JP4505436B2 - 冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群 - Google Patents

冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群 Download PDF

Info

Publication number
JP4505436B2
JP4505436B2 JP2006169057A JP2006169057A JP4505436B2 JP 4505436 B2 JP4505436 B2 JP 4505436B2 JP 2006169057 A JP2006169057 A JP 2006169057A JP 2006169057 A JP2006169057 A JP 2006169057A JP 4505436 B2 JP4505436 B2 JP 4505436B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
cooling tower
flow rate
towers
fan
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006169057A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007333361A (ja
Inventor
達 村澤
敏明 小川
康浩 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonets Corp
Original Assignee
Tonets Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonets Corp filed Critical Tonets Corp
Priority to JP2006169057A priority Critical patent/JP4505436B2/ja
Publication of JP2007333361A publication Critical patent/JP2007333361A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4505436B2 publication Critical patent/JP4505436B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

本発明は、複数台の開放型冷却塔を連結した冷却塔群において、冷却水変流量制御を行った場合におこる、偏流によるファン動力の無駄をなくした冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群に関するものである。
複数台の開放型冷却塔を連結した集合型冷却塔群において冷却水の変流量制御を行った場合、冷却塔群に接続される配管抵抗により、冷却水配管の手前(近い)側冷却塔は冷却水量が多く、奥(遠い)側冷却塔は冷却水量が少なくなる傾向が発生する(以後、この現象を偏流という)。特に、少流量になればなるほど偏流の度合いは大きくなる傾向となる。
すなわち、冷凍機に供給する冷却水を冷却するための冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群において、冷凍機の冷却負荷に応じて、冷却塔群に対する冷却水の変流量制御を行うと、冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔に冷却水流量の差が生じる。
また、1つの冷却塔群の長さが長くなるので冷却塔群の水平的据付精度の影響も少なくはない。
すなわち、冷却塔群は複数個の冷却塔を並べて形成するため、各冷却塔が同一の水平線上に設置されていない場合、わずかな傾斜角度であっても両端の冷却塔の設置高さの差は大きくなる。特に、奥側冷却塔が手前側冷却塔に比べて高い場合は、偏流の度合いも大きくなる。
従来、この偏流に対する対策としては、複数の冷却塔群がある場合に各冷却塔群に接続される冷却水の往き及び還り配管に電動バルブを取付け、1つの冷却塔群に流れる冷却水流量がある流量以下にならないように複数の冷却塔群の群数制御を行ってきた。
すなわち、各冷却塔群に流入する冷却水が少流量とならないように、冷却水を流通させる冷却塔群の数を制御して対応していた。
しかし、偏流を防止するうえでは完全ではなく、1つの冷却塔群の手前(近い)と奥(遠い)では何ら偏流の防止にはなっていない。結果、各冷却塔群の冷却水出口温度によって冷却塔ファンの制御を行った場合、無駄な動力消費となり、省エネルギーな最適運転方法とはいえない。
すなわち、冷却塔群の群数制御を行っても、各冷却塔群を構成する個々の冷却塔間では偏流が生じる。したがって、冷却塔群の群数制御を行っても、上述した冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔に生じる流量の差を防止することはできない。このような状況のもとで、各冷却塔群の冷却水出口温度によりファンの回転数制御を行った場合、冷却塔群の各冷却塔に備わるファンは同じ回転数で回転する。したがって、奥(遠い)側の冷却塔においては少ない冷却水流量に対して過剰なファン動力を費やしていることになる。
このような状況のもと、最適なファン動力による冷却塔の運転制御を行う必要がある。
一方、冷却塔の省動力運転制御方法が特許文献1に記載されている。この制御方法は、ある負荷状態での冷却塔の必要な運転能力を冷却塔群への入口水温と外気湿球温度を基にして演算し、定風量で能力制御行わない冷却塔の稼働台数とともに、可変風量機構を持つ能力制御を行う冷却塔の風量を同時に制御するものである。しかし、特許文献1に記載の制御方法は、冷却塔群への入口水温と外気湿球温度を基にして能力制御を行う冷却塔の風量を同時に同一容量で制御するため、冷却塔群を構成する各冷却塔間で発生する偏流に着目してこれに応じて冷却塔ごとにファンの風量の制御を行うものではなく、各冷却塔に流入する冷却水量に応じて最適なファン動力を制御できるものではない。
特許第2736348号公報
