JP4504114B2 - 超音波画像診断装置 - Google Patents

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Description

この発明は、生体内にて超音波スキャンを行って得られた3次元領域のエコーデータをもとにこの生体内の所望の3次元超音波画像を画面表示し、さらに、この3次元超音波画像上の所望領域についての各種計測を行う超音波画像診断装置に関するものである。
従来から、超音波画像診断装置は、超音波振動子が設けられた超音波内視鏡または超音波プローブを有し、生体内に挿入された超音波内視鏡または超音波プローブが行った超音波スキャンによって生体内の所望断面の超音波断層像またはこの超音波断層像を含む3次元超音波画像を生成出力する。医師等の術者は、この超音波画像診断装置を操作して得られた生体内の超音波断層像または3次元超音波画像を観察し、病変の深達度診断または臓器の実質診断等の医療処置を行う。特に、胃、食道、および大腸に例示される消化管等の体内深部に位置する管腔臓器の表面に発生した腫瘍等の病変の大きさ等に関する情報は、病変の良性または悪性を鑑別する場合、薬剤投与後または切除処置後の病変の治療効果を判断する場合、あるいは病変の予後を予測する場合等の様々な場面において重要な指標となっている。このため、病変等の臓器表面上に現れる特定組織の長さ、面積、または体積等の幾何学的な値を取得することは、生体に対する各種医療処置を行う上で極めて重要である。
このような超音波画像診断装置として、たとえば、生体内にて超音波スキャンを行って得られた3次元領域のエコーデータをもとに、臓器表面の凹凸をポリゴンによって表現した臓器表面画像を含む生体内の3次元超音波画像を生成出力し、さらに術者によって臓器表面画像上に指定された所望部位の2点間距離、周囲長、または面積を計測できるものがある(特許文献1参照)。また、生体内にて超音波スキャンを行って得られた3次元領域のエコーデータをもとに、生体内の超音波断層像を含む3次元超音波画像を生成出力し、さらに術者によって3次元超音波画像上に指定された所望部位の体積を計測できるものもある(特許文献2参照)。
特許第3325224号公報 特開平11−318905号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載された超音波画像診断装置では、臓器表面画像上に指定された所望部位の体積を演算出力するように構成されていないので、計測対象の所望部位たとえば特定組織の体積を計測することが困難であった。また、上述した特許文献2に記載された超音波画像診断装置では、この特定組織を所定間隔にて切断した切断面毎にこの特定組織の断面画像外形をトレースする操作を行い、このトレースされた各断面画像外形の面積を積分することによって、この特定組織の体積を計測するように構成されているので、臓器表面直下に凹凸がある一般的な腫瘍等の特定組織の各断面画像外形をトレースする操作が煩雑であり、この特定組織の体積を計測するまでに多大な時間および労力を要する場合が多い。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、生体内の3次元超音波画像上に指定された特定組織等の所望部位の体積を高精度かつ容易に計測できる超音波画像診断装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる超音波画像診断装置は、生体内にて行った超音波スキャンによる3次元領域のエコーデータをもとに、前記超音波スキャンの走査面に平行なラジアル断面の画像と該ラジアル断面に垂直なリニア断面の画像とを含む前記生体内の3次元超音波画像を生成出力する超音波画像診断装置において、前記3次元超音波画像上の所望部位を囲む複数点を指示入力する入力手段と、前記複数点を順次連結する線に囲まれる領域内の所定のポリゴン頂点を検出し、該検出したポリゴン頂点の隣接する各ポリゴン頂点間を連結して形成される表面を取得するとともに、該表面と異なる面であって該表面の縁部を境界に該表面と連続する底面を設定し、前記表面と前記底面とによって閉じた3次元空間の断面画像をもとに前記所望部位の体積を演算出力する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2にかかる超音波画像診断装置は、上記発明において、前記制御手段は、前記走査面の中心軸と前記ポリゴン頂点との表面頂点距離を算出し、該表面頂点距離が最大であるポリゴン頂点と前記縁部のポリゴン頂点とを少なくとも含む面を前記底面として設定することを特徴とする。
また、請求項3にかかる超音波画像診断装置は、上記発明において、前記制御手段は、前記超音波スキャンの音線方向に前記ポリゴン頂点を通過する直線と前記底面との交点を底面頂点として検出するとともに該底面頂点と前記中心軸との底面頂点距離を算出し、前記縁部のポリゴン頂点の表面頂点距離よりも大きい場合の最大の前記底面頂点距離をなす底面頂点と前記縁部のポリゴン頂点とに外接する曲面を前記底面として更新することを特徴とする。
また、請求項4にかかる超音波画像診断装置は、上記発明において、前記制御手段は、前記音線方向に前記ポリゴン頂点を通過する直線と前記更新した底面との交点を底面頂点として更新することを特徴とする。
また、請求項5にかかる超音波画像診断装置は、上記発明において、前記制御手段は、前記超音波スキャンの音線方向毎に前記所望部位を切断するリニア断面群を設定するとともに、該リニア断面群のリニア断面毎に前記縁部の各ポリゴン頂点間または前記縁部の各ポリゴン頂点の前記表面頂点距離よりも大きい表面頂点距離をなすポリゴン頂点と前記縁部の各ポリゴン頂点とを直線的に連結する連結線を設定し、さらに、前記所望部位を切断するラジアル断面群を設定するとともに該ラジアル断面群と前記連結線との各交点を前記底面頂点として設定し、該ラジアル断面群のラジアル断面毎に、前記縁部の各ポリゴン頂点の表面頂点距離よりも大きい前記底面頂点距離をなす底面頂点と前記縁部の各ポリゴン頂点とに外接する曲線を設定し、前記ラジアル断面群の全ての前記曲線を含む曲面を前記底面として更新することを特徴とする。
また、請求項6にかかる超音波画像診断装置は、上記発明において、前記入力手段は、前記複数点の少なくとも一つの座標または前記底面頂点の座標の更新を指示する更新情報をさらに入力し、前記制御手段は、前記所望部位を切断する切断面を検知した場合、前記更新情報をもとに前記底面頂点の座標を更新し、前記所望部位が切断されていないことを検知した場合、前記更新情報をもとに前記複数点の少なくとも一つを更新することを特徴とする。
また、請求項7にかかる超音波画像診断装置は、上記発明において、前記3次元超音波画像の任意断面の断面画像を生成出力する画像処理手段を備え、前記制御手段は、前記入力手段から入力された平面の座標情報に応じて変更可能な前記任意断面を生成し、前記画像処理手段による前記任意断面の断面画像の生成出力処理を制御することを特徴とする。
また、請求項8にかかる超音波画像診断装置は、上記発明において、前記制御手段は、前記所望部位を切断する前記任意断面を検知した場合、前記更新情報をもとに前記底面頂点の座標を更新することを特徴とする。
この発明によれば、術者がモニタ表示された計測用画像上の計測対象の所望部位を囲む複数の座標情報の入力操作を行った場合、この複数の座標情報に基づく領域境界線内に位置する全ポリゴン頂点によって形成される表面を取得するとともに、この表面の縁部を境界にこの表面と連続しかつこの表面の開口を閉じる底面を設定し、この表面とこの底面とによって閉じられた3次元空間を切断する複数の断面の各断面画像をもとに、この所望部位の体積を演算出力するので、計測対象の所望部位の表面が隆起形状または陥没形状等の凹凸形状であっても、この所望部位の体積を高精度かつ容易に演算出力することができ、被検者体内の臓器表面にて凹凸形状を形成する所望部位たとえば腫瘍等の凹凸形状を形成する特定組織等の体積を高精度かつ容易に計測可能な超音波画像診断装置を実現できるという効果を奏する。
以下、添付図面を参照して、この発明にかかる超音波画像診断装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によって、この発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1である超音波画像診断装置の一構成例を例示するブロック図である。図1において、この超音波画像診断装置1は、超音波プローブ2、入力装置3、モニタ4、および画像処理装置5を有する。超音波プローブ2は、先端に超音波振動子2cが設けられた挿入部2aと、挿入部2aまたは超音波振動子2cの操作系として機能する駆動送受信部2bとを用いて実現される。挿入部2aは、可撓性部材を用いて実現され、体腔内への挿入に好適な細長い筒形状を有する。駆動送受信部2bは、術者による操作に基づき、挿入部2aの曲げ駆動、超音波振動子2cによる超音波の送受信駆動、超音波振動子2cの回転駆動、および挿入部2aの長手軸方向についての超音波振動子2cの進退駆動を制御する。超音波振動子2cは、チタン酸バリウムまたはチタン酸ジルコン酸鉛等の圧電セラミックを用いて実現され、駆動送受信部2bから印加されたパルス状の電圧を逆圧電効果によって超音波に変換出力する機能と、この超音波の反射波(エコー)を圧電効果によって電気的なアナログ信号であるエコー信号に変換出力する機能とを有する。
たとえば、術者が被検者体内の胃、食道、または大腸等の管腔状臓器に挿入部2aを挿入するとともに駆動送受信部2bを用いて所定の操作を行った場合、駆動送受信部2bは、超音波振動子2cに超音波の送受信を行わせるとともに超音波振動子2cを回転駆動させて被検者体内たとえば管腔状臓器のラジアルスキャンを行い、または超音波振動子2cに超音波を送受信させるとともに上述した長手軸方向に超音波振動子2cを進退させて被検者体内たとえば管腔状臓器のリニアスキャンを行う。あるいは、駆動送受信部2bは、上述した超音波振動子2cによる超音波の送受信駆動、回転駆動、および進退駆動を組み合わせて制御することによって、ラジアルスキャンとリニアスキャンとを組み合わせた螺旋状のスパイラルスキャンを被検者体内たとえば管腔状臓器にて行う。その後、超音波振動子2cは、このラジアルスキャンによる2次元領域のエコー信号(ラジアルエコー信号)、このリニアスキャンによる2次元領域のエコー信号(リニアエコー信号)、またはこのスパイラルスキャンによる3次元領域のエコー信号(3次元エコー信号)を駆動送受信部2bに出力する。駆動送受信部2bは、超音波振動子2cから受信したラジアルエコー信号、リニアエコー信号、または3次元エコー信号を画像処理装置5に送信する。
