JP4490210B2 - 運動体の制御システム - Google Patents

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    • B25J9/00Programme-controlled manipulators
    • B25J9/16Programme controls
    • B25J9/1674Programme controls characterised by safety, monitoring, diagnostic

Description

本発明は、モータを動力源として運動する運動体を制御するシステムに関する。
従来、主制御ユニットが通信線を介してモータ制御ユニットにモータにより駆動されるアームロボット等の運動体の関節の目標角度を送信し、モータ制御ユニットが運動体の関節角度がこの目標角度に一致するように当該モータへの供給電力を制御することで、この運動体の作動が制御されている。
また、脚式移動ロボットの動力源としてのモータへの供給電流が所定範囲内にないことを、このモータの異常として検知する技術的手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。さらにサーボモータを動力源とするアームを有するロボットにおいて、モータに過電流が供給される等の異常を精度よく検知するため、モータ指令値に応じてモータ電流の閾値を可変的に設定する技術的手法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−211379号公報 0102段落等 特開2001−022446号公報 0005段落等
しかし、ロボット内のネットワークにおける外乱ノイズ混入等のため、主制御ユニットからモータ制御ユニットへの目標角度の通信が一時的に遮断する等の異常が生じた場合、次のような不都合が生じる。この不都合について図6を用いて説明する。
時刻tで当該通信が遮断すると、図6(a)に示されているように主制御ユニットにより設定される1次目標角度θT1が連続的に変化しているにもかかわらず、図6(b)に示されているようにモータ制御ユニットが記憶保持している2次目標角度θT2が時刻tにおける値θT2(t)に維持される。
その後、時刻tで当該通信が復活すると図6(b)に示されているように2次目標角度θT2にステップ状の変化δθ(=θT2(t)−θT2(t))が生じる。このとき、変化δθを解消して実角度θを2次目標角度θT2に一致させるために、図6(c)に示されているようにモータ電流Iが時刻tから時刻tまでの間、高さδIのパルス状に変化する。これにより、図6(d)に示されているように実角度θは主制御ユニットにより設定された1次目標角度θT1に一致するように制御される。
このようにモータへの供給電流がパルス状に変化するため、ロボットの運動パターンが予期せぬものとなり、その後のロボットの挙動に悪影響をもたらすおそれがある。また、制御システムによりモータへの電力供給に異常が発生したものと判断されてモータへの電力供給が停止され、ロボットの作動が停止させられるおそれがある。
そこで、本発明は、モータの作動を制御するための制御ユニットの通信に一時的に異常が生じた場合でも、モータ及びこれを動力源とするロボット等の運動体の挙動を適切に制御し得るシステムを提供することを解決課題とする。
本発明は、モータを動力源とする運動体の関節回りの運動を制御するため、前記運動体の制御系電源から制御系電線を介して供給される電力により機能を発揮する制御ユニットとして、関節回りに運動しうる前記運動体又はその動力源としてのモータの1次目標出力を設定する主制御ユニットと、前記主制御ユニットから第1通信線を介して前記1次目標出力を受信するとともに、最新の前記1次目標出力を2次目標出力として記憶保持した上で、前記運動体又は前記モータの出力が前記2次目標出力に一致するように駆動系電源から駆動系電線を介して前記モータに供給される電力を調節する第1副制御ユニットとを備える制御システムに関する。
運動体の関節部分に、制御系電線、駆動系電線及び第1通信線等が配線される場合、関節の動き易さの確保や当該関節部分のコンパクト化のため、当該関節部分の配線は可能な限りまとまっていることが好ましい。従って、駆動系電源とモータとを結ぶ駆動系電線、制御系電源と第1副制御ユニットとを結ぶ制御系電線、及び主制御ユニットと第1副制御ユニットとを結ぶ第1通信線が関節部分に密接して配線される場合がある。この場合、駆動系電線からノイズが発生したり、当該関節部分の運動により第1通信線が外力を受けること等のため、前記のように主制御ユニットから第1副制御ユニットへのモータの目標出力の通信が遮断される可能性が高い。このため、運動体の挙動を適切に制御する必要性が非常に高い。
