JP4492131B2 - 液滴吐出ヘッド駆動方法および液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド駆動方法および液滴吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、液滴吐出ヘッド駆動方法および液滴吐出装置に関する。
従来から、ピエゾアクチュエータなどの電気機械変換素子を用いた液滴吐出ヘッドにおいて、電気機械変換素子の駆動波形に単純な矩形駆動波形を用いることによって、駆動波形を生成する駆動回路のコストを大幅減少させることができる液滴吐出ヘッドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここで言う矩形駆動波形とは、駆動波形の電圧変化プロセスにおける電圧変化時間(または駆動回路の時定数)が昇圧、降圧それぞれ一種類であるものを指す。
しかし、単純な矩形駆動波形を使用する場合は駆動波形の設計自由度が低いため、十分な吐出特性を得ることが困難となる。
例えば矩形駆動波形の問題として、大きな滴体積を得ることが難しい点が挙げられる。吐出直前にメニスカス(ノズル内液面)をノズル内部に引き込む「引き打ち」駆動方式(例えば、特許文献2照)は吐出方向の安定性が得られやすい一方で、メニスカスの引き込み量が大き過ぎると、吐出される滴体積が減少してしまうという弊害が生じる。従来の矩形駆動波形では、吐出直前のメニスカス引きこみ量が大きくなりやすいため、滴体積の大きな液滴を吐出させることが非常に困難であった。
複数の滴を連射することによって液滴の体積を増加させる方法もある(例えば、特許文献3参照)が、この場合、全体として滴の駆動周波数が減少し、高速記録の実現が困難になるという問題がある。
あるいはアナログ波形による大滴吐出用の駆動波形を用いて滴径の大きな液滴を吐出し、残響抑制も同時に行なう方式も提案されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、複数の立ち上げ/立ち下げ時間、複数の電圧レベルを使用する複雑な駆動波形となり、前述のように単純な矩形駆動波形を使用する場合に比較してコストが増加する。
また、矩形駆動波形では液滴吐出後の残響抑制が困難となる。液滴を高周波で安定に吐出させるためには、液滴吐出後の残響抑制が必須であるが、従来の矩形駆動波形の場合、残響抑制部での電圧変化量や傾きを自由に設定することができないため、適切な残響抑制を実行することが非常に困難であった。矩形駆動波形における残響抑制方法として、非噴射パルスの付加によって残響抑制を実行している吐出ヘッドも提案されているが(例えば、特許文献5参照)、この方法では十分な残響抑制効果を得ることは難しく、特にサテライト(微小液滴)の発生状態を左右する液滴吐出直後の残響強度を制御することは不可能である。
上記2点の問題は、駆動波形を切り替えることによって滴径変調、すなわち滴径の異なる液滴を吐出することで液の吐出量を制御する場合に特に問題となる。何故なら滴径変調を行う液滴吐出ヘッドでは、同一の波形発生回路によって大滴吐出波形と小滴吐出波形を発生させる必要があるため、駆動波形設計の自由度は更に減少してしまう。その結果、上記2点の問題がますます顕著となり、大きな滴径変調範囲や高い吐出安定性を得ることが非常に困難となってしまう。
さらに、複数の電圧レンジを有する矩形駆動波形を用いて残響対策を行なう方式も提案されている(例えば、特許文献6参照)。しかし、同時に滴径変調を行なうことはできない。
特開2002−19104号公報 (図10、第3〜4頁) 特許1469531号公報 (図5、第3〜4頁) 特開2001−18388号公報 (図1、第2〜3頁) 特開2001−334659号公報(図3、第5〜7頁) 特許3249719号公報 (図1、第4〜5頁) 特開昭59−176060号公報 (図4、第2〜5頁)
本発明は上記事実を考慮し、安価で幅広い滴径に対応した液滴吐出ヘッド駆動方法および液滴吐出装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の液滴吐出ヘッド駆動方法は、電圧レベルが3以上の矩形駆動波形を用いる液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、液滴を吐出させるために液を加圧する圧力室と、前記矩形駆動波形で駆動され前記圧力室を膨張または圧縮する圧力発生手段と、を備え、前記矩形駆動波形が、前記圧力室を膨張させる第1電圧変化プロセスと、前記第1電圧変化プロセスの後で前記圧力室内に発生する圧力波の固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を更に膨張させる第2電圧変化プロセスと、 前記第2電圧変化プロセスの後で前記固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を圧縮し前記液滴を吐出させる第3電圧変化プロセスと、を有することを特徴とする。