なお、1回のスパイラルスキャンによって得られる1つの3次元エコー信号は、このスパイラルスキャンが行われた被検者体内の3次元領域において所定間隔毎に行われたラジアルスキャンによって得られる複数のラジアルエコー信号の集合体である。
入力装置3は、キーボード、タッチパネル、トラックボール、マウス、またはレバースイッチ等を単独でまたは組み合わせて実現され、術者による入力操作に基づき、画像処理装置5の動作を指示する各種指示情報または画像処理装置5が生成した各種超音波画像上の座標に関する座標情報を画像処理装置5に入力する。また、入力装置3は、術者による入力操作に基づき、モニタ4に表示出力された各種超音波画像またはその一部分を特定する生体組織名または画像データ名等の画像特定情報、あるいは被検者を特定する被検者名またはID番号等の被検者特定情報を画像処理装置5に入力する。
画像処理装置5は、信号処理回路6、記憶装置7、メモリ8、画像処理回路9、制御回路10、表示回路11、制御部12、およびデータ転送バス13を有する。信号処理回路6、記憶装置7、メモリ8、画像処理回路9、制御回路10、表示回路11、および制御部12は、データ転送バス13を介してそれぞれ電気的に接続される。また、画像処理装置5は、上述したように、駆動送受信部2bからラジアルエコー信号、リニアエコー信号、または3次元エコー信号を受信する。この場合、駆動送受信部2bからのラジアルエコー信号、リニアエコー信号、または3次元エコー信号は、信号処理回路6に入力される。
信号処理回路6は、駆動送受信部2bから受信したラジアルエコー信号、リニアエコー信号、または3次元エコー信号に対して包絡線検波処理、対数増幅処理、A/D変換処理、およびスキャンコンバート処理等の公知の信号処理を行い、デジタルのラジアルエコーデータ、リニアエコーデータ、または3次元エコーデータにそれぞれ変換する。信号処理回路6は、制御部12の制御のもと、変換して得たラジアルエコーデータ、リニアエコーデータ、または3次元エコーデータを記憶装置7またはメモリ8に送信する。
記憶装置7は、ハードディスクまたは光磁気ディスク等を用いて実現される大容量の記憶装置である。記憶装置7は、制御部12の制御のもと、信号処理回路6から入力された1セット以上のラジアルエコーデータ、リニアエコーデータ、3次元エコーデータを記憶する。また、記憶装置7は、制御部12の制御のもと、メモリ8または画像処理回路9から入力された各種画像データを記憶する。さらに、制御部12がこの各種画像データと上述した画像特定情報または被検者特定情報とを対応付けた場合、記憶装置7は、制御部12の制御のもと、上述した画像特定情報または被検者特定情報と対応付けられた各種画像データを記憶する。
メモリ8は、RAM、EEPROM、またはフラッシュメモリ等の各種ICメモリを用いて実現される。メモリ8は、制御部12の制御のもと、信号処理回路6、記憶装置7、または画像処理回路9から入力された1セット以上の各種画像データを記憶する。たとえば、メモリ8は、画像処理回路9が各種画像処理に用いるラジアルエコーデータ、リニアエコーデータ、または3次元エコーデータ等の各種画像データを記憶する。
画像処理回路9は、制御部12の制御のもと、記憶装置7またはメモリ8に記憶されたラジアルエコーデータ、リニアエコーデータ、または3次元エコーデータ等の各種画像データを用いて表面位置抽出処理、陰影付加処理、合成処理、および座標変換処理等の公知の各種画像処理を行い、たとえば上述したラジアルスキャンの走査面に平行なラジアル断面の超音波画像(ラジアル断面像)、ラジアル断面に垂直なリニア断面の超音波画像(リニア断面像)またはラジアル断面像およびリニア断面像を含む3次元の超音波画像(3次元画像)を生成する。
なお、制御部12は、画像処理回路9の画像処理を制御する場合、この画像処理に用いられる各種画像データを記憶装置7からメモリ8に転送するとともに格納し、このメモリ8に格納した各種画像データを用いて画像処理回路9の画像処理を制御する。これによって、制御部12は、記憶装置7内の各種画像データを用いて画像処理回路9の画像処理を制御する場合よりも処理時間を短縮することができる。
制御回路10は、制御部12の制御のもと、上述した各種指示情報、座標情報、画像特定情報、または被検者特定情報に対応する入力装置3からの入力信号に対する入出力制御を行う。表示回路11は、制御部12の制御のもと、画像処理回路9によって画像処理が行われた各種画像データをビデオ信号に変換するとともに、この変換したビデオ信号をモニタ4に送信する。モニタ4は、表示回路11から入力されたビデオ信号に対応する各種画像を表示出力する。
制御部12は、処理プログラム等の各種データが記憶されたROM、演算パラメータ等を記憶するRAM、およびこのROMに記憶された処理プログラムを実行するCPU等を用いて実現される。制御部12は、上述したように、信号処理回路6、記憶装置7、メモリ8、画像処理回路9、制御回路10、および表示回路11の各動作を制御する。また、制御部12は、データ転送バス13を介し、信号処理回路6、記憶装置7、メモリ8、画像処理回路9、制御回路10、および表示回路11の各構成部間にて各種画像データまたは入力装置3からの各種入力情報等の受け渡しを制御する。さらに、制御部12は、上述した処理プログラムとして、各種超音波画像上の所望部位の幾何学的な値たとえば直径、周囲長、面積、または体積を計測するための計測処理プログラム12aと、この幾何学的な値を計測する領域(計測領域)を決める座標を更新するための座標更新処理プログラム12bとを有する。
また、制御部12は、術者が入力装置3を用いて上述した画像特定情報または被検者特定情報の入力操作とこれら画像特定情報または被検者特定情報と画像処理回路9による各種画像データとを対応付ける指示情報の入力操作とを行った場合、この画像特定情報または被検者特定情報と各種画像データとを対応付けるとともに、この画像特定情報または被検者特定情報と対応付けられた各種画像データを記憶装置7に記憶する。これによって、制御部12は、術者が入力装置3を用いて入力した画像特定情報または被検者特定情報をもとに、この画像特定情報または被検者特定情報と対応付けられた各種画像データを記憶装置7から読み出すことができる。
図2は、画像処理回路9の画像処理によって生成されたラジアル断面像およびリニア断面像のモニタ表示例を模式的に例示する模式図である。モニタ4は、表示回路11から受信したビデオ信号に基づき、図2に示すように、被検体内のラジアル断面RHでのラジアル断面像50とリニア断面LHでのリニア断面像60とを表示出力する。この場合、ラジアル断面RHは、挿入部2aの長手軸方向に垂直な断面である。リニア断面LHは、挿入部2aの長手軸方向に平行な断面である。また、ラジアル断面RHの中心部には、超音波振動子2cの中心位置すなわちラジアルスキャンのスキャン中心に対応する中心Cがある。さらに、リニア断面LHには、複数のラジアルスキャンの各中心Cを通過する中心軸CLがある。この場合、中心軸CLは、上述したスパイラルスキャンのスキャン中心軸に対応する。
また、ラジアル断面像50とリニア断面像60とは、ラジアル断面像50に表示される切断線L1とリニア断面像60に表示される切断線L2によって対応付けられる。すなわち、ラジアル断面像50は、切断面L2の位置におけるラジアル断面RHの超音波画像である。この場合、切断線L2の位置は、超音波振動子2cによるラジアルスキャンの走査面に対応する。また、リニア断面像60は、切断面L1の位置におけるリニア断面LHの超音波画像である。なお、ラジアル断面像50とリニア断面60とを結ぶ破線は、図2におけるラジアル断面像50とリニア断面像60との位置関係を示す補助線であり、モニタ4に表示出力されない。同様に、ラジアル断面RHの中心Cおよびリニア断面LHの中心軸CLも、モニタ4に表示出力されない。
図3は、画像処理回路9の画像処理によって生成された3次元画像のモニタ表示例を模式的に例示する模式図である。モニタ4は、表示回路11から受信したビデオ信号に基づき、図3に示すように、被検体内の所望の3次元領域たとえば管腔状臓器を示す3次元画像100を表示出力する。3次元画像100は、予め設定された所定の空間座標系xyz上に配置され、複数のラジアル断面像と複数のリニア断面像とを含む。この空間座標系xyzは、たとえば上述した挿入部2aの長手軸方向とz軸とが同軸方向に設定され、超音波振動子2cによるラジアルスキャンの走査面とxy平面とが平行に設定される。この場合、術者が入力装置3を用いてラジアル断面またはリニア断面を指定する座標情報等の入力操作を行えば、画像処理回路9は、この入力操作による座標情報等をもとに、たとえばラジアル断面RHa,RHbのラジアル断面像51,52を生成しまたはリニア断面LHa,LHbのリニア断面像61,62を3次元画像100上に生成する。術者は、この入力操作を繰り返し行うことによって、3次元画像100の各断面の位置を移動または変更することができ、また、3次元画像100を回転することができ、3次元画像100の表示領域を変更できる。これによって、術者は、3次元画像100上の所望のラジアル断面像またはリニア断面像を観察することができ、被検者体内の関心領域たとえば腫瘍等の特定組織70を探し出すことができる。
図4は、画像処理回路9による表面位置抽出処理と陰影付加処理とが行われた3次元画像のモニタ表示例を模式的に例示する模式図である。画像処理回路9は、たとえば上述した3次元画像100に対応する3次元エコーデータを用いて表面位置抽出処理と陰影付加処理とを行い、3次元画像100上の表面位置抽出処理と陰影付加処理とが行われた画像領域に、被検者体内の臓器表面画像110が形成された3次元画像101を生成する。この場合、モニタ4は、表示回路11から受信したビデオ信号に基づき、図4に示すように、臓器表面画像110が形成された3次元画像101を表示出力する。
臓器表面画像110は、被検者体内の臓器表面の形状が表現された画像であり、たとえば臓器表面の凹凸に一定方向からの光線が照射された場合の陰影が表現されている。画像処理回路9は、複数のポリゴンを用いて臓器表面画像110を生成する。ここで、腫瘍等の特定組織70は、一般的に臓器表面直下に隆起形状または陥没形状を形成している。このため、特定組織70は、図4に示すように、臓器表面画像110上に表示された場合、陰影を伴った明確な形状示す画像として表示出力される。したがって、術者は、モニタ4に表示出力された臓器表面画像110上の特定組織70を一見すれば、この特定組織70の形状または存在領域等を容易に認識することができる。
