JP4489924B2 - 無線通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加入者局と基地局間での高速大容量の無線通信を行う無線通信システムに係り、特に通信エリアを複数のセルに分割し、複数のセルで同一の周波数を繰り返して用いる無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信を用いた加入者回線の通信システムとしては従来、WLL(Wireless Local System)又はFWA(Fixed Wireless Access)等が知られている。このうち、企業ユーザやSOHO(Small Office Home Office)あるいは一般家庭ユーザ等の複数の加入者宅と通信事業者の設備を無線伝送路でつなぐ、一対多方向方式のものはP−MP(Point To Multi Point)システムと呼ばれている。
【0003】
P−MPシステムは、準ミリ波帯・ミリ波帯(22GHz、26GHz及び38GHz帯)の周波数を使用し、高利得のアンテナを用いて通信事業者の設備(以下、基地局という)と通信エリア内の加入者側の固定設備(以下、加入者局という)の双方向の無線通信を行う。
【0004】
準ミリ波帯・ミリ波帯は、他の低周波数帯と比較して空間減衰が大きいため、無線伝送距離が短く周波数の折り返し利用が可能であり、さらに広帯域の周波数資源を有するという利点がある。これら準ミリ波帯・ミリ波帯の利点は将来、大容量の情報を高速に伝える通信システム、例えば高速無線LANシステム、テレビ会議システム、画像モニタシステム、高速インターネット接続等に有効であり、今後大きな需要が見込まれるマルチメディア通信などの大容量情報通信を無線で行える点で注目されている。。
【0005】
P−MPシステムにおいて、通信事業者側の基地局は、周囲数百メートル〜数キロメートル以内の複数の加入者局と無線通信を行う。しかも基地局は有線の高速基幹回線に接続されているため、通信環境は非常に良好なものとなる。P−MPシステムでは、伝送速度が64kbps〜数百Mbpsとなり、かつ低価格な無線通信サービスを提供することが可能である。
【0006】
また、P−MPシステムの標準規格はAIRB STD−T59で定められており、この標準規格によれば、通信周波数は26GHz帯あるいは38GHz帯を用い、加入者局には20dBi以上の高利得アンテナを用いなければならないとされている。
【0007】
P−MPシステム等の高速通信を行う無線通信システムでは具体的に、複数の基地局を配置することにより、通信可能なエリアを広げて無線通信サービスを提供している。このとき複数の基地局間では、周波数資源を有効に利用するため、同一周波数を繰り返し使用している。このような周波数の繰り返しは自動車電話や形態電話等の移動体無線通信では従来から用いられており、具体的には一つの基地局で互いに扱う周波数の異なる複数のアンテナを設置し、通信エリアであるセルを複数のセクタに分けて無線通信を行っている。
【0008】
しかし無線信号の電波干渉を防ぐため、一つの基地局における各セクタ周波数はそれぞれ異なる周波数を使用しており、また隣接している基地局では同じ周波数を用いることはできなかった。これでは周波数資源の節約には不充分であり、加入者の数を増やすことができない。
このような問題を解決する従来例として、平成10年(1998年)2月13日公開の特開平10−042352号「無線システム」(出願人:三菱電機株式会社、発明者:石井康一)が提案されている。
【0009】
図3は、従来例におけるセル配置の平面図である。図3において、B1〜B6は基地局、F1〜F3はセクタで使用される無線周波数、C1〜C6は加入者局を示している。またそれぞれの基地局は6本のアンテナを有しており、各アンテナは互いに異なる方向の無線信号を送受信しており、水平面内の全方位をカバーしている。このため図3において、各基地局におけるセルは便宜上、六角形で表されており、各セルはセクタ毎に6つに分割される。
【0010】
図3では、隣接する各セルの中央に基地局を配置し、また隣接するセクタでは同一の周波数を使用しないようF1〜F3の3種類の周波数をセクタ毎に割り振っている。図3のような構成により、無線通信で使用する周波数資源をさらに節約することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の無線通信システムでは、基地局同士又は加入者局同士の干渉が発生し、高品質の通信サービスが提供できないという問題点があった。