本発明は上記従来技術を考慮したものであって、冷却塔群を構成する各冷却塔を流通する冷却水の流量に差が生じる、いわゆる偏流が生じても、各冷却塔においてそれぞれ流量に応じた適切なファン風量を制御し、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現する冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群の提供を目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1の発明では、冷凍機に供給する冷却水を冷却するためのファンを備えた冷却塔を有し、当該冷却塔を複数個並べて形成した冷却塔群を用いた冷却塔群の省エネルギー運転方法において、前記冷却塔群における前記複数個並べられた冷却塔のうち、任意の2基の冷却塔に流入する冷却水の流量を計測し、前記任意の2基の冷却塔について当該流量値に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算し、横軸に前記流量値、縦軸に前記ファン回転数制御入力値をとり、前記2基の冷却塔のこれらの値の交点を結んで比例直線を形成した座標を設け、前記任意の2基の冷却塔の流量値の差を当該2基の冷却塔の間の、冷却塔の数+1で割って隣接する冷却塔間の流量差を算出し、当該流量差によって前記冷却塔群の前記任意の2基の冷却塔以外の各冷却塔の流量値を算出し、当該各流量値を前記座標の比例直線に当てはめて各ファン回転数制御入力値を決定することを特徴とする冷却塔群の省エネルギー運転方法を提供する。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記任意の2基の冷却塔は、前記冷却塔群における前記冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された冷却塔であることを特徴としている。
請求項3の発明では、冷凍機に供給する冷却水を冷却するためのファンを有する冷却塔と、当該冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群であって、前記冷却塔の冷却水出口温度を測定する温度計と、前記冷却塔に流入する冷却水の水圧を計測するための圧力計を冷却塔ごとに備え、前記複数個の各冷却塔の前記温度計により測定した冷却水出口温度により前記ファンの回転数を冷却塔ごとに制御し、前記圧力計により測定した水圧から定まる前記冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合に、前記ファンを停止することを特徴としている。
請求項4の発明では、冷凍機に供給する冷却水を冷却するための冷却塔と、当該冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群であって、前記冷却塔のうち、任意の2基の冷却塔に流量計が備わり、前記任意の2基の冷却塔について当該流量値に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算し、横軸に前記流量値、縦軸に前記ファン回転数制御入力値をとり、前記2基の冷却塔のこれらの値の交点を結んで比例直線を形成した座標を設け、前記任意の2基の冷却塔の流量値の差を当該2基の冷却塔の間の、冷却塔の数+1で割って隣接する冷却塔間の流量差を算出し、当該流量差によって前記冷却塔群の前記任意の2基の冷却塔以外の各冷却塔の流量値を算出し、当該各流量値を前記座標の比例直線に当てはめて各ファン回転数制御入力値を決定する制御装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群を提供する
さらに、請求項5の発明では、冷凍機に供給する冷却水を冷却するためのファンを有する冷却塔と、当該冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群であって、前記冷却塔の冷却水出口温度を測定する温度計と、前記冷却塔に流入する冷却水の水圧を計測するための圧力計を冷却塔ごとに備え、前記複数個の冷却塔の前記温度計により測定した冷却水出口温度により前記ファンの回転数を冷却塔ごとに制御し、前記圧力計により測定した水圧から定まる前記冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合に、前記ファンを停止する制御装置を備えたことを特徴とする冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群を提供する。
請求項1の発明によれば、冷却塔に流入する冷却水の流量計測結果に基づいて、ファンの回転数制御を冷却塔ごとに行うため、冷却塔ごとに、冷却水の流量に応じて最適なファンの動力運転が可能となり、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現することができる。すなわち、ランニングコストの低減、地球環境保全、CO2排出量の削減効果が期待できる。また、冷却塔ごとにファン回転数を制御することにより、従来行っていた冷却水を流通させる冷却塔群の数を制御する群数制御を行う必要がなくなる。このため、冷却塔当たりの冷却水流量が減少し、小さいファン風量で効率よく冷却水を冷却することができる。さらに、群数制御が不要になって冷却塔当たりの冷却水流量が減少することに伴い、各冷却塔を流通する配管抵抗が小さくなるため、ポンプ動力を小さくして省エネルギー化を図ることができる。
また、冷却塔群を構成する任意の2基に流入する冷却水の流量を計測し、これらの冷却塔について当該流量に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算し、横軸に前記流量値、縦軸に前記ファン回転数制御入力値をとり、前記2基の冷却塔のこれらの値の交点を結んで比例直線を形成した座標を設け、前記任意の2基の冷却塔の流量値の差を当該2基の冷却塔の間の、冷却塔の数+1で割って隣接する冷却塔間の流量差を算出し、当該流量差によって前記冷却塔群の前記任意の2基の冷却塔以外の各冷却塔の流量値を算出し、当該各流量値を前記座標の比例直線に当てはめて各ファン回転数制御入力値を決定できるため、簡単な構造で冷却塔ごとに最適なファンの動力運転を行うことができる。
また、請求項の発明によれば、冷却塔群の両端に配置された、冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された冷却塔の流量を計測するだけで冷却塔ごとに最適なファンの動力運転を行うことができる。したがって、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現することができる。
