JP4488374B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

エンジン制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4488374B2
JP4488374B2 JP2007282775A JP2007282775A JP4488374B2 JP 4488374 B2 JP4488374 B2 JP 4488374B2 JP 2007282775 A JP2007282775 A JP 2007282775A JP 2007282775 A JP2007282775 A JP 2007282775A JP 4488374 B2 JP4488374 B2 JP 4488374B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power generation
engine
generation state
generator
filter gain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007282775A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009108790A (ja
Inventor
裕平 松嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2007282775A priority Critical patent/JP4488374B2/ja
Publication of JP2009108790A publication Critical patent/JP2009108790A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4488374B2 publication Critical patent/JP4488374B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

この発明は、エンジンのトルクを制御するエンジン制御装置に関し、特にアイドル運転時における車両用発電機の駆動負荷トルクを制御するエンジン制御装置に関するものである。
従来、この種のエンジン制御装置で、車両用発電機の界磁巻線に通電する電流のデューティ率とエンジン回転速度とに基づいて算出される車両用発電機の発電量を電気負荷量として検出し、この電気負荷量に応じてエンジンの吸気量すなわちエンジン出力を調整することで、アイドル運転時における電気負荷を投入するときのエンジン回転速度の制御性能を向上させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、車両用発電機のデューティ率に対してフィルタ処理を施し、電気負荷変化がない場合のデューティ信号の変動に起因するエンジン回転速度のハンチング等を防止し、電気負荷が投入されたことを予測した発電量の変化で検出し、変化量が所定値以上の場合においてはフィルタ処理を行わないことで、吸気量補正の応答性を向上させるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
実開平3−47445号公報 特許第3592767号明細書
しかし、特許文献2で提案される装置のように、車両用発電機のデューティ率とエンジン回転速度に基づいて検出される車両用発電機の発電量の変化量が所定値以上となった場合に、デューティ率のフィルタ処理を無効化する構成では、変化判定の設定値が大きい場合には、フィルタ処理の無効化タイミングが遅れることにより吸気量の補正タイミングが遅れ、結果としてエンジン回転速度が低下するという問題がある。
また、変化判定の設定値が小さい場合には、エンジン回転速度の変動に伴うデューティ率の変化を、電気負荷が投入または解除されたと誤判定してしまい、無用な吸気量の補正を施してしまうという問題がある。
また、変化量の算出はフィルタ処理されたデューティ率とフィルタ処理されていないデューティ率の差分により算出しているため、フィルタゲインの設定によっては変化判定のタイミングが異なってしまうという問題がある。
また、フィルタリングの目的は制御トランジスタの駆動遅れや電源電圧の不安定によるデューティ率のオン継続時間の変動を除去することであり、定常発電状態におけるエンジン回転速度の変化に伴うデューティ率の変動は除去されず、結果として算出される車両用発電機の負荷トルクが変動してアイドル安定化制御と干渉することで、エンジン回転速度の変動を悪化させてしまうという問題がある。
この発明の目的は、電気負荷変動によりアイドル運転時のエンジン回転が不安定になることを防止することができるエンジン制御装置を提供することである。
この発明に係るエンジン制御装置は、エンジンにより回転駆動されて発電する発電機と、上記発電機の界磁巻線に通電する電流をデューティ制御する界磁電流制御手段と、上記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、上記界磁巻線に通電する電流を制御するデューティ信号に基づいてデューティ率を算出するデューティ率算出手段と、上記検出されたデューティ率をフィルタ処理するフィルタ手段と、上記フィルタ処理されたデューティ率と上記エンジンの回転速度とを用いて予め定められた負荷トルクマップから負荷トルクを算出する発電機負荷トルク算出手段と、少なくとも上記算出された負荷トルクを用いて上記エンジンが出力すべき目標トルクを算出する目標トルク算出手段と、上記目標トルクを達成するように上記エンジンの各種アクチュエータを制御するトルク発生手段と、を備えるエンジン制御装置において、上記発電機の発電状態が過渡発電状態または定常発電状態のいずれであるかを判定する発電状態判定手段と、上記発電状態判定手段の判定結果に基づいて、上記フィルタ手段に用いるフィルタゲインとして予め定めた複数のフィルタゲイン定数のいずれかに調整するフィルタゲイン調整手段と、を備える。
