つぎに、携帯型情報処理装置の実施例について説明する。以下の実施例では、第1の機器が車両に搭載される移動体機器であり、具体的にはカーナビゲーション装置であるとする。また、第2の機器が自宅設置される屋内機器であり、具体的にはリビングユニットであるものとして説明する。携帯型情報処理装置10はブレインユニット40として説明する。
(携帯型情報処理装置の具体的使用例)
図4は、携帯型情報処理装置の具体的な使用例を示す図である。ブレインユニット40は、車両に搭載される移動体機器(カーナビゲーション装置)41、あるいは自宅に設置される屋内機器(リビングユニット)42に接続可能である。
ブレインユニット40は、矩形状の筐体で構成され、背面にはコネクタからなる接続手段12が設けられている(不図示)。このコネクタには接続している機器からの各種の情報を取得するための各種I/Fが設けられている。このブレインユニット40の前面には、各種I/Fと開口形成されたカードスロット40aが設けられている。カーナビゲーション装置41は、本体41aと、表示部41bを有している。本体41aには、ブレインユニット40を装着可能な装着用スロット41cが設けられている。この装着用スロット41cの内部には、ブレインユニット40の接続手段12を構成するコネクタに対応して接続用のコネクタ(図1の接続手段3)が設けられている。リビングユニット42には、TV等の映像表示装置43が接続されている。このリビングユニット42にも、ブレインユニット40を装着可能な装着用スロット42aが設けられている。この装着用スロット42aの内部には、ブレインユニット40のコネクタ(接続手段12)に対応して接続用のコネクタ(図1の接続手段4)が設けられている。図示のように、リビングユニット42は、ホルダ42bを用いて縦置きに配置したり、不図示であるが横置きに配置したりすることができる。
(屋内機器の接続構成例)
図5は、屋内機器に対する各種装置の接続構成例を示す図である。屋内機器であるリビングユニット42(図4参照)の背面には各種の接続端子が設けられている。上述したTV等の映像表示装置43には、RCAケーブル51やS映像ケーブル52を介して接続され、映像および音声を映像表示装置43に出力できる。この他、オーディオ装置53にRCAケーブル54を介して接続して音声を出力できる。また、USB端子(不図示)を備え、USBI/FのLANアダプタ55が接続可能である。LANアダプタ55はLANケーブル56を介してネットワークHUB57に接続される。
そして、リビングユニット42は、ネットワークHUB57を介してインターネット等のネットワークに接続可能である。このネットワークHUB57には、LANケーブル58および不図示のネットワークカードを備えたパーソナル・コンピュータ(PC)59が接続可能である。これにより、リビングユニット42は、PC59とネットワーク接続し、互いに情報を送受信することができる。また、リビングユニット42の前面に設けられた装着用スロット42aにブレインユニット40を装着し、このブレインユニット40のカードスロット40aにネットワークカード60を差し込み、LANケーブル61を介してネットワークHUB57に接続することも可能である。このリビングユニット42は、リモコン42dを用いて遠隔操作できる。また、リビングユニット42に接続されたブレインユニット40と、PC59との間をカードスロット40aを用いてLANやUSBで直接接続させ、ブレインユニット40をPC59との間で直接データを送受信することもできる。また、ブレインユニット40をPC59を介してインターネット等のネットワークに直接接続させることもできる。
(携帯型情報装置を移動体機器に接続したときの内部構成)
図6は、携帯型情報処理装置を移動体機器に接続した状態の構成を示すブロック図である。図6には、ブレインユニット40をカーナビゲーション装置41に接続した構成例を記載している。ブレインユニット40は、情報処理を行うための中央制御演算部(CPU)61が設けられている。このCPU61は、図1に記載した情報取得手段13と、動作情報生成手段14と、制御手段15の機能を有している。このCPU61には、内部バス62を介してROM,RAM等のメモリ63が接続されている。また、この内部バス62には、前述したカードスロット40aと、DSP(Digital Signal Prosessor)65が接続されている。また、CPU61には、上述した記憶手段11としてのHDD66と、音入出力I/F67が接続されている。音入出力I/F67は、DSP65と接続されており、DSP65を介して信号処理された情報を入出力することもできる。このHDD66には、後述する走行案内(ナビゲーション)動作を行うための地図情報や施設情報などの各種情報が記憶されている。
このブレインユニット40は、コネクタ等の接続手段12をカーナビゲーション装置41の接続手段3に結合させて互いに電気的接続される(図1参照)。カーナビゲーション装置41には、サブCPU70が設けられている。このサブCPU70は、電源の管理を行ったり、ブレインユニット40に対し識別情報を送信したりする。
この他、カーナビゲーション装置41には、カーナビゲーション、すなわち車両の走行を案内する機能に必要な各種情報をCPU61との間で入出力する各種手段が設けられる。情報の入力手段としては、渋滞情報(VICS)を受信するVICS受信部71と、GPS衛星を用いて車両の位置を検出するための緯度経度等の情報を出力するGPS部72と、車両の速度センサ等、各種センサ73を有している。また、この他に、外部I/F75として、USB、IEEE1394、Ether等の各種I/Fを備えている。操作部76は、カーナビゲーション装置41の各種操作を行うもので、カーナビゲーション装置41の前面パネル等に設けられる。この操作部76の操作情報は、操作入力I/F77を介してCPU61に出力される。CD/DVDドライブ74は、挿入されるCDやDVDに記憶された音楽や映像の再生を行う。そして、カーナビゲーション装置41の各種手段により得た情報は、コネクタ等の接続手段3,12を介してブレインユニット40のCPU61に出力される。