上記構成の発明では、液滴を吐出する前のメニスカス引き込み量を小さく抑えることが可能となるため、、吐出される液滴の体積が過度に減少したり、液滴が長く糸を引く、いわゆる液滴の曳糸化を避けながら安価で単純な構成の液滴吐出ヘッド駆動方法とすることができる。
請求項2に記載の液滴吐出ヘッド駆動方法は、電圧レベルが3以上の矩形駆動波形で体積の異なる複数種類の液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、液滴を吐出させるために液を加圧する圧力室と、前記矩形駆動波形で駆動され前記圧力室を膨張または圧縮する圧力発生手段と、を備え、大きな体積の液滴を吐出する際の前記矩形駆動波形が、前記圧力室を膨張させる第1電圧変化プロセスと、前記第1電圧変化プロセスの後で前記圧力室内に発生する圧力波の固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を更に膨張させる第2電圧変化プロセスと、 前記第2電圧変化プロセスの後で前記固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を圧縮し前記液滴を吐出させる第3電圧変化プロセスと、を有することを特徴とする。
上記構成の発明では、液滴の体積を変えることによって着弾によるドット径を可変とする滴径変調方式において、大きな体積の液滴を吐出する際には吐出前にメニスカスの引き込み量を小さく抑えることが可能となるため、吐出される液滴の体積が小さくなる事態を避けながら安価で単純な構成の液滴吐出ヘッド駆動方法とすることができる。
請求項3に記載の液滴吐出ヘッド駆動方法は、前記第3電圧変化プロセスに替えて、前記第2電圧変化プロセスの後で前記固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を圧縮圧縮し前記液滴を吐出させる第3電圧変化プロセスと、前記第3電圧変化プロセスの後で前記固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を更に圧縮する第4電圧変化プロセスと、を有することを特徴とする。
上記構成の発明では、液滴を吐出する第3電圧変化プロセスの後で逆位相の波形を加えることで、液滴の吐出に伴う残響を打ち消すことができ、効果的な残響制御が可能となる。
請求項4に記載の液滴吐出ヘッド駆動方法は、電圧レベルが3であることを特徴とする。
上記構成の発明では、電圧レベルを3とすることで、電圧レベルが4以上の場合に比較して駆動回路のコストを低減することができる。
請求項5に記載の液滴吐出ヘッド駆動方法は、電圧変化に要する時間が前記固有周期の1/5以下であることを特徴とする。
上記構成の発明では、駆動波形の立ち上げ/立ち下げ時間を固有周期の1/5以下にすることで、小径の液滴を吐出するために用いる立ち上げ/立ち下げの急峻な駆動波形と共存が可能となり、広範な滴径変調が可能となる。
請求項6に記載の液滴吐出ヘッド駆動方法は、前記固有周期が5から20μsの間であることを特徴とする。
上記構成の発明では、圧電式インクジェット記録ヘッドに好適な固有周期とすることができる。
請求項7に記載の液滴吐出装置は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の駆動方法を用いたことを特徴とする。
上記構成の発明では、安価で幅広い滴径に対応した液滴吐出装置を提供することができる。
本発明は上記構成としたので、安価で幅広い滴径に対応した液滴吐出ヘッド駆動方法および液滴吐出装置とすることができた。
図1には、本発明の第1実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構造と駆動波形が示されている。
図1(a)は駆動波形を表し、縦軸は電圧、横軸は時間、またTcは圧力室の固有周期、trは駆動波形の立ち上げ/立ち下げ時間である。なお、本実施形態では、立ち上げ時間と立ち下げ時間を同一に設定したが、それぞれ異なる時間に設定してもかまわない。
図1(b)のように、ヘッド10には圧力室12が設けられ、圧力室12の壁を形成する振動板14が圧力室12を膨張/圧縮すると、圧力室12内部のインク18がノズル24からインク滴22となって吐出される。振動板14に設けられた圧力発生手段としての圧電素子16は図1(a)のような印加電圧パターン(駆動波形)によって変形し、図1(b)〜図1(e)のように振動板14を動かし、圧力室12を圧縮/膨張させる。