この発明に係るエンジン制御装置の効果は、車両用発電機の負荷変化に対して相関のあるパラメータをフィルタリングするフィルタゲインを車両用発電機の発電状態に応じて設定できるので、車両用発電機の負荷トルクを発電状態に応じてエンジン回転速度制御にとって最適な形で算出することができることである。
図1は、この発明の実施の形態に係るエンジンの概略構成図である。
この発明の実施の形態に係るエンジン19は、4気筒4サイクルエンジンであり、4つの気筒18には、ピストン20が嵌挿され、ピストン20の上方に燃焼室21が形成されている。
ピストン20は、コンロッド22を介してクランクシャフト23に連結されている。
各気筒18の燃焼室21の上方部には、点火プラグ10が設けられている。
また、各気筒18の燃焼室21に対して吸気ポート5および排気ポート11が開口し、吸気ポート5と排気ポート11にそれぞれ吸気弁6と排気弁9が装備されている。吸気弁6および排気弁9は、図示しないカムシャフト等からなる動弁機構により駆動される。そして、各気筒18が所定の位相差をもって燃焼サイクルを行うように、各気筒18の吸気弁6および排気弁9の開閉タイミングが設定されている。
吸気ポート5には燃料噴射弁7が設けられている。
吸気ポート5と排気ポート11にはそれぞれ吸気通路24と排気通路25が接続されている。吸気通路24は、サージタンク4の上流に吸気量を調節するスロットル弁2を有し、スロットルアクチュエータ1によりスロットル弁2の開度を調整する。
スロットル弁2の上流には、スロットル弁2が開閉することにより吸気ポート5を介してエンジン19に吸入される空気量を検出するエアフローメータ3が配設されている。
排気通路25は、排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ12が配設されており、排気中の有害ガス浄化装置として三元触媒13を有している。
クランクシャフト23にはクランクプレート14が取り付けられており、クランクプレート14の周縁には被検出歯15が複数設けられている。
また、クランクシャフト23の回転角度を検出するために、クランク角センサ16が配設されており、クランク角信号を出力するように取り付けられている。
カムシャフト28に対し、その特定回転位置を検出することで気筒識別信号を与えることのできるカム角センサ27が設けられている。
クランクシャフト23によって車両用発電機29やエアコンコンプレッサ31、またステアリング用オイルポンプ30の補機がベルト32を介して回転駆動されており、各補機からのセンサ情報はECU(エンジンコントロールユニット)17へ入力される。
図2は、この発明の実施の形態に係る車両用発電機の構成図である。
車両用発電機29は、エンジン19により回転駆動されて発電するものである。そして、車両用発電機29は、図2に示すように、交流電圧を発生するステータコイル29a、ステータコイル29aで発生した電圧を整流する整流器29b、界磁するフィールドコイル29d、フィールドコイル29dに通電する界磁電流をデューティ制御する界磁電流制御手段としての制御トランジスタTrを内蔵したICレギュレータ29cを備える。
整流器29bの上下のアームは、それぞれ端子Bおよび接地されている端子GNDに接続されている。
車両用発電機29の端子Bは、バッテリ35とバッテリ35に並列接続される直列接続するスイッチ33および電気負荷34とに接続されている。なお、図2ではスイッチ33を1つしか図示していないが、実際には電気負荷の個数に応じて複数個存在する。
車両用発電機29の端子FRからのデューティ信号がECU17に取り込まれる。
ICレギュレータ29cの制御トランジスタTrのベースTrbは、端子FRに接続されている。そして、ICレギュレータ29cでは、制御トランジスタTrを図3のようなデューティ信号でオン/オフ制御する。そして、このデューティ信号のデューティ率(DUTY率)が大きくなるほど、図4に示すように、界磁電流は大きくなる。界磁電流が大きくなるとフィールドコイル29dが形成する磁界の強さが大きくなるので、車両用発電機29の出力が大きくなる。また、車両用発電機29の負荷トルクは、一般的に界磁電流即ちデューティ率と車両用発電機29の回転速度(エンジン回転速度にプーリ比を乗じた回転速度)に依存する。エンジン回転速度とデューティ率に対する車両用発電機29の負荷トルクの関係を図5に示す。
なお、この他にも、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ26、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ36(図6参照)などが装備されており、各センサからの信号はECU17へ入力され、ECU17はエンジン19を制御するためにスロットルアクチュエータ1や燃料噴射弁7、点火コイル8に駆動信号を出力する。
図6は、この発明の実施の形態に係るエンジン制御装置の構成を示すブロック図である。
