JP4494797B2 - カノーラタンパク質単離物機能性iii - Google Patents

カノーラタンパク質単離物機能性iii Download PDF

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Description

(関連出願の開示)
本出願は、米国特許法第119条第(e)項に基づき、2002年3月12日出願の米国仮特許出願第60/363,283号、および2002年5月30日出願の第60/383,773号に基づく優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、カノーラタンパク質単離物、および広範な適用分野におけるその機能に関する。
(背景技術)
譲受者に譲受されその開示がここで参考のために取り込まれる米国特許第5,844,086号および第6,005,076号(「Murray II」)において、脂肪含量の多いカノーラ油糧種子粗粉を含む、脂肪含量の多い油糧種子粗粉からタンパク質単離物を単離するための方法が開示されている。このプロセスに含まれる工程は、油糧脂肪種子粗粉からのタンパク質材料を可溶化し、粗粉中の脂肪も可溶化し、得られるタンパク質水溶液から脂肪を除去することを含む。タンパク質水溶液は、脂肪除去工程の前または後に残留脂肪種子粗粉から分離することができる。次に、イオン強度を実質的に一定に維持しつつ、脱脂タンパク質溶液を濃縮してタンパク質濃度を上昇させ、その後、濃縮されたタンパク質溶液をさらなる脂肪除去工程に付することができる。次に、濃縮されたタンパク質溶液を希釈して、ミセル状の分離したタンパク質滴として高度に会合したタンパク質分子の曇状塊の形成を引き起こす。タンパク質ミセルを沈降させて、「タンパク質ミセル塊」すなわちPMMと呼ばれる凝固し癒着した濃い無定形の粘着性のグルテン様タンパク質単離物塊を形成し、これを、残留水相から分離し乾燥する。
タンパク質単離物は、(ケルダール窒素×6.25により決められる)少なくとも約90 wt%のタンパク質含量を有し、実質的に非変性(示差走査熱量測定により決められる)であり、約1%未満の低残留脂肪含量を有する。乾燥タンパク質単離物として回収される油糧種子粗粉から抽出されるタンパク質の割合としての、この手順を用いて得られるタンパク質単離物の収率は、通常、40 wt%より小さい、典型的には約20 wt%であった。
前記特許に記載された手順は、米国特許第4,208,323号(Murray IB)に記載のように、油糧種子を含む種々のタンパク質源材料からタンパク質単離物を形成するための手順の変更としておよび改良のために開発された。米国特許第4,208,323号が発行された1980年に入手できた油糧種子粗粉は、Murray II特許の当時に入手可能なカノーラ油糧種子粗粉の脂肪混入水準を有しておらず、その結果、米国特許第4,208,323号の手順は、Murray IIプロセスにより加工される現在の油糧種子粗粉から、タンパク質含量が90 重量%を越えるタンパク質材料を製造することができない。出発材料としてナタネ(カノーラ)粗粉を用いて行われるいかなる特定の実験も米国特許第4,208,323号において記載されていない。
米国特許第4,208,323号それ自体は、希釈前に濃縮工程を導入してPMMを形成することにより米国特許第4,169,090号および第4,285,862号(Murray IA)に記載のプロセスを改良するために設計された。後者の工程は、Murray IAのプロセスについての約20 wt%から、タンパク質単離物の収率を改良するのに役立った。
譲受者に譲受されその開示がここで参考のために取り込まれる、2001年5月4日出願の第60/288,415号、2001年10月5日出願の第60/326,987号、2001年11月7日出願の第60/331,066号、2001年11月28日出願の第60/333,494号、2002年4月24日出願の第60/374,801号、および2002年5月3日出願の第10/137,391号には、これら従来技術のタンパク質単離手順へのさらなる改良が記載されており、それらが油糧種子に適用されることにより、タンパク質単離物として回収される油糧種子からの抽出タンパク質の割合としての乾燥単離生成物タンパク質の収率が向上すると共に、ケルダール窒素(N)転化率N×6.25において通常少なくとも約100%の高純度のタンパク質単離物が得られる。この手順はとりわけカノーラタンパク質単離物の形成にもたらされる。
前記米国特許出願において、油糧種子粗粉が水性食品級塩溶液を用いて抽出される。得られるタンパク質抽出溶液は、顔料吸着剤で最初に処理した後、要すれば、限外濾過膜を用いて体積を減少し、タンパク質含量が約200g/Lを超える濃厚タンパク質溶液が提供される。次に、濃厚タンパク質溶液が約15℃未満の温度の冷水中に希釈され、タンパク質ミセルの白色曇りが生じ分解する。上澄みの除去に続いて、沈降した粘性粘着性塊(PMM)を乾燥する。
