JP4502410B2 - 触媒の老化を遅延させる高形状選択的脱ロウ方法 - Google Patents

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Description

本発明は、石油系装入原料、特に、水素処理された高ワックス含量のストリームの高選択的接触脱ロウに関するものである。この脱ロウ方法において、触媒の老化は遅延させられ、それによってサイクル長さ(cycle length)が延長され、更に硫黄および窒素を含有する化合物に対する触媒耐性を大きく向上させることができる。イクルの終了部分で高温のために非選択的分解がしばしば生じるので、触媒老化を小さくすることによって収率を保つことができる。
触媒として制限された(constrained)中間孔寸法分子篩を用いる脱ロウ方法によれば、常套の接触脱ロウ方法よりもより高い選択性が得られる。触媒活性を向上させ、および触媒老化を遅延させるために、これらの高選択性触媒は、水素化/脱水素化成分、多くの場合に貴金属を含むことが多い。そのような選択性の利点は、触媒の金属成分および高い形状選択性の孔構造からの触媒の異性化能よってもたらされる。潤滑油脱ロウに用いられるZSM−23およびその他の高選択性の触媒は、一様な寸法の(unidimensional)孔構造を有する。この種類の孔構造は、孔の内部でコークスが生成したり、孔の入口の部分に極性種が吸着されたりすることによって封鎖されやすい。従って、そのような触媒は、工業的には、水素化分解物および過酷な水素処理溶媒抽出されたラフィネートなどのきれいな(clean)フィード原料の脱ロウにのみ用いられていた。形状選択的脱ロウ方法の改善において、目的とされるべき重要な事項は、老化の遅延化、触媒サイクルの間での高選択性の保持および種々のフィード原料を脱ロウするロバスト性(robustness)を維持することなどである。
米国特許4222543(Pelrine)および4814543(Chenら)は、制限された中間孔分子篩を潤滑油の脱ロウに用いることを開示し、特許請求の範囲に記載している最も早い特許である。米国特許4283271(Garwoodら)および米国特許4283272(Garwoodら)は、エネルギー効率構成において水素化分解物を脱ロウするためにこれらの触媒を用いることを特許請求の範囲に記載した。制限中間孔分子篩を用いて脱ロウすることは、米国特許5135638(Miller)、5246566(Miller)および5282958(Santilli)も目標としていた。しかしながら、これらの特許は、いずれも触媒の耐久性を目的とするものはなかった。Pelrineらの実施例は、フィードとしてフルフラール・ラフィネートを用いるサイクル開始時の能力を目的としていた。Pelrineらの実施例において用いられた触媒は、これらのフィードにさらされた場合に一般に急速に老化する。
先の発明は、中間孔寸法ゼオライト、例えばZSM−5などを伴なう脱ロウ方法において、サイクル長さの延長および触媒の老化の問題を解決することを目的としている。これらの発明に開示されている技術は、本発明の触媒には一般的に適用できるものではない。米国特許5456820(Forbusら)は、脱カチオン形態の中間孔寸法ゼオライトを含む触媒を用いて、水素の存在下において潤滑油沸点範囲フィード原料を接触脱ロウする方法を開示している。種々の溶媒抽出フィード原料のシーケンスを最適化することによって、触媒サイクル長さを向上させることが見出された。
米国特許4892646(Venkatら)は、中間孔寸法ゼオライト(例えばZSM−5)および好ましくは、Ptなどの貴金属を含む脱ロウ触媒の、最初のサイクル長さ、その後のサイクル長さおよび有効寿命を向上させる方法を開示している。この触媒は、800F°よりも高い温度にて、2〜30重量%のコークスを触媒上に付着させるのに十分な時間、分子量芳香族炭化水素化合物により予備処理されている。予備処理は、水素ガスの存在下で行うことができる。
米国特許4347121(Mayerら、以下Mayerと称する)は、脱ロウ触媒の上流側での水素仕上げ工程により、10ppm以下の窒素を含む水素化分解物を接触脱ロウすることを特許請求の範囲に記載している。Mayerは、しかしながら、ZSM−5およびZSM−11を用いている。水素処理工程は、基油の安定化のために用いられているのであり、ZSM−5またはZSM−11の老化特性を向上させるためのものではない。ZSM−5を用いて水素化分解物を工業的に脱ロウすることは、経験的に老化を無視できないことが見出されている。
Chenら(米国特許4749467)は、低い空間速度および高い酸性度の中間孔寸法ゼオライトの組み合わせを用いることによって、脱ロウ触媒のサイクル長さを延長する方法を開示している。高い酸活性および低い空間速度は、サイクル開始時の温度を低下させる。触媒の脱活性化反応は脱ロウ反応よりも温度の影響を受けやすいので、低い操作温度により触媒の老化速度は低下する。同じ原理が、寸法の一様な制限中間孔寸法分子篩にも当てはまる。
貴金属を含む中間孔寸法分子篩を含む脱ロウ触媒は、1HLSVまたはそれ以上の空間速度にて重質の水素化分解物フィードを脱ロウする場合に、比較的高い老化速度を有するということが見出されている。触媒は高い温度において最終的にラインアウト(line out)し、非選択的な分解および大きな収率のロスが生じる。経時的な収率の低下および老化速度は、比較的小さな空間速度にて操作することにより多少低下させることができる。更に、貴金属を含む拘束中間孔寸法触媒は、適度なレベルの窒素および硫黄を含むフィード原料、例えば、低い水素化分解過酷度にて製造される水素化分解物または穏やかに水素処理された溶剤精製フィードなどにさらされた場合に、非常に急速に老化する。
しかしながら、脱ロウ触媒(1つの容器内であることが好ましく、相乗的な触媒系を形成する)の上流側において、高活性の水素処理触媒(高い空間速度および比較的低い温度にて効率的に操作することができる触媒が高活性触媒と考えられている)を用いることは、脱ロウ触媒の老化速度および最終的なラインアウト温度の低下に極めて効果的であるということが見出されている。相乗的な触媒系では、脱ロウ触媒単独で操作する場合よりも、かなり高い空間速度にて操作することができる。水素処理触媒および脱ロウ触媒の相乗的な組み合わせによって、サイクル長さがより長くなる可能性が提供され、その一方で、中程度の量の窒素硫黄および芳香族炭化水素化合物、例えば低転化率の水素化分解物などを含む扱いにくいフィードを処理することができる。本発明は、水素処理ラフィネートおよびその他のラフィネートにも効果的である。窒素および硫黄は、一般に、貴金属を含む触媒に対して効力を有する触媒毒であると一般的に知られているので、このことは予期しなかった利点である。