ECU17に内蔵されるこの発明の実施の形態に係るエンジン制御装置は、デューティ信号からデューティ率(DUTY率)を算出するデューティ率算出手段17a、センサ情報およびスイッチ情報から運転状態を検出する運転状態検出手段17h、発電状態を判定する発電状態判定手段17i、運転状態検出手段17hの検出結果と発電状態判定手段17iの判定結果に基づいてフィルタゲインを切替えるフィルタゲイン調整手段17c、および算出されたデューティ率をフィルタリング処理するフィルタ手段17bを有する。
また、エンジン制御装置は、運転状態検出手段17hによりエンジンがアイドル運転中であると検出したとき目標エンジン回転速度を設定する目標エンジン回転速度設定手段17j、フィルタ手段17bによりフィルタリングされたデューティ率とエンジン回転速度を用いて図6のマップに基づき車両用発電機29の発電機負荷トルクを算出する発電機負荷トルク算出手段17d、算出された発電機負荷トルクを運転状態検出手段17hにより検出されるバッテリ電圧と吸気温度に基づいて補正する負荷トルク補正手段17e、補正された発電機負荷トルク、アクセル開度センサ36によるドライバの要求トルクおよび図2では図示しない他の補機負荷トルクに基づいてエンジンに対する目標トルクを算出する目標トルク算出手段17f、および算出された目標トルクに基づいてスロットルアクチュエータ1、燃料噴射弁7および点火プラグ10に対する駆動信号を出力するトルク発生手段17gを有する。
次に、この発明の実施の形態に係るエンジン制御装置での動作について、図7、図8のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS101において、各種センサからのデューティ信号、エンジン回転数(NE)、エンジン水温などの情報を読み込む。
ステップS102において、ステップS101において読み込んだデューティ信号に基づいてデューティ率(DTr)を算出する。
ここでデューティ率(DTr)の算出について、図9を参照して説明する。デューティ率算出区間(サンプリング周期T)はクランク角センサから出力される信号に基づいて設定される。ここでは、圧縮上死点(TDC)間に端子FRから出力されるデューティ信号オン継続時間を計測し、サンプリング周期Tとの比率をデューティ率として算出している。図9に示すように、実際には電気負荷が一定であってもトランジスタTrの動作遅れや電源の不安定などに起因してデューティ信号オン継続時間が変動することでデューティ率も変動する。また、エンジン回転速度の変動によってサンプリング周期Tが変動し、デューティ率が変動する。
図7に戻って、ステップS103において、現在の運転状態がアイドル運転状態であるか否かを判定し、アイドル運転状態の場合はステップS104へ進み、そうでない場合はステップS108へ進む。
ステップS104において、発電状態判定手段17iにより現在の発電状態を判定しステップS105に進む。
ここで発電状態判定手段17iによる現在の発電状態判定手順について、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
ステップS201において、電気負荷スイッチ33からの情報に基づいて車両の電気負荷がオンまたはオフされたか否か判断し、電気負荷がオンまたはオフされたと判断したときステップS202へ進み、それ以外のときステップS203へ進む。
ステップS202において、カウンタの初期値をセットした後、ステップS204へ進む。
ステップS203において、前回の発電状態判定手順にて過渡発電状態と判定されたか否かを判断し、前回の発電状態判定手順にて過渡発電状態と判定されたと判断したときステップS204へ進み、そうでないときステップS208に進む。
ステップS204において、車両用発電機29の負荷変化判定に相関あるパラメータPELn(i)を読み込む。パラメータPELn(i)は、エンジン回転速度NE、バッテリ電圧VB、バッテリ電流VI、デューティ率DTrなどである。なお、n(i)は今回の発電状態判定手順により演算される値を示す。そしてn(i−1)は前回の発電状態判定手順により演算された値を示す。
ステップS205において、読み込んだパラメータPELn(i)を負荷変化判定に適した値へ加工する。具体的には、読み込んだパラメータPELn(i)に対して式(1)に従ってフィルタリングを行い、車両用発電機29の負荷変動に関連のないノイズ成分を除去する。次に、フィルタリング済みパラメータPELFn(i)の時間偏差ΔPELFnを式(2)に従って算出する。次に、時間偏差ΔPELFnに対して式(3)に従ってフィルタリングを行い、負荷変化による変動成分PELF’n(i)を抽出する。
PELFn(i)=(1−J)×PELn(i)+J×PELFn(i−1)・・・(1)
ΔPELFn(i)=PELFn(i)−PELFn(i−1)・・・(2)
PELF’n(i)=(1−L)×PELFn(i)+L×PELF’n(i−1)・・・(3)
ステップS206において、算出したPELF’n(i)の絶対値|PELF’n(i)|が所定値を超えまたはカウンタCMINが0を超え、且つカウンタCMAXが0でないとする判定条件が成立するか否かを判断し、条件が成立するときステップS207に進み、条件が不成立のときステップS208に進む。
ステップS207において、過渡発電状態であると判定しステップS209に進む。
ステップS208において、定常発電状態であると判定し発電状態判定手順を終了する。
ステップS209において、カウンタCMIN、CMAXをカウントダウンし発電状態判定手順を終了する。なお、カウンタCMIN、CMAXをカウントダウンしたとき0未満になったときにはカウンタCMIN、CMAXを零とする。