そこで、前記課題を解決するための本発明の運動体の制御システムは、前記2次目標出力の変化量を変数として測定する変数測定手段と、前記変数測定手段により測定された前記変数の絶対値が閾値を超えているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記変数の絶対値が前記閾値を超えていると判定された後で前記第1副制御ユニットにより調節される前記駆動系電源から前記モータへの供給電力を、当該供給電力の変化量が抑制されるように補正する補正手段とを備えていることを特徴とする。
本発明の運動体の制御システムによれば、2次目標出力の変化量(変数)の絶対値が閾値を超える程度に大きく変化した場合、当該変化後のモータへの供給電力が、当該供給電力の変化量が抑制されるように補正される。これにより、主制御ユニットと第1副制御ユニットとの第1通信線を介した通信に一時的に異常が生じて変数の絶対値が閾値を超えた場合でも、モータへの供給電力の急激な変化が抑制される。
従って、本発明の運動体の制御システムによれば、主制御ユニット及び第1副制御ユニットの通信に一時的に異常が生じたときでも、モータ及びそれを動力源とする運動体の挙動を適切に制御することができる。
また、本発明の運動体の制御システムは、前記補正手段が、前記変数測定手段により測定された前記変数の大小に応じて定まる補正継続時間にわたり、前記駆動系電源から前記モータへの供給電力を、当該供給電力の変化量が抑制されるように補正することを特徴とする。
本発明の運動体の制御システムによれば、2次目標出力、すなわち、第1副制御ユニットが有するモータの最新の目標出力の変化量の大きさに応じて、モータへの供給電力の変化量を確実に抑制するために十分に長い時間にわたり当該モータへの供給電力が補正され得る。
さらに、本発明の運動体の制御システムは、前記変数の絶対値が前記閾値を超えた旨の前記判定手段による判定結果をユーザに対して通知する通知手段を備えていることを特徴とする。
本発明の運動体の制御システムによれば、変数の絶対値が閾値を超えた旨の判定手段による判定結果が通知手段を通じてユーザに通知される。従って、主制御ユニット及び第1副制御ユニットを結ぶ第1通信線の通信に異常が生じたことをユーザに認識させるとともに、当該第1通信線の配線状態の調節等、この異常を解消するための対処をユーザに促すことができる。
また、本発明の運動体の制御システムは、前記運動体の物理量に応じた出力信号をセンサから受信するとともに、当該出力信号を第2通信線を介して前記主制御ユニットに送信する第2副制御ユニットを前記制御ユニットとして備え、前記主制御ユニットが前記第2副制御ユニットから前記センサの出力信号を受信するとともに、当該出力信号に応じた前記物理量を記憶保持した上で、最新の前記物理量に基づいて前記1次目標出力を設定することを特徴とする。
本発明の制御システムによれば、主制御ユニットにより運動体の物理量に基づいて1次目標出力が設定されるので、当該物理量に鑑みて適切にモータの作動及び運動体の運動が制御され得る。
また、運動体の関節部分において当該関節部分の動き易さ確保等のために第1及び第2通信線が電線等と密接して配線されている場合、ノイズや外力等の原因によって第1通信線の通信のみならず第2通信線の通信にも異常が生じる可能性が高くなる。第2通信線の通信に異常が生じた場合、主制御ユニットにより記憶保持されている最新の物理量が大きく変化する可能性がある。このため、第1通信線の通信が正常であっても、主制御ユニットにより設定される1次目標出力が大きく変化する可能性がある。
しかるに、この場合、第1通信線の通信に異常が生じた場合と同様に、第1副制御ユニットが記憶保持している2次目標出力が大きく変化するので、前記のようにモータへの供給電力が、当該供給電力の変化量が抑制されるように補正される。従って、第2通信線の通信に異常が生じた場合でも、運動体の運動が適切に制御され得る。
さらに本発明の運動体の制御システムは、歩行用の脚体を有するロボットを制御対象である前記運動体とすることを特徴とする。
本発明の運動体の制御システムによれば、モータの出力が目標出力に一致するように当該モータの作動が制御されることで、運動体であるロボットの脚体による歩行動作が制御される。
ロボットが有する歩行用の脚体の関節部分に第1通信線等が密接して配線されている場合、脚体が接地時に受ける床反力によって第1通信線が衝撃を受け、この第1通信線の通信に異常が生じる可能性がある。また、脚体の接地箇所の静電気や電位の影響によりノイズが発生し、脚体の関節部分に配線された第1通信線の通信に異常が生じる可能性もある。従って、ロボットの歩行動作を適切に制御する必要性が非常に高い。
しかるに、本発明の運動体の制御システムによれが、脚体が接地時に受ける床反力や、脚体の接地箇所の電位等のために通信異常が生じた場合でも、前記のようにロボットの歩行動作を適切に制御することができる。