また、表示出力I/F78は、CPU61あるいはCD/DVDドライブ74から出力された表示信号を表示部41b(図4参照)に出力する。音入出力I/F79は、音入出力部80に対して音声信号を入出力する。音入出力部80は、音声信号の入力で音声を出力するスピーカー(SP)や、音声を拾い音声信号を出力するマイクによって構成されている。この音入出力部I/F79は、ブレインユニット40の音入出力I/F67、あるいはCD/DVDドライブ74との間で音声信号を入出力する。電源回路81は、カーナビゲーション装置41に設けられている各構成部に対して動作用の電源を供給する。また、電源回路81は、ブレインユニット40がカーナビゲーション装置41に接続している場合に、コネクタ等の接続手段3,12を介してブレインユニット40に対しても動作用の電源を供給する。
(携帯型情報処理装置を屋内機器に接続したときの内部構成)
図7は、携帯型情報処理装置を屋内機器に接続した状態の構成を示すブロック図である。図には、ブレインユニット40をリビングユニット42に接続した構成例を記載している。ブレインユニット40の内部構成は、図6と同様であるため、説明を省略する。
ブレインユニット40は、コネクタ等の接続手段12をリビングユニット42の接続手段4に結合させて互いに電気的に接続される(図1参照)。リビングユニット42には、外部I/F84として、USB、IEEE1394、Ether等の各種I/Fを備えている。図5に記載した各種装置を接続するための各種の接続端子に相当する。そしてこの各種装置を情報源として情報を受信し、情報を送信することができる。操作部85は、リビングユニット42の各種操作を行うもので、前述したリモコン42d(図4参照)を用いる他に、リビングユニット42の前面パネル内部に設けることができる。この操作部85の操作情報は、操作入力I/F86を介してCPU61に出力される。また、リビングユニット42の各種手段により得た情報は、コネクタ等の接続手段4,12を介してブレインユニット40のCPU61に出力される。
また、表示出力I/F87は、CPU61から出力された表示信号を映像表示装置43(図4参照)に出力する。音入出力I/F88は、音入出力部89に対して音声信号を入出力する。音入出力部89は、音声信号の入力で音声を出力するスピーカー(SP)や、音声を拾い音声信号を出力するマイクによって構成されている。電源回路90は、リビングユニット42に設けられている各構成部に対して動作用の電源を供給する。また、電源回路90は、ブレインユニット40がリビングユニット42に接続している場合に、コネクタ等の接続手段4,12を介してブレインユニット40に対しても動作用の電源を供給する。このリビングユニット42には、サブCPU91が設けられている。このサブCPU91は、電源の管理を行ったり、ブレインユニット40に対し識別情報を送信したりする。
(携帯型情報処理装置を移動体機器あるいは屋内機器に接続したときの具体的な制御内容)
図8は、携帯型情報処理装置を移動体機器あるいは屋内機器に接続したときのそれぞれの機器における制御内容を説明するフローチャートである。以下の説明では、記憶手段であるHDD66には、地図情報等、車両走行を案内(ナビゲーション)するための情報が格納されているとする。
はじめに、ブレインユニット40は、接続している機器(接続機器)からの電源供給を待機し(ステップS30:Noのループ)、接続機器から電源供給を受けると(ステップS30:Yes)、接続機器から識別情報を取得し(ステップS31)、接続機器を判別する(ステップS32)。
ステップS32による判別の結果が移動体機器であるときには、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40は、この移動体機器(カーナビゲーション装置)41の動作を制御する。以下の説明では、図6の接続構成を用いて説明する。まず、CPU61は、移動体機器41から位置検出情報を取得する(ステップS33)。この位置検出情報は、GPS部72や各種センサ73から出力された情報であり、CPU61が車両の現在位置を演算するための情報である。これに限らず、この位置検出情報は、移動体機器41に設けられているサブCPU70等の演算部がGPS部72や各種センサ73から出力された情報に基づいて演算した情報であってもよい。この他、GPS部72が演算部を有して現在の車両位置を演算した情報であってもよい。
つぎに、CPU61は、HDD66に格納されている地図情報などのナビゲーション用の各種情報、取得した識別情報および位置検出情報等に基づいて走行経路を案内するためのナビゲーション情報を生成する(ステップS34)。ナビゲーション情報の生成は、その他の情報として、VICS受信部71が受信した渋滞情報や、操作部76を用いて設定した車両走行の目的地情報、経路情報、施設情報等を用いて生成することができる。そして、このナビゲーション情報に基づいて表示部41bにナビゲーション画面を表示する(ステップS35)。この後、移動体機器41からの電源遮断の有無を検出し(ステップS36)、電源遮断されていない間は(ステップS36:No)、ステップS33に復帰してステップS33〜ステップS36の処理を継続する。一方、電源遮断されると(ステップS36:Yes)、移動体機器41の制御を終了する。
ステップS32による判別の結果が屋内機器であるときには、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40は、この屋内機器(リビングユニット)42の動作を制御する。この屋内機器を用いて、HDD66に記憶されている地図情報や施設情報などの各種ナビゲーション情報の表示や、走行経路の変更、地図情報の更新等を行うことができる。図7の接続構成を用いて説明する。
