JP4505384B2 - 光学ヘッド、光ディスク装置及び集積回路 - Google Patents

光学ヘッド、光ディスク装置及び集積回路 Download PDF

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Description

本発明は、光ディスク等の情報記録媒体に対して、光学的に情報の記録または再生を行う光学ヘッド、光学ヘッドを具備した光ディスク装置、集積回路に関するものである。
従来の光ディスク用の光学ヘッドとして、特許文献1に開示されているように、光ディスクと光学ヘッドの光軸の相対的な傾きを検出する機能を備えたものがある。
図22は特許文献1に記載された従来の光学ヘッドの構成を説明する図である。符号101は光源を、また符号102は光学ヘッドの光軸を、また符合103はビームスプリッタを、また符合104は対物レンズを、また符合105は光ディスクを、また符合106は検出光学系を、また符合107は受光手段を、また符合108は光ディスクの傾きを検出するチルト検出手段を、また符合109は信号演算部を、また符合110は入力信号をk0倍する増幅アンプを、また符合111は差動アンプを、また符合PP1,PP2は信号演算部109で検出される2つの差信号を、また符合TILTはチルト検出手段108で生成される傾き検出信号を、それぞれ表している。
図23は前記受光手段107の受光領域と、それに入射する光束を示した図である。図23に示すように、受光領域107は、6つの領域107a〜107fからなり、各領域107a〜107fは、それぞれ入射した光束112に応じた光量を検出する領域となっている。光束112の左右にある円弧で囲まれた2つの領域112a,112bは、光ディスク105の情報トラックの溝で回折された回折光の0次成分と±1次成分が重なった領域を表している。また、図中に記した矢印は情報トラックの方向を表している。
図22に示すように、光源101から発せられたレーザ光はビームスプリッタ103を透過し、対物レンズ104によって光ディスク105の情報記録面に集光される。光ディスク105で反射された光は、再び対物レンズ104を透過し、ビームスプリッタ103で反射される。そしてこの光は、検出光学系106により受光手段107に導かれる。
図23に示すように、受光手段107に入射した光束112は受光領域107a〜107fによってそれぞれ受光され、信号演算部109により、差信号PP1及び差信号PP2が検出される。これら2つの差信号PP1とPP2を、各受光領域107a〜107fからの出力電気信号を用いて表すと、
PP1=107c+107e−(107d+107f)
PP2=107a−107b
となる。なお、この関係式中の107a〜107fは各受光領域からの出力電気信号を意味している。
チルト検出手段108において、差信号PP1は増幅アンプ110でk0倍された後、差動アンプ111により差信号PP2から差し引かれ、信号TILTとして出力される。すなわち、信号TILTは、
TILT=PP2−k0*PP1
で表される(印*は掛け算の記号を表す。以下、同様)。ここで、定数k0は、対物レンズ104の光軸と光学ヘッドの光軸102の位置ずれによって生じる差信号PP2のオフセットを、差信号PP1に生じたオフセットで補正するように決定される。このため、信号TILTは対物レンズ104の位置ずれによるオフセットが生じない信号となる。
光ディスク105が光学ヘッドの光軸102に対して傾いた場合、光が光ディスク105の透明基板を通過する際にコマ収差が発生する。このコマ収差は、前述の情報トラックからの回折光の0次成分と±1次成分が重なった領域の波面を主に変形させる。この波面の変形は、差信号PP1を検出する領域と差信号PP2を検出する領域とで異なっており、それらの領域で検出される信号は、情報トラックによってそれぞれ異なる変調を受けることになる。このため、その変調の差は光ディスクの傾きを表しており信号TILTに現れる。したがって、光スポットが情報トラックの中心をトレースしているときの信号TILTを検出することによって、対物レンズ104の位置ずれの影響を受けにくい光ディスク傾き検出が可能となる。
特開2003−45058号公報
しかしながら前述した従来の光ヘッドの構成では、記録がなされた情報トラックと記録がなされていない情報トラックの反射率が異なる、例えば相変化型の光ディスク等においては、光束の中央部における光強度分布の対称性が大きく変化し、光ディスク傾き検出信号に検出誤差が生じるという課題を有していた。
そこで、図24に示すように光束112の中央部での光強度分布の対称性変化が大きい領域(回折光の0次成分のみの領域、または、0次成分を主として含む領域)に遮光部113(N領域)を配置することにより、差信号PP1と差信号PP2の対称性変化の影響を低減できることが知られている。
図25は、光ディスク105の情報トラックの断面を模式的に表したものである。それぞれの情報トラックには、情報トラック番号1〜9を付してある。
情報トラック1〜9のうち、トラック4〜6は記録がなされた情報トラックを表しており、トラック1〜3,7〜9は記録がなされていない情報トラックを表している。ハッチングを施して示した情報トラック4〜6のみが、記録がなされて反射率が低くなっていることを表している。
図26(a)(b)は、図24に示した受光領域について、図25に示した情報トラックのパターンが周期的に繰り返したとして、これら1〜9の情報トラックを光スポットが横切るときに生じる信号TILTのレベルをシミュレーションした結果である。
なお、計算条件は以下の通りである。すなわち、光源の波長は405nm、対物レンズのNAは0.85、光ディスクの透明基板の厚さは100μm、情報トラックのピッチは0.32μm、情報トラックのグルーブ幅は0.2μm、情報トラックの深さは1/12波長、記録された情報トラックの反射率は0.6、記録されていない情報トラックの反射率は1.0、光ディスクの傾きは0degとした。また、信号PP2を検出する受光領域107aと受光領域107bの情報トラック方向の幅は光束径の0.30倍とし、信号PP1を検出する受光領域107c、107d、107e、107fの情報トラック方向の幅は光束径の0.60倍とし、それより外側の領域は計算の条件としては使用していない。また、遮光部113(N領域)の情報トラックに垂直な方向の幅は光束径の0.35倍とした。また、定数k0の値は、前述した対物レンズの位置ずれ±100μmで生じるオフセットを補正するように決定し、今回は1.20とした。
計算結果を図26(a)(b)に示している。図26(a)の3本の折れ線は、デフォーカス量を0μmとし、対物レンズの位置ずれ量を0μm、±100μmとして計算したものである。また、図26(b)の5本の折れ線は、対物レンズの位置ずれ量を0μmとし、デフォーカス量を0μm、±0.1μm、±0.2μmとして計算したものである。これらの図において、横軸は図25の情報トラック番号に対応しており、縦軸は光ディスク傾き検出信号TILTを光ディスク傾き量に換算したもの(単位:deg)である。
図26(a)、(b)より、以下のことがわかる。すなわち、対物レンズの位置ずれによる光ディスク傾き検出信号の変動を抑えるように定数k0を決定した場合には、図26(a)のように、対物レンズの光軸が光ヘッドの光軸から位置ずれしても、トラック番号に関わらず、光ディスク傾き検出信号、すなわち、チルト検出信号を十分小さく抑えることができる。一方、デフォーカスが生じた場合には、図26(b)に示されるように、特に記録がなされた情報トラックと記録がなされていない情報トラックとの境界であるトラック番号3、4、6、7の近辺での光ディスク傾き検出信号のレベルが変動する。このため、記録された情報トラックと記録されていない情報トラックとの境界で、あたかも光ディスク傾きを検出したかのような誤差を生じてしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するもので、記録された情報トラックと記録されていない情報トラックとの境界でも、デフォーカスの影響が少ない光ディスク傾き信号検出が得られる光学ヘッド、集積回路および光ディスク装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のような手段を適用する。
本発明は、光源と、この光源から照射されたレーザ光を光ディスクの情報トラック上に集光させる対物レンズと、前記情報トラックで反射された光束を受光する受光手段とを備えた光学ヘッドであって、前記受光手段は、前記対物レンズの光軸を通り且つ前記情報トラックの接線方向と平行な直線状の縦分割線と、この縦分割線に直交し且つ前記光軸に対して互いに対称に配置された直線状の第1横分割線および第2横分割線と、前記両横分割線間で前記縦分割線及び前記両横分割線の何れもから離間した状態で前記縦分割線に対して互いに対称に配置された第1区画線及び第2区画線とにより、複数の領域に分割された光束入射領域を備え、前記第1区画線及び前記第2区画線は、前記両横分割線に平行な一対の横線と、この横線の縦分割線側端部同士を結合する内側線とからなり、前記光束入射領域は、前記両横分割線間で前記縦分割線にまたがるようにN領域が設けられるとともに、前記両横分割線間において前記縦分割線によって仕切られた一方の領域が前記第1区画線によって前記光軸側のA2領域と残りのA1領域とに分割され、かつ、前記両横分割線間において前記縦分割線によって仕切られた他方の領域が前記第2区画線によって前記光軸側のB2領域と残りのB1領域とに分割され、前記A1領域と前記B1領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置され、前記A2領域と前記B2領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置され、前記受光手段の光束入射領域に入射した光量に応じて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きを検出するチルト検出手段が設けられている。
前記光学ヘッドにおいて、前記A1領域と前記B1領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域のうちの中央部の光量を主として検出する領域であるのが好ましい。
また、前記A2領域と前記B2領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域のうちの前記中央部を除いた部分の光量を主として検出する領域であるのがより好ましい。
また、前記第1区画線及び前記第2区画線の内側線は、それぞれ円弧状に形成され、前記光束の半径に対する前記内側線の曲率半径の比は、0.5以上でかつ1.2以下であるのが好ましい。
また、前記受光手段は、受光素子によって構成されるとともに、前記光束入射領域がこの受光素子に設けられ、前記チルト検出手段は、前記受光素子のA1領域から得られる信号と前記受光素子のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光素子のA2領域から得られる信号と前記受光素子のB2領域から得られる信号との差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行う構成でもよい。
また、前記受光手段は、前記情報トラックで反射された光束を複数の光束に分光する分光素子と、この分光素子で分光された各光束を別個に受光する受光素子とを備え、前記光束入射領域は前記分光素子に設けられ、前記チルト検出手段は、前記分光素子のA1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号の差信号である第1の差信号と、前記分光素子のA2領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB2領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号の差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行う構成でもよい。
また、前記光束入射領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置されたA3領域とB3領域とを有し、前記A3領域は、前記縦分割線に対してA1領域側の領域から前記N領域と前記A1領域と前記A2領域とを除く領域として形成され、前記B3領域は、前記縦分割線に対してB1領域側の領域から前記N領域と前記B1領域と前記B2領域とを除く領域として形成され、前記A3領域から得られる信号と前記B3領域から得られる信号の差信号を第3の差信号として、前記第1の差信号と前記第2の差信号の和信号と、前記第3の差信号とに基づいて、トラッキングエラー信号を生成するTE信号生成部が設けられているのが好ましい。
また、本発明は、光源と、この光源から照射されたレーザ光を光ディスクの情報トラック上に集光させる対物レンズと、前記情報トラックで反射された光束を受光する受光手段とを備えた光学ヘッドであって、前記受光手段は、前記対物レンズの光軸を通り且つ前記情報トラックの接線方向と平行な直線状の縦分割線と、この縦分割線から離間した状態で前記縦分割線に対して互いに対称に配置された2つの第1区画線および第2区画線と、前記縦分割線と第1区画線との間に配置された第3区画線と、前記縦分割線と第2区画線との間で前記光軸に対して前記第3区画線と対称に配置された第4区画線とにより、複数の領域に分割された光束入射領域を備え、前記第1区画線及び前記第2区画線は、前記縦分割線に垂直な方向に延びる一対の横線と、この横線の縦分割線側端部同士を結合する内側線とからなり、前記第3区画線及び前記第4区画線は、前記縦分割線に垂直な方向に延びる一対の横線と、この横線の縦分割線側端部同士を結合する内側線とからなり、前記光束入射領域は、前記縦分割線にまたがるようにN領域が設けられるとともに、前記第3区画線に対して前記光軸と反対側の領域が、前記第1区画線によって第3区画線側のA5領域と残りのA1領域とに分割され、前記第4区画線に対して前記光軸と反対側の領域が、前記第2区画線によって第4区画線側のB5領域と残りのB1領域とに分割され、前記A1領域と前記B1領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置され、前記A5領域と前記B5領域は、前記縦分割線に対して対称に配置され、前記受光手段の光束入射領域に入射した光量に応じて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きを検出するチルト検出手段が設けられている。
前記光学ヘッドにおいて、前記A1領域と前記B1領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域のうちの中央部の光量を主として検出する領域であるのが好ましい。
そして、前記A5領域と前記B5領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域の内の前記中央部を除いた部分の光量を主として検出する領域であるのがより好ましい。
また、前記第1〜第4区画線の前記内側線は、何れも円弧状に形成されているのが好ましい。