本発明によって経済的な利点がももたらされる。脱ロウ触媒のみを含む反応装置に装入する場合よりも、貴金属を含む脱ロウ触媒と水素処理触媒の組み合わせを含む脱ロウ反応装置に装入する場合の方が、コストをかなり削減できる。そうすることによって、従来技術では一般的であったクリーンアップおよびガス分離の問題を回避することもできる。
上述の発明の背景に関して説明した従来技術は、収率のロスおよび老化を遅延しようとするこれまでの試みは、脱ロウプロセスの条件の特定のパラメータ、例えば温度または空間速度を制限することに焦点が向けられていたことを物語っている。別法として、脱ロウ触媒は、それ自体で予備コーキング(precoking)などの追加的な工程によって変更することもできるし、高いアルファ値の要求へ処方することもできるし、これら両者は触媒の選択性を低下させることができる。本発明は、これまでに述べて方法よりも、老化をより効果的に遅延させることができる。実施することにより、コストおよび時間をより削減することができる。
本発明の脱ロウ触媒は、単独で使用する場合には、フィード中の芳香族炭化水素化合物をほぼ完全に飽和させる、非常に効果的な水素化触媒である。従って、脱ロウ触媒の反応装置の上流側に、好ましくは脱ロウ触媒の反応装置と同じ装置内に高活性の水素処理触媒を装入することによって、老化速度が劇的に低下することは、予期されなかったことである。触媒のラインアウト時間および最終的な平衡温度も低下する。更に、脱ロウ触媒の安定な操作のための、空間速度の上限は実質的に拡大される。本発明の触媒の組み合わせは、より高い空間速度の操作を許容するのと同時により低い老化速度を有しており、単独で操作される脱ロウ触媒とは異なる老化機構を呈している。
本発明の相乗的な触媒の組み合わせは、適度に高いレベルの窒素および硫黄を含むフィードを処理することができることに加えて、水素化分解したフィードにも有効に機能する。そのようなフィードは、通常は、制御することができず急速に進む老化を生じる、これらの触媒の単独のもののいずれにも触媒毒となり得る。
本発明は、以下のように要約することができる:
脱ロウ触媒の老化および最終的なラインアウト温度を低下することができる潤滑剤フィード原料を接触脱ロウする方法である。利用可能なフィード原料は、好ましくは水素化分解物または水素処理ラフィネートであるが、通常の溶剤抽出プロセスのラフィネート生成物も含まれる。フィード原料は、水素の存在下において、脱ロウ触媒の体積基準で、0.2〜10の空間速度および450°Fから800°Fの温度範囲にて、触媒系に接触させられる。触媒系は、脱ロウ触媒の上流側、好ましくは同じ反応容器中で、操作される高活性水素処理触媒を含むがそのような操作に限定されるものではない。水素化処理触媒および脱ロウ触媒はそれぞれ1種又はそれ以上の貴金属を含むことが好ましく、脱ロウ触媒は拘束中間孔寸法分子篩をも含むことが好ましい。
発明の詳細な説明
フィード
本発明の方法は、鉱油起源の広範なフィードを処理して、良好な挙動特性を有する潤滑油基油を製造することができる。そのような特性には、低流動点、低曇り点、及び高粘度指数が含まれる。潤滑油基油の品質及び脱ロウ収率は、フィード減量の品質及び本発明の触媒による処理のされやすさの程度に依存する。この方法のためのフィード原料は、減圧軽油および減圧残留物を含む原油の常圧残留物フラクション、並びに合成ガスのフィッシャー・トロプシュ法によって製造される生成物から得られる。
脱ロウする前に、潤滑物質を製造するのに用いる原油フラクションは、一般に、1またはそれ以上の精製工程に付され、それにより低粘度指数成分、例えば、ヘテロ原子、芳香族炭化水素化合物および多環式ナフテンなどが除かれる。この改質工程は、溶剤抽出、水素処理またはこれら二つの組み合わせによって行うことができる。単一の水素処理工程によって粘度指数の向上が得られる場合、改質プロセスは、一般に、フィードの初留点よりも低い温度の沸点を有する物質へフィードが大量に転化されることによって行われ、水素化分解によって終了する。溶剤抽出と組み合わせて用いられる水素処理(hydroprocessing)は、一般に軽質物質へのフィードの大量の転化は生じない。低沸点範囲転化水素処理は、水素処理(ハイドロトリーティング(hydrotreating))と称される。粘度指数の向上に用いられる水素処理は、一般に、1000psigを越える水素分圧にて操作され、処理される物質中の硫黄および窒素含有種の大部分を除去する。硫黄および窒素は、貴金属含有触媒に対して触媒毒として作用するので、本発明に好ましいフィード原料は水処理されたものである。しかしながら、ある種の溶剤精製されたラフィネートも本発明の触媒による脱ロウに好適である。
脱ロウ潤滑油基油の粘度指数は、溶剤脱ロウにより測定されるように、ワックス質のフィード原料中の同伴された油の粘度指数に直接関連するものであり、フィード原料のワックス含量にも関連している。本発明の触媒系はパラフィン異性化能を有するので、高ワックス含量フィード原料、例えば、ロウ下油、ワックス質原油減圧軽油の誘導体、および合成ガスのフィーシャー・トロプシュ法により製造されるワックス類などを脱ロウすることによって、非常に高い粘度指数を有する製造することができる。
フィードの予備処理
水素化分解を予備処理工程として行う場合、無定形2元機能触媒を用いて、フィード中の低品質の芳香族成分の飽和およびその後の開環を促進させ、比較的よりパラフィン性である水素化分解生成物を製造することが好ましい。水素化分解は、主として、触媒老化を小さくし、硫黄および窒素含有種の除去のために好適であるように、一般に高圧にて行われる。これらのプロセスの目的と一致させて、水素化分解段階での水素圧は、少なくとも800psig(約5500kpa、abs)、通常は1000〜3000psig(約6900〜20700kpa、abs)の範囲である。一般に、水素分圧は、少なくとも1500psig(約10500kpa、abs)が好ましい。水素循環流量は少なくとも約1000scf/bbl(約180n.l.l.-1)、好ましくは2000〜8000scf/bbl(約900〜1800n.l.l.-1)の範囲が好適である。