図1(a)は圧電素子16に印加されるパルスの例であり、縦軸は電圧、横軸は時間を表す。この場合、パルスは矩形波であり電圧はV0〜V2の3つの値しかとらず、駆動回路も単純な構成でよいのでコストも安く抑えることができる。なお、本実施形態ではV0=0Vに設定しているが、使用する電圧レベルが必ずしも0Vを含む必要はない。また、本実施形態ではV0〜V2の全てを正の電圧に設定しているが、負の電圧を含んでいてもかまわない。
まず図1(a)の駆動波形において、図1(c)→図1(d)に示すようにメニスカス20の引き込みが第1電圧変化プロセスP1と第2電圧変化プロセスP2によって行われる。
このとき、P1とP2の間には固有周期Tcの1/2の時間間隔が設けられているため、両電圧変化プロセスで発生した圧力波が互いに相殺し合うことにより、メニスカス20の引き込み量は図1(d)のように減少する。これによって、過剰なメニスカス20の引き込みに起因する滴体積減少が防止され、十分な滴体積をもつインク滴22を吐出することが可能となる。
図1(e)に示すインク滴22の吐出は、第3電圧変化プロセスP3によって行われる。この時、第2電圧変化プロセスP2と第3電圧変化プロセスP3の間には固有周期Tcの1/2の時間間隔が設けられているため、両電圧変化プロセスで発生した圧力波が重なり合い、メニスカス20の引き込み時とは逆に、吐出時に十分な強度の圧力波を発生させることができる。
このとき、固有周期Tcは5〜20μs程度であり、立ち上げ/立ち下げ時間trをTcの1/5以下に設定することにより、小滴吐出用波形との共存が可能となり、広範な滴径変調を実現することが可能となる。
図2には、本発明の第2実施形態に係る液滴吐出ヘッドの構造と駆動波形が示されている。
図2(a)は駆動波形を表し、縦軸は電圧、横軸は時間、またTcは圧力室の固有周期、trは駆動波形の立ち上げ/立ち下げ時間である。
図2(a)の駆動波形においても、図2(c)→図2(d)に示すように、メニスカス20の引き込みが第1電圧変化プロセスP1と第2電圧変化プロセスP2によって行われる。
このとき、P1とP2の間には固有周期Tcの1/2の時間間隔が設けられているため、両電圧変化プロセスで発生した圧力波が互いに相殺し合うことにより、メニスカス20の引き込み量は図2(d)のように減少する。これによって、過剰なメニスカス20の引き込みに起因する滴体積減少が防止され、十分な滴体積をもつインク滴22を吐出することが可能となる点は第1実施形態と同様である。
図2(e)に示すインク滴22の吐出は、第3電圧変化プロセスP3によって行われる。この時、第2電圧変化プロセスP2と第3電圧変化プロセスP3の間には固有周期Tcの1/2の時間間隔が設けられているため、両電圧変化プロセスで発生した圧力波が重なり合い、メニスカス20の引き込み時とは逆に、吐出時に十分な強度の圧力波を発生させることができる。
この後、第3電圧変化プロセスP3からTc/2の時間が経過した後に、第4電圧変化プロセスP4を設けることにより、両電圧変化プロセスで発生した圧力波が互いに相殺し合うことで吐出後に残存する残響を図2(f)に示すように有効に抑制することが可能となる。すなわち、メニスカス20の引き込みを抑制した際と同様、P3とP4に固有周期Tcの1/2の時間間隔が設けられているため、両プロセスで発生する圧力波が互いに相殺しあうため残響も効果的に抑制できる。
このとき、固有周期Tcは5〜20μs程度であり、立ち上げ/立ち下げ時間trをTcの1/5以下に設定することにより、小滴吐出用波形との共存が可能となり、広範な滴径変調を実現することが可能となる、第1実施形態の特徴は本実施形態においても同様である。
図3、図4には、本発明の第2実施形態に係る液滴吐出ヘッドの滴径ごとの駆動波形とメニスカスの振動速度変化が示されている。
図3(a)左は大滴吐出用の駆動波形を表し、縦軸は電圧、横軸は時間を表す。また右はメニスカス20近傍の液の速度の時間変化である。
同様に図3(b)は中滴吐出用の駆動波形、図3(c)は小滴吐出用の駆動波形、図3(d)はノズル内のインクを攪拌し、メニスカス部におけるインクの増粘現象を低減するためにノズルから液滴を吐出させないときに印加する予備波形である。
図4には大滴、中滴、小滴、予備波形における電圧の時間変化が示されている。
網掛けで表示したセルがインク滴22を吐出するタイミングであり、図3右側ではグラフの山に相当する。
図5、図6には、従来の2値矩形波を用いた液滴吐出ヘッドの滴径ごとの駆動波形とメニスカスの振動速度変化が示されている。
図5(a)左は大滴の駆動波形を表し、縦軸は電圧、横軸は時間を表す。また右はメニスカス近傍の液の速度の時間変化である。
