JP4499392B2 - 光電変換素子及び撮像素子 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば色素により増感された半導体電極を用いた光透過型の光電変換素子及び光電変換素子を有して成る撮像素子(イメージセンサ)に関する。
従来の固体光センサは、結晶シリコンやアモルファスシリコン等、シリコン基板やシリコン層を基本に構成されている。
これら固体光センサは、高感度の光電変換型光センサとして広く用いられており、入力信号を直接電気的信号として取り出すことにより光の検出を行っている。
現在、これらの固体光センサを1つのピクセルとして用いて、ピクセルを2次元アレイ化した微小ピクセルチップが固体撮像素子として広く利用されている。
代表的な固体撮像素子として、CCD(charge coupled device)固体撮像素子やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサ(CMOS型固体撮像素子)が挙げられる。
しかし、現在主流である、結晶シリコンやアモルファスシリコンから成る固体光センサを平面的に配置して構成された固体撮像素子には幾つか問題点がある。以下、その問題点を指摘する。
第1に、固体光センサは、シリコンウェハを精密加工することが求められるため、数多くの工程を経て製造される。その結果、工程数増加を引き起こし、製造コストが高くなるという問題がある。
第2に、結晶シリコンやアモルファスシリコンから成る固体光センサは、センサ領域(受光領域)のシリコンが赤外線に敏感であるため、屋内の暗光源下では信号処理のS/N比が低下してしまう。通常、この影響を回避するために、固体センサ部とは別に、赤外カットフィルタが必要である。
第3に、固体光センサの感光波長領域は受光領域のバンドギャップによって一義的に決定される。そのため、吸収できる可視光領域の分光スペクトルはフラットに近いか、ブロードである。つまり、センサ単独では分光検出機能がない。
第4に、結晶シリコンやアモルファスシリコンから成る固体光センサにカラー機能を持たせるために、所望する特定の波長領域の光を透過するカラーフィルタを用いる必要がある。例えば、原色カラーフィルタとしてBlue(青)、Green(緑)、Red(赤)の3色のカラーフィルタが用いられる。
しかし、これらのカラーフィルタは、基本的に1つのカラーフィルタで1/3の可視光領域しか透過することができないために、残りの2/3の可視光波長領域の光がカラーフィルタに吸収されてしまう。つまり、入射した光の可視光波長領域の1/3しか利用することができないデメリットがある。
これに対し、複雑な3次元構造を用いずに電気化学的界面を利用して、入射光を色素で吸収することにより電気信号に変換する方法として、染料色素を感光機構に取り入れた光電変換素子が提案されている(例えば、非特許文献1〜非特許文献3参照)。
特にその中で、色素によって増感された多孔質半導体微粒子を用いた光電変換素子は、入射光に対して高い量子変換効率を有しており、電流を取り出すのに適していることが知られている。
そして、上述の色素により増感された光電変換素子の機構を取り入れたイメージセンサも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この提案されているイメージセンサの構造の概要を以下に説明する。
提案されているイメージセンサは、異なる感光波長領域(Blue, Green, Red)を有した色素増感型光電変換半導体電極(導電層、及び半導体を含む感光層を含んだ構造を有する)と、少なくとも1つの対極と、電荷移動層とから構成されている。
また、感光波長領域の異なる色素増感型光電変換半導体電極と対極とは、相互に間隔を空けて、2層以上積層された構造となっている。
上述の構造を採用することにより、垂直に入射してきた光を垂直方向に積層された各色素増感型光電変換半導体層で個々に吸収することができるため、光の高効率化を達成できると考えられている。
特開2001−217451号公報 Nature,Vol.414,(2001),P.338-344 Acc.Chem.Re.2000,Vol.33,P.269-277 Appl.Phys.Letter,Vol.79 No.13,P.2085-2087
しかしながら、上述の提案された構造のイメージセンサでは、各ピクセルの色再現という点で問題(混色)が発生する可能性がある。
イメージセンサでは、画像の空間分解能を向上させるために、各画像セルのサイズを縮小化することが求められる。
