JP4496037B2 - パケット通信端末 - Google Patents

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本発明は、パケット通信端末に関し、より特定的には、Ethernet(登録商標)等のLAN(Local Area Network)においてパケットの送受信を行うパケット通信端末に関する。
Ethernet(登録商標)等で用いられるアクセス方式としては、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)方式が広く利用されている。CSMA/CD方式では、パケットを送信する際、通信端末は伝送媒体上の信号を検出し、現在通信が行われているかどうかを確認する。通信が行われていない場合、当該通信端末はパケットを送信することができる。複数の通信端末がほぼ同時に送信を開始した場合、伝送媒体上でパケットの衝突が発生する。通信端末は、衝突を検出すると、送信を中止し、再び衝突が起きないようにランダムな時間の経過後、再送を行う。
さらに、上記の方法を用いて通信を行うLANにおいて、緊急に送信したいパケット(緊急パケット)を送信する技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。この技術によれば、緊急パケットを送信する際に伝送媒体上に送信中のパケットがあると、緊急パケットを送信する通信端末は故意に衝突を発生させる。そして、当該通信端末は、他の通信端末がランダム時間再送を待つ間に、自端末の緊急パケットを送信する。これによって、通信端末は、緊急パケットを他の通信端末より優先して送信することができる。
特開平11−355324号公報
上述のCSMA/CD方式においては、ある通信端末がパケットを送信している間は、そのパケットの送信が終了するまで、他の通信端末は送信を行うことができない。従って、パケットを送信中である通信端末以外の通信端末は、すぐに送信したいパケット(緊急パケット)がある場合でも、他の通信端末によるパケットの送信が終わるまで、緊急のパケットを送信することができない。
図13は、従来のネットワークシステムにおけるパケットの送信方法を説明するための図である。図13に示すネットワークシステムは、通信端末91〜94がネットワーク95に接続された構成である。図13において、例えば、通信端末91が通信端末93にパケットを送信している途中の状態を想定する。この状態において、通信端末92において送信すべきパケット(図13に示す点線の矢印)が生じても、通信端末92は、通信途中のパケット(図13に示す実線の矢印)の送信が終了するまで、パケットを送信することができない。
また、上述した、故意に衝突を発生させる技術においては、通信端末は、自機が送信するパケットが緊急パケットか否かの判断のみを行う。つまり、伝送媒体上のパケットが緊急パケットであるか否かについては考慮されない。従って、伝送媒体上のパケットが(他の通信端末にとっては)緊急パケットである場合には、当該緊急パケットが潰されてしまう。図13を例にとって説明すると、通信端末91が通信端末93へパケットを送信している途中の状態において、送信すべき緊急パケット(図13に示す点線の矢印)が通信端末92において生じたとする。この場合、故意に衝突を発生させる技術では、現在送信中のパケット(図13に示す実線の矢印)が緊急パケットであるか否かにかかわらず、通信端末92の緊急パケットが必ず送信されてしまう。以上より、従来の技術においては、ある通信端末が送信した緊急パケットを他の通信端末が潰してしまうおそれがあったので、緊急パケットを必ずしも確実に送信することができなかった。
それ故に、本発明の目的は、優先度の高いパケットを確実に送信することができるパケット通信端末を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために、以下の特徴を有する。すなわち、第1の発明は、複数の通信端末が単一の伝送媒体に接続されたネットワークシステムに含まれるパケット通信端末(以下、単に「通信端末」と呼ぶ。)である。ここで、通信端末間の通信のために伝送媒体上に送出されるパケットには、当該パケットを送信する優先度に関する優先度情報が含まれている。通信端末は、優先度情報取得部と、優先度判定部と、データ量測定部と、ジャム信号発生部と、パケット送出部とを備える。優先度情報取得部は、伝送媒体上に送出されている伝送中パケットに含まれる優先度情報を取得する。優先度判定部は、自機から他の通信端末へ送信すべき送信対象パケットに含まれる優先度情報と優先度情報取得部によって取得された優先度情報とに基づいて、送信対象パケットおよび伝送中パケットのいずれが優先されるかを判定する。データ量測定部は、伝送中パケットのうちのすでに受信されたデータのデータ量を測定する。ジャム信号発生部は、優先度判定部によって送信対象パケットが優先されると判定された場合であって、かつ、データ量が予め定められた所定のデータ量を超えていない場合、伝送媒体上においてパケットの衝突を発生させるためのジャム信号を発生する。パケット送出部は、優先度判定部によって送信対象パケットが優先されると判定された場合、ジャム信号が停止した後、伝送中パケットが再度送出されるまでに送信対象パケットを伝送媒体上に送出し、優先度判定部によって伝送中パケットが優先されると判定された場合、伝送中パケットの送中パケットが優先されると判定された場合、伝送中パケットの送信が完了した後に送信対象パケットを送出する。
なお、第2の発明においては、ネットワークシステムが、優先度情報を含まないパケットを伝送媒体上に送出する通信端末をさらに含む場合には、優先度判定部は次のようにしてもよい。すなわち、優先度判定部は、伝送中パケットに優先度情報が含まれていない場合、当該伝送中パケットの優先度を予め定められた所定レベルの優先度とし、送信対象パケットおよび伝送中パケットのいずれが優先されるかを判定してもよい。
また、第3の発明においては、優先度情報が優先度を示す情報である場合には、優先度判定部は、送信対象パケットおよび伝送中パケットのうち、優先度が高い方のパケットが優先されると判定するようにしてもよい。
また、第4の発明においては、優先度情報が、パケットに含まれている送信先または送信元の通信端末を示す情報である場合には、各通信端末は、優先情報テーブル記憶部をさらに備えていてもよい。優先情報テーブル記憶部は、優先度情報と、当該優先度情報を含むパケットの優先度との対応を示す優先情報テーブルを記憶する。このとき、優先度判定部は、優先情報テーブルを用いて送信対象パケットおよび伝送中パケットについて優先度を導出し、当該優先度が高い方のパケットが優先されると判定する。