潤滑油水素化分解装置の過酷度は、一般に、基油の粘度指数(VI)の目標によって設定され、より高い粘度指数(VI)が必要とされる場合には、より高い過酷度(軽質副生物へのより高いフィード転化率)にて製造される。場合によっては、特に、高形状選択性貴金属含有脱ロウ触媒を水素化分解装置の下流側において用いる場合には、脱窒素化および脱硫黄化を考慮して、目標の基油粘度指数に合致するために必要とされるよりも高い過酷度での水素化分解装置の操作が必要とされることもある。このことによって、低い基油収率が得られ、高い形状選択性脱ロウ触媒を用いる利点が相殺され得る。本発明の主たる動機の背景には、脱ロウに対して高い選択性を有する一方で、フィード原料の不純物、例えば窒素および硫黄などに対して高い耐性を有する触媒を開発することがある。これによって、必要とされる基油粘度指数のみを満足する水素化分解装置の操作が可能となり、基油全体の収率が最大となる。中程度のレベルの硫黄および窒素を含むフィードを処理することができる脱ロウ触媒系は、上流側の水素処理装置の圧力に影響を及ぼすために用いることもでき、従って資本コストを節約することができる。
高沸点副生物が潤滑油の製造に用いられる高品質燃料を製造するために主として用いる水素化分解装置は、潤滑油専用の水素化分解装置よりも一層高い過酷度にて操作されることが多い。これらの場合、転化率は主として燃料の見地から決められる。
潤滑油の製造に専用で用いられる水素化分解装置に関して、潤滑油沸点範囲以下、一般に650°F−(約343℃−)生成物へのフィードの転化率は、フィードの50重量%を一般に越えない。650°F−生成物への転化率は、基油粘度指数の目標値が常套の基油物質の粘度指数(95〜100VI)よりも高い場合など、および品質の悪いフィードの場合には30重量%を越えることもある。
転化率は、水素化分解段階において温度を制御することによって所望のレベルにて保つことができ、温度は、通常は600〜800°F(約315°〜430℃)であり、より一般的には約650〜750°F(約345〜400℃)の範囲である。空間速度の変動を過酷度の制御に用いることもできるが、系の機構的な制約の観点からは実際にはそれほど一般的ではない。空間速度は、0.25〜2LHSVhr-1の範囲であり、通常は0.5〜1.5LHSVの範囲である。
水素化分解プロセスにおいて大量の芳香族化合物の飽和が起こるが、飽和の程度は、熱力学的に水素化分解温度によって制限される。高温は、芳香族炭化水素化合物の飽和などの発熱反応の平衡を、所望する反応の経路と反対の方向にシフトさせる。従って、水素化分解物は典型的に、10〜20重量%、一般に5%を下回らない芳香族炭化水素化合物含量を有しており、低転化率、低圧操作のためには30%以上の場合もある。
水素化分解触媒は、所望する芳香族化合物の飽和、脱窒素化および脱硫黄化反応を促進する金属成分、ならびに開環反応および分解反応を触媒する酸性成分を含んでおり、2元機能の性質を有する。通常は、鉄族(第VIII族)からの1種の金属と、第VIB族の金属との組み合わせである、卑金属の組合せが使用される。従って、ニッケルまたはコバルトなどの金属を、モリブデンまたはタングステンと組み合わせて使用する。高圧操作のために特に有効な組み合わせは、ニッケルとタングステンの組合せである。貴金属を含有する触媒は、減圧軽油などの典型的な水素化分解装置フィード中に見出される硫黄および窒素のレベルに対する耐性が比較的低いので、1段階の潤滑油水素化分解には一般に用いらない。触媒上に存在する金属の量は、この種の卑金属潤滑油水素化分解触媒について通常の範囲であり、一般に、触媒の全重量を基準として、1〜10重量%の第VIII族金属および10〜30重量%の第VI族金属の範囲である。金属は、多孔質担体を所望の寸法の粒状物に形成した後、多孔質担体上に含浸させること、または焼成の前に担体物質のゲルに添加することを含む種々の好適な方法によって組み込むことができる。ゲルへの添加は、比較的大量の金属成分を添加する場合、例えば約10重量%以上の第VI族金属を添加する場合に好ましい方法である。これらの方法は常套のものであり、潤滑油水素化分解触媒の製造に用いられている。
触媒の金属成分は、一般に、多孔質で無定形の金属酸化物担体上に担持されており、この目的にはアルミナまたはシリカ−アルミナが好ましい。他の金属酸化物成分が担体中に存在してよいが、それらの存在はあまり好ましいことではない。潤滑剤水素化分解触媒の要求に適合して、担体は、所望の水素化分解反応が起こる触媒内部の孔構造に高沸点フィードの比較的嵩高い成分が侵入するのを許容するのに適するような孔寸法及び分布を有する必要がある。そのために、触媒は、通常は約50Åの最小孔寸法を有しており、即ち、50Å以下の孔寸法を有する孔は約5%程度であって、大部分の孔が50〜400Åの孔寸法(400Åを越える孔寸法を有するものは5%程度)を有しており、好ましくは孔の約30%以下が200〜400Åの孔寸法を有する。最初の段階に適する好適な触媒は、孔の少なくとも60%が50〜200Åの範囲の孔寸法を有する。水素化分解において使用するのに適する幾つかの典型的な潤滑剤水素化分解触媒(LHDC)の特性を、以下の表1に示す。
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所望の転化率を達成するために、必要な場合には、触媒をフッ素によって促進する(助触媒とする)ことができ、これは、触媒の調製の過程で触媒にフッ素を組み込むことによっても、或いはフィードに添加されたフッ素化合物の存在下で水素化分解することによっても行える。アルミナ系触媒は、フッ素促進を必要とする触媒の典型例である。シリカ−アルミナまたはゼオライト系触媒は必要条件たる固有の酸性度を有しており、フッ素添加は一般に必要としない。フッ素含有化合物は、触媒の調製の際に、適当なフッ素化合物、例えば、フッ化アンモニウム(NH4F)又は重フッ化アンモニウム(NH4F・HF)を含浸させることによって触媒に組み込むことができ、後者が好ましい。フッ素元素を含む触媒において使用するフッ素の量は、触媒の全重量基準で、好ましくは約1〜10重量%、通常は約2〜6重量%である。フッ素の組込みは、触媒の調製の際に、金属酸化物担体のゲルにフッ素化合物を添加することによって、または、ゲルを乾燥又は焼成して触媒の粒状物を形成した後に含浸させることによって行うことができる。触媒が比較的多量のフッ素及び多量の金属を含有する場合は、上述のように、ゲルを乾燥及び焼成して最終的な触媒粒子を形成する前に、金属酸化物ゲルの中に金属及びフッ素化合物を組み込むことが好ましい。
