JP4494222B2 - パラフィンとの混合物からオレフィンを分離する方法 - Google Patents

パラフィンとの混合物からオレフィンを分離する方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、選択透過膜を用いてオレフィンとパラフィンの混合物を分離または濃縮する方法に関する。より具体的には、本発明は、石油精製工業、石油化学工業などにより発生されるもののようなオレフィン系炭化水素とパラフィン系炭化水素の気体または液体混合物からオレフィン系炭化水素を選択的に分離するためにある種のポリイミド膜を用いる方法に関する。
発明の背景
オレフィン、特にエチレンおよびプロピレンは、重要な化学原料である。典型的にはそれらは、天然に見出され、または飽和炭化水素と他の成分を含む混合物中で主生成物または副生成物として生産される。原料となるオレフィンが用いられる前に、それらは通常混合物から分離されねばならない。
現在、オレフィン/パラフィン混合物の分離は、通常、蒸留により行われている。しかしながら、成分が同様の揮発性であることが、このプロセスをコスト高にし、複雑にさせ、高価な蒸留塔とエネルギー集約的な処理が必要となる。イェルベリンは、プロピレン/プロパン混合物の分留は、合衆国で実施される最もエネルギー集約的な蒸留作業であると報告している(ハリ・イェルベリンおよびジェームズR.フェア、プロピレン/プロパン混合物の吸着分離、Ind.Eng.Chem.Research32(1993)2201〜2207)。よりエネルギーを保存する分離方法が必要とされている。
膜が、蒸留に代わるものとして、パラフィンからオレフィンを分離するために考慮されている。しかしながら、その分離は、成分の分子サイズが同様であるために極めて困難である。もう1つの難点は、供給流条件が、典型的に、混合物の気/液相境界に近いということである。また、高圧と高温の条件の下で炭化水素環境において膜を操作せねばならない。そのような激しい条件は、多くの膜材料の分離性能の耐久性と安定性に悪影響を及ぼす傾向がある。例えば、いくつかの汚染物質は、透過性膜材料を選択的に可塑化させ、選択性および/または透過速度の損失を引き起こし得る。十分に高いオレフィン/パラフィン選択性と、高圧および高温の下での炭化水素流との長時間の接触における十分な耐久性とを有する膜が強く望まれる。
オレフィン系と飽和炭化水素の混合物からオレフィン系炭化水素を分離するための膜材料は報告されてきたが、しかし、どれも、工業的な処理条件の下で高い選択性と耐久性の独特の組み合わせを提供する膜として容易にあるいは経済的に製造し得るものではない。
例えば、良好なプロピレン/プロパン選択性を有するいくつかの無機膜およびポリマー/無機膜材料が研究されてきた。M.テラモト、H.マツヤマ、T.ヤマシロ、Y.カタヤマ、担体として硝酸銀を含む支持された液体膜によるエタンからのエチレンの分離、J.Chem.Eng.Japan19(1986)1およびN.N.リー、J.M.カロ(編集)、膜ハンドブック、バン・ノストランド、ニューヨーク、1992におけるR.D.ヒューズ、J.A.マホニー、E.F.スティーゲルマン、促進された輸送によるオレフィン分離を参照されたい。そのような材料は、実際的な工業的な膜として製造することが困難である。液体で促進された輸送膜は、実験室では注目すべき分離性能を有することを立証したが、大規模化することは困難であり、工業的なプロピレン/プロパンの流れに典型的な環境においては性能の低下を示す。
固体ポリマー−電解質により促進された輸送膜は、安定な薄膜としての製造に対してより柔軟性を持っているようである。インゴ・ピノーおよびL.G.トーイ、オレフィン/パラフィン分離のための固体ポリマー電解質複合材料膜、J.Membrane Science、184(2001)39〜48を参照されたい。そのような膜は、テトラフルオロホウ酸銀/ポリ(エチレンオキシド)膜が1000を超えるエチレン/エタン選択性を示した米国特許第5,670,051号(ピノーら、1997)において例示されている。しかしながら、それらの膜は、オレフィン/パラフィン工業環境におけるその貧弱な化学的安定性により厳しく制限されている。
炭素中空繊維膜は、実験室での試験では有望性を示したが(「プロピレン/プロパン分離」、カーボン・メンブレン,Ltd.,イスラエルからの製品情報)、工業的な流れの中で存在する凝縮性の有機物により引き起こされる分解に対しては損傷しやすい。さらに、炭素膜はもろく、商業的に妥当性を有する膜モジュールに形成することは困難である。
ゴム状ポリマーに基づく膜は、典型的には、経済的に有用な分離のためにはあまりに低いオレフィン/パラフィン選択性しか有さない。例えば、タナカらは、単一ガスプロピレン/プロパン選択性は、50℃でポリブタジエン膜についてわずか1.7であることを報告し(K.タナカ、A.タグチ、ジャンカン・ハオ、H.キタ、K.オカモト、J.Membrane Science121(1996)197〜207)、イトーは、プロピレン/プロパン選択性は、40℃でシリコーンゴム中で1.0をほんのわずかに超えることを報告している(アキラ・イトーおよびスン−タック・ホワン、J.Applied Polymer Science,38(1989)483〜490)。
