JP4493792B2 - 架橋剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な架橋剤およびそれを含有する架橋性樹脂組成物に関する。本発明により提供される架橋剤は、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの水酸基含有ポリマーと良好な相溶性を有しているため、架橋剤として利用した場合、その水酸基含有ポリマーに高い耐水性、耐熱性を付与することができる。また、本発明により提供される架橋性樹脂組成物は、架橋剤が揮発することがなく、水酸基含有ポリマー中に均一に分布しているため、該樹脂組成物を酸処理することにより効率良く架橋された樹脂組成物を与えることができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの水酸基含有ポリマーの架橋剤としては、ホルムアルデヒドなどのモノアルデヒド化合物;グリオキサール、マロンアルデヒド、グルタルアルデヒド、ノナンジアールなどのジアルデヒド化合物が知られている(例えば特公昭25−3945号公報、特公昭29−6145号公報、特開平3−174015号公報参照)。しかしながら、前記のモノアルデヒド化合物およびジアルデヒド化合物は、独特の臭気を有しており、毒性がある上、空気中の酸素で酸化され易いため保存時および使用時の安定性が悪いという問題点を有している。この問題点を解決するためにテトラメトキシプロパン、テトラメトキシノナンなどのジアセタール化合物;1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンなどの環状アセタール化合物が使用されている(例えば特開平9−132816号公報、特開平10−218876号公報参照)。
【0003】
一方、均一に架橋された成形体を得るためには、水酸基含有ポリマーと架橋剤とを均一に混合し、所望の形態に成形した後、架橋させる方法が理想的である。しかしながら、該ポリマーと架橋剤の混合工程および組成物の成形工程は一般に加熱下に行われており、前記ジアセタール化合物または環状アセタール化合物のうち分子量の小さい、すなわち沸点の低いものは揮散によるロスが大きく、上記の方法には向かない。一方、該ポリマーを成形した後、酸触媒および架橋剤を添加して架橋させる方法は、酸触媒と架橋剤が常に共存しているために、架橋剤が成形体に浸透する時間が制限され、成形体内部まで均一に架橋させることは難しい。成形の途中で架橋剤を添加し、次いで酸架橋させるという方法も知られている(例えば、特開平5−163609号公報、特開平9−132816号公報参照)が、上記の問題点の完全な解決には至っていない。
【0004】
また、前記ジアセタール化合物または環状アセタール化合物のうち分子量の比較的大きなものは、加熱時における揮散によるロスを回避し得るが、親水性の強い水酸基含有ポリマーとの相溶性が低く、混合の際に該ポリマーと分離する傾向にあり、成形体を均一に架橋することが難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
水酸基含有ポリマーと比較的相溶性が高いと推定される架橋剤としては、マロンアルデヒドと1,2,6−ヘキサントリオールから調製される環状アセタール化合物が知られている(米国特許第3223713号明細書参照)が、発明者の実施した試験によると、グリオキサールまたはマロンアルデヒドのジアセタール化合物を用いた架橋反応は副反応が多く、その結果、架橋された成形体に着色、架橋ムラ、膠着などの問題が発生し、実用は困難であった。
しかして、本発明の目的は、臭気や毒性が殆どなく、保存時および使用時の安定性に優れ、かつ、水酸基含有ポリマーとの良好な相溶性を有する架橋剤を提供することにある。本発明の他の目的は、架橋剤が上記の水酸基含有ポリマー中に均一に分布しており、酸処理により効率良く架橋し得る樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記の目的は、一般式(I)
【0007】
【化3】
Figure 0004493792
【0008】
(式中、R1は水素原子またはアルキル基を表し、R2およびR3は一般式(II)
【0009】
【化4】
Figure 0004493792
【0010】
(式中、R4は水素原子またはアルキル基を表し、k1、k2およびk3のうちいずれか一つは1または2を表し、残る二つのうちいずれか一つは0または1を表し、残る一つは1を表し、*印を付した原子は一般式(I)中の炭素鎖と結合する炭素原子を表す。)で示される環状アセタール構造を含む官能基を表し、mは1〜7の整数を表す。)で示される環状アセタール化合物(以下、環状アセタール(I)と略称する)からなる架橋剤、および粘度平均重合度が200〜2000の水酸基含有ポリマーと該架橋剤を主たる成分として含有する架橋性樹脂組成物を提供することにより達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の架橋剤を構成する環状アセタール(I)を表す上記の一般式(I)および一般式(II)において、R1およびR4が表すアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基が好ましい。
【0012】