図3で示されるセル配置図では、基地局と加入者局間で周波数を変えて通信を行うFDD(Frequency Division Duplex)を用いる場合には、基地局間又は加入者局間同士の干渉は発生しない。しかし基地局と加入者局間で互いに同一周波数を用いて通信を行うTDD(Time Division Duplex)では、同じ周波数で通信を行う加入者局同士が対向して設置された場合、非常に大きな干渉波が発生する。
また、P−MP通信で基地局間又は同一セルにおけるセクタ間の通信タイミングが非同期である場合、加入者局間の干渉が発生する頻度は高くなる。
【0012】
この現象について、図3を用いて説明する。図3のセル配置図において、加入者局C1及びC2はそれぞれ基地局B1、B6との通信を行っているが、用いる通信周波数は同じF3であり、かつ互いに対向して設置されているため、加入者局間同士の干渉波が発生する。同様に、周波数F2を使用する加入者局C3及びC4においても干渉波が発生する。
また互いに基地局B5と通信を行い、周波数F2を使用する加入者局C5及びC6においても、セクタ間において非同期通信を行っている場合には加入者局間での干渉波が発生することになる。
【0013】
加入者局C1及びC2間で発生する干渉について、さらに詳細に説明する。図4は、図3のセル配置における、加入者局及び基地局の配置を示す立面図である。図4において、加入者局C1とC2の距離は8kmであり、基地局B1と加入者局C1との距離、すなわち基地局B1のサービスエリアは1kmである。また、説明を簡単にするため、図4では基地局B1とB6、加入者局C1とC2はそれぞれアンテナ高が同じであるものとし、加入者局C1の通信先の基地局B1に対するアンテナの高低差は30mであり、仰角は1.7度である。基地局と加入者局間のアンテナの仰角は、それぞれのアンテナの高低差により異なってくることは言うまでもない。
また、干渉の説明にあたって、基地局及び加入者局の送信電力は50mW(17dBm)、基地局のアンテナ利得は15dBi、加入者局のアンテナ利得は30dBiであるものとする。
【0014】
一般に利得が30dBiであるパラボラアンテナでは、水平面内で利得値が半減する角度である半値角は2〜3度程度であることが知られている。この半値角は、アンテナの指向性の鋭さを示す値として用いられている。
図4において、基地局B1に対する加入者局B1の仰角は1.7度であり、半値角の半分程度しかなく、加入者局C2のアンテナのC1方向への利得低下分は3dB程度となる。
【0015】
また、一方の局から送信され他方の局に到達する無線波の受信電界レベルは、「送信出力+送信アンテナ利得―空間減衰+受信アンテナ利得」によって求められる。通信で用いる無線周波数帯が26GHzとであるとすると、基地局B1から送信され加入者局C1に到達する希望波の受信電界レベルは、17+15―121+30=−59dBmとなる。一方、加入者局C2から送信され、加入者局C1に到達する干渉波の受信電界レベルは、17+27−139+(30−3)=−68dBmとなる。
よってこれらの結果から、希望波に対する干渉波のDU比(Duty Factor Ratio)は9dBmとなり、所要のDU比である20dBと比較すると希望波に対する干渉波の割合が大きいため、高品質の通信を行うことが困難であることが分かる。
【0016】
さらに加入者局C3及びC4で発生する干渉は、二局間の距離が加入者局C1とC2間より近いため、DU比は5dBmとなり、さらに干渉波の割合が大きくなる。また加入者局C5及びC6間においては、DU比は−1dBmとなり、希望波より干渉波が大きい結果となるため通信が不可能となる。
【0017】
図5は、各セルをセクタ毎に4つに分割した場合の従来例のセル配置の平面図である。図5に示されるセル配置では、隣接するセル間でも使用する周波数が同一となり、加入者局が対向する事態が発生する。このときのDU比は3dBとなり、良好な通信を行うことができない。さらに図5のセル配置においては、周辺の基地局間でも対向する配置となるため、DU比が17dBである基地局間での大きな干渉が発生する。
【0018】
以上述べたように、従来の無線通信システムでは、基地局と加入者局間で互いに同一周波数を用いるTDD通信の場合、同一周波数を用いる加入者局同士又は基地局同士が対向して設置されている場合、これらの局の間で大規模な干渉が発生するため、高品質の通信サービスを提供できないという問題点があった。