触媒活性を所望レベルに保つことは、操作のこの段階において、触媒上を通過するストリームにフッ素化合物を加えるその場で(in situ)のフッ素化によって行うこともできる。フッ素化合物は、連続的に又は断続的にフィードに添加してもよいし、別法では、水素化分解を実際に開始する前に触媒のフッ素含量を増大させるべく、フィードの不存在下、例えば水素ストリーム中で、触媒上をフッ素化合物が通過するようにする初期活性化工程を行うこともできる。このようなその場で(in situ)の触媒のフッ素化は、操作前に約1〜10%フッ素のフッ素含量を導くように行うことが好ましく、その後、所望の活性を保つのに充分な維持レベルまでフッ素を減少させることもできる。その場でのフッ素化に適する化合物は、オロトフルオロトルエン及びジフルオロエタンである。
触媒上に存在する金属は、硫化物形態で使用することが好ましく、そのためには、水素化分解の開始前に、触媒の予備硫化を行う必要がある。硫化は確立された技術であり、通常は水素の存在下、触媒を硫黄含有ガスに接触させることによって一般に行われる。この目的には、水素と、硫化水素、二硫化炭素又はメルカプタン(例えば、ブチルメルカプタン)との混合物が一般的である。予備硫化は、触媒を、水素及び硫黄含有炭化水素油、例えばサワー灯油又は軽油に接触させることによって行うこともできる。
水素化分解は、本発明の脱ロウの前に基油の粘度指数(Viscosity Index)を向上させるために好ましい処理経路である。尤も、他の方法も、この目的に用いることができ、本明細書に記載するような技術の適用に好適でもある。そのような方法には、フルフラール、n−メチル―2―ピロリドン(NMP)またはフェノールなどによる溶剤抽出および水素処理などが含まれる。溶剤抽出のラフィネート生成物は、一般に、溶剤による希釈の後、濾過によって脱ロウされ、または接触脱ロウによって脱ロウされる。従来技術において論じられていた一様な寸法の分子篩は、それらの物質の高い窒素および硫黄レベルによって許容され得ないような短い触媒寿命となるので、ラフィネートの脱ロウには好適でない。本発明は、中程度の窒素および硫黄レベルを有するフィードの脱ロウについてより好適なロバスト性を有しており、ラフィネートが5000ppmw以下の硫黄および50ppmw以下の窒素を含む場合であっても、ラフィネートの脱ロウに好適である。
水素処理と水素化分解の主たる違いは、650°F−生成物へ転化する場合に起こる沸点範囲の転化の程度が、水素処理については10%以下と特徴的なことである。水素化分解は、減圧軽油を処理して通常の品質の潤滑油物質を製造するための粘度指数向上段階として、単独で機能することができる。本明細書において規定するような水素処理は、粘度指数の向上にはあまり寄与せず、通常の品質の基油物質を製造するためには、他の粘度指数向上工程、例えば溶剤抽出などの工程と組み合わせる必要がある。
水素処理(ハイドロトリーティング)は、組成が潤滑油水素化分解触媒に似ている卑金属触媒を用いて一般的に行われるが、水素処理触媒は酸性担体を必要とはしない。操作圧力および温度は水素化分解に適するものと同様であるが、実際には、水素化分解装置は約1500psig以上のH2分圧にて操作され、水素処理装置は、例えば1000psig以下とより低い圧力にて操作される。水素処理の場合の脱硫黄化および脱窒素化の程度は水素化分解の場合と同じくらい高いが、操作圧力がより低いために多少低くなる。水素処理された物質は本発明に好適なフィード原料であり、許容され得る触媒老化が得られる。しかしながら、従来技術の高形状選択性触媒は、中程度の窒素および硫黄レベルを有する水素処理フィード原料について、許容され得る触媒寿命をもたらさない。
相乗的触媒系を用いる脱ロウ工程
粘度指数(VI)向上処理工程の後の脱ロウフィード原料は、多量のワックス質重質直鎖n−パラフィンを、イソパラフィン、ナフテンおよび芳香族化合物と共に含んでいる。これらは流動点に関してあまり好ましい寄与はしないので、これらのワックス質の成分は除去する必要がある。低温にて、溶剤、通常はメチルエチルケトン、トルエンおよびメチルイソブチルケトンにより希釈した後、濾過することが、溶剤精製および水素処理した潤滑油物質を脱ロウする常套の方法である。生成物において高い粘度指数に寄与する所望のイソパラフィン成分を除くことなく、望ましくないワックス質成分を接触的に除くためには、形状選択的脱ロウ触媒を用いて脱ロウすることが必要である。この触媒は、プロセスストリーム中のより分枝の程度が大きい鎖状物質を残す一方で、ワックス質で多少分枝している鎖状パラフィンと共にn−パラフィンを除去する。形状選択的脱ロウは、米国特許4919788に詳細に説明されており、引用することによりその記載を本発明の方法に包含する。一様な寸法の制限中間孔寸法分子篩は、特に形状選択的であるということが見出されており、極めてきれいなフィードストックを脱ロウするのに有効であることが見出されている。これらの触媒は、一般に、活性を向上させおよび老化を遅延させる金属成分を含んでおり、従って異性化によってワックスを潤滑油へ転化する能力をも有している。
本発明の接触脱ロウ工程は、相乗的に作用する2種の触媒を含む触媒系を用いて実施する。1番目の触媒は、高活性水素処理触媒である。そのような触媒は、比較的高い空間速度および低い温度にて操作することができる。本発明は単一の反応容器にて行うことが好ましいので、水素処理触媒は、脱ロウ触媒が機能する温度にて十分な活性を有する必要がある。従って、貴金属、例えば白金またはパラジウムを含有する水素処理触媒は、ヘテロ原子により触媒が被毒する場合にも、被毒を防止することができる良好な水素化活性を有するので、本発明に好ましい。第VII族および第VIII族金属を含む触媒を用いることもできるが、それらは貴金属触媒よりも活性が低いためにあまり望ましいものではない。触媒上に存在する貴金属の量は、0.1重量%〜5重量%、好ましくは0.2重量%〜2重量%の範囲であってよい。貴金属は、白金とパラジウムとの組み合わせで用いられ、白金対パラジウムの割合で2対1〜1対5の範囲が好ましい。
金属は、いずれかの好適な転化方法により含ませることができる。
触媒の金属成分は、一般に、多孔質で無定形の金属酸化物担体に担持されている。低い酸活性を有するシリカ−アルミナの組み合わせも用いることができる。他の金属酸化物成分が担体中に存在してもよいが、それらが存在することはあまり望ましいものではない。本発明において用いる水素処理工程は、基油物質粘度指数を向上させるために溶剤抽出と組み合わせて用いられる水素処理とは大きく異なる。第1に、脱ロウ触媒の上流側の水素処理触媒は、最終的な潤滑油に粘度指数の向上をもたらさない。基油の粘度指数は、脱ロウ触媒を単独で使用する場合、または水素処理触媒と連結して使用する場合とほぼ同様である。第2に、水素処理触媒からの流出物は、軽質副生物の分離工程または圧力低下などを伴わずに脱ロウ触媒に直接送られる。一般的に行われているように、水素化分解装置および水素処理装置は、接触脱ロウ装置とカスケード式には操作されない。