術者は、モニタ4に表示出力された特定組織70を認識した場合、この特定組織70の2点間距離、周囲長、面積、または体積を計測するために、画像処理装置5に対し、入力装置3を用いて各種計測処理の開始を指示する。この場合、術者は、入力装置3を操作して、入力装置3に設定された計測項目またはモニタ4に表示された計測項目の中から目的とする計測項目を選択入力する。これによって、この目的とする計測項目に関する指示情報が入力装置3から制御部12に入力される。制御部12は、この計測項目に関する指示情報を検知した場合、画像処理回路9に対し、この計測処理を行うための3次元画像(計測用画像)の生成を指示するとともに、この計測用画像上の所望部位にこの計測処理の計測領域を設定するための座標情報を受け付け可能な状態になる。この場合、画像処理回路9は、制御部12の制御のもと、この計測用画像を生成する。モニタ4は、表示回路11から入力されたビデオ信号をもとに、この計測用画像を表示出力する。
その後、術者は、入力装置3を操作し、モニタ4に表示出力された計測用画像上の所望部位たとえば特定組織70についての計測領域を示す複数のマーカの座標情報を指示入力する。制御部12は、この入力された各座標情報をもとに、計測用画像上に特定組織70の所望の2点間を示す計測領域または特定組織70を囲む計測領域を設定する。その後、制御部12は、上述した計測項目に関する指示情報と計測処理プログラム12aとに基づき、特定組織70の所望の2点間距離、周囲長、面積、または体積を計測する計測処理を行う。この場合、制御部12は、上述した特許文献1に記載された超音波画像診断装置とほぼ同様に、特定組織70の所望の2点間距離、周囲長、または面積を演算でき、その後、この演算結果を示す数値等をこの計測処理の計測結果としてモニタ4に表示出力できる。
図5は、モニタ4に表示出力された計測用画像上の所望部位たとえば特定組織70の体積計測処理を行い、この体積計測処理による計測結果をモニタ4に表示出力するまでの処理工程を例示するフローチャートである。図6は、計測対象の所望部位である特定組織70が形成された計測用画像および計測結果の表示出力例を模式的に例示する模式図である。図5および図6において、術者は、モニタ4に表示出力された3次元画像上に体積計測対象の特定組織70を見つけ出した場合、入力装置3を用い、上述した計測項目から体積を選択する入力操作を行う。この入力操作によって、入力装置3は、制御部12が行う計測処理として体積計測処理を指示する指示情報(体積計測指示情報)を制御部12に入力する。この場合、制御部12は、入力装置3から入力された体積計測指示情報を検知し(ステップS101,Yes)、この体積計測指示情報に基づき、画像処理回路9に計測用画像の生成を指示するとともに、この計測用画像上の所望部位に計測領域を決定する複数のマーカの座標情報を受け付け可能な状態にて待機する(ステップS102)。この場合、画像処理回路9は、制御部12の制御のもと、図6に示すように、体積計測対象の特定組織70が形成された計測用画像120を生成する。その後、制御部12は、表示回路11を介して計測用画像120の画像データをモニタ4に転送し、モニタ4に計測用画像120を表示出力させる。
一方、術者は、モニタ4に表示出力された3次元画像上に体積計測対象の特定組織70を見つけ出すまで、上述した計測項目から体積を選択する入力操作を行わない。すなわち、制御部12は、術者がモニタ4に表示出力された3次元画像から特定組織70を見つけ出して上述した体積計測指示情報の入力操作を行うまで、体積計測指示情報を検知せずに(ステップS101,No)、このステップS101の処理工程を繰り返す。
つぎに、術者は、入力装置3を用いて、モニタ4に表示出力された計測用画像120上の特定組織70近傍たとえば特定組織70の外形に沿う位置にマーカを指定する座標情報の入力操作を行う。この場合、制御部12は、この入力操作によって入力装置3から入力された座標情報を検知し(ステップS103,Yes)、検知した座標情報に基づき、計測用画像120の空間座標系xyz上にマーカの座標を設定するマーカ座標設定処理を行う(ステップS104)。この場合、画像処理回路9は、制御部12の制御のもと、このマーカ座標設定処理によって設定された座標に対応する計測用画像120上の位置に、このマーカを重畳する。
ここで、術者は、この計測用画像120に重畳されたマーカをモニタ4にて確認し、この計測用画面120上にマーカを順次追加指定する場合、入力装置3を用いて追加指定するマーカの座標情報の入力操作を順次繰り返す。この場合、制御部12は、計測用画像120上に体積計測処理を行う対象の計測領域を設定指示する計測領域設定指示情報を検知せずに(ステップS105,No)、追加指定するマーカの座標情報を順次検知する。制御部12は、順次検知した各座標情報についてマーカ座標設定処理を順次行う。画像処理回路9は、制御部12の制御のもと、マーカ座標設定処理によって順次設定された各座標に対応する計測用画像120上の位置に、複数のマーカを順次重畳する。たとえば、術者が入力装置3を用いて計測用画像120上の特定組織70を反時計回りに囲むように7つのマーカP1〜P7の各座標情報の入力操作を順次行った場合、制御部12は、上述したステップS103〜S105を順次繰り返す。この場合、画像処理回路9は、制御部12の制御のもと、図6に示すように、特定組織70を反時計回りに囲む7つのマーカP1〜P7を計測用画像120上に順次重畳する。
なお、術者が入力装置3を用いて特定組織70を時計回りに囲む複数のマーカの各座標情報の入力操作を順次行った場合、制御部12は上述したステップS103〜S105を順次繰り返し、画像処理回路9は、制御部12の制御のもと、特定組織70を時計回りに囲む複数のマーカを計測用画像120上に順次重畳する。
その後、術者は、計測用画像120上に重畳された複数のマーカをモニタ4にて確認し、これら複数のマーカによって囲まれた領域を体積計測処理対象の計測領域として設定指示する場合、入力装置3を用いて上述した計測領域設定指示情報の入力操作を行う。この場合、制御部12は、マーカの座標情報を検知せずに(ステップS103,No)、この入力操作による計測領域設定指示情報を検知し(ステップS105,Yes)、この計測領域設定指示情報に基づき、計測用画像120上に重畳された順にこれら複数のマーカの各マーカ間を直線にて順次連結するとともに、これら複数のマーカの各マーカ間を連結する領域境界線によって囲まれた領域を体積計測処理対象の計測領域として設定する(ステップS106)。画像処理回路9は、制御部12の制御のもと、これら複数のマーカとこれらの各マーカ間を連結した直線群(領域境界線)とを計測用画像120上に重畳する。たとえば、画像処理回路9は、図6に示すように、マーカP1〜P7とマーカP1〜P7の各マーカ間を順次連結する領域境界線とを計測用画像120上に重畳する。
なお、術者は、計測用画像120上に重畳された複数のマーカとこの領域境界線とをモニタ4にて確認することによって、計測用画像120上の所望部位がこの領域境界線に囲まれた計測領域内に位置するか否かを確認できる。
つぎに、制御部12は、計測用画像120の3次元エコーデータをもとに、上述したステップS106において設定した計測領域内たとえば図6に示すマーカP1〜P7の各マーカ間を連結する領域境界線によって囲まれる領域について、特定組織70の画像を形成する所定のポリゴン頂点、具体的には、特定組織70の画像を形成する全てのポリゴン頂点の座標を検出する。さらに、制御部12は、検出した全てのポリゴン頂点の隣接する各ポリゴン頂点間を直線にて連結し、これらの全ポリゴン頂点と各ポリゴン頂点間を連結する各直線とによって形成される表面を特定組織70の表面として取得する(ステップS107)。この場合、制御部12は、特定組織70の表面の全ポリゴン頂点のうち、マーカP1〜P7の各マーカ間を連結する領域境界線によって囲まれる面において最外周に位置する各ポリゴン頂点を特定組織70の表面の縁部頂点として検出し、この縁部頂点以外の残りのポリゴン頂点を特定組織70の表面の表面頂点として検出する。また制御部12は、これら全ての縁部頂点の隣接する各縁部頂点間を順次連結する各直線を特定組織70の表面の縁部として取得する。
計測用画像120上の計測領域内の所望部位たとえば特定組織70の表面がこのステップS107によって取得された場合、制御部12は、特定組織70における計測用画像120の臓器内部側の面すなわち特定組織70の底面を設定する底面設定処理を行う(ステップS108)。この場合、制御部12は、上述した特定組織70の縁部を境界に特定組織70の表面と連続しかつ特定組織70の表面の開口を閉じる面を特定組織70の底面として設定する。さらに、制御部12は、超音波振動子2cの音線方向を示す直線であって特定組織70の表面頂点を通過する直線(音線直線)と特定組織70の底面との交点を底面頂点として設定する。これによって、制御部12は、特定組織70の表面頂点毎に、特定組織70の各底面頂点をそれぞれ設定できる。なお、この底面設定処理の詳細については、後述する。
つぎに、制御部12は、ステップS107において取得した表面とステップS108において設定した底面とによって閉じた3次元空間の体積を計測対象の所望部位たとえば特定組織70の体積として演算する体積計測処理を行う(ステップS109)。この場合、制御部12は、計測用画像120の3次元エコーデータをもとに、この3次元空間を所定間隔毎に切断する相互に平行な複数の切断面たとえばこの3次元空間を所定間隔毎に切断する複数のラジアル断面を設定するとともに、これら複数のラジアル断面によるこの3次元空間の各ラジアル断面像を画像処理回路9に生成させる。つぎに、制御部12は、この3次元空間のラジアル断面像毎に上述した表面頂点、底面頂点、および縁部頂点の各座標を取得するとともに、これらラジアル断面像毎の表面頂点、底面頂点、および縁部頂点の各座標とヘロンの公式等の周知の面積演算方法とに基づき、この3次元空間の各ラジアル断面像の面積を算出する。さらに、制御部12は、上述した所定間隔と算出した各ラジアル断面像の面積とを用いて積分処理等を行い、この3次元空間の体積を算出する。これによって、制御部12は、計測対象の所望部位である特定組織70の体積を取得する。
