JP4491653B2 - 燃料電池システム及びその発電方法 - Google Patents

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Description

本発明は、改質器において改質用燃料から水素含有改質ガスを生成し、燃料電池において水素含有改質ガス中の水素を利用して発電を行う燃料電池システムに関する。
炭化水素又はアルコール類等の改質用燃料を利用して発電を行う燃料電池システムは、上記改質用燃料から水素を含有する改質ガスを生成する改質器と、上記改質ガスから高純度の水素を取り出すための水素分離膜装置と、水素を水素プロトンの状態にし酸素と反応させて発電を行う燃料電池とを備えている。上記改質器は、例えば、改質用燃料と水とによる水蒸気改質反応及び改質用燃料と酸素とによる部分酸化反応等を行って、上記改質ガスを生成している。また、上記水素分離膜装置は、パラジウム等からなる水素分離膜を備えており、この水素分離膜は水素のみを透過させる性質を持っている。また、上記燃料電池は、上記水素分離膜を透過した水素が供給されるアノード流路と、空気等が供給されるカソード流路と、これらの流路の間に配設されたプロトン伝導体(電解質)とを有している。
そして、上記燃料電池システムにおいては、アノード流路に供給した水素を水素プロトンの状態にして上記プロトン伝導体を透過させ、カソード流路において、この水素プロトンと空気中の酸素とを反応させて水を生成しながら発電を行っている。このような燃料電池システムとしては、例えば、下記特許文献1、2に示すものがある。
ところで、上記カソード流路から排出されるカソードオフガス中には、上記水素プロトンと酸素との反応により生成された水や、上記水素プロトンとの反応に使用されなかった酸素等が含まれている。そのため、特許文献1においては、上記カソードオフガスを上記改質器における各反応に利用している。また、上記アノード流路から排出されるアノードオフガス中には、上記プロトン伝導体を透過しなかった水素や、上記改質器から送られた水等が含まれている。そのため、特許文献2においては、上記アノードオフガスを上記改質器における改質反応に利用している。
また、上記燃料電池の種類としては、例えば、上記プロトン伝導体に固体高分子膜を用いた固体高分子膜型燃料電池、プロトン伝導体に炭化ケイ素にリン酸を含浸させたものを用いたリン酸型燃料電池等がある。そして、上記改質器においては、炭素の析出を抑制するために例えば400℃以上の高温で反応が行われる一方、上記各燃料電池の作動温度は、上記プロトン伝導体に溶液を含浸させて使用する性質上、固体高分子膜型燃料電池では20〜120℃ぐらいであり、リン酸型燃料電池では120〜210℃ぐらいである。
したがって、上記従来の燃料電池システムにおいては、上記改質器により生成した改質ガスの温度及び上記水素分離膜を透過した水素の温度が、燃料電池に供給する水素の温度よりも大幅に高く、改質ガス又は水素の温度を燃料電池に供給するまでに大幅に低下させる必要がある。
そして、特許文献1においては、熱交換器により、上記改質器において生成した改質ガスとカソードオフガスとの熱交換を行い、改質ガスからカソードオフガスに熱量を与えると共にこの改質ガスの温度を低下させており、また、他の熱交換器により、上記水素分離膜を透過した水素の温度をさらに低下させてから、これを燃料電池に供給している。
また、特許文献2においては、水素分離膜を透過した水素を凝縮器を通過させることにより、この水素の温度を低下させてから、これを燃料電池に供給している。
このように、上記従来の燃料電池システムにおいては、燃料電池に供給するための水素の温度を意図的に低下させており、燃料電池におけるカソード流路から排出されるカソードオフガスの熱量を改質器に利用することはできない。また、上記熱交換器又は上記凝縮器等を用いていることにより、エネルギーロスがあるだけでなく、上記燃料電池システムの構造が複雑になってしまう。
さらに、上記固体高分子膜型燃料電池及び上記リン酸型燃料電池は、上記のごとく上記プロトン伝導体に溶液を含浸させて使用するものである。そのため、これらの燃料電池においては、上記カソード流路において上記水素プロトンと上記空気中の酸素とが反応して生成された水は、アノード流路とカソード流路との間の水分量の差に起因するバックリフュージョンにより上記プロトン伝導体内を移動して上記アノード流路まで流れ込むことになる。そして、このアノード流路に流れ込んだ水は、飽和蒸気圧に依存した気化が発生することにより、アノード流路から排出されてしまう。
そのため、上記カソード流路から上記燃料電池の発電により生成された水の全量を回収することができず、この全量の水を利用して、上記改質器に供給する水分量を調整することはできない。
また、上記全量の水を回収することができないため、上記従来の燃料電池システムは、上記改質器における反応に必要な水が不足することがほとんどである。そのため、従来の燃料電池システムにおいて、改質器に十分な水を供給し安定した運転を行うためには、改質器に水を追加して供給するか、上記カソードオフガス中に含まれる水を濃縮して改質器に供給する必要が生じてしまう。
また、上記従来の燃料電池システムにおいては、上記プロトン伝導体内の成分が気化し、これがカソード流路内の水に溶出してしまうおそれがある。例えば、上記固体高分子膜型燃料電池においてはフッ素系の成分が水に溶出するおそれがあり、上記リン酸型燃料電池においてはリン酸が水に溶出するおそれがある。そのため、上記改質器に送るカソードオフガス中の水の純度が低下し、上記改質器内における改質触媒には、上記気化したプロトン伝導体内の成分が吸着されるなどして起こる被毒の問題を生じてしまうおそれがある。
特開2003−151599号公報 特開2001−223017号公報
発明が解決しようとする課題
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、燃料電池システムの構造を簡単にすることができ、カソード流路から生成水の全量を回収することができると共に、カソードオフガスが有する残存酸素と高温の熱エネルギーとを利用して、エネルギー効率を一層向上させることができる燃料電池システム及びその発電方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、改質用燃料から水素を含有する水素含有改質ガスを生成する改質反応流路を有する改質器と、上記水素含有改質ガスを利用して発電を行う燃料電池とを備えた燃料電池システムにおいて、
上記燃料電池は、上記改質反応流路から上記水素含有改質ガスが供給されるアノード流路と、酸素含有ガスが供給されるカソード流路と、該カソード流路と上記アノード流路との間に配設された電解質体とを有しており、
上記電解質体は、上記アノード流路に供給された上記水素含有改質ガス中の水素を透過させるための水素分離金属層と、該水素分離金属層を透過させた上記水素を水素プロトンの状態にして透過させて上記カソード流路に到達させるためのセラミックスからなるプロトン伝導体層とを積層してなり、
上記燃料電池の上記カソード流路には、該カソード流路から排出されるカソードオフガスを上記改質器の上記改質反応流路に送るためのカソードオフガスラインが接続されていることを特徴とする燃料電池システムにある(請求項1)。
本発明の燃料電池システムは、上記水素分離金属層と上記プロトン伝導体層とを積層してなる電解質体を備えた燃料電池を有している。そして、本発明の燃料電池システムにおいては、上記プロトン伝導体層がセラミックスからなり、このプロトン伝導体層は水分を含浸させずに用いることができるため、上記燃料電池を、例えば300〜600℃の高温状態で作動させることができる。そのため、上記改質器から上記水素含有改質ガスを上記燃料電池に直接供給することができる。
また、上記カソード流路から排出されるカソードオフガスは、上記燃料電池の作動温度に近い高温の状態で上記改質器に直接送ることができる。そのため、上記燃料電池システムにおいては、改質器において水素含有改質ガスを生成する温度と、燃料電池における作動温度とをかなり近づけることができる。
ところで、上記燃料電池のカソード流路においては、このカソード流路に供給した酸素含有ガス中の酸素と、上記アノード流路から上記電解質体を通過して上記カソード流路に供給された水素プロトン(H、水素イオンともいう。)とが反応し、水が生成される。そして、上記反応を行うと共に上記電解質体に形成したアノード電極とカソード電極との間から電力を取り出すことにより、上記燃料電池システムは発電を行うことができる。
そして、上記カソード流路において反応が行われた後に、このカソード流路から排出されるカソードオフガスは、上記反応に使用されなかった酸素(残存酸素)と、上記反応によって生成された水(生成水)と、上記燃料電池の高温作動による熱量とを有している。
そして、上記燃料電池のカソード流路における上記生成水は、例えば300〜600℃の高温の水蒸気となっており、この生成水は、上記プロトン伝導体層に含浸されることがほとんどなく、また、上記水素分離金属層が水素のみを透過させる性質を有することにより、上記生成水は、カソード流路からアノード流路へと通過してしまうことがない。そのため、上記カソード流路から上記カソードオフガスラインを介して、上記生成水の全量を回収することができる。
よって、本発明においては、上記改質器の改質反応流路における反応に必要な水を、上記燃料電池の発電により生じた生成水を含むカソードオフガスから容易に確保することができ、上記改質反応流路には十分な量の水を供給することができる。また、本発明においては、上記カソードオフガス中の全量の生成水を利用して、上記改質器の改質反応流路に供給する水分量を調整することができる。
そのため、燃料電池システムの運転条件の設定が容易になり、燃料電池システムの運転を容易に安定させることができる。
また、上記燃料電池においては、上記プロトン伝導体層を乾燥させた状態で使用するため、プロトン伝導体層内の成分が気化し、これがカソード流路内における上記生成水に溶出してしまうことがない。そのため、上記改質器に送るカソードオフガス中の上記生成水の純度を低下させてしまうことがなく、例えば、上記改質器の改質反応流路に改質触媒を配置した際には、この改質触媒に被毒等の問題が生じることがない。
そして、本発明においては、上記改質器において、上記改質用燃料と上記カソードオフガスとを反応させて上記水素含有改質ガスを生成するときには、改質器においては、カソードオフガスが有する上記残存酸素、上記十分な量の生成水を利用することができるだけでなく、カソードオフガスが有する高温の熱エネルギーも利用することができる。そのため、改質器においては、上記改質用燃料と、上記高温の熱エネルギーを有するカソードオフガスとを反応させて上記水素含有改質ガスを生成することができ、この改質器におけるエネルギー効率を向上させることができる。
また、本発明においては、上記のごとく改質器において水素含有改質ガスを生成する温度と燃料電池における作動温度とをかなり近づけることができる。そのため、本発明においては、改質器と燃料電池との間に、これらにおける各温度の違いから必要となる熱交換器や凝縮器等を設ける必要がない。そのため、これらを用いたことによるエネルギーロスが生ずることがなく、また、燃料電池システムの構造を簡単にすることができる。
それ故、本発明によれば、燃料電池システムの構造を簡単にすることができ、カソード流路から生成水の全量を回収できると共に、カソードオフガスが有する高温の熱エネルギーを利用して、燃料電池システムのエネルギー効率を一層向上させることができる。
なお、本発明の燃料電池システム以外に、900〜1000℃ぐらいの高温で作動する固体酸化物型燃料電池(SOFC)がある。この固体酸化物型燃料電池によれば、電解質を介してアノード流路とカソード流路との間を水が通過するバックリフュージョンの問題が発生しない。
しかし、固体酸化物型燃料電池は、アノード流路に供給した酸素を、酸化物イオン伝導体を透過させ酸化物イオンの状態にしてカソード流路に移動させ、水素と反応させて発電を行うものである。
そのため、固体酸化物型燃料電池は、本発明のように上記水素分離金属層と上記プロトン伝導体層とを積層した電解質体を有する燃料電池の構成とは全く異なるものである。また、固体酸化物型燃料電池においては、発電の際に生成される水は、アノード流路において生成されるため、上記カソードオフガス中の全量の生成水を回収することはできない。
第2の発明は、改質用燃料から水素を含有する水素含有改質ガスを生成する改質反応流路を有する改質器と、上記水素含有改質ガスを利用して発電を行う燃料電池とを備え、該燃料電池は、上記改質反応流路から上記水素含有改質ガスが供給されるアノード流路と、酸素含有ガスが供給されるカソード流路と、該カソード流路と上記アノード流路との間に配設された電解質体とを有しており、該電解質体は、上記アノード流路に供給された上記水素含有改質ガス中の水素を透過させるための水素分離金属層と、該水素分離金属層を透過させた上記水素を水素プロトンの状態にして透過させて上記カソード流路に到達させるためのセラミックスからなるプロトン伝導体層とを積層してなる燃料電池システムの発電方法において、
上記改質反応流路において生成した上記水素含有改質ガスを、上記アノード流路に供給し、上記水素含有改質ガス中の水素を上記アノード流路から上記水素分離金属層を透過させた後、水素プロトンの状態にして上記プロトン伝導体層を透過させて上記カソード流路まで到達させ、該カソード流路において、上記水素プロトンと上記酸素含有ガス中の酸素とを反応させて上記発電を行い、