同様に図5(b)は中滴吐出用の駆動波形、図3(c)は小滴吐出用の駆動波形、図3(d)は予備波形である。
図6には大滴、中滴、小滴、予備波形における電圧の時間変化が示されている。
網掛けで表示したセルがインク滴を吐出するタイミングであり、図5右側ではグラフの山に相当する。
特に図3と図5の比較において顕著であるように、本発明第2実施形態では大滴および中滴を吐出した後の残響の抑制効果が明らかである。
例えば図3(b)では、吐出(14.5μs)から35μs程度で残響がおさまっているのに比較して図5(b)では、吐出(7μs)から60μs後でもまだ残響はおさまっていない。これは、本発明の矩形駆動波形が従来の矩形波に比べて、残響抑制部の波形設計自由度が高く、適切な残響抑制を実現することが可能であるためである。このことから、従来の矩形波を用いた駆動波形に比較して本発明では吐出の間隔を短くし、高周波駆動によって印字速度をより速くすることが可能となる。
このとき、固有周期Tcは5〜20μs程度であり、駆動波形の立ち上げ/立ち下げ時間をTcの1/5以下に設定することにより、小滴吐出用波形との共存が可能となり、広範な滴径変調を実現することが可能となる。
すなわち、大滴吐出時の駆動波形では前述のように第1の立ち下げプロセスと第2の立ち下げプロセスの間には固有周期Tcの1/2の時間間隔が設けられているため、両電圧変化プロセスで発生した圧力波が互いに相殺し合うことにより、メニスカスの引き込み量は図2(d)のように減少する。これによって、過剰なメニスカスの引き込みに起因する滴体積減少が防止され、十分な滴体積をもつインク滴を吐出することが可能となる。
つまり本発明では電圧レベルが3以上あるため、上記のように立ち下げプロセスを2段階に設定し、圧力室を2段階に分けて膨張させることが可能となる。これによりメニスカスの引き込み量が減少し、大滴吐出が可能となる。
これに対して図3(c)のように、立ち下げプロセス(圧力室の膨張)を2段階に分けずに行なうことで敢えて液体積を減少させ、小さな液滴を吐出させることもできる。
また大滴吐出波形におけるインク滴の吐出時(立ち上げプロセス)には、立ち下げプロセスとの間に固有周期Tcの1/2の時間間隔が設けられているため、両電圧変化プロセスで発生した圧力波が重なり合い、メニスカスの引き込み時とは逆に、吐出時に十分な強度の圧力波を発生させることができる。これにより更に大きな滴体積をもつインク滴を吐出することが可能となる。
これに対して図3(b)、(c)のように立ち上げプロセス終了(圧力室の圧縮)と略同時に立ち下げプロセス(圧力室の膨張)を開始することで「引き打ち」を行ない、液体積の小さな液滴を吐出させることもできる。
この場合でも、立ち上げプロセス終了(圧力室の圧縮)からTc/2の時間が経過した後に、第2の立ち上げプロセスを設けることにより、両電圧変化プロセスで発生した圧力波が互いに相殺し合うことで吐出後に残存する残響を有効に抑制することが可能となる。
すなわち、メニスカスの引き込みを抑制した際と同様、両プロセスで発生する圧力波が互いに相殺しあうため残響も効果的に抑制できる。
上記のように、本発明で用いる電圧レベルが3以上の矩形駆動波形によって広範な滴径変調範囲を実現できる。
さらに、発明者が特開2003−165220で開示しているように、小滴吐出のための駆動波形においては立ち上げ/立ち下げ時間をなるべく小さく設定することが望ましい。すなわち、圧力室を急激な速度で圧縮、膨張させる電圧変化プロセスによってメニスカスが一旦圧力室側に引き込まれ、その後ノズル中央部に細い液柱が形成され、更に液柱を早期に分断することにより、ノズル径よりも小さな液滴を吐出させることが可能だからである。本発明においては、上記の電圧レベルが3以上の矩形駆動波形と併用することで更に広範な滴径変調範囲を実現できる。
図7、図8には、従来のアナログ形波を用いた液滴吐出ヘッドの滴径ごとの駆動波形とメニスカスの振動速度変化が示されている。
図7(a)左は大滴の駆動波形を表し、縦軸は電圧、横軸は時間を表す。また右はメニスカス近傍の液の速度の時間変化である。
同様に図7(b)は中滴吐出用の駆動波形、図3(c)は小滴吐出用の駆動波形、図3(d)は予備波形である。
図8には大滴、中滴、小滴、予備波形における電圧の時間変化が示されている。
網掛けで表示したセルがインク滴を吐出するタイミングであり、図7右側ではグラフの山に相当する。
図7、図8に示した従来のアナログ波形による駆動は、複雑な駆動波形を用いるために駆動回路のコストが本発明よりも高くなる欠点を持っている。