その後、制御部12は、画像処理回路9および表示回路11を制御し、ステップS109において取得した特定組織70の体積を示す計測結果を計測用画像120に並べてモニタ4に表示出力させる(ステップS110)。この場合、画像処理回路9は、制御部12の制御のもと、この計測結果と計測用画像120とを並べた画像データを生成させるとともに、この計測結果を含む画像データを表示回路11に転送する。表示回路11は、制御部12の制御のもと、この計測結果を含む画像データをビデオ信号に変換するとともに、このビデオ信号をモニタ4に送信する。これによって、モニタ4は、図6に示すように、特定組織70の体積計測結果を示す計測結果130を計測用画像120に並べて表示出力する。この場合、制御部12は、計測結果130として、先に算出した特定組織70の2点間距離、周囲長、および面積をこの体積とともにモニタ4に表示出力できる。術者は、モニタ4に表示出力された計測結果を確認することによって、特定組織70の2点間距離、周囲長、面積、および体積の各計測結果を把握できる。
つぎに、上述したステップS108の底面設定処理の詳細について説明する。図7は、制御部12が底面設定処理を達成するまでの処理工程を例示するフローチャートである。図8は、制御部12が特定組織70の初期底面を設定するまでの動作の一例を説明する模式図である。図9は、制御部12が特定組織70の初期底面を上述した体積計測処理に用いられる特定組織70の底面に更新するまでの動作の一例を説明する模式図である。
図7において、上述したステップS107によって計測用画像120上の計測領域内の所望部位である特定組織70の表面が取得された場合、制御部12は、計測用画像120の3次元エコーデータをもとに、超音波振動子2cの音線方向毎に特定組織70を切断するリニア断面を生成する(ステップS201)。この場合、制御部12は、画像処理回路9を制御し、特定組織70の画像領域にかかる音線方向群UDGについて、上述した表面頂点と縁部頂点とを断面毎に含むように特定組織70を切断する複数のリニア断面LH1〜LHm(m:2以上の整数)を生成する。画像処理回路9は、制御部12に制御のもと、リニア断面LH1〜LHmのリニア断面毎に特定組織70のリニア断面像を生成する。制御部12は、この特定組織70の各リニア断面像の画像データを画像処理回路9から取得する。
つぎに、制御部12は、この特定組織70の各リニア断面像の画像データと上述したステップS107にて取得した各表面頂点および各縁部頂点とを用い、リニア断面LH1〜LHmのリニア断面毎に、上述した中心軸CLと縁部頂点との間の距離(縁部頂点深度)と中心軸CLと表面頂点との間の距離(表面頂点深度)とを全て検出する(ステップS202)。この場合、制御部12は、リニア断面LH1〜LHmの全縁部頂点と全表面頂点とについて縁部頂点深度と表面頂点深度とをそれぞれ検出する。
たとえば、音線方向群UDGの各音線方向にそれぞれ対応するリニア断面LH1〜LHmのi番目のリニア断面LHiは、図8に示すように、リニア断面LHi内の計測領域Tiの両端に縁部頂点FP1,FP7が形成され、計測領域Ti内に表面頂点FP2〜FP6とサーフェス線SFiとが形成される。ここで、計測領域Tiは、リニア断面LHiにおいて上述した計測領域を示す。また、縁部頂点FP1,FP7は特定組織70の縁部頂点であり、表面頂点FP2〜FP6は特定組織70の表面頂点である。さらに、サーフェス線SFiは、特定組織70の表面とリニア断面LHiとの交線であり、計測領域Ti内にて縁部頂点FP1と表面頂点FP2〜FP6と縁部頂点FP7とを順次連続的に連結する。
この場合、制御部12は、このリニア断面LHiについて、縁部頂点FP1,FP7の各縁部頂点深度と表面頂点FP2〜FP6の各表面頂点深度とを全て検出する。これと同様に、制御部12は、リニア断面LH1〜LHmのリニア断面毎に各縁部頂点深度と各表面頂点深度とを全て検出する。これによって、制御部12は、リニア断面LH1〜LHmの全縁部頂点と全表面頂点とについて縁部頂点深度と表面頂点深度とをそれぞれ取得し、これらの取得した全縁部頂点深度と全表面頂点深度とをリニア断面LH1〜LHmのリニア断面毎にそれぞれ管理する。
その後、制御部12は、リニア断面LH1〜LHmのリニア断面毎に、ステップS202にて取得した各縁部頂点深度と各表面頂点深度とを比較し、この比較結果に基づき、全ての縁部頂点深度以上に大きい表面頂点深度をなす全表面頂点と全縁部頂点とを少なくとも含む面を特定組織70の初期底面として設定する(ステップS203)。
たとえば、制御部12は、リニア断面LHiの縁部頂点FP1,FP7の各縁部頂点深度と表面頂点FP2〜FP6の各表面頂点深度とをそれぞれ比較し、図8に示すように、これら各縁部頂点深度以上に大きい表面頂点深度をなす表面頂点FP4と縁部頂点FP1,FP7とをそれぞれ直線的に連結する初期底線DBiを設定する。この場合、初期底線DBiは、図8に示すように、サーフェス線SFiと交差しないように、縁部頂点FP1と表面頂点FP4と縁部頂点FP7とを連続的に連結する。
なお、制御部12は、この表面頂点FP4の表面頂点深度が縁部頂点FP1,FP7の両縁部頂点深度より小さい場合、縁部頂点FP1,FP7を連結する直線を初期底線DBiとして設定する。一方、制御部12は、この表面頂点FP2〜FP6の各表面頂点深度のうちの複数が縁部頂点FP1,FP7の各縁部頂点深度のいずれか以上である場合、サーフェス線SFiと交差せずかつこれら複数の表面頂点と縁部頂点FP1,FP7とを直線的かつ連続的に連結する線を初期底線DBiとして設定する。
すなわち、制御部12は、リニア断面LH1〜LHmについてこのリニア断面LHiの場合と同様の処理をそれぞれ行い、リニア断面LH1〜LHmの初期底線DB1〜DBmをそれぞれ取得する。これによって、制御部12は、取得したリニア断面LH1〜LHmの初期底線DB1〜DBmを含む面を上述した特定組織70の初期底面として設定できる。なお、制御部12は、取得した初期底線DB1〜DBmをリニア断面LH1〜LHmのリニア断面毎にそれぞれ管理する。
つぎに、制御部12は、計測用画像120の3次元エコーデータをもとに、上述したステップS203にて初期底面を設定した特定組織70を所定間隔毎に切断する複数のラジアル断面を生成する(ステップS204)。この場合、制御部12は、画像処理回路9を制御して、所定間隔たとえば上述した表面頂点と縁部頂点とを断面毎に含むことができる間隔にて特定組織70を切断する複数のラジアル断面RH1〜RHn(n:2以上の整数)を生成する。画像処理回路9は、制御部12に制御のもと、ラジアル断面RH1〜RHnのラジアル断面毎に特定組織70のラジアル断面像を生成する。制御部12は、この特定組織70の各ラジアル断面像の画像データを画像処理回路9から取得する。
その後、制御部12は、上述したリニア初期底線DB1〜DBmとラジアル断面RH1〜RHnとの各交点を特定組織70の初期底面における初期底面頂点としてそれぞれ検出する。さらに、制御部12は、この検出した各初期底面頂点と特定組織70の各ラジアル断面像の画像データと上述したステップS107にて取得した各表面頂点および各縁部頂点とを用い、ラジアル断面RH1〜RHnのラジアル断面毎に、上述した中心Cと縁部頂点との縁部頂点深度と中心Cと初期底面頂点との間の距離(底面頂点深度)とを全て検出する(ステップS205)。この場合、制御部12は、ラジアル断面RH1〜RHnの全縁部頂点と全初期底面頂点とについて縁部頂点深度と底面頂点深度とをそれぞれ検出する。
たとえば、ラジアル断面RH1〜RHnのj番目のラジアル断面LHjは、図9に示すように、ラジアル断面RHj内の計測領域Tjの両端に縁部頂点FP11,FP17が形成され、計測領域Ti内に表面頂点FP12〜FP16とサーフェス線SFjと初期底面頂点BP1〜BP4と初期底線DBjとが形成される。ここで、計測領域Tjは、ラジアル断面RHjにおいて上述した計測領域を示す。また、縁部頂点FP11,FP17は特定組織70の縁部頂点であり、表面頂点FP12〜FP16は特定組織70の表面頂点である。さらに、サーフェス線SFjは、特定組織70の表面とラジアル断面RHjとの交線であり、計測領域Tj内にて縁部頂点FP11と表面頂点FP12〜FP16と縁部頂点FP17とを順次連続的に連結する。また、初期底線DBjは、上述したステップS203にて設定した特定組織70の初期底面とラジアル断面RHjとの交線であり、計測領域Tj内にて縁部頂点FP11と初期底面頂点BP1,BP2と表面頂点FP14と縁部頂点FP17とを順次連続的に連結する。この場合、表面頂点FP14は、この初期底面の初期底面頂点を兼ねる。
ここで、制御部12は、このラジアル断面RHjについて、縁部頂点FP11,FP17の各縁部頂点深度と初期底面頂点BP1〜BP4および表面頂点FP14の各底面頂点深度とを全て検出する。これと同様に、制御部12は、ラジアル断面RH1〜RHnのラジアル断面毎に各縁部頂点深度と各底面頂点深度とを全て検出する。これによって、制御部12は、ラジアル断面RH1〜RHnの全縁部頂点と全初期底面頂点とについて縁部頂点深度と底面頂点深度とをそれぞれ取得し、これらの取得した全縁部頂点深度と全底面頂点深度とをラジアル断面RH1〜RHnのラジアル断面毎にそれぞれ管理する。
その後、制御部12は、ラジアル断面RH1〜RHnのラジアル断面毎に、ステップS205にて取得した各縁部頂点深度と各底面頂点深度とを比較し、この比較結果に基づき、全ての縁部頂点深度以上に大きくかつ最大の底面頂点深度をなす初期底面頂点と全縁部頂点とを少なくとも含む略曲面に上述した初期底面を更新し(ステップS206)、得られたこの略曲面を特定組織70の底面として設定する(ステップS207)。この場合、制御部12は、初期底面上の表面頂点を含む全初期底面頂点を音線方向にそれぞれ通過する各音線直線と特定組織70の底面との各交点を特定組織70の底面頂点として更新する。
たとえば、制御部12は、ラジアル断面RHjの縁部頂点FP11,FP17の各縁部頂点深度と初期底面頂点BP1〜BP4および表面頂点FP14の各底面頂点深度とをそれぞれ比較し、図9に示すように、これら各縁部頂点深度以上に大きくかつ最大の底面頂点深度をなす表面頂点FP14と縁部頂点FP11,FP17とをそれぞれ曲線的に連結する底線DFjを設定する。この場合、底線DFjは、図9に示すように、サーフェス線SFjと交差しないように、縁部頂点FP11と表面頂点FP14と縁部頂点FP17とを連続的に連結する。この底線DFjは、たとえば縁部頂点FP11と表面頂点FP14と縁部頂点FP17と連結するスプライン曲線または縁部頂点FP11と表面頂点FP14と縁部頂点FP17とにおいてサーフェス線SFjに外接する曲線(外接曲線)によって形成される。