また、第5の発明においては、パケット送出部は、送信対象パケットの送出中において他の通信端末によってジャム信号が伝送媒体上に送出された場合、各通信端末に関してランダムな時間待機した後に、送信対象パケットを送出するようにしてもよい。
また、第6の発明においては、上述のランダムな時間の取り得る範囲は、当該時間が短くなる可能性が送信対象パケットの優先度の高さに応じて高くなるように設定されてもよい。
また、第7の発明においては、パケット送出部は、送信対象パケットの送出中において他の通信端末によってジャム信号が伝送媒体上に送出された場合、伝送中パケットの送信が完了した後に送信対象パケットを送出するようにしてもよい。
第1の発明によれば、伝送中パケットと送信対象パケットとのいずれを優先すべきかが判断される。さらに、当該判断は、それぞれのパケットに含まれる優先度情報に基づいて行われる。従って、自機が送信するパケットと他機が送信するパケットとのうち、優先すべきパケットを正確に判断することができる。具体的には、自機の送信対象パケットが早く送信すべきパケットである場合でも、その時点で伝送中である他機の伝送中パケットが、より優先して送信すべきパケットである場合には、真に優先すべきパケット(この場合は、伝送中パケット)が優先されることとなる。以上より、上記通信端末によれば、優先度の高いパケットを確実に送信することができる。
また、第1の発明によれば、データ量が所定のデータ量を超えている場合、ジャム信号が発生されず、伝送中パケットが送信対象パケットよりも先に送信される。つまり、伝送中パケットの送信がある程度進んでいる場合には、伝送中パケットの送信の完了を待って送信対象パケットが送信される。なお、データ量を測定しない場合、伝送中パケットのうち大部分のデータを送信していても、より優先度の高いパケットが生じると当該伝送中パケットの送信は中止される。従って、この場合、伝送中パケットを最初から送信し直さなければならず、ネットワークシステム全体におけるパケット送信の効率が非常に悪くなるおそれがあった。これに対して、データ量を測定することによって、伝送中パケットの送信があと少しで完了するか否かが判断できるようになるので、伝送中パケットの送信が完了する寸前に潰されることがない。従って、ネットワークシステム全体におけるパケット送信の効率を改善することができる。
第2の発明によれば、優先度の不明なパケットを所定の優先度を持つパケットとして処理することができる。さらに、所定の優先度を最低レベルの優先度とすれば、優先度を持ったパケットを優先度の不明なパケットよりも優先して送信することができる。
また、第3の発明のように、優先度情報が優先度自体を示す情報である場合、通信端末は容易に優先度の判断を行うことができる。
また、第4の発明のように、優先度情報が送信先または送信元アドレスを示す情報である場合、パケット中に優先度を示す情報を含めなくとも、優先度の判断を行うことができる。従って、優先度を示す情報を含むパケットを送信しない通信端末を、優先度に従ってパケット送信を行うネットワークシステムに組み込むことができる。
また、第5の発明によれば、伝送対象パケットの送信中に、他の通信端末によってより優先されるパケットが生じたことによって当該伝送対象パケットの送信が中止された場合であっても、ランダムな時間待機した後で伝送対象パケットを送信することができる。
また、第6の発明によれば、優先度の高いパケットほど待機時間が短くなるので、無駄なデータ伝送および無駄な優先度の判定処理を減らすことができる。
また、第7の発明によれば、伝送対象パケットの送信中に、他の通信端末によってより優先されるパケットが生じたことによって当該伝送対象パケットの送信が中止された場合であっても、当該他の通信端末のパケット送信が完了した後に、伝送対象パケットを確実に送信することができる。
なお、上記の発明は、プログラムによって実現することが可能であり、これを記録媒体に記録して移送することにより、独立した他のコンピュータシステム(通信端末)で容易に実施することができる。
本発明における詳細な実施の形態を説明する前に、本発明の理解を容易にする目的で、本発明の概要を説明する。図1は、本発明に係る通信端末を含むネットワークシステムを示す図である。図1に示すネットワークシステムは、通信端末1〜4がネットワーク5に接続された構成である。図1において、例えば、通信端末1が通信端末3へパケットを送信している途中の状態を想定する。この状態において、送信すべきパケット(図1に示す点線の矢印)が通信端末2において生じると、通信端末2は、送信途中のパケット(図1に示す実線の矢印)と、自機が送信すべきパケットとのいずれを優先するかを判定する。そして、判定の結果、自機が送信すべきパケットが優先されると判定された場合、通信端末2は、衝突を発生させて送信途中のパケットの送信を中止し、自機のパケットを先に送信する(図1参照)。一方、判定の結果、送信途中のパケットが優先されると判定した場合、通信端末2は、送信途中のパケットの送信が完了した後に自機のパケットを送出する。本発明は、以上のような判定の結果に基づいてパケットの優先度を判定することによって、優先度の高いパケットを確実に判断し、それを先に送信するものである。
(実施の形態1)
図2は、実施の形態1に係るネットワークシステムを構成する通信端末を示すブロック図である。図2において、ネットワークシステムは、通信端末1がネットワーク5に接続された構成である。なお、図2では通信端末は1つのみであるが、複数の通信端末がネットワーク5に接続されているものとする。ネットワーク5は、伝送媒体によって構成される通信ネットワークである。なお、以下の実施の形態1〜3では、伝送媒体をEthernet(登録商標)とし、CSMA/CD方式を用いたパケットの送受信が行われることとする。
図2において、通信端末1は、優先度情報取得部11と、優先度情報記憶部12と、優先度判定部13と、ジャム信号発生部14と、通信部15と、優先情報テーブル記憶部16とを備える。通信部15は、ネットワーク5上のパケットを読み出したり、ネットワーク5を介して他の通信端末へパケットを送信したりする。さらに、通信部15は、ネットワーク5上で生じるパケットの衝突を検出する。