そして、前記第3区画線及び前記第4区画線の前記内側線は、何れも曲率半径が前記光束の半径と同等に形成されているのがより好ましい。
また、前記受光手段は、受光素子によって構成されるとともに、前記光束入射領域がこの受光素子に設けられ、前記チルト検出手段は、前記受光素子のA1領域から得られる信号と前記受光素子のB1領域から得られる信号の差信号である第1の差信号と、前記受光素子のA2領域から得られる信号と前記受光素子のB2領域から得られる信号の差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行う構成でもよい。
また、前記受光手段は、前記情報トラックで反射された光束を複数の光束に分光する分光素子と、この分光素子で分光された各光束を別個に受光する受光素子とを備え、前記光束入射領域は前記分光素子に設けられ、前記チルト検出手段は、前記分光素子のA1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記分光素子のA2領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB2領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行う構成でもよい。
また、前記光束入射領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置されたA6領域とB6領域とを有し、前記A6領域は、前記縦分割線に対してA1領域側の領域から前記N領域と前記A1領域と前記A5領域とを除く領域として形成され、前記B6領域は、前記縦分割線に対してB1領域側の領域から前記N領域と前記B1領域と前記B5領域とを除く領域として形成され、前記A6領域から得られる信号と前記B6領域から得られる信号の差信号を第3の差信号として、前記第1の差信号と前記第2の差信号の和信号と、前記第3の差信号とに基づいて、トラッキングエラー信号を生成するTE信号生成部が設けられているのが好ましい。
また、受光する光束の直径に対する前記A5領域における縦分割線方向の幅の比は、0.55以上でかつ0.65以下であり、受光する光束の直径に対する前記B5領域における縦分割線方向の幅の比は、0.55以上でかつ0.65以下であり、受光する光束の直径に対する前記A1領域における縦分割線方向の幅の比は、0.25以上でかつ0.35以下であり、受光する光束の直径に対する前記B1領域における縦分割線方向の幅の比は、0.25以上でかつ0.35以下であり、受光する光束の直径に対する前記A1領域及び前記B1領域間の間隔の比は、0.4以上でかつ0.5以下であり、受光する光束の直径に対する前記N領域における前記縦分割線に垂直な方向の幅の比は、0.2以上でかつ0.4以下であり、受光する光束の半径に対する前記第1区画線における前記内側線の曲率半径の比は、0.5以上でかつ1.2以下であり、受光する光束の半径に対する前記第2区画線における前記内側線の曲率半径の比は、0.5以上でかつ1.2以下であるのが好ましい。
また、本発明は、光源と、この光源から照射されたレーザ光を光ディスクの情報トラック上に集光させる対物レンズと、前記情報トラックで反射された光束を受光する受光手段とを備えた光学ヘッドであって、前記受光手段は、前記対物レンズの光軸を通り且つ前記情報トラックの接線方向と平行な直線状の縦分割線と、この縦分割線に直交し且つ前記光軸に対して互いに対称に配置された直線状の第1横分割線及び第2横分割線と、前記縦分割線によって仕切られた一方の領域内の前記両横分割線間に互いに間隔をおいて前記横分割線と平行に配置された第3横分割線及び第4横分割線と、前記縦分割線によって仕切られた他方の領域内の前記第1横分割線及び第2分割線間に互いに間隔をおいて前記横分割線と平行に配置された第5横分割線及び第6横分割線と、前記第1横分割線及び前記第2横分割線に対して前記光軸と反対側でこれら横分割線と平行に配置され且つ前記光軸に対して互いに対称に配置された第7横分割線及び第8横分割線とにより、複数の領域に分割された光束入射領域を備え、前記光束入射領域は、前記第1横分割線及び前記第2横分割線間で前記縦分割線にまたがるようにN領域が設けられるとともに、前記縦分割線によって仕切られた一方の領域における前記第1横分割線及び第2分割線間の領域が、前記第3横分割線及び前記第4横分割線間のA1領域と残りのA7領域とに分割され、前記縦分割線によって仕切られた他方の領域における前記第1横分割線及び第2分割線間の領域が、前記第5横分割線及び前記第6横分割線間のB1領域と残りのB7領域とに分割され、前記第7横分割線及び前記第8横分割線に対して前記光軸とは反対側の領域が、N2領域として設けられ、前記A1領域と前記B1領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置され、前記A7領域と前記B7領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置され、前記受光手段に入射した光量に基づいて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きを検出するチルト検出手段が設けられている。
前記光学ヘッドにおいて、前記受光手段は、前記光束入射領域に互いに前記縦分割線に対して対称に配置されたA8領域とB8領域とを有し、前記A8領域は、前記縦分割線によって仕切られた一方の領域のうち、前記A1領域、前記A7領域、前記N領域及び前記N2領域を除く領域として形成され、前記B8領域は、前記縦分割線によって仕切られた他方の領域のうち、前記B1領域、前記B7領域、前記N領域及び前記N2領域を除く領域として形成されているのが好ましい。
また、前記A8領域から得られる信号と前記B8領域から得られる信号の差信号を第3の差信号として、前記第1の差信号と前記第2の差信号の和信号と、前記第3の差信号とに基づいて、トラッキングエラー信号を生成するTE信号生成部が設けられているのが好ましい。
また、受光する光束の直径に対する前記N領域の前記縦分割線と垂直な方向における幅の比は、0.35以上でかつ0.45以下であり、受光する光束の直径に対する前記N領域の縦分割線方向における幅の比は、0.5以上でかつ0.6以下であり、受光する光束の直径に対する前記A1領域の縦分割線方向における幅の比は、0.2以上でかつ0.32以下であり、受光する光束の直径に対する前記B1領域の縦分割線方向における幅の比は、0.2以上でかつ0.32以下であり、受光する光束の直径に対する前記N2領域間の間隔の比は、0.75以上でかつ0.85以下であるのが好ましい。
また、本発明は、光源と、この光源から照射されたレーザ光を光ディスクの情報トラック上に集光させる対物レンズと、前記情報トラックで反射された光束を受光する受光手段とを備えた光学ヘッドであって、前記受光手段は、前記対物レンズの光軸を通り且つ前記情報トラックの接線方向と平行な直線状の縦分割線と、この縦分割線に垂直な方向に延び且つ前記縦分割線に対して互いに対称に配置された一対の第1横分割線と、この一対の第1横分割線と平行で且つ前記縦分割線に対して互いに対称に配置された一対の第2横分割線と、前記縦分割線によって仕切られた一方の領域内の前記第1横分割線及び前記第2横分割線間に互いに間隔をおいて前記横分割線と平行に配置された第3横分割線及び第4横分割線と、前記縦分割線によって仕切られた他方の領域内の前記第1横分割線及び第2分割線間に互いに間隔をおいて前記横分割線と平行に配置された第5横分割線及び第6横分割線と、前記縦分割線と平行に延び且つ一方の前記第1横分割線、前記第3横分割線、前記第4横分割線及び一方の前記第2横分割線の内端部同士を結合する第1内側線と、前記縦分割線と平行に延び且つ他方の前記第1横分割線、前記第5横分割線、前記第6横分割線及び他方の前記第2横分割線の内端部同士を結合する第2内側線と、前記第1横分割線及び前記第2横分割線に対して前記光軸と反対側でこれら横分割線と平行に配置され且つ前記光軸に対して互いに対称に配置された第7横分割線及び第8横分割線とにより、複数の領域に分割された光束入射領域を備え、前記光束入射領域は、前記第1内側線及び前記第2内側線の間に前記縦分割線にまたがるように配置されたN領域が設けられるとともに、前記縦分割線によって仕切られた一方の領域のうち、前記第1横分割線、前記第2分割線及び前記第1内側線で区画された領域が、前記第3横分割線及び前記第4横分割線間のA1領域と残りのA7領域とに分割され、前記縦分割線によって仕切られた他方の領域のうち、前記第1横分割線、前記第2分割線及び前記第2内側線で区画された領域が、前記第5横分割線及び前記第6横分割線間のB1領域と残りのB7領域とに分割され、前記第7横分割線及び前記第8横分割線に対して前記光軸とは反対側の領域が、N2領域として設けられ、前記一対の第1横分割線と前記一対の第2横分割線とは、前記光軸に対して対称に配置され、前記A1領域と前記B1領域は、前記縦分割線に対して対称に配置され、前記A7領域と前記B7領域は、前記縦分割線に対して対称に配置され、前記受光手段で受光された光量に基づいて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きを検出するチルト検出手段が設けられている。
前記光学ヘッドにおいて、前記A1領域と前記B1領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域のうちの中央部の光量を主として検出する領域であるのが好ましい。
そして、前記A7領域と前記B7領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域の内の前記中央部を除いた部分の光量を主として検出する領域であるのが好ましい。
また、前記受光手段は、前記光束入射領域に互いに前記縦分割線に対して対称に配置されたA8領域とB8領域とを有し、前記A8領域は、前記縦分割線によって仕切られた一方の領域のうち、前記A1領域、前記A7領域、前記N領域及び前記N2領域を除く領域として形成され、前記B8領域は、前記縦分割線によって仕切られた他方の領域のうち、前記B1領域、前記B7領域、前記N領域及び前記N2領域を除く領域として形成されているのが好ましい。
また、前記A8領域から得られる信号と前記B8領域から得られる信号との差信号を第3の差信号として、前記第1の差信号と前記第2の差信号の和信号と、前記第3の差信号とに基づいて、トラッキングエラー信号を生成するTE信号生成部が設けられているのが好ましい。
また、受光する光束の直径に対する前記N領域の前記縦分割線と垂直な方向における幅の比は、0.3以上でかつ0.4以下であり、受光する光束の直径に対する前記N領域の縦分割線方向における幅の比は、0.54以上でかつ0.65以下であり、受光する光束の直径に対する前記A1領域及び前記B1領域間の間隔の比は、0.35以上でかつ0.45以下であり、受光する光束の直径に対する前記A1領域の縦分割線方向における幅の比は、0.25以上でかつ0.38以下であり、受光する光束の直径に対する前記B1領域の縦分割線方向における幅の比は、0.25以上でかつ0.38以下であり、受光する光束の直径に対する前記N2領域間の間隔の比は、0.8以上でかつ0.92以下であるのが好ましい。
また、前記受光手段は、受光素子によって構成されるとともに、前記光束入射領域がこの受光素子に設けられ、前記チルト検出手段は、前記受光素子のA1領域から得られる信号と前記受光素子のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光素子のA7領域から得られる信号と前記受光素子のB7領域から得られる信号との差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行う構成としてもよい。
また、前記受光手段は、受光素子によって構成されるとともに、前記光束入射領域がこの受光素子に設けられ、前記チルト検出手段は、前記受光素子のA1領域から得られる信号と前記受光素子のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光素子のA7領域から得られる信号と前記受光素子のB7領域から得られる信号との差信号である第2の差信号と、前記受光素子のA8領域から得られる信号と前記受光素子のB8領域から得られる信号との差信号である第3の差信号とに基づいて、チルト検出を行う構成としてもよい。
また、前記受光手段は、前記情報トラックで反射された光束を複数の光束に分光する分光素子と、この分光素子で分光された各光束を別個に受光する受光素子とを備え、前記光束入射領域は前記分光素子に設けられ、前記チルト検出手段は、前記分光素子のA1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記分光素子のA7領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB7領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行う構成としてもよい。
また、前記受光手段は、前記情報トラックで反射された光束を複数の光束に分光する分光素子と、この分光素子で分光された各光束を別個に受光する受光素子とを備え、前記光束入射領域は前記分光素子に設けられ、前記チルト検出手段は、前記分光素子のA1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記分光素子のA7領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB7領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第2の差信号と、前記分光素子のA8領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB8領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第3の差信号とに基づいて、チルト検出を行う構成としてもよい。
ここで、前記チルト検出手段は、前記第1の差信号と、前記第2の差信号を比較するのが好ましい。
また、前記チルト検出手段は、前記第1の差信号と前記第2の差信号の少なくとも一方に所定の重み係数を乗じた後、前記第1の差信号と前記第2の差信号の差信号を生成するのが好ましい。
また、前記チルト検出手段は、前記第1の差信号と、前記第2の差信号の、位相または位相差に基づく信号を検出するのが好ましい。
また、前記光ディスクは、情報が記録された情報トラックと情報が記録されていない情報トラックとで光の反射率が異なるように構成されているのが好ましい。
また、本発明は、前記光学ヘッドと、光ディスクを駆動する光ディスク駆動部と、前記光学ヘッド及び前記光ディスク駆動部を制御する制御部とを備えていることを特徴とする光ディスク装置である。
また、本発明は、前記光学ヘッドにおける前記受光手段から信号に基づいて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きに応じたチルト信号を導出する集積回路であって、前記受光手段のA1領域から得られる信号と前記受光手段のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光手段のA2領域から得られる信号と前記受光手段のB2領域から得られる信号との差信号である第2の差信号の少なくとも一方に所定の重み係数を乗じた後、前記第1の差信号と前記第2の差信号との差信号を生成し、この生成された差信号に基づいて、前記チルト信号を導出する。