大きいセルサイズのときには大きな問題にはならないが、セルサイズがある程度小さくなった場合には、セルに斜めに入射した光が隣のセルに入射して、光電変換される影響が無視できなくなる。この隣のセルに入射した光により光電変化される信号と、正常にセルに入射して光電変換された信号の比が無視できない程度になると、混色としてイメージセンサの性能を低下させてしまう。
上述の問題点を、図6を用いて詳しく説明する。
図6A及び図6Bに示すように、色素により増感され、特定波長領域に吸収を有する3層の透過型光電変換素子110(110B,110G,110R)が、上からBlue、Green、Redの順になるように積層されて構成された、ある2つの画素セル101,102について説明する。
図6Aに示すように、垂直方向からの光111が入射した場合には、それぞれの画素セル101,102において、入射方向から順に、特定波長領域に吸収を有した透過型光電変換素子110(110B,110G,110R)を順次通過する。これにより、Blue、Green、Redと、各波長領域の光が順次吸収され、光電変換されて電気信号として処理される。
一方、図6Bに示すように、斜め方向からの光(図中左上から右下に向かう光)112が入射した場合には、左のセル101に入射した光112が、セル101のBlueの特定波長領域に吸収を有する光電変換素子110BでBlue成分が吸収された後に、隣接する右のセル102に入射してしまう。
この結果、右のセル102に入射したこの光成分113は、セル102のGreen又はRedの特定波長領域に吸収を有した透過型光電変換素子110G又は110Rで電気信号として処理される。
つまり、セル101で光電変換されるべきGreen、Redの光が、結果的に隣のセル102で吸収されて電気信号として処理されてしまう現象が発生する。
これにより、右のセル102のGreen又はRedの特定波長領域に吸収を有した透過型光電変換素子110G又は110Rでは、このセル102に入射した光による光成分114に、隣のセル101に入射した光による光成分113が加わるため、本来あるべき画像信号と違ってくることになる。
この問題は、ピクセルサイズがある程度大きい場合には、光が入射するセルのサイズも大きくなり、大部分の光は入射したセル内で光電変換されるため、隣接するセルへ入射した光によって光電変換された信号成分は、誤差程度と問題にはならない。
これに対して、ピクセルサイズが小さい場合には、この信号成分の影響が無視できなくなるために問題である。
この現象は、イメージセンサ等の忠実な色再現を求められるデバイスにおいては、特に深刻な問題となる。
上述した問題の解決のために、本発明においては、良好な色再現性を実現可能にする光電変換素子及び撮像素子を提供するものである。
本発明の光電変換素子は、受光領域となるセルが複数設けられ、セルがそれぞれ特定の波長領域を吸収して光電変換する複数層の光電変換層が積層された構成とされ、複数層の光電変換層が、光の入射する側から、青の光を吸収する光電変換層、緑の光を吸収する光電変換層、赤の光を吸収する光電変換層の順序で積層され、隣接するセルの間に光不透過層が設けられ、この光不透過層が、周囲の層よりも屈折率の低い、ボラジン−ケイ素ポリマー又はボラジン系ポリマーにより形成されている絶縁層であるものである。
本発明の撮像素子は、各画素セルが、それぞれ特定の波長領域を吸収して光電変換する複数層の光電変換層が積層された構成とされ、複数層の光電変換層が、光の入射する側から、青の光を吸収する光電変換層、緑の光を吸収する光電変換層、赤の光を吸収する光電変換層の順序で積層され、隣接する画素セルの間に光不透過層が設けられ、この光不透過層が、周囲の層よりも屈折率の低い、ボラジン−ケイ素ポリマー又はボラジン系ポリマーにより形成されている絶縁層であるものである。
上述の本発明の光電変換素子及び撮像素子において、光電変換層が特定の波長領域を吸収する色素を含有する色素増感型光電変換層である構成とすることも可能である。
また、光電変換層が固体の正孔輸送材料から成る正孔輸送層を有する構成とすることも可能である。
上述の本発明の光電変換素子の構成によれば、セルがそれぞれ特定の波長領域を吸収して光電変換する複数層の光電変換層が積層された構成とされていることにより、同一のセルで、異なる波長領域の光をそれぞれ個別に光電変換して、電気信号として取り出すことができる。
そして、隣接するセルの間に光不透過層が設けられていることにより、この光不透過層により隣接するセルへの光の入射を抑制して、隣接するセルへの光の入射による光電変換を防止することができるため、混色の発生を防止することが可能になる。