ネットワークシステムに含まれるいずれかの通信端末によってネットワーク5上にパケットが送出されると、通信部15は送出されたパケットを検知する。優先度情報取得部11は、ネットワーク5上に送出されたパケットに含まれる優先度情報を、通信部15を介して当該パケットから取得する。優先度情報とは、パケットを送信する優先度に関する情報である。すなわち、優先度とは、パケットを送信する優先順位を示す情報である。優先度は、具体的には、優先順位を示す数値(後述する優先値)であってもよいし、「高優先」、「低優先」といった、優先順位を示すレベル(後述する優先レベル)を示す情報であってもよい。実施の形態1では、優先度情報として優先値がパケットに含まれる。なお、以下において、伝送媒体(ネットワーク5)上に送出されているパケット、つまり、伝送中のパケットを伝送中パケットと呼ぶ。優先度情報記憶部12は、優先度情報取得部11で取得した優先度情報を記憶する。記憶された優先度情報は、通信端末1がパケットを送信する処理において用いられる。
通信端末1において送信すべきパケット(以下、「送信対象パケット」と呼ぶ。)が生じると、優先度判定部13は、送信対象パケットに含まれる優先度情報と伝送中パケットに含まれる優先度情報とに基づいて、送信対象パケットおよび伝送中パケットのいずれが優先されるか(優先して送信すべきか)を判定する。なお、実施の形態1においては、この判定を行うために優先情報テーブルが用いられる。優先情報テーブルは、優先値と、優先度レベルとを対応付けた情報である。優先情報テーブルは、優先情報テーブル記憶部16に記憶されている。なお、優先情報テーブルの具体的な内容については、後述する図6に示されている。ジャム信号発生部14は、優先度判定部13の結果に応じてジャム信号を発生する。ジャム信号とは、伝送媒体上においてパケットの衝突を発生させるために、伝送媒体に送出される信号である。つまり、ジャム信号発生部14は、故意に衝突を発生させるためにジャム信号を発生する。なお、ジャム信号は、Ethernet(登録商標)で行われているCSMA/CD方式で衝突が発生した場合のジャム信号と同等のものでよい。
以下、実施の形態1に係る通信端末1の動作を説明する。通信端末1の処理は、大別するとパケットの受信に関する処理と、パケットの送信に関する処理とに分けられる。これらの処理は、非同期に動作する。
図3は、パケットの受信に関する通信端末1の処理の流れを示すフローチャートである。パケットの受信に関する処理とは、伝送中パケットを検出し、伝送中パケットに含まれている優先度情報を取得する処理である。図3において、まず、通信部15は、伝送媒体上のパケット(すなわち、伝送中パケット)を検出したか否かを判定する(ステップS101)。具体的には、通信部15は、伝送媒体であるEthernet(登録商標)ケーブルを監視し、パケットの開始部分であるプレアンブルを検出したか否かを判定する。
図4は、実施の形態1において使用されるパケットのフォーマットの例を示す図である。実施の形態1では、IEEE802.1Qで規定されているVLAN(Virtial Local Area Network)タグ付きのフォーマットを用いるものとする。ステップS101においては、図4に示すパケットのプレアンブル(8バイト)を検出することによって、パケットを受信することができる。なお、VLANタグのないパケットの場合も同様に、プレアンブルを検出することによってパケットを受信することができる。このように、伝送中パケットの受信方法は、Ethernet(登録商標)において通常行われている方法でよい。
図3の説明に戻り、ステップS101の判定において伝送中パケットを検出した場合、通信部15は、当該伝送中パケットを受信して、優先度情報取得部11に渡す。これに応じて優先度情報取得部11によってステップS102の処理が行われる。一方、伝送中パケットを検出していない場合、ステップS101の処理を繰り返す。つまり、通信部15は伝送中パケットが検出されるのを待ち、伝送中パケットを検出するとステップS102の処理が行われる。
次に、優先度情報取得部11は、受信した伝送中パケットに優先度情報が含まれているか否かを判定する(ステップS102)。図4の例であれば、ステップS102の判定は、図4に示すTPI(Tag Control Identifier)フィールド(2バイト)が0x81−00の値になっているか否かによって行うことができる。ステップS102の判定において、伝送中パケットに優先度情報が含まれていない場合、図3に示す処理が終了する。一方、伝送中パケットに優先度情報が含まれている場合、ステップS103の処理が行われる。
ステップS102の判定結果が肯定である場合、優先度情報取得部11は、伝送中パケットに含まれている優先度情報を取得する(ステップS103)。実施の形態1では、優先度情報は、図4に示すTCI(Tag Control Information)フィールド(2バイト)中のUser−Priority(図4では「UP」と示す。)フィールド(3ビット)である。つまり、ステップS103においては、優先度情報取得部11は、このUser−Priorityフィールドを取得することによって優先度情報を取得する。なお、実施の形態1においては、3バイトのUser−Priorityフィールドには、優先値が含まれている。優先値は、0〜7のいずれかの数値を示し、大きな数値ほど優先度が高いことを示す。取得された優先度情報(0〜7のいずれかの数値)は、優先度情報記憶部12に記憶される(ステップS104)。以上のステップによって、図3に示す処理が完了する。通常、Ethernet(登録商標)では、自機宛のパケットであれば上位層の処理が行われ、自機宛のパケットでなければ処理が行われない。しかし、以上において説明したように、実施の形態1におけるパケットの受信処理においては、自端末宛、他端末宛に問わず、伝送媒体上にパケットが送出される度に当該パケットの優先度情報が取得される。
図5は、パケットの送信に関する通信端末1の処理の流れを示すフローチャートである。パケットの送信に関する処理とは、伝送中パケットの優先度と送信対象パケットの優先度とに基づいて、通信端末1が送信対象パケットを送信するタイミングを決定する処理である。
図5において、まず、通信部15は、通信端末1において送信対象パケットがあるか否か(他の通信端末へ送信すべきパケットが生成されたか否か)を判定する(ステップS201)。ステップS201において送信対象パケットがある場合、通信部15は、ステップS202の処理を行う。一方、送信対象パケットがない場合、通信部15は、ステップS201の処理を繰り返す。つまり、通信部15は、送信対象パケットが生成されるのを待ち、送信対象パケットが生成されるとステップS202の処理を行う。