ガラス状ポリマーに基づく膜は、パラフィンより小さな分子サイズを有するオレフィンの優先的な拡散性のために有用に高いオレフィン/パラフィン選択性を提供するための潜在能力を有する。
ガス分離ですでに用いられているガラス状ポリマーは、一般的に、穏やかなオレフィン/パラフィン選択性しか示さない。例えば、イトーは、ポリスルホン、エチルセルロース、酢酸セルロースおよび三酢酸セルロースのフィルムは5以下のプロピレン/プロパン選択性を示すことを報告している(アキラ・イトーおよびスン−タック・ホワン、セルロース性ポリマー膜を通るプロパンおよびプロピレンの透過、J.Applied polymer Science、38(1989)483〜490)。
米国特許第4,623,704号は、ポリエチレンプラントの反応器のベントからエチレンを取り出すための三酢酸セルロース膜を利用するプロセスを記載する。しかしながら、96.5%エチレンを含んだベント流は、反応器へのリサイクルのための透過物流中でわずか97.9%までしかゆるやかにグレードを高くするに過ぎない。
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキシド)の膜は、9.1の純粋ガスプロピレン/プロパン選択性を示した(イトウおよびホワン、同上)。より高い選択性がイリニッチら(J.Membrane Science98(1995)287〜290、J.Membrane Science82(1993)149〜155、およびJ.Membrane Science66(1995)1〜8)により報告されているが、しかし、高圧での値は、不確定であり、プロピレンによる膜の望ましからぬ可塑化を伴うものであった。
ポリイミド膜は、ガスの分離について広範に、そしてパラフィンからのオレフィンの分離についてある程度研究されてきた。リーら(カン−レー・リーおよびスン−タク・ハン、ポリイミド中空繊維膜モジュールによるプロピレンとプロパンの分離、J.Membrane Science73(1992)37〜45)は、低い供給圧力(2〜4バーグ)で5〜8の範囲の混合ガスプロピレン/プロパン選択性を示したポリイミドの中空繊維膜を開示する。ポリイミドの組成は開示されていなかった。
クロールら(J.J.クロール、M.ボーリクター、G.H.クープス、ポリイミド中空繊維ガス分離膜:プロパン/プロピレン環境における可塑化の調節と抑制、J.Membrane Science.184(2001)275〜286)は、12の純粋ガスプロピレン/プロパン選択性を示したビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびジアミノフェニリデンで構成されたポリイミドの中空繊維膜を報告する。しかしながら、膜は、1バーグという低いプロピレン圧力でプロピレンにより望ましくなく可塑化された。
無水4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸(6FDA)と芳香族ジアミンに基づくポリイミドは、プロピレン透過性とプロピレン/プロパン選択性の好ましい組み合わせを提供することが見出された。2つの異なる6FDA含有ポリイミドの緻密な膜についての透過データは、6〜27の範囲でプロピレン/プロパンについて純粋なガスの選択性を有することが報告されている(C.スタウト−ビッケルら、6FDA系ポリイミド膜によるオレフィン/パラフィンガス分離、J.Membrane Science170(2000)205〜214)。同様の6FDAポリイミドについてのより高い選択性は、米国特許第5,749,943号(シマズら)において報告されている。しかしながら、高圧での混合ガス選択性は、プロピレン富化された供給ガスによる可塑化によりはるかに低くなることが予測される。
米国特許第4,532,041号、第4,571,444号、第4,606,903号、第4,836,927号、第5,133,867号、第6,180,008号および第6,187,987号は、液体分離のために有用なベンゾフェノン3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物(BTDA)およびジ(4−アミノフェニル)メタンの混合物およびトルエンジアミンの混合物の共縮合から誘導されるポリイミドコポリマーに基づく膜を開示する。
米国特許第5,605,627号、第5,683,584号、および第5,762,798号は、液体のろ過または透析の膜のために有用なベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物(BTDA)およびジ(4−アミノフェニル)メタンの混合物およびトルエンジアミンの混合物の共縮合から誘導されたポリイミドコポリマーに基づく非対称のミクロ多孔性の膜を開示する。