また、本発明は、前記光学ヘッドにおける前記受光手段から信号に基づいて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きに応じたチルト信号を導出する集積回路であって、前記受光手段のA1領域から得られる信号と前記受光手段のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光手段のA5領域から得られる信号と前記受光手段のB5領域から得られる信号との差信号である第2の差信号の少なくとも一方に所定の重み係数を乗じた後、前記第1の差信号と前記第2の差信号の差信号を生成し、この生成された差信号に基づいて、前記チルト信号を導出する。
また、本発明は、前記光学ヘッドにおける前記受光手段から信号に基づいて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きに応じたチルト信号を導出する集積回路であって、前記受光手段のA1領域から得られる信号と前記受光手段のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光手段のA7領域から得られる信号と前記受光手段のB7領域から得られる信号との差信号である第2の差信号の少なくとも一方に所定の重み係数を乗じた後、前記第1の差信号と前記第2の差信号の差信号を生成し、この生成された差信号に基づいて、前記チルト信号を導出する。
ここで、前記重み係数は、前記対物レンズの位置ずれに伴って生ずる差信号のオフセットと、情報が記録されたトラックと情報が記録されていない情報トラックとの境界で生ずる差信号のオフセットとの双方を低減するように設定されるのが好ましい。
本発明によって、隣接する情報トラックの反射率が異なる場所でも、デフォーカスや対物位置ずれの影響が少ない、高精度な光ディスク傾き検出が可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本実施の形態における光学ヘッドの構成図である。図1に示すように、本光学ヘッドは、光源1と、ビームスプリッタ3と、対物レンズ4と、検出光学系6と、受光手段の一例としての受光素子7と、チルト検出手段の一例としてのチルト検出器8とを備えている。チルト検出器8は、信号演算部9と位相差検出部10とを機能的に有する集積回路11を備えている。集積回路11において、信号演算部9から2つの信号P1,P2が位相差検出部10へ出力されるようになっている。
光源1は、例えば波長405nmの光を出射するものである。対物レンズ4は、開口数(NA)が0.85に設定されている。光学ヘッドの光軸2は光ディスク5に垂直になっており、対物レンズ4は、光軸がこの光軸2に一致するように配置されている。
光ディスク5の諸元を例示すると以下の通りとなる。すなわち、透明基板の厚さは100μmであり、情報トラックのピッチは0.32μmであり、情報トラックのグルーブ幅は0.2μmであり、情報トラックの深さは1/12波長であり、記録された情報トラックの反射率は0.6であり、記録されていない情報トラックの反射率は1.0である。この光ディスク5は、いわゆる相変化型の光情報記録媒体である。
光源1から発せられたレーザ光はビームスプリッタ3を透過し、対物レンズ4により光ディスク5の透明基板を通して情報記録面に集光される。光ディスク5で反射された光束は、再び対物レンズ4を通過し、ビームスプリッタ3で反射され、検出光学系6により受光素子7に導かれ、ここで複数の領域に分割されて受光される。
受光素子7の受光信号は、チルト検出器8に導かれ、信号演算部9で演算されて2つのプッシュプル信号P1,P2が検出される。これらの信号P1,P2は位相差検出部10に入力され、情報トラックによる変調波形の位相差が検出されて信号TLとして出力される。なお一般的な光学ヘッドとしては、フォーカス検出手段やトラッキング検出手段、情報信号検出手段などの構成要素が必要であるが、本発明の説明には不要であるため、その説明を省略する。
図2は、受光素子7の光束入射領域としての受光領域を示しており、この受光領域に入射された光束12のパターンを破線で示している。同図に示すように、受光領域は、長方形状に構成されている。なお、図2は、情報トラックの接線方向が上下になるように描いたものである。言い換えると、図の左右方向は、光ディスク5の半径方向になっている。
光ディスク5で反射する際に情報トラック溝で回折された光束12の0次成分は、受光領域のほぼ中央で受光される。また、情報トラック溝で回折された回折光の±1次成分も受光領域で受光されるが、この±1次成分は、0次成分に対して光ディスク5の半径方向にずれたところに入射される。この±1次成分は、その一部が0次成分と重なって受光領域に受光される。図2に示す光束12における左右の円弧で囲まれた2つの領域は、この0次成分と±1次成分とが重なっている領域を表している。
受光領域は、A1領域としての領域7aと、B1領域としての領域7bと、A2領域としての領域7cと、B2領域としての領域7dと、A3領域としての領域7e,7gと、B3領域としての領域7f,7hと、N領域としての領域13とを備えている。
受光領域は、光ディスク5の情報トラックの接線と平行な方向に延びる縦分割線61によって左右に分割され、この分割された領域がさらに2つの横分割線(第1横分割線及び第2横分割線)62,63によって縦に3つに分割されている。縦分割線61は、レンズシフトがない状態での対物レンズ4の光軸4aを通っている。第1横分割線62及び第2横分割線63は、縦分割線61に直交し、かつ対物レンズ4の光軸4aに対して対称に配置された直線となっている。第1横分割線62と第2横分割線63との間隔は、前記0次成分と±1次成分とが重なっている領域の縦幅におよそ合わせてある。
前記領域13は、光束12の中央部に存在する回折光の0次成分のみ、または0次成分を主として含む領域に配置された遮光部である。領域13は、縦長矩形状に形成されており、縦分割線61の一部を含むように受光領域の中央に設けられている。領域13は、第1横分割線62と第2横分割線63の間に設けられている。
第1横分割線62と第2横分割線63との間の領域うち、領域13に対して図2の左側の領域は、第1区画線65によって前記領域7aと前記領域7cに分割され、また領域13に対して図2の右側の領域は、第2区画線66によって前記領域7bと前記領域7dに分割されている。
領域7a及び領域7bは、区画線65,66に対して対物レンズ4の光軸4aとは反対側に位置している。領域7a及び領域7bは、領域13から左右に離間し、縦分割線61に対して左右対称に形成されている。領域7a〜7dの4つの領域が、チルト検出に使用される。
前記領域7cは、領域7aと第1横分割線62との間のA21領域としての領域7c1と、領域7aと第2横分割線63との間のA22領域としての領域7c2と、領域7c1と領域7c2とを接続するA23領域としての領域7c3とを有している。領域7c3は、領域7aと領域13の間に配置されている。
前記領域7dは、領域7bと第1横分割線62との間のB21領域としての領域7d1と、領域7bと第2横分割線63との間のB22領域としての領域7d2と、領域7d1と領域7d2とを接続するB23領域としての領域7d3とを有している。領域7d3は、領域7bと領域13の間に配置されている。
第1横分割線62に対して光軸4aと反対側の領域は、縦分割線61によって左右に分割されており、左側の領域が前記領域7eとして構成され、右側の領域が前記領域7fとして構成されている。
第2横分割線63に対して光軸4aと反対側の領域は、縦分割線61によって左右に分割されており、左側の領域が前記領域7gとして構成され、右側の領域が前記領域7hとして構成されている。領域7e,7gは、縦分割線61よりも左側の領域から領域13と領域7aと領域7cを除いた領域であり、領域7f,7hは、縦分割線61よりも右側の領域から領域13と領域7bと領域7dを除いた領域である。
第1区画線65及び第2区画線66は、縦分割線61に垂直な方向に延びる一対の横線65a,66a,65b,66bと、両横線65a,66a,65b,66bの内端部同士を結合する円弧状に形成された内側線65c,66cとをそれぞれ有する。そして、横線65aが領域7aと領域7c1の境界をなし、横線65bが領域7aと領域7c2の境界をなし、内側線65cが領域7aと領域7c3の境界をなしている。また、横線66aが領域7bと領域7d1の境界をなし、横線66bが領域7bと領域7d2の境界をなし、内側線66cが領域7bと領域7d3の境界をなしている。
領域7aおよび領域7bの縦幅(情報トラック方向の最大幅)は、受光する光束12の直径の0.2倍以上で0.5倍以下とするのが好ましく、0.25倍以上で0.35倍以下とするのがより好ましい。領域7aと領域7bの間隔は、受光する光束の直径の0.3倍以上で0.6倍以下とするのが好ましく、0.4倍以上で0.5倍以下とするのがより好ましい。図2の受光素子7の場合、領域7aおよび領域7bの縦幅を約0.30倍とし、領域7aと領域7bの間隔を約0.47倍としている。また、区画線65,66を構成する内側線65c,66cの曲率半径は、受光する光束12の半径の0.5倍以上で1.2倍以下程度とするのが好ましい。図2の受光素子7の場合、約1.0倍としている。
図2より分かるように、領域7a及び領域7bは、受光した回折光の0次光と±1次光が重なり合う領域におけるそれぞれのほぼ中央部を含む領域である。この中央部は、チルト又はレンズシフトによる光量変化が最も顕著に表れる部位を意味している。
前記信号P1は、領域7aと領域7bから得られる変調波形の差信号であり、いわゆるプッシュプル信号である。この信号P1を領域7a,7bからの出力電気信号S7a,S7bを用いて表すと、
P1=S7a−S7b
となる。また、前記信号P2は、領域7cと領域7dから得られる変調波形の差信号であり、いわゆるプッシュプル信号である。この信号P2を領域7c,7dからの出力電気信号S7c,S7dを用いて表すと、
P2=S7c−S7d
で表される。
光ディスク5の傾きに応じて、信号P1と信号P2の位相差が変化し、その変化する方向は光ディスク5の傾き方向によって正又は負となる。従って、この位相差と変化方向を検出すれば、チルト検出すなわち光ディスク5の傾き検出ができる。具体的には、信号P1と信号P2の位相または位相差に基づいて、信号P1、信号P2の一方または両方の信号を検出し、これらから光ディスク傾き検出信号である信号TLを生成する。位相差の検出は、一般的な方法を使うことが可能である。例えば、信号P1、信号P2を、ハイパスフィルタを通してDC成分を除去した後、信号P1がゼロクロスするタイミングで信号P2のレベルを検出し、チルト信号TLとして出力することができる。
また従来例と同様に、光学ヘッドの光軸2に対する対物レンズ4の光軸4aの位置ずれによって生じるオフセットが補正されるように所定の定数kを設定し、
TL=P1−k*P2
という演算によってチルト信号TLを得る場合は、光スポットが情報トラックをトレースしているときのチルト信号TLのレベルを検出することにより、対物レンズ4の位置ずれの影響を受けにくいチルト検出が可能である。すなわち、対物レンズ4が情報トラック方向に対して垂直の方向に移動可能である場合、受光素子7に入射する光束12は、対物レンズ4の移動に伴って、受光素子7上で左右に移動する。この光束12の受光領域上での移動距離は、対物レンズ4の寸法、受光素子7の寸法、光ヘッドの各部品間の距離、光学的特性等によって決まるが、通常の対物レンズ4の移動に対して、受光領域上での光束12の移動距離を、受光した光束12の直径の±10%程度に設定するのが好ましい。この程度の移動により、各領域7a〜7dで受光した光の強度がそれぞれ変化する。このとき、領域7a,7bの受光強度が増加すると、領域7c,7dの受光強度が減少する。そして、信号P1,P2がともに変化するが、それぞれの変化の大きさが領域7a〜7dの形状により異なるため、適宜設定されたこれらの領域7a〜7dの形状に応じて、レンズシフト時のチルト信号TL(=P1−k*P2)の変化が小さくなるような定数kを選ぶことにより、対物レンズ4の移動によるチルト信号TLへの影響を小さくすることができる。
図3(a)及び図3(b)は、図2に示した本実施の形態の受光素子7について、図25に示したのと同様に、反射率が異なる情報トラックのパターンが周期的に繰り返したとして、これら1〜9の情報トラックを光スポットが横切るときに生じるチルト信号TLのレベルの変動をシミュレーションした結果である。なお、従来例との比較のため、チルト信号TLは、
TL=P1−k*P2
として検出されるものとした。
計算条件は以下の通りである。すなわち、光源の波長を405nmとし、対物レンズのNAを0.85とし、光ディスクの透明基板の厚さを100μmとし、情報トラックのピッチを0.32μmとし、情報トラックのグルーブ幅を0.2μmとし、情報トラックの深さを1/12波長とし、記録された情報トラックの反射率0.6とし、記録されていない情報トラックの反射率を1.0とし、光ディスクの傾きを0degとした。
このシミュレーションにおいては、図2における、信号P1を検出する領域7a(A1領域)と領域7b(B1領域)の縦幅(情報トラックの接線方向の幅)の光束直径に対する比を0.30とし、領域7aと領域7bの間の間隔の光束直径に対する比を0.47とし、第1区画線65の内側線65cの曲率半径及び第2区画線66の内側線66cの曲率半径を光束12の半径と等しくした。また、信号P2を検出する領域7c,7dの縦幅(情報トラック方向の幅)、すなわち第1横分割線62と第2横分割線63の間の間隔を光束径の0.60倍とした。なお、それより外側の領域は計算には使用していない。さらに、領域13(N領域)の横幅(情報トラックの接線方向に垂直な方向の幅)の光束直径に対する比は0.35とした。また、定数kの値は、対物レンズの位置ずれ±100μmで生じるオフセットを補正するように決定し、1.14とした。
図3(a)の3本の折れ線は、デフォーカス量が0μmの場合において、対物レンズの位置ずれ0μm、±100μmについて計算したものである。図3(b)の5本の折れ線は、対物レンズの位置ずれが0μmの場合において、デフォーカス量が0μm、±0.1μm、±0.2μmについて計算したものである。これらの図は、横軸が図25の情報トラック番号に対応し、縦軸がチルト信号TLを光ディスク傾き量に換算したもの(単位:deg)としている。
図26(b)に示した従来例では、デフォーカスによる光ディスク傾きの検出誤差が最大で0.17deg(p−p)あったが、図3(b)に示す本実施形態では、0.10deg(p−p)となっている。これは、本実施の形態の受光素子7では、信号P1と、信号P2に定数kを乗じた信号が、デフォーカスと対物レンズの位置ずれに対してほぼ等しいオフセットを生じているため、光ディスク傾き検出信号であるチルト信号TLが、デフォーカスと対物レンズの位置ずれとの両方の影響を受けにくくなっていることを示している。なお、前記検出誤差は、記録された情報トラックと記録されていない情報トラックの境界付近における検出信号の最大値(deg)と最小値(deg)の差の値を差している。
