JP4492634B2 - ヒートポンプシステム - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプサイクルを用いて給湯水の加熱、あるいは浴槽水の加熱を行う装置に関するものである。
従来、この種のヒートポンプシステムとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがあった。図10は、特許文献1に記載された従来のヒートポンプシステムを示すものである。
図10に示すヒートポンプシステムにおいて、40は給湯水回路41に接続される給湯
熱交換器、42は浴槽水回路43に接続される風呂熱交換器、51は圧縮機、52は四路切替弁、53はファン54を備えた室外熱交換器、56a、56bは室内熱交換器、57はアキューム、58、59、61は電磁弁、60、67、68a、68bは膨張弁、69a、69b、・・・、69fは冷媒回路、70a、・・・、70dは冷媒回路、71、72は逆止弁である。給湯水回路41は貯湯槽(図示せず)に接続され、浴槽水回路43は浴槽(図示せず)に接続されている。
上記構成において、四路切替弁52と電磁弁58、59で冷媒回路を切り替えて、給湯水の加熱、浴槽水の加熱、あるいは室外熱交換器53の除霜運転を行うものである。
特許第3284905号公報
しかしながら、前記従来の構成において、風呂熱交換器42の下流側に給湯熱交換器40を直列に配しているため、以下のような課題があった。給湯水の加熱運転を行う場合は、高温冷媒が風呂熱交換器42を通過したあとに給湯熱交換器40へ流入するため、風呂熱交換器42内に滞留する浴槽水が高温冷媒によって高温に加熱される。従って、浴槽水の硬度成分が風呂熱交換器42の伝熱壁面にスケールとして析出付着し、熱交換器の性能を低下させるばかりでなく、風呂熱交換器42内の浴槽水流路が目詰まりするため装置の寿命が低下していた。また、高温に加熱された浴槽水が浴槽に戻った場合は、入浴者に不快感を与えていた。一方、浴槽水の加熱運転を行う場合、風呂熱交換器42で浴槽水を加熱して低温となった冷媒は給湯熱交換器40へ流入し、給湯熱交換器40内の滞留する給湯水と熱交換して給湯水を冷却する。給湯熱交換器40内の給湯水が冷却されると、給湯水回路で自然循環が発生し、貯湯した高温の給湯水が冷却されてしまい、貯湯槽の湯切れにつながる。さらに、給湯水と浴槽水の冷媒による同時加熱が不可能であった。また、除霜運転は給湯水を熱源として行うので、貯湯槽の湯切れが生じやすい。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、給湯水の加熱運転を行っても風呂熱交換器の性能低下が無く、浴槽水の加熱運転を行っても貯湯した給湯水が冷却されない、運転効率の高いヒートポンプシステムを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のヒートポンプシステムは、圧縮機と減圧手段と大気熱交換器とを含む冷媒回路と、下部に給水配管が接続された貯湯槽と、前記圧縮機と前記減圧手段との間に設けられ、前記貯湯槽に貯められた給湯水と冷媒回路中の冷媒とが熱交換する給湯熱交換器と前記給湯熱交換器よりも下流側に設けられた第2の熱交換器とを備え、前記貯湯槽に貯められた給湯水は、前記貯湯槽の下部から前記給湯熱交換器にて加熱された後、前記貯湯槽の上部に、ポンプにて返流されるとともに、前記第2の熱交換器に流入する冷媒の温度が前記第2の熱交換器に流入する湯水の温度より高ければ、前記給湯熱交換器における加熱運転と、前記第2の熱交換器における加熱運転を同時に行うことを特徴とする。
これによって、給湯水の加熱運転を行うときの第2の熱交換器に流入する冷媒温度は、給湯熱交換器の入口側の給湯水温度より数度高い温度となるので、第2の熱交換器内に滞留する浴槽水の温度は硬度成分がスケールとして析出する温度まで上昇しない。