一般式(I)中のR2およびR3は、同じであっても異なっていてもよい。これらが表す一般式(II)で示される環状アセタール構造を含む官能基としては、例えば4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル基、4−ヒドロキシエチル−1,3−ジオキソラン−2−イル基などの1,3−ジオキソラン環を含む官能基;5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル基、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル基、5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル基、5−ヒドロキシメチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル基、5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル基などの1,3−ジオキサン環を含む官能基;5−ヒドロキシ−1,3−ジオキセパン−2−イル基などの1,3−ジオキセパン環を含む官能基が挙げられる。
【0013】
一般式(I)中のmは、1〜7の整数であることが必要である。mが0のとき、架橋反応において成形体に着色、架橋ムラ、膠着などの問題が発生する。また、mが8以上の整数であるとき、水酸基含有ポリマーとの相溶性が著しく低下し、均一な架橋性樹脂組成物を得ることが困難となる。好ましくは、mは2〜7の整数である。
【0014】
以下に、環状アセタール(I)の代表例を示す。
【0015】
1,2−ビス(5−ヒドロキシメチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)エタン。
【0016】
【化5】
Figure 0004493792
【0017】
1,3−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパン。
【0018】
【化6】
Figure 0004493792
【0019】
1,3−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン。
【0020】
【化7】
Figure 0004493792
【0021】
1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−3−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパン。
【0022】
【化8】
Figure 0004493792
【0023】
1,3−ビス(5−ヒドロキシメチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン。
【0024】
【化9】
Figure 0004493792
【0025】
1,3−ビス(5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパン。
【0026】
【化10】
Figure 0004493792
【0027】
1,4−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ブタン。
【0028】
【化11】
Figure 0004493792
【0029】
1,4−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)ブタン。
【0030】
【化12】
Figure 0004493792
【0031】
1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−4−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ブタン。
【0032】
【化13】
Figure 0004493792
【0033】
1,5−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ペンタン。
【0034】
【化14】
Figure 0004493792
【0035】
1,5−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)ペンタン。
【0036】
【化15】
Figure 0004493792
【0037】
1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−5−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ペンタン。
【0038】
【化16】
Figure 0004493792
【0039】
1,7−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン。
【0040】
【化17】
Figure 0004493792
【0041】
1,7−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン。
【0042】
【化18】
Figure 0004493792
【0043】
1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−7−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン。
【0044】
【化19】
Figure 0004493792
【0045】
1,6−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン。
【0046】
【化20】
Figure 0004493792
【0047】
1,6−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン。
【0048】
【化21】
Figure 0004493792
【0049】
1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−6−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン。
【0050】
【化22】
Figure 0004493792
【0051】