このように、本発明では、光束12内において、特にデフォーカスの影響が大きい領域、即ち図2に示す領域7a、7bと領域13の間の領域を、信号P1と信号P2に適切に振り分けることにより、デフォーカスと対物レンズの位置ずれの両方の影響が少ない高精度な光ディスク傾き検出信号を得ることが可能となっている。
本実施形態のチルト検出器8では、第1の差信号である信号P1と第2の差信号である信号P2に定数kを乗じたものとに基づいて、差信号TLを生成したが、これに代え、チルト検出器8は、信号P1と信号P2の少なくとも一方に所定の重み係数を乗じた後、信号P1と信号P2の差信号を生成してもよい。すなわち信号P1と信号P2を引き算する際の、それぞれの重み係数の比が定数kであればよい。
なお、チルト検出器8は、第1の差信号P1と第2の差信号P2の大小を比較する比較回路を備え、この比較回路での比較結果により光ディスクの傾き方向をチルト信号TLとして検出し、チルト信号TLが1か0、あるいは、正か負かにより、対物レンズ4の傾きを微調整して、光ディスクの傾き量に応じたチルト補正を行うようにしてもよい。
信号P1と信号P2の位相差を検出する場合においても、デフォーカスと対物レンズ4の位置ずれを光ディスク傾きと誤出力する程度を、本発明の受光素子7により大幅に低減することができる。
ここで、領域7e〜7h(すなわち光束12のうちで領域7a〜7dと領域13(遮光部)を除いた領域)は、本実施の形態ではチルト検出のために使用していない。これは後述(実施の形態3)において他の目的で使用することを想定しているためである。このため、領域7e〜7hを省略することも可能である。
図4(a)(b)は、光ディスクが傾いたときの受光素子7上での光量分布の変化を模式的に示した図である。光ディスクが傾いていない状態では、図4(a)に示すように、0次光と±1次光が重なる領域12a,12bの光量分布は左右領域ともほぼ同じであり、領域12a,12b内の光量分布もほぼ一様である。これに対し、光ディスクが傾いた状態では、図4(b)に示すように、左右領域12a,12bの一方において中央部の光量が減少し、他方の領域12b,12aでは、中央部の光量が増大する。
すなわち、光ディスクの傾き量が増えると、0次光と±1次光が重なる領域12a,12bの中央部の光量変化も増大し、信号P1が正または負に増大する一方、信号P2は逆符号の増大となるため、両者を差し引いて得られるチルト信号TLにより、光ディスクの傾き量を検出することができる。
なお、上述の説明は光スポットが情報トラック上をトレースしている場合であり、光スポットが情報トラックに対して直交する方向に移動している場合(情報トラックを横断している場合)には、左右領域の光量は光スポットの位置に応じて変動することとなる。
受光領域の分割形状は、本実施の形態での説明から分かるように、図2の例に限られるものではない。すなわち、光束12のうち0次光と±1次光を受光する領域を、領域7aと領域7cでどのように配分するかが重要であり、分割線の形状は図2に示した形状以外でもよい。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施形態2に係る光学ヘッドに適用された受光素子17の受光領域を示している。17a〜17dはそれぞれ分割された受光領域である。なお本実施の形態は、前述の実施の形態1と類似しているため、共通な構成要素については図1、図2と同一の符号を付して、異なる部分について説明し、その他については、説明を省略する。
領域17aおよび領域17bの縦幅(情報トラック方向の最大幅)は、受光する光束12の直径の0.2倍以上で0.5倍以下とするのが好ましく、0.25倍以上で0.35倍以下とするのがより好ましい。領域17aと領域17bの間隔は、受光する光束の直径の0.3倍以上で0.6倍以下とするのが好ましく、0.4倍以上で0.5倍以下とするのがより好ましい。図5の受光素子17の場合、領域17aおよび領域17bの縦幅を約0.30倍とし、領域17aと領域17bの間隔を約0.47倍としている。また、区画線65,66を構成する内側線65c,66cの曲率半径は、図5の受光素子17の場合、約0.5倍としている。
信号TLは、
TL=P1−k*P2
として検出される。ここで、信号P1及び信号P2は、各受光領域17a〜17dからの出力電気信号S17a〜S17dを用いて、
P1=S17a−S17b
P2=S17c−S17d
と表される。
図6(a)(b)は、図5に示した本実施の形態2の受光素子17について、実施の形態1と同様に、信号TLのレベルをシミュレーションした結果である。なお、この計算条件は実施の形態1と同じである。
シミュレーションにおいては、図5における、信号P1を検出する領域17aと領域17bの縦幅の光束直径に対する比を0.30とし、領域17aと領域17bの間隔は光束直径に対する比を0.47とし、第1区画線65における内側線65cの曲率半径及び第2区画線66における内側線66cの曲率半径を光束12の半径の1/2とした。また、信号P2を検出する領域17c,17dの縦幅を光束径の0.60倍とした。なお、それより外側の領域は計算には使用していない。さらに、領域13(N領域)の横幅の光束直径に対する比は0.35とした。また、定数kの値は、対物レンズの位置ずれ±100μmで生じるオフセットを補正するように決定し、1.15とした。
図6(b)に示す本実施形態2では、デフォーカスによる光ディスク傾きの検出誤差が0.08deg(p−p)となっており、この受光素子17による光ディスク傾き検出信号TLが、実施形態1の受光素子7と比べても、デフォーカスと対物レンズの位置ずれの両方の影響を受けにくいといえる。
これは、領域17a(A1領域)と領域17c(A2領域)の境界線である第1区画線65と、領域17b(B1領域)と領域17d(B2領域)の境界線である第2区画線66とが、光束12内の特にデフォーカスによる影響の大きい領域の近傍にそれぞれあり、しかもその領域が情報トラック方向にも分布を持っているため、領域17a(A1領域)と領域17b(B1領域)の間隔を変えるだけでなく、区画線65,66の形状を適当な形状とすることで、より高精度な光ディスク傾き検出信号を得ることが可能となることを示している。
なお、上述の説明から分かるように、受光素子17での分割形状は、図5の例に限られることはない。すなわち、光束12のうち0次光±1次光の受光領域を、A1領域とA2領域でどのように配分するかが重要であり、一般的には、光束12のうち0次光と±1次光の重なる領域を領域17a(A1領域)が受光する面積と、光束12のうち0次光と±1次光の重なる領域を17c(A2領域)が受光する面積との比を、0.6〜1.5程度とすれば、領域17a〜17dの形状は図5に示した形状以外でもよい。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施形態3に係る光学ヘッドを概略的に示している。図7おいて、図1と共通な構成要素については図1と同一の符号を付して、説明を省略する。以下、図1と異なる構成要素について説明する。
受光手段の一例としての受光素子27は、信号検出手段の一例としての信号検出器28に設けられた集積回路28aの信号演算部29と通信可能に接続されている。信号検出器28には、増幅アンプ31,32と、差動アンプ33,34と、加算アンプ35とが設けられている。
信号演算部29からは、3つの差信号P1,P2,P3が出力される。増幅アンプ31は、信号演算部29からの入力信号P2をk1倍する。増幅アンプ32は、信号演算部29からの入力信号P3をk2倍する。信号検出器28は、光ディスク傾き検出信号であるチルト信号TLと、トラッキングエラー信号TEとを出力する。
図8は、受光素子27の受光領域を示している。この受光領域の分割パターンは、図1の受光素子7における分割パターンと同様である。すなわち、受光領域は、領域27a〜27hに分割されるとともに、遮光部として形成された領域13(N領域)が設けられている。領域13は、光束12の中央部に存在する回折光の0次成分のみ、または0次成分を主として含む領域に配置されている。
受光素子27で検出された信号は、信号検出器28に導かれ、信号演算部29で演算されて3つのプッシュプル信号P1,P2,P3が検出される。
信号P1は領域27a,27bで検出されるプッシュプル信号であり、信号P2は領域27c,27dで検出されるプッシュプル信号であり、信号P3は領域27e〜27hで検出されるプッシュプル信号である。これらの信号P1,P2,P3を各領域27a〜27hからの出力電気信号S27a〜S27hを用いて表すと、
P1=S27a−S27b
P2=S27c−S27d
P3=S27e+S27g−(S27f+S27h)
となる。
信号P1および信号P2は、回折光の0次成分と±1次成分が重なった領域の光を検出するため、情報トラックによる変調を受けた信号である。一方、信号P3は回折光の0次成分のみ、または0次成分を主として含む領域の光を検出し、情報トラックによる変調をほとんど受けていない。このため、対物レンズ4の位置ずれに応じて受光素子27上を移動する光束12の位置に対応した信号を検出する。
光ディスク5の傾きが存在する場合には、信号P1と信号P2の位相差が変化し、その方向は光ディスクの傾きの方向によって正負に変化する。したがって、実施の形態1と同様に、この位相差と方向を検出すれば、光ディスク傾きを検出することができる。
また、信号P2は増幅アンプ31でk1倍された後、差動アンプ33により信号P1から差し引かれて、チルト信号TLとして出力される。すなわち、チルト信号TLは、
TL=P1−k1*P2
という演算によって得られる。なお、実施の形態1と同様に、光学ヘッドの光軸2に対する対物レンズ4の光軸の位置ずれによって生じるオフセットが補正されるように所定の定数k1を設定する。
本受光素子27による光ディスク傾き検出信号については、光ディスク傾き検出に用いる領域27a〜27dの形状が実施の形態1と同じであるため、デフォーカスと対物レンズの位置ずれの両方の影響を受けにくいことは明らかであり、詳細な計算は省略する。
また、信号P1と信号P2の和信号は、光ディスクの傾きによる波形のゼロクロス点のずれが小さい信号である。この信号P1と信号P2の和信号において、対物レンズの位置ずれによって発生するオフセットを、信号P3を用いて補正することで、トラッキングエラー信号として用いることが可能である。つまり、図7に示したように、差動アンプ34により、加算アンプ35による信号P1と信号P2の和信号から、増幅アンプ32によってk2倍された信号P3を差し引くことによって、対物レンズの位置ずれや光ディスクの傾きによる波形のゼロクロス点のずれが小さい、安定したトラッキングエラー信号TEを得ることができる。すなわち、信号TEは、
TE=(P1+P2)−k2*P3
という演算によって得られる。言い換えると、加算アンプ35と増幅アンプ32と差動アンプ34とにより、トラッキングエラー信号を生成するTE信号生成部が構成されている。なお、定数k2は、対物レンズの位置ずれによって信号P1と信号P2の和信号に生じるオフセットが補正されるように設定する。
そして、信号TEを用いてトラッキング制御を行い、光スポットが情報トラック上をトレースしている間のチルト信号TLを測定することによって、光ディスクの傾きを検出することが可能である。
上記説明では、信号P1と信号P2の和信号(P1+P2)と、第3の差信号P3の後者に上記定数k2を乗じてトラッキングエラー信号TEを生成したが、和信号(P1+P2)と、第3の差信号P3の少なくとも一方に所定の重み係数を乗じた後、和信号(P1+P2)と、第3の差信号P3の差信号を生成してもよい。すなわち和信号(P1+P2)と、第3の差信号P3を引き算する際の、それぞれの重み係数の比が定数k2であればよい。
また、上記説明では、対物レンズ4の光軸の位置ずれによって生じるオフセットが補正されるように所定の定数k1を設定するとともに、対物レンズの位置ずれによって信号P1と信号P2の和信号に生じるオフセットが補正されるように定数k2を設定するようにしたが、これに限られるものではない。例えば、信号TLを以下の演算式
TL=TL1−k4*TL2
TL1=P1−k3*P2
P1=S27a−S27b
P2=S27c−S27d
TL2=S27e+S27g−(S27f+S27h)
により導出してもよい。そして、この演算において、定数k3,k4を設定するには、対物レンズを移動させたときのTL1信号のAC振幅が最小になるようにまず定数k3を設定し、その後、TL信号のオフセットの変動が所定範囲内に収まるように定数k4を設定するようにしてもよい。このようにすれば、オフトラック時のチルト信号TLのレベル変動を抑制しつつ、レンズシフトによるチルト信号TLの誤差変動を抑制することができるようになる。
また、トラッキングエラー信号TEは、以下の演算式
TE=P1+P2
に基づいて導出するようにしてもよい。この場合、加算アンプ35によってTE信号生成部が構成される。
(実施の形態4)
図9及び図10は、本発明の実施形態4に係る光学ヘッドに適用された受光素子37の受光領域を示している。なお、ここでは、実施形態1と共通な構成要素については同じ符号を付し、それについての説明を省略する。
受光領域には、A1領域としての領域37aと、B1領域としての領域37bと、A5領域としての領域37cと、B5領域としての領域37dと、A6領域としての領域37eと、B6領域としての領域37fと、N領域としての領域13とが設けられている。
受光領域は、縦分割線61によって左右に分割されている。その左側の領域に領域37aと領域37cと領域37eが形成されている。領域37aと領域37cは、第1区画線65によって区画されている。言い換えると、第3区画線67に対して光軸4aと反対側の領域が、第1区画線65によって第3区画線67側の領域37cと領域37aとに分割されている。そして、縦分割線61の左側の領域は、第3区画線67によって領域37cと領域37eとに分割されている。
一方、縦分割線61の右側の領域には、領域37bと領域37dと領域37fが形成されている。領域37bと領域37dは、第2区画線66によって区画されている。言い換えると、第4区画線68に対して光軸4aと反対側の領域が、第2区画線66によって第4区画線68側の領域37dと領域37bとに分割されている。そして、縦分割線61の右側の領域は、第4区画線68によって領域37dと領域37fとに分割されている。
領域13は、縦長矩形状に形成されるとともに、光束12の中央部に存在する回折光の0次成分のみ、または0次成分を主として含む領域に配置されている。
領域37aと領域37bは、領域13から離間して、領域13の縦幅範囲内で縦分割線61に対して対称に配置されている。領域37cと領域37dも縦分割線61に対して対称に配置されている。領域37a及び領域37bは、実施形態1における領域7a及び領域7bと同様の構成となっている。
第1区画線65及び第2区画線66は、縦分割線61に垂直な方向に延びる一対の横線65a,66a,65b,66bと、両横線65a,66a,65b,66bの内端部同士を結合する円弧状に形成された内側線65c,66cとをそれぞれ有する。