米国特許第5,635,067号は、フェニリンデン含有ポリイミドポリマーならびにベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物(BTDA)とトルエンジイソシアネート(TDI)および4,4’−メチレンビスフェニルイソシアネート(MDI)との縮合に由来するポリイミドおよび/またはBTDAおよびピロメリット酸二無水物とTDIおよびMDIとの縮合に由来するポリイミドとのブレンドに基づく流体分離膜を開示する。
膜を用いるパラフィンからのオレフィンの分離についての公表されたデータの明らかに不十分な点は、例えば、大きな供給量および透過物圧および高温のような実際の工業的な条件の下でのデータが欠如していることである。それらは、膜材料の可塑化が顕著となり得るものであり、長時間掛ければ膜性能に実質的な低下をもたらし得る条件である。パラフィンからのオレフィンの分離のために工業的に実用的な膜を提供するための多大な努力にもかかわらず、工業的な適用に必要とされる性能基準を充足することは誰も立証していない。
発明の概要
本発明は、
(a)式(I):
Figure 0004494222
(式中、R2 は、式(A)、式(B)、式(C)およびそれらの混合物からなる群の中から選択される構造の基であり、
Figure 0004494222
Zは、式(L)、式(M)、式(N)およびそれらの混合物からなる群の中から選択される構造の基であり、
Figure 0004494222
1 は、式(Q)、式(T)、式(S)、およびそれらの混合物からなる群の中から選択される構造の基である
Figure 0004494222
)の繰返し単位を有するポリマーまたはコポリマーを含む2つの側面を有する選択透過性の膜を提供すること、
(b)オレフィン化合物およびそのオレフィン化合物と少なくとも同じ数の炭素原子を有するパラフィン化合物を含む供給混合物を膜の一方の側に接触させること、
(c)供給混合物をして、膜を選択的に透過させ、それにより供給混合物より高いオレフィン化合物の濃度を有するオレフィン富化透過物組成物を膜の第2の側に形成すること、
(d)膜の第2の側からオレフィン富化透過物組成物を取り出すこと、および
(e)膜の第1の側からオレフィン欠乏組成物を引き出すこと
を含む、オレフィンとパラフィンの混合物からオレフィンを分離するための膜分離プロセスに関する。
発明の詳細な説明
本発明は、ある種のポリイミドポリマー、コポリマーおよびそれらのブレンドを含む膜を用いるパラフィン系炭化水素からオレフィン系炭化水素を選択的に分離する方法に関する。それらのポリイミドを形成するポリマーは、以下の式(I):
Figure 0004494222
(式中、R2 は、式(A)、式(B)、式(C)およびそれらの混合物からなる群の中から選択される構造の基であり、
Figure 0004494222
Zは、式(L)、式(M)、式(N)およびそれらの混合物からなる群の中から選択される構造の基であり、
Figure 0004494222
1 は、式(Q)、式(T)、式(S)、およびそれらの混合物からなる群の中から選択される構造の基である
Figure 0004494222
)で示される繰返し単位を有する。
好ましい態様において、膜の選択層を形成するポリイミドは、以下の式(II):
Figure 0004494222
で示される繰返し単位を有する。
この態様において、基R1 は、繰返し単位の0〜100%の式(Q)、繰返し単位の0〜100%の式(T)、および合計100%の繰返し単位とする補足量の式(S)である。この構造のポリマーは、商品名P84の下でHPポリマーGmbHから入手可能であり、本発明における使用にとって非常に好ましい。P84は、式(II)に従う繰返し単位を有し、ここで、R1 は、繰返し単位の約16%が式(Q)であり、繰返し単位の約64%が式(T)であり、繰返し単位の約20%が式(S)であるものと信じられる。P84は、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二水和物(BTDA、100モル%)と、2,4−トルエンジイソシアネート(2,4−TDI、64モル%)、2,6−トルエンジイソシアネート(2,6−TDI、16モル%)および4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)(MDI、20モル%)の混合物との縮合反応物から誘導されるものと信じられる。
別の好ましい態様において、選択層を形成するポリイミドは、以下の式(IIIaおよびIIIb):
Figure 0004494222
で示されるものの中から選択される構造の繰返し単位を有する。繰返し単位は、もっぱら、式(IIIa)または式(IIIb)であり得る。好ましくは、繰返し単位は、式(IIIa)と(IIIb)の混合物である。これらの態様において、基R1 は、繰返し単位の約1〜99%が式(Q)であり、合計100%の繰返し単位とする補足量の式(T)という構造であり、aは、aおよびbの合計の約1〜99%の範囲にある。