また、制御部12は、図9に示すように、縁部頂点FP11,FP17をそれぞれ通過する音線直線、表面頂点FP12と初期底面頂点BP1とを通過する音線直線、表面頂点FP13と初期底面頂点BP2とを通過する音線直線、表面頂点FP14を通過する音線直線、表面頂点FP15と初期底面頂点BP3とを通過する音線直線、および表面頂点FP16と初期底面頂点BP4とを通過する音線直線を有する音線直線群ULGを設定する。さらに、制御部12は、音線直線群ULGの各音線直線と底線DFjとの各交点を底線DFj上の底面頂点として更新する。これによって、初期底面頂点BP1は底面頂点BP5に更新され、初期底面頂点BP2は底面頂点BP6に更新され、初期底面頂点BP3は底面頂点BP7に更新され、初期底面頂点BP4は底面頂点BP8に更新される。この場合、縁部頂点FP11,FP17および表面頂点FP14は、特定組織70の表面頂点と底面頂点とを兼ねる。
なお、制御部12は、計測領域Tj内において、初期底面頂点BP1〜BP4および表面頂点FP14の各底面頂点深度が縁部頂点FP1,FP7の両縁部頂点深度より小さい場合、サーフェス線SFiと交差せずかつ縁部頂点FP1,FP7を連結するスプライン曲線または外接曲線を底線DFjとして設定する。一方、制御部12は、表面頂点FP14および初期底面頂点BP1〜BP4のうちの複数が縁部頂点FP1,FP7の各縁部頂点深度のいずれか以上に大きくかつ最大の底面頂点深度をなす場合、サーフェス線SFiと交差せずかつこれら複数の表面頂点または初期底面頂点と縁部頂点FP1,FP7とを曲線的かつ連続的に連結するスプライン曲線または外接曲線を底線DFjとして設定する。
すなわち、制御部12は、ラジアル断面RH1〜RHnについてこのラジアル断面RHjの場合と同様の処理をそれぞれ行い、ラジアル断面RH1〜RHnの底線DF1〜DFnと各底面頂点とをそれぞれ取得する。これによって、制御部12は、取得した底線DF1〜DFnを含む略曲面を上述した特定組織70の底面として更新するとともに設定できる。これと同時に、制御部12は、この底面上に複数の底面頂点を設定できる。なお、制御部12は、取得した底線DF1〜DFnと各底面頂点とをラジアル断面RH1〜RHnのラジアル断面毎にそれぞれ管理する。
一方、術者が入力装置3を用いて計測用画像120のラジアル断面またはリニア断面を変更する指示情報の入力操作を行った場合、制御部12は、この指示情報に基づく計測用画像120のラジアル断面像またはリニア断面像を生成するとともにこのラジアル断面像またはリニア断面像の画像データを表示回路11に転送するように画像処理回路9を制御する。さらに、制御部12は、この画像処理回路9からの画像データをもとにこのラジアル断面像またはリニア断面像のビデオ信号をモニタ4に変換出力するように表示回路11を制御する。これによって、モニタ4には、術者が入力装置3を用いて入力したこの指示情報に基づく計測用画像120のラジアル断面像またはリニア断面像が表示出力される。すなわち、術者は、入力装置3を用いてこの指示情報の入力操作を行えば、モニタ4に表示出力された計測用画像120のラジアル断面およびリニア断面を所望のラジアル断面およびリニア断面にそれぞれ変更でき、所望のラジアル断面のラジアル断面像および所望のリニア断面のリニア断面像をモニタ4に表示出力させることができる。
また、術者は、入力装置を操作して、モニタ4に表示出力された計測用画像120上の領域境界線または体積計測対象の所望部位たとえば特定組織70の底面を変更することができる。すなわち、計測用画像120上に重畳された領域境界線の全体像がモニタ4に表示出力された場合に、術者が入力装置3を用いて領域境界線上の変更対象のマーカを指定する座標情報(座標指定情報)とその変更先の位置を示す座標情報(変更座標情報)との入力操作を行えば、制御部12は、これらの座標情報と座標更新処理プログラム12bとに基づき、この領域境界線を更新する領域境界線更新処理を行う。一方、この領域境界線内に位置する計測対象の所望部位である特定組織70のラジアル断面像またはリニア断面像がモニタ4に表示出力された場合に、術者が入力装置3を用いてこの特定組織70の変更対象の底面頂点を指定する座標指定情報とその変更先の位置を示す変更座標情報との入力操作を行えば、制御部12は、これらの座標情報と座標更新処理プログラム12bとに基づき、この底面頂点を変更するとともにこの変更した底面頂点を含む底面を特定組織70の底面として更新する底面更新処理を行う。
図10は、領域境界線更新処理または底面更新処理が行われた計測領域内の所望部位である特定組織70の体積の計測結果をモニタ4に表示出力させるまでの処理工程を例示するフローチャートである。図11は、制御部12が行う底面更新処理の動作の一例を説明する模式図である。制御部12は、上述したように、術者の入力操作によって変更指定されたマーカたとえばマーカP1〜P7を変更して領域境界線を更新する領域境界線更新処理を行い、あるいは術者の入力操作によって変更指定された所望部位たとえば特定組織70の底面頂点を変更して特定組織70の底面を更新する底面更新処理を行う。その後、制御部12は、この領域境界線更新処理が行われた領域境界線内の特定組織70またはこの底面更新処理が行われた特定組織70の体積計測処理を行うとともに、この体積計測処理の計測結果をモニタ4に表示出力させる。
すなわち、図10において、術者が入力装置3を用いて計測用画像120のラジアル断面またはリニア断面を変更する指示情報の入力操作を行った場合、制御部12は、上述したように、画像処理回路9および表示回路11を制御し、この指示情報に基づく計測用画像120のラジアル断面像またはリニア断面像をモニタ4に表示出力させる。これと同時に、制御部12は、モニタ4に表示出力している計測用画像120のラジアル断面像またはリニア断面像が特定組織70の断面画像を示しているか否かを判定する。この場合、制御部12は、モニタ4に表示出力しているラジアル断面像のラジアル断面またはリニア断面像のリニア断面が特定組織70を切断しているか否かすなわち特定組織70を囲む領域境界線を切断しているか否かを判定する。
ここで、特定組織70のラジアル断面像またはリニア断面像がモニタ4に表示出力されている場合、制御部12は、このラジアル断面像のラジアル断面またはこのリニア断面像のリニア断面がこの領域境界線を切断していると判定するとともに、この領域境界線を切断するラジアル断面またはリニア断面を検知し(ステップS301,Yes)、上述した座標指定情報を受付待機する。
つぎに、術者が、入力装置3を用い、モニタ4に表示されている変更対象の底面頂点またはマーカを指定する座標指定情報の入力操作を行った場合、制御部12は、この座標指定情報を検知し(ステップS302,Yes)、これと同時に、この座標指定情報によって指定された変更対象の座標がマーカの座標であるか底面頂点の座標であるかを判定する。制御部12は、術者がこの座標指定情報によってマーカを指定した場合、この検知した座標指定情報に基づく変更対象の座標がマーカの座標であると判定し(ステップS303,マーカ)、この座標指定情報によって指定されたマーカの座標変更を禁止し処理を終了する。一方、制御部12は、術者がこの座標指定情報によって特定組織70の底面頂点を指定した場合、この検知した座標指定情報に基づく変更対象の座標が特定組織70の底面頂点の座標であると判定し(ステップS303,底面頂点)、上述した変更座標情報を受付待機する。この場合、術者が入力装置3を用いて変更座標情報の入力操作を行わなければ、制御部12は、変更座標情報を検知せず(ステップS304,No)、変更座標情報を受付待機し続ける。その後、術者が入力装置3を用いてこの変更対象の底面頂点の変更先の座標を示す変更座標情報の入力操作を行った場合、制御部12は、この変更座標情報を検知し(ステップS302,Yes)、この検知した変更座標情報と座標更新処理プログラム12bとに基づき、変更対象の底面頂点を変更先の座標に変更するとともにこの座標変更がなされた底面頂点を含む底面に特定組織70の底面を更新する底面更新処理を行う(ステップS305)。
たとえば、術者が、入力装置3を操作し、図11に示すラジアル断面RHjにおける特定組織70のラジアル断面像に示される表面頂点BP8を変更対象の底面頂点として指定しかつその変更先の座標として底面頂点BP9を指定した場合、制御部12は、底面頂点BPを変更対象の底面とする底面更新処理を行い、図11に示すように、底面頂点BP8を底面頂点BP9に変更するとともに、上述したステップS108の底面設定処理によって設定した特定組織70の底面をこの底面頂点BP8に代えて底面頂点BP9を含む底面に更新する。この場合、この更新した特定組織70の底面とラジアル断面RHjとの交線である底線DFjは、上述した縁部頂点FP11,FP17と、底面頂点BP1〜BP7と、更新した底面頂点BP9と、表面頂点FP14とを曲線にて連続的に連結する。
一方、特定組織70のラジアル断面像またはリニア断面像がモニタ4に表示出力されていない場合、制御部12は、特定組織70を囲む領域境界線がラジアル断面またはリニア断面によって切断されていないと判定し、この領域境界線を切断するラジアル断面またはリニア断面を検知せずに(ステップS301,No)、上述した座標指定情報を受付待機する。
つぎに、術者が、入力装置3を用い、モニタ4に表示されている変更対象のマーカを指定する座標指定情報の入力操作を行った場合、制御部12は、この座標指定情報を検知し(ステップS306,Yes)、上述したステップS301において領域境界線を切断するラジアル断面またはリニア断面を検知しなかったことに基づき、この検知した座標指定情報を領域境界線の変更対象のマーカの座標として受け付けるとともに、上述した変更座標情報を受付待機する。この場合、術者が入力装置3を用いて変更座標情報の入力操作を行わなければ、制御部12は、領域境界線に関する変更座標情報を検知せず(ステップS307,No)、変更座標情報を受付待機し続ける。