本発明によれば、冷媒で給湯水を加熱する運転を行うときの風呂熱交換器に入る冷媒の温度は、給湯熱交換器の入口側の給湯水の温度より、数度高い温度となるので、風呂熱交換器内の浴槽水の温度は硬度成分がスケールとして析出する温度まで上昇しない。従って
、スケール析出による風呂熱交換器の性能低下が無いヒートポンプシステムとなる。
第1の発明のヒートポンプシステムは、圧縮機と減圧手段と大気熱交換器とを含む冷媒回路と、下部に給水配管が接続された貯湯槽と、前記圧縮機と前記減圧手段との間に設けられ、前記貯湯槽に貯められた給湯水と冷媒回路中の冷媒とが熱交換する給湯熱交換器と前記給湯熱交換器よりも下流側に設けられた第2の熱交換器とを備え、前記貯湯槽に貯められた給湯水は、前記貯湯槽の下部から前記給湯熱交換器にて加熱された後、前記貯湯槽の上部に、ポンプにて返流されるとともに、前記第2の熱交換器に流入する冷媒の温度が前記第2の熱交換器に流入する湯水の温度より高ければ、前記給湯熱交換器における加熱運転と、前記第2の熱交換器における加熱運転を同時に行うことを特徴とするので、給湯水の加熱運転を行うときの第2の熱交換器に流入する冷媒温度は、給湯熱交換器の入口側の給湯水の温度より数度高い温度となるので、第2の熱交換器内に滞留する浴槽水の温度は硬度成分がスケールとして析出する温度まで上昇しない。従って、スケール析出による風呂熱交換器の性能低下が無いヒートポンプシステムとすることができ、なおかつ、給湯熱交換器における給湯水の加熱運転と、第2の熱交換器における被加熱媒体の加熱運転を同時に行うことができる。
第2の発明のヒートポンプシステムは、圧縮機より吐出される冷媒が、超臨界圧力であることを特徴とするので、被加熱媒体を高温に加熱することができる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の第1の実施例におけるヒートポンプサイクルの構成図を示すものである。図1において、11は圧縮機、12は冷媒と貯湯槽17の給湯水が熱交換する給湯熱交換器、13は第2の熱交換器で、本実施例では冷媒と浴槽22の浴槽水が熱交換する風呂熱交換器、14は冷媒と大気が熱交換する大気熱交換器、15は大気熱交換器14の冷媒入口側に設けた減圧手段、16は圧縮機11、給湯熱交換器12、風呂熱交換器13、減圧手段15、大気熱交換器14、圧縮機11を順に接続する冷媒回路、18は給湯水が貯湯槽17と給湯熱交換器12の間で循環する給湯水回路、19は貯湯槽17の給湯水を給湯熱交換器12へ搬送する給湯水ポンプ、20は貯湯槽17へ給湯水を供給する給水配管、21は貯湯槽22からの出湯配管、23は浴槽水が浴槽22と風呂熱交換器13の間で循環する浴槽水回路、24は浴槽22の浴槽水(被加熱媒体)を風呂熱交換器13へ搬送する浴槽水ポンプである。
以上のように構成されたヒートポンプシステムについて、以下その動作、作用を説明する。
図1の構成において、給湯水の加熱運転は以下のような動作となる。給湯水ポンプ23から給湯熱交換器12へ搬送された給湯水は、圧縮機11から吐出された高温冷媒より加熱されて高温の給湯水となる。給湯水を加熱した冷媒は、風呂熱交換器13を通過し減圧手段15で減圧されて低圧冷媒となり、大気熱交換器14で大気より熱を吸熱して、圧縮機11に吸入される。浴槽水ポンプ24は停止させているため、浴槽22の浴槽水は風呂熱交換器13に搬送されない。給湯熱交換器12で高温に加熱された給湯水は、貯湯槽17の上層へ戻されるので、貯湯槽17の上層部より順次高温の給湯水が貯められる。貯水槽17の下層部は、水道配管等と接続した給水配管20より供給される給湯水が貯まっているので、給湯水ポンプ19から給湯熱交換器12に搬送される給湯水の温度は、水道水配管の水の温度にほぼ等しい。給湯水の加熱運転を行っているとき、風呂熱交換器13に流入する冷媒の温度は、給湯熱交換器12において冷媒と熱交換関係にある給湯水の入口