6−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−1−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン。
【0052】
【化23】
Figure 0004493792
【0053】
1,8−ビス(5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)オクタン。
【0054】
【化24】
Figure 0004493792
【0055】
1,7−ビス(5−ヒドロキシメチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン。
【0056】
【化25】
Figure 0004493792
【0057】
1,7−ビス(5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン。
【0058】
【化26】
Figure 0004493792
【0059】
1,6−ビス(5−ヒドロキシメチル−5−メチル−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン。
【0060】
【化27】
Figure 0004493792
【0061】
1,6−ビス(5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン。
【0062】
【化28】
Figure 0004493792
【0063】
1,7−ビス(4−ヒドロキシエチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン。
【0064】
【化29】
Figure 0004493792
【0065】
1,7−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン。
【0066】
【化30】
Figure 0004493792
【0067】
1,7−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキセパン−2−イル)ヘプタン。
【0068】
【化31】
Figure 0004493792
【0069】
1−(4−ヒドロキシエチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)−7−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン。
【0070】
【化32】
Figure 0004493792
【0071】
1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキセパン−2−イル)−7−(4−ヒドロキシエチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン。
【0072】
【化33】
Figure 0004493792
【0073】
1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキセパン−2−イル)−7−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン。
【0074】
【化34】
Figure 0004493792
【0075】
環状アセタール(I)は、例えば一般式(III)
【0076】
【化35】
Figure 0004493792
【0077】
(式中、R1およびmは前記定義のとおりである。)で示される脂肪族ジアルデヒド(以下、ジアルデヒド(III)と略称する)を、酸性物質の存在下に一般式(IV)
【0078】
【化36】
Figure 0004493792
【0079】
(式中、R4、k1、k2およびk3は前記定義のとおりである。)で示される脂肪族トリオール(以下、トリオール(IV)と略称する)とアセタール化反応させることにより調製することができる。
【0080】
ジアルデヒド(III)の具体例としては、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、1,6−ヘキサンジアール、1,7−ヘプタンジアール、1,8−オクタンジアール、1,9−ノナンジアール、2−メチル−1,8−オクタンジアール、1,10−デカンジアールなどが挙げられる。これらのうち1種を用いてもよいし2種以上を混合して用いてもよい。
【0081】
トリオール(IV)の具体例としては、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。これらのうち1種を用いてもよいし2種以上を混合して用いてもよい。トリオール(IV)の使用量に特に制限はないが、通常ジアルデヒド(III)1モルに対して2〜100モルの範囲であることが好ましく、2〜10モルの範囲であることがより好ましい。トリオール(IV)の使用量が上記の範囲にあるとき、環状アセタール(I)が高収率で得られ、かつ製造コストが低く抑えられる。
【0082】
酸性物質としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸;ギ酸、酢酸、シュウ酸などのカルボン酸;ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸;p−トルエンスルホン酸ピリジニウムなどのスルホン酸塩;塩化アンモニウムなどの塩類;塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどのルイス酸;酸性イオン交換樹脂;活性白土、酸性白土などの固体酸などが使用される。酸性物質の使用量に特に制限はないが、酸性物質が無機酸、カルボン酸、スルホン酸またはその塩、塩類、ルイス酸などの場合には、その使用量は通常ジアルデヒド(III)1モルに対して0.0001〜1モルの範囲であることが好ましい。酸性物質の使用量が上記の範囲にあるとき、アセタール化の反応速度が高く保たれ、副反応が抑制され、かつ製造コストが低く抑えられるという利点がある。また酸性物質が酸性イオン交換樹脂、または固体酸の場合には、その使用量は通常ジアルデヒド(III)1モルに対して0.1〜100gの範囲であることが好ましい。酸性物質の使用量が上記の範囲にあるとき、前記の利点の他に、反応後に酸性物質が容易に除去されるという利点がある。
