JP2002112318A - 無線アクセスシステム - Google Patents

無線アクセスシステム

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JP2002112318A
JP2002112318A JP2000297938A JP2000297938A JP2002112318A JP 2002112318 A JP2002112318 A JP 2002112318A JP 2000297938 A JP2000297938 A JP 2000297938A JP 2000297938 A JP2000297938 A JP 2000297938A JP 2002112318 A JP2002112318 A JP 2002112318A
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sector
stations
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access system
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JP2000297938A
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Naoki Onishi
直樹 大西
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Hitachi Kokusai Electric Inc
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Hitachi Kokusai Electric Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線通信方法によらず固定局間及び基地局間
同士の干渉の発生を防ぎ、かつ周波数資源を節約できる
無線アクセスシステムを提供する。 【解決手段】 全ての基地局は特定方向に180度の範
囲のセルを持ち、セルを複数のセクタに分割し、セクタ
内の固定局はセクタ内にある基地局のアンテナの方向を
向くようアンテナを設置し、また隣接するセルの隣り合
うセクタ同士では異なる周波数又は偏波を使用すること
により、基地局間及び固定局間同士の干渉の発生を防ぐ
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定局と基地局間
でのPTMP通信による高速大容量の無線アクセスシス
テムに係り、特に通信エリアを複数のセクタに分割し、
複数のセルで同一の周波数を繰り返して用いる無線アク
セスシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、準ミリ波帯・ミリ波帯(22GH
z、26GHz及び38GHz帯)の周波数を利用した
新たな加入者系無線アクセスシステム(以下、無線アク
セスシステムという)は、今後大きな需要が見込まれる
マルチメディア通信などの大容量情報通信を無線で行う
システムとして注目されている。
【0003】準ミリ波帯・ミリ波帯は、他の低周波数帯
と比較して空間減衰が大きいため、無線伝送距離が短く
周波数の折り返し利用が可能であり、さらに広帯域の周
波数資源を有するという利点がある。これら準ミリ波帯
・ミリ波帯の利点は将来、大容量の情報を高速に伝える
通信システム、例えば高速無線LANシステム、テレビ
会議システム、画像モニタシステム、高速インターネッ
ト接続等に有効であるものとして期待されている。
【0004】無線アクセスシステムでは、企業ユーザや
SOHO(Small Office Home Office)あるいは一般家
庭ユーザ等の複数の加入者宅と通信事業者の設備を無線
でつなぐ、双方向PTMP(Point To Multi Point)通
信を用いている。
【0005】通信事業者側の無線基地局は、周囲数百メ
ートル〜数キロメートル以内の複数の加入者宅、すなわ
ち固定局と無線通信を行う。しかも無線基地局は有線の
高速基幹回線に接続されているため、通信環境は非常に
良好なものとなる。無線アクセスシステムでは、伝送速
度が64kbps〜数百Mbpsとなり、かつ低価格な
無線通信サービスを提供することが可能である。