かつ、上記カソード流路から排出されるカソードオフガスを上記改質反応流路に送り、該改質反応流路において、上記改質用燃料と上記カソードオフガスとを反応させて上記水素含有改質ガスを生成することを特徴とする燃料電池システムの発電方法にある(請求項22)。
本発明の燃料電池システムの発電方法は、上記発明と同様に、上記水素分離金属層と上記プロトン伝導体層とを積層してなる電解質体を備えた燃料電池を用いて、この燃料電池を、例えば300〜600℃の高温状態で作動させて発電を行うものである。
そして、上記発明と同様に、上記改質器においては、上記残存酸素、上記十分な量の生成水及び上記高温の熱エネルギーを有するカソードオフガスと、上記改質用燃料とを反応させて上記水素含有改質ガスを生成することができる。
それ故、本発明によれば、カソードオフガスが有する高温の熱エネルギーを有効に利用して発電を行うことができ、燃料電池システムにおけるエネルギー効率を一層向上させることができる。
図1は、実施例1における、燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図2は、実施例1における、燃料電池の構成を示す説明図である。
図3は、実施例1における、他の燃料電池システ厶の構成を示す説明図である。
図4は、実施例1における、他の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図5は、実施例2における、カソードオフガスラインに酸素分離膜体を配設した場合の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図6は、実施例2における、カソードオフガスラインに酸素分離膜体を配設した場合の他の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図7は、実施例2における、カソードオフガスラインに酸素分離膜体を配設した場合の他の燃料電池システムの構成を示す説明図である。。
図8は、実施例2における、カソードオフガスラインに酸素分離膜体を配設した場合の他の燃料電池システムの構成を示す説明図である。。
図9は、実施例3における、カソードオフガスラインに酸素含有冷媒ガスを混流させる場合の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図10は、実施例3における、カソードオフガスラインに冷媒オフガスを混流させる場合の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図11は、実施例3における、カソードオフガスラインに空気を混流させる場合の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図12は、実施例3における、カソードオフガスラインに改質用燃料を混流させる場合の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図13は、実施例4における、カソードオフガスラインにアノードオフガスを混流させる場合の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図14は、実施例4における、カソードオフガスラインに水素含有改質ガスを混流させる場合の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図15は、実施例4における、カソードオフガスラインに水素を混流させる場合の燃料電池システ厶の構成を示す説明図である。
図16は、実施例5における、改質用燃料が供給される混合器にカソードオフガスラインとAirラインを接続する場合の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図17は、実施例5における、改質用燃料が供給される混合器にカソードオフガスラインとAirラインを接続すると共に水蒸気ラインを接続する場合の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
図18は、実施例5における、改質用燃料が供給される混合器にカソードオフガスラインとAirラインを接続すると共にカソードオフガスを直接改質器に供給する場合の燃料電池システムの構成を示す説明図である。
上述した第1、第2の発明における好ましい実施の形態につき説明する。
上記第1、第2の発明においては、上記カソード流路から排出されるカソードオフガスは、そのすべてを上記カソードオフガスラインを経由させて上記改質器に送ることができるだけでなく、その一部だけを改質器に送ることもできる。そして、改質器に送るカソードオフガスの流量は、改質器における反応に必要な流量となるよう適宜調整することができる。
また、上記改質器の改質反応流路においては、例えば、改質用燃料と水とから水素及び一酸化炭素等を生成する水蒸気改質反応と、改質用燃料の一部と酸素とを燃焼させて、水及び一酸化炭素等を生成する部分酸化反応とを行うことができる。そして、水蒸気改質反応により水素を生成する一方、この水蒸気改質反応は吸熱反応であるため、上記部分酸化反応としての発熱反応を行って、改質器における反応温度を高く維持することができる。
また、上記改質用燃料は、例えば、炭化水素燃料又はアルコール燃料等とすることができる。上記炭化水素燃料としては、例えば、メタン、エタン等の燃料ガス、プロパン、ブタン等の液化石油ガス、オクタン等のガソリンがある。また、上記アルコール燃料としては、例えば、メタノール、エタノール等がある。
また、上記第1の発明においては、上記カソードオフガスラインは、上記カソードオフガスと上記改質用燃料のみを混合する混合器、または、上記カソードオフガスと上記改質用燃料と水蒸気とのみを混合する混合器を介さずに、上記カソードオフガスを上記改質反応器流路に送ることが好ましい(請求項2)。
即ち、上記第1の発明においては、カソードオフガスラインが上記カソオードオフガスを混合器を介さずに上記改質反応器流路に送る態様の他に、カソードオフガスを混合器を介して上記改質反応器流路に送る態様が含まれるが、本発明においては、混合器を介さずにカソードオフガスを改質反応器流路に送る態様、及び、改質器への供給に混合器を用いる場合には、カソードオフガス及び上記改質用燃料、若しくは、カソードオフガス、改質用燃料及び水蒸気、以外に、例えば、空気、アノードオフガス及び改質器の排気EGRガス等を混合する混合器にカソードオフガスラインを接続する態様が好ましい。
カソードオフガスラインが上記カソオードオフガスを混合器を介さずに上記改質反応器流路に送る態様の場合には、配管等の態様を簡易にすることができるとともに、他の装置を介することによるエネルギーのロスを低減できる。
また、カソードオフガス及び上記改質用燃料、若しくは、カソードオフガス、改質用燃料及び水蒸気、以外に、例えば、空気、アノードオフガス及び改質器の排気EGRガス等を混合する混合器にカソードオフガスラインを接続する場合には、カソードオフガス中の酸素量が不足する場合であっても、例えば、空気ラインから空気を、混合器を介して改質器に供給して部分酸化に必要な酸素を確保したり、アノードオフガスや排気EGRガスを、混合器を介して改質用燃料等と共に改質器に供給して、水素、熱及び改質用燃料の使用効率や熱効率を高めたりすることができる。そのため、改質器における反応効率や燃料等の使用効率を向上させることができ、燃料電池システムにおけるエネルギー効率を一層向上させることができる。
また、上記第1の発明においては、上記改質器は、上記改質反応流路に隣接形成され燃焼を行って該改質反応流路を加熱する加熱流路を有していることが好ましい(請求項3)。
この場合には、上記改質器に上記改質反応流路と上記加熱流路とを形成することにより、上記改質器において行う上記部分酸化反応の割合を少なくすることができる。そのため、上記改質反応流路においては、上記改質用燃料を上記水素等を生成する水蒸気改質反応にできるだけ多く用いることができ、改質器への改質用燃料の供給量を少なくすることにより、改質器におけるエネルギー効率を向上させることができる。そのため、燃料電池システムにおけるエネルギー効率を一層向上させることができる。
また、上記燃料電池の上記アノード流路には、該アノード流路から排出されるアノードオフガスを上記加熱流路に送るためのアノードオフガスラインが接続されていることが好ましい(請求項4)。
ところで、上記アノード流路から排出されるアノードオフガスは、上記電解質体における水素分離金属層を透過せずに排出される水素及び上記水素含有改質ガス中に含まれる水素以外の物質(特に、一酸化炭素、メタン等の可燃性物質)を有しており、かつ燃料電池の高温作動による熱量を有している。
そのため、上記アノード流路から上記アノードオフガスラインを介して上記加熱流路に上記アノードオフガスを送ったときには、加熱流路においては、アノードオフガスが有する水素及び上記可燃性物質等を燃焼に利用することができるだけでなく、アノードオフガスが有する高温の熱エネルギーを利用して燃焼を行うことができる。また、上記改質反応流路においては、上記カソードオフガスが有する高温の熱エネルギーを利用して、上記水素含有改質ガスの生成を行うことができる。そのため、上記改質器におけるエネルギー効率を一層向上させることができ、上記燃料電池システ厶のエネルギー効率を一層向上させることができる。
また、上記燃料電池は、該燃料電池を冷却するための酸素含有冷媒ガスが供給される冷媒流路を有していることが好ましい(請求項5)。
この場合には、上記燃料電池の冷媒流路への上記酸素含有冷媒ガスの供給量を調整して、燃料電池における温度を所定の温度範囲内に維持することができる。
また、上記燃料電池の上記冷媒流路には、該冷媒流路から排出される冷媒オフガスを上記加熱流路に送るための冷媒オフガスラインが接続されていることが好ましい(請求項6)。
ところで、上記冷媒流路から排出される冷媒オフガスは、上記酸素含有冷媒ガス中に含まれる酸素を有しており、かつ上記燃料電池を通過して加熱された熱量を有している。
そのため、上記アノード流路から上記アノードオフガスラインを介して上記加熱流路に上記アノードオフガスを送り、また、上記冷媒流路から上記冷媒オフガスラインを介して上記加熱流路に上記冷媒オフガスを送ったときには、加熱流路においては、アノードオフガスが有する水素と冷媒オフガスが有する酸素とを燃焼させることができるだけでなく、アノードオフガス及び冷媒オフガスがそれぞれ有する高温の熱エネルギーを利用して燃焼を行うことができる。そのため、上記改質器におけるエネルギー効率を一層向上させることができ、上記燃料電池システムのエネルギー効率を一層向上させることができる。
また、上記カソード流路から排出されるカソードオフガスは、そのすべてを上記カソードオフガスラインを経由して上記改質反応流路に送ることができるだけでなく、その一部だけを改質反応流路に送ることもできる。そして、改質反応流路に送るカソードオフガスの流量は、改質反応流路における反応に必要な流量となるよう適宜調整することができる。
また、上記アノードオフガス及び上記冷媒オフガスについても同様に、それらのすべてを上記アノードオフガスライン又は上記冷媒オフガスラインを経由して上記加熱流路に送ることができるだけでなく、それらの一部だけを上記加熱流路に送ることもできる。そして、加熱流路に送るアノードオフガスの流量又は冷媒オフガスの流量は、加熱流路における燃焼に必要な流量となるよう適宜調整することができる。
また、上記カソードオフガスラインには、排気用三方調整弁が配設されており、上記燃料電池システムは、上記排気用三方調整弁を介して、上記カソードオフガスの一部を排気すると共に、残部を上記改質反応流路に送るよう構成されていることが好ましい(請求項7)。
この場合には、上記排気用三方調整弁により、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量、すなわち改質反応流路に送る水分量及び酸素量を調整することができる。
ところで、上記アノード流路への上記水素含有ガスの流量、上記カソード流路への上記酸素含有ガスの流量等が変化し、上記カソード流路における水素プロトンの量に対する理論空気量の比率(カソードストイキ)が変化したときには、上記水素プロトンとの反応に使用されなかったカソードオフガス中の残存酸素の量も変化する。このとき、特に、この残存酸素の量が、上記改質反応流路に必要な酸素量よりも多いときには、上記排気用三方調整弁を介してカソードオフガスの一部を排気することにより、改質反応流路に送るカソードオフガスの流量を減少させることができる。これにより、改質反応流路に送るカソードオフガス中の残存酸素の量を適切な量に維持することができる。
なお、上記カソードストイキを算出する際の理論空気量は、上記酸素含有ガスに空気以外のものを用いる場合には、酸素含有ガスを空気に換算した量とすることができる。
また、上記燃料電池システムにおいては、上記アノード流路への上記水素含有ガスの流量、上記カソード流路への上記酸素含有ガスの流量等を変化させて、上記カソードストイキを意識的に変化させることができる。このときには、上記カソードオフガス中における上記水素プロトンと酸素との反応による上記生成水の量と、上記残存酸素の量との比率を調整することができる。そして、このときでも、上記排気用三方調整弁を介してカソードオフガスの一部を排気することにより、上記改質反応流路に送るカソードオフガス中の残存酸素の量を適切な量に維持することができる。