次に、通信部15は、ネットワーク5上の信号を検出し(ステップS202)、ネットワーク5が空いているか否かを判定する(ステップS203)。ステップS203の判定は、ステップS101と同様、伝送中パケットのプレアンブルを検出することによって行われる。すなわち、プレアンブルが検出されれば、ネットワーク5上に伝送中パケットがあるので、ネットワーク5が空いていないと判定される。判定の結果は優先度判定部13に通知される。この通知に応じて優先度判定部13によってステップS204の処理が行われる。一方、プレアンブルが検出されなければ、伝送媒体上に伝送中パケットがないので、伝送媒体が空いていると判定される。このとき、通信部15によってステップS207の処理が行われる。
ステップS203の判定が否定であった場合、優先度判定部13は、伝送中パケットの優先度と送信対象パケットの優先度とを比較する(ステップS204)。実施の形態1においては、ステップS204における比較は、パケットに含まれる優先値を用いて行われるのではなく、優先値を変換した優先レベルを用いて行われる。そのため、ステップS204の判定は、優先度情報記憶部12に記憶されている優先度情報と送信対象パケットに含まれている優先度情報とに加えて、優先情報テーブル記憶部16に記憶されている優先情報テーブルに基づいて行われる。以下、ステップS204の判定処理を詳細に説明する。
図6は、実施の形態1における優先情報テーブルの一例を示す図である。図6に示すように、優先情報テーブルには、優先値と、優先度レベルと、パケットの種類とが対応付けて格納されている。上述のように、優先値は、「0」から「7」までのいずれかの数値である。また、実施の形態1では、優先度レベルは、優先度の高いもの順に、「最高優先」、「高優先」、「中優先」、および「低優先」という4段階に分けられている。なお、ここでは、優先レベルを4段階に分けたがこれに限定しない。また、優先度の各レベルに応じて、パケットの種類が対応付けられている。
図6において、制御系のパケットは、優先度のレベルとして「最高優先」が割り当てられる。この場合、当該パケットは、優先度情報が数値「7」を示すように生成される。また、リアルタイム音声系のパケットは「高優先」が割り当てられ、リアルタイム動画系パケットは「中優先」が割り当てられる。リアルタイム音声系のパケットの優先度情報は数値「6」を示し、リアルタイム動画系のパケットの優先度情報は数値「5」を示す。また、その他のパケットは、「低優先」が割り当てられる。その他のパケットの優先度情報は、数値「0」から「4」のいずれかを示す。なお、実施の形態1においては、優先情報テーブルは、各通信端末において共通の内容で予め設定してあるものとする。なお、優先度の割り当てはこれに限定しない。
図5の説明に戻り、ステップS204の判定処理では、図6に示す優先情報テーブルを用いることによって、伝送中パケットの優先度と送信対象パケットの優先度とが比較される。具体的には、伝送中パケットに含まれる優先値から伝送中パケットの優先レベルが導出され、送信対象パケットの優先値から送信対象パケットの優先レベルが導出される。伝送中パケットの優先値は、図3に示す処理によって優先度情報記憶部12に記憶されている。従って、優先度判定部13は、優先度情報記憶部12に記憶されている優先値と優先情報テーブルとから伝送中パケットの優先レベルを導出することができる。一方、送信対象パケットにも伝送中パケットと同様に優先値が含まれている。従って、優先度判定部13は、送信対象パケットの優先度情報と優先情報テーブルとから送信対象パケットの優先レベルを導出することができる。ステップS204では、優先度判定部13は、伝送中パケットおよび送信対象パケットについて、以上のように導出される優先レベルを用いて比較を行う。
次に、優先度判定部13は、ステップS204の比較の結果に基づいて、自機が送信したいパケット(送信対象パケット)を優先するか否かを判定する(ステップS205)。具体的には、ステップS203の比較の結果、送信対象パケットの優先レベルが伝送中パケットの優先レベルよりも高い場合、優先度判定部13は、送信対象パケットを優先すると判定する。一方、送信対象パケットの優先レベルが伝送中パケットの優先レベルと同じであるか、または、それよりも低い場合、優先度判定部13は、送信対象パケットを優先しない(すなわち、伝送中パケットを優先する)と判定する。
例えば、伝送媒体上で現在送信中のパケット(伝送中パケット)がファイル転送のためのFTP(File Transfer Protocol)のパケットであり、自通信端末から送信したいパケット(送信対象パケット)が、例えばVoIP(Voice over IP)で用いられるような、リアルタイムの音声系のパケットである場合を考える。この場合、伝送中パケットの優先値は、「4」以下である。ここでは、伝送中パケットの優先値が「4」であるとする。従って、図3に示す処理において取得される優先度情報は、優先度情報記憶部12に「4」として記憶される。一方、送信対象パケットの優先値は、「6」である。従って、送信対象パケットの優先レベルは「高優先」である。伝送中パケットの優先レベルは「低優先」であるので、この例では、送信対象パケットの方を優先して送信しなければならないことがわかる。
ステップS205の判定において、伝送中パケットを優先すると判定された場合、ステップS202の処理が行われる。この場合、伝送中パケットの送信が完了してネットワーク5に空きができるまで、ステップS202、S203、S204およびS205の処理が繰り返される。なお、他の実施の形態においては、通信端末1は、ステップS205の次に、ネットワーク5に空きができることを待ち、それからステップS202の処理に戻るようにしてもよい。一方、ステップS205の判定において送信対象パケットを優先すると判定された場合、優先度判定部13は、ジャム信号発生部14にジャム信号を発生させる(ステップS206)。このジャム信号は通信部15を介してネットワーク5上に送出される。これによって、ネットワーク5上で衝突が発生し、伝送中パケットの送信が中止されることとなる。
ステップS207においては、通信部15は、送信対象パケットの送信を開始する。つまり、通信部15は、送信対象パケットを伝送媒体であるネットワーク5上に送出する。なお、ステップS206においてジャム信号が発生された場合、ステップS207の処理は、ジャム信号が終了した直後に行われる。ステップS206およびS207の処理によって、他の通信端末が送信していたパケット(伝送中パケット)に代えて、通信端末1が送信すべきパケット(送信対象パケット)がネットワーク5上を伝送されることとなる。