2番目の触媒は、制限中間孔寸法結晶性物質、例えばゼオライトまたはシリカアルミノホスフェートをベースとする選択的脱ロウ触媒である。制限中間孔結晶性物質(constrained intermediate crystalline material)は、交差し得る8員環を有するチャンネルを有する酸素10員環の多くとも1つのチャンネルを有するものと規定される。ZSM−23は、この目的に好適な分子篩であるが、他の高形状選択性ゼオライト、例えばZSM−22、ZSM−48、ZSM−50または合成フェリエライトZSM−35などを用いることもできるシリコアルミノホスフェート、例えばSAPO−11、SAPO−31およびSAPO−41も選択的脱ロウ触媒として好適である。
合成ゼオライトZSM−23は、米国特許第4,076,842号及び同第4,104,151号に記載されており、このゼオライト、調製及び特性についての説明はそれらを参照することができる。ZSM−48と称される合成ゼオライトは、米国特許第4,375,573号および同第4,397,827号に記載されており、その記載内容の全体を参照することによって本明細書に包含する。ZSM−50と称される合成ゼオライトは、米国特許第4,640,829号に特に詳細に記載されている。
ZSM-35と称される中間孔寸法合成結晶性物質(「ゼオライトZSM-35」又は単に「ZSM-35」とも称される)は、米国特許第4,016,245号に記載されており、このゼオライト及びその調製の説明についてはそれを参照することができる。SAPO−11の合成は、米国特許第4,943,424号及び第4,440,871号に記載されている。SAPO−41の合成は、米国特許第4,440,871号に記載されている。
フェリエライトは天然の鉱物であり、例えば、D.W.Breck,ZEOLITE MOLECULAR SIEVES,John Wiley and Sons(1974)、第125-127、146、219及び625頁等の文献に記載されており、このゼオライトについてはそれを参照することができる。
本発明に用いられる脱ロウ触媒は、金属水素化−脱水素化成分を含有しており、貴金属が好ましいが、貴金属または貴金属の組合せに限定されるものではない。この成分は、選択的分解反応を促進させるために厳密には必要とは言えないかもしれないが、この成分が存在することは、ある種の異性化反応を促進させ、触媒活性を向上させるために望ましいということが見出されている。金属成分の存在は、生成物の品質向上、特に粘度指数(VI)及び安定性の向上に寄与する。本発明において、形状選択性接触脱ロウの老化は、上流側の水素処理触媒との相乗的組合せによって著しく遅延される。形状選択性触媒脱ロウは、通常は加圧された水素の存在下において行われる。金属は、白金もしくはパラジウムまたは白金およびパラジウムの組合せである。金属成分の量は典型的には0.1〜10重量%である。マトリックス材料及びバインダーを必要に応じて使用することができる。
高度に制限された高形状選択性触媒と、上流側の水素処理触媒とを相乗的系において用いる形状選択性脱ロウは、他の接触脱ロウ方法と同様の一般的方法で実施することができる。2種の触媒を同じ固定床反応装置内に設置してもよいし、水素処理触媒を上流側の別の床に設置してもよい。単独の反応装置が好ましい。従って、条件は、高温、典型的に250〜500℃(約580°F〜930°F)、より一般的には300〜450℃(約570°F〜840°F)、多くの場合には370℃(約700°F)を越えない温度及び水素を用いる加圧が含まれる。圧力は、3000psig、より一般的には2500psigまで達する。空間速度は、0.1〜10hr-1(LHSV)に到るが、相乗的触媒系ではより一般的には0.2〜5hr-1の範囲である。許容され得る老化について、脱ロウ触媒単独での操作により達成される場合よりも高い空間速度での操作が、平衡においては比較的低い老化速度であって、本発明の重要な特徴の1つである。水素循環流量は、100〜1000n.l.l.-1、より一般的には250〜600n.l.l.-1の範囲である。
形状選択性接触脱ロウについてのより詳細な説明は、米国特許第4,919,788号を参照することができる。上述したように、反応装置において最適な温度制御を行うために、床間急冷剤(interbed quench)として水素を用いることができる。
脱ロウ段階における低沸点種への転化の程度は、この点において所望する脱ロウの程度、即ち、目標の流動点とフィードの流動点との差に応じて変化させることができる。本発明の触媒系は、形状選択性触媒のサイクル長さを延長させるために第1に用いられるということに注目する必要がある。生成物特性は、他の形状選択性脱ロウプロセスにおいて見出されるもとと同様であってよい。転化の程度は、使用する形状選択性触媒の選択性にも依存する。より低い生成物の流動点にて、比較的低い選択性の脱ロウ触媒を用いる場合には、より高い転化率及びそれに対応してより高い水素消費量がもたらされる。一般に、潤滑油範囲外の沸点、例えば315℃−、より一般的には345℃−の生成物への転化率は、少なくとも5重量%、殆どの場合には少なくとも10重量%であり、必要な選択性の触媒を用いて、高いワックス含量のフィードを処理したり、または最も低い流動点を達成したりするような場合のみ、40重量%までの転化率が必要となる。650°F+(345℃+)基準の沸点範囲の転化率は、通常は10〜25重量%の範囲である。
選択的脱ロウによって油の流動点を所望の値に低下させた後、脱ロウした油を温和な水素処理または水素仕上げ等の処理に付して、着色物質を除去し、所望の特性の潤滑油生成物を製造することができる。軽質油分を分離し、揮発度の規格に適合させるために、精留を用いることができる。
実施例
減圧軽油を混入した水素化分解物質、水素処理ラフィネート、軽質ニュートラルラフィネート、および水素化分解物(主として重質減圧軽油から得られたもの)について、老化の実験を行った。実験の結果は、脱ロウ触媒を用いる予備水素処理工程、および最終的なラインアウト温度、ならびに高い空間速度にて安定的に操作する能力についての利点を示している。これらの実験において用いたフィード原料の老化の特性は、表2に示している。