また、上記カソードオフガスラインには、供給用三方調整弁が配設されており、上記燃料電池システムは、上記供給用三方調整弁を介して、上記カソードオフガスの一部を上記加熱流路に送ると共に、残部を上記改質反応流路に送るよう構成することもできる(請求項8)。
この場合には、上記カソードオフガスの一部を上記加熱流路において燃焼を行うために利用することができ、また、カソードオフガスの残部を上記改質反応流路において反応を行うために利用することができる。これにより、上記改質反応流路において利用しないカソードオフガスのすべてを排気することなく上記加熱流路において利用して、上記燃料電池システムにおけるエネルギー効率を一層向上させることができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、改質反応流路に送るカソードオフガスの流量を減少させることもできる。また、この場合にも、上記カソードストイキを意識的に変化させて、上記カソードオフガス中における上記生成水の量と、上記残存酸素の量との比率を調整することもできる。
また、上記カソードオフガスラインには、再供給用三方調整弁が配設されており、上記燃料電池システムは、上記再供給用三方調整弁を介して、上記カソードオフガスの一部を上記カソード流路に再供給すると共に、残部を上記改質反応流路に送るよう構成することもできる(請求項9)。
この場合には、上記カソードオフガスの一部を上記カソード流路に再供給することにより、カソード流路に供給する上記酸素含有ガス中の酸素濃度を意図的に減少させて調整することができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量を減少させることができる。そして、この場合には、排気用三方調整弁における排気量を調整して上記改質反応流路に送る水分量を決定し、上記再供給用三方調整弁によるカソード流路への再供給量を調整して上記改質反応流路に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、この場合にも、上記カソードストイキを意識的に変化させることによっても、上記改質反応流路に送る水分量と酸素量との比率を調整することもできる。
また、上記カソードオフガスラインには、酸素分離膜体が配設されており、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガス中の酸素の一部を上記酸素分離膜体を透過させて排気するよう構成することもできる(請求項10)。
この場合には、上記酸素分離膜体を介してカソードオフガス中の酸素の一部を排気することにより、カソードオフガス中の残存酸素の量を減少させて、改質反応流路に送るカソードオフガス中の残存酸素の量を適切な量に維持することができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量を減少させることができる。そして、この場合には、排気用三方調整弁における排気量を調整して上記改質反応流路に送る水分量を決定し、上記酸素分離膜体による酸素の排気量を調整して上記改質反応流路に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記カソードオフガスラインには、酸素分離膜体が配設されており、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガス中の酸素の一部を上記酸素分離膜体を透過させて上記カソード流路に再供給するよう構成することもできる(請求項11)。
この場合にも、上記酸素分離膜体により改質反応流路に送るカソードオフガス中の残存酸素の量を減少させて、この残存酸素の量を適切な量に維持することができる。
また、この場合には、上記カソードオフガス中の酸素の一部を上記カソード流路に再供給することにより、カソード流路に供給する上記酸素含有ガス中の酸素量を増加させることができ、上記燃料電池における反応に必要な酸素量を容易に確保することができる。そのため、上記カソードストイキは適切な比率に維持したまま、カソード流路に供給する酸素含有ガスの流量を減少させることもできる。
また、この場合にも、排気用三方調整弁における排気量を調整して上記改質反応流路に送る水分量を決定し、上記酸素分離膜体を透過させる酸素量を調整して上記改質反応流路に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記カソードオフガスラインには、酸素分離膜体が配設されており、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガス中の酸素の一部を上記酸素分離膜体を透過させて上記加熱流路に送るよう構成することもできる(請求項12)。
この場合にも、上記酸素分離膜体により改質反応流路に送るカソードオフガス中の残存酸素の量を減少させて、この残存酸素の量を適切な量に維持することができる。
また、この場合には、上記酸素分離膜体を介して得られたカソードオフガス中の酸素を上記加熱流路において燃焼を行うために利用することができる。これにより、上記改質反応流路において利用しないカソードオフガス中の酸素を上記加熱流路において有効に利用することができ、上記燃料電池システムにおけるエネルギー効率を一層向上させることができる。
また、この場合にも、排気用三方調整弁における排気量を調整して上記改質反応流路に送る水分量を決定し、上記酸素分離膜体を透過させる酸素量を調整して上記改質反応流路に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記カソードオフガスラインには、酸素分離膜体が配設されており、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガス中の酸素の一部を上記酸素分離膜体を透過させて酸素バッファに貯蔵するよう構成することもできる(請求項13)。
この場合にも、上記酸素分離膜体により改質反応流路に送るカソードオフガス中の残存酸素の量を減少させて、この残存酸素の量を適切な量に維持することができる。
また、この場合には、上記改質反応流路において利用しないカソードオフガス中の酸素は、上記酸素バッファに貯蔵しておくことができる。そして、例えば、上記改質反応流路に必要な酸素量を増加したいときに、この改質反応流路に上記酸素バッファから酸素を供給することができる。
また、この場合にも、排気用三方調整弁における排気量を調整して上記改質反応流路に送る水分量を決定し、上記酸素分離膜体を透過させる酸素量を調整して上記改質反応流路に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガスラインに上記酸素含有冷媒ガスの一部を混流させるよう構成されていることが好ましい(請求項14)。
この場合は、特に、上記カソードオフガス中の残存酸素の量が上記改質反応流路に必要な酸素量よりも少ないときに、この改質反応流路に上記酸素含有冷媒ガスの一部を混流させたカソードオフガスを供給することにより、改質反応流路において利用するカソードオフガス中の酸素量を増加させることができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量を減少させることができる。そして、この場合には、排気用三方調整弁における排気量を調整して上記改質反応流路に送る水分量を決定し、上記酸素含有冷媒ガスの混流量を調整して上記改質反応流路に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガスラインに上記冷媒オフガスの一部を混流させるよう構成することもできる(請求項15)。
この場合には、上記改質反応流路に、上記燃料電池内を通過して加熱された状態の冷媒オフガスの一部を混流させたカソードオフガスを供給することができる。そのため、改質反応流路において利用するカソードオフガスの温度をほとんど低下させることなく、このカソードオフガス中の酸素量を増加させることができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量を減少させることができる。そして、この場合には、排気用三方調整弁における排気量を調整して上記改質反応流路に送る水分量を決定し、上記冷媒オフガスの混流量を調整して上記改質反応流路に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガスラインに空気を混流させるよう構成することもできる(請求項16)。
この場合は、特に、上記カソードオフガス中の残存酸素の量が上記改質反応流路に必要な酸素量よりも少ないときに、上記カソードオフガスに空気を混合させることにより、改質反応流路において利用するカソードオフガス中の酸素量を増加させることができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量を減少させることができる。そして、この場合には、排気用三方調整弁における排気量を調整して上記改質反応流路に送る水分量を決定し、上記空気の混流量を調整して上記改質反応流路に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガスラインに酸素を混流させるよう構成することもできる(請求項17)。
この場合は、特に、上記カソードオフガス中の残存酸素の量が上記改質反応流路に必要な酸素量よりも少ないときに、上記カソードオフガスに酸素を混合させることにより、改質反応流路において利用するカソードオフガス中の酸素量を一層効果的に増加させることができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量を減少させることができる。そして、この場合には、排気用三方調整弁における排気量を調整して上記改質反応流路に送る水分量を決定し、上記酸素の混流量を調整して上記改質反応流路に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガスラインに改質用燃料を混流させるよう構成することもできる(請求項18)。
この場合には、上記カソードオフガスラインにおいて、上記改質用燃料と上記カソードオフガス中の残存酸素とを燃焼させることができる。そして、この燃焼により、カソードオフガス中の酸素量を減少させると共に、カソードオフガス中の水分量を増加させることができる。そのため、上記改質反応流路には、上記水分量に対する上記酸素量が少なくなるように調整したカソードオフガスを送ることができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量を減少させることができる。そして、この場合には、排気用三方調整弁における排気量の調整と、上記改質用燃料の混流量の調整とにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガスラインに上記アノードオフガスの一部を混流させるよう構成することもできる(請求項19)。
この場合には、上記カソードオフガスラインにおいて、上記アノードオフガス中の水素と上記カソードオフガス中の残存酸素とを燃焼させることができる。そして、この燃焼により、カソードオフガス中の酸素量を減少させると共に、カソードオフガス中の水分量を増加させることができる。また、この場合には、上記カソードオフガスラインにおいて、上記カソードオフガスに上記アノードオフガス中の水を混合させて、カソードオフガス中の水分量を増加させることもできる。
そのため、上記改質反応流路には、上記水分量に対する上記酸素量が少なくなるように調整したカソードオフガスを送ることができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量を減少させることができる。そして、この場合には、排気用三方調整弁における排気量の調整と、上記アノードオフガスの混流量の調整とにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガスラインに上記水素含有改質ガスの一部を混流させるよう構成することもできる(請求項20)。
この場合には、上記カソードオフガスラインにおいて、上記水素含有改質ガス中の水素と上記カソードオフガス中の酸素とを燃焼させることができる。そして、この燃焼により、カソードオフガス中の酸素量を減少させると共に、カソードオフガス中の水分量を増加させることができる。そのため、上記改質反応流路には、上記水分量に対する上記酸素量が少なくなるように調整したカソードオフガスを送ることができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量を減少させることができる。そして、この場合には、排気用三方調整弁における排気量の調整と、上記水素含有改質ガスの混流量の調整とにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、この場合には、上記水素含有改質ガスの一部を再び上記改質反応流路に供給することになり、改質反応流路において生成する水素含有改質ガス中の水素濃度を増加させることもできる。