本発明の運動体の制御システムの実施形態について図面を用いて説明する。
図1に示されている制御システムは、複数の制御ユニット100を備えるとともに、図2に示されている脚式移動ロボット(以下「ロボット」という。)200を制御対象とする。
複数の制御ユニット100には、主制御ユニット110、第1制御ユニット111、第2制御ユニット112、第1副制御ユニット121及び第2副制御ユニット122が含まれている。制御システムは、センサ132と、モータ131と、バッテリ140と、制御系電源142と、駆動系電源141と、通知ユニット150とを備えている。各制御ユニット100はCPU、ROM、RAM、信号入力回路、信号出力回路等により構成されている。
主制御ユニット110、第1制御ユニット111及び第2制御ユニット112は、通信線(破線で示されている。以下同じ。)を介して通信可能に接続されている。また、主制御ユニット110及び第1副制御ユニット121は「第1通信線」を介して通信可能に接続されている。さらに主制御ユニット110及び第2副制御ユニット122は「第2通信線」を介して通信可能に接続されている。第2副制御ユニット122とセンサ132とは通信線を介して通信可能に接続されている。
また、バッテリ140と、制御系電源142及び駆動系電源141のそれぞれとは電線(一転鎖線で示されている。)により接続されている。さらに駆動系電源141と、モータ131とは、第2副制御ユニット122を経由する駆動系電線(太線で示されている。)を介して接続されている。また、制御系電源142と、主制御ユニット110、第1制御ユニット111、第2制御ユニット112、第1副制御ユニット121及び第2副制御ユニット122のそれぞれとは制御系電線(実線で示されている。)を介して接続されている。
主制御ユニット110はロボット200の上体部240に収容され、股関節211、膝関節212等の各関節の1次目標角度(1次目標出力)θT1を設定する。また、主制御ユニット110は第1副制御ユニット121及び第2副制御ユニット122のそれぞれとの通信等を通じてロボット200の歩行運動等を制御する。
第1制御ユニット111及び第2制御ユニット112はそれぞれロボット200の下肢部210及び上肢部220に設置され、主制御ユニット110に対してロボット200の目標動作を特定するデータ等を送信する。
第1副制御ユニット121はロボット200の下肢部210や上肢部220に設置され、主制御ユニット110により設定された1次目標角度θT1を第1通信線を介して受信するとともに、2次目標角度(2次目標出力)θT2として記憶保持する。また、第1副制御ユニット121は図3に示されている制御ブロック図に従って、駆動系電源141からモータ131への供給電力を制御することで、モータ131の作動を制御する。
具体的には、各関節の目標角度θ(2次目標角度θT2)と実際の角度θとの偏差に位置ゲインKpが乗じられることで当該関節の目標角速度ω(=Kp(θ−θ))が定められる。また、目標角速度ωと角速度ωとの偏差に速度ゲインKvが乗じられることで目標トルクT(=Kv(ω−ω))が定められる。さらに目標トルクTと関節トルクTとの偏差に電流ゲインKiが乗じられることで目標電流I(=Ki(I−I))が定められる。そして、目標電流Iがモータ131に一致するように、駆動系電源141からモータ131への供給電流Iが調節される。これにより、モータ131により駆動される関節角度θが目標角度θに一致するように制御される。この制御ブロック図において、L、R、Kt、及びJmはそれぞれモータ131のインダクタンス、内部抵抗、逆起電力定数、及びイナーシャである。
また、第1副制御ユニット121は変数測定部101、判定部102及び補正部103を備えている。
変数測定部101は、第2目標角度θT2、すなわち第1副制御ユニット121が主制御ユニット110から受信した最新の1次目標角度θT1の変化量δを変数として測定する。判定部102は変数測定部101により測定された変数δの絶対値が閾値εを超えているか否かを判定する。補正部103は判定部102により変数δの絶対値が閾値εを超えていると判定された後で第1副制御ユニット121により調節される駆動系電源141からモータ131への供給電流(供給電力)を、この電流の変化量が抑制されるように補正する。
第2副制御ユニット122はロボット200の下肢部210や上肢部220に設置され、センサ132から出力される測定信号を受信した上で、主制御ユニット110に送信する。また、第2副制御ユニット122はセンサ132との通信により、当該センサ132のキャリブレーション(零点調整)等の調整を行う。