上述の本発明の撮像素子の構成によれば、画素セルがそれぞれ特定の波長領域を吸収して光電変換する複数層の光電変換層が積層された構成とされていることにより、同一の画素セルで、異なる波長領域の光をそれぞれ個別に光電変換して、電気信号(色信号)として取り出すことができる。
そして、隣接する画素セルの間に光不透過層が設けられていることにより、この光不透過層により隣接する画素セルへの光の入射を抑制して、隣接する画素セルへの光の入射による光電変換を防止することができるため、混色の発生を防止することが可能になる。
上述の本発明の光電変換素子、並びに撮像素子によれば、光不透過層により、隣接するセルや画素セルへの不要な光の入射を防止することができるため、混色の発生を防止して、忠実な色再現性を実現することができる。
まず、本発明の具体的な実施の形態の説明に先立ち、本発明の概要を説明する。
本発明においては、図6に示したような提案されている光電変換素子と同様に、特定波長領域に吸収帯を有する光透過型光電変換層を同一セル内に積層して光電変換素子を構成する。
本発明においては、さらに、各セルの間に、光を透過させないようにするための光不透過層を設けて光電変換素子を構成する。この光不透過層としては、入射光を反射する構成と、入射光を吸収する構成とが考えられる。また、この光不透過層として、例えば、周囲よりも透過率の低い、有機膜又は無機膜を設けることにより、光の透過を抑制することができる。
また、本発明の撮像素子は、このような構造の光電変換素子により画素セルを構成し、多数の画素セルから成る撮像素子を構成する。
次に、光不透過層を設けた場合における混色防止効果を、図1を参照して説明する。この図1に示す構成は、光不透過層として光を反射する層を設けた場合を示している。
図1に示すように、色素により増感され、特定波長領域に吸収を有する3層の透過型光電変換素子10(10B,10G,10R)が、上からBlue、Green、Redの順になるように積層されて構成された2つの画素セル11,12が配置されている。
各セル11,12と隣接するセルとの間には、光不透過層13として、光を反射する層が設けられている。光を反射する層は、例えば、反射材を界面又は内部に用いた構成の他、周囲の層よりも屈折率の低い材料を用いて界面で全反射させる構成が考えられる。
そして、図1に示すように、各セル11,12に斜め方向の光(図中左上から右下に向かう光)14が入射した場合を考える。
右のセル12に入射した斜め方向の光14は、図6の場合と同様に、そのまま同一セル12内を直進して、光成分16となっている。
この図1の場合、左のセル11に入射した斜め方向の光14は、光成分15となり、Blueの透過型光電変換素子10Bを透過して、光不透過層13に達する。そして、この光不透過層13の界面で反射されて、図中左下に向かう光成分17となり、同一セル11のGreen,Redの各透過型光電変換素子10G,10Rを透過する。これにより、この左のセル11に入射した斜め方向の光14も、同一セル11内で光電変換されることになる。
即ち、斜め方向に入射した光14も隣接するセルに入り込むことがなく、混色を防止することができる。
なお、光不透過層13として、光を吸収する層を設けた場合には、界面で反射する光成分17がない以外は同様になる。即ち、この場合には、斜め方向に入射した光を光不透過層で吸収して、隣接するセルに入り込まないようにすることができる。
続いて、本発明の具体的な実施の形態を説明する。
まず、本発明の撮像素子の一実施の形態の概略構成図(断面図)を図2に示す。
図2は、撮像素子の1つの画素セルの断面図を示している。
この撮像素子(イメージセンサ)20は、支持体21上に、それぞれ特定波長領域の光を吸収し、その他の光を透過する3層の光透過型光電変換層、具体的には、Red(赤)の吸収を有する光電変換層22R、Green(緑)の吸収を有する光電変換層22G、Blue(青)の吸収を有する光電変換層22Bが形成されて成る。
これら光電変換層22R,22G,22Bは、間に絶縁層24が形成されて互いに絶縁されている。
最上層には、光透過性の支持体25が形成され、上方から光を入射させることが可能になっている。
また、光電変換層22R,22G,22Bには、例えば色素増感型光電変換素子を用いることもできる。この場合、赤、緑、青の色素を用いて、それぞれの色の可視光線を、上述した特定波長領域として吸収することができる。