温度によって決定され、その温度は、給湯水の入口温度に数度高い温度である。従って、風呂熱交換器13内に滞留している被加熱媒体である浴槽水は、スケールが析出する温度(約70℃以上)まで冷媒から加熱されることはない。
以上のように、本実施例においては、給湯熱交換器12、風呂熱交換器13、減圧手段15、大気熱交換器14を順に接続する冷媒回路で接続し、給湯水の加熱運転を行っているので風呂熱交換器13に流入する冷媒の温度は、給湯水の入口温度に数度高い温度であるから、風呂熱交換器13の浴槽水(被加熱媒体)はスケールが析出する温度まで冷媒から加熱されることはない。従って、風呂熱交換器13の浴槽水から硬度成分がスケールとして析出して熱交換器の性能が低下することを抑制することができる。
(実施例2)
図2、図3は、本発明の第2の実施例におけるヒートポンプサイクルの構成図を示すものである。図2において、25は給湯熱交換器12と第2の熱交換器である風呂熱交換器13の間の冷媒回路に設けた高圧側減圧手段、26は圧縮機11の吐出側と風呂熱交換器13の入口を連結して、給湯熱交換器12と高圧側減圧手段25をバイパスするバイパス回路、27はバイパス回路26を開閉する回路開閉手段である。
以上のように構成されたヒートポンプシステムについて、以下その動作、作用を説明する。
図2の構成において、被加熱媒体である浴槽水の加熱運転は以下のような動作となる。浴槽水ポンプ24を作動させて、浴槽22の浴槽水を第2の熱交換器である風呂熱交換器13へ搬送する。回路開閉手段27を開とし、圧縮機11から吐出される冷媒をバイパス回路26より風呂熱交換器13へ導く。風呂熱交換器13で圧縮機11から吐出された高温冷媒と、浴槽水ポンプ24から搬送された浴槽水を熱交換させて浴槽水を加熱する。浴槽水を加熱した冷媒は、減圧手段15で減圧されて低圧冷媒となり、大気熱交換器14で大気より熱を吸熱して圧縮機11に吸入される。図2の構成においては、浴槽水の加熱運転を行っても、浴槽水を加熱して温度が低くなった冷媒と給湯水は熱交換できない構成であるため、従来の構成で発生していた、浴槽水の加熱運転中に給湯水が冷却されることを防ぐことができる。
図3の構成において、28は高圧側減圧手段25と回路開閉手段27を、給湯水の加熱運転、あるいは浴槽水の加熱運転に応じて制御する制御手段であり、高圧側減圧手段25は開度が可変の減圧手段である。給湯水の加熱運転を行う場合は、制御手段28は回路開閉手段27を閉とし、高圧側減圧手段25の開度を開とする。従って、圧縮機11から吐出される冷媒の全量を給湯熱交換器12へ送ることができる。浴槽水の加熱運転を行う場合は、制御手段28は回路開閉手段27を開とし、高圧側減圧手段25の開度を閉止とする。従って、圧縮機11から吐出される冷媒の全量をバイパス回路26を通じて風呂熱交換器13へ送ることができる。圧縮機11から吐出される冷媒が給湯熱交換器12に流れないので、給湯熱交換器12内の給湯水が加熱されないと同時に、高温冷媒の余分な放熱を抑えることができる。
以上のように、本実施例においては、高圧側減圧手段25、バイパス回路26、回路開閉手段27を備え、浴槽水の加熱運転は、圧縮機11から吐出される冷媒をバイパス回路26より風呂熱交換器13へ導くので、冷媒と給湯水は熱交換できない。従って、従来の構成で発生していた、浴槽水の加熱運転中に給湯水が冷却され、これに起因して発生する自然対流で、貯湯槽の給湯水が冷却されることと、給湯熱交換器12内の給湯水が加熱されることに起因するスケール析出と放熱ロスを抑えることができる。
(実施例3)
図4は、本発明の第3の実施例におけるヒートポンプシステムの構成図を示すものである。図4において、29は給湯熱交換器12の入口側の給湯水温度を検知する温度検知手段、30は第2の熱交換器である風呂熱交換器13の入口側の浴槽水温度を検知する温度検知手段、31は運転制御手段である。運転制御手段31は、温度検知手段29の検知した温度T1と温度検知手段30の検知した温度T2に対して、T1>T2となるとき浴槽水の加熱運転を行わせるものである。