また、請求項の発明によれば、複数個の冷却塔の冷却水出口温度によりファンの回転数を冷却塔ごとに制御するため最適なファンの動力運転が可能となる。また、冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合には、当該冷却塔のファン運転を停止する。このように、冷却塔ごとにファンの動力制御を行うため、無駄なファンの運転を防止して省エネルギーを実現できる。
また、請求項の発明によれば、冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された冷却塔に流入する冷却水の流量を計測し、これらの冷却塔について当該流量に応じたファンの動力値をそれぞれ算出し、前記手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された前記冷却塔の流量値及びファン回転数制御入力値と比例関係となるように前記手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔の間に並べられた各冷却塔のファン回転数制御入力値を決定する制御装置を備えるため、冷却塔群の両端に配置される冷却塔の流量を計測するだけで冷却塔ごとに最適なファンの動力運転を行うことができる。したがって、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現することができる。
また、請求項の発明によれば、複数個の冷却塔の冷却水出口温度によりファンの回転数を冷却塔ごとに制御し、冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合には、当該冷却塔のファン運転を停止する制御装置を備えるため、冷却塔ごとに冷却水の流量に応じた最適なファンの動力運転が可能となり、無駄なファンの運転を防止して省エネルギーを実現できる。
本発明は、冷凍機に供給する冷却水を冷却するためのファンを備えた冷却塔を有し、当該冷却塔を複数個並べて形成した冷却塔群を用いた冷却塔群の省エネルギー運転方法において、前記冷却塔又は前記冷却塔群に流入する冷却水の流量計測結果に基づいて前記ファンの回転数制御を冷却塔ごとに行うことを特徴とする冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群である。
図1はこの発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群の概略構成図である。
冷却塔群1は、複数個の冷却塔2を並べて配置して構成される。各冷却塔2にはファン8が備わる。各冷却塔群1は冷却水が流通する往き配管3及び還り配管4を介して冷凍機5と接続される。各冷却塔2は、各冷却塔群1内の往き配管3a及び還り配管4aと、それぞれ往き配管3b及び還り配管4bで接続される。往き配管3b及び還り配管4bにはそれぞれ流量調整のためのバルブ6が備わる。冷却塔群1の両端、すなわち冷凍機5に対して手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔2a,2bの往き配管3bには、冷却水の流量を計測するための流量計7が備わる。
図1に示した冷却塔群を用いた冷却水の冷却過程を以下に説明する。
空調機等の二次側設備(図示省略)を冷却するための冷水は、冷凍機5で製造され、その排熱を冷却塔から排出することにより冷却水が冷却される。冷凍機からの排熱を得て温度が上昇した冷却水は、流量計9により流量を計測されて往き配管3を通って各冷却塔群1内の往き配管3a内に流入する。冷却水は、さらに往き配管3aから分岐した往き配管3bを通って各冷却塔2内に流入する。冷却水はそれぞれ、冷却塔2内で散水され充填物質を伝わって膜状に流下する際に、ファン8により吸引された外気と直接接触することにより冷却される。すなわち、この冷却は、ファン8を回転させることにより、冷却水をファン8で吸い込まれた外気と接触させ、冷却水の一部を蒸発することにより、その時の蒸発潜熱により冷却する。冷却された冷却水は、冷却塔2から還り配管4b、冷却塔群1内の還り配管4aを通って、還り配管4から冷凍機5内に流入して再び冷凍機から熱を受けて温度上昇する。これらの冷却水の流れはポンプ10にて形成される。
ファン8の回転数は制御装置12により制御される。制御装置12は、両端の冷却塔2a,2bの往き配管3bに備わる流量計7と有線又は無線にて接続され、これらの測定結果により以下に示す方法で各冷却塔2のファン8の回転数を制御する。一方、従来用いていた還り配管4aに備わる冷却塔群1の冷却水出口温度を測定する温度計11を用いて、冷却水出口温度により制御する場合は、温度に応じて冷却塔群1に備わる各冷却塔2のファンの回転数を同一にして運転する。本発明は、この従来の冷却塔群の出口温度制御に加えて行うこともできる。
図2は本発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる演算手法を説明するためのグラフ図である。
冷却塔10基を並べて1つの冷却塔群を構成しているとする。両端の冷却塔では、配管抵抗により偏流が生じているため、冷凍機に対して手前(近い)側の冷却塔の冷却水流量aは奥(遠い)側の冷却塔の冷却水流量jよりも多い。この流量値に伴い、最適なファンの回転数制御入力値(a’、j’)が求められる。ここで横軸に流量値、縦軸にファン回転数制御入力値をとり、両端の冷却塔のこれらの値の交点を結んで比例直線Kを形成する。ここで、a〜jの間を冷却塔の数(図ではb〜iの8基)で案分する。この案分した値が各冷却塔b〜iの流量値とみなされ、先に作成した比例直線Kに基づいてファンの回転数制御入力値が決定される。すなわち、この演算手法は、冷却塔群の両端(冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側)の冷却塔の冷却水流量を測定することにより、その間の冷却塔の流量を決定するものである。これに伴い、各冷却塔でのファン回転数制御入力値が決定される。決定されたファンの回転数制御入力値は、比例関係となる。
なお、最初に流量を測定する冷却塔は冷却塔群の手前(近い)側と奥(遠い)側に限らず、いずれか任意の2基の冷却塔の流量値を基準にして比例直線Kを作成し、それ以外の冷却塔のファン回転数制御入力値を決定してもよい。
図3は本発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法のフローチャート図である。
ステップS1:
冷却塔群における冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された冷却塔に流入する冷却水の流量を計測する。