フィード原料A、CおよびE〜Mは、ペルシャ湾原油(Persian Gulf crude)の混合物からの重質減圧軽油(HVGO)の水素化分解によって得られたものであった。これらの物質は、それらの製造に用いた水素化分解過酷度が互いに異なっている。高い転化率の水素化分解によって、潤滑油粘度指数(VI)は上昇し、硫黄および窒素レベルは低下している。フィード原料Dは、アラブ・ライト(Arab Light)重質減圧軽油の水素化分解によって同様にして製造されたものであり、フィードIは水素化分解した軽質減圧軽油を示している。
相乗的触媒系のロバスト性を試験するため、水素化分解フィードAおよびFにそれぞれ0.25%および1%の未処理のHVGOを混入することによって、フィードBおよびJを調製した。フィード原料Jは、この実験で処理したフィード中で最も高いレベルの窒素(39ppm)を含んでいた。フィードKは、工業的にフルフラールによって抽出して、公称100VI溶剤脱ロウ基油を製造する軽質減圧軽油を示している。このフィードは、試験に用いたフィードの中で最も高い硫黄含量(2300ppm)を有していた。
フィードLは、NMP抽出軽質ニュートラルを示しており、これはその後、温和な条件(5%以下の650°F+転化率、1000psig H2)にて水素処理された。このフィードの硫黄および窒素含量は、フルフラールラフィネート(フィードK)よりも低かったが、水素化分解物よりは実質的に高かった。
Figure 0004502410
参考例実施例1
最初の2つの実験は、アルミナ結合ZSM−23へイオン交換により白金を添加して調製した0.2%Pt/ZSM−23を用いて行った。2つの実験において、液体流量は、最初は、Pt/ZSM−23上で1LHSVに保持し、水素分圧は最初は2000psiとし、H2流量は2500scf/bblに保持した。
最初の実験においてZSM−23触媒は、予備水素処理工程を行わずに、112日間の試験を行った。試験の間、フィードA(表2)を使用した。フィードAは、評価に用いた他の多くのフィードよりも比較的低い硫黄および窒素レベルを有していたので、このフィード原料についての触媒老化は他のフィード原料の場合と比べて最適(optimistic)なものであるべきである。最初の30日の流通の間、フィード中の不純物は比較的低いレベルであってにも拘わらず、触媒は、試験の終了まで続く1LHSVでのより緩やかな(0.28°F/日)老化の期間に達する前は、2.6°F/日にて老化した60〜110日の流通で、液体流量は最初は0.5LHSVに保持し、1LHSVにて周期的に活性をチェックした。従って、この期間に観察された0.28°F/日の老化速度は、1LHSVでの連続操作と比べた場合に、最適なものであった。0.5LHSVにて操作する場合に、触媒老化は、0.03°F/日の許容し得るレベルへ低下したが、10°Fの生成物流動点を満足するのに必要な操作温度は、(600°F以下のサイクル開始時に比べて)約670°Fと高かった。サイクル開始時での溶剤脱ロウにより、触媒は3%の収率の利点を示したが、高い触媒温度での非選択的分解を反映する遅い老化の間での溶剤脱ロウに対して、4〜5%のマイナスを示した(表3)。
中程度のレベルの窒素および硫黄を含むフィードを処理して触媒のロバスト性を試験するために、同じPt/ZSM−23触媒の新しいものを用いて、約0.25%の未処理のHVGOを混入した同じ重質水素化分解物(フィードB)を脱ロウした。1LHSVでの触媒老化は最初は4.5°F/日と非常に大きく、10°F流動点生成物に到達するのに必要なサイクル開始時温度要求は670°Fよりも高かった。7日間流通後、空間速度を0.6hr-1へ低下すると、目標流動点へ到達すための温度要求はわずかに低下し、触媒サイクルの最初の部分では、潤滑油収率は溶剤脱ロウの場合よりも4%低かった(表3)。明らかに、Pt/ZSM−23は、適度に低い窒素含量(4ppm)を有するフィード原料を処理する限られた能力を有していた。
参考例実施例2
0.5%Pt/ZSM−23を用いて、種々の水素化分解HVGOについて200日間の老化試験を行ったイオン交換によって白金を添加した。追加した白金により、実施例1の0.2%Pt/ZSM−23に対して、実施例2の触媒の水素処理能力は向上している。老化試験は、Pt/ZSM−23を用いて、0.5hr-1の空間速度、2000psiの水素分圧および2500scf/bblの水素循環流量にて行った。
触媒は、最初の140日間の流通では約0.64°F/日にて老化し、その後、より低い老化速度(0.08°F/日)の期間に達した。″ラインアウト″した状態へ到達するより長い期間およびより低い老化速度はChenの観察(U.S.Patent4,749,467)と一致しており、触媒処方(formulation)は、実施例1において用いたものよりも更に選択的である(表3参照)。しかしながら、ラインアウト温度はまだ660°Fを越えており、この点に関しては、実施例1の触媒に比べての改良は示されなかった。得られたデータから、これらの2種の触媒は、同じ空間速度にて操作する場合、ほぼ同じ寿命を有すると結論付けることができる。
_Pt/ZSM−23は芳香族化合物を飽和するために著しい活性を有している。基油の芳香族化合物含量の良好な相対的指標(indicator)は、工業的に広く用いられている、226nmにおける紫外線吸光率(UV吸光率、ultraviolet absorbtivity)である。表2は、Pt/ZSM−23を用いる脱ロウによって、226nmにおける紫外線吸光率が、少なくとも85%、場合によっては95%以上減少することを示している。
実施例3
最初の実験と同じZSM−23の新しいものを、上流側水素処理床を有する、水素化分解物フィードDおよびFの脱ロウに用いた。水素処理触媒の脱ロウ触媒に対する充填比は1であった。水素処理触媒の、1:3.3のPt−Pd比を有するPt−Pd/SiO2Al23を、試験の58日間について600°Fにて保持した。老化試験は、2000psiの水素分圧および2500scf/bblのフィード流量にて行った。各触媒について、1hr-1の液体空間速度にて液体を装入した(全体で0.5hr-1LHSV)。ロウ触媒が平衡状態に近い状態にわずか10日で到達したこと、および評価した2種のフィード原料について、0.1°F/日以下で老化したことを示している。系を脱ロウ触媒上の一定の空間速度にて比較する場合に、単独で操作するPt/ZSM−23場合よりも、著しく低い温度にて触媒のラインアウト(catalyst lineout)が生じた。しかしながら、それ以上に予想外であった事項は、反応時間全体について同じ空間速度では単独で操作するPt/ZSM−23よりも、640°Fから665°Fのラインアウト温度が優れているということである。換言すれば、固定された反応装置体積について、触媒体積の半分を高活性の水素化触媒に置換することによって、反応装置は、はるかに短いラインアウト時間の利点は伴わないが、完全に脱ロウ触媒を装入されたのと同様の最終的ラインアウト温度が得られる。追加的な利点は、予備水素処理工程は、平衡化された系の脱ロウ選択性についての利点を示す(Pt/ZSM−23単独での溶剤脱ロウに対して収率が4〜5%のマイナスであることと比較して、溶剤脱ロウに対する1%収率の利点)ように観察されることである。