以上のように構成されたヒートポンプシステムについて、以下その動作、作用を説明する。給湯水の加熱を行っている場合であっても、風呂熱交換器13に流入する冷媒温度が浴槽22の浴槽水(被加熱媒体)温度より高いとき、冷媒の熱を浴槽水の加熱に利用することができる。風呂熱交換器13に流入する冷媒の温度は、給湯熱交換器12に流入する給湯水の温度によって決定されるので、給湯水の温度検知手段29と浴槽水の温度検知手段30の検知温度T1、T2が、T1>T2となるとき、浴槽水ポンプ24を作動させて風呂熱交換器13に浴槽水を搬送すると、浴槽水の加熱を行うことができる。また、給湯水の温度が高くなって給湯熱交換器12を出る冷媒の温度が高くなると、大気熱交換器14における冷媒のエンタルピー差が小さくなるので、給湯水の加熱能力が低下する。しかし、風呂熱交換器13で浴槽水の加熱を行って冷媒の温度を低下させると大気熱交換器14における冷媒のエンタルピー差が大きくなるので、給湯水の加熱能力を向上させることができる。
冷媒で高温に加熱された給湯水は、給湯水回路18より貯湯槽17の上層へ戻されるので、運転の経過に伴い、貯湯槽17に貯められる高温の給湯水は上層より下層へ向けて増加していく。従って、所定の運転時間を経過すると、給湯水ポンプ19によって貯湯槽22の下層より給湯熱交換器12に供給される給湯水の温度は、徐々に上昇していく。従って、このような条件のとき、T1>T2となる場合があり、給湯水と浴槽水(被加熱媒体)の同時加熱を行うことができる。
以上のように、本実施例においては、温度検知手段29、30、温度検知手段29の検知した温度T1と温度検知手段30の検知した温度T2を基に、給湯水温度T1>浴槽水温度T2となるとき浴槽水の加熱を行わせる運転制御手段31を備えて、給湯水の加熱を行っている場合であっても、第2の熱交換器である風呂熱交換器13に流入する冷媒温度が風呂熱交換器13に流入する浴槽水(被加熱媒体)温度より高いとき、冷媒の熱を浴槽水の加熱に利用する。従って、給湯水の加熱を行いながら、浴槽の加熱運転が可能となり、使い勝手の良いヒートポンプシステムとすることができる。
尚、本実施例において、給湯水と浴槽水の同時加熱を行う条件として、T1>T2となるときとしたが、風呂熱交換器13の入口側の冷媒温度が浴槽22の浴槽水温度より高ければ浴槽水の加熱は可能である。従って、運転制御手段31は、風呂熱交換器13の入口側の冷媒温度を検知し、浴槽22の浴槽水温度より高ければ浴槽水の加熱を行うとしても良い。また、(T1−α)>T2を給湯水と浴槽水の同時加熱を行う条件として設定しても良い(αは給湯熱交換器における、冷媒出口温度と給湯水入口温度の差)。
(実施例4)
図5は、本発明の第4の実施例におけるヒートポンプシステムの構成図を示すものである。図5において、32は浴槽水の温度検知手段30の検知温度を基に、圧縮機11の回転数制御を行う運転制御手段である。
以上のように構成されたヒートポンプシステムについて、以下その動作、作用を説明する。
給湯水の加熱運転と浴槽水(被加熱媒体)の加熱運転を同時に行う場合、大気熱交換器14に流入する冷媒のエンタルピーは、浴槽水によって冷却されて小さくなる。そのため、冷媒が大気熱交換器14で大気から吸熱する熱量は増加し、給湯熱交換器12で給湯水を加熱する熱量が増加する。給湯熱交換器12で給湯水の加熱熱量が増加すると、ヒートポンプサイクルの高圧が上昇し、上限値を超えて上昇する場合は、圧縮機の耐久性とサイクルの効率を低下させるため、給湯水の加熱能力の上昇を抑制する必要がある。浴槽水温度が低いほど大気熱交換器14の入口のエンタルピーが小さくなり、大気からの吸熱熱量が増えるので、この場合は圧縮機11から吐出される冷媒量を抑えて、高圧の上昇を抑える必要がある。このとき、運転制御手段32は、温度検知手段30の検知温度を基に圧縮機の回転数を下げる制御を行うため、同時加熱時の冷媒圧力上昇を未然に防ぐことができる。
