JP4487312B2 - 開閉器の操作装置 - Google Patents
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Description
すなわち、操作装置の蓄勢力は、開閉動作を確実に行うことができるように相当に強く設定されている。開閉器の自動での入・切動作動作後には、次の動作の待機状態とするまでに、この蓄勢動作を行う必要があるので、その分だけ時間がかかり、次の動作へ移行する間隔が長くなる。
更にはラッチ機構など、その蓄勢力を一時的に保持する装置が必要であり、それら装置の各部及び連動する部品等に十分な強度を持たせなければならない。このため、装置の構造が複雑になるばかりでなく、重量が重くなり大型化する。
本発明は、開閉器の操作装置において、主接点の投入と開放を自動で行う場合の可動接触子の動作に際し、従来のような駆動ばねなどによる蓄勢力を必要とせず、なおかつ次の作動の待機状態とするまでの動作時間を短くし、装置全体の構造も簡単化及び軽量化できる開閉器の操作装置を提供することである。
第1の発明にあっては、
開閉器の投入または開放動作において、
複数の回転歯車により駆動力を伝達して、開閉器の主軸を駆動する入操作手段または切操作手段のどちらか一方を動かすことで互いに連携された他方の操作手段も同時に動かすようにし、
上記入操作手段は、トグル軸に一方側を回転可能に軸着されたトグル操作アームの他方側に設けられたトグル操作ピンを、入操作手段を構成する入駆動アームの回転により駆動し主軸(9)を回転させて開閉器を投入するよう構成され、
上記切操作手段は、トグル操作ピンを、切操作手段を構成する切駆動アームの回転により駆動し主軸を回転させて開閉器を開放するよう構成されており、
上記入操作手段を構成する入駆動ギヤと上記切操作手段を構成する切駆動ギヤは噛み合い互いに逆方向に等速で回転するように構成され、
開閉器の主接点が開放された切状態では、
上記トグル操作ピンに入駆動アームが近接して位置しており、駆動モータが動作し回転歯車が回転して入動作が始まると、入駆動アームは回転しながらトグル操作ピンを操作し、トグル操作アームが入方向へ回ると同時に切駆動アームも回転し、トグル操作アームが死点を超えると、投入方向へ動作し、トグル操作アームの動きが主軸に伝わって投入方向へ回り、開閉器の主接点が投入状態となり、入駆動アームは更に回転して所要位置に停止し、切駆動アームはトグル軸近傍の待機位置に停止するようにし、
開閉器の主接点が投入された入状態では、
上記トグル操作ピンに切駆動アームが近接して位置しており、駆動モータが動作し回転歯車が回転して切動作が始まると、切駆動アームは回転しながらトグル操作ピンを操作し、トグル操作アームが切方向へ回ると同時に入駆動アームも回転し、トグル操作アームが死点を超えると、開放方向へ動作し、トグル操作アームの動きが主軸に伝わって開放方向へ回り、開閉器の主接点が開放状態となり、切駆動アームは更に回転して所要位置に停止し、入駆動アームはトグル軸(2)近傍の待機位置に停止するようにすることにより、
上記入駆動アーム及び切駆動アームは、どちらか一方が動作した後、他方は動作待機位置に位置するよう構成されていることを含む、
開閉器の操作装置である。
駆動モータの軸の回転方向は常に一定方向で、切駆動ギヤおよび入駆動ギヤの回転方向もそれぞれ一定方向である、
第1の発明に係る開閉器の操作装置である。
開閉器の主軸(9)を駆動する入操作手段(4,42)および切操作手段(3,32)の動作を阻止するロック手段(61,62,63)を有する、
第1または2の発明に係る開閉器の操作装置である。
本発明に係る開閉器の操作装置の作用を説明する。なお、ここでは、本発明の各構成要件のそれぞれに、後述する実施の形態において各部に付与した符号を対応させて付与し説明するが、この符号の付与は、あくまで説明の理解を助けるためであって各構成要件の上記各部への限定を意味するものではない。