【0019】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、無線通信方法によらず加入者局間及び基地局間同士の干渉の発生を防ぎ、かつ周波数資源を節約できる無線通信システムを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、一定の地域を複数のセルに分割し、各セル毎に基地局を設置し、この基地局と前記基地局が設置されているセル内の複数の固定端末局との間で無線通信を行う無線通信システムにおいて、セルが2次元的に配列され、基地局が、各セルにおいてセルの端部に設置され、各基地局のアンテナは全て、水平方向の同一範囲に対して通信可能であり、かつ同一方向を向くように設置され、隣接するセル同士では異なる周波数又は偏波を用いて固定端末局と無線通信を行い、固定端末局が、通信先の基地局と同一の周波数又は偏波を用いて無線通信を行い、各固定端末局のアンテナは、通信先の基地局と双方向通信可能であり、かつ他の固定端末局のアンテナと対向しない方向を向くように設置されていることを特徴としており、基地局間同士の干渉の発生を防ぎ、かつ周波数資源を節約することができる。
また、本発明は、一定の地域を複数のセルに分割し、各セル毎に基地局を設置し、この基地局と基地局が設置されているセル内の複数の固定端末局との間で無線通信を行う無線通信システムにおいて、セルが2次元的に配列され、基地局が、各セルにおいてセルの端部に設置され、各基地局のアンテナは、水平方向の同一範囲に対して通信可能であり、かつ他の基地局のアンテナと対向しないよう設置され、隣接するセル同士では異なる周波数又は偏波を用いて固定端末局と無線通信を行い、固定端末局が、通信先の基地局と同一の周波数又は偏波を用いて無線通信を行い、固定端末局のアンテナは、通信先の基地局と双方向通信可能であり、かつ他の固定端末局のアンテナと対向しない方向を向くように設置されていることを特徴としており、基地局間同士の干渉の発生を防ぎ、かつ周波数資源を節約することができる。
【0021】
また、本発明は、一定の地域を複数のセルに分割し、各セル毎に基地局を設置し、この基地局と基地局が設置されているセル内の複数の固定端末局との間で無線通信を行う無線通信システムにおいて、セルが2次元的に配列され、各セルは複数のセクタに分割され、基地局が、各セルにおいてセルの端部に設置され、各基地局のアンテナは、水平方向の同一範囲に対して通信可能であり、他の基地局のアンテナと対向しないようセクタ毎に設置され、隣接するセクタ同士では異なる周波数又は偏波を用いて固定端末局と無線通信を行い、固定端末局が、通信先の基地局と同一の周波数又は偏波を用いて無線通信を行い、固定端末局のアンテナは、通信先の基地局と双方向通信可能であり、かつ他の固定端末局のアンテナと対向しない方向を向くように設置されていることを特徴としており、基地局間及び加入者局間同士の干渉の発生を防ぎ、かつ周波数資源を節約することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムは、全ての基地局は特定方向に180度の範囲をセルに持ち、かつ一定方向を向くようにアンテナが配置され、加入者局は自身の属するセクタに割り当てられた基地局のアンテナと通信できる方向に自身のアンテナを設置し、また隣接するセル同士では同一の周波数を使用しないようにするものであり、これにより基地局間の干渉の発生を防ぎ、加入者局間の干渉の発生を低減することができ、高品質の通信サービスを提供することができ、周波数資源を節約することができる。
【0023】
また、全ての基地局は特定方向に180度の範囲をセルに持ち、各セルを複数のセクタに分割して、かつ同一周波数を使用するアンテナが一定方向を向くようにアンテナが配置されており、加入者局は自身の属するセクタに割り当てられた基地局のアンテナと通信できる方向に自身のアンテナを設置し、また隣接するセクタ同士では同一の周波数を使用しないようにするものであり、これにより基地局間及び加入者局間の干渉の発生を防ぎ、高品質の通信サービスを提供することができ、周波数資源をさらに節約することができる。
【0024】
本発明の第1の実施の形態の無線通信システムの構成について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態(以下実施の形態1という)に係る無線通信システムにおける、セル配置の平面図である。図1において、B1〜B6は基地局、F1〜F2は使用周波数を示している。
本発明の実施の形態1に係る無線通信システムでは、全ての基地局のアンテナは、北方向の180度エリアをカバーするよう、北方向を向くように配置されている。各基地局はセルの中央南端に配置される構成となる。