【0083】
アセタール化反応は、溶媒の存在下または不存在下に行うことができる。使用できる溶媒としては、反応に悪影響を与えない限り特に制限はなく、例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル;クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。溶媒の使用量に特に制限はないが、通常ジアルデヒド(III)1重量部に対して、1〜100重量部の範囲であることが好ましい。溶媒の使用量が上記の範囲にあるとき、製造コストが低く抑えられる。
【0084】
アセタール化反応は、通常0〜150℃の範囲の温度で行われる。ただし、沸点が150℃より低い溶媒を使用する場合には、アセタール化反応は0℃からその溶媒の沸点までの範囲の温度で行われる。温度が上記の範囲にあるとき、アセタール化の反応速度が高く保たれ、かつ副反応が抑制される。
【0085】
アセタール化反応は、ジアルデヒド(III)、トリオール(IV)、酸性物質、および溶媒を使用する場合には溶媒を混合し、所定温度で攪拌することにより行われる。反応時間は、反応温度その他の反応条件により変化するが、通常10分から30時間の範囲である。この際に、アセタール化反応に伴い生成する水を反応系から除去することが好ましい。水を除去することにより、環状アセタール(I)を高収率で得ることができる。水を除去する方法としては、水と共沸する溶媒を用いて共沸脱水する方法、モレキュラーシーブスなどの脱水剤を用いて脱水する方法などが挙げられる。共沸脱水により水を除去する場合、炭化水素などの水に対する溶解性が低い溶媒を用いることが好ましい。このような溶媒を用いることにより、共沸脱水により回収された水と溶媒の混合物を容易に分別することができる。また、アセタール化反応は、窒素、アルゴンなどの不活性ガス下で行われてもよい。
【0086】
このようにして得られた環状アセタール(I)は、そのまま架橋剤として使用してもよいし、また通常の有機反応において用いられる方法で単離・精製してその純度を高めてから使用してもよい。単離・精製の方法としては、反応混合物に塩基性化合物を添加して減圧蒸留する方法、反応混合物に塩基性化合物を添加して薄膜蒸留する方法、カラムクロマトグラフィーを用いる方法などが挙げられる。上記の塩基性化合物の具体例としては、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラートなどのナトリウムアルコラート;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;ジエチルアミン、トリオクチルアミンなどのアミンなどが挙げられる。また、酸性イオン交換樹脂または固体酸を酸性物質として用いた場合は、単離・精製の方法として、反応混合物を濾過するなどして酸性物質を除去した後、引き続き前記と同様の単離・精製を行う方法などが挙げられる。
【0087】
本発明の架橋剤としては、上記のようにして得られた環状アセタール(I)の1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよいが、その製造工程において、上記の単離・精製により得られる物質が、複数の環状アセタール(I)の異性体の混合物である場合には、混合物をそのまま用いることが好ましい。また架橋剤には、本発明の作用効果を損なわない範囲であれば、溶媒、安定剤その他の添加剤を含んでいてもよい。
【0088】
このようにして得られた架橋剤は、架橋剤に含まれる環状アセタール(I)のアセタール部分を反応点として水酸基含有ポリマーの架橋に用いられる。
【0089】
本発明の架橋性樹脂組成物に含まれる水酸基含有ポリマーの粘度平均重合度は、200〜2000であることが必要である。粘度平均重合度が200未満の場合には、成形体の強度が著しく小さくなる。一方、粘度平均重合度が2000より大きい場合には、水酸基含有ポリマーの溶融粘度が高くなるため流動性が悪くなり、成形が困難となる。
【0090】
水酸基含有ポリマーとしては、例えばポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのビニルアルコール単位を有するポリマー;ポリ−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレン−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートランダム共重合体、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート−エチレングラフト共重合体などの水酸基含有(メタ)アクリレート単位を有するポリマー;水酸基含有ジエンポリマーおよびその水素添加物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。この中でも、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体が好ましい。
【0091】
水酸基含有ポリマーがエチレン−ビニルアルコール共重合体である場合、エチレン単位の含有量は、製造する成形体の用途に応じて任意に選択できるが、エチレン−ビニルアルコール共重合体を構成する全単量体単位に基いて1〜90モル%が好ましく、5〜60モル%がより好ましい。