第3区画線67及び第4区画線68は、縦分割線61に垂直な方向に延びる一対の横線67a,68a,67b,68bと、両横線67a,68a,67b,68bの内端部同士を結合する円弧状に形成された内側線67c,68cとをそれぞれ有する。横線67a,68a,67b,68bは、入射する光束12の0次光と±1次光とが重なる領域の端部の近傍に配置されている。内側線67c,68cは、入射する光束12の0次光と±1次光とが重なる領域のすぐ内側に配置されており、中央部でそれぞれ領域13に接する一方、この中央部の両側では領域13から離間している。この内側線67c,68cの曲率半径は、受光する光束12の半径とほぼ同じとなっている。なお、内側線67c,68cは、領域13に接する構成でなくてもよい。
領域37cは、一対のA51領域としての一対の領域37c1と、両領域37c1を接続するA52領域としての領域37c2とを備え、領域37aの三方を囲むように配置されている。領域37c1は、領域37aにおける情報トラック接線方向両側に隣接して配置されている。言い換えると領域37aは、縦分割線61の延びる方向に両領域37c1によって挟まれている。そして、領域37c2は、湾曲した形状に形成されるともに、光束12の±1次光の外周部に沿うように領域37aと領域13との間に配置されている。
領域37dは、一対のB51領域としての一対の領域37d1と、両領域37d1を接続するB52領域としての領域37d2とを備え、領域37bの三方を囲むように配置されている。領域37d1は、領域37bにおける情報トラック接線方向両側に隣接して配置されている。言い換えると領域37bは、縦分割線61の延びる方向に両領域37d1によって挟まれている。そして、領域37d2は、湾曲した形状に形成されるともに、光束12の±1次光の外周部に沿うように領域37bと領域13との間に配置されている。
領域37eは、縦分割線61よりも左側の領域において、領域37cの外側に形成されている。一方、領域37fは、縦分割線61よりも右側の領域において、領域37dの外側に形成されている。
領域37a,37bは、受光した回折光の0次光と±1次光が重なり合った領域におけるそれぞれのほぼ中央部を含み、0次光及び±1次光を受光する領域となっている。そして、領域37c,37dは、0次光と±1次光が重なり合う領域における中央部を除いて0次光及び±1次光を受光する領域となっている。一方、領域37e,37fは、光束12の0次光のみ、もしくは0次光を主として受光する領域となっている。
例えば、図9に示す受光領域と図8に示す受光領域とを比較すると、領域27c(A2領域)と領域37c(A5領域)の形状が異なり、また領域27d(B2領域)と領域37d(B5領域)の形状が異なっている。この異なる部位、即ち領域27c,27dから除去されて領域37e,37fに編入された略三角形の領域では、情報トラックによる変調をほとんど受けないため、光ディスク傾き検出信号であるチルト信号TLにほとんど影響を与えない。一方で、この略三角形の領域は、記録・未記録の情報トラック境界の影響を微小に受けるため、領域37e,37fに振り分ける領域を適切な形状・大きさに設定することにより、光ディスク傾き検出性能を低下させることなく、トラッキングエラー信号の記録・未記録の情報トラック境界での影響を低減させることが可能となる。このためには、領域37c,37dの面積の減少に応じて、領域37a,37bの面積を減少させる必要がある。具体的には、領域37aと領域37bの間の間隔を大きくしたり、領域37a及び領域37bの縦幅を小さくしたり、あるいはその両方を行えばよい。
ここで、本実施形態4の受光素子37について、デフォーカスによる光ディスク傾きの検出誤差をシミュレーションした結果について、説明する。このシミュレーションは、実施形態1で説明したものと同じものであり、表1に示すように計算条件として5項目の条件を振って演算を行った。条件を振った項目は、
1)領域37c(A5領域)の縦幅(=領域37d(B5領域)の縦幅)
2)領域37a(A1領域)の縦幅(=領域37b(B1領域)の縦幅)
3)領域37a(A1領域)と領域37b(B1領域)との間の間隔
4)領域13(N領域)の横幅
5)区画線65,66における内側線65c,66cの曲率半径である。表中の各項目の数字は、1)〜4)については、受光する光束12の直径に対する比、5)については、受光する光束12の半径に対する比でそれぞれ示している。また、検出誤差は、光ディスク傾き検出信号であるチルト信号TLを光ディスク傾き量に換算したもの(単位:deg)で示している。なお、その他の計算条件は、実施形態1で説明したのと同じである。
Figure 0004505384
例2〜例6は、何れか1つの項目がそれぞれ他と異なっており、例1は他と異なる項目が無いものである。具体的には、例2は、5)が他と異なり、例3は、4)が他と異なり、例4は、3)が他と異なり、例5は、2)が他と異なり、例6は、1)が他と異なる。この中で、例1は、5)の曲率半径が0.5となっている図10に示すものであり、例2は、5)の曲率半径が1.0となっている図9に示すものである。
このシミュレーション結果から分かるように、例1〜例3において、検出誤差が0.082〜0.096deg(p−p)と従来例の0.17degに対して半減し、良好な結果となっている。これに対し、例4〜例6においては従来例に比べ良好とは言えない。これらの結果を総合すれば、1)領域37c,37dの縦幅は、光束径に対する比で0.55以上で0.65以下であるのが好ましく、2)領域37a,37bの縦幅は、光束径に対する比で0.25以上で0.35以下であるのが好ましく、3)領域37a,37b間の間隔は、光束径に対する比で0.4以上でかつ0.5以下であるのが好ましく、4)領域13の横幅は、光束径に対する比で0.2以上でかつ0.4以下であるのが好ましく、5)内側線65c、66cの曲率半径は、光束径に対する比で0.5以上でかつ1.2以下であるのが好ましい。これらの数値範囲内にあれば、情報が記録されたトラックと情報が記録されていないトラックとの境界においてもデフォーカス及び対物レンズ位置ずれの双方の影響をより受け難くすることができる。
なお、受光素子37の受光領域における分割形状は、上述の説明から分かるように、図9及び図10の例に限られるものではない。光束12のうち0次光と±1次光が重なる領域を、A1領域とA5領域にどのように配分するかが重要であり、分割線の形状は図9及び図10に示した形状以外の形状であってもよい。
また、本実施形態4における受光素子37は、図1に示すチルト検出器8と電気的に接続してもよく、あるいは図7に示す信号検出器28に電気的に接続してもよい。
その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同様である。
(実施の形態5)
図11は、本発明の実施形態5に係る光学ヘッドに適用された受光素子47の受光領域を示している。なお、ここでは、実施形態1と共通な構成要素については同じ符号を付し、それについての説明を省略する。
受光領域には、A1領域としての領域47aと、B1領域としての領域47bと、A7領域としての領域47cと、B7領域としての領域47dと、A8領域としての領域47eと、B8領域としての領域47fと、N領域としての領域13と、N2領域としての領域14とが設けられている。
受光領域は、縦分割線61によって左右に分割されるとともに、この縦分割線61の両側にまたがるように領域13が設けられている。この領域13は、縦分割線61に直交する第1横分割線62と第2横分割線63との間に設けられている。領域13の縦分割線方向の幅(縦幅)は、第1横分割線62と第2横分割線63との間隔に一致し、縦分割線61に垂直な方向の幅(横幅)は、回折光の0次光と±1次光とが重なり合う左右の領域間の間隔よりも狭くなっている。
領域13の左側の領域は、横分割線62,63に平行な第3横分割線64a及び第4横分割線64bによって縦分割線61の延びる方向に3つの領域に分割されている。これらの真ん中の領域が前記領域47aとして形成され、その両側の領域が前記領域47cとして形成されている。
領域13の右側の領域は、横分割線62,63に平行な第5横分割線64c及び第6横分割線64dによって縦分割線61の延びる方向に3つの領域に分割されている。これらの真ん中の領域が前記領域47bとして形成され、その両側の領域が前記領域47dとして形成されている。領域47aと領域47bとは、縦分割線61に対して互いに対称に配置されるとともに、それぞれ領域13に隣接している。また、領域47cと領域47dとは、縦分割線61に対して互いに対称に配置されるとともに、それぞれ領域13に隣接している。
領域47a,47bは、受光した回折光の0次光と±1次光が重なり合う領域におけるそれぞれのほぼ中央部を含み、0次光及び±1次光を受光する領域となっている。そして、領域47c,47dは、0次光と±1次光が重なり合う領域における中央部を除いて0次光及び±1次光を受光する領域となっている。
第1横分割線62に対して前記光軸4aと反対側の領域は、第1横分割線62と平行な第7横分割線64eによって分割されている。一方、第2横分割線63に対して前記光軸4aと反対側の領域は、第2横分割線63と平行な第8横分割線64fによって分割されている。第7横分割線64eと第8横分割線64fとは、光軸4aに対して対称に配置されている。そして、第7横分割線64e及び第8横分割線64fに対して光軸4aとは反対側の領域が、前記領域14として設けられている。
領域14は、入射した光束12を検出しない遮光部によって構成されている。このように領域13の上下両側にも遮光部からなる領域14を設けることにより、対物レンズの位置ずれに伴って生じるトラッキングエラー信号のオフセットと、情報が記録されたトラック及び情報が記録されていないトラックの間の境界で生ずるトラッキングエラー信号のオフセットとのそれぞれを補正するための係数を合わせやすくすることができる。
第1横分割線62と第7横分割線64eとの間の領域が、縦分割線61によって左右に分割されるとともに、第2横分割線63と第8横分割線64fとの間の領域も縦分割線61によって左右に分割されている。そして、第1横分割線62及び第7横分割線64e間の領域と、第2横分割線63及び第8横分割線64f間の領域とにおいて、縦分割線61に対して左側の領域が前記領域47eとなっており、右側の領域が前記領域47fとなっている。言い換えると、領域47eと領域47fは、第1横分割線62と第2横分割線63に対して光軸4aとは反対側に形成されている。この領域47e,47fは、光束12の0次光のみ、もしくは0次光を主として受光する領域となっている。
受光素子47で検出された信号は、信号検出器に導かれ、3つのプッシュプル信号がP1,P2,P3が検出される。
信号P1は領域47a,47bで検出されるプッシュプル信号であり、信号P2は領域47c,47dで検出されるプッシュプル信号であり、信号P3は領域47e,47fで検出されるプッシュプル信号である。これらの信号P1,P2,P3を各領域47a〜47fからの出力電気信号S47a〜S47fを用いて表すと、
P1=S47a−S47b
P2=S47c−S47d
P3=S47e−S47f
となる。そして、チルト信号TLは、
TL=P1−k1*P2
という演算によって得られる。
なお、この演算に代え、チルト信号TLは、
TL=P1−k1*P2−k2*P3
という演算によって得られる構成としてもよい。この構成では、定数k1,k2を設定するには、対物レンズを移動させたときのP1−k1*P2のAC振幅が最小になるようにまず定数k1を設定し、その後、チルト信号TLのオフセットの変動が所定範囲内に収まるように定数k2を設定するようにしてもよい。このようにすれば、オフトラック時のチルト信号TLのレベル変動を抑制しつつ、レンズシフトによるチルト信号TLの誤差変動を抑制することができるようになる。
ここで、本実施形態5の受光素子47について、デフォーカスによる光ディスク傾きの検出誤差をシミュレーションした結果について、説明する。なお、このシミュレーションでは、上記のTL=P1−k1*P2という演算式を使って信号TLを導出している。
このシミュレーションでは、表2に示すように計算条件として4項目の条件を振って演算を行った。条件を振った項目は、
1)領域13(N領域)の横幅(=領域47a(A1領域)と領域47b(B1領域)との間の間隔)
2)領域13(N領域)の縦幅(=領域47a(A1領域)と領域47c(A7領域)の合計縦幅)
3)領域47a(A1領域)の縦幅(=領域47b(B1領域)の縦幅)
4)領域14(N2領域)間の間隔(=領域領域47a(A1領域)と領域47c(A7領域)と領域47e(A8領域)の合計縦幅)
である。表中の数字は、受光する光束12の直径に対する比で示している。なお、表中のTEバランスとは、トラッキングエラー信号の安定性を示す指標となるものであり、トラッキングエラー信号のゼロクロス点のずれ量を表す。
Figure 0004505384
例2〜例5は、何れか1つの項目がそれぞれ他と異なっており、例1は他と異なる項目が無いものである。具体的には、例2は、1)が他と異なり、例3は、4)が他と異なり、例4は、3)が他と異なり、例5は、2)が他と異なっている。
このシミュレーション結果から分かるように、本実施形態の受光素子47は、何れの例でも検出誤差が0.065〜0.075deg(p−p)と従来例の0.17deg(p−p)に対して4割程度まで抑えられており、大変良好な結果となっている。
したがって、1)光束径に対する領域13の横幅の比は、0.35以上でかつ0.45以下であるのが好ましく、0.36以上でかつ0.40以下であるのがより好ましい。2)光束径に対する領域13の縦幅の比は、0.5以上でかつ0.6以下であるのが好ましく、0.54以上でかつ0.60以下であるのがより好ましい。3)光束径に対する領域47a,47bの縦幅の比は、0.2以上であるのが好ましく、0.26以上であるのがより好ましい。またこの比は、0.32以下であるのが好ましく、0.30以下であるのがより好ましい。4)光束径に対する領域14,14間の間隔の比は、0.75以上でかつ0.85以下であるのが好ましく、0.80以上で0.85以下であるのがより好ましい。これらの数値範囲内にあれば、情報が記録されたトラックと情報が記録されていないトラックとの境界においてもデフォーカス及び対物レンズの双方の影響をより受け難くすることができる。
なお、その他の構成、作用及び効果は、実施形態4と同様である。
(実施の形態6)
図12は、本発明の実施形態6に係る光学ヘッドに適用された受光素子57の受光領域を示している。なお、ここでは、実施形態1と共通な構成要素については同じ符号を付し、それについての説明を省略する。
受光領域には、A1領域としての領域57aと、B1領域としての領域57bと、A7領域としての領域57cと、B7領域としての領域57dと、A8領域としての領域57eと、B8領域としての領域57fと、N領域としての領域13と、N2領域としての領域14が設けられている。
受光領域には、縦分割線61に対して対称に配置された一対の第1横分割線62a,62bと、同様に縦分割線61に対して対称に配置された一対の第2横分割線63a,63bとが設けられている。これら横分割線62a,62b,63a,63bは、何れも縦分割線61に対して垂直な方向に延びるように配置された直線状に形成されている。そして、一対の第1横分割線62a,62bと、一対の第2横分割線63a,63bとは、前記光軸4aに対して対称に配置されている。