【0006】また、無線アクセスシステムでは、高利得
なアンテナを用いてエリア内通信を行うものであり、標
準規格がAIRB STD−T59で定められている。
この標準規格によれば、双方向PTMP通信の周波数は
26GHz帯あるいは38GHz帯を用い、固定局には
20dBi以上の高利得アンテナを用いなければならな
いとされている。
【0007】無線アクセスシステムでは具体的に、複数
の基地局を配置することにより、通信可能なエリアを広
げて無線通信サービスを提供している。このとき複数の
基地局間では、周波数資源を有効に利用するため、同一
周波数を繰り返し使用している。このような周波数の繰
り返しは移動体無線通信では従来より用いられており、
具体的には一つの基地局で互いに扱う周波数の異なる複
数のアンテナを設置し、セルを複数のセクタに分けて無
線通信を行っている。
【0008】しかし無線信号の電波干渉を防ぐため、一
つの基地局における各セクタ周波数はそれぞれ異なる周
波数を使用しており、また隣接している基地局では同じ
周波数を用いることはできなかった。これでは周波数資
源の節約には不充分であり、加入者の数を増やすことが
できない。このような問題を解決する従来例として、平
成10年(1998年)2月13日公開の特開平10−
042352号「無線システム」(出願人:三菱電機株
式会社、発明者:石井康一)が提案されている。
【0009】図9は従来例におけるセクタ構成の平面図
である。図9において、B1〜B6は基地局、F1〜F
3はセクタで使用される無線周波数、C1〜C6は固定
局を示している。またそれぞれの基地局は6本のアンテ
ナを有しており、各アンテナは互いに異なる方向の無線
信号を送受信しており、水平面内の全方位をカバーして
いる。このため図9において、各基地局におけるセルは
便宜上、六角形で表されており、各セルはセクタ毎に6
つに分割される。
【0010】図9では、隣接する各セルの中央に基地局
を配置し、また隣接するセクタでは同一の周波数を使用
しないようF1〜F3の3種類の周波数をセクタ毎に割
り振っている。図9のような構成により、無線通信で使
用する周波数資源をさらに節約することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の無線アクセスシステムでは、基地局同士又は固定局
同士の干渉が発生し、高品質の通信サービスが提供でき
ないという問題点があった。図9で示されるセクタ構成
図では、基地局と固定局間で周波数を変えて通信を行う
FDD(Frequency Division Duplex)を用いる場合に
は、基地局間又は端末局間同士の干渉は発生しない。し
かし基地局と固定局間で互いに同一周波数を用いて通信
を行うTDD(Time Division Duplex)では、同じ周波
数で通信を行う固定局同士が対向して設置された場合、
非常に大きな干渉波が発生する。また、PTMP通信で
基地局間又は同一セルにおけるセクタ間の通信タイミン
グが非同期である場合、固定局間の干渉が発生する頻度
は高くなる。
【0012】この現象について、図9を用いて説明す
る。図9のセクタ構成図において、固定局C1及びC2
はそれぞれ基地局B1、B6との通信を行っているが、
用いる通信周波数は同じF3であり、かつ互いに対向し
て設置されているため、固定局間同士の干渉波が発生す
る。同様に、周波数F2を使用する固定局C3及びC4
においても干渉波が発生する。また互いに基地局B5と
通信を行い、周波数F2を使用する固定局C5及びC6
においても、セクタ間において非同期通信を行っている
場合には固定局間での干渉波が発生することになる。
【0013】固定局C1及びC2間で発生する干渉につ
いて、さらに詳細に説明する。図10は、図9のセクタ
構成における、固定局及び基地局の配置を示す立面図で
ある。図10において、固定局C1とC2の距離は8k
mであり、基地局B1と固定局C1との距離、すなわち
基地局B1のサービスエリアは1kmである。また、説
明を簡単にするため、図10では基地局B1とB6、固
定局C1とC2はそれぞれアンテナ高が同じであるもの
とし、加入者局C1の通信先の基地局B1に対するアン
テナの高低差は30mであり、仰角は1.7度である。
基地局と固定局間のアンテナの仰角は、それぞれのアン
テナの高低差により異なってくることは言うまでもな
い。また、干渉の説明にあたって、基地局及び固定局の