ステップS207の次に、通信部15は、伝送媒体上の衝突を監視し、衝突が発生したか否かを判定する(ステップS208)。ここで、衝突が発生するのは、通信端末1によるパケットの送信中に、通信端末1によって送出されたパケットよりも優先度レベルが高いパケットを他の通信端末(通信端末1以外の通信端末)が送信しようとした場合である。ステップS208において衝突が発生したと判定されると、通信部15は、ジャム信号発生部14にジャム信号を発生させ(ステップS209)、ランダム時間の間待機する(ステップS210)。その後、送信対象パケットの再送を行う(ステップS202〜S207)。
一方、ステップS208において、衝突が発生せずに送信対象パケットの送信が終了する(ステップS211)と、優先度情報記憶部12に記憶されている優先度情報が初期化される(ステップS212)。具体的には、通信部15は、送信対象パケットの送信が終了したことを優先度情報取得部11に通知する。この通知を受けて、優先度情報取得部11は、優先度情報記憶部12に記憶されている内容を「0」にする。以上によって、図5に示す処理が終了する。
以上のように、実施の形態1によれば、通信端末は、伝送中パケットと送信対象パケットとのいずれを優先すべきかを判定することによって、優先度の高いパケットを確実に優先して送信することができる。通信端末は、例えば、送信対象パケットが伝送中パケットよりも優先度が高い場合、送信対象パケットを伝送中パケットよりも優先して送信することができる。一方、送信対象パケットよりも優先度の高い伝送中パケットがすでに送信されている場合、通信端末は、伝送中パケットを潰すことなく優先して送信することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る通信端末について説明する。実施の形態2に係る通信端末は、優先度を持たない通信端末(優先度に従った送信をしない端末)がネットワークシステムに含まれる場合を考慮した形態である。なお、通信端末および通信端末の構成は、図2と同様である。実施の形態2においては、パケットを受信する処理およびパケットを送信する処理が、実施の形態1とは異なる。従って、以下においては、実施の形態1との相違点を主に説明する。
図7は、優先度情報が含まれていないパケットのフォーマットの例を示す。図7に示すパケットは、Ethernet(登録商標)バージョン2のパケットである。図7に示すパケットにおいても、図4に示すパケットと同様、プレアンブルを検出することでパケットを受信することができる。また、図7に示すような優先度を持たないパケットについて優先度があるか否かを判定する(ステップS102)には、図7に示すタイプフィールドを調べればよい。具体的には、図7に示すタイプフィールドに0x81−00以外の値が入っていれば、優先度を持たないと判断できる。例えば、IP(Internet Protocol)であれば、0x08−00の値となる。つまり、タイプフィールドには、優先度を持つか否かを示す情報が格納されると言える。
図8は、実施の形態2における、パケットの受信に関する通信端末の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図8において、図3と同様のステップについては同じステップ番号を付し、説明を省略する。実施の形態2においては、ステップS102の判定において伝送中パケットに優先度情報が含まれていないと判定された場合、優先度情報記憶部12には、優先度情報取得部11によって「優先度なし」という情報が記憶される(ステップS301)。このとき、優先度情報記憶部12には例えば”NULL”が記憶される。ステップS301の後、図8に示す処理は終了する。なお、実施の形態1では、ステップS102の判定において伝送中パケットに優先度情報が含まれていないと判定された場合、優先度情報記憶部12には何も記憶されない。これに対して、実施の形態2においては、優先度情報が含まれていないパケットが検出された場合、「優先度なし」を示す情報が記憶される。
図9は、実施の形態2における、パケットの送信に関する通信端末の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図9において、図5と同様のステップについては同じステップ番号を付し、説明を省略する。実施の形態2においては、ステップS203の判定が否定であった場合、優先度判定部13は、伝送中パケットに優先度があるか否かを判定する(ステップS401)。この判定は、優先度情報記憶部12に記憶されている情報を参照することによって行われる。すなわち、優先度情報記憶部12に優先値が記憶されている場合、伝送中パケットに優先度があると判定される。このとき、ステップS204の処理が行われる。一方、優先度情報記憶部12に“NULL”が記憶されている場合、伝送中パケットに優先度がないと判定される。このとき、ステップS206の処理が行われる。つまり、実施の形態2においては、優先度情報記憶部12に”NULL”と記憶されていれば、通信端末1は、優先度判定部13における処理(ステップS204およびS205)をとばして、ジャム信号発生部14においてジャム信号を発生させる。このように、実施の形態2においては、伝送中パケットに優先度がない場合、優先度を比較することなしにジャム信号が発生するので、必ず送信対象パケットが優先して送信されることとなる。
以上のように、実施の形態2においては、通信端末に優先度を持たない通信端末(優先度に従った送信をしない端末)が含まれる場合であっても、優先度に従ったパケット送信を行うことができる。
なお、実施の形態2においては、ステップS212における初期化の際、通信端末は、優先度情報記憶部12に優先値を記憶する代わりに、“NULL”を記憶してもよい。また、通信端末は、実施の形態2ではステップS301において優先度情報記憶部12に“NULL”を設定したが、他の実施形態においては、優先値(例えば、「0」)を設定するようにしてもよい。これによっても、優先度を持たない通信端末に対応することができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係る通信端末について説明する。実施の形態3に係る通信端末では、伝送中パケットが伝送媒体上に送出されてからの経過時間が測定される。そして、測定された経過時間が所定時間を超えている場合、通信端末は、送信対象パケットの優先度が高くても伝送中パケットの送信を継続する。つまり、実施の形態3では、伝送中パケット全体のうち、ある程度のデータについて送信が完了している場合には、たとえ送信の途中に優先度がより高いパケットが生じても、伝送中パケットの送信が優先される。これによって、送信がほとんど完了しているパケットを再度送信することがなくなるので、効率良くパケットを送信することができる。