また、上記燃料電池システムは、上記カソードオフガスラインに水素を混流させるよう構成することもできる(請求項21)。
この場合には、上記カソードオフガスラインにおいて、上記水素と上記カソードオフガス中の酸素とを燃焼させることができる。そして、この燃焼により、カソードオフガス中の酸素量を減少させると共に、カソードオフガス中の水分量を増加させることができる。そのため、上記改質反応流路には、上記水分量に対する上記酸素量が少なくなるように調整したカソードオフガスを送ることができる。
また、この場合にも、上記排気用三方調整弁を使用することにより、上記改質反応流路に送る上記カソードオフガスの流量を減少させることができる。そして、この場合には、排気用三方調整弁における排気量の調整と、上記水素の混流量の調整とにより、改質反応流路に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、この場合には、上記改質反応流路にカソードオフガスを供給するだけでなく水素も供給することができ、改質反応流路において生成する水素含有改質ガス中の水素濃度を一層増加させることができる。
また、上記第2の発明においては、上記カソードオフガスラインは、上記カソードオフガスと上記改質用燃料のみを混合する混合器、または、上記カソードオフガスと上記改質用燃料と水蒸気とのみを混合する混合器を介さずに、上記カソードオフガスを上記改質反応器流路に送ることが好ましい(請求項22)。
即ち、上記第2の発明においては、カソードオフガスラインが上記カソオードオフガスを混合器を介さずに上記改質反応器流路に送る態様の他に、カソードオフガスを混合器を介して上記改質反応器流路に送る態様が含まれるが、本発明においては、混合器を介さずにカソードオフガスを改質反応器流路に送る態様、及び、改質器への供給に混合器を用いる場合には、カソードオフガス及び上記改質用燃料、若しくは、カソードオフガス、改質用燃料及び水蒸気、以外に、例えば、空気、アノードオフガス及び改質器の排気EGRガス等を混合する混合器にカソードオフガスラインを接続する態様が好ましい。
カソードオフガスラインが上記カソオードオフガスを混合器を介さずに上記改質反応器流路に送る態様の場合には、配管等の態様を簡易にすることができるとともに、他の装置を介することによるエネルギーのロスを低減できる。
また、カソードオフガス及び上記改質用燃料、若しくは、カソードオフガス、改質用燃料及び水蒸気、以外に、例えば、空気、アノードオフガス及び改質器の排気EGRガス等を混合する混合器にカソードオフガスラインを接続する場合には、カソードオフガス中の酸素請求項量が不足する場合であっても、例えば、空気ラインから空気を混合器を介して改質器に供給して部分酸化に必要な酸素を確保したり、アノードオフガスや排気EGRガスを、混合器を介して改質用燃料等と共に改質器に供給して、水素、熱及び改質用燃料の使用効率や熱効率を高めたりすることができる。そのため、改質器における反応効率や燃料等の使用効率を向上させることができ、燃料電池システムにおけるエネルギー効率を一層向上させることができる(請求項22)。
上記第2の発明においては、上記改質器は、上記改質反応流路に隣接形成され燃焼を行って該改質反応流路を加熱する加熱流路を有しており、上記燃料電池は、該燃料電池を冷却するための酸素含有冷媒ガスが供給される冷媒流路を有しており、上記カソード流路から排出されるカソードオフガスを上記改質反応流路に送り、該改質反応流路において、上記改質用燃料と上記カソードオフガスとを反応させて上記水素含有改質ガスを生成し、また、上記アノード流路から排出されるアノードオフガスと、上記冷媒流路から排出される冷媒オフガスとを上記加熱流路に送り、該加熱流路において、上記アノードオフガスと上記冷媒オフガスとを燃焼させて上記加熱を行うことが好ましい(請求項23)。
この場合には、上記加熱流路において、上記アノードオフガスが有する水素と上記冷媒オフガスが有する酸素とを燃焼させることができるだけでなく、アノードオフガスが有する高温の熱エネルギーと冷媒オフガスが有する熱エネルギーとを利用して燃焼を行うことができる。また、上記改質反応流路においては、上記カソードオフガスが有する高温の熱エネルギーを利用して、上記水素含有改質ガスの生成を行うことができる。そのため、カソードオフガス、アノードオフガス及び冷媒オフガスがそれぞれ有するエネルギーを有効に利用して発電を行うことができ、燃料電池システムにおけるエネルギー効率を一層向上させることができる。
以下に、図面を用いて本発明の燃料電池システム及びその発電方法にかかる実施例につき説明する。
図1、図2に示すごとく、本例の燃料電池システム1は、炭化水素燃料からなる改質用燃料Fから水素を含有する水素含有改質ガスGaを生成する改質器2と、この改質器2において生成した上記水素含有改質ガスGaを利用して発電を行う燃料電池3とを備えている。
上記改質器2は、上記改質用燃料Fから上記水素含有改質ガスGaを生成する改質反応流路21と、この改質反応流路21に隣接形成され燃焼を行ってこの改質反応流路21を加熱する加熱流路22とを有している。
また、図2に示すごとく、上記燃料電池3は、上記改質反応流路21から上記水素含有改質ガスGaが供給されるアノード流路32と、酸素含有ガスGcが供給されるカソード流路33と、このカソード流路33と上記アノード流路32との間に配設された電解質体31と、当該燃料電池3を冷却するための酸素含有冷媒ガスGrが供給される冷媒流路34とを有している。
また、上記電解質体31は、上記アノード流路32に供給された上記水素含有改質ガスGa中の水素を透過させるための水素分離金属層(水素透過金属層)311と、この水素分離金属層311を透過させた上記水素を水素プロトンの状態にして透過させて上記カソード流路33に到達させるためのセラミックスからなるプロトン伝導体層312とを積層してなる。
また、図1に示すごとく、上記燃料電池システム1は、上記カソード流路33から排出されるカソードオフガスOcを上記改質器2における改質反応流路21に送るためのカソードオフガスライン46と、上記アノード流路32から排出されるアノードオフガスOaを上記加熱流路22に送るためのアノードオフガスライン45と、上記冷媒流路34から排出される冷媒オフガスOrを上記加熱流路22に送るための冷媒オフガスライン47とを有している。
そして、上記改質器2は、その改質反応流路21において、上記改質用燃料Fと上記カソードオフガスOcとを反応させて上記水素含有改質ガスGaを生成するよう構成されている。また、上記改質器2は、上記加熱流路22において、上記アノードオフガスOaと上記冷媒オフガスOrとを燃焼させて上記加熱を行うよう構成されている。
以下に、これを詳説する。
図1、図2に示すごとく、本例の水素分離金属層311は、パラジウム(Pd)とバナジウム(V)との積層金属からなる。なお、水素分離金属層311は、パラジウムのみでもよく、これを含有する合金とすることもできる。また、水素分離金属層311は、3気圧のアノードガス供給条件下において、電流密度に換算して10A/cmを超える水素透過性能(水素分離性能)を有している。こうして、水素分離金属層311の導電抵抗は無視できる程度に小さくしている。
また、本例のプロトン伝導体層312は、セラミックスとしてのペロブスカイト型酸化物からなる。そして、プロトン伝導体層312の導電抵抗は、固体高分子型電解質膜の導電抵抗と同じくらいになるまで小さくしている。また、ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、BaCeO系のもの、SrCeO系のものがある。
また、図2に示すごとく、上記電解質体31は、上記プロトン伝導体層312における上記アノード流路32の側の表面に形成したアノード電極321(陽極)と、上記プロトン伝導体層312における上記カソード流路33の側の表面に形成したカソード電極331(陰極)とを有している。また、アノード電極321とカソード電極331との間には、上記燃料電池3から電力を取り出すための電池出力線36が接続されている。
また、本例のプロトン伝導体層312におけるアノード電極321は、上記水素分離金属層311を構成するパラジウムにより構成している。また、本例のプロトン伝導体層312におけるカソード電極331は、Pt系の電極触媒により構成している。なお、アノード電極321も、Pt系の電極触媒により構成することもできる。
本例においては、図1に示すごとく、上記カソードオフガスライン46には、これを流れるカソードオフガスOcを2つに分岐して流すことができる排気用三方調整弁としてのカソードオフガス用三方調整弁61が配設されている。
そして、上記燃料電池システム1は、上記カソードオフガス用三方調整弁61を介して、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcの一部を排気すると共に、その残部を上記改質器2における改質反応流路21に送るよう構成されている。また、カソードオフガス用三方調整弁61は、上記排気するカソードオフガスOcの流量と、上記改質反応流路21に送るカソードオフガスOcの流量との分配比率を調整することができる。そして、上記カソードオフガス用三方調整弁61により、上記カソードオフガスライン46から上記改質器2における改質反応流路21に送るカソードオフガスOcの流量を調整することができる。
これにより、カソードオフガスOc中の酸素量(燃料電池3における反応に使用されなかった残存酸素量)が、改質反応流路21に必要な酸素量よりも多いときには、カソードオフガス用三方調整弁61を介してカソードオフガスOcの一部を排気することにより、改質反応流路21に送るカソードオフガスOc中の残存酸素量を適切な量に維持することができる。
なお、本例において用いる各三方調整弁は、ガスを流入させる入口ポートと、ガスを流出させる出口ポート及びリリーフポートとを有する分岐弁である。そして、本例の分岐弁は、出口ポートとリリーフポートとに分岐させて流すガスの流量の分配比率を調整することができるものである。以下の各実施例に示す各三方調整弁についても同様である。
ところで、上記アノード流路32への水素含有改質ガスGaの流量、上記カソード流路33への酸素含有ガスGcの流量等が変化し、カソード流路33における水素プロトン量に対する理論空気量の比率(カソードストイキ)が変化したときには、水素プロトンとの反応に使用されなかったカソードオフガスOc中の残存酸素量も変化する。このとき、特に、この残存酸素量が、改質反応流路21に必要な酸素量よりも多いときには、上記カソードオフガス用三方調整弁61を介してカソードオフガスOcの一部を排気することにより、改質反応流路21に送るカソードオフガスOcの流量を減少させることができる。これにより、改質反応流路21に送るカソードオフガスOc中の残存酸素量を適切な量に維持することができる。
また、上記燃料電池システム1においては、上記アノード流路32への水素含有改質ガスGaの流量、上記カソード流路33への酸素含有ガスGcの流量等を変化させて、上記カソードストイキを意識的に変化させることができる。このときには、カソードオフガスOc中における水素プロトンと酸素との反応により生成した水の量(水分量)と、上記残存酸素量との比率を調整することができる。そして、このときでも、上記カソードオフガス用三方調整弁61を介してカソードオフガスOcの一部を排気することにより、改質反応流路21に送るカソードオフガスOc中の残存酸素量を適切な量に維持することができる。
また、図1に示すごとく、本例においては、上記アノードオフガスライン45には、これを流れるアノードオフガスOaを2つに分岐して流すことができるアノードオフガス用三方調整弁51が配設されている。
そして、上記燃料電池システム1は、上記アノードオフガス用三方調整弁51を介して、アノードオフガスライン45を流れるアノードオフガスOaの一部を排気すると共に、その残部を上記改質器2における加熱流路22に送るよう構成されている。また、アノードオフガス用三方調整弁51は、上記排気するアノードオフガスOaの流量と、上記加熱流路22に送るアノードオフガスOaの流量との分配比率を調整することができる。そして、上記アノードオフガス用三方調整弁51により、上記アノードオフガスライン45から上記改質器2における加熱流路22に送るアノードオフガスOaの流量を調整することができる。
これにより、アノードオフガスOa中の水素量(燃料電池3の電解質体31における水素分離金属層311へ透過されなかった残存水素量)が、加熱流路22に必要な水素量よりも多いときには、アノードオフガス用三方調整弁51を介してアノードオフガスOaの一部を排気することにより、加熱流路22に送るアノードオフガスOa中の残存水素量を適切な量に維持することができる。
また、図1に示すごとく、本例においては、上記冷媒オフガスライン47には、これを流れる冷媒オフガスを2つに分岐して流すことができる冷媒オフガス用三方調整弁71が配設されている。
そして、上記燃料電池システム1は、上記冷媒オフガス用三方調整弁71を介して、冷媒オフガスライン47を流れる冷媒オフガスOrの一部を排気すると共に、その残部を上記改質器2における加熱流路22に送るよう構成されている。また、冷媒オフガス用三方調整弁71は、上記排気する冷媒オフガスOrの流量と、上記加熱流路22に送る冷媒オフガスOrの流量との分配比率を調整することができる。