パラメータPELとして、デューティ率DTrを用いた場合について図10のチャートを用いて説明する。
まず、負荷変化判定用のパラメータPELとして図10(c)に示すようなデューティ率DTrを読み込み、判定に適した形へ加工する。具体的には、デューティ率DTrをフィルタリングして、図10(c)に示すような値DTFを算出する。
そして、算出した値DTFの時間差分を演算し、図10(d)に示すような時間差分値ΔDTFを算出する。
算出した時間差分値ΔDTFを更にフィルタリングして、図10(d)に示すような値DTF’を算出する。算出した値DTF’の絶対値を求め、図10(d)に示すような絶対値|DTF’|を算出する。
次に、発電状態判定について説明する。
電気負荷スイッチは、図10(a)に示すように、5秒の時点でオフからオンに切り換えられ、35秒の時点でオンからオフに切り換えられる。
そして、カウンタCMAX、CMINは、図10(b)に示すように、電気負荷スイッチがオフからオンに切り換えられた5秒の時点とオンからオフに切り換えられた35秒の時点でセットされる。セットされる値は、電気負荷スイッチがオフからオンに切り換えられるときとオンからオフに切り換えられるときでは異なっているが、同じであっても良い。
絶対値|ΔDTF’|が閾値Sよりも大きいまたはカウンタCMINが0を超え、且つカウンタCMAXが0でない場合には過渡発電状態と判定し図10(e)のように発電状態判定フラグに1をセットし、それ以外の場合は定常発電状態と判定し発電状態判定フラグに0をセットする。
図7に戻って、ステップS105において、現在の発電状態判定フラグが1であるか0であるかを判断し、発電状態判定フラグに1がセットされているときには過渡発電状態であると判断してステップS106に進み、発電状態判定フラグに0がセットされているときには定常発電状態であると判断してステップS107に進む。
ステップS106において、フィルタゲインKをフィルタゲイン定数K1と設定しステップS109に進む。
ステップS107において、フィルタゲインKをフィルタゲイン定数K2と設定しステップS109に進む。
ステップS108において、フィルタゲインKをフィルタゲイン定数K3と設定しステップS111に進む。
ここで、各フィルタゲイン定数K1〜K3について説明する。
過渡発電状態において電気負荷の変化状態を応答性良く検出するために、トランジスタTrの動作遅れ、電源の不安定に起因して生じるデューティ信号オン継続時間の変動、またはエンジン回転速度の高周波変動に基づいて生じるサンプリング周期Tの変動を除去できる程度の小さな値をフィルタゲイン定数K1として設定する。ここでは具体的にK1=0.5とする。
アイドル運転状態における定常発電状態では、理想的にはデューティ率は一定値となるはずである。しかし実際には、エンジン回転速度の変動に伴って車両用発電機29の発電特性が変化することで、デューティ率も変動する。このデューティ率の変動が、アイドル安定化制御等と干渉することで、更にエンジン回転速度の変動を助長してしまう場合がある。そこでこのエンジン回転速度の低周波変動に基づいて生じるデューティ率の変動を除去できる程度の大きな値をフィルタゲイン定数K2として設定する。ここでは具体的にK2=0.995とする。
フィルタゲイン定数K3は、アイドル運転状態以外で使用されるため、エンジン回転速度に応じてデューティ率の低周波変動が除去できる値を設定しておく。
このようにフィルタゲイン定数を設定することで、過渡発電状態における負荷トルクの補正を遅れなく実施することができるためエンジン回転速度の落込みを抑制することができ、定常発電状態におけるエンジン回転速度の安定性を向上することができる。
図7に戻って、ステップS109において、デューティ率DTrのフィルタリングを行い、デューティ率フィルタ値DTfを算出しステップS110に進む。
ステップS110において、デューティ率フィルタ値DTFと目標エンジン回転速度NETに基づいて図5の特性マップを用いて車両用発電機29の負荷トルクTALTを算出しステップS113に進む。
ステップS111において、デューティ率DTrのフィルタリングを行い、デューティ率フィルタ値DTFを算出しステップS112に進む。
ステップS112において、デューティ率フィルタ値DTFと実エンジン回転速度NEに基づいて図5の特性マップを用いて車両用発電機29の負荷トルクTALTを算出しステップS113に進む。
ここで、アイドル運転状態における車両用発電機29の負荷トルク算出の際に目標エンジン回転速度を用いることでエンジン回転速度の落込みを抑制できることを、図11を用いて説明する。
現在の運転ポイントをデューティ率60[%]、エンジン回転速度650[r/min]だとする。電気負荷が投入されると車両用発電機29は電気負荷分を発電するためにデューティ率を増加させ、車両用発電機29が発電することによりエンジン回転が落ち込むため、実エンジン回転速度を負荷トルクマップ演算に用いた際には、図11の一点鎖線矢印で示すような軌跡となる。
一方、目標エンジン回転速度を負荷トルクマップ演算に用いた際には、エンジン回転速度の落ち込みの影響を受けないため、図11の二点鎖線矢印で示すような軌跡となる。この結果、図11に示すように、電気負荷投入後にエンジン回転速度が落ち込んでいる際の負荷トルクの補正量が大きくなり、エンジン回転速度の落ち込みを抑制できる。