前記の米国特許出願第60/288,415号に記載されている方法の1つの実施形態では、それをカノーラタンパク質単離物に適用した場合、および同時係属米国特許出願第60/326,987号、同第60/331,066号、同第60/333,494号、同第60/374,801号および同第10/137,391号に記載されているように、PMM沈降ステップからの上澄液を処理し、湿潤PMMおよび上澄からの乾燥タンパク質を含むタンパク質単離物を回収する。これは始めに限外濾過膜を使用して上澄液を濃縮し、その濃縮した上澄液を湿潤PMMと混合し、その混合物を乾燥することによって実施可能である。得られたカノーラタンパク質単離物は、ケルダール窒素転化率N×6.25で少なくとも約90 wt%、好ましくは少なくとも約100 wt%の高い純度を有する。
前記の米国特許出願第60/288,415号に記載されている方法の1つの実施形態では、それをカノーラタンパク質単離物に適用した場合、および同時係属米国特許出願第60/331,066号、同第60/333,494号、同第60/363,283号、同第60/374,801号および同第10/137,390号に記載されているように、PMM沈降ステップからの上澄液を処理し、そこからタンパク質単離物を回収する。これは始めに限外濾過膜を使用して上澄液を濃縮し、その濃縮した上澄液を湿潤PMMと混合し、その混合物を乾燥することによって実施可能である。得られたカノーラタンパク質単離物は、ケルダール窒素転化率N×6.25で少なくとも約90 wt%、好ましくは少なくとも約100 wt%の高い純度を有する。
譲受者に譲受されその開示がここで参考のために取り込まれる同時継続米国特許出願の、2001年11月20日出願の第60/331,646号、および2002年5月30日出願の第60/383,809号および2002年11月19日出願の第10/298,678号において、カノーラタンパク質単離物を得るための連続的方法が記載されている。ここにおいて、カノーラ油糧種子粗粉が、食品級塩溶液と連続的に混合され、混合物が、カノーラタンパク質単離物粗粉からタンパク質を抽出しつつ、パイプを通して運ばれて、タンパク質水溶液が形成され、このタンパク質水溶液が残留カノーラ油糧種子粗粉から連続的に分離され、タンパク質水溶液が選択的膜操作を通して連続的に運ばれることにより、イオン強度を実質的に一定に維持しつつタンパク質水溶液のタンパク質含量が少なくとも約200g/Lに上げられ、得られる濃厚タンパク質溶液が冷水と連続的に混合されて、タンパク質ミセルが形成され、そして、上澄が連続的に溢れつつ、所望の量のタンパク質ミセル塊が沈降容器中で沈積するまでタンパク質ミセルが連続的に沈降される。タンパク質ミセル塊は沈降容器から除去され、乾燥することができる。そのタンパク質ミセル塊は、ケルダール窒素(N×6.25)により決められる少なくとも約100重量%のタンパク質含量を有する。前記の係属米国特許出願の場合のように、オーバーフローさせた上澄液を処理して、湿潤PMMおよび上澄からの乾燥タンパク質を含むタンパク質単離物を回収してもよい。この手順は半連続を基本にして実施することもできる。
譲受者に譲受されその開示がここで参考のために取り込まれる2002年4月15日出願の同時係属米国特許出願第60/332,165号及び2002年12月4日出願の第60/430,687号に記載されているように、沈降PMMおよび上澄から誘導されるタンパク質におけるカノーラの12S、7S、および2Sタンパク質の相対比は異なる。タンパク質含有量が少なくとも約90 wt%、好ましくは少なくとも約100 wt%であるPMM誘導タンパク質単離物は、約60〜約98 wt%の7Sタンパク質、約1〜約15 wt%の12Sタンパク質、および0〜約25 wt%の2Sタンパク質のタンパク質成分含有量を有する。タンパク質含有量が少なくとも約90 wt%、好ましくは少なくとも約100 wt%である上澄誘導カノーラタンパク質単離物は、0〜約5 wt%の12Sタンパク質、約5〜約40 wt%の7Sタンパク質、および約60〜約95 wt%の2Sタンパク質のタンパク質成分含有量を有する。
カノーラは菜種または西洋アブラナとも称される。
(発明の要約)
前記同時継続特許出願により上澄液から製造される高純度カノーラタンパク質単離物は、タンパク質材料のうちで独特である、食料製品において広範囲に渡る機能を有する基となっている。起源の食料製品が植物由来のタンパク質を利用する性能により、利用できる代替物が存在しない場合に卵白および/または動物系タンパク質が用いられる例において、真の菜食主義食品生成物を提供することが可能になる。