第1横分割線62a,62bに対して光軸4aと反対側には、この第1横分割線62a,62bと平行な第7横分割線64eが設けられ、第2横分割線63a,63bに対して光軸4aと反対側には、この第2横分割線63a,63bと平行な第8横分割線64fが設けられている。第7横分割線64eと第8横分割線64fとは、光軸4aに対して対称に配置されている。そして、第7横分割線64e及び第8横分割線64fに対して光軸4aとは反対側の領域が、前記領域14として設けられている。
図12における縦分割線61の左側の領域において、第1横分割線62aと第2横分割線63aとの間の領域には、互いに間隔をおいてこれらに平行に配置された直線状の第3横分割線64a及び第4横分割線64bが設けられている。そして、第1横分割線62a、第3横分割線64a、第4横分割線64b及び第2横分割線63aのそれぞれの内端部を結合するように縦分割線61と平行な直線状の第1内側線69aが設けられている。
この左側の領域では、第1横分割線62aと第1内側線69aと第2横分割線63aとによって区画された矩形状の領域が、第3横分割線64a及び第4横分割線64b間の前記領域57aと、その両側の前記領域57cとに分割されている。また、この左側の領域のうち、領域57a、領域57c、領域13、領域14を除く領域が前記領域57eとして形成されている。
図12における縦分割線61の右側の領域において、第1横分割線62bと第2横分割線63bとの間の領域には、互いに間隔をおいてこれらに平行に配置された直線状の第5横分割線64c及び第6横分割線64dが設けられている。そして、第1横分割線62b、第5横分割線64c、第6横分割線64d及び第2横分割線63bのそれぞれの内端部を結合するように縦分割線61と平行な直線状の第2内側線69bが設けられている。
この右側の領域では、第1横分割線62bと第2内側線69bと第2横分割線63bとによって区画された矩形状の領域が、第5横分割線64c及び第6横分割線64d間の前記領域57bと、その両側の前記領域57dとに分割されている。また、この右側の領域のうち、領域57b、領域57d、領域13、領域14を除く領域が前記領域57fとして形成されている。
領域57eは、A81領域としての領域57e1と、A82領域としての領域57e2とを有する。領域57e1は、情報トラックの接線方向に2つ設けれ、両領域57e1の間に領域57a、領域57c及び領域13が配置されている。領域57e2は、第1内側線69aと領域13との間に形成されている。そしてこの領域57e2は、領域13と領域57a,57cとの間で両領域57e1を接続するように形成されている。言い換えると、領域57a,57cは、領域13から離間している。
領域57aと領域57bとは、縦分割線61に対して対称に配置され、領域57cと領域57dとは、縦分割線61に対して対称に配置されている。
領域57fは、B81領域としての領域57f1と、B82領域としての領域57f2とを有する。領域57f1は、情報トラックの接線方向に2つ設けれ、両領域57f1の間に領域57b、領域57d及び領域13が配置されている。領域57f2は、第2内側線69bと領域13との間に形成されている。そしてこの領域57f2は、領域13と領域57b,57dの間で両領域57f1を接続するように形成されている。言い換えると、領域57b,57dは、領域13から離間している。
領域57e2,57f2は、回折光の0次光のみを受光する領域と、0次光と±1次光が重なり合う領域とにまたがっている。領域13は、光束12の中央部に存在する回折光の0次成分のみ、または0次成分を主として含む領域に配置されている。
受光素子57で検出された信号は、信号検出器に導かれ、3つのプッシュプル信号P1,P2,P3が検出される。
信号P1は領域57a,57bで検出されるプッシュプル信号であり、信号P2は領域57c,57dで検出されるプッシュプル信号であり、信号P3は領域57e,57fで検出されるプッシュプル信号である。これらの信号P1,P2,P3を各領域57a〜57fからの出力電気信号S57a〜S57fを用いて表すと、
P1=S57a−S57b
P2=S57c−S57d
P3=S57e−S57f
となる。そして、チルト信号TLは、
TL=P1−k1*P2
という演算によって得られる。
なお、この演算に代え、チルト信号TLは、
TL=P1−k1*P2−k2*P3
という演算によって得られる構成としてもよい。この構成では、定数k1,k2を設定するには、対物レンズを移動させたときのP1−k1*P2のAC振幅が最小になるようにまず定数k1を設定し、その後、チルト信号TLのオフセットの変動が所定範囲内に収まるように定数k2を設定するようにしてもよい。
ここで、本実施形態6の受光素子57について、デフォーカスによる光ディスク傾きの検出誤差をシミュレーションした結果について説明する。なお、このシミュレーションでは、上記のTL=P1−k1*P2という演算式を使ってチルト信号TLを導出している。
このシミュレーションでは、表3に示すように計算条件として5項目の条件を振って演算を行った。条件を振った項目は、
1)領域13(N領域)の横幅
2)領域13(N領域)の縦幅(=領域57a(A1領域)と領域57c(A7領域)の合計縦幅)
3)領域57a(A1領域)と領域57b(B1領域)との間の間隔
4)領域57a(A1領域)の縦幅(=領域57b(B1領域)の縦幅)
5)領域14(N2領域)間の間隔(=領域領域57a(A1領域)と領域57c(A7領域)と領域57e(A8領域)の合計縦幅)
である。表中の数字は、受光する光束12の直径に対する比で示している。
Figure 0004505384
例2〜例6は、何れか1つの項目がそれぞれ他と異なっており、例1は他と異なる項目が無いものである。具体的には、例2は、1)が他と異なり、例3は、3)が他と異なり、例4は、5)が他と異なり、例5は、4)が他と異なり、例6は、2)が他と異なっている。
このシミュレーション結果から分かるように、本実施形態の受光素子57は、何れの例でも検出誤差が0.078〜0.111deg(p−p)と従来例の0.17deg(p−p)に対して半減しており、大変良好な結果となっている。
したがって、1)光束径に対する領域13の横幅の比は、0.3以上でかつ0.4以下であるのが好ましく、0.30以上でかつ0.35以下であるのがより好ましい。2)光束径に対する領域13の縦幅の比は、0.54以上であるのが好ましく、0.55以上であるのがより好ましい。また、この比は、0.65以下であるのが好ましく、0.60以下であるのがより好ましい。3)光束径に対する領域57a,57b間の間隔の比は、0.35以上でかつ0.45以下であるのが好ましく、0.38以上でかつ0.42以下であるのがより好ましい。4)光束径に対する領域57a,57bの縦幅の比は、0.25以上であるのが好ましく、0.30以上であるのがより好ましい。またこの比は、0.38以下であるのが好ましく、0.35以下であるのがより好ましい。5)光束径に対する領域14,14間の間隔の比は、0.8以上であるのが好ましく、0.85以上であるのがより好ましい。またこの比は、0.92以下であるのが好ましく、0.90以下であるのがより好ましい。これらの数値範囲内にあれば、情報が記録されたトラックと情報が記録されていないトラックとの境界においてもデフォーカス及び対物レンズの双方の影響をより受け難くすることができる。
なお、その他の構成、作用及び効果は、実施形態5と同様である。
(実施の形態7)
図13は、本発明の実施形態7に係る光学ヘッドの構成を概略して示している。なお、ここでは、実施形態1と共通な構成要素については同じ符号を付し、それについての説明を省略する。
本実施形態7は、前述した何れの実施形態とも異なり、受光手段の一例としての受光器が分光素子と受光素子とを備えた構成としたものである。具体的に、光ディスク5からの反射光束の光路中に光束を複数の光束に分光する分光素子の一例としての回折素子71が設けられている。受光素子72は、回折素子71で分光された複数の光束をそれぞれ受光する受光領域を備えている。回折素子71は、光路中におけるビームスプリッタ3と受光素子72との間に配置されている。回折素子71は、例えばホログラム素子によって構成されている。
回折素子71の光束入射領域は、図14に示すように、実施形態1における受光素子7と同様に複数の領域に分割されている。これの領域については便宜上図2と同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。回折素子71は、入射した光束を0次光と各領域7a〜7h,13でそれぞれ回折された±1次光に分離する。
回折素子71に入射した光束は、各領域7a〜7h,13において、0次光と±1次光に回折されて分離される。各領域は、異なる回折パターンを持つため、各領域からの回折光はそれぞれ異なる方向に進み、受光素子72の各受光領域で受光されることとなる。
受光素子72は、図15に示すように、回折素子71で分離された光束をそれぞれ受光する15個の受光領域を有する。すなわち、回折素子71は、7つの領域に分割されているので、0次光と各領域で回折された±1次光とを受光できるように15個の受光領域が設けられている。本実施形態では、分割された光束を受光素子72で受光する構成となっているので、各受光領域が分割線によって分割されるではなく、それぞれ分離された構成となっている。
図15において、領域Xは0次光を検出する領域である。この検出された信号を用いて例えばフォーカス検出や情報信号検出を行うことができる。領域A1+〜A3+は、回折素子71のA1領域〜A3領域で回折された+1次光を検出する領域であり、領域B1+〜B3+は、回折素子71のB1領域〜B3領域で回折された+1次光を検出する領域である。また、領域A1−〜B3+は、回折素子71のA1領域〜B3領域で回折された−1次光を検出する領域である。また、領域N+はN領域の+1次光を、領域N−はN領域の−1次光を検出する領域である。
チルト検出器8は、回折素子71の領域7aで回折されて受光素子72で検出された光束から得られる信号と回折素子71の領域7bで回折されて受光素子72で検出された光束から得られる信号の差信号である第1の差信号と、回折素子71の領域7cで回折されて受光素子72で検出された光束から得られる信号と回折素子71の領域7dで回折されて受光素子72で検出された光束から得られる信号の差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行う。このチルト検出の演算は前記実施形態と同様なので、ここでは詳細な説明を省略する。
この構成において、領域13(N領域)は回折素子71上の1領域として構成されている。そして、この領域13で回折された光束を受光素子上では検出しない構成としてもよく、あるいは検出しても光ディスク傾き検出には用いない構成にすることができる。このようにすれば、前記実施形態の光学ヘッドと同等の性能を実現できる。
なお、受光手段を分光素子と受光素子とによって構成する場合において、分光素子の一例としての回折素子71は、図16に示すように、実施形態4と同様の形態で分割されていてもよい。この場合、受光素子72は、図17のように受光領域を設けることができる。さらに、分光素子の一例としての回折素子71は、図18に示すように、実施形態5と同様の形態で分割されていてもよい。この場合、受光素子72は、図19のように受光領域を設けることができる。この受光素子72では、領域N+は領域13と領域14の各+1次光を受光し、領域N−は領域13と領域14の各−1次光を受光するようになっている。また、分光素子の一例としての回折素子71は、図20に示すように、実施形態6と同様の形態で分割されていてもよい。この場合にも受光素子72は、図19と同様になる。
(実施の形態8)
図21は本発明の実施の形態における光ディスク装置の概略図である。図21において、光ディスク装置は、筐体を備え、この筐体80の内部に光ディスク駆動部81、制御部82、光学ヘッド83を備える。光ディスク駆動部81は光ディスク5を回転駆動する機能を有する。光学ヘッド83は、例えば実施の形態1にかかる光学ヘッドによって構成されている。なお、これに代え、実施形態2から7に係る光学ヘッドによって構成してもよい。制御部82は、光ディスク駆動部81及び光学ヘッド83の駆動制御を行う機能と、光学ヘッド83で受光された制御信号、情報信号の信号処理を行う機能と、情報信号を筐体80の外部と内部でインターフェースさせる機能とを有する。
この光ディスクは、光学ヘッド83が実施の形態1から7のいずれかの光学ヘッドによって構成されているので、デフォーカスと対物レンズの位置ずれの両方の影響が少ない高精度な光ディスク傾き検出を行うことができる。
本発明の光学ヘッドは、高精度な光ディスク傾き検出を行うことが可能である。従って、本発明は、例えば相変化型の光ディスク等に対して情報の記録または再生を行う光学ヘッドに利用することができる。さらに、光ディスクの傾きを調整する機構を有する光ディスクドライブや、光ディスクの傾きで発生するコマ収差を、対物レンズを傾けることによって補正する機能を有する光学ヘッドに対して有用である。
本発明の実施の形態1に係る光学ヘッドの概略図である。 前記光学ヘッドに設けられた受光素子の受光領域を示す図である。 (a)は、前記光学ヘッドにおいてデフォーカス量をゼロとしたときの対物レンズの位置ずれによる検出誤差の影響を示す特性図であり、(b)は、前記光学ヘッドにおいて対物レンズの位置ずれをゼロとしたときのデフォーカス量による検出誤差の影響を示す特性図である。 (a)は光ディスクの傾きがない場合での受光領域上での光量分布を概念的に示す説明図であり、(b)は光ディスクの傾きがある場合での受光領域上での光量分布を概念的に示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る光学ヘッドに設けられた受光素子の受光領域を示す図2相当図である。 (a)は、本発明の実施の形態2に係る光学ヘッドにおいてデフォーカス量をゼロとしたときの対物レンズの位置ずれによる検出誤差の影響を示す特性図であり、(b)は、対物レンズの位置ずれをゼロとしたときのデフォーカス量による検出誤差の影響を示す特性図である。 本発明の実施の形態3に係る光学ヘッドの概略図である。 本発明の実施の形態3に係る光学ヘッドに設けられた受光素子の受光領域を示す図2相当図である。 本発明の実施の形態4に係る光学ヘッドに設けられた受光素子の受光領域を示す図2相当図である。 本発明の別の実施形態における受光素子の受光領域を示す図2相当図である。 本発明の実施の形態5に係る光学ヘッドに設けられた受光素子の受光領域を示す図2相当図である。 本発明の実施の形態6に係る光学ヘッドに設けられた受光素子の受光領域を示す図2相当図である。 本発明の実施の形態7に係る光学ヘッドの概略図である。 本発明の実施の形態7に係る光学ヘッドに設けられた回折素子の受光領域を示す図である。 本発明の実施の形態7に係る光学ヘッドに設けられた受光素子の受光領域を示す図である。 本発明の別の実施形態における光学ヘッドに設けられた回折素子の受光領域を示す図である。 本発明の別の実施形態における光学ヘッドに設けられた受光素子の受光領域を示す図である。 本発明の別の実施形態における光学ヘッドに設けられた回折素子の受光領域を示す図である。 本発明の別の実施形態における光学ヘッドに設けられた受光素子の受光領域を示す図である。 本発明の別の実施形態における光学ヘッドに設けられた回折素子の受光領域を示す図である。 本発明の実施の形態8に係る光ディスク装置を概略的に示す図である。 従来の光学ヘッドを概略的に示す図である。 従来の光学ヘッドに設けられた受光手段の受光領域を概略的に示す図である。 従来の光学ヘッドの別の受光手段を説明する図である。 情報トラックを模式的に示す図である。 (a)は、従来の光学ヘッドにおいてデフォーカス量をゼロとしたときの対物レンズの位置ずれによる検出誤差の影響を示す特性図であり、(b)は、対物レンズの位置ずれをゼロとしたときのデフォーカス量による検出誤差の影響を示す特性図である。