この構造の好ましいポリマーは、商品名P84−HT325の下でHPポリマーGmbHから入手可能である。P84−HT325は、式(IIIaおよびIIIb)による繰返し単位を有し、ここで基R1 は繰返し単位の約20%が式(Q)であり、繰返し単位の約80%が式(T)であるという構造であり、aは、aおよびbの合計の約40%であるものと信じられている。P84−HT325は、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二水和物(BTDA、60モル%)およびピロメリット酸二水和物(PMDA、40モル%)と2,4−トルエンジイソシアネート(2,4−TDI、80モル%)および2,6−トルエンジイソシアネート(2,6−TDI、20モル%)との縮合反応物から誘導されるものと信じられる。
さらに別の好ましい態様において、膜の選択透過性の部分は、上記ポリマーのブレンドを含む材料で形成され得る。例えば、膜は、上記定義の式(IIIa)、式(IIIb)、または式(IIIa)と(IIIb)の混合物の繰返し単位を有する第1のポリマー、および上記定義の式(II)の繰返し単位を有する第2のポリマーを含むブレンドから形成され得ることが考えられる。本質的に第1および第2のポリマーからなるブレンドの膜は非常に好ましい。そのような好ましい組成において、第2のポリマーは、第1のポリマーおよび第2のポリマーの合計の約10〜90重量%を構成する。
ポリイミドは、フィルム形成性であるのに適切な分子量のものであるべきであり、連続フィルムまたは連続膜に形成することが可能であるように柔軟であるべきである。本発明のポリイミドは、好ましくは、約20,000〜約400,000、より好ましくは約50,000〜約300,000の範囲の重量平均分子量を有する。ポリマーは、当該技術において公知の様々の技術のいずれかによりフィルムまたは膜に形成され得る。ポリマーは通常ガラス状で硬質であり、それゆえ、ポリマーの支持されていないフィルムまたは繊維の単層膜を形成するために用いられ得る。そのような単層フィルムは、通常、供給混合物の優先的に透過性の成分の商業的に許容可能な膜間フラックス(trasmembrane flux)を生み出すにはあまりに厚すぎる。より経済的に実際的であるためには、分離膜は、より厚い構造の一部を形成する極めて薄い選択層を備え得る。この構造は、例えば、選択透過性のポリマーの薄くて緻密なスキン層およびそのスキン層に隣接し、スキン層と一体化されたより厚いミクロ多孔性支持層を含む非対称膜であり得る。そのような膜は、例えば、エキナーへの米国特許第5,015,270号に記載されている。
好ましい態様において、膜は、複合膜、すなわち、典型的に異なる組成の複数の層を有する膜であり得る。現代の複合膜は、典型的には、多孔性で非選択的な支持層を含む。それは、主に、複合材料に機械的強度を提供する。選択透過性である別の材料の選択層は、支持層上に同一の広がりで配置されている。選択層は、主に、分離特性を受け持っている。典型的には、そのような複合材料膜の支持層は、フィルムを溶液流延するかまたは中空繊維を紡糸することにより作られる。次いで、選択層が、通常、別の工程で、支持体上に溶液塗布される。代わりに、中空繊維複合膜は、エキナーへの米国特許第5,085,676号に記載されているように、支持材料と分離層の両方を同時に共押し出しすることにより作られ得る。
本発明の膜は、いずれかの好適なタイプの分離ユニットに収容され得る。例えば、平坦なシート状の膜は、プレートとフレームのモジュールとして積み重ねるか、またはらせん状に巻き取られたモジュールとして巻き取ることができる。中空繊維の膜は、典型的には、筒形のハウジングの中に熱硬化性樹脂でポッティングされる。最終的な膜分離ユニットは、1以上の膜モジュールを含み得る。それらは、圧力容器中に個別に収容するか、または複数のモジュールは、適切な直径と長さの共通のハウジングの中に一緒に設置することができる。
操作に当たり、1以上のオレフィン化合物と1以上のパラフィン化合物の混合物を膜の一方の側と接触させる。膜の供給側と透過物側の間に圧力差を与えるような、透過のための適切な駆動力の下で、オレフィン化合物は、同じ数の炭素原子のパラフィン化合物より高速で透過物側に通過する。すなわち、3炭素原子オレフィンは、3炭素原子パラフィンより高速で透過する。このことは、膜の透過物側から引き出されるオレフィン富化流を作り出す。ときに「非透過物(retentate)」と称されるオレフィンの欠乏した残滓は、供給側から引き出される。