【0092】
水酸基含有ポリマーがポリビニルアルコールまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体である場合、必要に応じて他の重合性単量体単位を含有していてもよい。他の重合性単量体単位としては、例えば、プロピレン、1−ブテン、イソブテンなどのオレフィン類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フタル酸、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和酸類の塩または炭素数1〜18のモノもしくはジアルキルエステル類;アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンまたはその酸塩もしくは4級塩などのアクリルアミド類;メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンまたはその酸塩もしくは4級塩などのメタクリルアミド類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミドなどのN−ビニルアミド類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル類;炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;トリメトキシビニルシランなどのビニルシラン類;酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコールなどからなる単位が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの重合性単量体単位の含有量は、本発明の作用効果を損なわない範囲であれば特に制限はないが、ポリビニルアルコールまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体を構成する全単量体単位に基いて10モル%以下が好ましく、5モル%以下がより好ましい。
【0093】
ポリビニルアルコールまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体は、ビニルエステル単量体を単独で、または必要に応じてエチレンその他の重合性単量体を共存させて重合させ、鹸化することにより得られる。ビニルエステル単量体としては、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニルなどが挙げられる。この中でも、酢酸ビニルが好ましい。重合方法としては、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法など公知の方法が挙げられ、その中でも、塊状重合法または溶液重合法が通常用いられる。鹸化方法としては、通常塩基性触媒を用いたアルカリ鹸化法が用いられる。
【0094】
ポリビニルアルコールまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体の鹸化度は、製造する成形体の強度、靭性および水溶性などに応じて任意に選択できるが、通常80〜100モル%であることが好ましく、85〜100モル%であることがより好ましい。鹸化度が80モル%より低いとき、得られる成形体の力学特性、特に高湿下に放置した際の強度および弾性率が著しく低下するため好ましくない。
【0095】
本発明の架橋性樹脂組成物は、前記の水酸基含有ポリマーおよび本発明の架橋剤を主たる成分として含有する。架橋性樹脂組成物における架橋剤の含有量に特に制限はないが、水酸基含有ポリマー100重量部に対して、0.01〜25重量部の範囲が好ましい。架橋剤の含有量が上記の範囲にあるとき、架橋反応が効率よく進行し、かつ副反応が抑制される。
【0096】
架橋性樹脂組成物には、水酸基含有ポリマーおよび架橋剤の他に、可塑剤を添加することも可能である。使用できる可塑剤としては、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトールなどの多価アルコール;グリセリン、ジグリセリンなどの多価アルコールのエチレンオキサイド付加化合物;グルコースなどの糖類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエーテル類;N−メチルピロリドン、ポリN−ビニルピロリドンなどのアミド化合物;水などが挙げられる。可塑剤の添加量に特に制限はないが、水酸基含有ポリマー100重量部に対して、1〜100重量部の範囲が好ましく、1〜20重量部の範囲がより好ましい。
【0097】
架橋性樹脂組成物には、本発明の作用効果を損なわない範囲であれば、上記の可塑剤以外にさらに着色剤、酸化防止剤、加工安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、発泡剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、香料、補強材、防カビ剤、防腐剤などを添加することも可能である。
【0098】
架橋性樹脂組成物の製造方法としては、水酸基含有ポリマーおよび架橋剤、必要に応じて可塑剤および/またはその他の添加剤を、バンバリミキサー、単軸または二軸スクリュー押出機を用いて溶融混練する方法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0099】
このようにして得られた架橋性樹脂組成物は、公知の方法で繊維、フィルム、塗膜などに成形した後、硫酸などの触媒を用いて処理することにより、架橋剤に含まれる環状アセタール(I)のアセタール部分を反応点として架橋させることができる。