光電変換層22R,22G,22Bでは、それぞれの特定波長領域の光に対してのみ光電変換をして電気信号を取り出すので、これにより特定波長領域の光についてその光量に対応した電気信号を取り出して信号処理を行うことが可能になる。
3層の光電変換層22R,22G,22Bは、各色の光の波長と透過率との関係から、図2に示したように、光を入射させる上側から、青、緑、赤の順序となるように積層することが望ましい。
本実施の形態の撮像素子(イメージセンサ)20においては、特に、隣接する画素との間(境界部分)に、入射した光を透過しない光不透過層23が設けられている。
これにより、画素セルに入射した光が、隣接する画素セルに漏れないようにすることができる。
このように、隣接する画素セルへの余分な入射光を低減又は遮断することにより、優れた色の再現性を実現することが可能である。
この光不透過層23としては、前述したように、周囲の屈折率よりも低い屈折率を有する層を形成して、入射光を界面で全反射させる構成や、反射膜により界面又は内部で反射させる構成、並びに光を吸収層により入射光を吸収させる構成が考えられる。
また、光不透過層23は、電気的混色を抑制するために、隣接する画素セルを絶縁する構成とすることが望ましい。例えば、絶縁層により光透過層23を構成したり、導電性の反射膜の両側に絶縁膜を設けて光透過層23を構成したりすることが考えられる。
さらに、光不透過層23は、低誘電率であることが望ましい。
そして、図2に示した断面構造を有する画素セルを、複数個配置する、例えば2次元的に多数個配置することにより、撮像素子(カラーイメージセンサ)20を構成することができる。
本実施の形態の撮像素子(イメージセンサ)20においては、センサを構成する単位画素(ピクセル)を小さくして、その数を多くすることにより画像の空間分解能を向上させることが可能である。
次に、本発明の撮像素子の他の実施の形態の概略構成図(断面図)を図3に示す。
図3も、撮像素子の1つの画素セルの断面図を示している。
この撮像素子(イメージセンサ)30は、図2の撮像素子20と同様に、それぞれ特定波長領域の光を吸収し、その他の光を透過する3層の光透過型光電変換層22R,22G,22Bが形成され、これら光電変換層22R,22G,22Bの間に絶縁層24が形成され、さらに最上層に光透過性の支持体25が形成されている。また、隣接する画素セルとの間に光不透過層23が形成されている。
本実施の形態の撮像素子(イメージセンサ)30では、各光電変換層22R,22G,22Bのより具体的な構成を示している。
即ち、電極31上に、赤、緑、青のそれぞれの色素を含んだ半導体電極32R,32G,32Bが形成され、その上に、さらに固体正孔輸送層33、対極となる透明電極34が積層されて、各光電変換層22R,22G,22Bが構成されている。
このうち、色素を含んだ半導体電極32R,32G,32Bと固体正孔輸送層33とを総称して色素増感型光電変換層と呼ぶ。
また、各画素セル、並びに異なる波長領域に対して感光性を有する色素増感型光電変換層は、それぞれ互いに絶縁されて電気的に独立している。
なお、電極31は、上の2層の光電変換層32G,32Bでは、光を透過させるため光透過性の電極31Tにより構成するが、最下層の光電変換層32Rでは電極31に光を透過させる必要がないため、光を透過しない電極(例えば金属電極等)により構成することが可能である。
光透過性の電極31T及び透明電極34の材料としては、例えば、炭素、導電性金属酸化膜(ITO、酸化スズにフッ素、アンチモンなどをドープしたもの等)を用いることができる。特に、光学的透明性の観点から、その中で導電性金属酸化膜が好まれる。
半導体電極の材料としては、p型半導体を用いることも可能であるが、n型半導体を用いることが変換効率の点で好ましい。特に好ましいn型半導体として、TiO、ZnO、SnO、WOが挙げられる。
また、色素が添加された半導体電極32R,32G,32Bは、例えば、前述した特許文献1に記載されている各種の形成方法を採用して形成することができる。
固体正孔輸送層33の材料としては、従来公知の固体の正孔輸送材料(ホール輸送材料)を用いることができ、例えばMeOTAD(OMeTADとも称される)等の有機正孔輸送材料を用いることができる。
固体の正孔輸送材料を用いて固体正孔輸送層33を構成していることにより、液体の正孔輸送材料を用いて正孔輸送層を構成した場合と比較して、パターン加工や薄膜化・微細化が容易になる利点を有している。