符号の説明
1 光源
2 光学ヘッドの光軸
3 ビームスプリツタ
4 対物レンズ
5 光ディスク
6 検出光学系
7,17,27,37,47 受光素子
7a〜7h 領域
8 チルト検出器
9,29 信号演算部
10 位相差検出部
12 光束
13 領域(N領域)
14 領域(N2領域)
17a〜17h 領域
27a〜27h 領域
28 信号検出器
31,32 増幅アンプ
33,34 差動アンプ
35 加算アンプ
37a〜37f 領域
47a〜47f 領域
57a〜57f 領域
80 筐体
81 光ディスク駆動部
82 制御部
83 光学ヘッド

Claims (39)

  1. 光源と、この光源から照射されたレーザ光を光ディスクの情報トラック上に集光させる対物レンズと、前記情報トラックで反射された光束を受光する受光手段とを備えた光学ヘッドであって、
    前記受光手段は、前記対物レンズの光軸を通り且つ前記情報トラックの接線方向と平行な直線状の縦分割線と、この縦分割線に直交し且つ前記光軸に対して互いに対称に配置された直線状の第1横分割線および第2横分割線と、前記両横分割線間で前記縦分割線及び前記両横分割線の何れからも離間した状態で前記縦分割線に対して互いに対称に配置された第1区画線及び第2区画線とにより、複数の領域に分割された光束入射領域を備え、
    前記第1区画線及び前記第2区画線は、前記両横分割線に平行な一対の横線と、この横線の縦分割線側端部同士を結合する内側線とからなり、
    前記光束入射領域は、前記両横分割線間で前記縦分割線にまたがるようにN領域が設けられるとともに、前記両横分割線間において前記縦分割線によって仕切られた一方の領域が前記第1区画線によって前記光軸側のA2領域と残りのA1領域とに分割され、かつ、前記両横分割線間において前記縦分割線によって仕切られた他方の領域が前記第2区画線によって前記光軸側のB2領域と残りのB1領域とに分割され、
    前記A1領域と前記B1領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置され、
    前記A2領域と前記B2領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置され、
    前記受光手段の光束入射領域に入射した光量に応じて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きを検出するチルト検出手段が設けられていることを特徴とする光学ヘッド。
  2. 前記A1領域と前記B1領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域のうちの中央部の光量を主として検出する領域であることを特徴とする請求項1に記載の光学ヘッド。
  3. 前記A2領域と前記B2領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域のうちの前記中央部を除いた部分の光量を主として検出する領域であることを特徴とする請求項2に記載の光学ヘッド。
  4. 前記第1区画線及び前記第2区画線の内側線は、それぞれ円弧状に形成され、
    前記光束の半径に対する前記内側線の曲率半径の比は、0.5以上でかつ1.2以下であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  5. 前記受光手段は、受光素子によって構成されるとともに、前記光束入射領域がこの受光素子に設けられ、
    前記チルト検出手段は、前記受光素子のA1領域から得られる信号と前記受光素子のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光素子のA2領域から得られる信号と前記受光素子のB2領域から得られる信号との差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行うことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  6. 前記受光手段は、前記情報トラックで反射された光束を複数の光束に分光する分光素子と、この分光素子で分光された各光束を別個に受光する受光素子とを備え、
    前記光束入射領域は前記分光素子に設けられ、
    前記チルト検出手段は、前記分光素子のA1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号の差信号である第1の差信号と、前記分光素子のA2領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB2領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号の差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行うことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  7. 前記光束入射領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置されたA3領域とB3領域とを有し、
    前記A3領域は、前記縦分割線に対してA1領域側の領域から前記N領域と前記A1領域と前記A2領域とを除く領域として形成され、
    前記B3領域は、前記縦分割線に対してB1領域側の領域から前記N領域と前記B1領域と前記B2領域とを除く領域として形成され、
    前記A3領域から得られる信号と前記B3領域から得られる信号の差信号を第3の差信号として、
    前記第1の差信号と前記第2の差信号の和信号と、前記第3の差信号とに基づいて、トラッキングエラー信号を生成するTE信号生成部が設けられていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  8. 光源と、この光源から照射されたレーザ光を光ディスクの情報トラック上に集光させる対物レンズと、前記情報トラックで反射された光束を受光する受光手段とを備えた光学ヘッドであって、
    前記受光手段は、前記対物レンズの光軸を通り且つ前記情報トラックの接線方向と平行な直線状の縦分割線と、この縦分割線から離間した状態で前記縦分割線に対して互いに対称に配置された2つの第1区画線および第2区画線と、前記縦分割線と第1区画線との間に配置された第3区画線と、前記縦分割線と第2区画線との間で前記光軸に対して前記第3区画線と対称に配置された第4区画線とにより、複数の領域に分割された光束入射領域を備え、
    前記第1区画線及び前記第2区画線は、前記縦分割線に垂直な方向に延びる一対の横線と、この横線の縦分割線側端部同士を結合する内側線とからなり、
    前記第3区画線及び前記第4区画線は、前記縦分割線に垂直な方向に延びる一対の横線と、この横線の縦分割線側端部同士を結合する内側線とからなり、
    前記光束入射領域は、
    前記縦分割線にまたがるようにN領域が設けられるとともに、
    前記第3区画線に対して前記光軸と反対側の領域が、前記第1区画線によって第3区画線側のA5領域と残りのA1領域とに分割され、
    前記第4区画線に対して前記光軸と反対側の領域が、前記第2区画線によって第4区画線側のB5領域と残りのB1領域とに分割され、
    前記A1領域と前記B1領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置され、
    前記A5領域と前記B5領域は、前記縦分割線に対して対称に配置され、
    前記受光手段の光束入射領域に入射した光量に応じて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きを検出するチルト検出手段が設けられていることを特徴とする光学ヘッド。
  9. 前記A1領域と前記B1領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域のうちの中央部の光量を主として検出する領域であることを特徴とする請求項8に記載の光学ヘッド。
  10. 前記A5領域と前記B5領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域の内の前記中央部を除いた部分の光量を主として検出する領域であることを特徴とする請求項9に記載の光学ヘッド。
  11. 前記第1〜第4区画線の前記内側線は、何れも円弧状に形成されていることを特徴とする請求項8から10の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  12. 前記第3区画線及び前記第4区画線の前記内側線は、何れも曲率半径が前記光束の半径と同等に形成されていることを特徴とする請求項11に記載の光学ヘッド。
  13. 前記受光手段は、受光素子によって構成されるとともに、前記光束入射領域がこの受光素子に設けられ、
    前記チルト検出手段は、前記受光素子のA1領域から得られる信号と前記受光素子のB1領域から得られる信号の差信号である第1の差信号と、前記受光素子のA2領域から得られる信号と前記受光素子のB2領域から得られる信号の差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行うことを特徴とする請求項8から12の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  14. 前記受光手段は、前記情報トラックで反射された光束を複数の光束に分光する分光素子と、この分光素子で分光された各光束を別個に受光する受光素子とを備え、
    前記光束入射領域は前記分光素子に設けられ、
    前記チルト検出手段は、前記分光素子のA1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記分光素子のA2領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB2領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行うことを特徴とする請求項8から12の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  15. 前記光束入射領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置されたA6領域とB6領域とを有し、
    前記A6領域は、前記縦分割線に対してA1領域側の領域から前記N領域と前記A1領域と前記A5領域とを除く領域として形成され、
    前記B6領域は、前記縦分割線に対してB1領域側の領域から前記N領域と前記B1領域と前記B5領域とを除く領域として形成され、
    前記A6領域から得られる信号と前記B6領域から得られる信号の差信号を第3の差信号として、前記第1の差信号と前記第2の差信号の和信号と、前記第3の差信号とに基づいて、トラッキングエラー信号を生成するTE信号生成部が設けられていることを特徴とする請求項8から14の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  16. 受光する光束の直径に対する前記A5領域における縦分割線方向の幅の比は、0.55以上でかつ0.65以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記B5領域における縦分割線方向の幅の比は、0.55以上でかつ0.65以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記A1領域における縦分割線方向の幅の比は、0.25以上でかつ0.35以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記B1領域における縦分割線方向の幅の比は、0.25以上でかつ0.35以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記A1領域及び前記B1領域間の間隔の比は、0.4以上でかつ0.5以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記N領域における前記縦分割線に垂直な方向の幅の比は、0.2以上でかつ0.4以下であり、
    受光する光束の半径に対する前記第1区画線における前記内側線の曲率半径の比は、0.5以上でかつ1.2以下であり、
    受光する光束の半径に対する前記第2区画線における前記内側線の曲率半径の比は、0.5以上でかつ1.2以下であることを特徴とする請求項8から15の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  17. 光源と、この光源から照射されたレーザ光を光ディスクの情報トラック上に集光させる対物レンズと、前記情報トラックで反射された光束を受光する受光手段とを備えた光学ヘッドであって、
    前記受光手段は、前記対物レンズの光軸を通り且つ前記情報トラックの接線方向と平行な直線状の縦分割線と、この縦分割線に直交し且つ前記光軸に対して互いに対称に配置された直線状の第1横分割線及び第2横分割線と、前記縦分割線によって仕切られた一方の領域内の前記両横分割線間に互いに間隔をおいて前記横分割線と平行に配置された第3横分割線及び第4横分割線と、前記縦分割線によって仕切られた他方の領域内の前記第1横分割線及び第2分割線間に互いに間隔をおいて前記横分割線と平行に配置された第5横分割線及び第6横分割線と、前記第1横分割線及び前記第2横分割線に対して前記光軸と反対側でこれら横分割線と平行に配置され且つ前記光軸に対して互いに対称に配置された第7横分割線及び第8横分割線とにより、複数の領域に分割された光束入射領域を備え、
    前記光束入射領域は、
    前記第1横分割線及び前記第2横分割線間で前記縦分割線にまたがるようにN領域が設けられるとともに、
    前記縦分割線によって仕切られた一方の領域における前記第1横分割線及び第2分割線間の領域が、前記第3横分割線及び前記第4横分割線間のA1領域と残りのA7領域とに分割され、
    前記縦分割線によって仕切られた他方の領域における前記第1横分割線及び第2分割線間の領域が、前記第5横分割線及び前記第6横分割線間のB1領域と残りのB7領域とに分割され、