そして、上記冷媒オフガス用三方調整弁71により、上記冷媒オフガスライン47から上記改質器2における加熱流路22に送る冷媒オフガスOrの流量を調整することができる。これにより、冷媒オフガスOr中の酸素量が、加熱流路22に必要な酸素量よりも多いときには、冷媒オフガス用三方調整弁71を介して冷媒オフガスOrの一部を排気することにより、加熱流路22に送る冷媒オフガスOr中の残存酸素量を適切な量に維持することができる。
また、図1に示すごとく、上記燃料電池システム1は、上記改質器2における改質反応流路21に、上記改質用燃料Fを供給するための燃料供給ライン41を有している。そして、上記カソードオフガスライン46は、上記燃料供給ライン41に接続されており、この接続部には、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスと燃料供給ライン41を流れる改質用燃料Fとを混合する反応流路用混合弁881が配設されている。そして、上記改質器2における改質反応流路21には、改質用燃料FとカソードオフガスOcとの混合気が供給される。
なお、上記カソードオフガスライン46は、上記改質反応流路21に直接接続することもでき、改質反応流路21内において、カソードオフガスOcと改質用燃料Fとを混合することもできる。
そして、改質反応流路21においては、改質用燃料FとカソードオフガスOc中に含まれる水(高温の水蒸気)とにより水蒸気改質反応が行われ、水素と一酸化炭素等が生成される。また、改質反応流路21においては、改質用燃料FとカソードオフガスOc中に含まれる酸素とにより部分酸化反応が行われ、水、一酸化炭素、二酸化炭素等が生成される。こうして、上記水蒸気改質反応及び部分酸化反応により、水素及び水等を含有する上記水素含有改質ガスGaが生成される。
また、上記水蒸気改質反応は吸熱反応である一方、上記部分酸化反応は発熱反応であり、部分酸化反応により改質反応流路21内の温度の低下を抑制することができる。
また、図1に示すごとく、本例の燃料電池システム1においては、上記アノードオフガスライン45と上記冷媒オフガスライン47とは、上記改質器2における加熱流路22に連通する加熱用ガス混合ライン451に接続されている。そして、この接続部には、アノードオフガスライン45を流れるアノードオフガスOaと冷媒オフガスライン47を流れる冷媒オフガスOrとを混合する加熱流路用混合弁882が配設されている。そして、上記改質器2における加熱流路22には、アノードオフガスOaと冷媒オフガスOrとの混合気が供給される。
なお、上記アノードオフガスライン45及び冷媒オフガスライン47は、それぞれ上記加熱流路22に直接接続することもでき、加熱流路22内において、アノードオフガスOaと冷媒オフガスOrとを混合することもできる。
そして、加熱流路22においては、アノードオフガスOa中に含まれる水素と冷媒オフガスOr中に含まれる酸素とにより燃焼反応が行われ、水等が生成される。
こうして、上記加熱流路22において燃焼反応を行うことにより、上記加熱流路22から上記改質反応流路21へと熱量を伝達することができ、改質反応流路21内の温度が高く維持されるようにすることができる。本例においては、改質反応流路21における水蒸気改質反応及び部分酸化反応による熱量と、上記加熱流路22における燃焼反応とによる熱量とをほぼつり合わせることにより、改質器2において生成する水素含有改質ガスGaの温度が所定の温度範囲内に維持されるようにしている。
また、上記加熱流路22において燃焼反応が行われた後の燃焼オフガスは、加熱流路22の出口に接続された排気ライン49から燃料電池システム1の外部に排出される。
また、上記改質器2に加熱流路22とを形成したことにより、改質反応流路21において行う部分酸化反応の割合を少なくすることができる。そのため、改質反応流路21においては、改質用燃料Fを上記水素等を生成するための水蒸気改質反応にできるだけ多く用いることができ、改質反応流路21への改質用燃料Fの供給量を少なくすることができる。
また、図1に示すごとく、上記改質器2における改質反応流路21と上記燃料電池3におけるアノード流路32とは、改質反応流路21において生成された水素含有改質ガスGaが流れる改質ガス供給ライン42を介して接続されている。
また、上記燃料電池3におけるカソード流路33には、上記酸素含有ガスGcをこのカソード流路33に供給するための酸素含有ガス供給ライン43が接続されている。本例の酸素含有ガスGcは空気であり、酸素含有ガス供給ライン43には、酸素含有ガスGcとしての空気を加圧して送り出す酸素含有ガス加圧器60が配設されている。本例の酸素含有ガス加圧器60はポンプ60とした。これに対し、酸素含有ガス加圧器60は、ファン、圧縮機又はエジェクター等とすることもできる。
なお、上記酸素含有ガスGcとしては、空気以外にも、例えば酸素を用いることができる。
また、上記燃料電池3における冷媒流路34には、上記酸素含有冷媒ガスGrをこの冷媒流路34に供給するための冷媒ガス供給ライン44が接続されている。本例の酸素含有冷媒ガスGrは空気であり、冷媒ガス供給ライン44には、酸素含有冷媒ガスGrとしての空気を加圧して送り出す冷媒ガス加圧器70が配設されている。そして、冷媒ガス加圧器70による燃料電池3の冷媒流路34への酸素含有冷媒ガスGrの供給量を調整することにより、燃料電池3における温度を所定の温度範囲内に維持することができる。
また、本例の冷媒ガス加圧器70はポンプ70とした。これに対し、冷媒ガス加圧器70は、ファン、圧縮機又はエジェクター等とすることもできる。
また、上記燃料電池システム1は、上記改質器2における改質反応流路21から上記燃料電池3におけるアノード流路32へは、熱交換器又は凝縮器等を介さずに、上記水素含有改質ガスGaを直接供給するよう構成されている。また、燃料電池システム1は、燃料電池3におけるカソード流路33から改質器2における改質反応流路21へも、熱交換器等を介さずに、上記カソードオフガスOcを直接供給するよう構成されている。
なお、図1においては、上記改質器2における改質反応流路21及び加熱流路22は、それぞれ1つずつ形成した場合を示している。これに対し、上記改質器2は、改質反応流路21と加熱流路22とをそれぞれ複数形成し、これらを交互に配置して構成することもできる。
また、図1、図2においては、上記燃料電池3におけるアノード流路32、カソード流路33及び冷媒流路34は、それぞれ1つずつ形成した場合を示している。これに対し、上記燃料電池3は、アノード流路32、カソード流路33及び冷媒流路34をそれぞれ複数形成し、これらを交互に配置して構成することもできる。
次に、上記燃料電池システム1を用いて発電を行う方法及び燃料電池システム1における作用効果につき説明する。
本例においては、上記改質器2の改質反応流路21においては、上記燃料供給ライン41から送られる改質用燃料Fと、上記カソードオフガスライン46から送られるカソードオフガスOcとが反応して、上記水素含有改質ガスGaが生成される。一方で、上記改質器2の加熱流路22においては、上記アノードオフガスライン45から送られるアノードオフガスOaと、上記冷媒オフガスライン47から送られる冷媒オフガスOrとが反応することにより発熱し、加熱流路22は改質反応流路21を加熱する。こうして、改質反応流路21においては水素含有改質ガスGaを生成する一方、これを加熱流路22から加熱することにより、改質反応流路21から上記燃料電池3におけるアノード流路32に送り出される水素含有改質ガスGaの温度を300〜600℃の高温に維持することができる。
なお、改質器2において生成する水素含有改質ガスGaの温度は、300〜600℃とすることができるが、400〜500℃にすることが一層好ましい。この場合には、上記燃料電池3の電解質体31における水素分離金属層311の温度を、水素透過性能を発揮する最適な温度に維持することができ、水素分離金属層311に劣化等が発生することを容易に抑制することができる。
また、上記改質器2の改質反応流路21において生成された上記水素含有改質ガスGaは、上記改質ガス供給ライン42を通過して上記燃料電池3におけるアノード流路32に供給される。そして、アノード流路32に供給された水素含有改質ガスGa中の水素の多くは、上記電解質体31における水素分離金属層311を透過して、電解質体31におけるプロトン伝導体層312に到達する。そして、上記水素は、水素プロトンの状態になってプロトン伝導体層312を通過する。
そして、上記カソード流路33においては、上記水素プロトンと、上記酸素含有ガス供給ライン43から供給された酸素含有ガスGc中の酸素とが反応して水が生成される。本例においては、この燃料電池3における反応が300〜600℃の高温状態において行われ、上記生成された水は高温の水蒸気となる。
また、上記反応を行うと共に、上記電解質体31におけるアノード電極321とカソード電極331との間から上記電池出力線36へと電力を取り出すことにより、上記燃料電池システム1は発電を行うことができる。
本例の燃料電池システム1は、上記水素分離金属層311と上記プロトン伝導体層312とを積層してなる電解質体31を備えた燃料電池3を有している。そして、本例の燃料電池システム1においては、上記プロトン伝導体層312がセラミックスからなり、このプロトン伝導体層312は水分を含浸させずに用いることができるため、上記燃料電池3を、例えば300〜600℃の高温状態で作動させることができる。そのため、上記改質器2から上記水素含有改質ガスGaを上記燃料電池3に直接供給することができる。
また、上記カソード流路33から排出されるカソードオフガスOcは、上記燃料電池3の作動温度に近い高温の状態で上記改質器2に直接送ることができる。そのため、上記燃料電池システム1においては、改質器2において水素含有改質ガスGaを生成する温度と、燃料電池3における作動温度とをほとんど同じにすることができる。
そして、上記カソード流路33において反応が行われた後に、このカソード流路33から排出されるカソードオフガスOcは、上記反応に使用されなかった酸素(残存酸素)と、上記反応によって生成された水(生成水)と、上記燃料電池3の高温作動による熱量とを有している。
そして、上記燃料電池3のカソード流路33における生成水は、例えば300〜600℃の高温の水蒸気となっており、この生成水は、上記プロトン伝導体層312に含浸されることがほとんどなく、また、上記水素分離金属層311が水素のみを透過させる性質を有することにより、上記生成水は、カソード流路33からアノード流路32へと通過してしまうことがない。そのため、上記カソード流路33から上記カソードオフガスライン46を介して、上記生成水の全量を回収することができる。
これにより、上記燃料電池システム1においては、上記改質器2の改質反応流路21における反応に必要な水を、上記燃料電池3の発電により生じた生成水を含むカソードオフガスOcから容易に確保することができ、上記改質反応流路21には十分な量の水を供給することができる。また、燃料電池システム1においては、上記カソードオフガスOc中の全量の生成水を利用して、上記改質反応流路21に供給する水分量を調整することができる。
そのため、燃料電池システム1の運転条件の設定が容易になり、燃料電池システム1の運転を容易に安定させることができる。
また、上記燃料電池3においては、上記プロトン伝導体層312を乾燥させた状態で使用するため、プロトン伝導体層312内の成分が気化し、これがカソード流路33内における上記生成水に溶出してしまうことがない。そのため、上記改質器2に送るカソードオフガスOc中の上記生成水の純度を低下させてしまうことがなく、上記改質器2の改質反応流路21内に配置した上記水蒸気改質反応を行うための改質触媒に被毒等の問題が生じることがない。
そして、上記燃料電池システム1においては、上記改質器2の改質反応流路21において、上記改質用燃料FとカソードオフガスOcとを反応させて水素含有改質ガスGaを生成するときには、この改質反応流路21においては、カソードオフガスOcが有する残存酸素、十分な量の生成水を利用することができるだけでなく、カソードオフガスOcが有する高温の熱エネルギーも利用することができる。そのため、改質反応流路21においては、改質用燃料Fと、高温の熱エネルギーを有するカソードオフガスOcとを反応させて水素含有改質ガスGaを生成することができ、この改質反応流路21におけるエネルギー効率を向上させることができる。
また、上記アノード流路32から排出されるアノードオフガスOaは、上記電解質体31における水素分離金属層311を透過せずに排出される水素及び上記水素含有改質ガスGa中に含まれる水素以外の物質を有しており、かつ燃料電池3の高温作動による熱量を有している。また、上記冷媒流路34から排出される冷媒オフガスOrは、上記酸素含有冷媒ガスGr中に含まれる酸素を有しており、かつ上記燃料電池3を通過して加熱された熱量を有している。
そのため、アノード流路32から上記アノードオフガスライン45を介して上記加熱流路22にアノードオフガスOaを送り、また、冷媒流路34から上記冷媒オフガスライン47を介して加熱流路22に冷媒オフガスOrを送ったときには、加熱流路22においては、アノードオフガスOaが有する水素と冷媒オフガスOrが有する酸素とを燃焼させることができるだけでなく、アノードオフガス及び冷媒オフガスOrがそれぞれ有する高温の熱エネルギーを利用して燃焼を行うことができる。これにより、加熱流路22におけるエネルギー効率も向上させることができる。