送信電力は50mW(17dBm)、基地局のアンテナ
利得は15dBi、固定局のアンテナ利得は30dBi
であるものとする。
【0014】図12は、固定局で使用されるパラボラア
ンテナの水平面内指向特性を示したグラフ図である。図
12で示されているように、利得が30dBiであるパ
ラボラアンテナでは、水平面内で利得値が半減する角度
である半値角は2〜3度程度である。この半値角は、ア
ンテナの指向性の鋭さを示す値として用いられている。
【0015】図10において、基地局B1に対する固定
局B1の仰角は1.7度であり、半値角の半分程度しか
ないため、したがって固定局C2のアンテナのC1方向
への利得低下分は3dB程度となる。また、一方の局か
ら送信され他方の局に到達する無線波の受信電界レベル
は、「送信出力+送信アンテナ利得―空間減衰+受信ア
ンテナ利得」によって求められる。通信で用いる無線周
波数帯が26GHzとであるとすると、基地局B1から
送信され固定局C1に到達する希望波の受信電界レベル
は、17+15―121+30=−59dBmとなる。
一方、固定局C2から送信され、固定局C1に到達する
干渉波の受信電界レベルは、17+27−139+(3
0−3)=−68dBmとなる。よってこれらの結果か
ら、希望波に対する干渉波のC/I比(Carrier to Int
erference Ratio)は9dBmとなり、所要のC/I比
である20dBと比較すると希望波に対する干渉波の割
合が大きいため、高品質の通信を行うことが困難であ
る。
【0016】さらに固定局C3及びC4で発生する干渉
は、二局間の距離が固定局C1とC2間より近いため、
C/I比は5dBmとなり、さらに干渉波の割合が大き
くなる。また固定局C5及びC6間においては、C/I
比は−1dBmとなり、希望波より干渉波が大きい結果
となるため通信が不可能となる。
【0017】図11は各セルをセクタ毎に4つに分割し
た場合の従来例のセクタ構成の平面図である。図11に
示されるセクタ構成では、隣接するセル間でも使用する
周波数が同一となり、固定局が対向する事態が発生す
る。このときのC/I比は3dBとなり、良好な通信を
行うことができない。さらに図11のセクタ構成におい
ては、周辺の基地局間でも対向する配置となるため、C
/I比が17dBである基地局間での大きな干渉が発生
する。
【0018】図13は、TDDの無線アクセスシステム
で従来例のセクタ構成を適用した場合の、発生する干渉
の種類、セクタの分割数及びC/I比の関係を示した表
図である。従来例のセクタ構成では、どの場合において
も所要C/I比を満たしていないことが明らかである。
【0019】以上述べたように、従来の無線アクセスシ
ステムでは、基地局と固定局間で互いに同一周波数を用
いるTDD通信の場合、同一周波数を用いる固定局同士
又は基地局同士が対向して設置されている場合、これら
の局の間で大規模な干渉が発生するため、高品質の通信
サービスを提供できないという問題点があった。
【0020】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、無線通信方法によらず固定局間及び基地局間同士の
干渉の発生を防ぎ、かつ周波数資源を節約できる無線ア
クセスシステムを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための本発明は、複数の基地局を有し、各基地局
は互いに重複せずにセル内の固定局とアンテナを通して
高速無線通信を行う無線アクセスシステムにおいて、全
ての基地局は、水平面の特定方向に対して180度の範
囲をセルに持ち、セルを複数のセクタに分割し、複数種
類の周波数又は偏波を用いてセクタ毎に固定局との無線
通信を行う基地局であり、固定局は、自身の属するセク
タに割り当てられた基地局のアンテナと通信できる方向
に自身のアンテナを設置する固定局であり、互いに隣接
するセルの隣り合うセクタ同士では、互いに異なる周波
数又は偏波を用いて無線通信を行うものであり、固定局
間及び基地局間同士の干渉の発生を防ぎ、かつ周波数資
源を節約することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら説明する。本発明の実施の形態に係る無
線アクセスシステムは、全ての基地局は特定方向に18
0度の範囲をセルに持ち、各セルを2つのセクタに分割