【0100】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0101】
実施例1
反応器にグルタルアルデヒドの50%水溶液1.26kg、グリセリン1.28kg、トルエン0.88kgおよび硫酸0.36gを仕込み、Dean−Stark脱水管を着け、111℃で12時間加熱還流脱水させた。得られた反応液にナトリウムメチラート(28%メタノール溶液)68.4gを加え、減圧蒸留にて精製(155〜185℃/0.15mmHg)し1,3−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパン、1,3−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパンおよび1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−3−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパンの混合物411gを得た。この混合物の物性を以下に示す。
【0102】
1H−NMRスペクトル(270MHz)
δ(ppm in CDCl3 : TMS):1.48〜1.72(m,6H),3.27〜4.18(m,10H),4.78〜5.01(m,4H)
【0103】
実施例2
反応器にグルタルアルデヒドの50%水溶液200g、グリセリン195g、ベンゼン200gおよび酸性イオン交換樹脂10gを仕込み、Dean−Stark脱水管を着け、80℃で5時間加熱還流脱水させた。得られた反応液を濾過して酸性イオン交換樹脂を除き、濾液にナトリウムメチラート(28%メタノール溶液)3gを加え、減圧蒸留にて精製(155〜185℃/0.15mmHg)し1,3−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパン、1,3−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)プロパンおよび1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−3−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)プロパンの混合物62gを得た。この混合物の物性は実施例1で得られた混合物の物性と一致した。
【0104】
実施例3
反応器に1,9−ノナンジアール12.6g、グリセリン15.6g、トルエン50gおよび硫酸0.5gを仕込み、Dean−Stark脱水管を着け、111℃で2時間加熱還流脱水させた。得られた反応液にナトリウムメチラート(28%メタノール溶液)0.2gを加え、薄膜蒸留にて精製(230℃/0.25mmHg)し1,7−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン、1,7−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタンおよび1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−7−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンの混合物12.8gを得た。この混合物の物性を以下に示す。
【0105】
1H−NMRスペクトル(270MHz)
δ(ppm in CDCl3 : TMS):1.15〜1.70(m,14H),3.27〜4.18(m,10H),4.38〜4.98(m,4H)
【0106】
実施例4
反応器に1,9−ノナンジアール10g、グリセリン14.9g、ベンゼン14gおよび活性白土1gを仕込み、Dean−Stark脱水管を着け、80℃で1時間加熱還流脱水させた。得られた反応液を濾過して活性白土を除き、濾液にナトリウムメチラート(28%メタノール溶液)0.2gを加え、薄膜蒸留にて精製(230℃/0.25mmHg)し1,7−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン、1,7−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタンおよび1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−7−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンの混合物12.8gを得た。この混合物の物性は実施例3で得られた混合物の物性と一致した。
【0107】
実施例5
反応器に2−メチル−1,8−オクタンジアール50g、グリセリン61.9g、トルエン200gおよび硫酸2gを仕込み、Dean−Stark脱水管を着け、111℃で4時間加熱還流脱水させた。得られた反応液にナトリウムメチラート(28%メタノール溶液)0.8gを加え、薄膜蒸留にて精製(230℃/0.25mmHg)し1,6−ビス(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン、1,6−ビス(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン、1−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−6−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンおよび6−(5−ヒドロキシ−1,3−ジオキサン−2−イル)−1−(4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンの混合物47.2gを得た。この混合物の物性を以下に示す。
【0108】
1H−NMRスペクトル(270MHz)