また、本例の燃料電池システム1においては、上記のごとく改質器2において水素含有改質ガスGaを生成する温度と燃料電池3における作動温度とをほぼ同じにすることができる。そのため、本例においては、改質器2と燃料電池3との間に、これらにおける各温度の違いから必要となる熱交換器や凝縮器等を設ける必要がない。そのため、これらを用いたことによるエネルギーロスが生ずることがなく、また、燃料電池システム1の構造を簡単にすることができる。
それ故、本例の燃料電池システム1によれば、その構造を簡単にすることができ、カソード流路33から生成水の全量を回収することができると共に、カソードオフガスOc、アノードオフガスOa及び冷媒オフガスOrがそれぞれ有する高温の熱エネルギーを利用して、燃料電池システム1のエネルギー効率を向上させることができる。
なお、図示は省略するが、上記燃料電池システム1の運転を開始するときには、上記改質器2における改質反応流路21には水及び酸素(空気等)を直接供給することができ、上記改質器2における加熱流路22には燃料及び酸素(空気等)を直接供給することができる。
そして、上記燃料電池システム1の運転を開始した後には、改質反応流路21に必要な水及び酸素は上記カソードオフガスOcのみから供給することができ、加熱流路22に必要な燃料としての水素と、酸素とは上記アノードオフガスOaと上記冷媒オフガスOrとのみから供給することができる。
また、改質器2における改質反応流路21においては、上記高温のカソードオフガスOcにより、改質反応流路21に供給した改質用燃料Fの気化をスムーズに行うこともできる。
また、本例の燃料電池3は、例えば、300〜600℃の高温で作動させているときには、上記水素分離金属層311が一酸化炭素等による被毒の影響をほとんど受けない。そのため、上記高温作動時には、燃料電池3のアノード流路32に、水素以外にも一酸化炭素等を含有する水素含有改質ガスGaを直接供給することができる。
また、本例においては、上記改質器2における改質反応流路21に利用しないカソードオフガスOcの一部は、燃料電池システム1の外部に排気した。これに対し、改質反応流路21に利用しないカソードオフガスOcの一部は、例えば、以下のようにして燃料電池システム1において改質反応流路21以外の部位に利用することができる。
すなわち、図3に示すごとく、上記改質反応流路21に利用しないカソードオフガスOcの一部を利用するバリエーションの1つとして、上記燃料電池システム1は、供給用三方調整弁611を介して、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcの一部を上記改質器2における加熱流路22に送ると共に、残部を改質反応流路21に送るよう構成することができる。
具体的には、カソードオフガスライン46に配設した供給用三方調整弁611におけるリリーフポートと、冷媒オフガスライン47とを、カソードオフガス混合ライン48Cにより接続し、この接続部には、カソードオフガス・冷媒オフガス混合弁88Cを配設する。そして、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcの一部を、冷媒オフガスライン47を流れる冷媒オフガスOrに混合することができる。
この場合には、改質反応流路21に不要なカソードオフガスOcの一部を加熱流路22において燃焼を行うために利用することができる。これにより、燃料電池システム1におけるエネルギー効率を一層向上させることができる。
また、この場合にも、カソードオフガスライン46には上記カソードオフガス用三方調整弁61を配設しておくことができ、このカソードオフガス用三方調整弁61により、改質反応流路21に送るカソードオフガスOcの流量を減少させることもできる。
また、図4に示すごとく、上記改質反応流路21に利用しないカソードオフガスOcの一部を利用する他のバリエーションとして、上記燃料電池システム1は、再供給用三方調整弁612を介して、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcの一部を上記カソード流路33に再供給すると共に、残部を改質反応流路21に送るよう構成することもできる。
具体的には、カソードオフガスライン46に配設した再供給用三方調整弁612におけるリリーフポートと、酸素含有ガス供給ライン43とを、カソードオフガス混合ライン48Dにより接続し、この接続部には、カソードオフガス・酸素含有ガス混合弁88Dを配設する。そして、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcの一部を、酸素含有ガス供給ライン43を流れる酸素含有ガスGcに混合することができる。
この場合には、改質反応流路21に不要なカソードオフガスOcの一部をカソード流路33に再供給することにより、カソード流路33に供給する酸素含有ガスGc中の酸素濃度を意図的に減少させて調整することができる。
また、この場合にも、カソードオフガスライン46には、上記カソードオフガス用三方調整弁61を配設しておくことができる。そして、カソードオフガス用三方調整弁61における排気量を調整して上記改質反応流路21に送る水分量を決定し、上記再供給用三方調整弁612によるカソード流路33への再供給量を調整して上記改質反応流路21に送る酸素量を決定することができる。これによれば、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整することができる。
また、上記改質器2の改質反応流路21において、改質用燃料F中の炭素(C)のモル量に対するカソードオフガスOc中の水(S)のモル量を示すS/Cは、例えば、1〜3とすることができる。また、上記改質器2の改質反応流路21において、改質用燃料F中の炭素(C)のモル量に対するカソードオフガスOc中の酸素(O)のモル量を示すO/Cは、例えば、0〜1.0とすることができる。
ところで、上記改質器2の改質反応流路21に送る水分量を増加させるためには、上記アノード流路32への水素含有改質ガスGaの流量を増加させて、燃料電池3の発電により生成する生成水の量を増加させることが考えられる。しかし、これを行うと、上記改質用燃料Fを多量に使用することになり、エネルギー効率を低下させてしまうことになる。また、エネルギー効率を高く維持しようとすると、上記水蒸気改質反応を行うために、多量の改質用燃料Fに相当する多量の水が必要になってしまう。
このことからも、上記燃料電池システム1におけるエネルギー効率を高く維持するためには、上記燃料電池3の発電により生成した生成水の全量を上記カソード流路33から回収できることが重要であることがわかる。
また、上記燃料電池3の発電により生成した生成水の全量を利用して、上記改質器2の改質反応流路21に供給する水分量を調整することができることにより、上記S/Cを大きくすることが容易になる。これにより、改質器2の改質反応流路21におけるS/Cの調整幅を広くとることができ、燃料電池システム1の運転条件の設定が容易になる。
本例は、図5〜図8に示すごとく、上記カソードオフガスライン46に酸素分離膜体81を配設し、カソードオフガスOc中の酸素濃度を低下させるようにして、上記改質器2における改質反応流路21におけるO/C(炭素(C)モル量に対する酸素(O)モル量)及びS/C(炭素(C)モル量に対する水(S)モル量)を調整する種々のバリエーションを示す例である。
上記酸素分離膜体81は、酸素分離膜装置810の内部に設けてカソードオフガスライン46に配設されている。上記酸素分離膜装置810は、カソードオフガスOc中の酸素を透過させるための酸素分離膜体81と、この酸素分離膜体81によって仕切られた2つの流路811、812とを有している。この2つの流路811、812は、カソード流路33から排出されたカソードオフガスOcが送られるオフガス流路811と、酸素分離膜体81を透過した酸素が流れる酸素透過流路812とからなる。
また、上記酸素分離膜体81は、例えば、シリコン膜、ビニル芳香族アミン重合体、メソ−テトラキスポルフェニナトコバルト又はポルフェニレンオキサイト等を用いて構成することができる。
また、本例においても、上記カソードオフガスライン46には、カソードオフガス用三方調整弁61が配設されている。
そして、図5に示すごとく、上記燃料電池システム1は、酸素分離膜体81を透過させた酸素を、燃料電池システム1の外部に排気するよう構成することができる。これにより、カソードオフガスOc中の酸素量(上記残存酸素量)を減少させて、改質反応流路21に送るカソードオフガスOc中の酸素量を適切な量に維持することができる。
また、この場合には、上記カソードオフガス用三方調整弁61から外部に排気するカソードオフガスOcの排気量を調整して上記改質反応流路21に送る水分量を決定することができる。また、上記酸素分離膜体81による酸素の排気量を調整して改質反応流路21に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。
また、以下のように、上記カソードオフガスライン46に配設した酸素分離膜体81を透過させて取り出した酸素は、上記燃料電池システム1において改質反応流路21以外の部位に利用することもできる。
すなわち、図6に示すごとく、カソードオフガスOc中の酸素を改質反応流路21以外に利用するバリエーションの1つとして、燃料電池システム1は、酸素分離膜体81を透過させた酸素を、上記燃料電池3におけるカソード流路33に再供給するよう構成することができる。
具体的には、カソードオフガスライン46に配設した酸素分離膜装置80における酸素透過流路812と、酸素含有ガス供給ライン43とを、酸素混合ライン48Eにより接続し、この接続部には、酸素・酸素含有ガス混合弁88Eを配設する。そして、酸素分離膜体81を透過した酸素を、酸素含有ガス供給ライン43を流れる酸素含有ガスGcに混合することができる。
この場合にも、上記と同様に、上記カソードオフガス用三方調整弁61におけるカソードオフガスOcの排気量の調整と、上記酸素分離膜体81による酸素の排気量の調整とを行って、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。
また、この場合には、カソードオフガスOc中の酸素の一部をカソード流路33に再供給することにより、カソード流路33に供給する酸素含有ガスGc中の酸素量を増加させることができる。そのため、上記カソードストイキ(カソード流路33における水素プロトン量に対する理論空気量の比率)を変化させることなく酸素濃度を容易に大きくすることができる。
また、この場合には、燃料電池3における反応に必要な酸素量を容易に確保することができる。そのため、カソード流路33に供給する酸素含有ガスGcの流量を減少させて、上記カソードストイキを適切な比率に低減させることもできる。そして、これにより、上記酸素含有ガス供給ライン43に配設したポンプ60等の補機動力の軽減を図ることができ、燃料電池システム1の効率の向上に有効である。
また、図7に示すごとく、カソードオフガスOc中の酸素を改質反応流路21以外に利用する他のバリエーションとして、燃料電池システム1は、酸素分離膜体81を透過させた酸素を、上記改質器2における加熱流路22に送るよう構成することもできる。
具体的には、カソードオフガスライン46に配設した酸素分離膜装置80における酸素透過流路812と、冷媒オフガスライン47とを、酸素・冷媒オフガス混合ライン48Fにより接続し、この接続部には、酸素・冷媒オフガス混合弁88Fを配設する。そして、酸素分離膜体81を透過した酸素を、冷媒オフガスライン47を流れる冷媒オフガスOrに混合することができる。
この場合にも、上記と同様に、上記カソードオフガス用三方調整弁61におけるカソードオフガスOcの排気量の調整と、上記酸素分離膜体81による酸素の排気量の調整とを行って、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。
また、この場合には、酸素分離膜体81を介して得られた酸素を加熱流路22において燃焼を行うために利用することができる。これにより、改質反応流路21において利用しないカソードオフガスOc中の酸素を加熱流路22において有効に利用することができ、燃料電池システム1におけるエネルギー効率を一層向上させることができる。
また、図8に示すごとく、カソードオフガスOc中の酸素を改質反応流路21以外に利用する他のバリエーションとして、燃料電池システム1は、酸素分離膜体81を透過させた酸素を酸素バッファ82に貯蔵するよう構成することもできる。
この場合にも、上記と同様に、上記カソードオフガス用三方調整弁61におけるカソードオフガスOcの排気量の調整と、上記酸素分離膜体81による酸素の排気量の調整とを行って、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。
また、この場合には、改質反応流路21において利用しないカソードオフガスOc中の酸素は、上記酸素バッファ82に貯蔵しておくことができる。そして、例えば、改質反応流路21に必要な酸素量を増加したいときに、この改質反応流路21に酸素バッファ82から酸素を供給することができる。また、上記酸素バッファ82は、例えば酸素ボンベにより構成することができる。