また、アイドル運転状態における車両用発電機29の負荷トルク算出の際に目標エンジン回転速度を用いることで、電気負荷投入時以外においてもエンジン回転速度の変動の影響を除去することができ、エンジン回転速度の安定性が向上する。
図7に戻って、ステップS113において、アクセル開度に基づいてドライバ要求トルクTDRVを算出し、発電機車両用発電機以外の補機負荷トルクTAUXを読み込みステップS114に進む。
ステップS114において、ここまでに算出された車両用発電機29の負荷トルクTALT、ドライバ要求トルクTDRV、車両用発電機29以外の補機負荷トルクTAUX等に基づいてエンジンの目標トルクTENGを算出する。
ステップS115において、目標トルクTENGを実現すべく、スロットルアクチュエータ1や燃料噴射弁7、点火コイル8に駆動信号を出力する。
この発明の実施の形態に係るエンジン制御装置によれば、車両用発電機29の発電状態に応じてデューティ率のフィルタゲインを設定することで、車両用発電機29の負荷トルクを発電状態に応じて最適な値で算出することができる。
また、車両用発電機29の過渡発電状態と定常発電状態を正確に把握することができるため、フィルタゲインの切替えを適切なタイミングで行うことができ、エンジン回転速度の制御精度を向上することができる。
また、車両用発電機29の過渡発電判定の終了タイミングを任意に設定することができるため、過渡発電状態と誤検出した際にも速やかに定常発電状態のフィルタゲインに切替えることができ、エンジン回転速度の変動を抑制することができる。
また、定常発電状態での負荷トルク算出値の変動を抑制することができるため、エンジン回転速度の安定性を向上することができる。
また、過渡発電状態での負荷トルクの算出精度、応答性を確保することができるため、電気負荷投入あるいは解除時におけるエンジン回転速度の落ち込みあるいは吹き上がりを抑制することができる。
また、エンジン回転速度の変動が発生し難いアイドル運転以外の運転状態において、過度にフィルタゲインを大きく設定することがないため、発電機負荷トルクの算出制度、応答性を損なうことがない。
また、車両用発電機29の負荷トルク算出の際にエンジン回転速度変動の影響を除外できるため、エンジン回転速度の変動を抑制できる。また、目標エンジン回転速度相当の負荷トルクを算出することで、目標エンジン回転速度への収束性を向上することができる。
この発明の実施の形態に係るエンジンの概略構成図である。 この発明の実施の形態に係る車両用発電機の構成図である。 デューティ信号の一例を示す信号図である。 デューティ率と界磁電流との関係を示す特性図である。 エンジン回転速度に対応する車両用発電機の負荷トルクをデューティ率をパラメータとして示した特性図である。 この発明の実施の形態に係るエンジン制御装置の構成図である。 この発明の実施の形態に係るエンジン制御の動作を示すフローチャートである。 発電状態判定手順を示すフローチャートである。 サンプリング周期毎のデューティ率を示すタイムチャートである。 発電状態判定手段にデューティ率を用いた場合の動作を示すタイムチャートである。 負荷トルクマップ演算パラメータに実エンジン回転速度を用いた場合と、目標エンジン回転速度を用いた場合の負荷トルク算出について示した図である。
符号の説明
1 スロットルアクチュエータ、2 スロットル弁、3 エアフローメータ、4 サージタンク、5 吸気ポート、6 吸気弁、7 燃料噴射弁、8 点火コイル、9 排気弁、10 点火プラグ、11 排気ポート、12 酸素濃度センサ、13 三元触媒、14 クランクプレート、15 被検出歯、16 クランク角センサ、17 ECU(エンジンコントロールユニット)、17a デューティ率算出手段、17b フィルタ手段、17c フィルタゲイン調整手段、17d 発電機負荷トルク算出手段、17e 負荷トルク補正手段、17f 目標トルク算出手段、17g トルク発生手段、17h 運転状態検出手段、17i 発電状態判定手段、17j 目標エンジン回転速度設定手段、18 気筒、19 エンジン、20 ピストン、21 燃焼室、22 コンロッド、23 クランクシャフト、24 吸気通路、25 排気通路、26 水温センサ、27 カム角センサ、28 カムシャフト、29 車両用発電機、29a ステータコイル、29b 整流器、29c レギュレータ、29d フィールドコイル、30 ステアリング用オイルポンプ、31 エアコンコンプレッサ、32 ベルト、33 電気負荷スイッチ、34 電気負荷、35 バッテリ、36 アクセル開度センサ、Tr 制御トランジスタ、Trb (制御トランジスタの)ベース。

Claims (7)

  1. エンジンにより回転駆動されて発電する発電機と、
    上記発電機の界磁巻線に通電する電流をデューティ制御する界磁電流制御手段と、
    上記エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    上記界磁巻線に通電する電流を制御するデューティ信号に基づいてデューティ率を算出するデューティ率算出手段と、
    上記検出されたデューティ率をフィルタ処理するフィルタ手段と、
    上記フィルタ処理されたデューティ率と上記エンジンの回転速度とを用いて予め定められた負荷トルクマップから負荷トルクを算出する発電機負荷トルク算出手段と、
    少なくとも上記算出された負荷トルクを用いて上記エンジンが出力すべき目標トルクを算出する目標トルク算出手段と、
    上記目標トルクを達成するように上記エンジンの各種アクチュエータを制御するトルク発生手段と、
    を備えるエンジン制御装置において、