本発明の一つの局面によれば、栄養素および、食品組成物中に機能性を提供する少なくとも1つの成分を含む食品組成物であって、その少なくとも1つの成分を、ケルダール窒素×6.25(乾燥質量基準)により決められる少なくとも約90%のタンパク質含量を有する実質的に非変性のカノーラタンパク質単離物により少なくとも部分的に置き換えることを特徴とする食品組成物が提供される。前記カノーラタンパク質単離物は、2Sタンパク質が約60〜約95 wt%、7Sタンパク質が約5〜約90 wt%、12Sタンパク質が0〜約5wt%であるタンパク質プロフィールを示す。
カノーラタンパク質単離物は、タンパク質ミセル水性懸濁液から固相を沈降させて得られる上澄液を濃縮乾燥した形態でもよい。
カノーラタンパク質単離物は、加工食品のタンパク質強化、水中での油の乳化、焼成食品における本体部形成材料、およびガスを捕捉する生成物中の起泡剤のようなタンパク質単離物の従来の用途において用いることができる。カノーラタンパク質単離物は、供給源材料および等電沈降物により示されない機能も有する。カノーラタンパク質単離物は、タンパク質繊維に形成することができる性能、および卵白がバインダーとして用いられる食品中の増量剤または卵白代替品として用いることができる性能を含む、従来技術Murray I特許に記載の生成物に共通の特定の性能を有する。ここで記載のように、ここで提供されるカノーラタンパク質単離物は他の機能を有する。
タンパク質の機能は、幾つかの特性に分類される。以下の表Iは、これらの機能、そのようなタンパク質の機能が提供される食料製品、およびそのような目的で一般的に用いられるタンパク質を列挙する。
Figure 0004494797
表Iから分かるように、卵タンパク質は広範囲の機能を有するが、本発明のカノーラタンパク質単離物ほど広くはない。しかしながら、カノーラタンパク質単離物は、特定の機能特性を提供するために一般的に用いられるタンパク質を置換するために、これらの用途の各々において利用することができる。通常、カノーラタンパク質単離物は、既存のタンパク質生成物を置換または増量することができる。さらに、カノーラタンパク質単離物は高品質のアミノ酸プロファイル、まろやかな風味プロファイルを有し、食品の用途での使用に悪影響を及ぼす栄養要素も悪臭性も有さない。
表Iに列挙する機能において、いくつかの機能は類似しており、相補的な可能性があり、そのために、機能を以下のように分類することができる。
群 分類
A #8起泡および#10膜形成
B #1溶解および#3水形成
C #5凝集/接着
D #2粘度(増粘)、#4ゲル化および#6弾性
E #7乳化および#9脂肪結合
F #11繊維形成。
(本発明の一般的な説明)
[溶解性]
前述のように、カノーラタンパク質単離物の機能の一つは、水のような水性媒体中での溶解性である。カノーラタンパク質単離物は、塩化ナトリウムの存在下に水に高度に溶解性であり、塩化ナトリウムの不存在下には溶解性が低い。タンパク質の溶解性は、様々なpH度、温度およびナトリウム濃度のもとで変化する。ミルクは、水相中に分散した約4 wt%のタンパク質を含むタンパク質分散物である。種々の食品用途で用いられる液体卵白は、約10 wt%の卵タンパク質を含む。
適当な濃度でそのようなタンパク質食物を用いることができる例は、タンパク質飲料である。
[粘度]
前述のように、カノーラタンパク質単離物の機能の一つは、種々の食品における粘度を上昇させるための増粘剤として作用する性能である。カノーラタンパク質単離物は、この目的、例えば、ソフトチーズ、ドレッシング、Jello(登録商標)プディングなどのデザート、ソースおいて一般的に用いられる、ゼラチン、スターチおよびキサンタンガムのための代替品として用いることができる。
[水結合]
調理品において湿分を保持するためにソーセージおよびケーキにおいて、タンパク質の水結合性が用いられる。これらの生成物においてこの目的で一般的に用いられる卵および肉タンパク質を部分的にまたは完全に置換するために、カノーラタンパク質単離物が用いられる。
[ゲル化]
ヨーグルト、デザートおよびチーズ、並びに、ベーコン類似物のような種々の肉類似物において、タンパク質のゲル化特性が用いられる。卵および乳タンパク質、並びにこの目的で一般的に用いられるゼラチンを、そこに提供されるカノーラタンパク質単離物により部分的または完全に置換することができる。
[凝集/接着]
種々の肉、ソーセージおよびパスタにおいて卵タンパク質および/または乳清タンパク質が組成物中に用いられて食品成分を一緒に結合し、加熱時に凝集させる。カノーラタンパク質単離物は、そのような一般的に用いられるタンパク質を部分的または完全に置換して所望の機能を提供することができる。
これらの特性の一つの用途は菜食主義バーガーであり、挽肉代替品の凝集/接着を提供するために一般的に用いられる卵白をカノーラタンパク質単離物により置換することができる。他の可能性は、これも卵タンパク質用の代替物としてのミートローフおよびミートボールである。
[弾性]