なお、本発明の第1および第2実施形態においてはインク滴を吐出する、いわゆるインクジェット記録ヘッドを例にとって説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば基板製造等のように液滴を吐出/記録する様々な用途に応用可能である。
また、前記圧力発生手段については圧電素子を例として挙げたが、本発明は特にこれに限定されず、形状記憶合金アクチュエータ等を用いてもよい。
さらにヘッドの構造なども例として挙げた実施形態に限定されず、例えばサイドシューター方式のヘッドとしてもよい。
本発明の第1形態に係る液滴吐出ヘッドの構造と駆動波形を示す図である。 本発明の第2形態に係る液滴吐出ヘッドの構造と駆動波形を示す図である。 本発明の第2形態に係る液滴吐出ヘッドの駆動波形と残響を示す図である。 本発明の第2形態に係る液滴吐出ヘッドの駆動波形を表す表である。 従来の矩形波による液滴吐出ヘッドの駆動波形と残響を示す図である。 従来の矩形波による液滴吐出ヘッドの駆動波形を表す表である。 従来のアナログ波形による液滴吐出ヘッドの駆動波形と残響を示す図である。 従来のアナログ波形による液滴吐出ヘッドの駆動波形を表す表である。
符号の説明
10 ヘッド
12 圧力室
14 振動板
16 圧電素子
18 インク
20 メニスカス
22 インク滴
24 ノズル

Claims (7)

  1. 電圧レベルが3以上の矩形駆動波形を用いる液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、
    液滴を吐出させるために液を加圧する圧力室と、
    前記矩形駆動波形で駆動され前記圧力室を膨張または圧縮する圧力発生手段と、
    を備え、
    前記矩形駆動波形が、
    前記圧力室を膨張させる第1電圧変化プロセスと、
    前記第1電圧変化プロセスの後で前記圧力室内に発生する圧力波の固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を更に膨張させる第2電圧変化プロセスと、
    前記第2電圧変化プロセスの後で前記固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を圧縮し前記液滴を吐出させる第3電圧変化プロセスと、
    を有することを特徴とする駆動方法。
  2. 電圧レベルが3以上の矩形駆動波形で体積の異なる複数種類の液滴を吐出させる液滴吐出ヘッドの駆動方法であって、
    液滴を吐出させるために液を加圧する圧力室と、
    前記矩形駆動波形で駆動され前記圧力室を膨張または圧縮する圧力発生手段と、
    を備え、
    大きな体積の液滴を吐出する際の前記矩形駆動波形が、
    前記圧力室を膨張させる第1電圧変化プロセスと、
    前記第1電圧変化プロセスの後で前記圧力室内に発生する圧力波の固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を更に膨張させる第2電圧変化プロセスと、
    前記第2電圧変化プロセスの後で前記固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を圧縮し前記液滴を吐出させる第3電圧変化プロセスと、
    を有することを特徴とする駆動方法。
  3. 前記第3電圧変化プロセスに替えて、
    前記第2電圧変化プロセスの後で前記固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を圧縮し前記液滴を吐出させる第3電圧変化プロセスと、
    前記第3電圧変化プロセスの後で前記固有周期の略1/2の時間が経過した直後に前記圧力室を更に圧縮させる第4電圧変化プロセスと、
    を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液滴吐出ヘッドの駆動方法。
  4. 電圧レベルが3であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドの駆動方法。
  5. 電圧変化に要する時間が前記固有周期の1/5以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドの駆動方法。
  6. 前記固有周期が5から20μsの間であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドの駆動方法。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の駆動方法を用いたことを特徴とする液滴吐出装置。
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