図10は、実施の形態3に係る通信端末の構成を示すブロック図である。なお、図10において、図2と同様の構成要素については同じ参照符号を付し、説明を省略する。図10に示す通信端末6が図2と異なる点は、経過時間測定部31をさらに備える点である。経過時間測定部31は、伝送中パケットが送信されている時間、すなわち、伝送中パケットが伝送媒体上に送出されてからの経過時間を測定する。
図11は、実施の形態3における、パケットの受信に関する通信端末6の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図11において、図3および図8と同様のステップについては同じステップ番号を付し、説明を省略する。実施の形態3においては、ステップS101の判定が肯定であった場合、通信部15は、判定結果を経過時間測定部31に通知する。これに応じて、経過時間測定部31は経過時間の測定を開始する(ステップS501)。ステップS501の後、ステップS102の処理が行われる。
図12は、実施の形態3における、パケットの送信に関する通信端末6の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図12において、図5および図9と同様のステップについては同じステップ番号を付し、説明を省略する。実施の形態3においては、ステップS203の判定が否定であった場合、通信部15は、通信部15は、判定結果を経過時間測定部31に通知する。これに応じて、経過時間測定部31は、測定している経過時間が所定時間を超えたか否かを判定する(ステップS601)。ここで、所定時間は、あと少しで伝送中パケットの送信が完了すると考えられる時間に設定されることが好ましい。例えば、IPのパケットが、1500バイト単位でEthernet(登録商標)のパケットにカプセル化されて送信される場合を想定する。この場合、所定時間は、例えば1.2(msec)とすればよい。この1.2(msec)という時間は、1500バイトのデータを10(Mbps(bit per second))で送信するのに要する時間である。つまり、パケットが送信されてから1.2(msec)経っていれば、残りのデータ(パケット全体のうち、送信されていないデータ)は、Ethernet(登録商標)のパケットの部分のみであるので、あと少しで送信が完了すると考えられる。なお、ステップS601の判定結果は通信部15に通知される。
ステップS601において、経過時間が所定時間を超えていると判定された場合、通信部15は、ステップS202の処理を行う。つまり、伝送中パケットの送信があと少しで完了する場合、通信部15は、当該伝送中パケットの送信が完了するまで送信対象パケットの送信を待つ。一方、経過時間が所定時間を超えていないと判定された場合、優先度判定部13によってステップS401の処理が行われる。この場合は、実施の形態1および2の処理と同様である。つまり、通信端末6は、送信対象パケットの方が優先度が高ければ、伝送中パケットの送信を中止し、送信対象パケットを先に送信する。
また、実施の形態3では、ステップS212の次に、通信部15は、経過時間測定部31に対して経過時間を初期値に設定するように通知する(ステップS602)。これに応じて、経過時間測定部31は経過時間を0に設定する。伝送中パケットの送信が途中で中止され、送信対象パケットが優先して送信された場合、ステップS602の処理の時点では経過時間がまだ測定され続けている。ステップS602の処理は、経過時間の測定を中止し、経過時間を初期化するための処理である。
以上のように、実施の形態3によれば、すでに送信されているパケット(伝送中パケット)の送信があと少しで完了するか否かを判断することによって、あと少しで送信完了するパケットを潰すことがない。従って、効率の良いパケット送信が可能となる。
なお、実施の形態3では、所定時間を1.2(msec)にしたが、特にこれに限定するものではない。所定時間は、パケット全体のうち例えば50%のデータが送信される時間に設定されてもよいし、80%のデータが送信される時間に設定されてもよい。伝送中パケットの送信を中止することによる無駄なデータ伝送を減らしたい場合、所定時間は短く設定される。また、所定時間の具体的な数値は、パケットの大きさや、伝送媒体の伝送速度等に基づいて決定される。
また、実施の形態3では、経過時間が所定時間を超えたか否かの判定は、優先度に従ってパケットの送信を行うか否かを判断するために用いられた。ここで、他の実施の形態では、経過時間と優先度とを組み合わせて、伝送中パケットと送信対象パケットとのいずれを優先させるかを判断するようにしてもよい。例えば、優先度が最も高い(例えば図6に示す「最高優先」)パケットは、経過時間にかかわらず必ず優先させて送信され、それ以外のパケットは、経過時間が所定時間を超えていない場合にのみ優先度に従って送信されるようにしてもよい。また、実施の形態3では、自端末のパケットの送信が完了したことに応じて経過時間が初期化されたが、他の実施の形態では、通信装置は、伝送媒体上のパケットの送信が完了したことに応じて経過時間の測定を中止し、経過時間を初期化するようにしてもよい。
また、上記実施の形態3では、伝送中パケットが送信されてからの経過時間を測定することとしたが、他の実施の形態では、伝送中パケットのうちのすでに受信されたデータのデータ量を測定するようにしてもよい。すなわち、経過時間測定部31に代えて、伝送中パケットのうちのすでに受信されたデータのデータ量を測定するデータ量測定部を設けるようにしてもよい。具体的には、ステップS501で、データ量測定部は、すでに受信された伝送中パケットのデータ量の測定を開始する。そして、ステップS601で、データ量測定部は、測定しているデータ量が所定のデータ量を超えたか否かを判定する。ここで、所定のデータ量は、上記所定時間と同様、あと少しで伝送中パケットの送信が完了すると考えられるデータ量に設定されることが好ましい。また、データ量測定部は、ステップS602における通信部15からの通知に応じて、測定しているデータ量を0に設定する。以上のように、経過時間を測定することに代えて、すでに受信したデータ量を測定することによっても、上記実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