モータ131はロボット200の下肢部210や上肢部220に設置され、その出力軸を介して直接的に、又はその出力軸からワイヤやプーリ等を有する動力伝達機構(図示略)を介して間接的に、下肢部210の股関節211、膝関節212及び足関節213、上肢部220の肩関節221、肘関節222及び手根関節223、手部230の3つの指節間関節231、232及び233、及び上体部240の首関節242に対して回動力を付与する。なお、モータ131は、前記関節以外に運動の自由度を有する関節に対して回動力を付与してもよい。
センサ132には、ロボットの足関節213の部分に設置され、足関節213の直交する3軸方向の並進力及び3軸回りのモーメントに応じた測定信号を出力する6軸力センサ、股関節211や膝関節212の回転角度に応じた測定信号を出力するロータリエンコーダ、モータ131への供給電流(供給電力)を測定する電流センサ等が含まれている。
バッテリ140は上体部240に収容され、Ni−Znバッテリや、Ni−MHバッテリ、リチウムイオンバッテリ等により構成されている。駆動系電源141は上体部240に収容され、バッテリ140から供給された電力を、駆動系電線(図1/太線参照)を介してモータ131に供給する。制御系電源142は上体部240に収容され、バッテリ140から供給された電力を、制御系電線(図1/実線参照)を介して各制御ユニット100に供給する。
通知ユニット150はロボット200の上体部240の背面に設置され、変数δの絶対値が閾値εを超えた旨の判定部102による判定結果がコードやメッセージ等の形で表示される。
ロボット200では、関節の動き易さの確保や当該関節部分のコンパクト化のため、配線は可能な限りまとまっている必要がある。このため、股関節211の部分では、上体部240に収用されている主制御ユニット110と、下肢部(歩行用の脚体)210に設置されている第1制御ユニット111、第1副制御ユニット121及び第2副制御ユニット122のそれぞれとを接続する通信線、第1通信線及び第2通信線(図1/破線参照)、上体部240に収容されている駆動系電源141と、下肢部210に設置されているモータ131のそれぞれとを接続する駆動系電線(図1/太線参照)及び上体部240に収容されている制御系電源142と、下肢部210に設置されている第1副制御ユニット121及び第2副制御ユニット122のそれぞれとを接続する制御系電線(図1/実線参照)が密接して配線されている。このように通信線等が密接して配線されているのは膝関節212や肩関節221の部分でも同様である。
次に前記構成の制御システムの機能について図4〜図5を用いて説明する。
第1制御ユニット111及び第2制御ユニット112のうち一方又は両方が、歩行動作、走行動作、椅子への座り動作等、ロボット200が目標とする動作を、通信線を介して主制御ユニット110に送信する。また、第2副制御ユニット122がセンサ132から関節角度θやモータ電流I等の物理量に応じた出力信号を受信した上で、第2通信線を介して主制御ユニット110に送信する。主制御ユニット110が、目標動作及びセンサ132の出力信号に応じた物理量をそのメモリに記憶保持した上で、最新の目標動作及び物理量に基づいて股関節211、膝関節212等の各関節の1次目標角度θT1を設定する(図6(a)参照)。
続いて、主制御ユニット110により設定された1次目標角度θT1が、主制御ユニット110から第1通信線を介して第1副制御ユニット121に送信される。第1副制御ユニット121は主制御ユニット110から受信した最新の1次目標角度θT1を2次目標角度θT2としてそのメモリに記憶保持する。
そして、第1副制御ユニット121が図3に示されている制御ブロック図に従って、各関節の角度θが2次目標角度θT2に一致するようにモータ131への供給電流Iを制御する。
モータ131への供給電流Iが制御されている間、変数測定部101は2次目標角度θT2の変化量δを変数として周期的に測定する(図4/S101)。変数δは、次式(1)に従って決定される。
δ=∫dt・δθ/δt ・・(1)。
式(1)で時間積分は変数測定部101の測定周期にわたり行われる。2次目標角度θT2が、図6(b)に示されているようにステップ状に変化した場合、変数δは「δθT2」と測定されるが、これは式(1)におけるδθ/δtがδθT2・δ(t)(デルタ関数)のように近似されうるためである。
また、判定部102が、変数測定部101により測定された変数δの絶対値が閾値εを超えているか否かを判定する(図4/S102)。
判定部102により変数δの絶対値がε以下であると判定された場合(図4/S102・・YES)、図3に示されている制御ブロック図における速度ゲインKvがその初期値Kに設定される(図4/S103)。そして、第1副制御ユニット121が当該速度ゲインKvを用いて駆動系電源141からモータ131への供給電流Iを制御することで、当該モータ131の作動を制御する(図4/S104)。これにより、ロボット200の動作が、その各関節角度θが2次目標角度θT2に一致するように制御される。
