力されるデータのグラフを示している。
【0089】
図13における時刻t1〜時刻t4は、それぞれシーンチェンジ位置検出部5により検出されたシーンチェンジ位置である。したがって、各時刻により分割された時系列データ(画像データ)の時間間隔Δtは、それぞれ異なった大きさを有している。ただし、キャッシュのデータ量iおよび出力転送レートR1はともに一定の値に設定されており、入力転送レートRiが時間間隔Δtに応じて変化(Ra、Rb、Rc…)する。キャッシュのデータ量i、出力転送レートR1および時間間隔Δtによって、入力転送レートRiは以下の式により決定される。
【0090】
【数7】
Ri = R1−i/Δt ・・・・・(8)
【0091】
したがって、検出されたシーンチェンジ位置から各時刻ごとに時間間隔Δtを計算することによって、式(8)により入力転送レートRiを求めることができ、データの削除や入出力動作を行うことができる。
【0092】
図14は、時系列データの入力および削除において使用されるパラメータを生成するパラメータ生成部6cを示す概略的な構成図である。
図14に示すパラメータ生成部6cは、レジスタ11、レジスタ15、レジスタ16、除算部30、除算部31、減算部32、減算部33を有する。
【0093】
パラメータ生成部6cは、時系列データの入力および削除において使用されるパラメータを生成するブロックであり、データ入力部1およびデータ削除部4に供給されるパラメータを生成する。
レジスタ11に設定された出力転送レートR1が、レジスタ16に設定されたキャッシュのデータ量iによって除算部30で除算されることにより、時刻taが生成される。また、キャッシュのデータ量iが、減算部33から出力される時間間隔Δtによって除算部31で除算された後、減算部32で出力転送レートR1が減算されることにより、入力転送レートRiが生成される。この入力転送レートRiは、式(8)によるものである。
【0094】
また、シーンチェンジ位置検出部5によって検出されたシーンチェンジ位置が時刻t1および時刻t2としてレジスタ15に設定されており、この時刻t1と時刻t2との差が時間間隔Δtとして減算部33により計算される。
【0095】
図14の下側に示されている時間軸は、生成された時間ta、時刻t1および時刻t2の各パラメータによって指定される各時刻と時系列データの関係を表すものである。時刻t1〜時間taの斜線で示す時間範囲においては、時系列データがキャッシュデータとして記憶部2に残され、時刻t1〜時間taの時間範囲においては、時系列データがデータ削除部4によって削除されることが示されている。
【0096】
次に、上述した構成を有するキャッシュ装置の動作について、図面を参照しながら説明する。
図15は、第3の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ削除時における動作を説明するためのフローチャートである。
【0097】
まず、ステップST301において、キャッシュのデータ量iがパラメータ生成部6cのレジスタ16に設定される。また、ステップST302においては、ループ処理の終了を示すフラグ変数last_flagおよび時刻t1がゼロに初期化されるとともに、シーンチェンジ位置検出部5によって検出されたシーンチェンジ位置が時刻t2として設定され、この時刻t2から時間間隔Δtが減算部33により計算される。さらにこの時間間隔Δtから入力転送レートRiが計算される。
ステップST303においては、設定せれた出力転送レートR1とキャッシュのデータ量iに基づいて、時刻taが生成される。
【0098】
ステップST303において計算された時間間隔Δtに応じて、ステップST304において、時刻taから時刻t2の区間に相当する時系列パラメータが、データ削除部4によって記憶部2から削除される。その後、ステップST305においてフラグ変数last_flagが1であるか否かが判断され、1である場合にはそのまま処理が終了される。1でない場合にはステップST306に処理が移行されて、時系列データの終了点を示す時刻t3が、パラメータ生成部6aにおいて計算された時刻t2と時間間隔Δtとの和に対して大小比較される。
【0099】
ステップST306において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していないことが判断された場合には、ステップST307に処理が移行されて、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代えられる。また、時刻t2には、新たに検出されたシーンチェンジ位置が設定され、設定された時刻t2と時刻t1により、時間間隔Δtの値が更新される。その後、再びステップST304に処理が戻されて、同様な処理が反復される。
【0100】
ステップST306において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していることが判断された場合には、ステップST308に処理が移行されて、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代わり、時刻t2の値は時刻t3の値に置き代わるとともに、フラグ変数last_flagが1にセットされる。その後、ステップST304に処理が戻されて、時刻taから時刻t2の区間に相当する時系列パラメータが記憶部2から削除される。そしてステップST305においてフラグ変数last_flagが1になっていることが判断されることにより、時系列データの削除に関する処理が終了される。
【0101】
図16は、第3の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ入出力時における動作を説明するためのフローチャートである。
まず、ステップST311において、パラメータ生成部6cのレジスタ16に入力転送レートR2が設定される。また、ステップST312においては、ループ処理の終了を示すフラグ変数last_flagおよび時刻t1がゼロに初期化されるとともに、シーンチェンジ位置検出部5によって検出されたシーンチェンジ位置が時刻t2として設定され、この時刻t2から時間間隔Δtが減算部33により計算される。さらにこの時間間隔Δtから入力転送レートRiが計算される。
ステップST313においては、設定せれた出力転送レートR1とキャッシュのデータ量iに基づいて、時刻taが生成される。
【0102】
次いでステップST314において、キャッシュ装置のデータ入力部1よりサーバ装置に対して、時刻ta〜時刻t2区間における時系列データの転送が要求される。また、サーバ装置からのデータの転送レートRiが、パラメータ生成部6cにおいて計算された値と近くなるように、データ入力部1から帯域予約が発行される。
【0103】