ステップS2:
手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔について当該流量に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算する。
ステップS3:
ステップS1で計測した流量値を基準として手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔の間に並べられた各冷却塔の流量値を決定する。この決定は、手前(近い)側及び奥(遠い)側冷却塔の流量値の間を冷却塔の台数で案分することにより決定する。
ステップS4:
ステップS3で決定した手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔の間に並べられた冷却塔の流量値を用いて、ステップS1,S2で計測、算出した流量値及び回転数制御入力値が比例関係となるように手前(近い)側と奥(遠い)側冷却塔の間の冷却塔のファン回転数制御入力値を決定し、各ファンを制御する。
図1で示す制御装置12は、このようにしてファンの回転数を決定する制御回路を有する。これにより、冷却塔群1の両端に配置される冷却塔2a,2bの流量を計測するだけで、冷却塔2ごとに、冷却水の流量に応じて最適なファン8の動力運転が可能となり、無駄なファン8の運転をなくして省エネルギーを実現することができる。すなわち、偏流が生じてもこれに対応して確実に最適な動力でファン8を運転することができる。これに伴い、ランニングコストの低減、地球環境保全、CO2排出量の削減効果が期待できる。
また、冷却塔2ごとにファン8の回転数を制御することにより、従来行っていた冷却水を流通させる冷却塔群1の数を制御する群数制御を行う必要がなくなる。このため、冷却塔群1をすべて使用できるため、各冷却塔群1に流入する冷却水量が少なくなり、配管抵抗が小さくなることに伴い、冷却塔2の一台当たりの冷却水流量が減少し、小さいファン8の風量で効率よく冷却水を冷却することができる。さらに、群数制御が不要になって冷却塔2の一台当たりの冷却水流量が減少することに伴い、各冷却塔2を流通する配管抵抗が小さくなるため、ポンプ10の動力を小さくでき省エネルギー化を図ることができる。なお、本発明に係る制御方法は、偏流が生じないように何らかの処置をされた冷却塔群1に対しても適用できる。
また、本発明により、冷熱源全体の効率が上がるので、システム全体のシステムCOPが向上する。上述した測定結果から記録されるデータを用いて解析すれば、その時々の最適な各種制御係数(内部パラメータ)が分かるので、機器の経年劣化や配管等の圧力損失増加等で最適なシステムCOP点がずれたとしても簡単に変更ができ、常にシステムCOPが最大となる運転を継続できる。本発明は、偏流を防止するのではなく、偏流がおきても、流量が少ない冷却塔のファン風量は小さくし、流量が多い冷却塔のファン風量は大きくし、各冷却塔での冷却水流量とファン風量の比率が一定となるように制御するものである。
図4は本発明に係る別の冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群の概略構成図である。
図示したように、各冷却塔群1を構成する各冷却塔2の往き配管3bに圧力スイッチ13が備わり、還り配管4bに温度計14が備わる。温度計14は、図1で示した冷却塔群1ごとの出口温度を計測する温度計11に代えて備えたものであり、各冷却塔2の冷却水出口温度を測定するものである。この冷却塔出口温度を計測し、出口温度が所定温度となるようにファン8の回転数を冷却塔2ごとに制御する。したがって、冷却塔2ごとに冷却水の流量に応じた最適なファン8の動力運転が可能となる。
圧力スイッチ13は、往き配管3b内を流通する冷却水の水圧を測定するものである。水圧が一定値以下の場合は、冷却水流量が所定値以下、すなわち流量が少ないと判断し、ファン8を停止するものである。この構成により、冷却塔群一体制御から完全な冷却塔ごとの個別制御となり、無駄なファン8の運転を防止して省エネルギーを実現できる。その他の構成、作用、効果は図1と同様である。
図5は本発明に係る別の冷却塔群の省エネルギー運転方法のフローチャート図である。
ステップT1:
冷却塔ごとに、冷却水の出口温度を計測し、この計測結果に基づいてファン回転数を制御する。
ステップT2:
冷却塔に流入する冷却水の水圧(流量)を計測する。
ステップT3:
水圧が所定値以上か以下かの判断をする。所定値以上の場合、ステップT2に戻って水圧の計測を続ける。
ステップT4:
水圧が所定値以下の場合、冷却塔内に流入する冷却水量が少ないと判断し、ファンを停止する。
図4で示す制御装置12は、図5で示した方法によりファンの回転数を決定する制御回路を有する。これにより、冷却塔2ごとに、冷却水の流量に応じて最適なファン8の動力運転が可能となり、無駄なファン8の運転をなくして省エネルギーを実現することができる。すなわち、偏流が生じてもこれに対応して確実に最適な動力でファン8を運転することができる。なお、この制御は、定格風量のファンを有する冷却塔と変風量のファンを有する冷却塔が混在していても、ファンを制御する風量制御インバータ台数分(1台のインバータが受け持つファンは複数台でもよい)だけ制御することによっても省エネルギーの効果を得ることができる。
本発明は、種々の冷熱源機の冷却水の冷却に用いられる冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群として適用できる。
本発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群の概略構成図である。 本発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる演算手法を説明するためのグラフ図である。 本発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法のフローチャート図である。 本発明に係る別の冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群の概略構成図である。 本発明に係る別の冷却塔群の省エネルギー運転方法のフローチャート図である。
符号の説明
1:冷却塔群、2:冷却塔、3,3a,3b:往き配管、4,4a,4b:還り配管、5:冷凍機、6:バルブ、7:流量計、8:ファン、9:流量計、10:ポンプ、11:温度計、12:制御装置、13:圧力スイッチ、14:温度計