まず、CPU61は、屋内機器42から指令情報を取得する(ステップS37)。具体的には図1記載の情報取得手段13がリモコン42d(図4参照)などのユーザが操作する操作手段から指令情報を取得する。つぎに、この指令情報に基づいて、屋内機器42に対する要求情報を生成する(ステップS38)。具体的には図1記載の動作情報生成手段14が実行する。そして、屋内機器42は要求情報に基づいて更新情報を取得する(ステップS39)。ステップS38,ステップS39の処理では、屋内機器42に設けられている外部I/F84等を介して新たな地図情報等の更新情報を取得する。そして、CPU61は、この更新情報に基づいて、記憶手段であるHDD66に記憶されている地図情報等の記憶情報を更新する(ステップS40)。具体的には、図1記載の制御手段15が実行する。
なお、屋内機器42の動作中に映像表示装置43等に記憶情報を表示することができる。この後、屋内機器42からの電源遮断の有無を検出し(ステップS41)、電源遮断されていない間は(ステップS41:No)、ステップS37に復帰してステップS37〜ステップS41の処理を継続する。一方、電源遮断されると(ステップS41:Yes)、屋内機器42の制御を終了する。
以上説明したように、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42に接続することにより、ブレインユニット40に設けられた記憶手段(HDD66)に記憶されている記憶情報を管理することができる。
(屋内機器を用いた情報処理例−地図情報の更新処理)
図9は、携帯型情報処理装置の接続替えを行い移動体機器で用いる情報を更新処理する例を示すフローチャートである。屋内機器(リビングユニット)42を用いて移動体機器(カーナビゲーション装置)41で用いる地図情報を更新する例を示している。
はじめに、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42に接続する(ステップS50)。これにより、ブレインユニット40は、屋内機器(リビングユニット)42から地図更新指令情報を取得し(ステップS51)、この地図更新指令情報に基づいて要求情報を生成する(ステップS52)。この後、リビングユニット42は、要求情報に基づいて地図更新情報を取得する(ステップS53)。具体的には、図5に記載したLANアダプタ55を介してブレインユニット40をインターネット等にネットワーク接続させ、地図情報を管理しているサーバにアクセスして更新された地図情報をダウンロードする。これらの処理は、図1記載の情報取得手段13および動作情報生成手段14が実行する。そして、ブレインユニット40は、取得した地図更新情報に基づいて地図情報を更新する(ステップS54)。具体的には、図1記載の制御手段15は、ブレインユニット40のHDD66に記憶されている地図情報を取得した地図更新情報を用いて更新する。
この後、屋内機器(リビングユニット)42からの取り外しの有無を判断する(ステップS55)。携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42に装着したままの状態のときには(ステップS55:No)、ステップS51に復帰してステップS51〜ステップS55の処理を継続する。
この後、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42から取り外し(ステップS55:Yes)、移動体機器(カーナビゲーション装置)41に接続する(ステップS56)。これにより、カーナビゲーション装置41は、車両の走行案内(カーナビゲーション)機能を実行できるようになる。
そして、ブレインユニット40は、接続された移動体機器(カーナビゲーション装置)41から位置検出情報を取得する(ステップS57)。上述したように、この位置検出情報は、GPS部72(図6参照)から出力される緯度経度等の情報や各種センサ73から出力される情報等をCPU61が演算処理して得られる。この後、CPU61は、HDD66に記憶されている更新された地図情報と、識別情報と、位置検出情報などに基づいてナビゲーション情報を生成する(ステップS58)。そして、この生成されたナビゲーション情報に基づいて表示部41bにナビゲーション画面を表示する(ステップS59)。この際、ナビゲーション案内を音入出力部80のスピーカーから音声出力することもできる。このような車両走行の際の走行案内機能は、ブレインユニット40が移動体機器(カーナビゲーション装置)41に取り付けられている間、継続して行われる(ステップS60:No〜ステップS57のループ)。ブレインユニット40が移動体機器(カーナビゲーション装置)41から取り外されると(ステップS60:Yes)、走行案内機能を含めてブレインユニット40の全体動作が終了する。
ところで、上記説明では単に地図情報を更新する例を説明した。例えば日本全国の地図情報となるとデータ量が膨大になる。したがって、ブレインユニット40は、移動体の現在位置、または、設定ルートや走行履歴といったナビゲーション情報を記憶手段(HDD66)に格納しておき、この現在位置や走行履歴等に基づいて更新する地図情報の範囲を選択してその選択した範囲の地図情報(例えば関東地域)だけを更新する構成にもできる。
以上説明したように、ブレインユニット40を移動体機器(カーナビゲーション装置)41に接続して車両の走行案内を行うことができる。そして、このブレインユニット40を屋内機器(リビングユニット)42に接続させることにより、走行案内に必要な地図情報を更新することができるようになる。これにより、常に新しい地図情報を用いて車両を走行案内することができるようになる。
(屋内機器を用いた情報処理例−経路情報の受信処理)