時系列データの転送が完了した後、ステップST315において、フラグ変数last_flagが1であるか否かが判断され、1である場合処理が終了される。また、1でない場合、ステップST316に処理が移行されて、時系列データの終了点を示す時刻t3が、パラメータ生成部6aにおいて計算された時刻t2と時間間隔Δtとの和に対して大小比較される。
【0104】
ステップST316において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していないことが判断された場合には、ステップST317に処理が移行されて、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代えられる。また、新たに検出されたシーンチェンジ位置が設定され、設定された時刻t2と時刻t1により、時間間隔Δtの値が更新される。その後、ステップST319において新たな入力転送レートRiが計算されてから、再びステップST314に処理が戻されて、同様な処理が反復される。
【0105】
ステップST316において、時刻t2と時間間隔Δtとの和が時刻t3に達していることが判断された場合には、ステップST318に処理が移行されて、時刻t1の値が時刻t2の値に置き代えられ、時刻t2の値は時刻t3の値に置き代えられて、新たな時間間隔Δtが計算されるとともに、フラグ変数last_flagが1にセットされる。その後、ステップST319において新たな入力転送レートRiが計算されてから、再びステップST314に処理が戻されて、キャッシュ装置のデータ入力部1よりサーバ装置に対して、時刻ta〜時刻t2区間における時系列データの転送が要求される。また、サーバ装置からのデータの転送レートRiが、ステップST319において計算された値と近くなるように、データ入力部1から帯域予約が発行される。そしてステップST315においてフラグ変数last_flagが1になっていることが判断されることにより、時系列データの入出力に関する処理が終了される。
【0106】
以上説明した、第1の実施形態から第3の実施形態は、種々の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムを、コンピュータ・システムで動作させることにより実現させることができる。例えば図17に示すコンピュータ・システムによって実行される。
【0107】
図17は、本発明をソフトウェア・プログラムによって実現させる場合のコンピュータ・システムの例を説明するための構成図である。
図17に示すコンピュータ・システムは、CPU40、RAM41、ハードディスク装置42、ディスク・インターフェース装置43、シーンチェンジ位置検出部44、ネットワーク・インターフェース45、およびネットワーク・インターフェース46を有する。
【0108】
上述した種々のアルゴリズムを有する本実施形態のソフトウェア・プログラムはハードディスク装置42または他の図示しない記録媒体に記録されており、実行時にCPU40を介してRAM41に一時記憶され、RAM41からCPU40に順次読みだされて処理を実行される。
ネットワーク・インターフェース45はサーバ装置とネットワークを介して通信を行うためのインターフェース装置であり、ネットワーク・インターフェース45は端末装置との通信を行うためのインターフェース装置である。
シーンチェンジ位置検出部44は、図8に示したシーンチェンジ位置検出部5と同等の機能を有しており、CPU40からの指示に応じてハードディスク装置42にキャッシュされている画像データのシーンチェンジ位置を検出する処理を行う。
【0109】
本発明がソフトウェア・プログラムで実現される場合、図17に示したハードディスク装置42の他に、例えばCD−ROMやMO、DVDなど種々の記録媒体に記憶されたソフトウェア・プログラムをプロセッサに読み込ませて実行させることも可能であり、また、ネットワークで接続されたサーバ装置からソフトウェア・プログラムをダウンロードさせて実行させることも可能である。
【0110】
以上説明したように、本発明の実施形態に係るキャッシュ装置によれば、記憶部2に時系列データを含んだデータファイルが記憶されており、この記憶部2に記憶されたデータファイルに含まれる時系列データの中から、一連の時系列データがデータ削除部4により選択されて削除される。また、このデータ削除部4において一連の時系列データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データが、データ出力部3によって記憶部2から所定の出力転送レートで出力される。さらに、データ削除部4によって一連の時系列データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データがデータ出力部3によって出力される場合に、データ入力部1により、当該時系列データが所定の順序で出力可能な大きさの入力転送レートで、データ削除部4により削除された時系列データが入力され、記憶部2の当該データファイルに記憶される。したがって、時系列データを従来のようにファイル単位で削除するのではなく、データファイル内から時系列データの単位で削除するので、キャッシュに必要な時系列データまで無駄に削除することがなくなり、キャッシュの利用効率が高めることができるとともに、キャッシュ用の記憶領域を節約することができる。また、帯域保証が可能な通信経路を利用して、サーバ装置との通信に必要な帯域幅を低く抑えることができ、これにより通信に係るコストを削減できる。
【0111】
さらに、データファイルの一連の時系列データの中で、キャッシュデータを保存させる位置をシーンチェンジ位置に設定させることができるので、ユーザが頻繁に試聴するシーンチェンジ位置からの画像を、広域ネットワーク側のサーバ装置へのアクセスするまでの待ち時間無しに、即座に見ることができる。すなわち、ユーザに対して映像を提供する時間を短縮できるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0112】
【発明の効果】
本発明によれば、従来に比べてキャッシュの利用効率が高めることができるとともに、キャッシュ用の記憶領域を節約することができる。また、帯域保証が可能な通信経路を利用して、サーバ装置との通信に必要な帯域幅を低く抑えることができ、これにより通信に係るコストを削減できる。さらに、ユーザに対して映像を提供する時間を短縮できるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サーバ装置と端末装置との間で本発明に係るキャッシュ装置が用いられる位置を説明するための図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るキャッシュ装置の概略的な構成図である。
【図3】時系列データの入力転送量と出力転送量の時間的推移の例を示す図である。