    上記発電機の発電状態が過渡発電状態または定常発電状態のいずれであるかを判定する発電状態判定手段と、
    上記発電状態判定手段の判定結果に基づいて、上記フィルタ手段に用いるフィルタゲインとして予め定めた複数のフィルタゲイン定数のいずれかに調整するフィルタゲイン調整手段と、
    を備えることを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 上記発電状態判定手段は、電気負荷の投入信号または解除信号に基づいて上記発電機の発電状態が過渡発電状態に突入したことを検出し、過渡発電状態に突入後、上記デューティ率の偏差が所定値以下となると、上記発電機の発電状態が定常発電状態であると判定することを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 上記発電状態判定手段は、電気負荷の投入信号または解除信号に基づいて上記発電機の発電状態が過渡発電状態に突入したことを検出し、過渡発電状態に突入後、所定時間に亘って上記発電機の発電状態が過渡状態であると判定し、所定時間経過後は発電状態が定常発電状態であると判定することを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  4. 上記フィルタゲイン調整手段は、上記発電機が定常発電状態であると判定されているときには、上記エンジンの回転速度の低周波変動に起因するデューティ率の変動が除去できる程度の大きな値のフィルタゲイン定数にフィルタゲインを設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
  5. 上記フィルタゲイン調整手段は、上記発電機が過渡発電状態であると判定されているときには、上記デューティ率を制御するトランジスタの動作遅れ等に起因するデューティ率の変動のみを除去できる程度の小さな値のフィルタゲイン定数にフィルタゲインを設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
  6. 上記フィルタゲイン調整手段は、上記エンジンがアイドル運転中であると判定されたときのみフィルタゲインを調整することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
  7. 上記エンジンがアイドル運転中であると判定されているときには、上記エンジンの目標エンジン回転速度を設定する目標エンジン回転速度設定手段を備え、
    上記発電機負荷トルク算出手段は、上記エンジンがアイドル運転中であると判定されているときには、上記目標エンジン回転速度を用いて上記負荷トルクマップから負荷トルクを算出することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のエンジン制御装置。
JP2007282775A 2007-10-31 2007-10-31 エンジン制御装置 Active JP4488374B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007282775A JP4488374B2 (ja) 2007-10-31 2007-10-31 エンジン制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007282775A JP4488374B2 (ja) 2007-10-31 2007-10-31 エンジン制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009108790A JP2009108790A (ja) 2009-05-21
JP4488374B2 true JP4488374B2 (ja) 2010-06-23

Family

ID=40777518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007282775A Active JP4488374B2 (ja) 2007-10-31 2007-10-31 エンジン制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4488374B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101585586B1 (ko) * 2015-07-30 2016-01-22 주식회사 엠스코 Re-ev용 고효율 엔진발전을 위한 엔진제어시스템
CN113294258B (zh) * 2021-05-13 2023-02-17 上海新动力汽车科技股份有限公司 基于动态负荷的发动机恒转速控制方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0347445U (ja) * 1989-09-13 1991-05-02
JPH05272386A (ja) * 1992-03-27 1993-10-19 Daihatsu Motor Co Ltd 電気負荷によるアイドル回転数制御方法
JPH07103026A (ja) * 1993-10-12 1995-04-18 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関のアイドル時吸気量制御装置
JP2002300798A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Mitsubishi Electric Corp 車両用発電機の制御装置並びに内燃機関制御法