また、浴槽22の浴槽水(被加熱媒体)を単独で加熱する場合、浴槽水温度が低い場合は、使用者の利便性から迅速に所定の温度まで加熱する必要がある。また、風呂保温のように浴槽水の加熱が必要であっても、浴槽水の温度が所定の温度より僅かに低い場合、加熱能力が大きすぎると高温の浴槽水が浴槽22に流入するため、入浴者に不快感を与える。従って、浴槽水の温度が低いときは、加熱能力を増加させ、浴槽水の温度が高いときは加熱能力を低下させる必要がある。即ち、第2の熱交換器である風呂熱交換器13に入る浴槽水(被加熱媒体)の温度T2を温度検知手段30により検知し、運転制御手段32はこの温度の上昇とともに圧縮機の回転数を下げる制御を行うことによって、使い勝手の良いヒートポンプシステムとすることができる。
また、浴槽22の浴槽水(被加熱媒体)を加熱する場合に、浴槽水ポンプ24より搬送される浴槽水の流量が十分多いため、加熱されて浴槽に戻る浴槽水の温度が高温にならない場合は、以下のような制御を行う。浴槽22の浴槽水の加熱運転の経過に従い、第2の熱交換器である風呂熱交換器13に流入する浴槽水の温度は徐々に上昇し、大気熱交換器14に流入する冷媒のエンタルピーは大きくなる。従って、大気熱交換器14における大気からの吸熱熱量が低下するため、浴槽水の加熱能力が低下する。加熱能力が低下すると浴槽22の浴槽水を所定の温度まで沸かすまでの時間が長くなる。浴槽22の浴槽水を迅速に沸かすためには、浴槽水の温度が上昇しても加熱能力が低下しないようにする必要がある。そこで、風呂熱交換器13に入る浴槽水の温度T2を温度検知手段30により検知し、運転制御手段32はこの温度の上昇とともに圧縮機の回転数を上げる制御を行うことによって、使い勝手の良いヒートポンプシステムとすることができる。
(実施例5)
図6は、本発明の第5の実施例におけるヒートポンプサイクルの構成図を示すものである。図6において、33は温度検知手段30の検知した温度T2を基に、高圧側減圧手段25の制御を行う運転制御手段である。
以上のように構成されたヒートポンプシステムについて、以下その動作、作用を説明する。図6の構成において、第2の熱交換器である風呂熱交換器13に流入する冷媒の温度が、浴槽22の浴槽水(被加熱媒体)温度より低い場合、浴槽水ポンプ24を作動させると冷媒は浴槽水によって加熱される。この浴槽水の熱を奪った冷媒を圧縮機11で加圧し、給湯熱交換器12に送ると給湯水の加熱を行うことができる。即ち、浴槽水の熱を給湯水の加熱に利用するヒートポンプサイクルが形成される。風呂熱交換器13に流入する冷媒の温度は、高圧側減圧手段25を制御することによって可変できるので、運転制御手段33を用いて、減圧される冷媒の温度が浴槽水温度T2より低い温度となるように高圧側減圧手段25の開度を制御すると、浴槽水の熱を冷媒で吸熱させることができる。さらに大気熱交換器14でも大気より熱を集熱する場合は、減圧手段15で大気の温度より低い
温度となるまで減圧する。従って、浴槽水と大気を熱源として給湯水を加熱する運転を行うことができる。
浴槽水のみを熱源として給湯水の加熱を行う場合は、減圧手段15における冷媒の減圧幅は最小となるように制御され、大気熱交換器で大気から熱を奪うことなく圧縮機11へ戻る。大気を熱源として給湯水の加熱を行う場合と、浴槽水を熱源として給湯水の加熱を行う場合において、両熱源の温度が高い方を、給湯水の加熱に用いた方がヒートポンプサイクルの定圧が上昇するため、システムの効率が上昇する。即ち、浴槽22に外気温度より高い浴槽水がある場合は、浴槽水を熱源とした給湯水の加熱を行った方がより効率の高いシステムとすることができる。