本新規なプロセスは、広範な条件の下で操業し得るものであり、したがって、様々の供給源から供給される供給流を受容することに適合する。もし供給流がすでに十分に高い大気圧を超える圧力で存在するガスであり、圧力勾配が膜をよぎって維持されるならば、分離のための駆動力はさらに供給流の圧力を高めることなく適切となり得る。さもなければ、供給流は、高圧まで圧縮することができ、および/または適切な駆動力を提供するために膜の透過物側に減圧状態を作り出すことができる。好ましくは、分離のための駆動力は、約0.7から約11.2MPa(100〜1600psi)の膜をよぎる圧力勾配であるべきである。
本新規なプロセスは、ガス状または液体状のいずれかで供給流を受容し得る。状態は、オレフィン/パラフィン供給流の組成と、圧力および温度に依存するであろう。供給流が液体状態にあるとき、分離は、パーベーパレーション機構により行われ得る。基本的には、パーベーパレーションにおいて、膜と接触する液体供給混合物の成分は、膜を通して透過し、蒸発し、それにより成分を気相に分離する。
本発明は、プロピレン/プロパン混合物からプロピレンを分離するのに特に有用である。そのような混合物は、例えば、オレフィン製造操作の流出流として、そして石油化学プラントの様々のプロセス流として製造される。したがって、好ましい態様において、プロセスは、プロピレンおよびプロパンについて選択透過性である膜の供給側と接触するプロピレンおよびプロパンを含む流れを通過させることを含む。プロピレンは透過物流中で濃縮され、したがって、非透過物の流れは、対応してプロピレンが欠乏するようになる。本発明の膜は、先行技術の膜から本発明の膜を区別する予想外に高いプロピレン/プロパン選択性を示す。さらに、本発明の膜は、先行技術の膜が性能について有意に下落する条件の下でも長時間にわたって安定な性能を示す。
分離プロセスの基本的工程は、
オレフィン化合物およびオレフィン化合物と少なくとも同じ数の炭素原子を有するパラフィン化合物を含む供給混合物を膜の一方の側と接触させること、
供給混合物をして膜を選択的に透過させ、それにより供給混合物での濃度より大きな濃度のオレフィン化合物を有するオレフィン富化透過物組成物を膜の第2の側に形成すること、
オレフィン富化透過物組成物を膜の第2の側から取り出すこと、および
供給混合物よりも低い濃度のオレフィン化合物を有するオレフィン欠乏組成物を膜の一方の側から取り出すこと
お含む。
さて、本発明を、そのある種の代表的な態様を例として説明するが、全ての部、比率およびパーセンテージは、別段の指示のない限り、重量による。元来はSI単位では得られない重量と尺度の全ての単位は、SI単位に変換した。以下の例において列挙されている米国特許の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれている。

例1:P84膜によるプロピレン/プロパンガス分離
P84の非対称中空繊維膜を、米国特許第5,034,024号および第5,015,270号において記載される方法と装置により、N−メチルピロリジノン(NMP)に溶解された32%P84、9.6%テトラメチレンスルホンおよび1.6%無水酢酸の溶液から紡糸した。この生のフィラメントは、75℃で559μmに等しい外径および254μmに等しい内径の繊維チャンネル寸法を有するスピナレットを通して180cm3 /時の速度で押し出した。水中に85%NMPを含む流体を、33cm3 /時の速度で繊維の穴に注入した。この生の繊維を、室温で5cmのエアギャップ中を走行させて24℃の水凝固浴に入れ、その繊維を52m/分の速度で巻き取った。
水で濡れた繊維を、米国特許第4,080,744号および第4,120,098号に教示されているように、残留溶媒を除去するために50℃の流水で約12時間洗浄し、次いで、メタノールおよびヘキサンで順次交換し、続いて、30分間室温で真空乾燥した。その後、繊維を100℃で1時間乾燥した。繊維の試料を、それぞれ52本の繊維の4つの試験膜モジュールに形成した。モジュールの中の繊維を米国特許第4,230,463号に記載される方法と同様の方法により、分離層内の欠陥を封止するために処理した。こうして、繊維を、2,2,4−トリメチルペンタン中2重量%の1−2577ロウ−VOCコンフォーマル・コーティング(ダウコーニングコーポレーション)の溶液に30分間接触させ、次いで乾燥させた。
モジュールを、混合されたプロピレン/プロパン(50:50モル%)の供給の透過について測定した。供給混合物を、の供給圧力を2.8MPa(400psig)に、供給温度を90℃に制御することにより、蒸気状態で提供した。供給混合物を繊維の外側に接触させるように供給し、透過物流を大気圧で集めた。透過物流量を気泡流量計を用いて体積移動(volumetric displacement)により測定した。供給流量を透過物流量の20倍を超える値に維持した。この速度は、供給混合物が膜を透過するあいだに供給側の組成をほぼ一定に保つのに十分に高かった。これは、膜透過性能の計算を単純化するためになされた。透過物流の組成を火炎イオン化検出装置によりガスクロマトグラフィーで測定した。平均透過物組成物は、92.2%プロピレンおよび7.8%プロパンであった。