フィード原料および液体生成物の紫外線吸光率の分析結果は、高活性貴金属水素処理触媒を用いて226nm吸光率に90%以上の低下があったことを示している。得られたデータを比較すると、水素処理触媒は、Pt/ZSM−23脱ロウ触媒の場合よりも、芳香族化合物の減少について多少なりとも良好な能力を有していると結論付けることができる。水素処理触媒によってフィード原料の硫黄は80%減少し、一方、窒素種は測定し得る程度には変化しなかった。
Figure 0004502410
実施例4
脱ロウ触媒の上流側に実施例2の0.5%Pt/ZSM−23触媒と実施例3の水素処理触媒とを3:7の充填割合にて装入して、330日間の老化実験を行った。水素処理触媒は、単独の反応装置の好ましい操作のばあいのと一致させて、Pt/ZSM−23触媒と同じ温度に保持した。どちらの触媒も予備硫化を行わなかった。どちらの触媒も、液体フィードを導入する前に、500°FにてH2中で還元した。脱ロウ触媒上での液体流量は、0.5LHSVに保持した。この触媒系を用いて、水素化分解物、水素処理ラフィネートおよび未処理ラフィネートを含む種々のフィード原料を脱ロウした。実験の大部分について、水素分圧は2000psigに維持し、水素流量は2500scf/bblとした。試験全体の老化プロファイル示す。
最初の120日間の流通について、触媒系は、実施例2の0.5%Pt/ZSM−23の老化試験において用いたのと同じフィード原料を処理した。単独で操作する脱ロウ触媒は、660°Fでの操作の疑似平衡状態(pseudeo-equilibrated state)に達するのに140日要したが、HDT/Pt/ZSM−23触媒系は、評価した2種のフィード原料について、620〜630°Fの温度にて、40日でラインアウトした。低下したラインアウト時間およびより低い平衡温度に加えて、HDT/Pt/ZSM−23触媒系は単独で操作するPt/ZSM−23の場合よりも、1VIおよび1%の収率の利点を示した(表3)。実施例2の結果を0.35hr-1LHSVへ調節することによって、反応系全体について平衡空間速度にて実施例2および4の結果を比較すると、最終的なラインアウト温度において、Pt/ZSM−23単独での操作に比べて、HDT/Pt/ZSM−23触媒系はなおも10〜20°Fの利点が得られることが示された。0.1°F/日の平衡老化速度であると仮定すると、この活性の利点は触媒寿命を更に半年付加するものであると換算される。
約120日の流通の後、6.3ppmの窒素含量の低転化重質水素化分解物(フィードH)を脱ロウし、初期平衡時間の後、触媒系は635°Fにてラインアウトした。この接触脱ロウプロセスの潤滑油収率および粘度指数(VI)は、溶剤脱ロウに比べて、大きな利点があることが示された。老化試験の後の方の部分で、470ppmの硫黄および39ppmの窒素(N)を含有し、1%の未処理のHVGOが混入された水素化分解物(フィードJ)を約20日間で脱ロウした。平衡時間の後で、675°Fにて触媒系はラインアウトし、溶剤脱ロウに匹敵する潤滑油収率および著しく高い粘度指数(VI)が得られた。これらの結果は、Pt/ZSM−23単独で操作する実施例2に比べて、相乗的触媒系のロバスト性は、遙かに低いレベルの不純物を含有するフィード原料を脱ロウする場合に、活性および選択性がやや弱いということを示している。
約200日間の流通にて、軽質水素化分解物(フィードI)は、溶剤脱ロウに比べて、高い選択性および無視し得る老化にて脱ロウされ、このことによって、相乗的触媒系の老化および選択性についての利点は重質フィード原料に限定されないことが示された。同様に、2300ppmの硫黄分および16ppmの窒素分を有する軽質ニュートラル・フルフラール・ラフィネート(フィードK)は、測定し得る老化を伴わずに1月間脱ロウされ、このことは適度に高いレベルの不純物を含有するフィード原料を処理する触媒系のロバスト性をしていた。
験により、本発明の脱ロウ装置のかなり小さいフラクションのみに水素処理触媒を装入充填すると、反応装置に脱ロウ触媒を単独で装入する場合よりも、利点があることが示された。水素処理触媒の後でPt/ZSM−23(1:2の充填比)を用いる触媒系は、わずかに30日後にラインアウトし、その後は無視し得る程度の老化を示した。この触媒系は、フィードFの試験では635°Fにてラインアウトたが;Pt/ZSM−23単独での操作は660°Fにてラインアウトした可変流量の実験からのZSM−23脱ロウデータに合致して、脱ロウについての見掛けの活性化エネルギーは45kcal/molであると仮定すると、Pt/ZSM−23を単独で操作してフィードFを処理すると、0.33LHSVでは650°Fにてラインアウトするであろうと考えられる。従って、全平衡空間速度では、HDT/ZSM−23触媒系は、ZSM−23単独での操作に比べて、15°Fの活性の利点を提供する。り高い窒素分を含有するフィード原料を処理する場合のHDT/ZSM−23触媒系のロバスト性を示している。6ppm以上の窒素分を含有するフィード(フィードG、表1)の脱ロウに触媒系の組合せを用いる場合に、活性の低下はほとんどなく、急速な平衡化およびわずかな老化が観察された。貴金属水素処理触媒はフィード中の窒素及び硫黄の適度の転化のみをもたらし、その両者が貴金属含有二元機能触媒に対して効力を有する触媒毒であることはよく知られているので、このような向上は、二重に予期されないものである。
実施例5
実施例3および4と同じ水素処理触媒の新しいもの、および体積比で2:3の充填比にて装入された他の0.5%Pt/ZSM−23を用いて、次の実験を行った表2におけるフィードFと同様の性質を有する水素化分解物を、種々の空間速度にて140日の期間脱ロウした。系の全体は、上述したデータを遙かに上回る、ZSM−23上で2LHSVまでの流量にて操作した。これらの高いフィード流量であっても、触媒の運転開始時の20日間のラインアウト時間の後で、容易に認められる老化の兆候はなかった。試験の間中、空間速度とは独立して、潤滑油収率および粘度指数(VI)の両者について溶剤脱ロウを上回る実質的な利点が得られた。