カノーラタンパク質単離物は、これらの目的で肉に用いられる卵および肉タンパク質を部分的または完全に置き換えることができる。肉の代替の一例は、菜食主義バーガーである。
[乳化]
卵白、卵黄および乳タンパク質がソーセージ、肉類似物、模擬脂肪組織およびサラダドレッシングにこの目的で用いられて、そのような生成物に存在する油脂が乳化される。カノーラタンパク質単離物は、その特性を提供するために卵および乳タンパク質用の部分的または完全な代替品として用いることができる。
[起泡]
アイスクリーム、ヌガー、マカロンおよびメレンゲのような生成物において安定した空気入り構造を提供するための卵白および乳タンパク質の起泡特性を、カノーラタンパク質単離物の利用により再生することができる。
[脂肪結合]
脂肪結合特性のために、焼成品およびドーナッツにおいて、卵および乳タンパク質が一般的に用いられている。カノーラタンパク質単離物はそのような材料を部分的または完全に置換することができ、必要な特定を提供する。そのような特性をクッキーミックスにおいて用いることができる。
[膜形成]
カノーラタンパク質単離物はその膜形成特性のためにパンおよびバンにおいて使用できる。膜形成特性はリンゴなどの果物に可食コーティングを施すのに使用してもよい。
[繊維形成]
カノーラタンパク質単離物を、米国特許第4,328,252号、第4,490,397号および第4,501,760号に記載のような繊維形成手順によりタンパク質繊維に形成することができる。そのようなタンパク質繊維を、種々の肉類似物、例えばミートスナック類似物、無肉朝食ソーセージ、ベーコン類似物、模擬脂肪組織およびシーフード類似物、例えばエビおよびカニ肉類似物、並びに他の食品生成物において噛み応えのある繊維として用いることができる。
従って、上澄液由来のカノーラタンパク質単離物は、種々の食品成分(タンパク質および非タンパク質の両方用)の代替物を提供して、以前には注目されていない広範囲の機能を提供する。カノーラタンパク質単離物は、種々の食品において卵白、卵黄、大豆タンパク質、キサンタンガム、ゼラチンおよび乳タンパク質を代用する。カノーラタンパク質単離物は味覚が淡白であるので、強力な風味料およびスパイスと共に用いる必要はない。
以下の実施例で、カノーラタンパク質単離物の広範な機能性の具体的応用を例示する。
(実施例)
以下の実施例により本発明を例示する。
実施例1
本実施例では、タンパク質機能試験用カノーラタンパク質単離物サンプルの調製を説明する。
「a」kgの市販カノーラ粗粉を「b」Lの0.15M NaCl溶液に周囲温度で添加し、「c」分間撹拌して「d」g/Lのタンパク質含有量を有するタンパク質水溶液を準備した。真空濾過ベルト上で残渣カノーラ粗粉を除去、洗浄した。得られたタンパク質溶液を遠心分離により清澄化し、[e]g/Lのタンパク質含有量を有する澄明タンパク質溶液を生成させた。
清澄化したタンパク質溶液の容積を、分画分子量が3,000ダルトンの膜を用いた限外濾過装置で縮小した。得られた濃縮タンパク質溶液のタンパク質含有量は「f」g/Lであった。
「g」℃の濃縮溶液を1:「h」の比で4℃(39°F)の水に希釈した。直ちに白色雲が生じ、それを沈降させた。上部希釈水を取り出し、その容積を分画分子量が3,000ダルトンの膜を用いた限外濾過によって容積減少率「i」まで縮小した。濃縮物を乾燥すると、出来上がった乾燥タンパク質のタンパク質含有量は「j」 wt%(N×6.25)であった。カノーラタンパク質単離物製品にはコード番号「k」を付与した。
種々のタンパク質単離物サンプルに対する具体的なパラメーター[a]〜「k」を下表IIに示す。
Figure 0004494797
実施例2
本実施例では、タンパク質の機能性を試験するため、カノーラタンパク質単離物の別の調製例を示す。
[a]kgの市販カノーラ粕を、「c」kgのアスコルビン酸を含む周囲温度で0.15M NaCl分離「b」Lに添加した。混合物を30分間撹拌して、タンパク質含有量が「d」g/Lとなるタンパク質水溶液を提供した。真空濾過機上で残留カノーラ粕を除去、洗浄した。得られたタンパク質溶液のタンパク質含有量は[e]g/Lであった。
「f」Lの清澄化タンパク質溶液の容積を、分画分子量が5,000ダルトンの膜を用いた限外濾過装置を使用して「g」Lまで縮小した。「g」Lの限外濾過タンパク質溶液を、同じ膜を使用し、0.05%アスコルビン酸を含む「h」Lの0.15M NaCl水溶液で1時間透析濾過して[i]Lの透析濾過液を得た。
その透析濾過液をジャケット釜中65℃で5分間殺菌し、「j」℃まで冷却した。
濃縮溶液を1:15の比で4℃(39°F)の水に希釈した。直ちに白色雲が生じ、それを沈降させた。上部希釈物を取り出し、その容積を分画分子量が5,000ダルトンの膜を用いた限外濾過によって「k」Lまで縮小した。生成物BW−AL018−E29−02A−C200の場合には、この濃縮物を更に125Lの水で1時間透析濾過し、最終容積を21.25Lとした。