基地局B1を例に説明すると、基地局B1がカバーするセルは周波数F1を通信周波数として使用している。セル内の加入者局との双方向通信を行えるよう、基地局B1のアンテナは北方向を向くように設置されている。他の基地局においても、使用する周波数が異なることを除けば、同様の構成となっている。従って基地局同士のアンテナが対向することはなく、基地局間同士の干渉が発生するようなことはない。
また本発明の実施の形態1に係る無線通信システムでは、全基地局のアンテナ方向は北方向のみでなく、どの方角であってもよい。
【0025】
また、各セル内の加入者局については、通信先の基地局と双方向通信できるような方向にアンテナを設置している。例えば各セル内に位置する加入者局は、通信対象の基地局と双方向通信を行うよう、南を経由した西から東にかけての方角を向くようにアンテナを設置しており、これらの方角とは反対となる、北を経由した西から東にかけての方角を向くようなことはない。
図1のセル配置図において、同一のセル内で唯一加入者局同士が対向する例として、加入者局が基地局に対して西方向と東方向にある場合に加入者局同士の干渉が発生することがある。しかしパラボラアンテナの相対利得の特性から、現在の方向より2度程度アンテナを動かすことによって、現在の利得値より10dB程度減少することが知られている。この性質を用いることにより、同一セル内にある加入者局を互いに対向しない位置に配置することで、加入者局同士の干渉を回避することができる。
【0026】
また、図1に示されるセル配置では、隣接するセル同士では異なる周波数が用いられている。例えば基地局B1ではF1が、隣接する基地局B2及びB4ではF2がそれぞれ使用されている。このようなセル配置によって、異なるセルに属する加入者局同士の干渉の発生を低減することができる。特に用いる周波数の種類が増えることにより、各セルで用いる周波数の組み合わせも増えるため、干渉の発生を一層低減することができる。
【0027】
本発明の実施の形態1に係る無線通信システムにおいて、隣接するセル同士が同一周波数を用いていないようなセル配置であれば、各基地局で使用する周波数はどのような組み合わせを用いてもよい。
また、本発明の実施の形態1に係る無線通信システムは、無線通信方法、基地局の数、使用する周波数の種類によらず、適用できるものである。
【0028】
本発明の実施の形態1に係る無線通信システムによれば、全ての基地局は特定方向に180度のエリアをカバーし、一定方向を向くようにアンテナが配置されており、かつ加入者局は自身の属するセル内の基地局のアンテナの方向を向くようにアンテナが設置され、隣接するセル同士では同一の周波数を使用しないように全ての基地局で同一周波数を繰り返し使用しているので、基地局間の干渉の発生を防ぎ、加入者局間の干渉の発生を低減することができ、したがって高品質の通信サービスを提供でき、かつ周波数資源を節約できる効果がある。
【0029】
次に、本発明の第2の実施の形態の無線通信システムの構成について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の第2の実施の形態(以下、実施の形態2という)に係る無線通信システムにおける、セル配置の平面図である。図2において、B1〜B6は基地局、F1〜F4は使用周波数を示している。
【0030】
本発明の実施の形態2に係る無線通信システムでは、各セルは西及び東の2セクタ配置となるよう分割されており、全ての基地局のアンテナは、北方向の180度エリアをカバーするよう、西セクタにおいては北西方向に、東セクタにおいては北東方向に配置されている。各基地局はセルの中央南端に配置される構成となる。
基地局B1を例に説明すると、基地局B1がカバーするセルは西及び東の2セクタ配置となっており、周波数はそれぞれF1、F2を通信周波数として使用している。各セクタ内の加入者局との双方向通信を行えるよう、西のセクタでは基地局B1のアンテナは北西方向を向くように、東のセクタでは北東方向を向くように設置されている。他の基地局においても、使用する周波数が異なることを除けば、同様の構成となっている。従って本発明の実施の形態2の無線通信システムについても、基地局同士のアンテナが対向することはなく、基地局間同士の干渉が発生するようなことはない。
また本発明の実施の形態2に係る無線通信システムでは、各基地局でカバーする方向は北方向のみでなく、どの方角であってもよい。
【0031】