【図4】データファイル中の時系列データを一定のデータ量ごとに分割し、各分割された時系列データの先頭部分をキャッシュデータにした場合における、入力転送量と出力転送量の時間的推移を示す図である。
【図5】時系列データの入力および削除において使用されるパラメータを生成するパラメータ生成部6aを示す概略的な構成図である。
【図6】第1の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ削除時における動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】第1の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ入出力時における動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るキャッシュ装置の概略的な構成図である。
【図9】シーンチェンジ位置から後の時系列データをキャッシュデータにした場合における、入力転送量と出力転送量の時間的推移を示す図である。
【図10】時系列データの入力および削除において使用されるパラメータを生成するパラメータ生成部6bを示す概略的な構成図である。
【図11】第2の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ削除時における動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】第2の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ入出力時における動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】シーンチェンジ位置から後の一定データ量の時系列データをキャッシュデータにした場合における、入力転送量と出力転送量の時間的推移を示す図である。
【図14】時系列データの入力および削除において使用されるパラメータを生成するパラメータ生成部6cを示す概略的な構成図である。
【図15】第3の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ削除時における動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】第3の実施形態に係るキャッシュ装置のデータ入出力時における動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明をソフトウェア・プログラムによって実現させる場合のコンピュータ・システムの例を説明するための構成図である。
【符号の説明】
1…データ入力部、2…記憶部、3…データ出力部、4…データ削除部、5,44…シーンチェンジ位置検出部、40…CPU、41…RAM、42…ハードディスク装置、43…ディスク・インターフェース装置、45,46…ネットワーク・インターフェース
Claims (6)
- 所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを蓄積する手段と、
上記データファイルを上記複数の分割時系列データごとに記憶する記憶手段と、
上記記憶手段に記憶された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出手段と、
上記シーンチェンジ位置検出手段によって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、上記記憶手段の空き容量が所定の量よりも少なくなったときにおいて、上記各分割時系列データのデータ数に対して上記出力転送レートと当該出力転送レートよりも転送レートが遅く上記各分割時系列データが入力される毎に適用される入力転送レートとの比に応じた割合のデータ数の画像データを、当該分割時系列データにおける上記所定の順序の末尾から選択して削除するデータ削除手段と、
上記データ削除手段によって上記割合のデータ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記記憶手段から上記一定の出力転送レートで連続的に出力するデータ出力手段と、
上記データ削除手段によって上記割合のデータ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データが上記データ出力手段によって上記一定の出力転送レートで連続的に出力されている間において、上記データ削除手段により削除された上記割合のデータ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して、上記記憶手段の当該データファイルに記憶させるデータ入力手段と
を有するデータ蓄積装置。 - 所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを蓄積する手段と、
上記データファイルを上記複数の分割時系列データごとに記憶する記憶手段と、
上記記憶手段に記憶された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出手段と、
上記シーンチェンジ位置検出手段によって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、上記記憶手段の空き容量が所定の量よりも少なくなったときにおいて、上記各分割時系列データから所定データ数の画像データを、当該分割した画像データにおける上記所定の順序の先頭に残して、削除するデータ削除手段と、
上記データ削除手段によって上記所定データ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記記憶手段から上記一定の出力転送レートで連続的に出力するデータ出力手段と、
上記データ削除手段によって上記所定データ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データが上記データ出力手段によって上記一定の出力転送レートで連続的に出力されている間において、上記データ削除手段において分割時系列データから削除される画像データのデータ数と、当該分割時系列データが上記出力転送レートによって出力される転送時間との比に応じた上記出力転送レートよりも遅い入力転送レートを入力する各分割時系列データに対して設定し、上記データ削除手段により削除された上記所定データ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して、上記記憶手段の当該データファイルに記憶させるデータ入力手段と
を有するデータ蓄積装置。 - 所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力されて蓄積される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを上記各分割時系列データごとに蓄積するステップと、