限外濾過液(BW−AL017−D11−02A−C200)および透析濾過液(BW−AL018−E29−02A−C200)をジャケット釜中65℃で5分間殺菌し「l」℃まで冷却した。次いでこの殺菌溶液を噴霧乾燥した。出来上がった乾燥タンパク質のタンパク質含有量は、「m」 wt%(N×6.25)であった。カノーラタンパク質単離物製品にはコード番号「n」を付与した。
種々のタンパク質単離物サンプルに対する具体的なパラメーター[a]〜「n」を下表IIIに示す。
Figure 0004494797
実施例3
本実施例では、焼成メレンゲにおけるカノーラタンパク質単離物の利用例を示す。
焼成メレンゲの調製における、このような製品に従来より使用されている卵白の代替物としてのカローラタンパク質の起泡特性を例示した。使用したカノーラタンパク質単離物は、実施例1に記載したのと同様に調製したA8−16である。メレンゲの組成を次表IVに示す。
Figure 0004494797
ホーバートボールにカノーラタンパク質単離物、食塩および水を入れた。泡立てアタッチメントを用い、全てのタンパク質が湿潤するまで液を手作業で撹拌してタンパク質を分散させた。次いで、混合物をスピード3で2分間自動で泡立てた。スピード3で混合しながら1分15秒間で徐々に糖(1)を添加した。次いでボールの側面および底部をゴムスパチュラで掻き落とした。液を更に5秒間混合した。別なボールの中でフォークを用いてコーンスターチと糖(2)を予備混合した。この乾燥混合物およびレモンジュースをゴムスパチュラを用いて泡立てた混合物中に静かに折りこんだ(約20折)。混合物を絞り袋に移し、パーチメント紙を張ったベーキングシート上に絞り出した。メレンゲをオーブンの中間棚で93℃(200°F)で3時間焼いた。焼いた後、オーブンを消し、明かりをつけたオーブン中に一夜放置した。
焼成メレンゲはパリパリして、甘い、粉状になりやすい舌ざわりを示した。色は淡く、形はわずかに丸かった。調理中、カノーラタンパク質単離物は、卵白と同等の起泡特性、例えば泡密度(Superteinで0.28g/ml、殻付き卵で0.32g/ml)を示した。
実施例4
本実施例では、ケーキドーナツにおけるカノーラタンパク質単離物の利用例を示す。
実施例1に記載したと同様に調製したカノーラタンパク質単離物A8−16を全卵の代替として使用してケーキドーナツを調理し、この単離物の脂肪結合および凝集/接着特性を例示した。卵製品はドーナツの豊かさと柔らかさに寄与し、一般に製品の食用品質を改善する。
ケーキドーナツに含まれる材料を下表Vに示す。
Figure 0004494797
フォークを使用し、ホーバートボール中で糖、ベーキングパウダー、塩、シナモン、タンパク質および小麦粉(1)を人力で混合した。バター、水およびミルクを添加した。パドルアタッチメントを使用し、この混合物をスピード1で30秒間混合した。次いで、ゴムスパチュラを用いてボールの底部および側面を掻き落とした。混合物をスピード2で更に2分間混合し、再び掻き落とした。次いでスピード1で混合しながら残りの小麦粉(2)を1分間で添加した。ホーバートボールから生地を掻き落とし、よく小麦粉を振ったまな板の上に置いた。生地を玉状に練り合わせ、粉を振った麺棒で0.64cm(1/4インチ)の厚さに延ばした。次いで、粉を振ったドーナツカッターで生地を切断し、切断した生地を注意しながらパーチメント紙を張ったベーキングシート上に置いた。SEB Safety Super Fryer 8208型で、切断した生地の各面を190℃(374°F)で60秒間深揚げした。
このケーキドーナツは、滑らかな外面、魅力的な金色の揚げ色、およびしっかりした外側の舌ざわりを備えていた。内側は柔らかく、淡いシナモンの香りと風味を持つパン状であった。
実施例5
本実施例では、酵母ドーナツにおけるカノーラタンパク質単離物の利用例を示す。
実施例1に記載したと同様に調製したカノーラタンパク質単離物A8−16を全卵の代替として使用して酵母ドーナツを作り、カノーラタンパク質単離物の脂肪結合および凝集/接着特性を例示した。高品質ドーナツは卵製品なしでも作られているが、卵製品はドーナツの食用品質、皮の色、および貯蔵寿命を改善できる。生地の製造にはパン製造機を使用した。利用した酵母ドーナツ用配合処方を表VIに挙げる。
Figure 0004494797
パン製造機からパン鍋を取り出し、水を加えた。小麦粉、ナツメグ、塩、砂糖、およびカノーラタンパク質単離物を手で混合し、パン鍋に添加した。鍋を平らな面の上で軽くタッピングして材料を平らに拡げた。バターを4つに分割し、そのそれぞれをパン鍋の各隅に置いた。乾燥材料の中心に窪みを作り、そこに酵母を添加した。パン鍋を「生地」設定にプログラムされたWestbend自動パンおよび生地製造機内の場所に入れ、固定し、スタートした。パン製造機のプログラムが完了した後、フィルムで覆い軽く油を塗ったボールに生地を入れ、10分間寝かせた。寝かせた後、よく粉を振ったまな板の上で粉を振った麺棒を使用して生地を0.64cm(1/4インチ)の厚さに延ばした。切断した生地をパーチメント紙を張ったベ−キングパンの上に載せ、フィルムで覆い、60分間膨らませた。SEB Safety Super Fryer 8208型で、生地の各面を190℃(374°F)で45秒間深揚げした。