して固定局と無線通信を行い、固定局は自身の属するセ
クタに割り当てられた基地局のアンテナと通信できる方
向に自身のアンテナを設置し、また隣接する基地局の隣
り合うセクタ同士では同一の周波数又は偏波を使用しな
いようにするものであり、これにより基地局間及び固定
局間の干渉の発生を防ぎ、高品質の通信サービスを提供
することができ、周波数資源を節約することができる。
【0023】また、本発明の第2の実施の形態に係る無
線アクセスシステムは、全ての基地局は特定方向に18
0度の範囲をセルに持ち、各セルを4つのセクタに分割
して固定局と無線通信を行い、固定局は自身の属するセ
クタに割り当てられた基地局のアンテナと通信できる方
向に自身のアンテナを設置し、また隣接する基地局の隣
り合うセクタ同士では同一の周波数又は偏波を使用しな
いようにするものであり、これにより基地局間及び固定
局間の干渉の発生を防ぎ、高品質の通信サービスを提供
することができ、周波数資源をさらに節約することがで
きる。
【0024】本発明の実施の形態の無線アクセスシステ
ムの構成について、図1を用いて説明する。図1は、本
発明の実施の形態に係る無線アクセスシステムにおけ
る、セクタ構成の平面図である。本発明の無線アクセス
システムでは、使用する周波数帯域を最大6波としてい
る。これは同一の通信事業者に割り当てられる周波数郡
が通常、60MHz帯域の高郡・低郡の合計120MH
zであり、通信の性格上、各郡を3波とすると合計6波
しか使用できないことを考慮している。図1において、
B1〜B12は基地局、F1〜F6は使用周波数、F1
D〜F6Dは各F1〜F6に対する交差偏波を示してい
る。使用周波数F1と交差偏波F1Dの関係であるが、
F1が水平偏波であればF1Dが垂直偏波、F1が垂直
偏波であればF1Dが水平偏波となる。
【0025】本発明の実施の形態に係る無線アクセスシ
ステムでは、基地局B1〜B12においてアンテナは、
BS方向すなわち北方向の180度エリアをカバーする
ように配置されている。各基地局はセルの中央南端に配
置される構成となる。基地局B1を例に説明すると、基
地局B1がカバーするセル(図1における太枠線で囲ま
れた範囲)は東西の2セクタ構成となっており、西のセ
クタでは周波数F1を、東のセクタでは周波数F4Dを
通信周波数として使用している。各セクタ内の固定局と
の双方向通信を行えるよう、西のセクタでは基地局B1
のアンテナは北西方向を向くように、東のセクタでは北
東方向を向くように設置されている。他の基地局におい
ても、使用する周波数が異なることを除けば、同様の構
成となっている。また本発明の無線アクセスシステムで
は、BS方向はどの方角であってもよい。
【0026】また、各セクタ内の固定局については、通
信先の基地局と双方向通信できるような方向にアンテナ
を設置している。例えば各基地局における西のセクタに
ある固定局は、基地局と双方向通信を行うよう、南から
東にかけての方角を向くようにアンテナを設置してお
り、これらの方角とは反対となる、北から西にかけての
方角を向くようなことはない。同様に各基地局における
東のセクタにある固定局は、南から西にかけての方角を
向くようにアンテナを設置しており、これらの方角とは
反対となる、北から東にかけての方角を向くようなこと
はない。したがって同一セクタ内においては固定局同士
が対向することはなく、かつ固定局同士のアンテナが対
向することもないため、固定局同士の干渉が発生するよ
うなことはない。
【0027】図1に示されるセクタ構成では、隣接する
基地局の隣り合うセクタ同士では同一周波数の異偏波が
用いられている。例えば基地局B1の東セクタではF4
Dが、基地局B10の西セクタではF4がそれぞれ使用
されているが、基地局又は固定局のアンテナでは通常、
同一周波数の交差偏波比は25dB以上となるので、干
渉の問題を考慮する必要はない。
【0028】次に、本発明の実施の形態に係る無線アク
セスシステムの動作について図1〜図6を用いて説明す
る。図1のセクタ構成図において、各基地局のサービス
エリアが1km、各基地局の設置高が同一であるとすれ
ば、基地局B1と基地局B10間で発生する干渉は、互
いに同一周波数を用いた場合にはC/I比が9dBとな
るが、互いに交差偏波であるため、交差偏波比を考慮す
るとC/I比は34dBとなる。これは所要C/I比の
20dBよりも干渉波の割合が小さくなるため、良好な