電極31、色素が添加された半導体電極32R,32G,32B、固体正孔輸送層33、透明電極34の各層を積層して、光電変換層22R,22G,22Bを構成していることにより、色素が添加された半導体電極32R,32G,32Bで光電変換された電荷を電極31に取り出して光電流として検出することができる。そして、電荷が取り出された後、色素が電荷の不足した状態になるので、透明電極34から固体正孔輸送層33を通じて電荷が補充されて、色素が規定状態に戻る。
そして、図3に示した断面構造を有する画素セルを、複数個配置する、例えば2次元的に多数個配置することにより、撮像素子(カラーイメージセンサ)30を構成することができる。
この撮像素子(イメージセンサ)30において、上方から、即ち光透過性の支持体25の側から入射した光は、青の光電変換層22B、緑の光電変換層22G、赤の光電変換層22Rにおいて、それぞれの特定波長領域が吸収され、吸収されなかった光は最下層の電極31により吸収される。
上述の各実施の形態の撮像素子(イメージセンサ)20,30の構成によれば、隣接する画素セルとの間に光不透過層23が設けられていることにより、画素セルに斜めに入射した光が隣接する画素セルに入射することが妨げられる。
これにより、混色を防止して、忠実な色再現性を実現することができる。
なお、ヨウ素等を含む電解溶液を用いる色素増感型光電変換素子は、安定性や耐久性が懸念されるため、上述の各実施の形態の撮像素子(イメージセンサ)20,30に示したように、固体を用いて光電変換層22R,22G,22Bを構成することが望ましい。
続いて、本発明の撮像素子を製造する方法を、図4及び図5を参照して説明する。
この図4及び図5は、本発明の撮像素子(イメージセンサ)のさらに他の実施の形態(先の各実施の形態の撮像素子20,30とは、後述するように若干構成が異なっている)を製造する工程を示している。
まず、支持体21上に不透明な導電材料層を膜厚が一様になるように成膜して、最下層の電極31を形成する。ここで用いる不透明導電層31の形成方法としては、例えば蒸着法等を用いると良い。
次に、Red(赤)の波長領域に対して感光性のある色素増感型光電変換層22Rを構成する、吸収領域がRed(赤)である色素を含む半導体電極32Rを形成する。この半導体電極32Rの具体的な形成方法は、例えば、TiO粒子を含有する塗布液を、電極31の上に塗布して膜厚が一様なTiO膜を形成する方法がある。このときの塗布膜厚は例えば、約3μmとする。次に、塗布液が乾燥する前に、赤色の染料(色素)を添加して染色する。
次に、半導体電極32R上に固体正孔輸送層33を、例えばスピンコート法により、例えば約1μmの膜厚にて、形成する。
さらに、この固体正孔輸送層33上に、対極となる透明電極34を、蒸着法又は塗布法により、一様な膜厚になるように形成する。
これにより、図4Aに示すように、赤の波長領域に対して感光性のある色素増感型光電変換層22Rを構成する各層31,32R,33,34が形成される。
次に、ポジ型のフォトレジスト41を用いて、リソグラフィー技術により、図4Bに示すように、各画素セルに対応する位置に所定のパターンを形成する。このときフォトレジスト41に覆われている所が、撮像素子の感光領域に対応する。
続いて、フォトレジスト41をエッチングマスクとして、そのパターンの開口から異方性エッチング、例えばRIE(反応性イオンエッチング)を行って、図4Cに示すように、フォトレジスト41下の各層31,32R,33,34に、開口42を形成する。
その後、図4Dに示すように、エッチングマスクとして用いたフォトレジスト41を剥離する。
次に、図5Eに示すように、絶縁膜43を上記工程で形成した開口42が塞がるような膜厚で塗布する。この絶縁膜43の材料は、絶縁膜43により各層間の絶縁層及び光不透過層を兼ねる構成とする目的から、周囲の材料より低屈折率である必要がある。
絶縁膜43の材料は特に限定はしないが、例えば産業技術研究所で提案している低屈折率であるボラジン−ケイ素ポリマーやポリメチルメタクリレートなどに代表されるボラジン系ポリマーを用いることが可能である。そして、これらの膜はスピンコートにより容易に形成することが可能である。
その後、塗布した絶縁膜43は平坦性が低いので、例えばCMP(化学的機械的研磨)法により、一様な平坦性をもつように平坦化する。
次に、絶縁膜43上に、電極31を膜厚が一様になるように形成する。この電極31には光透過性の電極(透明電極)31Tを用いる。
以降は、上述した製造工程を繰り返すことにより、図5Fに示すように、Greenの色素増感型光電変換層22G、Blueの色素増感型光電変換層22Bを形成して、イメージセンサを製造することができる。