パン製造機で調製した生地は、弾力性があり、曲げやすく、柔らかであった。このドーナツは、外観が金色で、内部の舌ざわりは柔らかいパン状で、外側の舌ざわりはわずかにパリパリしていた。ドーナツの風味と舌ざわりは卵で作った対照品と同等であった。
実施例6
本実施例では、ベジタブルマッシュルームバーガーにおけるカノーラタンパク質単離物の利用例を示す。
実施例1に記載したと同様に調製したカノーラタンパク質単離物、BW−AL016−J24−01A−C200の結合および接着/凝集特性を、マッシュルームバーガーにおいて示した。処方では、卵の代替としてカノーラタンパク質単離物を使用した。
マッシュルームバーガーに含まれる材料を次表VIIに示す。
Figure 0004494797
玉ねぎおよびガーリックを油で2分間炒めた(設定3〜4)。マッシュルームを加えながらバーナーの設定を5まで強め、軟らかくなり全ての液体がなくなるまで加熱調理した(約6分間)。加熱調理後、混合物を室温まで冷却した。塩と水を一緒に混ぜ入れ、次いでカノーラタンパク質単離物を添加し、人力で混合し、15分間水を染み込ませた。全ての材料を混ぜ合わせ、100gのパテを作った。パテの各面を設定が2〜3のフライパンで2分間、内部温度>74℃(165°F)まで加熱調理した。
鍋で揚げたバーガーは良好な結合特性を示し、加熱調理の過程中結合したままであり、評価中にばらばらになることはなかった。マッシュルームバーガーは、しっとりした舌ざわりで、オニオンとペパーの強い風味があった。揚げバーガーの色は魅力ある金茶色で、表面は円形で凸凹がなかった。
実施例7
本実施例では、フランクフルトソーセージにおけるカノーラタンパク質単離物の利用例を示す。
実施例1に記載したと同様に調製したカノーラタンパク質単離物、BW−AL016−J24−01A−C200の、フランクフルトソーセージにおける結合特性を示した。フランクフルトソーセージに利用した処方を表VIIIに挙げる。
Figure 0004494797
水と塩を一緒に混合し、カノーラタンパク質単離物に中に手でゆっくりと泡立てた。この混合物を15分間放置して水を染み込ませた。ポークおよびビーフトリムを別々に3/8インチのプレートを通してすりつぶした。ボールチョッパー中で約1〜2分間、氷、塩、保存物、エリソルビン酸塩、リン酸塩、スパイス、砂糖、およびタンパク質混合物と共にビーフトリムを細切れにした。細切れにする前のビーフの温度は最大2℃(35°F)であるべきであり、細切れ化の最終温度は4℃(40°F)でなければならない。
すりつぶしたポークおよび残りの氷をビーフ混合物に加え、ボールチョッパー中で更に1〜2分間、16℃(60.8°F)まで細切れにした。100gの肉エマルジョンからホットドッグを作り、サランラップの中に延ばし、両端を結んだ。フランクフルトソーセージをローフ鍋の中に吊るし、脂肪を滴り落とした。鍋をホイルで覆い、93℃(200°F)で85℃(185°F)の内部温度まで焼いた。
フランクフルトソーセージは典型的なビーフの風味と強い肉の香りをもっていた。製品は、しっかりした舌ざわりをもち、内部および外側はピンク色に近く、大豆タンパク質を使用して作った対照製品と同等であった。
実施例8
本実施例では、飲料調製物すなわちスムージーにおけるカノーラタンパク質単離物の使用例を示す。
実施例1に記載したと同様に調製したカノーラタンパク質単離物A8−16を使用してスムージーを調製し、カノーラタンパク質単離物の溶解性および増粘特性を例示する。スムージーに含まれる材料を次表IXに示す。
Figure 0004494797
ミルク以外の全ての材料を人力で混合し均一な乾燥混合物を作った。粉用大さじのミルクをオステライザーブレンダーに加え、次いで乾燥混合した。その後、残りのミルクを添加した。この混合物を45分間混合した。必要に応じて、ブレンダーの側面をゴムスパチュラで掻き落とし未混合粉末を取り除き、更に5秒間混合した。
スムージーの外観はクリーミーで泡が多く泡立っていた。粘稠度は高く懸濁性は安定していた。風味は大豆で作ったバニラタンパク質飲料に特有なものであった。
実施例9
本実施例では、紡織カノーラタンパク質の形成における、カノーラタンパク質単離物の利用を例示する。
カノーラタンパク質単離物の繊維形成特性を紡織カノーラタンパク質の調製において例示した。紡織カノーラタンパク質は、次表Xに示した濃度で噴霧乾燥カノーラタンパク質単離物を湿らすことによりカノーラタンパク質単離物を使用して作成される。
Figure 0004494797