以上、本例においても、その他は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例は、図9〜図11に示すごとく、上記カソードオフガスライン46に、燃料電池システム1におけるいずれかの部位又は燃料電池システム1の外部から酸素を含有する特定ガスを供給し、改質反応流路21における酸素濃度を増加させるようにして、上記O/C及びS/Cを調整する種々のバリエーションを示す例である。
そして、本例においては、上記カソードオフガスOcと上記特定ガスとの混合をカソードオフガスライン46中において行い、酸素濃度の調整を行ったカソードオフガスOcを改質反応流路21に供給する。
また、本例においても、上記カソードオフガスライン46には、カソードオフガス用三方調整弁61が配設されている。
図9に示すごとく、上記バリエーションの1つとして、上記燃料電池システム1は、その冷媒流路34に供給するための酸素含有冷媒ガスGrの一部を、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcに混流させ、この混流による混合気を改質反応流路21に送るよう構成することができる。
具体的には、冷媒ガス供給ライン44には冷媒ガス用三方調整弁72を配設する。そして、この冷媒ガス用三方調整弁72におけるリリーフポートと、カソードオフガスライン46とを、冷媒ガス混合ライン48Gにより接続し、この接続部には、冷媒ガス・カソードオフガス混合弁88Gを配設する。そして、冷媒ガス供給ライン44を流れる酸素含有冷媒ガスGrの一部を、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcに混合することができる。
この場合には、カソードオフガスOc中の酸素量を増加させて、改質反応流路21に送るカソードオフガスOc中の酸素量を適切な量に維持することができる。
また、この場合には、上記カソードオフガス用三方調整弁61から外部に排気するカソードオフガスOcの排気量を調整して上記改質反応流路21に送る水分量を決定することができる。また、上記酸素含有冷媒ガスGrの混流量を調整して改質反応流路21に送る酸素量を決定することができる。これにより、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。
また、図10に示すごとく、上記バリエーションの他の1つとして、上記燃料電池システム1は、その冷媒流路34から排出される冷媒オフガスOrの一部を、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスに混流させ、この混流による混合気を改質反応流路21に送るよう構成することもできる。
具体的には、冷媒オフガスライン47に配設した冷媒オフガス用三方調整弁71におけるリリーフポートと、カソードオフガスライン46とを、冷媒オフガス混合ライン48Hにより接続し、この接続部には、冷媒オフガス・カソードオフガス混合弁88Hを配設する。そして、冷媒オフガスライン47を流れる冷媒オフガスOrの一部を、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcに混合することができる。
この場合にも、上記と同様に、上記カソードオフガス用三方調整弁61におけるカソードオフガスOcの排気量の調整と、上記冷媒オフガスOrの混流量の調整とを行って、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。
また、この場合には、改質反応流路21に、上記カソードオフガスOcと、上記燃料電池3内を通過して加熱された状態の冷媒オフガスOrとの混合気を供給することができる。これにより、改質反応流路21において利用するカソードオフガスOcの温度をほとんど低下させることなく、このカソードオフガスOc中の酸素量を増加させることができる。
なお、上記冷媒オフガス用三方調整弁71は、冷媒オフガスライン47において2つ配設し、一方は、上記冷媒オフガスライン47を流れる冷媒オフガスOrの流量を調整するために用い、他方は、上記混流を行うために用いることができる。
また、図11に示すごとく、上記バリエーションの他の1つとして、上記燃料電池システム1は、上記カソードオフガスライン46にエアーポンプ63により空気を混流させるよう構成することもできる。
この場合には、エアーポンプ63の吐出口とカソードオフガスライン46とを接続し、この接続部には、空気・カソードオフガス混合弁88Iを配設する。そして、エアーポンプ63から吐き出す空気を、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcに混合することができる。
また、この場合にも、上記と同様に、上記カソードオフガス用三方調整弁61におけるカソードオフガスOcの排気量の調整と、上記空気の混流量の調整とを行って、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。
また、この場合には、上記エアーポンプ63に代えて、酸素バッファを用いることもできる。この場合には、改質反応流路21において利用するカソードオフガスOc中の酸素量を一層効果的に増加させることができる。
本例においても、その他は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効杲を得ることができる。
本例は、図12〜図15に示すごとく、上記カソードオフガスライン46に、燃料電池システム1におけるいずれかの部位又は燃料電池システム1の外部から水素を含有する特定ガス又は燃料を供給して、これとカソードオフガスOc中の酸素と燃焼させて、カソードオフガスOc中の酸素量及び水分量を調整することにより、上記改質器2の改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを調整する種々のバリエーションを示す例である。
そして、本例においては、上記カソードオフガスOcと上記特定ガス又は燃料とをカソードオフガスライン46中において燃焼させ、酸素濃度の調整を行ったカソードオフガスOcを改質反応流路21に供給する。
また、本例においても、上記カソードオフガスライン46には、カソードオフガス用三方調整弁61が配設されている。
図12に示すごとく、上記バリエーションの1つとして、上記燃料電池システム1は、上記カソードオフガスライン46に改質用燃料Fを混流させるよう構成することができる。
この場合には、改質用燃料Fの供給ラインとカソードオフガスライン46とを接続し、この接続部には、燃料・カソードオフガス混合弁88Jを配設する。そして、改質用燃料Fを、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcに混合することができる。
この場合には、カソードオフガスライン46において、上記改質用燃料Fと上記カソードオフガスOc中の酸素(残存酸素)とを燃焼させることができる。そして、この燃焼により、カソードオフガスOc中の酸素量を減少させると共に、カソードオフガスOc中の水分量を増加させることができる。
また、この場合には、カソードオフガス用三方調整弁61における排気量の調整と、上記改質用燃料Fの混流量の調整とにより、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。
また、図13に示すごとく、上記バリエーションの他の1つとして、上記燃料電池システム1は、上記アノードオフガスライン45を流れるアノードオフガスOaの一部を上記カソードオフガスライン46に混流させるよう構成することもできる。
具体的には、アノードオフガスライン45に配設したアノードオフガス用三方調整弁51におけるリリーフポートと、カソードオフガスライン46とを、アノードオフガス混合ライン48Kにより接続し、この接続部には、アノードオフガス・カソードオフガス混合弁88Kを配設する。そして、アノードオフガスライン45を流れるアノードオフガスOaの一部を、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcに混合することができる。
この場合には、カソードオフガスライン46において、アノードオフガスOa中の水素とカソードオフガス中の残存酸素とを燃焼させることができる。そして、この燃焼により、カソードオフガスOc中の酸素量を減少させると共に、カソードオフガスOc中の水分量を増加させることができる。また、この場合には、カソードオフガスライン46において、カソードオフガスOcにアノードオフガスOa中の水を混合させて、カソードオフガスOc中の水分量を増加させることもできる。
そして、この場合にも、カソードオフガス用三方調整弁61における排気量の調整と、上記アノードオフガスOaの混流量の調整とにより、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。
なお、上記アノードオフガス用三方調整弁51は、アノードオフガスライン45において2つ配設し、一方は、上記アノードオフガスライン45を流れるアノードオフガスOaの流量を調整するために用い、他方は、上記混流を行うために用いることができる。
また、図14に示すごとく、上記バリエーションの他の1つとして、上記燃料電池システム1は、上記改質ガス供給ライン42を流れる水素含有改質ガスGaの一部を上記カソードオフガスライン46に混流させるよう構成することもできる。
具体的には、改質ガス供給ライン42には改質ガス用三方調整弁53を配設する。そして、改質ガス用三方調整弁53におけるリリーフポートと、カソードオフガスライン46とを、改質ガス混合ライン48Aにより接続し、この接続部には、改質ガス・カソードオフガス混合弁88Aを配設する。そして、改質ガス供給ライン42を流れる水素含有改質ガスGaの一部を、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcに混合することができる。
この場合には、カソードオフガスライン46において、水素含有改質ガスGa中の水素とカソードオフガス中の残存酸素とを燃焼させることができる。そして、この燃焼により、カソードオフガスOc中の酸素量を減少させると共に、カソードオフガスOc中の水分量を増加させることができる。
そして、この場合にも、カソードオフガス用三方調整弁61における排気量の調整と、上記水素含有改質ガスGaの混流量の調整とにより、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。また、この場合には、上記水素含有改質ガスGaの一部を再び改質反応流路21に供給することになり、改質反応流路21において生成する水素含有改質ガスGa中の水素濃度を増加させることもできる。
また、図15に示すごとく、上記バリエーションの他の1つとして、上記燃料電池システム1は、上記カソードオフガスライン46に水素バッファ83から水素を混流させるよう構成することもできる。
この場合には、水素バッファ83とカソードオフガスライン46とを接続し、この接続部には、水素・カソードオフガス混合弁88Lを配設する。そして、水素バッファ83に貯蔵した水素を、カソードオフガスライン46を流れるカソードオフガスOcに混合することができる。
この場合には、上記カソードオフガスライン46において、水素とカソードオフガス中の酸素とを燃焼させることができる。そして、この燃焼により、カソードオフガスOc中の酸素量を減少させると共に、カソードオフガスOc中の水分量を増加させることができる。
そして、この場合にも、カソードオフガス用三方調整弁61における排気量の調整と、上記水素の混流量の調整とにより、改質反応流路21に送る水分量及び酸素量とこれらの比率とを適切に調整し、改質反応流路21におけるO/C及びS/Cを適切に調整することができる。
また、この場合には、改質反応流路21にカソードオフガスを供給するだけでなく水素も供給することができ、改質反応流路21において生成する水素含有改質ガスGa中の水素濃度を一層増加させることができる。また、上記水素バッファ83は、例えば、水素ボンベ、水素吸蔵合金又はカーボン等により構成することができる。
以上、本例においても、その他は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例は、図16〜図18に示すごとく、上記カソードオフガスライン46及びAirライン90が接続した混合器92を介して改質用燃料Fを改質器2に供給する種々のバリエーションを示す例である。
上記混合器92は、燃料供給ライン41に接続され改質器2と連通しており、混合器92内で、改質量燃料Fが他のガスと混合されて改質器2に供給される。図16〜18に示すように混合器92には少なくともカソードオフガスOcと酸素含有ガスGcと改質用燃料Fとが供給可能であり、これらの混合ガスを改質器2に供給することができる。
Airライン90は、酸素含有ガスGcを混合器92に供給するために、酸素含有ガス供給ライン43及び混合器92と接続されている。また、Airライン90には、Air流量制御弁94が配設されており、混合器92への酸素含有ガスGcの供給量が制御されている。
また、本例においては、混合器92に酸素含有ガスGcを供給するようにしたが、混合器92には、アノードオフガスOaや燃焼オフガス等の排気EGRガスを供給するように構成してもよい。
図16に示すごとく、上記燃料電池システム1は、酸素含有ガス供給ライン43から供給される酸素含有ガスGcを混合器92に供給し、その内部において改質用燃料FとカソードオフガスOcと酸素含有ガスGcとを混合した混合ガスを改質器2に供給することができる。