通信が可能である。よって本発明の実施の形態に係る無
線アクセスシステムでは、基地局間で発生する干渉が通
信の品質に影響を及ぼすことはない。
【0029】実際の無線アクセスシステムでは、図1に
示したようなセクタ構成を複数回繰り返すことによっ
て、広域のエリアに無線通信サービスを提供している。
例えばカバーすべきエリア全体が正方形である場合、図
1のセクタ構成では、縦に6つ、横に2つ分のセルが配
置されていることから、図1で示されたセクタ構成は図
2で示されるような配置図に従って繰り返し配置され
る。図2において、正方形を構成する各々の長方形は図
1のセクタ構成図を、矢印は基地局のカバーする通信方
向、すなわちBS方向を示している。
【0030】図2の配置図に従って図1のセクタ構成が
繰り返し配置された場合、基地局と固定局間において干
渉が発生する。この現象について詳細に説明する。図2
の配置図に従って図1のセクタ構成を繰り返し配置する
と、同一の周波数を使用するセクタが同一行に現れるこ
とがある。図3は、図1のセクタ構成を繰り返し配置し
た際の第1行目のセクタ構成の一部である。基地局B1
3は繰り返し配置されたセクタ構成の一部であり、図1
における基地局B1に対応する。よって基地局B13の
カバーする西セクタ内では、周波数F1が使用されてい
る。このため基地局B13と、東を向くことで基地局B
1と双方向通信を行う固定局S1との間で干渉が発生す
る。
【0031】基地局及び固定局のアンテナの高低差が図
10と同じ30mであるとすると、図3のセクタ構成に
おいて、基地局B13と固定局S1との間で発生する干
渉のC/I比は17dBとなり、通信は可能であるが高
品質な通信が行える状態とはいえない。この干渉は、固
定局の設置時にパラボラアンテナを基地局の方向から一
定角度ずらすことで回避できる。図4は、固定局で使用
されるパラボラアンテナの水平面ピーク方向からの相対
利得のグラフ図である。図4のグラフ図から、現在の方
向より水平面内に1〜1.5度程度アンテナを動かすこ
とによって、現在の利得値より3〜4dB程度減少する
ことが分かる。よって固定局S1は、現在の方向より1
〜1.5度アンテナをセクタ範囲内で動かすことによっ
てC/I比は約20dBとなり、基地局B13との干渉
を回避することが可能である。
【0032】ところで、固定局と通信基地局と干渉波基
地局が完全に水平面上で一直線に並ぶ確率は低い。図5
は、図3における基地局及び固定局の配置を示す立面図
である。図5に示すように、固定局S1と基地局B1、
固定局S1と基地局B13とは水平面にθだけずれて配
置されていることが多い。また、先に述べたような固定
局におけるアンテナの位置調整は、垂直方向に対しても
適用できるものであり、固定局と通信基地局と干渉波基
地局とが三次元的に一直線上にない限り、調整は有効で
ある。よって本発明の実施の形態に係る無線アクセスシ
ステムでは、固定局のアンテナの位置を調整することに
より、固定局と基地局間の干渉を十分に回避することが
でき、高品質の通信を行うことができる。
【0033】本発明の実施の形態に係る無線アクセスシ
ステムにおいて、隣接する基地局の隣り合うセクタ同士
が同一周波数を用いていないようなセクタ構成であれ
ば、各基地局で使用する周波数はどのような組み合わせ
を用いてもよい。図6は、本発明の実施の形態に係る無
線アクセスシステムにおける、他のセクタ構成の平面図
である。図1のセクタ構成図と比較すると、使用する周
波数とセクタとの組み合わせが異なるが、各セルにおけ
る基地局の配置位置をセクタの分割方法、基地局及び固
定局のアンテナの方向については同一である。また、本
発明の実施の形態の無線アクセスシステムは、無線通信
方法、基地局の数、使用する周波数の種類によらず、適
用できるものである。
【0034】本発明の実施の形態に係る無線アクセスシ
ステムによれば、全ての基地局は特定方向に180度の
エリアをカバーするようアンテナが配置されており、か
つ各セルを2つのセクタに分割し、固定局は自身の属す
るセクタ内の基地局のアンテナの方向を向くようにアン
テナが設置され、隣接する基地局の隣り合うセクタ同士
では同一の周波数を使用しないように全ての基地局で同
一周波数を繰り返し使用しているので、基地局間及び固
定局間の干渉の発生を防ぐことができ、したがって高品
質の通信サービスを提供でき、かつ周波数資源を節約で