実施例6
(いずれも実施例5と同じである)新しい水素処理触媒およびPt/ZSM−23触媒を3:7の充填比にて装入し、水素化分解重質減圧軽油(表2のフィードF)の脱ロウに用いた。より低い活性の予備水素処理について本発明の効果を調べるため、液体フィードを導入する前に、水素処理触媒を98%H2/2%H2Sの混合物中で700°Fの温度まで予備硫化した。表5に示すように、HDT触媒についての226nm低下はわずかに61%であったように、水素処理触媒の有効性は、著しく減少した。しかしながら、触媒系は、実施例4の触媒毒を加えていない系と同様の約40日の平衡時間を示した。触媒系は638°Fの温度にて平衡化され、このことは上流側の水素処理触媒(実施例2)の利益によらずに脱ロウ触媒を操作した場合に比べて、脱ロウ触媒上で一定の空間速度では、22°Fの利益であることを示している。水素化分解HVGOを55日間操作した後、触媒系を用いて、温和に水素処理したNMP抽出ラフィネート(フィードL)の脱ロウを、種々の空間速度にて90日間で行った。
フィードLは、実施例5において脱ロウしたフルフラール・ラフィネート(フィードK)に匹敵する硫黄および窒素レベルを有していた触媒系はPt/ZSM−23上で1.9hr-1までの空間速度にて安定な挙動を示しており、従って、高空間速度操作についての相乗的触媒系の利点は、水素化分解物から、所定の高い硫黄および窒素不純物レベルを有する場合であっても、フィードへ拡張される。
実施例7
米国特許第5,075,269号に従ってZSM−48を調製し、イオン交換により、0.5重量%の白金を含ませた。2つの別の実験において、重質水素化分解物(フィードM)を脱ロウして、Pt/ZSM−48の老化挙動を評価した。最初の実験において、Pt/ZSM−48を単独で用いてフィードを脱ロウし、第2の実験において、実施例3の水素処理触媒を3:7の充填比にてPt/ZSM−48の上流側に装入した。いずれの実験のランにおいても、液体フィードを導入する前に、水素気流中、500°Fにて触媒を還元した。水素処理触媒は、脱ロウ触媒と同じ温度に保持した。得られたデータに合致して、第2の実験のランの水素処理触媒は、液体の226nm吸光率を90%低下させることが見出された。
2つの実験において、脱ロウ触媒は30〜40日の時間でラインアウトした。しかしながら、水素処理触媒/脱ロウ触媒の相乗的触媒系は、単独で操作する脱ロウ触媒に比べて、脱ロウ触媒上の一定のLHSVでは15°F、ならびに一定の全空間速度で比較する場合は、補正によって6°Fの利点があることが示された。
実施例8
実施例3の水素処理触媒を、ベンゼン水素化活性(BHA(benzene hydrogenation activity))について試験した。試験は、100℃、大気圧(1atm)にて行った。ベンゼンの分圧は、43torrであった。水素の分圧は、717torrであった。H2/ベンゼンのモル比は17:1である。空間速度は、5hr-1である。BHA速度定数は、100℃にて、1時間あたり触媒1グラム当たりベンゼン0.024モルである。

Claims (10)

  1. 相乗的触媒系を用いて、水素の存在下において炭化水素フィードを接触脱ロウする方法であって、前記相乗的触媒系は、
    (a)多孔質無定形金属酸化物担体に支持される少なくとも1種の金属を含んでな水素処理触媒であって、下記の操作条件にて操作される場合に、226nmでの紫外線吸光率によって測定して、ワックス質フィードの芳香族化合物含有率を少なくとも60%減少させる活性を有する触媒;および
    (b)つの酸素10員環の孔チャンネルを有し、貴金属を含んでなり、場合によって酸素8員環の交差チャンネルを更に有する制限中間孔寸法分子篩
    を含んでなり、
    水素処理触媒およびその後の脱ロウ触媒のための操作条件は、250℃〜500℃の範囲の温度、3000psig(20.6メガパスカル)までの圧力、0.1〜10hr -1 の空間速度、および100〜1000n.l.l -1 (562〜5617scf/bbl)の水素循環流量を含み、ならびに
    脱ロウ触媒の上流側において水素処理触媒を作用させること、ならびに、2つの触媒の間で軽質副生物を分離することなく、反応混合物を水素処理触媒から脱ロウ触媒へ直接送ることを特徴とする方法。
  2. 単一のベッセル内の単一の固定床において、フィード原料を触媒系に接触させる請求の範囲1記載の方法。
  3. 触媒系が、水素処理触媒および脱ロウ触媒を体積比で3:1〜1:10の範囲の割合にて含む請求の範囲1または2に記載の方法。
  4. 水素処理触媒の少なくとも1種の支持される金属が貴金属である請求の範囲1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 水素処理触媒が、PtおよびPdの両者を、重量比で2:1〜1:5のPt:Pd比にて含む請求の範囲4に記載の方法。
  6. 脱ロウ触媒上に存在する貴金属の量が、0.1〜5重量%である請求の範囲1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 脱ロウ触媒が、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、ZSM−50、SAPO−11、SAPO−31、SAPO−41、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる請求の範囲1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 接触脱ロウ装置へのフィード原料として、650°F(343℃)以下で沸騰する生成物へのフィードの転化率が10重量%を越える水素化分解工程に付された常圧残留物から誘導され石油フラクションを用いる請求の範囲1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記常圧残留物から誘導される石油フラクションが減圧軽油である請求の範囲8記載の方法。
  10. 炭化水素フィードが、水素化分解物、溶剤抽出ラフィネートおよび水素処理ラフィネートからなる群から選ばれる請求の範囲1〜7のいずれかに記載の方法。
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