この場合には、カソードオフガスOcを改質用燃料Fに混合して用いて燃料電池システム1のエネルギー効率を高めると共に、カソードオフガスOc中の酸素量が不足している場合に、Airライン90から供給される酸素含有ガスGcを改質用燃料Fと混合して改質器2に供給可能なため、部分酸化に必要な酸素量を確保することができる。
また、図17に示すごとく、混合器92を使用する他のバリエーションとして、上記燃料電池システム1外から混合器92に水蒸気を供給できるように構成することができる。
具体的には、混合器92に水蒸気ライン96を接続し、水蒸気Stを混合器92内の改質用燃料F、カソードオフガスOc及び酸素含有ガスGcと混合して改質器2に供給することができる。
この場合には、上述と同様の燃料電池システム1のエネルギー効率の向上を図ると共に、改質器における水蒸気不足の発生を抑制して、安定したシステムの稼働を担保することができる。
また、図18に示すごとく、混合器92を使用する他のバリエーションとして、混合器92から排出される混合ガスを改質器2に供給すると共に、カソードオフガスOcを直接改質器2に供給できるように構成することができる。
具体的には、混合器92から排出される混合ガスを、カソードオフガス混合弁98を介して改質器2と連通させると共に、カソードオフガスライン46をカソードオフガス混合弁100に接続されており、更に、カソードオフガス混合弁98とカソードオフガス混合弁100とがダイレクトライン102によって連通されている。この例によれば、カソードオフガスOcの一部又は全部を、カソードオフガス混合弁100から混合器92に供給すると共に、カソードオフガスOcの一部又は全部を直接改質器2に供給することができる。
この場合には、カソードオフガスに対して改質用燃料Fの流量は割合的に少ないため、混合器92内における通過時間に対してカソードオフガスの流量が支配的になる。一方、改質用燃料Fを液滴状態で供給し、気化・混合するためには、任意の時間が必要となる。このため、カソードオフガスの一部を利用し、流速を抑えた状態で改質原料の気化時間を保持しつつ、その後、混合器から供給される残りのカソードオフガスを含む混合ガスと混合することで、所定の水及び酸素量を供給することができる。
また、この場合にもカソードオフガスOcを改質用燃料Fに混合して用いて燃料電池システム1のエネルギー効率を高めると共に、カソードオフガスOc中の酸素量が不足している場合に、Airライン90から供給される酸素含有ガスGcを改質用燃料Fと混合して改質器2に供給可能なため、部分酸化に必要な酸素量を確保することができる。
以上、本例においても、その他は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
発明の効果
以上説明したように本発明によれば、燃料電池システムの構造を簡単にすることができ、カソード流路から生成水の全量を回収できると共に、カソードオフガスが有する残留酸素と高温の熱エネルギーを利用して、エネルギー効率を一層向上できる燃料電池システム及びその発電方法を提供することができる。

Claims (24)

  1. 改質用燃料から水素を含有する水素含有改質ガスを生成する改質反応流路を有する改質器と、上記水素含有改質ガスを利用して発電を行う燃料電池とを備えた燃料電池システムにおいて、
    上記燃料電池は、上記改質反応流路から上記水素含有改質ガスが供給されるアノード流路と、酸素含有ガスが供給されるカソード流路と、該カソード流路と上記アノード流路との間に配設された電解質体とを有しており、
    上記電解質体は、上記アノード流路に供給された上記水素含有改質ガス中の水素を透過させるための水素分離金属層と、該水素分離金属層を透過させた上記水素を水素プロトンの状態にして透過させて上記カソード流路に到達させるためのセラミックスからなるプロトン伝導体層とを積層してなり、
    上記燃料電池の上記カソード流路には、該カソード流路から排出されるカソードオフガスを上記改質器の上記改質反応流路に送るためのカソードオフガスラインが接続されていることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1において、上記カソードオフガスラインは、上記カソードオフガスと上記改質用燃料のみを混合する混合器、または、上記カソードオフガスと上記改質用燃料と水蒸気とのみを混合する混合器を介さずに、上記カソードオフガスを上記改質反応器流路に送ることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1または2において、上記改質器は、上記改質反応流路に隣接形成され燃焼を行って該改質反応流路を加熱する加熱流路を有していることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項3において、上記燃料電池の上記アノード流路には、該アノード流路から排出されるアノードオフガスを上記加熱流路に送るためのアノードオフガスラインが接続されていることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記燃料電池は、該燃料電池を冷却するための酸素含有冷媒ガスが供給される冷媒流路を有していることを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項5において、上記燃料電池の上記冷媒流路には、該冷媒流路から排出される冷媒オフガスを上記加熱流路に送るための冷媒オフガスラインが接続されていることを特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインには、排気用三方調整弁が配設されており、該排気用三方調整弁を介して、上記カソードオフガスの一部を排気すると共に、残部を上記改質反応流路に送るよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  8. 請求項3〜7のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインには、供給用三方調整弁が配設されており、該供給用三方調整弁を介して、上記カソードオフガスの一部を上記加熱流路に送ると共に、残部を上記改質反応流路に送るよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインには、再供給用三方調整弁が配設されており、該再供給用三方調整弁を介して、上記カソードオフガスの一部を上記カソード流路に再供給すると共に、残部を上記改質反応流路に送るよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  10. 請求項1〜7のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインには、酸素分離膜体が配設されており、上記カソードオフガス中の酸素の一部を上記酸素分離膜体を透過させて排気するよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  11. 請求項1〜7のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインには、酸素分離膜体が配設されており、上記カソードオフガス中の酸素の一部を上記酸素分離膜体を透過させて上記カソード流路に再供給するよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  12. 請求項3〜7のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインには、酸素分離膜体が配設されており、上記カソードオフガス中の酸素の一部を上記酸素分離膜体を透過させて上記加熱流路に送るよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  13. 請求項1〜7のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインには、酸素分離膜体が配設されており、上記カソードオフガス中の酸素の一部を上記酸素分離膜体を透過させて酸素バッファに貯蔵するよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  14. 請求項5〜13のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインに上記酸素含有冷媒ガスの一部を混流させるよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  15. 請求項6〜13のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインに上記冷媒オフガスの一部を混流させるよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  16. 請求項1〜13のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインに空気を混流させるよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  17. 請求項1〜13のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインに酸素を混流させるよう構成されていることを特徴とする燃料電池システ厶。
  18. 請求項1〜13のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインに改質用燃料を混流させるよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  19. 請求項4〜13のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインに上記アノードオフガスの一部を混流させるよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  20. 請求項1〜13のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインに上記水素含有改質ガスの一部を混流させるよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  21. 請求項1〜13のいずれか一項において、上記カソードオフガスラインに水素を混流させるよう構成されていることを特徴とする燃料電池システム。
  22. 改質用燃料から水素を含有する水素含有改質ガスを生成する改質反応流路を有する改質器と、上記水素含有改質ガスを利用して発電を行う燃料電池とを備え、該燃料電池は、上記改質反応流路から上記水素含有改質ガスが供給されるアノード流路と、酸素含有ガスが供給されるカソード流路と、該カソード流路と上記アノード流路との間に配設された電解質体とを有しており、該電解質体は、上記アノード流路に供給された上記水素含有改質ガス中の水素を透過させるための水素分離金属層と、該水素分離金属層を透過させた上記水素を水素プロトンの状態にして透過させて上記カソード流路に到達させるためのセラミックスからなるプロトン伝導体層とを積層してなる燃料電池システムの発電方法において、
    上記改質反応流路において生成した上記水素含有改質ガスを、上記アノード流路に供給し、上記水素含有改質ガス中の水素を上記アノード流路から上記水素分離金属層を透過させた後、水素プロトンの状態にして上記プロトン伝導体層を透過させて上記カソード流路まで到達させ、該カソード流路において、上記水素プロトンと上記酸素含有ガス中の酸素とを反応させて上記発電を行い、
    かつ、上記カソード流路から排出されるカソードオフガスを上記改質反応流路に送り、該改質反応流路において、上記改質用燃料と上記カソードオフガスとを反応させて上記水素含有改質ガスを生成することを特徴とする燃料電池システムの発電方法。
  23. 請求項22において、上記カソードオフガスラインは、上記カソードオフガスと上記改質用燃料のみを混合する混合器、または、上記カソードオフガスと上記改質用燃料と水蒸気とのみを混合する混合器を介さずに、上記カソードオフガスを上記改質反応器流路に送ることを特徴とする燃料電池システムの発電方法。
  24. 請求項22または23において、上記改質器は、上記改質反応流路に隣接形成され燃焼を行って該改質反応流路を加熱する加熱流路を有しており、上記燃料電池は、該燃料電池を冷却するための酸素含有冷媒ガスが供給される冷媒流路を有しており、
    上記カソード流路から排出されるカソードオフガスを上記改質反応流路に送り、該改質反応流路において、上記改質用燃料と上記カソードオフガスとを反応させて上記水素含有改質ガスを生成し、
    また、上記アノード流路から排出されるアノードオフガスと、上記冷媒流路から排出される冷媒オフガスとを上記加熱流路に送り、該加熱流路において、上記アノードオフガスと上記冷媒オフガスとを燃焼させて上記加熱を行うことを特徴とする燃料電池システムの発電方法。
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