以上のように、上記実施の形態1〜3によれば、LANにおいて、優先度の高いパケットを優先した送信が可能となる。さらに、優先度の高いパケットがすでに送信されている時には、そのパケットを潰さずに送信することができ、リアルタイム伝送に適したデータ伝送が可能となる。
なお、実施の形態1〜3では、優先度情報は、IEEE802.1pで規定されたUser−Priorityフィールドを用いたが、これに限定しない。例えば、図4に示す送信元アドレスや送信先アドレスを優先度情報としてもよい。この場合、パケットの送信元の通信端末や送信先の通信端末に応じて、優先度を決定することができる。なお、この場合、各通信端末は、送信元アドレスまたは送信先アドレスと、優先度(例えば、図4に示す優先レベル)とを対応付けた優先情報テーブルを用意する必要がある。また、実施の形態1〜3では、優先値を優先レベルに変換して、変換した優先レベルに基づいて優先度に関する判定を行った(ステップS205)が、優先値に基づいて当該判定を行ってもよい。この場合、優先情報テーブルは不要となる。
また、実施の形態1〜3では、通信端末が送信対象パケットを送信する場合、ジャム信号を発生させた後、直ちにパケットを送信した(ステップS207)。ここで、他の実施の形態では、送信対象パケットの送信は、ジャム信号によって送信を中止した伝送中パケットよりも先に行われればよい。つまり、送信対象パケットの送信は、他の通信端末が待機するランダム時間以内に開始すればよい。
また、実施の形態1〜3では、送信対象パケットが伝送中パケットよりも優先度が低い場合(ステップS205の判定が否定となる場合)、通信端末は、伝送媒体が空くまで送信対象パケットの送信を待機するようにした。ここで、他の実施の形態では、通信端末は、ステップS205の判定が否定となった場合、ランダム時間待機した後に送信対象パケットの送信を開始するようにしてもよい。また、実施の形態1〜3では、通信端末は、ステップS210において送信対象パケットの送信をランダム時間待機したが、他の実施の形態では、伝送媒体が空くまで送信対象パケットの送信を待機するようにしてもよい。
また、実施の形態1〜3では、ステップS210におけるランダム時間は、各通信端末についてランダムな時間となればよく、ランダム時間の取り得る時間の範囲は、各通信端末で共通であった。ここで、他の実施の形態においては、送信すべきパケットの優先度に応じて、ランダム時間の取り得る範囲が変更されるようにしてもよい。具体的には、通信端末は、ランダム時間の取り得る時間が短くなる可能性が送信対象パケットの優先度の高さに応じて高くなるように、ランダム時間の取り得る範囲を設定する。これによって、優先度の高いパケットほど待機時間が短くなるので、無駄なデータ伝送および無駄な優先度の判定処理を減らすことができるという効果がある。以下、この効果について説明する。
例えば、ランダム時間の待機状態にある通信端末が複数ある場合を考える。この場合において、すべての通信端末におけるランダム時間の取り得る範囲が同じであれば、優先度の低いパケットを送信する通信端末がパケットの送信を先に開始する可能性がある。しかし、優先度の低いパケットを送信する通信端末がパケットの送信を先に開始しても、その後、他の通信端末(優先度がより高いパケットを送信する通信端末)がパケットの送信を開始しようとすると、先に送信が開始されたパケットの送信は中止されることとなる。従って、先に送信が開始されたパケットの送信は、無駄なデータ伝送となってしまう。また、当該他の通信端末がパケットの送信を開始する際に、優先度の判定処理が行われる。ここで、パケットの優先度が高いほどランダム時間の取り得る時間が短い時間となるように範囲を設定すれば、優先度の低いパケットを送信する通信端末が先にパケットの送信を開始する確率を小さくする(あるいは、0にする)ことができる。従って、上記のような無駄なデータ伝送を行わずに済む。具体的には、優先度の低いパケットを送信する通信端末におけるランダム時間の範囲がa〜b(msec)とし、優先度の高いパケットを送信する通信端末におけるランダム時間の範囲がc〜d(msec)とした場合、各通信端末は、例えば次のような関係を有するようにa〜dを設定する。すなわち、各通信端末は、a<b<c<dとなるようにa〜dを設定する。このとき、優先度の低いパケットを送信する通信端末がパケットの送信を先に開始する確率は0になる。また、各通信端末は、a<c<b<dとなるようにa〜dを設定してもよい。
なお、実施の形態1〜3では、パケット受信の処理に関して、自機宛のパケットの処理や、壊れたパケットを受信した場合の処理等の異常処理については記述していないが、これらの処理は従来の方法と同様の方法でよい。
以上のように、本発明は、優先度の高いパケットを確実に送信すること等を目的とするネットワークシステムにおいて利用することができる。
本発明に係る通信端末を含むネットワークシステムを示す図 実施の形態1に係る通信端末の構成を示すブロック図 パケットの受信に関する通信端末の処理の流れを示すフローチャート 実施の形態1において使用されるパケットのフォーマットの例を示す図 パケットの送信に関する通信端末の処理の流れを示すフローチャート 実施の形態1における優先情報テーブルの一例を示す図 優先度情報が含まれていないパケットのフォーマットの例を示す図 実施の形態2における、パケットの受信に関する通信端末の処理の流れを示すフローチャート 実施の形態2における、パケットの送信に関する通信端末の処理の流れを示すフローチャート 実施の形態3に係る通信端末の構成を示すブロック図 実施の形態3における、パケットの受信に関する通信端末の処理の流れを示すフローチャート 実施の形態3における、パケットの送信に関する通信端末の処理の流れを示すフローチャート 従来のネットワークシステムにおけるパケットの送信方法を説明するための図
符号の説明
1,3 通信端末
11 優先度情報取得部
12 優先度情報記憶部
13 優先度判定部
14 ジャム信号発生部
15 通信部
16 優先情報記憶部
31 経過時間測定部

Claims (6)

  1. 複数の通信端末が単一の伝送媒体に接続されたネットワークシステムに含まれるパケット通信端末であって、
    通信端末間の通信のために伝送媒体上に送出されるパケットには、当該パケットを送信する優先度に関する優先度情報が含まれており、