上記蓄積された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出ステップと、
上記シーンチェンジ位置検出ステップによって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、データの蓄積容量が所定の量よりも少なくなったときには、上記各分割時系列データのデータ数に対して上記出力転送レートと当該出力転送レートよりも転送レートが遅く上記各分割時系列データが入力される毎に適用される入力転送レートとの比に応じた割合のデータ数の画像データを、当該分割時系列データにおける上記所定の順序の末尾から選択して削除するデータ削除ステップと、
上記データ削除ステップによって上記割合のデータ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記一定の出力転送レートで連続的に出力するとともに、上記データ削除ステップにより削除された上記割合のデータ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して上記データファイルの蓄積を行うデータ入出力ステップと
を有するデータ蓄積方法。 - 所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力されて蓄積される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを上記各分割時系列データごとに蓄積するステップと、
上記蓄積された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出ステップと、
上記シーンチェンジ位置検出ステップによって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、データの蓄積容量が所定の量よりも少なくなったときには、上記各分割時系列データから所定データ数の画像データを、当該分割した画像データにおける上記所定の順序の先頭に残して、削除するデータ削除ステップと、
上記データ削除ステップによって上記所定データ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記一定の出力転送レートで連続的に出力するとともに、上記データ削除ステップにおいて分割時系列データから削除される画像データのデータ数と、当該分割時系列データが上記出力転送レートによって出力される転送時間との比に応じた上記出力転送レートよりも遅い入力転送レートを入力する各分割時系列データに対して設定し、上記データ削除ステップにより削除された上記所定データ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して上記データファイルの蓄積を行うデータ入出力ステップと
を有するデータ蓄積方法。 - コンピュータで実行される、データ蓄積方法を遂行するルーチンをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力されて蓄積される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを上記各分割時系列データごとに蓄積させるルーチンと、
上記蓄積された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出ルーチンと、
上記シーンチェンジ位置検出ルーチンによって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、データの蓄積容量が所定の量よりも少なくなったときには、上記各分割時系列データのデータ数に対して上記出力転送レートと当該出力転送レートよりも転送レートが遅く上記各分割時系列データが入力される毎に適用される入力転送レートとの比に応じた割合のデータ数の画像データを、当該分割時系列データにおける上記所定の順序の末尾から選択して削除するデータ削除ルーチンと、
上記データ削除ルーチンによって上記割合のデータ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記一定の出力転送レートで連続的に出力するとともに、上記データ削除ステップにより削除された上記割合のデータ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して上記データファイルの蓄積を行うデータ入出力ルーチンと
をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体。 - コンピュータで実行される、データ蓄積方法を遂行するルーチンをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
所定の順序で入力され、当該所定の順序に従い常に一定の出力転送レートで連続的に出力される時系列データであって、所定データ数ごとに分割されて入力されて蓄積される複数の分割時系列データで構成される上記時系列データを含んだデータファイルを上記各分割時系列データごとに蓄積させるルーチンと、
上記蓄積された上記データファイルに上記時系列データとして含まれる画像データから、画像の時間的に不連続な変化を示すシーンチェンジ位置を検出するシーンチェンジ位置検出ルーチンと、
上記シーンチェンジ位置検出ルーチンによって検出された上記シーンチェンジ位置において上記時系列データの分割箇所として上記画像データを分割し、データの蓄積容量が所定の量よりも少なくなったときには、上記各分割時系列データから所定データ数の画像データを、当該分割した画像データにおける上記所定の順序の先頭に残して、削除するデータ削除ルーチンと、
上記データ削除ルーチンによって上記所定データ数の画像データを削除されたデータファイルに含まれる時系列データを構成する上記各分割時系列データを上記一定の出力転送レートで連続的に出力するとともに、上記データ削除ルーチンにおいて分割時系列データから削除される画像データのデータ数と、当該分割時系列データが上記出力転送レートによって出力される転送時間との比に応じた上記出力転送レートよりも遅い入力転送レートを入力する各分割時系列データに対して設定し、上記データ削除ルーチンにより削除された上記所定データ数の画像データを、上記各分割時系列データの分割期間の終期で入力が完了するように上記各入力転送レートで当該入力を開始して上記データファイルの蓄積を行うデータ入出力ルーチンと
をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体。
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