δ(ppm in CDCl3 : TMS):0.82〜0.94(m,3H),1.11〜1.75(m,11H),3.27〜4.15(m,10H),4.20〜4.98(m,4H)
【0109】
実施例6
反応器に1,10−デカンジアール17g、2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール23.3g、トルエン100gおよびp−トルエンスルホン酸0.17gを仕込み、Dean−Stark脱水管を着け、111℃で2.5時間加熱還流脱水させた。得られた反応液にナトリウムメチラート(28%メタノール溶液)2gを加え、薄膜蒸留にて精製(240℃/0.22mmHg)し、下記の物性を有する1,8−ビス(5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン−2−イル)オクタン22.5gを得た。
【0110】
1H−NMRスペクトル(270MHz)
δ(ppm in CDCl3 : TMS):1.16〜1.72(m,18H),3.60〜4.18(m,12H),4.41〜4.85(m,4H)
【0111】
実施例7
エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、EVOHと略称する。エチレン含有量:44モル%)50gと実施例1で得られた架橋剤(以下、架橋剤Aと略称する)10g(EVOH/架橋剤A=83.3/16.7、重量比)をプラストミルを用いて200℃にて15分間混練した。得られた架橋性樹脂組成物を熱プレスした後、液体窒素中で破断し、破断面をトルエンで洗浄して架橋剤Aを溶出させてSEM観察したところ、溶出痕は見られなかった。また、混練後のEVOHと架橋剤Aの重量比は83.8/16.2で、混練中の揮散および飛散により失われた架橋剤Aは、仕込み量の4%であった。
【0112】
実施例8
実施例7で用いたものと同じEVOH50gと実施例3で得られた架橋剤(以下、架橋剤Bと略称する)10g(EVOH/架橋剤B=83.3/16.7、重量比)をプラストミルを用いて200℃にて15分間混練した。得られた架橋性樹脂組成物を熱プレスした後、液体窒素中で破断し、破断面をトルエンで洗浄して架橋剤Bを溶出させてSEM観察したところ、溶出痕は見られなかった。また、混練後のEVOHと架橋剤Bの重量比は83.8/16.2で、混練中の揮散および飛散により失われた架橋剤Bは、仕込み量の4%であった。
【0113】
比較例1
実施例7で用いたものと同じEVOH50gと1,7−ビス(1,3−ジオキサン−2−イル)ヘプタン(以下、架橋剤Cと略称する)10g(EVOH/架橋剤C=83.3/16.7、重量比)をプラストミルを用いて200℃にて15分間混練した。得られた架橋性樹脂組成物を熱プレスした後、液体窒素中で破断し、破断面をトルエンで洗浄して架橋剤Cを溶出させてSEM観察したところ、50〜100μmの粒径の溶出痕が見られた。また、混練後のEVOHと架橋剤Cの重量比は90.2/9.8で、混練中の揮散および飛散により失われた架橋剤Cは、仕込み量の46%であった。
【0114】
実施例7、8および比較例1の結果から、本発明の架橋剤である架橋剤AおよびBはEVOHと均一に混合しており、従来の架橋剤である架橋剤Cと比較するとEVOHとの相溶性に優れていることがわかる。また、架橋剤AおよびBは架橋剤Cに比較して、混練中の揮散および飛散が少なく、これは両者のEVOHとの相溶性の差異によるものと考えられる。
【0115】
参考例1
実施例7で得られた架橋性樹脂組成物(以下、架橋性樹脂組成物aと略称する)の熱プレスシート(重量20g)を、バットに注いだ希硫酸(pH=2)に浸漬させ、温度を70℃に保って40分間静置した。その後、流水で3分間洗浄し、さらに80℃、20mmHgで16時間減圧乾燥して、架橋された樹脂組成物のシートを得た。このシートは100℃に加熱したジメチルスルホキシドに不溶であった。
【0116】
参考例2
実施例8で得られた架橋性樹脂組成物(以下、架橋性樹脂組成物bと略称する)の熱プレスシート(重量20g)を、参考例1と同様の方法で酸処理、洗浄、乾燥して架橋された樹脂組成物のシートを得た。このシートは100℃に加熱したジメチルスルホキシドに不溶であった。
【0117】
参考例1および2の結果から、本発明の架橋性樹脂組成物である架橋性樹脂組成物aおよびbは、シート状に成形された後の酸処理により、内部まで均一に架橋されていることが確認された。
【0118】
【発明の効果】
本発明の架橋剤は、水酸基含有ポリマーと良好な相溶性を有しているため、架橋剤として利用した場合、その水酸基含有ポリマーに高い耐水性、耐熱性を付与することができる。また、本発明の架橋性樹脂組成物は、架橋剤が揮発することがなく、水酸基含有ポリマー中に均一に分布しているため、該樹脂組成物を酸処理することにより効率良く架橋された樹脂組成物を与えることができる。

Claims (2)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004493792
    (式中、R1は水素原子またはアルキル基を表し、R2およびR3は一般式(II)
    Figure 0004493792
    (式中、R4は水素原子またはアルキル基を表し、k1、k2およびk3のうちいずれか一つは1または2を表し、残る二つのうちいずれか一つは0または1を表し、残る一つは1を表し、*印を付した原子は一般式(I)中の炭素鎖と結合する炭素原子を表す。)で示される環状アセタール構造を含む官能基を表し、mは1〜7の整数を表す。)で示される環状アセタール化合物からなる架橋剤。
  2. 粘度平均重合度が200〜2000の水酸基含有ポリマーと請求項1に記載の架橋剤を主たる成分として含有する架橋性樹脂組成物。
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