Claims (5)

  1. 冷凍機に供給する冷却水を冷却するためのファンを備えた冷却塔を有し、当該冷却塔を複数個並べて形成した冷却塔群を用いた冷却塔群の省エネルギー運転方法において、
    前記冷却塔群における前記複数個並べられた冷却塔のうち、任意の2基の冷却塔に流入する冷却水の流量を計測し、前記任意の2基の冷却塔について当該流量値に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算し、
    横軸に前記流量値、縦軸に前記ファン回転数制御入力値をとり、前記2基の冷却塔のこれらの値の交点を結んで比例直線を形成した座標を設け、前記任意の2基の冷却塔の流量値の差を当該2基の冷却塔の間の、冷却塔の数+1で割って隣接する冷却塔間の流量差を算出し、当該流量差によって前記冷却塔群の前記任意の2基の冷却塔以外の各冷却塔の流量値を算出し、当該各流量値を前記座標の比例直線に当てはめて各ファン回転数制御入力値を決定することを特徴とする冷却塔群の省エネルギー運転方法。
  2. 前記任意の2基の冷却塔は、前記冷却塔群における前記冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された冷却塔であることを特徴とする請求項1に記載の冷却塔群の省エネルギー運転方法。
  3. 冷凍機に供給する冷却水を冷却するためのファンを有する冷却塔と、
    当該冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群であって、
    前記冷却塔の冷却水出口温度を測定する温度計と、
    前記冷却塔に流入する冷却水の水圧を計測するための圧力計を冷却塔ごとに備え、
    前記複数個の各冷却塔の前記温度計により測定した冷却水出口温度により前記ファンの回転数を冷却塔ごとに制御し、前記圧力計により測定した水圧から定まる前記冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合に、前記ファンを停止することを特徴とする冷却塔群の省エネルギー運転方法。
  4. 冷凍機に供給する冷却水を冷却するための冷却塔と、
    当該冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群であって、
    前記冷却塔のうち、任意の2基の冷却塔に流量計が備わり、
    前記任意の2基の冷却塔について当該流量値に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算し、横軸に前記流量値、縦軸に前記ファン回転数制御入力値をとり、前記2基の冷却塔のこれらの値の交点を結んで比例直線を形成した座標を設け、前記任意の2基の冷却塔の流量値の差を当該2基の冷却塔の間の、冷却塔の数+1で割って隣接する冷却塔間の流量差を算出し、当該流量差によって前記冷却塔群の前記任意の2基の冷却塔以外の各冷却塔の流量値を算出し、当該各流量値を前記座標の比例直線に当てはめて各ファン回転数制御入力値を決定する制御装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群
  5. 冷凍機に供給する冷却水を冷却するためのファンを有する冷却塔と、
    当該冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群であって、
    前記冷却塔の冷却水出口温度を測定する温度計と、
    前記冷却塔に流入する冷却水の水圧を計測するための圧力計を冷却塔ごとに備え、
    前記複数個の冷却塔の前記温度計により測定した冷却水出口温度により前記ファンの回転数を冷却塔ごとに制御し、前記圧力計により測定した水圧から定まる前記冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合に、前記ファンを停止する制御装置を備えたことを特徴とする冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群。
JP2006169057A 2006-06-19 2006-06-19 冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群 Active JP4505436B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006169057A JP4505436B2 (ja) 2006-06-19 2006-06-19 冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006169057A JP4505436B2 (ja) 2006-06-19 2006-06-19 冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007333361A JP2007333361A (ja) 2007-12-27
JP4505436B2 true JP4505436B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=38932993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006169057A Active JP4505436B2 (ja) 2006-06-19 2006-06-19 冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4505436B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102401608A (zh) * 2011-11-30 2012-04-04 南京大洋冷却塔股份有限公司 一种基于能量管理和智能控制的太阳能冷却塔
CN102914210A (zh) * 2012-11-09 2013-02-06 江阴市华宏化纤有限公司 循环水温度自动控制系统