きる効果がある。
【0035】次に、本発明の第2の実施の形態の無線ア
クセスシステムの構成について、図7を用いて説明す
る。図7は、本発明の第2の実施の形態(以下、実施の
形態2という)に係る無線アクセスシステムにおける、
セクタ構成の平面図である。図7のセクタ構成図におい
て、使用する周波数の種類、基地局は本発明の実施の形
態に係る無線アクセスシステムと同一である。
【0036】本発明の実施の形態2に係る無線アクセス
システムでは、基地局B1〜B12においてアンテナ
は、BS方向すなわち北方向の180度エリアをカバー
するように配置されている。各基地局はセルの中央南端
に配置される構成となる。基地局B1を例に説明する
と、基地局B1がカバーするセルは東、北東、北西、西
の4セクタ構成となっており、周波数はそれぞれF1
D、F1、F1D、F1を通信周波数として使用してい
る。各セクタ内の固定局との双方向通信を行えるよう、
西のセクタでは基地局B1のアンテナは西北西方向を向
くように、同様に北西では北北西の方向を、北東では北
北東の方向を、東では東北東の方向を向くように設置さ
れている。他の基地局においても、使用する周波数が異
なることを除けば、同様の構成となっている。また本発
明の無線アクセスシステムでは、BS方向はどの方角で
あってもよい。
【0037】また、各セクタ内の固定局については、通
信先の基地局と双方向通信できるような方向にアンテナ
を設置している。例えば各基地局における西のセクタに
ある固定局は、基地局と双方向通信を行うよう、セクタ
のカバーする方角、すなわち南東から東にかけての方角
を向くようにアンテナを設置しており、これらの方角と
は反対となる、北西から西にかけての方角を向くような
ことはない。同様に各基地局における他のセクタにある
固定局についても、同様の条件を満たすような方角を向
くようにアンテナを設置している。したがって本発明の
実施の形態の無線アクセスシステムと同様、同一セクタ
内においては固定局同士が対向することはなく、かつ固
定局同士のアンテナが対向することもないため、固定局
同士の干渉が発生するようなことはない。
【0038】また、図7に示されるセクタ構成では、隣
接する基地局の隣り合うセクタ同士では異なる周波数が
用いられている。図7のセクタ構成において、基地局間
の干渉が起きるのは隣接する基地局の隣り合うセクタ間
が同一周波数である場合なので、基地局間同士の干渉に
ついても発生することはない。
【0039】また、本発明の実施の形態2の無線アクセ
スシステムでも、図2の配置図に従って繰り返し図7の
セクタ図を配置することによって、固定局及び基地局間
との干渉が発生するが、実施の形態で説明したような固
定局のアンテナの位置調整を行うことで干渉は回避でき
る。干渉発生時及び解消時のC/I比については、実施
の形態の無線アクセスシステムと同一である。よって本
発明の実施の形態2に係る無線アクセスシステムでも、
基地局間で発生する干渉が通信の品質に影響を及ぼすこ
とはない。
【0040】本発明の実施の形態2に係る無線アクセス
システムにおいて、隣接する基地局の隣り合うセクタ同
士が同一周波数を用いていないようなセクタ構成であれ
ば、各基地局で使用する周波数はどのような組み合わせ
を用いてもよい。また、本発明の実施の形態2の無線ア
クセスシステムは、無線通信方法、基地局の数、使用す
る周波数の種類によらず、適用できるものである。
【0041】本発明の実施の形態2に係る無線アクセス
システムによれば、全ての基地局は特定方向に180度
のエリアをカバーするようアンテナが配置されており、
かつ各セルを4つのセクタに分割し、固定局は自身の属
するセクタ内の基地局のアンテナの方向を向くようにア
ンテナが設置され、隣接する基地局の隣り合うセクタ同
士では同一の周波数を使用しないように全ての基地局で
同一周波数を繰り返し使用しているので、基地局間及び
固定局間の干渉の発生を防ぐことができ、したがって高
品質の通信サービスを提供でき、かつ周波数資源を節約
できる効果がある。本発明の実施の形態の無線アクセス
システムと比較すると、各セルにおけるセクタの分割数
が増えているため、セクタへの周波数の割り当ての組み
合わせ数を増やすことができる。
【0042】図8は、本発明の無線アクセスシステムを
TDDに適用した場合の、発生する干渉の種類、セクタ
の分割数及びC/I比の関係を示した表図である。既述