また、各セクタ内の加入者局については、通信先の基地局と双方向通信できるような方向にアンテナを設置している。例えば各基地局における西のセクタにある加入者局は、基地局と双方向通信を行うよう、セクタのカバーする方角、すなわち南東から東にかけての方角を向くようにアンテナを設置しており、これらの方角とは反対となる、北西から西にかけての方角を向くようなことはない。同様に各基地局がカバーするセクタにある加入者局についても、同様の条件を満たすような方角を向くようにアンテナを設置している。
したがって本発明の実施の形態2の無線通信システムは、同一セクタ内においては加入者局同士が対向することはなく、かつ加入者局同士のアンテナが対向することもないため、加入者局同士の干渉が発生するようなことはない。
【0032】
また、図2に示されるセル配置では、隣接するセクタ同士では異なる周波数が用いられている。さらに、同一の周波数での通信を行う基地局のアンテナは、全て同一方向を向いていることが分かる。例えば図2において、周波数F1、F3を使用する基地局のアンテナは全て北西方向を、周波数F2、F4を使用する基地局のアンテナは全て北東方向を向いている。
図2のセル配置において、基地局間の干渉が起きるのは隣接する基地局の隣り合うセクタ間が同一周波数である場合なので、基地局間同士の干渉についても発生することはない。
【0033】
本発明の実施の形態2に係る無線通信システムにおいて、隣接するセクタ同士が同一周波数を用いておらず、かつ全ての基地局において同一の周波数を使用するアンテナが同一方向を向いているような構成であれば、各基地局で使用する周波数はどのような組み合わせを用いてもよい。
また、本発明の実施の形態2の無線通信システムは、無線通信方法、基地局の数、使用する周波数の種類によらず、適用できるものである。
【0034】
本発明の実施の形態2に係る無線通信システムによれば、全ての基地局は特定方向に180度のエリアをカバーし、各セルは複数のセクタに分割されており、かつ同一周波数を使用するアンテナが一定方向を向くようにアンテナが配置されており、加入者局は自身の属するセクタ内の基地局のアンテナの方向を向くようにアンテナが設置され、隣接するセクタ同士では同一の周波数を使用しないように全ての基地局で同一周波数を繰り返し使用しているので、基地局間及び加入者局間の干渉の発生を防ぐことができ、したがって一層高品質の通信サービスを提供でき、かつ周波数資源を節約できる効果がある。
【0035】
本発明の無線通信システムにおいて、実施の形態2では各セルを2セクタに分割した場合について説明したが、これ以外のセルの分割数においても本発明を適用できることはいうまでもない。セルをn個(nは2以上の自然数)に分割して通信サービスを行う場合、各基地局において用いるアンテナとしてそれぞれ180/n度の範囲をカバーできるアンテナを用いることが好適である。
また本発明の無線通信システムにおいて、周波数資源を有効に利用する目的で、使用する周波数に偏波成分を用いてもよい。よって本発明の無線通信システムでは、同一周波数又は同一偏波を用いる基地局同士及び加入者局同士が対向することがないため、FDDを用いた無線システムにも有効である。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、一定の地域を複数のセルに分割し、各セル毎に基地局を設置し、この基地局と基地局が設置されているセル内の複数の固定端末局との間で無線通信を行う無線通信システムにおいて、セルが2次元的に配列され、基地局が、各セルにおいてセルの端部に設置され、各基地局のアンテナは全て、水平方向の同一範囲に対して通信可能であり、かつ同一方向を向くように設置され、隣接するセル同士では異なる周波数又は偏波を用いて固定端末局と無線通信を行い、固定端末局が、通信先の基地局と同一の周波数又は偏波を用いて無線通信を行い、各固定端末局のアンテナは、通信先の基地局と双方向通信可能であり、かつ他の固定端末局のアンテナと対向しない方向を向くように設置されている無線通信システムとしているので、基地局間の干渉の発生を防ぐことができる効果がある。また、隣接するセル同士では異なる周波数又は偏波を用いて無線通信を行うようにしているので、周波数資源を節約できる効果がある。
また、本発明によれば、一定の地域を複数のセルに分割し、各セル毎に基地局を設置し、この基地局と基地局が設置されているセル内の複数の固定端末局との間で無線通信を行う無線通信システムにおいて、セルが2次元的に配列され、基地局が、各セルにおいてセルの端部に設置され、各基地局のアンテナは、水平方向の同一範囲に対して通信可能であり、かつ他の基地局のアンテナと対向しないよう設置され、隣接するセル同士では異なる周波数又は偏波を用いて固定端末局と無線通信を行い、固定端末局が、通信先の基地局と同一の周波数又は偏波を用いて無線通信を行い、固定端末局のアンテナは、通信先の基地局と双方向通信可能であり、かつ他の固定端末局のアンテナと対向しない方向を向くように設置されていることを特徴としており、基地局間同士の干渉の発生を防ぎ、かつ周波数資源を節約することができる効果がある。