切状態からハンドル等の操作によってトグル機構を入方向へ動かす。例えばトグル機構を構成するトグル操作アームが死点を超えると、例えばトグルばねが引っ張り力により収縮し投入方向へ動作する。このように、トグル機構の入方向への動きによって開閉器の主接点が投入状態となる。
入状態からハンドル等の操作によってトグル機構を切方向へ動かす。例えばトグル機構を動かすトグル操作アームが死点を超えると、例えばトグルばねが引っ張り力により収縮し、開放方向へ動作する。このように、トグル機構の動きによって開閉器本体部の主接点が開放状態となる。
(1)開閉器の主接点が開放された切状態では、トグル操作ピン(22)に入駆動アーム(42)が近接して位置している。
(2)例えば外部操作回路の入操作スイッチを押すと、駆動モータ(5)等が動作し回転歯車が回転して入動作が始まる。入駆動アーム(42)は回転しながらトグル操作ピン(22)を操作する。これにより、トグル操作アーム(20,21)が入方向へ回る。なお、同時に切駆動アーム(32)も回転している。
(4)入駆動アーム(42)は更に回転して所要位置に停止し、切駆動アーム(32)はトグル軸(2)近傍の待機位置に停止し、次の切動作の準備が完了する。
(1)開閉器の主接点が投入された入状態では、トグル操作ピン(22)に切駆動アーム(32)が近接して位置している。
(2)例えば外部操作回路の切操作スイッチを押すと、駆動モータ(5)等が動作し回転歯車が回転して切動作が始まる。切駆動アーム(32)は回転しながらトグル操作ピン(22)を操作する。これにより、トグル操作アーム(20,21)が切方向へ回る。なお、同時に入駆動アーム(42)も回転している。
(4)切駆動アーム(32)は更に回転して所要位置に停止し、入駆動アーム(42)はトグル軸(2)近傍の待機位置に停止し、次の入動作の準備が完了する。
従って、蓄勢しない分だけ次の作動の待機状態とするまでの動作時間を早くすることができる。また、従来のものと相違してラッチ機構等のいくつかの付帯装置が不要となり、装置全体の構造を簡単化及び軽量化できる。
すなわち、入駆動アーム及び切駆動アームは、どちらか一方が動作した後、他方は動作待機位置に位置するよう構成されているので、次の入動作または切動作において各駆動アームが停止位置から回転してトグル操作ピンを駆動するまでのタイムラグが最小限になり、入・切動作の時間が早くなる。
図1は本発明に係る開閉器の操作装置を備えた開閉器の外観を示す一部を省略した正面図、
図2は開閉器の外観を示す一部を省略した側面図、
図3は開閉器のケーシングを断面して内部構造を示した平面視説明図、
図4は開閉器のケーシングを断面して内部構造を示した側面視説明図、
図5は開閉器の密閉蓋とそれに付属する装置を外した状態の正面視説明図である。
図7は開閉器の操作装置の図6に示す状態から正面側のフレーム板とロックばねを外した斜視説明図、
図8は開閉器の操作装置の図7に示す状態から中間のフレーム板と各トグル操作アームを外した斜視説明図、
図9は主軸に駆動力を伝達する機構を示す斜視説明図、
図10は主軸に駆動力を伝達する機構を示す平面視説明図である。
トグル軸2のうち、前部側のフレーム板10、11間に位置する部分には、トグル操作アーム(A)20とトグル操作アーム(B)21が取り付けてある。トグル操作アーム(A)20は、基部をトグル軸2に軸支して回転可能に取り付けてあり、トグル操作アーム(B)21も同様に基部を軸支して回転可能に取り付けてある。
トグル操作ピン22は丸棒形状であり、前端側はフレーム板10に設けられた窓部100を貫通して延長され、その内側の所要範囲内で移動できる。なお、窓部100(後述する窓部101も同様)は、各軸の移動に支障がないよう湾曲縁を有している。
リンクロッド99は、六角棒形状を有するロッド990と、その先端に螺合してあり回転によって進退(伸縮)可能な伸縮体991により構成されており、全体の長さが調節できる構造である。なお、ロッド990の基端部はトグル操作アーム(B)21を構成する板体の間に入れて取り付けてある。
正面からみて右側の上方に位置する切駆動ギヤ3と、左側の下方に位置する入駆動ギヤ4の歯は噛み合うよう配してあり、互いに逆方向に等速で回転するようにしてある。