ボールに噴霧乾燥カノーラタンパク質単離物および水を入れた。全てのタンパク質が湿潤するまで、スプーンを用いて溶液を手で撹拌することによってタンパク質を分散させた。この液体混合物を5ccの注射筒に入れ、95℃(203°F)〜99℃(210°F)に保った水中に押し出した。水の表面に沿って長いスパゲッッティー様繊維が生成した。生成物の両面に対する均等な熱処理を容易にするため、長いタンパク質ストランドを手でひっくり返した。水からストランドを取り出し、吸収タオルを用いて余分な水を除去した。
繊維は、柔らかくわずかに砕け、色は淡黄色であった。
実施例10
本実施例では、カノーラタンパク質の溶解性を例示する。本実施例で使用した手順は、G.M.Hall編、Blackie Academic & Professional、1996年、27頁のタンパク質機能性の試験法に記載されているものである。
実施例1に記載したのと同様にして調製した、10gの乾燥カノーラタンパク質単離物BW−AL016−J24−01A−C200を、600mlのビーカー中で400mlの蒸留水と混合し、タンパク質の2.5 wt%溶液を調製した。このタンパク質溶液を、均質なスラリーが形成されるまで、4500rpmで2分間ホモジナイズすることによって混合した。タンパク質溶液のpHを測定し、その溶液を一方はアルカリに、他方は酸性に調整するためのpH調整用として等容量に分割した。
0.1M NaOHまたは5% HClでタンパク質溶液のpHを4.0、4.5、5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5および8.0に調整した。pHを調整した溶液の各サンプル少量をタンパク質測定用に収集した。pHを調整した溶液30mlを45mlの遠沈バイアル瓶中に注ぎ、10,000rpmで10分間遠沈した。遠心沈降後、pHを調整した各サンプルに対する上澄液のタンパク質濃度を測定した。
タンパク質の溶解度(%)は、次式の関係から決定した。
Figure 0004494797
得られた結果を次表XIに示す。
Figure 0004494797
表XIの結果からわかるように、カノーラタンパク質単離物は、試験したpHでかなりよく溶けたが、pHが約4.0〜6.0で最もよく溶けた。
実施例11
本実施例では、異なる3バッチのカノーラタンパク質単離物の起泡特性を例示する。本実施例で利用した手順は、Phillips他、J. Food Sci.、55巻、1441頁、1990年に記載されているものである。
実施例1に記載したと同様に調製したカノーラタンパク質単離物BW−AL016−J24−01A−C200、ならびに実施例2に記載したと同様に調製したカノーラタンパク質単離物BW−AL017−D11−02A−C200およびBW−AL018−E29−02A−C200のサンプルそれぞれ3.75gを個々に別の150mlビーカーに入れた。60mlの0.075M NaCl溶液を、少量のmlの液体でタンパク質を溶解するために、最初にペーストを作ってからタンパク質に添加した。混合物をスターラー上で磁気撹拌子を用い10分間かき混ぜた。溶液のpHを0.1M NaOHで7.00に調整し、溶液を再度10分間撹拌した。pHを7.00に再調整し、液体の容量を0.075M NaClの所要量で75mlとし、5% w/vタンパク質溶液とした。75mlの溶液をホーバートミキサーのボール中に注ぎ、溶液、ボールおよび泡立てアタッチメントを合わせた重量を記録した。タンパク質溶液をスピード3で5分間激しくかき混ぜた。
ゴムスパチュラを使用して十分な泡をそっとすくい取り、風袋を計った2個の125ml計量カップに満たした。大型ナイフの平坦な末端を使用して過剰な泡を掻き取り、泡の先端を計量カップの先端と同一水平面にし、泡の重量を記録した。泡を静かに混合ボールに戻し、更に5分間激しくかき混ぜた。次いでこの手順を繰り返した。泡を静かにミキシングボールに戻し、更に5分間、全部で15分間激しくかき混ぜた。この手順を再び繰り返した。
次式からオーバーラン(増量)を算出した。
Figure 0004494797
泡の安定性も試験した。タンパク質溶液をレベル3で15分間激しくかき混ぜたこと以外は%オーバーラン測定用に記載したのと同様の方法でタンパク質溶液を調製した。ゴムスパチュラを使用して、250mlメスシリンダーの上部に据えた1L首長ロートに泡を注意して移した。ロート出口の上部に少量の石英ウールを置いて、液体を排出させながら、泡が排出するのを防いだ。
5、10、15分の時点でメスシリンダー中に集まった液体の容量を測定した。ウール中に保持された容量を最終容量に加算した。
実験を繰り返し、卵白、乳清タンパク質単離物(Alacen 895−New Zealand Milk Products)および大豆タンパク質単離物(Profam 891−Archer Daniels Midland)と比較した。得られた結果を次の表XII、XIII、XIVおよびXVに示す。