したように、本発明の無線アクセスシステムでは、基地
局間及び固定局間の干渉が発生しないため、良好な通信
サービスを提供することができる。また基地局と固定局
間の干渉が発生しても、固定局におけるアンテナの位置
調整を行うことにより、干渉を回避することができる。
【0043】本発明の無線アクセスシステムにおいて、
実施の形態では各セルを2セクタに、実施の形態2では
各セルを4セクタに分割した場合について説明したが、
これ以外のセルの分割数においても本発明を適用できる
ことはいうまでもない。セルをn個(nは2以上の自然
数)に分割して通信サービスを行う場合、各基地局にお
いて用いるアンテナとしてそれぞれ180/n度の範囲
をカバーできるアンテナを用いることが好適である。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、全ての基地局において
特定方向に対して180度の範囲をセルに持ち、セルを
複数のセクタに分割し、複数種の周波数又は偏波を用い
てセクタ毎に固定局との無線通信を行い、固定局は自身
の属するセクタに割り当てられた基地局のアンテナと通
信できる方向に自身のアンテナを設置し、互いに隣接す
るセルの隣り合うセクタ同士では、互いに異なる周波数
又は偏波を用いて無線通信を行う無線アクセスシステム
としているので、基地局及び固定局間同士の干渉の発生
を防ぐことができ、かつ周波数資源を節約できる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線アクセスシステ
ムにおけるセクタ構成の平面図である。
【図2】図1のセクタ構成を正方形のエリアに適用した
場合の配置例を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る無線アクセスシステ
ムにおいて、基地局と固定局間における干渉が発生する
場合のセクタ構成を示した図である。
【図4】固定局で使用されるパラボラアンテナの水平面
ピーク方向からの相対利得のグラフ図である。
【図5】図3における基地局及び固定局の配置を示す立
面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る無線アクセスシステ
ムにおける、他のセクタ構成の平面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る無線アクセス
システムにおけるセクタ構成の平面図である。
【図8】本発明の無線アクセスシステムをTDDに適用
した場合の、発生する干渉の種類、セクタの分割数及び
C/I比の関係を示した表図である。
【図9】従来例におけるセクタ構成の平面図である。
【図10】図9のセクタ構成における固定局及び基地局
の配置を示す立面図である。
【図11】従来例において各セルをセクタ毎に4つに分
割した場合のセクタ構成の平面図である。
【図12】固定局で使用されるパラボラアンテナの水平
面内指向特性を示したグラフ図である。
【図13】従来例のセクタ構成をTDDに適用した場合
の、発生する干渉の種類、セクタの分割数及びC/I比
の関係を示した表図である。
【符号の説明】
B1〜B12…基地局、 C1〜C6…固定局、 F1
〜F6…使用周波数、F1D〜F6D…使用周波数に対
する交差偏波

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の基地局を有し、各基地局は互いに
    重複せずにセル内の固定局とアンテナを通して高速無線
    通信を行う無線アクセスシステムにおいて、 全ての基地局は、水平面の特定方向に対して180度の
    範囲をセルに持ち、セルを複数のセクタに分割し、複数
    種類の周波数又は偏波を用いてセクタ毎に固定局との無
    線通信を行う基地局であり、 前記固定局は、自身の属するセクタに割り当てられた前
    記基地局のアンテナと通信できる方向に自身のアンテナ
    を設置する固定局であり、 互いに隣接するセルの隣り合うセクタ同士では、互いに
    異なる周波数又は偏波を用いて無線通信を行うことを特
    徴とする無線アクセスシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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