このようにして、赤、緑、青の光を1つの画素セル内で光電変換を行って信号処理することが可能であり、かつ混色のない透過型の撮像素子(イメージセンサ)を製造することができる。
本実施の形態の撮像素子(イメージセンサ)では、先の各実施の形態の撮像素子(イメージセンサ)20,30と比較して、特に絶縁膜43が、各層の光電変換層22R,22G,22Bを絶縁する層間絶縁層と光不透過層とを兼ねている構成であるという点で異なっている。このように、絶縁膜43が各層の光電変換層22R,22G,22Bを絶縁する層間絶縁層と光不透過層とを兼ねているため、製造工程数を低減することができる利点を有している。
上述の各実施の形態では、光電変換素子を画素セルに用いた撮像素子(イメージセンサ)を構成した場合を説明したが、本発明はその他の構成の光電変換素子にも適用することができる。例えば受光領域を複数有する受光素子にも適用することができ、これにより各受光領域を電気的に分離すると共に隣接する受光領域への光の漏れこみを防止することができる。
また、電荷輸送材として、正孔(ホール)輸送材料の代わりに電子輸送材料を用いて、光電変換層を構成することも可能である。
また、光電変換層を構成する各層の材料は、前述した材料の他にも、例えば前記特許文献1や非特許文献1〜非特許文献3に挙げられた各種材料を使用することができ、従来公知の各種材料を使用することができる。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
本発明の光電変換素子の概略構成を説明する図である。 本発明の撮像素子の一実施の形態の概略構成図(断面図)である。 本発明の撮像素子の他の実施の形態の概略構成図である。 A〜D 本発明の撮像素子のさらに他の実施の形態の製造工程を示す工程図である。 E、F 本発明の撮像素子のさらに他の実施の形態の製造工程を示す工程図である。 A、B 従来提案されている光電変換素子における問題点を説明する図である。
符号の説明
11,12 セル、13,23 光不透過層、20,30 イメージセンサ、21 支持体、22R,22G,22B 光電変換素子、24 絶縁層、25 光透過性の支持体、31 電極、31T 光透過性の電極、32R,32G,32B 色素を含んだ半導体電極、33 固体正孔輸送層、34 透明電極、43 絶縁膜

Claims (6)

  1. 受光領域となるセルが複数設けられ、
    前記セルが、それぞれ特定の波長領域を吸収して光電変換する複数層の光電変換層が積層された構成とされ、
    前記複数層の光電変換層が、光の入射する側から、青の光を吸収する光電変換層、緑の光を吸収する光電変換層、赤の光を吸収する光電変換層の順序で積層され、
    隣接する前記セルの間に光不透過層が設けられ、
    前記光不透過層が、周囲の層よりも屈折率の低い、ボラジン−ケイ素ポリマー又はボラジン系ポリマーにより形成されている絶縁層である
    ことを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記光電変換層が、特定の波長領域を吸収する色素を含有する色素増感型光電変換層であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記光電変換層が、固体の正孔輸送材料から成る正孔輸送層を有することを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  4. 各画素セルが、それぞれ特定の波長領域を吸収して光電変換する複数層の光電変換層が積層された構成とされ、
    前記複数層の光電変換層が、光の入射する側から、青の光を吸収する光電変換層、緑の光を吸収する光電変換層、赤の光を吸収する光電変換層の順序で積層され、
    隣接する前記画素セルの間に光不透過層が設けられ、
    前記光不透過層が、周囲の層よりも屈折率の低い、ボラジン−ケイ素ポリマー又はボラジン系ポリマーにより形成されている絶縁層である
    ことを特徴とする撮像素子。
  5. 前記光電変換層が、特定の波長領域を吸収する色素を含有する色素増感型光電変換層であることを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  6. 前記光電変換層が、固体の正孔輸送材料から成る正孔輸送層を有することを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
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