図10は、携帯型情報処理装置の接続替えを行い移動体機器で用いる情報を更新処理する例を示すフローチャートである。移動体機器(カーナビゲーション装置)41が実行する車両の案内機能の一部として経路案内情報(ドライブプラン情報)がある。この経路案内情報とは、車両が走行予定の目的地周辺または経路周辺の施設情報やイベント情報など、車両の走行経路を設定する際に役立つ情報である。図10には、屋内機器(リビングユニット)42を用いてこの経路案内情報に用いる経路情報を受信する例を示している。
はじめに、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42に接続する(ステップS70)。これにより、ブレインユニット40は、屋内機器(リビングユニット)42から経路設定指令情報を取得し(ステップS71)、この経路設定指令情報に基づいて要求情報を生成する(ステップS72)。このときの経路設定指令情報は、リビングユニット42に設けられている操作部85(図7参照)を操作して、車両の走行経路に対応した道順等を設定操作することを指している。
この後、リビングユニット42は、要求情報に基づいて経路情報を取得する(ステップS73)。具体的には、図5に記載したLANアダプタ55を介してブレインユニット40をインターネット等にネットワーク接続させ、経路情報を管理しているサーバにアクセスして該当する経路情報をダウンロードする。これらの処理は、図1記載の情報取得手段13および動作情報生成手段14が実行する。この後、ブレインユニット40は、取得した経路情報に基づいて経路案内情報を生成する(ステップS74)。そして、この経路案内情報をHDD66に記憶する(ステップS75)。
この後、屋内機器(リビングユニット)42からの取り外しの有無を判断する(ステップS76)。携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42に装着したままの状態のときには(ステップS76:No)、ステップS71に復帰してステップS71〜ステップS76の処理を継続する。
この後、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42から取り外し(ステップS76:Yes)、移動体機器(カーナビゲーション装置)41に接続する(ステップS77)。これにより、カーナビゲーション装置41は、車両の走行案内(カーナビゲーション)機能の一部として、上記の経路案内情報を表示できるようになる。
そして、ブレインユニット40は、接続された移動体機器(カーナビゲーション装置)41から位置検出情報を取得する(ステップS78)。この後、CPU61は、HDD66に記憶されている地図情報と、識別情報と、位置検出情報と、経路案内情報などに基づいてナビゲーション情報を生成する(ステップS79)。そして、この生成されたナビゲーション情報に基づいて表示部41bにナビゲーション画面を表示する(ステップS80)。そして、ナビゲーション画面には、車両が走行予定の目的地周辺または経路周辺の施設情報やイベント情報などの経路案内情報を表示することができる。この際、ナビゲーション案内を音入出力部80のスピーカーから音声出力することもできる。このような車両走行の際の走行案内機能は、ブレインユニット40が移動体機器(カーナビゲーション装置)41に取り付けられている間、継続して行われる(ステップS81:No〜ステップS78のループ)。ブレインユニット40が移動体機器(カーナビゲーション装置)41から取り外されると(ステップS81:Yes)、走行案内機能を含めてブレインユニット40の全体動作が終了する。
ところで、上記説明では単に経路情報を受信する例を説明したが、移動体の現在位置、または、走行履歴のようなナビゲーション情報を記憶手段(HDD66)に格納しておき、この走行履歴等に基づいて受信する経路情報の範囲(施設情報やイベント情報の取得範囲)を選択してその選択した範囲の経路情報だけを受信するようにすることもできる。
以上説明したように、ブレインユニット40を移動体機器(カーナビゲーション装置)41に接続して車両の走行案内を行うことができる。この際、リビングユニット42を用いて設定した車両の走行経路に対応した経路案内情報の表示等をすることができるようになる。これにより、実際の車両の走行案内時に最新の経路案内情報(車両が走行予定の目的地周辺または経路周辺の施設情報やイベント情報など)を表示することができるようになる。
(携帯機器の構成)
図11は、携帯機器を示す斜視図である。この携帯機器100も携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40が装着される機器である。携帯機器100の表面にはLCD等の表示部101と、表示部101上にタッチパネル等の操作部102が設けられている。また、側面には音声出力用のスピーカー103aおよびマイク103bが設けられている。
携帯機器100の側面には、ブレインユニット40を装着するための装着用スロット100aが設けられている。この装着用スロット100aの内部には、ブレインユニット40の接続手段12(図1参照)が結合される接続手段(コネクタ)が設けられている。また、背面および底面には、外部機器と情報を送受信するための各種I/F用のコネクタ(不図示)が設けられている。この携帯機器100は、上述した移動体機器(カーナビゲーション装置)41とほぼ同様の機能を有し、携帯できる程度に小型化したものに相当する。
(携帯型情報処理装置を携帯機器に接続したときの内部構成)
図12は、携帯型情報処理装置を携帯機器に接続した状態の構成を示すブロック図である。図には、ブレインユニット40を携帯機器100に接続した構成例を記載している。ブレインユニット40の内部構成は、図6と同様であるため、説明を省略する。