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5404132B2 (ja) 2009-03-30 2014-01-29 三菱重工業株式会社 熱源システムおよびその制御方法
JP6090904B2 (ja) * 2012-02-29 2017-03-08 三菱重工業株式会社 冷却塔制御装置、冷却塔制御方法、及び熱源システム
CN104329957B (zh) * 2014-09-26 2016-05-04 中建三局第二建设工程有限责任公司 可降低湿热空气返混率的空调冷却塔群
CN104848708B (zh) * 2015-04-22 2017-01-25 华北电力大学 一种基于温度场和流速场的空冷岛阵列控制方法
CN105674791B (zh) * 2015-06-09 2018-08-21 邻元科技(北京)有限公司 基于无中心网络的冷却塔系统、冷却塔控制器及控制方法
JP6408972B2 (ja) * 2015-10-05 2018-10-17 日本エア・リキード株式会社 冷却塔制御システムおよび冷却塔制御方法
CN106123215B (zh) * 2016-06-27 2019-04-16 新奥泛能网络科技股份有限公司 一种空调冷却水系统控制方法及装置
US10619953B2 (en) * 2017-11-15 2020-04-14 Baltimore Aircoil Company, Inc. Automated control of heat exchanger operation
KR102298261B1 (ko) * 2020-07-13 2021-09-03 나민수 건조기의 응축기 제어방법
CN116379832B (zh) * 2023-04-14 2023-12-26 广州林旺空调工程有限公司 一种冷却塔智慧控制系统