その後、術者が入力装置3を用いてこの変更対象のマーカの変更先の座標を示す変更座標情報の入力操作を行った場合、制御部12は、この変更座標情報を検知し(ステップS307,Yes)、この検知した変更座標情報と座標更新処理プログラム12bとに基づき、変更対象のマーカを変更先の座標に変更するとともに、元の領域境界線たとえばマーカP1〜P7を連続的に通過する領域境界線をこの座標変更がなされたマーカを通過する領域境界線に更新する領域境界線更新処理を行う(ステップS308)。この場合、制御部12は、この更新後の領域境界線に囲まれる領域を上述した計測領域として更新する。
つぎに、制御部12は、このステップS308による更新後の領域境界線に囲まれた計測領域内について、上述したステップS107と同様の処理工程を行って、この更新後の領域境界線に囲まれた所望部位たとえば特定組織70の表面を取得し(ステップS309)、さらに上述したステップS108と同様の処理工程を行って、この更新後の領域境界線に囲まれた特定組織70の底面を設定する(ステップS310)。
その後、制御部12は、上述したステップS305の底面更新処理が行われた特定組織70またはこのステップS310の底面設定処理が行われた特定組織70について、上述したステップS109と同様の体積計測処理を行って(ステップS311)、この底面更新処理が行われた特定組織70またはこの底面設定処理が行われた特定組織70の体積を算出する。さらに、制御部12は、上述したステップS110の処理工程と同様に、このステップS311において取得した特定組織70の体積を示す計測結果を計測用画像120に並べてモニタ4に表示出力させる(ステップS312)。この場合、モニタ4には、図11に示すように、この更新後の特定組織70の体積計測結果を示す計測結果130が計測用画像120に並べて表示出力される。術者は、モニタ4に表示出力された計測結果130を確認することによって、この更新後の特定組織70の2点間距離、周囲長、面積、および体積の各計測結果を把握できる。
一方、制御部12は、上述したステップS302において変更対象の底面頂点またはマーカを指定する座標指定情報を検知しない場合(ステップS302,No)、あるいは上述したステップS306において変更対象のマーカを指定する座標指定情報を検知しない場合(ステップS306,No)、上述したステップS301以降の処理工程を繰り返す。
なお、この発明の実施の形態1では、術者が入力装置3を用いて計測用画像120上に複数のマーカP1〜P7を指定する操作を行った場合に、計測用画像120上に重畳するマーカP1〜P7を順次設定するとともに、この設定した順に順次マーカP1〜P7を連結する領域境界線を生成し、この領域境界線によって囲まれる計測用画像120上の領域を計測対象の計測領域として設定していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、術者が、入力装置3を用い、モニタ表示された計測用画像上に1点を指定する座標入力操作を行い、この1点を始点として計測対象の所望部位を囲む軌跡を指定するトレース操作を行い、この軌跡の終点を指定する座標入力操作を行った場合に、この計測対象の所望部位を囲む軌跡を領域境界線として生成するとともに、この領域境界線に囲まれる計測用画像上の領域を計測領域として設定してもよい。
図12は、計測対象の所望部位である特定組織70を囲むマーカの軌跡を領域境界線として設定する動作の一例を説明する模式図である。術者が入力装置3を用いて特定組織70近傍に始点を指定する座標入力操作を行った場合、制御部12は、図12に示すように、計測用画像120上の特定組織70近傍に始点SPを重畳する。つぎに、術者が入力装置3を用いて上述したトレース操作たとえばカーソルKを始点SPに移動させるとともに始点SPからのカーソルKの軌跡を指定するドラッグ操作等を行った場合、制御部12は、始点SPからのカーソルKの軌跡PLを計測用画像120上に順次重畳する。その後、術者が入力装置3を用いてカーソルKの軌跡PLの終点を指定する座標入力操作を行った場合、制御部12は、図12に示すように、カーソルKの軌跡PLの終点EPを重畳するとともに、始点SPと終点EPと軌跡PLとを連続的に連結する領域境界線を重畳する。この場合、制御部12は、この始点SPと終点EPと軌跡PLとによる領域境界線に囲まれた領域を上述した計測領域として設定する。これによって、制御部12は、上述したように、この計測領域内に位置する特定組織70の体積を算出することができる。なお、制御部12は、この始点SPと終点EPと軌跡PLとによる領域境界線を設定した場合に、この領域境界線によって囲まれた所望部位たとえば特定組織70の周囲長を算出し、図12に示すように、この周囲長の算出結果を計測結果130としてモニタ4に表示出力させてもよい。
また、この発明の実施の形態1では、計測対象の所望部位たとえば特定組織70の体積を算出する場合、特定組織70を所定間隔にて切断する複数のラジアル断面のラジアル断面毎に、特定組織70の表面頂点、底面頂点、および縁部頂点の各座標とヘロンの公式等の周知の面積演算方法とに基づき、特定組織70の各ラジアル断面像の面積を算出していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、これら複数のラジアル断面に代えて、この特定組織70を所定間隔にて切断しかつ互いに平行な複数のリニア断面を用いてもよいし、特定組織70を所定間隔にて切断する複数のラジアル断面のラジアル断面毎に、サーフェス線と底線とによる閉空間の内に存在する全画素を計数し、得られた全画素の計数値に1画素あたりの実面積を乗じて、この閉空間の面積を特定組織70のラジアル断面像の面積として算出してもよい。また、特定組織70を所定間隔にて切断する複数のリニア断面のリニア断面毎に、サーフェス線と底線とによる閉空間の内に存在する全画素を計数し、得られた全画素の計数値に1画素あたりの実面積を乗じて、この閉空間の面積を特定組織70のリニア断面像の面積として算出してもよい。
さらに、この発明の実施の形態1では、被検者体内への挿入部2aの先端に超音波振動子2cが設けられた超音波プローブ2を用いたが、この発明はこれに限定されるものではなく、被検者体内への挿入部先端側に超音波振動子と光学系とを備えた超音波内視鏡を用いてもよい。
また、この発明の実施の形態1では、超音波振動子2cを機械的に回転駆動させて上述したラジアルスキャンまたはスパイラルスキャン等の超音波スキャンを行う超音波プローブ2を用いたが、この発明はこれに限定されるものではなく、環状等に配列された複数の超音波振動子が設けられ、電子的にラジアルスキャンまたはスパイラルスキャン等の超音波スキャンを行う超音波プローブを用いてもよい。
さらに、この発明の実施の形態1では、被検者体内の3次元領域について複数のラジアルスキャン、スパイラルスキャン、またはリニアスキャンを行う場合、超音波振動子2cを挿入部2aの長手軸方向に機械的に移動させていたが、この発明はこれに限定されるものではなく、超音波振動子が先端に設けられた挿入部を手動で引っ張るまたは押し込むことによって、被検者体内の3次元領域をこの挿入部の長手軸方向に移動させてもよい。
また、この発明の実施の形態1では、計測対象の所望部位の計測項目を決定し、その後、この決定した計測項目の計測処理を行う計測領域を設定していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、計測対象の所望部位の計測領域を設定した後、この計測対象の所望部位の計測項目を決定するようにしてもよい。
さらに、この発明の実施の形態1では、超音波振動子2cからのラジアルエコー信号、リニアエコー信号、または3次元エコー信号が駆動送受信部2bを介して信号処理回路6に入力されていたが、この発明はこれに限定されるものではなく、ラジアルエコー信号、リニアエコー信号、または3次元エコー信号が超音波振動子2cから信号処理回路6に直接入力されてもよい。
また、この発明の実施の形態1では、設定した領域境界線内の全ポリゴン頂点を検出して計測対象の所望部位の表面と縁部とを取得し、さらにリニア断面LH1〜LHmの各リニア断面像を用いてこの所望部位の初期底面を設定するとともにラジアル断面RH1〜RHnの各ラジアル断面像を用いてこの初期底面をこの所望部位の底面に更新し、この縁部を境界にしてこの表面とこの底面とによって閉じられた3次元空間の体積をこの所望部位の体積として算出していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、この所望部位の表面と縁部とを取得した場合にこの縁部の全縁部頂点の各縁部頂点間をそれぞれ直線的に連結して形成される面をこの所望部位の底面として設定し、この表面とこの底面とによって閉じられた3次元空間の体積をこの所望部位の体積として算出してもよい。また、この所望部位の表面と縁部とを取得しかつリニア断面LH1〜LHmの各リニア断面像を用いて得られる初期底面をこの所望部位の底面として設定し、この縁部を境界にこの表面とこの底面とによって閉じられた3次元空間の体積をこの所望部位の体積として算出してもよい。さらに、この所望部位の表面と縁部とを取得し、ラジアル断面RH1〜RHnの各ラジアル断面像のみを用いてこの所望部位の底面を設定し、この縁部を境界にしてこの表面とこの底面とによって閉じられた3次元空間の体積をこの所望部位の体積として算出してもよい。
さらに、この発明の実施の形態1では、計測対象の所望部位を囲む領域境界線内の全ポリゴン頂点のうち、この領域境界線に近傍の最外周に位置する各ポリゴン頂点をこの所望部位の縁部を形成する各縁部頂点として取得していたが、この発明はこれに限定されるものではなく、この所望部位を囲む領域境界線自体をこの所望部位の縁部として設定してもよい。この場合、この所望部位の表面と底面とは、この縁部として設定された領域境界線を境界に連続する。
以上に説明したように、この発明の実施の形態1では、術者がモニタ表示された計測用画像上の計測対象の所望部位を囲む複数の座標情報の入力操作を行った場合、この複数の座標情報に基づきこの所望部位を囲む領域境界線をこの計測用画像に重畳するとともに、この領域境界線内の全ポリゴン頂点を検出し、さらに、これらの検出した全ポリゴン頂点の隣接する各ポリゴン頂点間を連結して形成される連続的な面をこの所望部位の表面として取得するとともに、この表面の縁部を境界にこの表面と連続しかつこの表面の開口を閉じる面をこの所望部位の底面として設定し、この表面とこの底面とによって閉じられた3次元空間を切断する複数の断面の各断面画像をもとに、この所望部位の体積を演算出力するように構成している。したがって、計測対象の所望部位の表面が隆起形状または陥没形状等の凹凸形状であっても、この所望部位の体積を高精度かつ容易に演算出力することができ、被検者体内の臓器表面の所望部位たとえば腫瘍等の凹凸形状を形成する特定組織の体積を高精度かつ容易に計測できる超音波画像診断装置を実現することができる。