一方、判定部102により変数δの絶対値が閾値εを超えていると判定された場合(図4/S102・・NO)、タイマ(図示略)が計測するその判定時刻からの経過時間tが0に設定されるとともに(図4/S105)、補正部103により正の係数αと変数δの絶対値との積が補正継続時間τとして設定される(図4/S106)。また、タイマにより計測される当該時間tが補正継続時間τ未満である場合(図4/S107・・NO)、補正部103が次式(2)に従って速度ゲインKvを補正する(図4/S109)。
Kv=K{1−(1−t/τ)β|δ|}、βは正の係数 ・・(2)。
そして、第1副制御ユニット121が当該速度ゲインKvを用いて駆動系電源141からモータ131への供給電流Iを制御することで、当該モータ131の作動を制御する(図4/S110)。また、通知ユニット150が、第1通信線等の通信に異常が生じた旨を表示する(図4/S111)。さらに時間tが5ms等の所定時間Δtだけ増加させられ(図4/S112)、この時間tが補正継続時間τになるまで、前記のゲイン係数Kvの補正(図4/S109)、補正後のゲイン係数Kvに基づくモータ作動制御(図4/S110)等の処理が実行される。
また、時間tが補正継続時間τに達したとき(図4/S107・・YES)、補正継続時間τが0に設定され(図4/S108)、2次目標角度θT2の変化量δの測定(図4/S101)以降の処理が繰り返し実行される。
図6(b)に示されているように2次目標角度θT2が時刻tにおいてステップ状に変化したとき、変数測定部101により測定された変数δが閾値εを超えた場合、図5(a)に示されているように速度ゲインKvが時刻tにおいてステップ状に低下した後、徐々に上昇し、時刻tから補正継続時間τが経過したときに初期値Kに戻る。
また、速度ゲインKvが図5(a)に示されているように時刻tから補正継続時間τにわたり補正された場合、モータ電流Iは図5(b)に示されているように時刻tから補正継続時間τにわたりδI’だけなだらかに上昇した後でなだらかに下降してもとに戻るように制御される。
これにより、その各関節角度θが2次目標角度θT2に一致するようにロボット200の歩行動作が制御される。モータ電流Iが図5(b)に示されているように制御された場合、各関節角度θが2次目標角度θT2、さらには1次目標角度θT1に一致するように制御される。
ロボット200の歩行時に、下肢部(脚体)210が接地時に受ける床反力によって駆動系電線や制御系電線が衝撃を受けてノイズが発生したり、第1通信線や第2通信線が衝撃を受ける可能性がある。また、下肢部210の接地箇所の静電気や電位の影響によりノイズが発生する可能性がある。さらに前記のように、ロボット200の特に股関節211、膝関節212、肩関節221の部分には、通信線、第1通信線及び第2通信線(図1/破線参照)、駆動系電線(図1/太線参照)及び制御系電線(図1/実線参照)が密接して配線されている。
このため、ロボット200の歩行時に生じる衝撃やノイズ等の影響により、特に股関節211や膝関節212の部分で第1通信線や第2通信線の通信に異常が生じる可能性もある。第1通信線の通信に異常が生じた場合、第1副制御ユニット121が記憶保持している2次目標角度θT2がその後のロボット200の制御を不安定とするほどに変化する可能性がある。また、センサ131の出力信号や第2通信線の通信に異常が生じた場合、主制御ユニット110が記憶保持しているセンサ132の出力信号に応じた最新の物理量が大きく変化し、主制御ユニット110が設定する1次目標角度θT1そのものがその後のロボット200の制御を不安定とするほどに変化する可能性がある。従って、ロボット200の歩行動作を適切に制御する必要性が非常に高い。
前記機能を発揮する本発明の制御システムによれば、変数δ(=2次目標出力の変化量)の絶対値が閾値εを超える程度に大きく変化した場合、変数δの大小に応じて、モータ電流Iの補正継続時間τが設定される(図4/S106参照)。また、補正継続時間τにわたって速度ゲインKvが補正される(図4/S109、図5(a)参照)。
これにより、主制御ユニット110と第1副制御ユニット121との第1通信線や第2通信線の通信に一時的に異常が生じて変数δの絶対値が閾値εを超えた場合でも、図6(c)及び図6(d)に示されているようなモータ電流I及び関節角度θの急激な変化が十分に長い時間にわたりなだらかに抑制される(図4/S110、図5(b)及び図5(c)参照)。そして、モータ131及びそれを動力源とするロボット(運動体)200の歩行動作等の挙動を適切に制御することができる。