膜の性能は、プロピレン透過度およびプロピレン/プロパン選択性の観点で表現した。透過度は、膜表面積および膜をよぎるプロピレン分圧差により規格化される膜をよぎるプロピレンの流量である。それは、ガス透過単位(「GPU」)で報告される。1GPUは、10-6cm3 (標準の温度と圧力「STP」における)/(sec・cm2 ・cmHg)に等しい。プロピレン/プロパン選択性は、プロパンの透過度により除算されたプロピレンの透過度の比である。4つのモジュールの性能を表1に示す。
Figure 0004494222
例2:P84の後処理されていない膜によるプロピレン/プロパンガス分離
繊維が分離層内の欠陥を封止するように処理されなかったことを除いて、例1の繊維の試料を処理し、例1におけるような試験モジュールに形成した。プロピレン透過度は、1.7GPUであり、プロピレン/プロパン選択性は、7.5であった。選択性は、例1の処理された繊維の選択性より低かったけれども、それは、許容可能な性能特性を有するP84繊維が封止後処理なしに非対称膜として製造され得ることを示唆するのに十分に高かった。
例3:P84膜によるプロピレン/プロパンガス分離
P84の非対称性中空繊維膜を以下の2項目の変更:(a)水浴温度を8℃に下げたことおよび(b)スピナレット温度を87℃に上げたことをもって、例1におけるように調製した。繊維を洗浄し、乾燥し、試験モジュールとし、例1におけるように50:50モル%混合プロピレン/プロパン供給混合物の透過について試験した。プロピレン透過度は0.61GPUであり、プロピレン/プロパン選択性は15であった。
例4:P84膜によるプロピレン/プロパンガス分離におけるP84膜の耐久性
例3の繊維と同様のP84の非対称形中空繊維膜を、2.8MPa(400psig)のプロピレン/プロパンの50:50モル%供給混合物を用いて、90℃で4日間の耐久性について試験した。この試験は、商業的な操作条件を模擬するように設計された。結果を表2に示す。選択性の低下は観察されなかった。プロピレン透過度のわずかな低下が観察されたが、それは、2日後安定した。
Figure 0004494222
例5:P84膜によるプロピレン/プロパン液体原料分離
例1のモジュールの1つをプロピレン/プロパンの50:50モル%供給混合物を用いて試験した。供給圧力と温度を、液体状態で供給混合物を与えるために、それぞれ、2.8MPa(400psig)および50℃に制御した。透過物は大気圧で引き出されたので、それゆえ、透過物は蒸気相で存在した。このタイプの分離については、膜を隔てた濃度差は、通常、ガス透過または蒸気透過において用いられるような分圧差の代わりとなる分離のための駆動力であると考えられる。蒸気状態供給条件の下での透過についてのこの例の結果の比較のために、J.G.ウィジマンズおよびR.W.ベーカー、パーベーパレーションにおける透過プロセスの単純な予測処理、J.Membrane Science79(1993)101〜113において記載されている単純化を意図する数学的処理を適用した。そのような分析は、液体供給物が膜の供給側で飽和蒸気相を作り出すように蒸発し、次いで、分圧勾配により駆動されて膜を透過することを仮定している。この分析は、供給側および透過物側の蒸気圧および透過物およびガス状供給混合物の分離において用いられるものに比肩し得る選択性のための観点を含む数学モデルを提供する。モデルはまた、液体−蒸気平衡に関連する観点も含む。液体状態の50:50モル%プロピレン/プロパンの供給混合物については、膜は、93%プロピレンの透過物流を作り出した。モデルの適用により、プロピレン透過度は0.46GPUであり、プロピレン/プロパン選択性は16であったことが決定された。2.8MPa(400psig)および90℃での蒸気状態における同じ組成の供給混合物による分離試験においては、プロピレン透過度は0.95GPUであり、プロピレン/プロパン選択性は13であった。このことは、P84の膜は、液体プロピレン/プロパンについての分離の実施のために有用であり得ることを示す。
例6:P84−HT325とブレンドされたP84の膜によるプロピレン/プロパンガス分離
P84およびP84−HT325の1:1ブレンドの非対称中空繊維膜を、例1に記載したプロセスにより、NMP中の16%P84、16%P84−HT325、9.6%テトラメチレンスルホンおよび1.6%無水酢酸の溶液から紡糸した。スピナレット温度が85℃であり、浴温度が8℃であり、エアギャップが10cmであったことを除いて、紡糸条件と装置は同様であった。繊維をモジュールに形成し、これを、例1におけるように、プロピレン/プロパン(50:50モル%)供給混合物の透過のために試験した。透過性能は、1.9GPUプロピレン透過度および11.9プロピレン/プロパン選択性であった。
例7:P84−HT325とブレンドされたP84の膜によるプロピレン/プロパン液体原料分離