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5556599A (en) * 1978-10-23 1980-04-25 Sumitomo Chem Co Ltd Cooling tower controller
JPS6042597A (ja) * 1983-08-18 1985-03-06 Takasago Thermal Eng Co Lts 冷却塔の省動力運転制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5556599A (en) * 1978-10-23 1980-04-25 Sumitomo Chem Co Ltd Cooling tower controller
JPS6042597A (ja) * 1983-08-18 1985-03-06 Takasago Thermal Eng Co Lts 冷却塔の省動力運転制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102401608A (zh) * 2011-11-30 2012-04-04 南京大洋冷却塔股份有限公司 一种基于能量管理和智能控制的太阳能冷却塔
CN102914210A (zh) * 2012-11-09 2013-02-06 江阴市华宏化纤有限公司 循环水温度自动控制系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007333361A (ja) 2007-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4505436B2 (ja) 冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群
JP5234435B2 (ja) フリークーリング用の冷熱源装置並びに冷却システム及び冷却方法
US6868682B2 (en) Agent based control method and system for energy management
JP5777929B2 (ja) 冷熱源装置の運転制御システム
JP4505363B2 (ja) 空調システムの冷温水制御方法
JP5615559B2 (ja) 冷却システム
WO2008126428A1 (ja) 空調システム制御装置
JP5500615B2 (ja) 冷凍機冷却水温度安定化による省エネルギー制御運転方法
KR100863771B1 (ko) 능동 제어를 적용한 냉각탑 제어방법
JP5013974B2 (ja) 冷却水温度の推測方法および推測装置
JP2010270970A (ja) 熱源システム及びその制御方法並びにプログラム
JP2008145041A (ja) 空気調和装置及び空気調和能力評価方法
JP2008151481A (ja) 冷凍機の省エネルギー制御運転方法及び装置
JP2009041886A (ja) 空調熱源設備の性能評価装置
JP2010216771A (ja) 局所冷却システム、その制御装置、プログラム
JP4925885B2 (ja) 配管系設備における流量測定方法
JP6849345B2 (ja) 空調システムの制御装置、制御方法および制御プログラム
JP2011226680A (ja) 冷却水製造設備
JP2020183816A (ja) 熱源システム、目標運転容量推定方法、目標運転容量推定プログラム
JP6243644B2 (ja) フリークーリングシステム及びこれを用いたフリークーリング方法
JP2014102154A (ja) エンジン冷却水温調装置及び方法
JP2009008356A (ja) 台数制御システムおよび台数制御方法
JP6966307B2 (ja) 補機動力決定装置、プラント、補機動力決定方法、およびプログラム
JP6503029B2 (ja) 熱源システム制御方法及びその装置
JP6787726B2 (ja) 空調システムの制御装置、制御方法、制御プログラムおよび空調システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090819

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091015

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100226

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100330

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4505436

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 4