携帯機器100の接続手段107に、ブレインユニット40に設けられたコネクタ等の接続手段12を結合させて互いに電気的に接続できる。表示部101は、CPU61から出力された表示信号を表示する。操作部102は、図11記載のタッチパネルを操作したときの操作信号をCPU61に出力する。操作部102としては、外部接続したキーボードを用いることもできる。音入出力部103は、音声信号の入力で音声を出力するスピーカー103aと、音声を拾い音声信号を出力するマイク103bによって構成されている。GPS部104は、GPS衛星を用いて車両の位置を検出するための緯度経度等の情報を出力する。このGPS部104を設けることにより、CPU61は、GPS部104等から出力された情報に基づいて車両の現在位置を演算して位置検出情報を演算できる。そして、この位置検出情報およびHDD66等に格納しておいた地図情報等に基づいて走行経路を案内するためのナビゲーション情報を生成することもできる。電源回路105は、携帯機器100に設けられている各構成部に対してバッテリー106の電源を安定化して供給する。また、電源回路105は、ブレインユニット40が携帯機器100に接続している場合に、コネクタ等の接続手段107,12を介してブレインユニット40に対しても動作用の電源を供給する。この携帯機器100には、サブCPU108が設けられている。このサブCPU108は、電源の管理を行ったり、ブレインユニット40に対し識別情報を送信したりする。
この携帯機器100に携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を装着することにより、上述した移動体機器(カーナビゲーション装置)41と同様の機能を有する。したがって、図8を用いて説明したステップS33〜ステップS35、図9を用いて説明したステップS57〜S59、図10を用いて説明したステップS78〜80の処理は、この携帯機器100においても同様に実行することができる。携帯機器100を用いることにより、使用箇所を選ばず、屋外でも屋内機器同様の機能を持たせることができるようになる。
具体的には、ブレインユニット40を携帯機器100に接続して携帯機器100の携帯者に対して経路(歩行)案内を行うことができる。この際、設定した経路に対応した経路案内情報の表示等をすることができるようになる。これにより、実際の経路案内時に最新の経路案内情報(目的地周辺または経路周辺の施設情報やイベント情報など)を表示することができるようになる。
(2つ以上複数の機器に接続した際の各機器の動作例)
図13は、携帯型情報処理装置を複数の機器に接続替えを行い各機器を動作させる例を示すフローチャートである。以下の説明では、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42あるいは携帯機器100に接続させ、リビングユニット42を用いて経路設定して、移動体機器(カーナビゲーション装置)41と、携帯機器100でそれぞれ走行案内(ナビゲーション)機能を動作させる例である。携帯機器100における走行案内とは主にユーザの歩行時において道案内等をするものである。
はじめに、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42に接続する(ステップS90)。これにより、ブレインユニット40は、屋内機器(リビングユニット)42から経路設定指令情報を取得し(ステップS91)、地図情報と、経路設定指令情報に基づいて移動体用経路案内情報と、携帯用経路案内情報を生成する(ステップS92)。
経路設定指令情報は、移動体機器(カーナビゲーション装置)41における車両の走行経路の設定と、携帯機器100におけるユーザの歩行経路の設定からなる。この経路設定指令情報は、リビングユニット42に設けられている操作部85(図7参照)を操作して、車両又は歩行の走行経路に対応した道順等を設定操作することを指している。また、移動体用経路案内情報は、移動体機器(カーナビゲーション装置)41における車両の走行案内を行うために生成される。携帯用経路案内情報は、携帯機器100におけるユーザの走行案内(歩行案内)を行うために生成される。
この後、リビングユニット42は、移動体用経路案内情報と、携帯用経路案内情報を記憶手段であるHDD66に記憶する(ステップS93)。
この後、屋内機器(リビングユニット)42からの取り外しの有無を判断する(ステップS94)。携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42に装着したままの状態のときには(ステップS94:No)、ステップS91に復帰してステップS91〜ステップS94の処理を継続する。
この後、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42から取り外し(ステップS94:Yes)、移動体機器41,あるいは携帯機器100に接続させる。そして、ブレインユニット40は接続機器を判別する(ステップS95)。
ステップS95における判別の結果、接続が移動体機器である場合には、ステップS96〜ステップS101の処理を実行する。これにより、移動体機器(カーナビゲーション装置)41は、車両の走行案内(カーナビゲーション)機能を実行できるようになる。はじめに、ブレインユニット40は、移動体機器41から位置検出情報を取得する(ステップS96)。つぎに、地図情報と、識別情報と、位置検出情報と、移動体用経路案内情報などに基づいて移動体用ナビゲーション情報を生成する(ステップS97)。そして、移動体用ナビゲーション情報に基づいて、移動体用ナビゲーション画面を表示部41bに表示する(ステップS98)。
そして、車両が最終目的地に到着したか判断する(ステップS99)。最終目的地に到着していないときには(ステップS99:No)、移動体用目的地に到着したか判断する(ステップS100)。この例における移動体用目的地とは、移動体機器41を用いた走行案内を行う範囲が、最終目的地までの経路の途中位置に設定されている場合を示している。車両が最終目的地に到着しておらず(ステップS99:No)、また、移動体用目的地に到着していない間は(ステップS100:No)、ステップS96に戻ってステップS96〜ステップS100の処理を継続する。この間、移動体用ナビゲーション画面が継続して表示される。