以上のように、本実施例においては、温度検知手段30の検知した温度T2を基に、高圧側減圧手段25の制御を行う制御手段33を備えて、浴槽22に外気温度より高い浴槽水がある場合は、浴槽水を熱源とした給湯水の加熱を行い高効率化を図ったシステムとすることができる。
(実施例6)
図7は、本発明の第6の実施例におけるヒートポンプサイクルの構成図を示すものである。図7において、35は大気熱交換器14の除霜運転時に、減圧手段15、高圧側減圧手段25、回路開閉手段27の制御を行う運転制御手段である。除霜運転を行うか否かは、大気熱交換器14の冷媒温度を検知する温度検知手段34の検知温度T3を基に判断される。
以上のように構成されたヒートポンプシステムについて、以下その動作、作用を説明する。
給湯水の加熱、あるいは浴槽水の加熱を行って、大気熱交換器14に大気中の水分が着霜した場合は、システムの性能が低下するため除霜運転を行う必要がある。大気熱交換器14が着霜して大気熱交換器14の冷媒温度が下がり、温度検知手段34の検知温度T3を基に除霜運転が必要と判断された場合は、以下のような動作を行う。運転制御手段35によって、回路開閉手段27と減圧手段15は開とし、高圧側減圧手段25は閉とする。このとき、圧縮機11から吐出された冷媒は、バイパス回路26、風呂熱交換器(第2の熱交換器)13、減圧手段34の順に通過して大気熱交換器14に流入し、付着している霜を融かす。上記動作において、冷媒は給湯熱交換器12を流れないので、給湯水と冷媒は熱交換しない。従って、給湯水を冷却することなく、大気熱交換器14の除霜運転を行うことができる。
以上のように、本実施例においては、除霜運転時に、減圧手段15、高圧側減圧手段25、回路開閉手段27の制御を行う運転制御手段35を備えて、圧縮機11から吐出された冷媒を、バイパス回路26、風呂熱交換器13、減圧手段34の順に通過して大気熱交換器14に流入させて除霜を行うこととした。従って、冷媒は給湯熱交換器12を流れないので、給湯水を冷却することなく、大気熱交換器14の除霜を行うことができる。
また、本実施例において、除霜運転中に風呂熱交換器(第2の熱交換器)13を通過する冷媒温度が浴槽22の浴槽水(被加熱媒体)温度より低い場合、浴槽水ポンプ24を作動させると浴槽水の熱で冷媒を加熱することが可能である。従って、浴槽水で除霜運転中の冷媒を加熱し、この加熱した冷媒で大気熱交換器14の除霜運転を行うことができるので、より短時間で除霜運転を終えることができる。
(実施例7)
図8は、本発明の第7の実施例における風呂熱交換器の温度分布を示す図である。圧縮機11で加圧する冷媒の圧力を超臨界圧力とすると、高温域の冷媒エンタルピーが亜臨界域と比較して上昇するため、給湯熱交換器12においては、給湯水の高温沸き上げが可能となる。貯湯槽22へ高温の給湯水が貯湯できることとなるので、貯湯槽22に貯えられる熱量を増加させることができるとともに、同一の熱容量とした場合、貯湯槽を小型化することができる。また、超臨界域の冷媒は顕熱変化であるため、風呂熱交換器13を冷媒と浴槽水が対向流で熱交換するように構成すると、浴槽水を加熱する運転を行うとき、熱交換器の温度効率が向上するため、運転効率の向上と第2の熱交換器である風呂熱交換器の小型化を図ることができる。
図9は、圧縮機11から吐出される冷媒の圧力が超臨界圧であり、高圧側減圧手段25の減圧幅が可変の減圧手段であるときのp−h線図を示すものである。給湯水の加熱を行う場合に、高圧側減圧手段25と減圧手段15の間の圧力は、ヒートポンプサイクルの高圧と低圧の間の中間圧力Mに保持され、冷媒の密度は、高圧−中間圧−低圧と減圧されていく過程において減少する。高圧側減圧手段25と減圧手段15の間に挟まれる冷媒回路(風呂熱交換器13も含む)の空間は一定であるから、中間圧力の増減変化に伴い、中間圧力の冷媒量も変化する。