Figure 0004494797
Figure 0004494797
Figure 0004494797
Figure 0004494797
これらの表の結果からわかるように、カノーラタンパク質単離物は良好な泡を作り出す。卵白およびカノーラタンパク質単離物BW−AL0216J24−01A−C200の場合、5、10および15分の%オーバーランに殆ど差がなく、これらのタンパク質は短時間でその最大起泡能力に到達することがわかる。15分後に泡から著しい量が排出されることは、カノーラタンパク質単離物に対する泡安定性の欠如を示している。
実施例12
本実施例ではカノーラタンパク質単離物の油保持能力を例示する。本実施例で使用する手順はSwift他、Food Technol.、15巻、436〜72頁(1961年)に記載されているものである。
表XVIに示したレシピを用いてエマルジョンを調製した。
Figure 0004494797
糖、塩、および、実施例1に記載したと同様に調製したカノーラタンパク質単離物BW−AL016−J24−01A−C200、または実施例2に記載したと同様に調製したカノーラタンパク質単離物BW−AL017−D11−02A−C200若しくはBW−AL018−E29−02A−C200を600mlビーカー中でドライ混合した。水およびヴィネガーを、少量のmlの液でタンパク質を溶解するために、初めにペーストを作って混ぜ入れた。混合物をスターラー上で磁気撹拌子を用い5分間かき混ぜた。2000mlビーカーをカノーラ油で満たし重量を記録した。油の中に吸上げホースを差し込んだ。
ホースの取出し端をホモジナイザーに取り付け、設定目盛り#1を用い、約40〜50ml/分で供給するために呼び水として油をポンプに注入した。同時に、ホモジナイザー(Silverson LHRT)を5000rpmで回転させ、ポンプのスイッチを入れ油を供給した。エマルジョンの粘度が最も大きくなる時点を目視観察した。反転の時点でポンプおよびホモジナイザーを直ちに停止した。吸上げホースの末端をクリップでつまみ、油をホース内に保持し、200mlビーカー内に残った油の重量を測定した。
卵黄、キサンタンガム(Keltrol−Kelco Biopolymers)および大豆タンパク質単離物(PRDCD #066921−Archer Daniels Midland)を用いて実験を繰り返した。各種タンパク質源についてエマルジョンの平均油保持能力を測定した。得られた結果を次表XVIIに示す。
Figure 0004494797
表XVIIに示した結果からわかるように、油保持能力に関し、カノーラタンパク質単離物はキサンタンガムおよび大豆よりもかなり良好に機能し、カノーラタンパク質単離物は卵黄に極めて類似した機能を示した。
(開示の要旨)
本開示を要約すれば、本発明は、広範な各種機能性を付与するために使用されるタンパク質が、高度に純粋なカノーラタンパク質単離物によって全体的または部分的に置き換えられている各種食料製品を提供する。本発明の範囲内での修正は可能である。

Claims (5)

  1. 栄養素と、食品組成物に機能性を付与する少なくとも1種の成分と、を含む食品組成物であって、ケルダール窒素×6.25で測定した場合に乾燥重量基準で少なくとも90wt%のタンパク質含有量を有する非変性のカノーラタンパク質単離物によって前記の少なくとも1種の成分を少なくとも部分的に置き換えることを特徴とし、前記カノーラタンパク質単離物が、
    60〜95wt%の2Sタンパク質
    5〜40wt%の7Sタンパク質
    0〜5wt%の12Sタンパク質
    であるタンパク質プロフィールを示す食品組成物。
  2. 前記カノーラタンパク質単離物が、カノーラタンパク質ミセルの水性懸濁液から固相を沈降させて得られる上澄液の濃縮乾燥物である、請求項1に記載の組成物。
  3. 栄養素と、食品組成物に機能性を付与する少なくとも1種の成分と、を含む食品組成物であって、ケルダール窒素×6.25で測定した場合に乾燥重量基準で少なくとも90wt%のタンパク質含有量を有する非変性のカノーラタンパク質単離物によって前記の少なくとも1種の成分を少なくとも部分的に置き換えることを特徴とし、前記カノーラタンパク質単離物が、カノーラタンパク質ミセルの水性懸濁液から固相を沈降させることからの濃縮乾固上澄である食品組成物。
  4. 前記カノーラタンパク質単離物が少なくとも100wt%(N×6.25)のタンパク質含有量を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 前記組成物が飲料である、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
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