例6のP84およびP84−HT325の1:1ブレンドのモジュールを50:50モル%供給混合物のプロピレン/プロパンを用いて試験した。供給混合物を例5において記載された条件を適用することにより液体状態で維持した、すなわち、供給圧力は2.8MPa(400psig)であり、温度は50℃であった。透過物は、大気圧で蒸気として引き出した。
膜は、93.6%プロピレンを有する透過物を作り出した。プロピレン透過度は0.6GPUであり、プロピレン/プロパン選択性は15.5であった。このことは、P84およびP84−HT325の1:1ブレンドの膜は、液体プロピレン/プロパン供給物について有用な分離を提供しうることを示す。
例8:P84−HT325とブレンドされたP84の膜によるプロピレン/プロパン液体原料分離
例7における試験(すなわち、P84およびP84−HT325の1:1ブレンドの膜による)を、模擬された商業的な条件の下で膜性能の安定性を評価するために持続して100時間継続した。結果を表3に示す。有意な低下は観察されなかった。
Figure 0004494222
例9:P84の緻密な膜によるプロピレン/プロパンガス分離
P84ポリマーの薄い緻密なフィルムをNMP中に20%P84を含む溶液から流延した。フィルムを4日間真空オーブン中で200℃で乾燥させた。1枚のポリマーフィルムの試料を、2.8MPa(400psig)圧力および90℃温度で50:50モル%プロピレン/プロパンの供給混合物を用いて、改良された47mm限外ろ過スタイル透過セル(ミリポア)中で試験した。透過物圧力は、2〜5mmHgであった。供給流量は、供給側の組成が一定であるように透過物への供給物の変化が少ないことを保証するために十分に高いものであった。供給物と透過物の流れの組成は、火炎イオン化検出装置を用いてガスクロマトグラフィーにより測定した。透過物流量は、透過物セルの体積の固定された透過物チャンバにおける時間経過における圧力の増加から決定した。
ポリマーの透過性能は、2つのパラメーター:プロピレン透過率およびプロピレン/プロパン透過選択性により特徴決定される。透過率は、フィルム表面積およびフィルム厚さにより、そしてフィルム間のプロピレン分圧差により規格化されたフィルム間のプロピレンの流量である。透過率の単位はバーラーである。1バーラーは、10-10 cm3 (STP)・cm/(sec・cm2 ・cmHg)に等しい。プロピレン/プロパン透過選択性は、プロピレンとプロパンの透過率の比である。90℃かつ2.8MPa(400psig)でのP84フィルムのプロピレン透過率は、0.24バーラーであった。そして、プロピレン/プロパン透過選択性は15.5であった。透過選択性は、P84ポリマーの中空繊維膜により測定された選択性と良好な一致を示した。
例10:TDI+BTDA:BPDA(1:1)の膜によるプロピレン/プロパン分離
トルエンジイソシアネート(TDI、20%2,6−トルエンジイソシアネートと80%2,4−トルエンジイソシアネートの混合物)、およびベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物(BTDA)と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)との1:1混合物のコポリマーの緻密なフィルムを例9におけるように2.8MPa(400psig)かつ90℃の50:50モル%で混合されたプロピレン/プロパン供給物を用いて透過について試験した。フィルムのプロピレン透過率は0.48バーラーであり、プロピレン/プロパン透過選択性は16を超える。
比較例1:従来の組成の繊維膜によるプロピレン/プロパン分離
マトリミッド(登録商標)5218、5,x−アミノ−(4−アミノフェニル)−1,1,3トリメチルインデンと3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物のコポリマー(バンティコ,Inc.)の複合材料中空繊維膜の試料を、例1におけるように1.7MPa(250psig)かつ90℃で50:50モル%プロピレン/プロパンの供給混合物により72時間透過について試験した。試験の目的は、模擬された商業的な条件の下で膜性能の安定性を測定することであった。米国特許第5,468,430号において記載されるこの膜は、MEDAL,LPにより製造されている市販のガス分離膜である。試験の結果を表4に示す。
Figure 0004494222
これらの結果から明らかなように、膜は、本発明の膜と違って、低い選択性を示し、試験の間その初期の透過度の50%を越えるほど透過度を損失した。
比較例2:ポリアラミド膜によるプロピレン/プロパン分離