車両が最終目的地に到着したときには(ステップS99:Yes)、走行案内を終了する。また、車両が最終目的地に到着していないが(ステップS99:No)、途中位置に設定された移動体用目的地に到着したときには(ステップS100:Yes)、移動体機器41を用いた走行案内を終了する。そして、ブレインユニット40は、移動体機器41からの取り外しを待つ(ステップS101:Noのループ)。ブレインユニット40を移動体機器41から取り外すと(ステップS101:Yes)、ステップS95に移行して他の接続機器(上記説明の場合は、携帯機器100)への接続を判別する。
ステップS95における判別の結果、接続が携帯機器100である場合には、ステップS110〜ステップS115の処理を実行する。これにより、携帯機器100は、走行案内(歩行案内を含む)機能を実行できるようになる。はじめに、ブレインユニット40は、携帯機器100から位置検出情報を取得する(ステップS110)。つぎに、地図情報と、識別情報と、位置検出情報と、携帯用経路案内情報などに基づいて携帯用ナビゲーション情報を生成する(ステップS111)。そして、携帯用ナビゲーション情報に基づいて、携帯用ナビゲーション画面を表示部101に表示する(ステップS112)。
そして、携帯機器100を用いた走行案内が最終目的地に到着したか判断する(ステップS113)。最終目的地に到着していないときには(ステップS113:No)、携帯用目的地に到着したか判断する(ステップS114)。この例における携帯用目的地とは、携帯機器100を用いた走行案内を行う範囲が、最終目的地までの経路の途中位置に設定されている場合を示している。最終目的地に到着しておらず(ステップS113:No)、また、携帯用目的地に到着していない間は(ステップS114:No)、ステップS110に戻ってステップS110〜ステップS114の処理を継続する。この間、携帯用ナビゲーション画面が継続して表示される。
そして、最終目的地に到着したときには(ステップS113:Yes)、走行案内を終了する。また、最終目的地に到着していないが(ステップS113:No)、途中位置に設定された携帯用目的地に到着したときには(ステップS114:Yes)、携帯機器100を用いた走行案内を終了する。ここで、ブレインユニット40は、携帯機器100からの取り外しを待つ(ステップS115:Noのループ)。ブレインユニット40を携帯機器100から取り外すと(ステップS115:Yes)、ステップS95に移行して他の接続機器(上記説明の場合は、移動体機器41)への接続を判別する。
以上説明したように、ブレインユニット40を移動体機器(カーナビゲーション装置)41や、携帯機器100に接続替えをしてそれぞれの機器で走行案内を行うことができる。この際、リビングユニット42を用いてそれぞれの機器用に設定した走行経路に対応した経路案内情報を表示することができるようになる。例えば、はじめに携帯機器100を携帯して携帯用目的地である車両までの経路を走行案内(歩行案内)し、車両に搭乗後は、移動体用機器(カーナビゲーション装置)41を用いて最終目的地までの車両の走行案内を行うことができるようになる。逆に、当初は、移動体機器41により移動体用目的地までの経路を走行案内し、この後は、携帯機器100を用いて最終目的地までの走行案内(歩行案内)を行うことができるようになる。これらは、ブレインユニット40を移動体機器41と携帯機器100に接続替えするだけで簡単に行える。また、実際の走行開始前に、屋内機器(リビングユニット)42を用いて屋内でこれら複数の機器それぞれの経路設定を行うことができる。
なお、上記の説明では屋内機器(リビングユニット)42によって経路設定を行うが、これに限らず移動体機器(カーナビゲーション装置)41または携帯機器100によって上記の経路設定を行うようにしてもよい。
以上説明した実施例では、ブレインユニット40を複数の機器である移動体機器(カーナビゲーション装置)41と、屋内機器(リビングユニット)42と、携帯機器100に接続して各機器の機能を動作させる構成を説明した。ブレインユニット40が接続されるこれら移動体機器(カーナビゲーション装置)41と、屋内機器(リビングユニット)42と、携帯機器100の他の機能について説明する。
ブレインユニット40のHDD66には、予め音楽等の音声情報を記憶しておくことができる。そして、移動体機器(カーナビゲーション装置)41と、屋内機器(リビングユニット)42と、携帯機器100は、それぞれ音入出力部80,89,103を有しており(図6,7,12参照)、音楽を再生することができる。ブレインユニット40に、予め接続される機器毎の再生環境の情報を設定しておき、接続している機器を判別して各機器に対応した再生環境で音楽を再生することができるようになる。この再生環境とは、各機器の応じた音質(イコライザ)調整や音場設定等からなる。これにより、ブレインユニット40を接続した機器に最適な再生環境で音楽等を再生できるようになる。なお、ブレインユニット40は再生環境の情報を接続している機器の表示部41b,101、映像表示装置43(図6,7,12参照)に表示させて、操作部からの指令によって再生環境を設定・編集することができる。
また、屋内機器(リビングユニット)42は、外部I/F84(図7参照)を介してインターネット等のネットワークに接続できる。そして、ネットワーク上のサーバ等の情報源にアクセスして再生環境の情報を取得してHDD66に更新記憶できる。同様に、ネットワーク上の情報源から新たな音声情報を取得してHDD66に記憶することもできる。なお、音声情報の情報源は、ネットワークに限らず、図示しないCD/DVDドライブに挿入された音楽CD等から音声情報を取得してHDD66に記憶することもできる。また、ブレインユニット40を移動体機器41に接続した際にCD/DVDドライブ74に挿入された音楽CD等から音声情報を取得してHDD66に記憶させた後、このブレインユニット40を屋内機器(リビングユニット)42、あるいは携帯機器100を用いて再生することもできる。