また、この領域境界線が全てモニタ表示された場合に術者がこの領域境界線の変更に関わる座標情報の入力操作を行えば、この領域境界線を所望の領域境界線に更新でき、また、この所望部位の断面画像がモニタ表示された場合に術者がこの断面画像上の底面の変更に関わる座標情報の入力操作を行えば、この所望部位の底面を所望の底面に更新できるように構成したので、この所望部位の表面、縁部、または底面を容易に変更することができ、実際にモニタ表示された所望部位の表面画像または各断面画像に極めて近似な3次元空間を容易に設定できるとともに、この所望部位の体積計測の精度をさらに高めることができる。
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。上述した実施の形態1では、計測用画像上に設定した1つの領域境界線内に位置する所望部位の体積計測処理を行うようにし、また、この計測用画像上の所望部位を切断するラジアル断面およびリニア断面を設定できるように構成していたが、この実施の形態2では、計測用画像上に設定した1以上の領域境界線内に位置する各所望部位の体積計測処理を順次行うようにし、また、この計測用画像上の所望部位を切断するラジアル断面、リニア断面、および任意断面を設定できるように構成している。
図13は、この発明の実施の形態2である超音波画像診断装置の一構成例を例示するブロック図である。この超音波画像診断装置21は、画像処理装置5に代えて画像処理装置22が設けられる。画像処理装置22は、画像処理回路9に代えて画像処理回路23が設けられ、制御部12に代えて制御部24が設けられる。また、制御部24は、計測処理プログラム12aに代えて計測処理プログラム24aを有し、座標更新処理プログラム12bに代えて座標更新処理プログラム24bを有する。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
画像処理回路23は、上述した画像処理回路9とほぼ同様の機能を有し、さらに、制御部24の制御のもと、入力装置3から入力された各種座標情報に基づく複数のマーカを計測画像の複数の所望部位たとえば1以上の計測対象の所望部位の各周辺にそれぞれ重畳する。この場合、画像処理回路23は、制御部24の制御のもと、これら複数の所望部位の所望部位毎に異なる形状のマーカをそれぞれ重畳する。また、画像処理回路23は、制御部24の制御のもと、これら複数のマーカの各マーカ間をこの所望部位毎にそれぞれ連続的に連結する各領域境界線を計測用画像にそれぞれ重畳する。制御部24は、これらの領域境界線によってそれぞれ囲まれた各領域を上述した計測領域としてそれぞれ設定し、画像処理回路23は、制御部24の制御のもと、これらの計測領域内の画像すなわち各領域境界線の内側の画像にそれぞれ異なる色または模様を割り当てる。
なお、画像処理回路23は、制御部24の制御のもと、入力装置3から入力された各種指示情報に基づき、計測用画像に重畳するマーカの形状および計測領域内の画像の色または模様を決定する。すなわち、術者は、入力装置3を操作することによって、計測用画像に重畳する各マーカの形状を所望の形状にそれぞれ設定指示または変更指示でき、かつ計測用画像の各計測領域内の画像の色または模様を所望の色または所望の模様にそれぞれ設定指示または変更指示できる。
また、画像処理回路23は、制御部24の制御のもと、3次元エコーデータを用いて計測用画像の任意断面の断面画像(任意断面像)を生成する。この場合、制御部24は、入力装置3から入力された座標情報等に基づき、計測用画像を切断する任意断面を設定する。その後、画像処理回路23は、制御部24の制御のもと、この制御部24が設定した任意断面を切断面とする計測用画像の任意断面像を生成する。
制御部24は、上述した制御部12と同様の機能を有し、さらに、計測用画像の複数の所望部位の幾何学的な値たとえば2点間距離、周囲長、面積、または体積を所望部位毎に
順次算出する。この場合、制御部24は、計測処理プログラム24aと入力装置3から入力された座標情報および指示情報とに基づき、計測用画像に複数の計測領域を設定するとともに、これら複数の計測領域の計測領域毎に存在する計測対象の所望部位の幾何学的な値を順次算出する。その後、制御部24は、画像処理回路23と表示回路11とを制御して、これら複数の所望部位の各計測結果を計測用画像に並べてモニタ4に順次表示出力させる。
図14は、計測対象の複数の所望部位が設定された計測用画像の一表示例を模式的に例示する模式図である。この計測用画像121には、これら複数の所望部位として特定組織71,72が設定されている。たとえば、特定組織71,72の各体積をそれぞれ算出する場合、制御部24は、計測処理プログラム24aと入力装置3から入力された座標情報および指示情報とに基づき、上述したステップS101〜ステップS110の各処理工程を計測対象の特定組織毎に繰り返し行う。
すなわち、制御部24は、図14に示すように、特定組織71を囲む三角形状のマーカP11〜P18とこれらの各マーカ間を連続的に連結する領域境界線とを設定し、この領域境界線に囲まれた特定組織71を第1の計測領域として設定する。さらに、制御部24は、特定組織71の表面を取得するとともに底面を設定し、この表面と底面とによって閉じられた3次元領域の体積を特定組織71の体積として算出する。その後、制御部24は、画像処理回路23と表示回路11とを制御して、図14に示すように、特定組織71の体積を示す計測結果131を計測用画像121に並べてモニタ4に表示出力させる。この場合、制御部24は、特定組織71を囲むマーカP11〜P18の形状を示すマーカ表示137を計測結果131の一部としてモニタ4に表示出力させる。術者は、マーカP11〜P18の形状とマーカ表示137とを参照することによって特定組織71と計測結果131とを対応付けることができ、計測結果131を参照して特定組織71の体積を把握することができる。
つぎに、制御部24は、図14に示すように、特定組織72を囲む×形状のマーカP21〜P25とこれらの各マーカ間を連続的に連結する領域境界線とを設定し、この領域境界線に囲まれた特定組織72を第2の計測領域として設定する。さらに、制御部24は、特定組織72の表面を取得するとともに底面を設定し、この表面と底面とによって閉じられた3次元領域の体積を特定組織72の体積として算出する。その後、制御部24は、画像処理回路23と表示回路11とを制御して、図14に示すように、特定組織72の体積を示す計測結果132を計測用画像121と計測結果131とに並べてモニタ4に表示出力させる。この場合、制御部24は、特定組織72を囲むマーカP21〜P25の形状を示すマーカ表示138を計測結果132の一部としてモニタ4に表示出力させる。術者は、マーカP21〜P25の形状とマーカ表示138とを参照することによって特定組織72と計測結果132とを対応付けることができ、計測結果132を参照して特定組織72の体積を把握することができる。
なお、制御部24は、術者が入力装置3を用いて特定組織71,72をそれぞれ特定する生体組織名等の各画像特定情報の入力操作をそれぞれ行った場合、入力された各画像特定情報と特定組織71,72とをそれぞれ的確に対応付けるとともに、図14に示すように、特定組織71近傍に特定組織71の画像特定情報を示すコメント表示135を重畳させかつ特定組織72近傍に特定組織72の画像特定情報を示すコメント表示136を重畳させることができる。さらに、制御部24は、コメント表示135,136を特定組織71,72の各近傍にそれぞれ重畳させた場合、コメント表示135と同一内容を示すコメント表示133を計測結果131の一部として表示出力できるとともに、コメント表示136と同一内容を示すコメント表示134を計測結果132の一部として表示出力できる。この場合、術者は、コメント表示135の表示内容(コメントA)と同一内容を示すコメント表示133が含まれる計測結果131を特定組織71の計測結果として把握でき、コメント表示136の表示内容(コメントB)と同一内容を示すコメント表示134が含まれる計測結果132を特定組織72の計測結果として把握できる。
一方、制御部24は、術者が入力装置3を用いて計測用画像の所望断面を指定する座標情報等の入力操作を行った場合、上述したように、この入力操作によって入力装置3から入力された座標情報等に基づき、この計測用画像の任意断面を設定する。つぎに、制御部24は、上述したように、画像処理回路23を制御してこの設定した任意断面における計測用画像の任意断面像を生成させる。その後、制御部24は、画像処理回路23と表示回路11とを制御して、この任意断面像をモニタ4に表示出力させる。なお、この任意断面は、入力装置3から入力された座標情報等に基づき設定される。すなわち、術者は、入力装置3を操作することによって、上述したラジアル断面またはリニア断面の場合とほぼ同様に計測用画像の所望の任意断面を設定指示できるとともに、上述したラジアル断面像またはリニア断面像の場合とほぼ同様に計測用画像の所望の任意断面像をモニタ4に表示出力させることができる。
ここで、制御部24は、座標更新処理プログラム24bと上述した座標指定情報および変更座標情報とに基づき、計測対象の所望部位の任意断面像を用いてこの所望部位の底面を更新できる。すなわち、制御部24は、上述したステップS301〜S312とほぼ同様の処理工程を行う。この場合、制御部24は、上述したステップS301において、この所望部位の任意断面像がモニタ4に表示出力されているか否かすなわち上述したラジアル断面またはリニア断面に代えて任意断面がこの所望部位を囲む領域境界線を切断しているか否かを判定する。
たとえば、制御部24は、図14に示すように、計測対象の所望部位である特定組織72を切断する任意断面NHを設定した場合、入力装置3から入力された座標指定情報に基づき、1以上の変更対象の底面頂点(たとえば底面頂点BP11〜BP13)を認識する。さらに、制御部24は、入力装置3から入力された変更座標情報に基づき、底面頂点BP11〜BP13と変更先の各座標とを対応付けるとともに、底面頂点BP11〜BP13をそれぞれの変更先の各座標の底面頂点BP14〜BP16にそれぞれ更新する。その後、制御部24は、底面頂点BP14〜BP16を連続的に通過する底線BFaを任意断面NHにおける特定組織72の底線として更新するとともに、この底線BFaを含むように特定組織72の底面を更新する。