2種類の芳香族ポリアミドのブレンドから作られた非対称中空繊維膜の試料を、例1におけるように、2.8MPa(400psig)かつ90℃で50:50モル%プロピレン/プロパンの供給混合物の透過について試験した。この膜は、米国特許第5,085,774号(例15)において記載されている。繊維は、7.3の延伸比で紡糸された。それは、炭化水素または一酸化炭素との混合物から水素を分離するために適用される確立されたガス分離膜である。それは、0.23GPUのプロピレン透過度および9.5のプロピレン/プロパン選択性を示した。この性能は、式(I)の構造を有する新規な膜の性能を下回った。この結果は予想外であった。というのは、芳香族ポリアミドの膜は、他の混合物の分離においては極めて高い選択性、例えば、90℃ではH2 /CH4 については200を超える選択性を有するからである。
本発明の特定の形態が、関連技術の平均的技能者のために完全にかつ十分に本発明の形態を記載する目的のために特定の用語で描写される先行の記載において例示のために選択されたけれども、実質的に均等かより優れた結果および/または性能をもたらす様々の置換および修正が特許請求の範囲の範囲と精神に当てはまると考えられることが理解されるべきである。

Claims (13)

  1. オレフィンとパラフィンの混合物からオレフィンを分離するための膜分離方法であって、
    (a)式(I):
    Figure 0004494222
    (式中、R2 は、式(A)、式(B)、式(C)およびそれらの混合物からなる群の中から選択される構造の基であり、
    Figure 0004494222
    Zは、式(L)、式(M)、式(N)およびそれらの混合物からなる群の中から選択される構造の基であり、
    Figure 0004494222
    1 は、式(Q)、式(T)、式(S)およびそれらの混合物からなる群の中から選択される構造の基である
    Figure 0004494222
    )の繰返し単位を有するポリマーまたはコポリマーを含む2つの側面を有する選択透過性の膜を提供すること、
    (b)オレフィン化合物およびそのオレフィン化合物と少なくとも同じ数の炭素原子を有するパラフィン化合物を含む供給混合物を前記膜の一方の側面に接触させること、
    (c)供給混合物をして、前記膜を選択的に透過させ、それにより前記膜の第2の側面において、前記供給混合物より高いオレフィン化合物の濃度を有するオレフィン富化透過物組成物を形成すること、
    (d)前記膜の第2の側面からオレフィン富化透過物組成物を取り出すこと、および
    (e)前記膜の前記一方の側面からオレフィン欠乏組成物を引き出すこと
    を含む方法。
  2. 前記繰返し単位が、式(II)
    Figure 0004494222
    のものであり、ここで、基R1 が、繰返し単位の0〜100%が式(Q)であり、繰返し単位の0〜100%が式(T)であり、および合計100%の繰返し単位とする補足量の式(S)である請求項1記載の方法。
  3. 基R1 が、繰返し単位の16%が式(Q)であり、繰返し単位の64%が式(T)であり、繰返し単位の20%が式(S)である請求項2記載の方法。
  4. 繰返し単位が式(IIIa)、式(IIIb)およびそれらの混合物
    Figure 0004494222
    (式中、基R1 は、繰返し単位の1〜99%が式(Q)であり、合計100%の繰返し単位とする補足量の式(T)であり、
    aは、a+bの1〜99%の範囲にある)からなる群の中から選択される構造の基を含む請求項1記載の方法。
  5. 基R1 が、繰返し単位の20%が式(Q)であり、繰返し単位の80%が式(T)であり、aは、a+bの40%である請求項4記載の方法。
  6. 膜が、前記ポリマーと、式(II)
    Figure 0004494222
    の繰返し単位を有する第2のポリマーとのブレンドを含み、
    前記第2のポリマーにおいて、基R1 が、繰返し単位の0〜100%が式(Q)であり、繰返し単位の0〜100%が式(T)であり、および合計100%の繰返し単位とする補足量の式(S)である請求項4記載の方法。
  7. 前記第2のポリマーが、前記ポリマーと前記第2のポリマーとのブレンドの10〜90重量%を構成する請求項6記載の方法。
  8. 前記供給混合物が、エチレンとエタンを含む請求項1記載の方法。
  9. 前記供給混合物が、プロピレンとプロパンを含む請求項1記載の方法。
  10. 前記供給混合物が、液体状態にある請求項7記載の方法。
  11. 前記供給混合物がまず前記膜と接触する初期時間後で、前記膜がオレフィン化合物について透過度を示し、かつ工程(a)〜(d)を連続的に72時間行った時点での前記透過度が前記初期時間における透過度の少なくとも60%であるような時間にわたって、工程(a)〜(d)を連続的に行う工程をさらに含む請求項1記載の方法。
  12. 前記膜が、少なくとも10のパラフィン化合物に対するオレフィン化合物の選択性を提供する請求項1記載の方法。
  13. 前記膜が、少なくとも0.4ガス透過単位のオレフィン化合物の透過度を提供する請求項10記載の方法。
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