また、屋内機器(リビングユニット)42が接続可能なネットワーク上からは、ユーザが所望する音声情報(音楽情報)や、取得可能な音楽情報を記載した音楽番組情報、ヒットチャート、記憶している音楽情報に関連する各種情報(例えば当該音楽情報の内容(曲名、アーティスト名、時間など)、当該音楽と同じアーティストの音楽情報またはアーティスト自身の情報)など音声(音楽)に関連する所定の情報を取得し、HDD66に記憶させることもできる。この記憶された情報は、表示部41b,101や映像表示装置43等に表示させることができる。
この他、HDD66に記憶された音声情報を屋内機器(リビングユニット)42を用いて編集することができる。例えば音楽の再生順番を設定したり、音声の再生箇所を指定したり、前後曲の曲間の設定、音声情報のファイル変換等を行うことができる。
また、ブレインユニット40は、HDD66に記憶されている情報を種類別やファイル別等に一覧化して接続されている機器の表示部41b,101や映像表示装置43等に情報を掲示して表示することができる。
(屋内機器を用いた情報処理例−複数の機器の再生環境に応じた音声出力処理)
図14は、携帯型情報処理装置の接続替えを行い移動体機器と屋内機器のそれぞれの再生環境に応じた音声出力処理する例を示すフローチャートである。移動体機器(カーナビゲーション装置)41と、屋内機器(リビングユニット)42のそれぞれの音声の再生環境に適した音声を出力する例を示している。
はじめに、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40は、接続した機器(接続機器)からの電源供給を待機し(ステップS121:Noのループ)、接続機器から電源供給を受けると(ステップS121:Yes)、接続機器から識別情報を取得し(ステップS122)、接続機器を判別する(ステップS123)。ステップS123による判別の結果が移動体機器であるときには、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40は、この移動体機器(カーナビゲーション装置)41における音声の再生環境を制御する。
はじめに、記憶手段であるHDD66等に記憶されている音声情報と、識別情報と、移動体用再生環境情報などに基づいて移動体用オーディオ情報を生成する(ステップS124)。移動体用再生環境情報は、移動体機器(カーナビゲーション装置)41に適した音声の再生環境の情報であり、例えば、移動体用機器に応じた音質(イコライザ)調整や音場設定等の情報からなる。
この後、ステップS124にて生成された移動体用オーディオ情報に基づいて移動体機器(カーナビゲーション装置)41の音入出力部80(図6参照)のスピーカーから音声出力する(ステップS125)。この後、移動体機器(カーナビゲーション装置)41からの電源遮断の有無を検出し(ステップS126)、電源遮断されていない間は(ステップS126:No)、ステップS124に復帰してステップS124〜ステップS126の処理を継続する。一方、電源遮断されると(ステップS126:Yes)、移動体機器(カーナビゲーション装置)41を用いた音声出力の制御を終了する。
ステップS123による判別の結果が屋内機器であるときには、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40は、この屋内機器(リビングユニット)42における音声の再生環境を制御する。
はじめに、記憶手段であるHDD66等に記憶されている音声情報と、識別情報と、屋内用再生環境情報などに基づいて屋内用オーディオ情報を生成する(ステップS131)。屋内用再生環境情報は、屋内機器(リビングユニット)42に適した音声の再生環境の情報であり、例えば、屋内機器に応じた音質(イコライザ)調整や音場設定等の情報からなる。
この後、ステップS131にて生成された屋内用オーディオ情報に基づいて屋内機器(リビングユニット)42の音入出力部89(図7参照)のスピーカーから音声出力する(ステップS132)。この後、屋内機器(リビングユニット)42からの電源遮断の有無を検出し(ステップS133)、電源遮断されていない間は(ステップS133:No)、ステップS131に復帰してステップS131〜ステップS133の処理を継続する。一方、電源遮断されると(ステップS133:Yes)、屋内機器(リビングユニット)42を用いた音声出力の制御を終了する。
ところで、携帯機器100を用いてHDD66等に記憶されている音声を再生することができる。この際、上記処理同様に携帯機器100に応じた再生環境情報に基づいて携帯用オーディオ情報を生成し、この携帯用オーディオ情報に基づいて携帯機器100の音入出力部103(図7参照)のスピーカー103a(図11参照)から音声出力することができる。
上記説明は、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を移動体機器(カーナビゲーション装置)41、あるいは携帯機器100に接続した際の処理例であるが、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40が接続される機器の組み合わせとしては、他に、移動体機器(カーナビゲーション装置)41と、携帯機器100の組み合わせがある。この他に、屋内機器(リビングユニット)42と、携帯機器100の組み合わせがある。これらの組み合わせ時においても図14と同様の処理により、各機器に適した再生環境を有して音声出力することができる。
(屋内機器を用いた情報処理例−一方の機器で出力する音声情報等を他方の機器で情報源から取得する処理)