その後、制御部24は、図14に示す計測結果132の体積の計測値を底面更新後の特定組織72の体積の計測値に更新する。この場合、制御部24は、画像処理回路23を制御し、図14に示すように、更新された直後の体積の計測値を示す計測結果132に所定の枠を付けることができる。なお、制御部24は、体積の計測値に限らず、2点間距離の計測値、周囲長の計測値、または面積の計測値を更新した場合に、この更新直後の計測結果に所定の枠を付することもできる。また、制御部24は、複数の計測結果を並べてモニタ4に表示出力させる場合、最後に計測された計測値を示す計測結果に所定の枠を付してもよい。これによって、術者は、所定の枠が付された計測結果が最後に計測処理を行った所望部位の計測結果であると認識でき、または所定の枠が付された計測結果が更新直後の計測結果であると認識できる。
なお、この発明の実施の形態2では、計測用画像における1以上の計測対象の所望部位として2つの特定組織を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、3以上の特定組織等の所望部位についても体積等の幾何学的な値を順次算出でき、これらの各計測結果を同一画面上に順次並べて表示出力できる。
また、この発明の実施の形態2では、計測用画像の計測対象の所望部位を囲むマーカの形状として三角形状または×形状を用いた場合を例示したが、この発明はこれに限定されるものではなく、十字形状、丸または楕円形状、四角等の多角形形状、または星形状等の所望の各種形状であってもよい。
以上に説明したように、この発明の実施の形態2では、上述した実施の形態1の構成および機能に加え、超音波スキャンの走査面に平行または垂直な切断面に限らず、3次元空間上の所望の切断位置および所望の切断方向に計測用画像を切断する任意断面を設定するとともに、この任意断面にて切断した計測用画像の断面画像を生成しモニタ表示するように構成し、さらに、この任意断面にて切断した計測用画像の所望部位の断面画像を用いてこの所望部位の底面を更新できるように構成したので、計測用画像の所望部位たとえば腫瘍等の特定組織の所望の断面画像を容易にモニタ表示できるとともに、この特定組織の3次元的な画像領域を容易かつ高精度に捉えることができ、上述した実施の形態1の作用効果を享受するとともに、操作の煩雑化を招来せずにこの特定組織の体積をさらに高精度に計測することができる。
また、計測用画像に1以上の計測領域を設定できるようにし、設定した1以上の計測領域にそれぞれ位置する計測対象の各所望部位たとえば特定組織の体積を順次算出するとともに、これらの各計測結果を計測用画像と同一画面上に並べて順次モニタ表示するように構成したので、計測用画像に計測対象の特定組織が複数存在する場合であっても、この特定組織毎に計測領域を設定し直す手間を省くことができ、操作性の向上を促進できるとともに、これら複数の所望部位の体積を順次計測することができる。
さらに、この設定した1以上の計測領域それぞれ位置する計測対象の各所望部位に対して互いに異なる所望の色または所望の模様を割り当てるように構成したので、モニタ表示された計測用画像において、計測対象の所望部位たとえば特定組織とそれ以外の画像領域とを容易に視認でき、この特定組織の観察を容易にするとともに、被検者に対する各種医療処置の効率化を促進できる。また、これら複数の特定組織の近傍にそれぞれを特定する各種特定情報を重畳することによって、これら複数の特定組織をそれぞれ明確に把握することができ、被検者に対する各種医療処置の効率化をさらに促進できる。
この発明の実施の形態1である超音波画像診断装置の一構成例を例示するブロック図である。 ラジアル断面像およびリニア断面像のモニタ表示例を模式的に例示する模式図である。 3次元画像のモニタ表示例を模式的に例示する模式図である。 表面位置抽出処理と陰影付加処理とが行われた3次元画像のモニタ表示例を模式的に例示する模式図である。 計測用画像上の所望部位の体積計測結果をモニタ表示するまでの処理工程を例示するフローチャートである。 計測用画像および計測結果の表示出力例を模式的に例示する模式図である。 底面設定処理を達成するまでの処理工程を例示するフローチャートである。 特定組織の初期底面を設定するまでの動作の一例を説明する模式図である。 特定組織の初期底面を底面に更新するまでの動作の一例を説明する模式図である。 領域境界線更新処理または底面更新処理が行われた特定組織の体積計測結果をモニタ表示するまでの処理工程を例示するフローチャートである。 底面更新処理の動作の一例を説明する模式図である。 特定組織を囲むマーカの軌跡を領域境界線として設定する動作の一例を説明する模式図である。 この発明の実施の形態2である超音波画像診断装置の一構成例を例示するブロック図である。 計測対象の複数の所望部位が設定された計測用画像の一表示例を模式的に例示する模式図である。
符号の説明
1,21 超音波画像診断装置
2 超音波プローブ
2a 挿入部
2b 駆動送受信部
2c 超音波振動子
3 入力装置
4 モニタ
5,22 画像処理装置
6 信号処理回路
7 記憶装置
8 メモリ
9,23 画像処理回路
10 制御回路
11 表示回路
12,24 制御部
12a,24a 計測処理プログラム
12b,24b 座標更新処理プログラム
13 データ転送バス
50〜52 ラジアル断面像
60〜62 リニア断面像
70 特定組織
100,101 3次元画像
110 臓器表面画像
120,121 計測用画像
130〜132 計測結果
133〜136 コメント表示
137,138 マーカ表示
BFa,BFj 底線
BP1〜BP4 初期底面頂点
BP5〜BP9,BP11〜BP16 底面頂点
C 中心
CL 中心軸
DBi 初期底線
EP 終点
FP1,FP7,FP11,FP17 縁部頂点
FP2〜FP6,FP12〜FP16 表面頂点
K カーソル
L1,L2 切断線
LH,LHa,LHb,LHi リニア断面
NH 任意断面
P1〜P7,P11〜P18,P21〜P25 マーカ
PL 軌跡
RH,RHa,RHb,RHj ラジアル断面
SFi,SFj サーフェス線
SP 始点
Ti,Tj 計測領域
UDG 音線方向群

Claims (8)

  1. 生体内にて行った超音波スキャンによる3次元領域のエコーデータをもとに、前記超音波スキャンの走査面に平行なラジアル断面の画像と該ラジアル断面に垂直なリニア断面の画像とを含む前記生体内の3次元超音波画像を生成出力する超音波画像診断装置において、
    前記3次元超音波画像上の所望部位を囲む複数点を指示入力する入力手段と、
    前記複数点を順次連結する線に囲まれる領域内の所定のポリゴン頂点を検出し、該検出したポリゴン頂点の隣接する各ポリゴン頂点間を連結して形成される表面を取得するとともに、該表面と異なる面であって該表面の縁部を境界に該表面と連続する底面を設定し、前記表面と前記底面とによって閉じた3次元空間の断面画像をもとに前記所望部位の体積を演算出力する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする超音波画像診断装置。
  2. 前記制御手段は、前記走査面の中心軸と前記ポリゴン頂点との表面頂点距離を算出し、該表面頂点距離が最大であるポリゴン頂点と前記縁部のポリゴン頂点とを少なくとも含む面を前記底面として設定することを特徴とする請求項1に記載の超音波画像診断装置。
  3. 前記制御手段は、前記超音波スキャンの音線方向に前記ポリゴン頂点を通過する直線と前記底面との交点を底面頂点として検出するとともに該底面頂点と前記中心軸との底面頂点距離を算出し、前記縁部のポリゴン頂点の表面頂点距離よりも大きい場合の最大の前記底面頂点距離をなす底面頂点と前記縁部のポリゴン頂点とに外接する曲面を前記底面として更新することを特徴とする請求項2に記載の超音波画像診断装置。
  4. 前記制御手段は、前記音線方向に前記ポリゴン頂点を通過する直線と前記更新した底面との交点を底面頂点として更新することを特徴とする請求項3に記載の超音波画像診断装置。
  5. 前記制御手段は、前記超音波スキャンの音線方向毎に前記所望部位を切断するリニア断面群を設定するとともに、該リニア断面群のリニア断面毎に前記縁部の各ポリゴン頂点間または前記縁部の各ポリゴン頂点の前記表面頂点距離よりも大きい表面頂点距離をなすポリゴン頂点と前記縁部の各ポリゴン頂点とを直線的に連結する連結線を設定し、さらに、前記所望部位を切断するラジアル断面群を設定するとともに該ラジアル断面群と前記連結線との各交点を前記底面頂点として設定し、該ラジアル断面群のラジアル断面毎に、前記縁部の各ポリゴン頂点の表面頂点距離よりも大きい前記底面頂点距離をなす底面頂点と前記縁部の各ポリゴン頂点とに外接する曲線を設定し、前記ラジアル断面群の全ての前記曲線を含む曲面を前記底面として更新することを特徴とする請求項3または4に記載の超音波画像診断装置。
  6. 前記入力手段は、前記複数点の少なくとも一つの座標または前記底面頂点の座標の更新を指示する更新情報をさらに入力し、
    前記制御手段は、前記所望部位を切断する切断面を検知した場合、前記更新情報をもとに前記底面頂点の座標を更新し、前記所望部位が切断されていないことを検知した場合、前記更新情報をもとに前記複数点の少なくとも一つを更新することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の超音波画像診断装置。
  7. 前記3次元超音波画像の任意断面の断面画像を生成出力する画像処理手段を備え、前記制御手段は、前記入力手段から入力された平面の座標情報に応じて変更可能な前記任意断面を生成し、前記画像処理手段による前記任意断面の断面画像の生成出力処理を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の超音波画像診断装置。
  8. 前記制御手段は、前記所望部位を切断する前記任意断面を検知した場合、前記更新情報をもとに前記底面頂点の座標を更新することを特徴とする請求項6または7に記載の超音波画像診断装置。
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