【0037】
また、本発明によれば、セルが2次元的に配列され、各セルは複数のセクタに分割され、基地局が、各セルにおいてセルの端部に設置され、各基地局のアンテナは、水平方向の同一範囲に対して通信可能であり、他の基地局のアンテナと対向しないようセクタ毎に設置され、隣接するセクタ同士では異なる周波数又は偏波を用いて固定端末局と無線通信を行い、固定端末局が、通信先の基地局と同一の周波数又は偏波を用いて無線通信を行い、固定端末局のアンテナは、通信先の基地局と双方向通信可能であり、かつ他の固定端末局のアンテナと対向しない方向を向くように設置されていることを特徴としており、基地局間及び加入者局間同士の干渉の発生を防ぐことができる効果がある。また、隣接するセクタ同士では異なる周波数又は偏波を用いて無線通信を行うようにしているので、周波数資源を節約できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおけるセル配置の平面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるセル配置の平面図である。
【図3】従来例における無線通信システムのセル配置の平面図である。
【図4】図3のセル配置における加入者局及び基地局の配置を示す立面図である。
【図5】従来例において各セルをセクタ毎に4つに分割した場合のセル配置の平面図である。
【符号の説明】
B1〜B6…基地局、 C1〜C6…加入者局、 F1〜F4…使用周波数
Claims (3)
- 一定の地域を複数のセルに分割し、各セル毎に基地局を設置し、この基地局と前記基地局が設置されているセル内の複数の固定端末局との間で無線通信を行う無線通信システムにおいて、
前記セルが2次元的に配列され、
前記基地局が、各セルにおいてセルの端部に設置され、前記各基地局のアンテナは全て、水平方向の同一範囲に対して通信可能であり、かつ同一方向を向くように設置され、隣接するセル同士では異なる周波数又は偏波を用いて前記固定端末局と無線通信を行い、
前記固定端末局が、通信先の基地局と同一の周波数又は偏波を用いて無線通信を行い、前記各固定端末局のアンテナは、通信先の基地局と双方向通信可能であり、かつ他の固定端末局のアンテナと対向しない方向を向くように設置されていることを特徴とする無線通信システム。 - 一定の地域を複数のセルに分割し、各セル毎に基地局を設置し、この基地局と前記基地局が設置されているセル内の複数の固定端末局との間で無線通信を行う無線通信システムにおいて、
前記セルが2次元的に配列され、
前記基地局が、各セルにおいてセルの端部に設置され、前記各基地局のアンテナは、水平方向の同一範囲に対して通信可能であり、かつ他の基地局のアンテナと対向しないよう設置され、隣接するセル同士では異なる周波数又は偏波を用いて前記固定端末局と無線通信を行い、
前記固定端末局が、通信先の基地局と同一の周波数又は偏波を用いて無線通信を行い、前記固定端末局のアンテナは、通信先の基地局と双方向通信可能であり、かつ他の固定端末局のアンテナと対向しない方向を向くように設置されていることを特徴とする無線通信システム。 - 一定の地域を複数のセルに分割し、各セル毎に基地局を設置し、この基地局と前記基地局が設置されているセル内の複数の固定端末局との間で無線通信を行う無線通信システムにおいて、
前記セルが2次元的に配列され、
前記各セルは複数のセクタに分割され、
前記基地局が、各セルにおいてセルの端部に設置され、各基地局のアンテナは、水平方向の同一範囲に対して通信可能であり、他の基地局のアンテナと対向しないようセクタ毎に設置され、隣接するセクタ同士では異なる周波数又は偏波を用いて前記固定端末局と無線通信を行い、
前記固定端末局が、通信先の基地局と同一の周波数又は偏波を用いて無線通信を行い、前記固定端末局のアンテナは、通信先の基地局と双方向通信可能であり、かつ他の固定端末局のアンテナと対向しない方向を向くように設置されていることを特徴とする無線通信システム。
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JP2002142250A (ja) | 2002-05-17 |
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