従って、中間圧力Mを下げると中間圧力の冷媒量が減り、余剰となった冷媒は高圧側の冷媒回路に移動する。また、中間圧力を上げると、中間圧力の冷媒量が増え、密度を上げるために必要な冷媒は高圧側の冷媒回路より移動する。中間圧力の変化に伴い、高圧側の冷媒回路の冷媒量が変化することとなるので、高圧側減圧手段25、あるいは減圧手段15によって中間圧力を制御すると、高圧側の冷媒回路の冷媒量を制御することが出来る。高圧側の冷媒回路の冷媒量は、給湯水の沸き上げ温度の上昇に伴い、多くする必要がある。従って、給湯水の沸き上げ温度に応じて中間圧力を制御すると、最適な冷媒量を得て高効率な給湯水の加熱運転を行うことができる。
尚、本実施例で示す中間圧力とは、所定の減圧幅を得るために設けた高圧側減圧手段と低圧側減圧手段の強制的な減圧作用によって形成され、冷媒回路16で保持される圧力であり、熱交換器や配管の圧力損失で生じる圧力低下のことを指すものではない。
尚、本各実施例において、使用する冷媒としては、ヒートポンプサイクルの冷媒を二酸化炭素とする場合は、従来のフロン系冷媒より地球環境に負荷を与えない物質であることから、環境負荷が少ないヒートポンプシステムとすることが出来る。
また、各実施例において、第2の熱交換器としては風呂熱交換器としたが、また放熱装置としては、具体的にファンコンベクターや床暖房パネル等の暖房装置、または、温風吹き出しによる乾燥装置などである。冷媒が超臨界圧力であるとき、被加熱媒体をより高温に加熱することができるので、放熱装置における放熱量が増加するため、放熱装置の小型化、循環流量の低減等を図ることができる。また被加熱媒体としては具体的に、水、あるいは、不凍液等の液体を用いるが、フロン系冷媒、自然冷媒を被加熱媒体として用いても、放熱装置の加熱を行うことができ、顕潜熱を利用して熱移動を行うことができるので、放熱装置の小型化を図ることができる。
本発明の実施例1におけるヒートポンプシステムの構成図 本発明の実施例2におけるヒートポンプシステムの構成図 同実施例におけるヒートポンプシステムの構成図 本発明の実施例3におけるヒートポンプシステムの構成図 本発明の実施例4におけるヒートポンプシステムの構成図 本発明の実施例5におけるヒートポンプシステムの構成図 本発明の実施例6におけるヒートポンプシステムの構成図 本発明の実施例7における風呂熱交換器の温度分布を示す図 同実施例におけるヒートポンプサイクルのP−h線図 従来のヒートポンプサイクルの構成図
11 圧縮機
12 給湯熱交換器
13 風呂熱交換器(第2の熱交換器)
14 大気熱交換器
15 減圧手段
16 冷媒回路
17 貯湯槽
22 浴槽
25 高圧側減圧手段
26 バイパス回路
27 回路開閉手段
28 制御手段
29、30 温度検知手段
31、32、33、35 運転制御手段

Claims (2)

  1. 圧縮機と減圧手段と大気熱交換器とを含む冷媒回路と、下部に給水配管が接続された貯湯槽と、前記圧縮機と前記減圧手段との間に設けられ、前記貯湯槽に貯められた給湯水と冷媒回路中の冷媒とが熱交換する給湯熱交換器と前記給湯熱交換器よりも下流側に設けられた第2の熱交換器とを備え、前記貯湯槽に貯められた給湯水は、前記貯湯槽の下部から前記給湯熱交換器にて加熱された後、前記貯湯槽の上部に、ポンプにて返流されるとともに、前記第2の熱交換器に流入する冷媒の温度が前記第2の熱交換器に流入する湯水の温度より高ければ、前記給湯熱交換器における加熱運転と、前記第2の熱交換器における加熱運転を同時に行うことを特徴とするヒートポンプシステム。
  2. 圧縮機より吐出される冷媒は、超臨界圧力であることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプシステム。
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