ガイド板64には、湾曲縁に沿うようにほぼ全幅にわたりガイド孔65が設けてある。
ガイド孔65の幅は、上記トグル操作ピン22が貫通して移動できる幅に設定してある。
また、ガイド孔65の長さは、トグル操作ピン22が自動による入・切動作において移動する距離に対応している。
なお、符号8は入・切表示針であり、ケーシングC内部の開閉器の操作装置Aに近接して設けてある上記中継軸93と連動して入・切状態を表示する。
図11は手動で入操作をする場合の動きを示す説明図、
図12は手動で切操作をする場合の動きを示す説明図、
図13は自動で入操作をする場合の動きを示す説明図、
図14は自動で切操作をする場合の動きを示す説明図、
図15は操作ロックアームを回して操作軸をロックした状態を示す一部を省略した開閉器の正面図である。
図1ないし図15を参照して、開閉器の操作装置Aの作用を説明する。
図11を参照する。
(1)切状態では、トグル操作ピン22がガイド板64のガイド孔65の一端側(図11(a)では左下側)に位置している。
図12を参照する。
(1)入状態では、トグル操作ピン22がガイド板64のガイド孔65の他端側(図12(a)では右上側)に位置している。
(2)操作ハンドル60を切方向(左回り方向)に回すと、操作軸6のガイド板64もそれに合わせて回る。これにより、トグル操作ピン22がガイド孔65の右端部で押され、トグル操作アーム(A)20が左方向へ回り、トグル操作アーム(B)21もトグルばね24で引っ張られて右方向へ回る。トグル操作アーム(A)20とトグル操作アーム(B)21が死点を超えると、トグルばね24が引っ張り力により収縮する(図12(b)参照:トグルばね24は図示省略)。このような、トグル機構の動きによって開閉器本体部Bの主軸9が回動し主接点が開放状態となり、入・切表示針8も切位置を示す。
図13を参照する。
(1)開閉器の主接点が開放した切状態では、トグル操作ピン22がガイド板64のガイド孔65の一端側(図11(a)参照)に位置している。トグル操作ピン22は同時に入駆動ギヤ4に軸支している入駆動アーム42の係合凹部420に接している。また、切駆動ギヤ3の切駆動アーム32は、トグル軸2の右側に位置している(図12(a)参照)。
トグル操作アーム(A)20とトグル操作アーム(B)21が死点を超える(図12(b)参照)と、トグルばね24が引っ張り力により収縮する(図12(c)参照:トグルばね24は図示省略)。同時にトグル操作ピン22がセンサスイッチ102に触れて駆動モータ5は停止する。そして、トグル操作アーム(A)20とトグル操作アーム(B)21の動きとリンクされた主軸9が投入方向へ回り、開閉器本体部Bの主接点が投入状態となり、入・切表示針8も入位置を示す。
図14を参照する。
(1)開閉器の主接点が投入した入状態では、トグル操作ピン22がガイド板64のガイド孔65の他端側(図12(a)参照)に位置している。トグル操作ピン22は同時に切駆動ギヤ3に軸支している切駆動アーム32の係合凹部420の左側に位置している。また、入駆動ギヤ4の入駆動アーム42は、トグル軸2の下側に位置している(図14(a)参照)。
これにより、トグル操作アーム(A)20が左方向へ回り、トグル操作アーム(B)21もトグルばね24で引っ張られて右方向へ回る。同時に入駆動ギヤ4と入駆動アーム42も噛み合った切駆動ギヤ3と逆方向(図14で右方向)に回転する。
トグル操作アーム(A)20とトグル操作アーム(B)21が死点を超える(図14(b)参照)と、トグルばね24が引っ張り力により収縮する(図14(c)参照:トグルばね24は図示省略)。同時にトグル操作ピン22がセンサスイッチ103に触れて駆動モータ5は停止する。そして、トグル操作アーム(A)20とトグル操作アーム(B)21の動きとリンクされた主軸9が開放方向へ回り、開閉器本体部Bの主接点が開放状態となり、入・切表示針8も切位置を示す。
9 主軸
90、91 軸受具
92 アーム板
93 中継軸
94、95 軸受具
96 アーム板
97 リンク板