図15は、携帯型情報処理装置の接続替えを行い移動体機器で出力する音声情報等を屋内機器を用いて情報源から取得する例を示すフローチャートである。情報源からは、楽曲等の音声情報(音楽情報)に限らず、取得可能な音楽情報を記載した音楽番組情報、ヒットチャート、記憶している音楽情報に関連する各種情報(例えば当該音楽情報の内容(曲名、アーティスト名、時間など)、当該音楽と同じアーティストの音楽情報またはアーティスト自身の情報)など音声(音楽)に関連する所定の情報を取得することができる。
はじめに、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40は、接続した機器(接続機器)からの電源供給を待機し(ステップS141:Noのループ)、接続機器から電源供給を受けると(ステップS141:Yes)、接続機器から識別情報を取得し(ステップS142)、接続機器を判別する(ステップS143)。ステップS143による判別の結果が移動体機器であるときには、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40は、この移動体機器(カーナビゲーション装置)41における音声の再生出力を制御する。
はじめに、移動体機器(カーナビゲーション装置)41から識別情報を取得する(ステップS144)。つぎに、取得したこの識別情報と、記憶手段であるHDD66等に記憶されている音声情報に基づいてオーディオ情報を生成する(ステップS145)。そして、オーディオ情報に基づいて移動体機器(カーナビゲーション装置)41の音入出力部80(図6参照)のスピーカーから音声出力する(ステップS146)。この後、移動体機器(カーナビゲーション装置)41からの電源遮断の有無を検出し(ステップS147)、電源遮断されていない間は(ステップS147:No)、ステップS144に復帰してステップS144〜ステップS147の処理を継続する。一方、電源遮断されると(ステップS147:Yes)、移動体機器(カーナビゲーション装置)41を用いた音声出力の制御を終了する。
ステップS143による判別の結果が屋内機器であるときには、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40は、この屋内機器(リビングユニット)42を用いて音声情報等の取得を制御する。
はじめに、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40は、屋内機器(リビングユニット)42の操作部85(図7参照)の操作等により音声情報等を情報源から取得する指令情報を取得する(ステップS151)。つぎに、指令情報に基づいて、屋内機器(リビングユニット)42に対して要求情報を生成する(ステップS152)。この要求情報に基づいて、屋内機器(リビングユニット)42は、外部I/F84(図7参照)からインターネット等のネットワークを介して外部のサーバ等(情報源)に対してアクセスし、音楽情報等の更新情報を取得する(ステップS153)。ここでは、HDD66に記憶されていた音楽情報に関連する各種情報(例えば当該音楽情報の内容(曲名、アーティスト名、時間など)、当該音楽と同じアーティストの音楽情報またはアーティスト自身の情報)など音声(音楽)に関連する所定の情報を指している。
そして、取得した更新情報に基づいて、HDD66に記憶されている音声情報(この場合、音楽情報に関連する所定の情報)を更新する(ステップS154)。この後、屋内機器(リビングユニット)42からの電源遮断の有無を検出し(ステップS155)、電源遮断されていない間は(ステップS155:No)、ステップS151に復帰してステップS151〜ステップS155の処理を継続する。一方、電源遮断されると(ステップS155:Yes)、屋内機器(リビングユニット)42を用いた音楽情報の取得に関する制御を終了する。
上述したように、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を屋内機器(リビングユニット)42に接続して上述の制御を行った後に、この携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を移動体機器(カーナビゲーション装置)41に接続したときには、屋内機器(リビングユニット)42が取得した音楽情報を、この移動体機器(カーナビゲーション装置)41を用いて再生することができる。また、図15を用いた説明では、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を、移動体機器(カーナビゲーション装置)41、あるいは屋内機器(リビングユニット)42に接続する構成とした。これに限らず、携帯型情報処理装置(ブレインユニット)40を、屋内機器(リビングユニット)42、あるいは携帯機器100に接続する構成にもできる。この場合、屋内機器(リビングユニット)42、あるいは携帯機器100の一方の機器で取得した音楽情報を他方の機器を用いて再生することができる。
以上説明したように、上述した実施の形態によれば、携帯できる程度に小型化された携帯型情報処理装置を移動体機器や屋内機器、携帯機器に装着し、接続することにより、各接続された機器の機能を動作させることができるようになる。携帯型情報処理装置には、各機器を動作制御するCPUと、情報を記憶する記憶手段とが設けられている。この携帯型情報処理装置が接続された機器は、CPUにより各機能が動作制御され、記憶手段に記憶された情報を用いてこれらの機能を有効に活用することができるようになる。特に、車両や屋内、屋外の各場所に適した機器を用いて使用場所を選ばずに使用できるようになる。また、異なる箇所、例えば屋内において移動体用機器や携帯機器用の情報を設定したり取得することができる。これらの情報は携帯型情報処理装置の記憶手段に記憶させておいて、移動体用機器や携帯機器の使用時に、接続された携帯用情報処理装置の記憶手段から読み出して用いることができる。
なお、本実施の形態で説明した携帯型情報処理装置における情報処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。