    前記第7横分割線及び前記第8横分割線に対して前記光軸とは反対側の領域が、N2領域として設けられ、
    前記A1領域と前記B1領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置され、
    前記A7領域と前記B7領域は、前記縦分割線に対して互いに対称に配置され、
    前記受光手段に入射した光量に基づいて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きを検出するチルト検出手段が設けられていることを特徴とする光学ヘッド。
  18. 前記受光手段は、前記光束入射領域に互いに前記縦分割線に対して対称に配置されたA8領域とB8領域とを有し、
    前記A8領域は、前記縦分割線によって仕切られた一方の領域のうち、前記A1領域、前記A7領域、前記N領域及び前記N2領域を除く領域として形成され、
    前記B8領域は、前記縦分割線によって仕切られた他方の領域のうち、前記B1領域、前記B7領域、前記N領域及び前記N2領域を除く領域として形成されていることを特徴とする請求項17に記載の光学ヘッド。
  19. 前記A8領域から得られる信号と前記B8領域から得られる信号の差信号を第3の差信号として、前記第1の差信号と前記第2の差信号の和信号と、前記第3の差信号とに基づいて、トラッキングエラー信号を生成するTE信号生成部が設けられていることを特徴とする請求項18に記載の光学ヘッド。
  20. 受光する光束の直径に対する前記N領域の前記縦分割線と垂直な方向における幅の比は、0.35以上でかつ0.45以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記N領域の縦分割線方向における幅の比は、0.5以上でかつ0.6以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記A1領域の縦分割線方向における幅の比は、0.2以上でかつ0.32以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記B1領域の縦分割線方向における幅の比は、0.2以上でかつ0.32以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記N2領域間の間隔の比は、0.75以上でかつ0.85以下であることを特徴とする請求項17から19の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  21. 光源と、この光源から照射されたレーザ光を光ディスクの情報トラック上に集光させる対物レンズと、前記情報トラックで反射された光束を受光する受光手段とを備えた光学ヘッドであって、
    前記受光手段は、前記対物レンズの光軸を通り且つ前記情報トラックの接線方向と平行な直線状の縦分割線と、この縦分割線に垂直な方向に延び且つ前記縦分割線に対して互いに対称に配置された一対の第1横分割線と、この一対の第1横分割線と平行で且つ前記縦分割線に対して互いに対称に配置された一対の第2横分割線と、前記縦分割線によって仕切られた一方の領域内の前記第1横分割線及び前記第2横分割線間に互いに間隔をおいて前記横分割線と平行に配置された第3横分割線及び第4横分割線と、前記縦分割線によって仕切られた他方の領域内の前記第1横分割線及び第2分割線間に互いに間隔をおいて前記横分割線と平行に配置された第5横分割線及び第6横分割線と、前記縦分割線と平行に延び且つ一方の前記第1横分割線、前記第3横分割線、前記第4横分割線及び一方の前記第2横分割線の内端部同士を結合する第1内側線と、前記縦分割線と平行に延び且つ他方の前記第1横分割線、前記第5横分割線、前記第6横分割線及び他方の前記第2横分割線の内端部同士を結合する第2内側線と、前記第1横分割線及び前記第2横分割線に対して前記光軸と反対側でこれら横分割線と平行に配置され且つ前記光軸に対して互いに対称に配置された第7横分割線及び第8横分割線とにより、複数の領域に分割された光束入射領域を備え、
    前記光束入射領域は、
    前記第1内側線及び前記第2内側線の間に前記縦分割線にまたがるように配置されたN領域が設けられるとともに、
    前記縦分割線によって仕切られた一方の領域のうち、前記第1横分割線、前記第2分割線及び前記第1内側線で区画された領域が、前記第3横分割線及び前記第4横分割線間のA1領域と残りのA7領域とに分割され、
    前記縦分割線によって仕切られた他方の領域のうち、前記第1横分割線、前記第2分割線及び前記第2内側線で区画された領域が、前記第5横分割線及び前記第6横分割線間のB1領域と残りのB7領域とに分割され、
    前記第7横分割線及び前記第8横分割線に対して前記光軸とは反対側の領域が、N2領域として設けられ、
    前記一対の第1横分割線と前記一対の第2横分割線とは、前記光軸に対して対称に配置され、
    前記A1領域と前記B1領域は、前記縦分割線に対して対称に配置され、
    前記A7領域と前記B7領域は、前記縦分割線に対して対称に配置され、
    前記受光手段で受光された光量に基づいて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きを検出するチルト検出手段が設けられていることを特徴とする光学ヘッド。
  22. 前記A1領域と前記B1領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域のうちの中央部の光量を主として検出する領域であることを特徴とする請求項21に記載の光学ヘッド。
  23. 前記A7領域と前記B7領域は、前記光束の0次光と±1次回折光が重なる領域の内の前記中央部を除いた部分の光量を主として検出する領域であることを特徴とする請求項22に記載の光学ヘッド。
  24. 前記受光手段は、前記光束入射領域に互いに前記縦分割線に対して対称に配置されたA8領域とB8領域とを有し、
    前記A8領域は、前記縦分割線によって仕切られた一方の領域のうち、前記A1領域、前記A7領域、前記N領域及び前記N2領域を除く領域として形成され、
    前記B8領域は、前記縦分割線によって仕切られた他方の領域のうち、前記B1領域、前記B7領域、前記N領域及び前記N2領域を除く領域として形成されていることを特徴とする請求項21から23の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  25. 前記A8領域から得られる信号と前記B8領域から得られる信号との差信号を第3の差信号として、前記第1の差信号と前記第2の差信号の和信号と、前記第3の差信号とに基づいて、トラッキングエラー信号を生成するTE信号生成部が設けられていることを特徴とする請求項24に記載の光学ヘッド。
  26. 受光する光束の直径に対する前記N領域の前記縦分割線と垂直な方向における幅の比は、0.3以上でかつ0.4以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記N領域の縦分割線方向における幅の比は、0.54以上でかつ0.65以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記A1領域及び前記B1領域間の間隔の比は、0.35以上でかつ0.45以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記A1領域の縦分割線方向における幅の比は、0.25以上でかつ0.38以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記B1領域の縦分割線方向における幅の比は、0.25以上でかつ0.38以下であり、
    受光する光束の直径に対する前記N2領域間の間隔の比は、0.8以上でかつ0.92以下であることを特徴とする請求項21から25の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  27. 前記受光手段は、受光素子によって構成されるとともに、前記光束入射領域がこの受光素子に設けられ、
    前記チルト検出手段は、前記受光素子のA1領域から得られる信号と前記受光素子のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光素子のA7領域から得られる信号と前記受光素子のB7領域から得られる信号との差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行うことを特徴とする請求項17から26の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  28. 前記受光手段は、受光素子によって構成されるとともに、前記光束入射領域がこの受光素子に設けられ、
    前記チルト検出手段は、前記受光素子のA1領域から得られる信号と前記受光素子のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光素子のA7領域から得られる信号と前記受光素子のB7領域から得られる信号との差信号である第2の差信号と、前記受光素子のA8領域から得られる信号と前記受光素子のB8領域から得られる信号との差信号である第3の差信号とに基づいて、チルト検出を行うことを特徴とする請求項18又は24に記載の光学ヘッド。
  29. 前記受光手段は、前記情報トラックで反射された光束を複数の光束に分光する分光素子と、この分光素子で分光された各光束を別個に受光する受光素子とを備え、
    前記光束入射領域は前記分光素子に設けられ、
    前記チルト検出手段は、前記分光素子のA1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記分光素子のA7領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB7領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第2の差信号とに基づいて、チルト検出を行うことを特徴とする請求項17から26の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  30. 前記受光手段は、前記情報トラックで反射された光束を複数の光束に分光する分光素子と、この分光素子で分光された各光束を別個に受光する受光素子とを備え、
    前記光束入射領域は前記分光素子に設けられ、
    前記チルト検出手段は、前記分光素子のA1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB1領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記分光素子のA7領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB7領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第2の差信号と、前記分光素子のA8領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号と前記分光素子のB8領域で回折されて前記受光素子で検出された光束から得られる信号との差信号である第3の差信号とに基づいて、チルト検出を行うことを特徴とする請求項18又は24に記載の光学ヘッド。
  31. 前記チルト検出手段は、前記第1の差信号と、前記第2の差信号を比較することを特徴とする請求項5,6,13,14,27又は28に記載の光学ヘッド。
  32. 前記チルト検出手段は、前記第1の差信号と前記第2の差信号の少なくとも一方に所定の重み係数を乗じた後、前記第1の差信号と前記第2の差信号との差信号を生成することを特徴とする請求項5,6,13,14,27又は28に記載の光学ヘッド。
  33. 前記チルト検出手段は、前記第1の差信号と、前記第2の差信号の、位相または位相差に基づく信号を検出することを特徴とする請求項5,6,13,14,27又は28に記載の光学ヘッド。
  34. 前記光ディスクは、情報が記録された情報トラックと情報が記録されていない情報トラックとで光の反射率が異なるように構成されていることを特徴とする請求項1から33の何れか1項に記載の光学ヘッド。
  35. 請求項1から34の何れか1項に記載の光学ヘッドと、
    光ディスクを駆動する光ディスク駆動部と、
    前記光学ヘッド及び前記光ディスク駆動部を制御する制御部とを備えていることを特徴とする光ディスク装置。
  36. 請求項1から7の何れか1項に記載の光学ヘッドにおける前記受光手段からの信号に基づいて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きに応じたチルト信号を導出する集積回路であって、
    前記受光手段のA1領域から得られる信号と前記受光手段のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光手段のA2領域から得られる信号と前記受光手段のB2領域から得られる信号との差信号である第2の差信号の少なくとも一方に所定の重み係数を乗じた後、前記第1の差信号と前記第2の差信号の差信号を生成し、この生成された差信号に基づいて、前記チルト信号を導出することを特徴とする集積回路。
  37. 請求項8から16の何れか1項に記載の光学ヘッドにおける前記受光手段から信号に基づいて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きに応じたチルト信号を導出する集積回路であって、
    前記受光手段のA1領域から得られる信号と前記受光手段のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光手段のA5領域から得られる信号と前記受光手段のB5領域から得られる信号との差信号である第2の差信号の少なくとも一方に所定の重み係数を乗じた後、前記第1の差信号と前記第2の差信号の差信号を生成し、この生成された差信号に基づいて、前記チルト信号を導出することを特徴とする集積回路。
  38. 請求項17から30の何れか1項に記載の光学ヘッドにおける前記受光手段から信号に基づいて、前記対物レンズと前記光ディスクとの相対的な傾きに応じたチルト信号を導出する集積回路であって、
    前記受光手段のA1領域から得られる信号と前記受光手段のB1領域から得られる信号との差信号である第1の差信号と、前記受光手段のA7領域から得られる信号と前記受光手段のB7領域から得られる信号との差信号である第2の差信号の少なくとも一方に所定の重み係数を乗じた後、前記第1の差信号と前記第2の差信号の差信号を生成し、この生成された差信号に基づいて、前記チルト信号を導出することを特徴とする集積回路。
  39. 前記重み係数は、前記対物レンズの位置ずれに伴って生ずる差信号のオフセットを低減するように設定されることを特徴とする請求項36から38の何れか1項に記載の集積回路。
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