JP3592767B2 (ja) * 1994-11-09 2004-11-24 三菱電機株式会社 エンジンの制御装置
JP2007177647A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07116960B2 (ja) * 1987-09-08 1995-12-18 本田技研工業株式会社 内燃機関の作動制御装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0347445U (ja) * 1989-09-13 1991-05-02
JPH05272386A (ja) * 1992-03-27 1993-10-19 Daihatsu Motor Co Ltd 電気負荷によるアイドル回転数制御方法
JPH07103026A (ja) * 1993-10-12 1995-04-18 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関のアイドル時吸気量制御装置
JP3592767B2 (ja) * 1994-11-09 2004-11-24 三菱電機株式会社 エンジンの制御装置
JP2002300798A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Mitsubishi Electric Corp 車両用発電機の制御装置並びに内燃機関制御法
JP2007177647A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009108790A (ja) 2009-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150291004A1 (en) Engine rotational speed control apparatus
JP6071370B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US20100305832A1 (en) Engine Control Device
JP2010024991A (ja) 内燃機関の制御装置
US9638130B2 (en) Apparatus and method for controlling internal combustion engine
JP4488374B2 (ja) エンジン制御装置
JP4919945B2 (ja) エンジンのスライディングモード制御による空燃比制御方法、及びその方法を備えた燃料制御装置
JP5276693B2 (ja) 内燃機関の制御装置
WO2014125748A1 (ja) 吸入空気量推定装置及び吸入空気量推定方法
JP4056413B2 (ja) 内燃機関の絞り弁を制御する電子制御装置
JP2015014257A (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP2019074070A (ja) 内燃機関の制御装置
CN109611228B (zh) 内燃机的控制装置
US20130110378A1 (en) Control Device of Engine
JP5250678B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5692130B2 (ja) 内燃機関制御装置
JP2016048040A (ja) ウェイストゲートバルブの制御装置
JP2004360495A (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JP2004316608A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP6013943B2 (ja) エンジンのegr制御装置
JP4419975B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US10294879B2 (en) Control apparatus for internal combustion engine with supercharger and method for controlling internal combustion engine with supercharger
JP2005042575A (ja) 内燃機関の制御装置
WO2024201975A1 (ja) 内燃機関制御装置及び移動体用制御システム
JP2004100530A (ja) 内燃機関のアイドル回転数制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091006

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100316

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100325

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4488374

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140409

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250