    伝送媒体上に送出されている伝送中パケットに含まれる優先度情報を取得する優先度情報取得部と、
    自機から他の通信端末へ送信すべき送信対象パケットに含まれる優先度情報と前記優先度情報取得部によって取得された優先度情報とに基づいて、送信対象パケットおよび伝送中パケットのいずれが優先されるかを判定する優先度判定部と、
    伝送中パケットのうちのすでに受信されたデータのデータ量を測定するデータ量測定部と、
    前記優先度判定部によって送信対象パケットが優先されると判定された場合であって、かつ、前記データ量が予め定められた所定のデータ量を超えていない場合、伝送媒体上においてパケットの衝突を発生させるためのジャム信号を発生するジャム信号発生部と、
    前記優先度判定部によって送信対象パケットが優先されると判定された場合、前記ジャム信号が停止した後、伝送中パケットが再度送出されるまでに送信対象パケットを伝送媒体上に送出し、前記優先度判定部によって伝送中パケットが優先されると判定された場合、伝送中パケットの送信が完了した後に送信対象パケットを送出するパケット送出部とを備え
    前記ネットワークシステムは、優先度情報を含まないパケットを伝送媒体上に送出する通信端末をさらに含み、
    前記優先度判定部は、伝送中パケットに優先度情報が含まれていない場合、当該伝送中パケットの優先度を予め定められた所定レベルの優先度とし、送信対象パケットおよび伝送中パケットのいずれが優先されるかを判定する、パケット通信端末。
  2. 前記優先度情報は、パケットを送信する優先度を示す情報であり、
    前記優先度判定部は、送信対象パケットおよび伝送中パケットのうち、前記優先度が高い方のパケットが優先されると判定する、請求項1に記載のパケット通信端末。
  3. 前記優先度情報は、パケットに含まれている送信先または送信元の通信端末を示す情報であり、
    前記各通信端末は、前記優先度情報と、当該優先度情報を含むパケットの優先度との対応を示す優先情報テーブルを記憶する優先情報テーブル記憶部をさらに備え、
    前記優先度判定部は、前記優先情報テーブルを用いて送信対象パケットおよび伝送中パケットについて優先度を導出し、当該優先度が高い方のパケットが優先されると判定する、請求項1に記載のパケット通信端末。
  4. 前記パケット送出部は、前記送信対象パケットの送出中において他の通信端末によってジャム信号が伝送媒体上に送出された場合、伝送媒体上に伝送中パケットがなくなるのを待って送信対象パケットを送出する、請求項1に記載のパケット通信端末。
  5. 複数の通信端末が単一の伝送媒体に接続されたネットワークシステムにおけるパケット送信方法であって、
    通信端末間の通信のために伝送媒体上に送出されるパケットには、当該パケットを送信する優先度に関する優先度情報が含まれており、
    自機から他の通信端末へ送信すべき送信対象パケットを送信する通信端末は、
    伝送媒体上に送出されている伝送中パケットに含まれる優先度情報を取得し、
    送信対象パケットに含まれる優先度情報と、取得された優先度情報とに基づいて、送信対象パケットおよび伝送中パケットのいずれが優先されるかを判定し、
    伝送中パケットのうちのすでに受信されたデータのデータ量を測定し、
    送信対象パケットが優先されると判定された場合であって、かつ、前記データ量が予め定められた所定のデータ量を超えていない場合、伝送媒体上においてパケットの衝突を発生させるためのジャム信号を発生し、
    送信対象パケットが優先されると判定された場合、前記ジャム信号が停止した後、伝送中パケットが再度送出されるまでに送信対象パケットを伝送媒体上に送出し、
    伝送中パケットが優先されると判定された場合、伝送中パケットの送信が完了した後に送信対象パケットを送出する、パケット送信方法であって、
    前記ネットワークシステムは、優先度情報を含まないパケットを伝送媒体上に送出する通信端末をさらに含み、
    前記優先度判定部は、伝送中パケットに優先度情報が含まれていない場合、当該伝送中パケットの優先度を予め定められた所定レベルの優先度とし、送信対象パケットおよび伝送中パケットのいずれが優先されるかを判定する、パケット送信方法。
  6. 複数の通信端末が単一の伝送媒体に接続されたネットワークシステムに含まれるパケット通信端末のコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、
    通信端末間の通信のために伝送媒体上に送出されるパケットには、当該パケットを送信する優先度に関する優先度情報が含まれており、
    伝送媒体上に送出されている伝送中パケットに含まれる優先度情報を取得する優先度情報取得ステップと、
    自機から他の通信端末へ送信すべき送信対象パケットに含まれる優先度情報と前記優先度情報取得ステップにおいて取得された優先度情報とに基づいて、送信対象パケットおよび伝送中パケットのいずれが優先されるかを判定する優先度判定ステップと、
    伝送中パケットのうちのすでに受信されたデータのデータ量を測定するデータ時間測定ステップと、
    前記優先度判定ステップにおいて送信対象パケットが優先されると判定された場合であって、かつ、前記データ量が予め定められた所定のデータ量を超えていない場合、伝送媒体上においてパケットの衝突を発生させるためのジャム信号を発生するジャム信号発生ステップと、
    前記優先度判定ステップにおいて送信対象パケットが優先されると判定された場合、前記ジャム信号が停止した後、伝送中パケットが再度送出されるまでに送信対象パケットを伝送媒体上に送出し、前記優先度判定ステップにおいて伝送中パケットが優先されると判定された場合、伝送中パケットの送信が完了した後に送信対象パケットを送出するパケット送出ステップとを、前記コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記ネットワークシステムは、優先度情報を含まないパケットを伝送媒体上に送出する通信端末をさらに含み、
    前記優先度判定部は、伝送中パケットに優先度情報が含まれていない場合、当該伝送中パケットの優先度を予め定められた所定レベルの優先度とし、送信対象パケットおよび伝送中パケットのいずれが優先されるかを判定する、プログラム
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