さらに変数の絶対値が閾値を超えた旨の判定部102による判定結果が通知ユニット150を通じてユーザに通知される(図4/S111参照)。従って、第1通信線等の通信に異常が生じたことをユーザに認識させるとともに、当該第1通信線の配線状態の調節等、この異常を解消するための対処をユーザに促すことができる。
なお、前記実施形態では運動体が図2に示されているロボット200であったが、他の実施形態として運動体がアームを備えた工作用ロボット等、モータを動力源として曲げ伸ばしされ得る関節を備えているあらゆる機械や装置であってもよい。
前記実施形態では主制御ユニット110により各関節角度θが1次目標出力として設定されたが、他の実施形態として主制御ユニット110により各関節角速度ωや関節回りのトルクTが1次目標出力として設定されてもよい。
前記実施形態では速度ゲインKvが補正されることで、モータ電流Iの急激な変化が抑制されたが(図3、図4/S109,S110、図5(a)及び図5(b)参照)、他の実施形態として位置ゲインKpや電流ゲインKiが代替的に又は追加的に補正されることでモータ電流Iの変化が抑制されてもよい。
本発明の一実施形態としての制御システムの構成説明図。 本発明の一実施形態としての制御システムの制御対象となるロボットの構成説明図。 モータの作動の制御ブロック図。 本発明の一実施形態としての制御システムの機能説明図。 本発明の一実施形態としての制御システムの機能説明図。 従来のモータ電流制御方法の説明図。
100‥制御ユニット、101‥変数測定部、102‥判定部、103‥補正部、110‥主制御ユニット、111‥第1制御ユニット、112‥第2制御ユニット、121‥第1副制御ユニット、122‥第2副制御ユニット、131‥モータ131‥センサ、140‥バッテリ、141‥駆動系電源141‥制御系電源、150‥通知ユニット、200‥二足歩行ロボット(運動体)、210‥下肢部(歩行用の脚体)、211‥股関節、212‥膝関節、213‥足関節、220‥上肢部、221‥肩関節、222‥肘関節、223‥手根関節、230‥手部、231〜232‥指節間関節、240‥上体部、242‥首関節。

Claims (5)

  1. モータを動力源とする運動体の関節回りの運動を制御するため、前記運動体の制御系電源から制御系電線を介して供給される電力により機能を発揮する制御ユニットとして、関節回りに運動しうる前記運動体又はその動力源としてのモータの1次目標出力を設定する主制御ユニットと、前記主制御ユニットから第1通信線を介して前記1次目標出力を受信するとともに、最新の前記1次目標出力を2次目標出力として記憶保持した上で、前記運動体又は前記モータの出力が前記2次目標出力に一致するように駆動系電源から駆動系電線を介して前記モータに供給される電力を調節する第1副制御ユニットとを備える制御システムであって、
    前記2次目標出力の変化量を変数として測定する変数測定手段と、
    前記変数測定手段により測定された前記変数の絶対値が閾値を超えているか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記変数の絶対値が前記閾値を超えていると判定された後で前記第1副制御ユニットにより調節される前記駆動系電源から前記モータへの供給電力を、当該供給電力の変化量が抑制されるように補正する補正手段とを備えていることを特徴とする制御システム。
  2. 請求項1記載の制御システムにおいて、
    前記補正手段が、前記変数測定手段により測定された前記変数の大小に応じて定まる補正継続時間にわたり、前記駆動系電源から前記モータへの供給電力を、当該供給電力の変化量が抑制されるように補正することを特徴とする制御システム。
  3. 請求項1又は2記載の制御システムにおいて、
    前記変数の絶対値が前記閾値を超えた旨の前記判定手段による判定結果をユーザに対して通知する通知手段を備えていることを特徴とする制御システム。
  4. 請求項1、2又は3記載の制御システムにおいて、
    前記運動体の物理量に応じた出力信号をセンサから受信するとともに、当該出力信号を第2通信線を介して前記主制御ユニットに送信する第2副制御ユニットを前記制御ユニットとして備え、
    前記主制御ユニットが前記第2副制御ユニットから前記センサの出力信号を受信するとともに、当該出力信号に応じた前記物理量を記憶保持した上で、最新の前記物理量に基づいて前記1次目標出力を設定することを特徴とする制御システム。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の制御システムにおいて、
    歩行用の脚体を有するロボットを制御対象である前記運動体とすることを特徴とする制御システム。
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