98 アーム板
99 リンクロッド
990 ロッド
991 伸縮体
A 開閉器の操作装置
B 開閉器本体部
C ケーシング
C1 密閉蓋
1 フレーム
10、11、12、13 フレーム板
14 スペーサロッド
100 窓部
101 窓部
102 センサスイッチ
103 センサスイッチ
2 トグル軸
20 トグル操作アーム(A)
21 トグル操作アーム(B)
22 トグル操作ピン
23 トグルばねピン
24 トグルばね
3 切駆動ギヤ
30 回転軸
31 ギヤ
32 切駆動アーム
320 係合凹部
321 凸湾曲部
4 入駆動ギヤ
40 回転軸
42 入駆動アーム
420 係合凹部
421 凸湾曲部
5 駆動モータ
50 ギヤ
51 中継ギヤ
6 操作軸
60 操作ハンドル
61 ロック用部材
62 ロックハンドル
63 ロック爪
64 ガイド板
65 ガイド孔
66 中立復帰ばね
7 ガス圧低下ロック装置
8 入・切表示針
Claims (3)
- 開閉器の投入または開放動作において、
複数の回転歯車(50,51,31)により駆動力を伝達して、開閉器の主軸(9)を駆動する入操作手段(4,42)または切操作手段(3,32)のどちらか一方を動かすことで互いに連携された他方の操作手段も同時に動かすようにし、
上記入操作手段(4,42)は、トグル軸(2)に一方側を回転可能に軸着されたトグル操作アーム(20,21)の他方側に設けられたトグル操作ピン(22)を、入操作手段(4,42)を構成する入駆動アーム(42)の回転により駆動し主軸(9)を回転させて開閉器を投入するよう構成され、
上記切操作手段(3,32)は、トグル操作ピン(22)を、切操作手段(3,32)を構成する切駆動アーム(32)の回転により駆動し主軸(9)を回転させて開閉器を開放するよう構成されており、
上記入操作手段を構成する入駆動ギヤ(4)と上記切操作手段を構成する切駆動ギヤ(3)は噛み合い互いに逆方向に等速で回転するように構成され、
開閉器の主接点が開放された切状態では、
上記トグル操作ピン(22)に入駆動アーム(42)が近接して位置しており、駆動モータ(5)が動作し回転歯車が回転して入動作が始まると、入駆動アーム(42)は回転しながらトグル操作ピン(22)を操作し、トグル操作アーム(20,21)が入方向へ回ると同時に切駆動アーム(32)も回転し、トグル操作アーム(20)が死点を超えると、投入方向へ動作し、トグル操作アーム(20,21)の動きが主軸(9)に伝わって投入方向へ回り、開閉器の主接点が投入状態となり、入駆動アーム(42)は更に回転して所要位置に停止し、切駆動アーム(32)はトグル軸(2)近傍の待機位置に停止するようにし、
開閉器の主接点が投入された入状態では、
上記トグル操作ピン(22)に切駆動アーム(32)が近接して位置しており、駆動モータ(5)が動作し回転歯車が回転して切動作が始まると、切駆動アーム(32)は回転しながらトグル操作ピン(22)を操作し、トグル操作アーム(20,21)が切方向へ回ると同時に入駆動アーム(42)も回転し、トグル操作アームが死点を超えると、開放方向へ動作し、トグル操作アーム(20,21)の動きが主軸(9)に伝わって開放方向へ回り、開閉器の主接点が開放状態となり、切駆動アーム(32)は更に回転して所要位置に停止し、入駆動アーム(42)はトグル軸(2)近傍の待機位置に停止するようにすることにより、
上記入駆動アーム(42)及び切駆動アーム(32)は、どちらか一方が動作した後、他方は動作待機位置に位置するよう構成されていることを含む、
開閉器の操作装置。 - 駆動モータ(5)の軸の回転方向は常に一定方向で、切駆動ギヤ(3)および入駆動ギヤ(4)の回転方向もそれぞれ一定方向である、
請求項1記載の開閉器の操作装置。 - 開閉器の主軸(9)を駆動する入操作手段(4,42)および切操作手段(3,32)の動作を阻止するロック手段(61,62,63)を有する、
請求項1または2記載の開閉器の操作装置。
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