JP4486218B2 - スケジュール管理システム、スケジュール管理方法及び記録媒体 - Google Patents

スケジュール管理システム、スケジュール管理方法及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワーク上で個人のスケジュール管理を行うスケジュール管理システム、スケジュール管理方法及び記録媒体に関し、特に物流業者等との受け渡し時刻や友人との約束時間の変更を自動的に行うことのできるスケジュール管理システム、スケジュール管理方法及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
個人のスケジュール管理は、例えば手帳に記載したり、或いは秘書に依頼したり、あるいは法人に勤務している場合には、例えばマイクロソフト社製のオフィス(商品名)のような電子的手帳を用いていた。また、利用者に商品やサービスを提供する業者においては、作業効率を高める為に工程管理や作業管理が行われている。例えば物流業者においては、配車計画の策定などで業務スケジュールの管理が行われ、各配送車の運行経路や物流拠点での貨物の積込みや荷降し作業の計画を立案して、現有する配送車や物流拠点を用いて最適な物流を実現していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、物流業者には宅配便業者のように個人や法人を利用者とする事業者も少なくない。この場合、宅配便業者は送り主から依頼された貨物を受取り主に配送しているが、例えば受取り主が単身者の場合には自宅に配送しても不在の場合が多く、何回も同じ受取り主宅を訪問しなければならならず、配送コストが増大するという課題があった。
【0004】
この事情は受取り主にとっても同様である。即ち、受取り主は配送された貨物を受領したいのであるが、他にも用事のある関係で自宅に居ることができず、貨物を迅速に受取ることができない。そこで、留守宅に貨物を置いておくことを宅配便業者に依頼することもできるが、その場合は宅配便業者が置いていった貨物が留守中に盗難に会ったり、或いはいたずらされる虞があり、確実に受取ることが困難であるという課題があった。
【0005】
そこで本発明の第1の目的は、商品やサービスを提供する業者と利用者とのスケジュールを調整して、業者と利用者との接触が確実に行えるスケジュール管理システムと管理方法を提供することにある
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、請求項1に係る発明によるスケジュール管理システムは、例えば図1に示すように、ネットワーク上で利用者のスケジュール管理を行うスケジュール管理システム100であって;前記スケジュール管理を利用する利用者の利用者スケジュールを記憶する利用者スケジュールデータベース102と;前記利用者を対象として商品またはサービスを提供する業者のスケジュールであって前記利用者スケジュールとマッチングすべき業者スケジュールを含む、業者スケジュールデータを、業者端末130から受信する手段104と;前記利用者スケジュールと前記業者スケジュールデータとを照合する照合手段106とを備え;前記照合結果に、前記ネットワークを介して前記利用者が利用者端末120からアクセスできるように構成されたことを特徴としている。
【0007】
スケジュール管理システムは、典型的にはスケジュール管理サーバを含んで構成される。典型的には、照合結果は前記利用者スケジュールデータベースに入力される。利用者はその利用者スケジュールデータベースにアクセスできる。利用者を対象として提供される商品、またはサービスは、例えば第3者が利用者に届ける商品またはサービスであってもよい。業者端末とは、該スケジュール管理を行う者と管理契約をしている業者(例えば流通業者)の端末であって、サーバであってもよい。また、スケジュール管理システムは、業者端末と共に、業者の管理下にあってもよい。業者スケジュールデータとは、例えば荷物の配達やサービス訪問等の業務執行予定である。アクセス可能とは、例えば利用者端末から利用者が閲覧可能であり、また情報を入力・出力可能であることをいう。マッチングとは、業者と利用者との出会いのように、両者が時間と場所を同じくするスケジュール調整をいう。
【0008】
このように構成すると、利用者スケジュールデータベース102にはスケジュール管理を利用する利用者の利用者スケジュールが記憶されている。業者スケジュール受信手段104は、利用者を対象として商品またはサービスを提供する業者のスケジュールを受信する。スケジュール照合手段106は、利用者スケジュールと業者スケジュールデータとを照合して、利用者スケジュールと業者スケジュールデータとが適合して、業者の利用者に対する商品またはサービスの提供が1回の出会いで履行できるように調整する。利用者端末アクセス手段108は、スケジュール照合手段106でマッチングされた利用者スケジュールと業者スケジュールデータを利用者端末120で閲覧に供する。
【0009】
好ましくは、請求項2に記載のように、前記照合手段は、前記業者スケジュールデータ中の業務執行予定と前記利用者スケジュールとを照合して、最適な業務執行日を算定するように構成するとよい。ここで、業務執行予定とは、例えば荷物の配達やサービス訪問等の予定を言う。業務執行日とは、例えば配送日やサービス訪問日等を言う。また日に限らず、時刻、午前、午後等の時間帯も含む概念とする。
【0010】
更に、請求項3に記載のように、前記算定された業務執行日に対して、前記利用者に調整を行わせ、前記業者端末に調整結果を送信する構成としても良い。ここで、調整とは、例えば変更、承認を言う。
【0011】
また、請求項4に記載のように、前記調整が、業務執行日に対する利用者からの変更要求であり、該変更要求と、業者の配送スケジュールデータまたは業者の現在情報とを連動して新たな執行日を確定するように構成されていてもよい。ここで、業者の配送スケジュールデータとは、例えば配送車やサービスマン等のスケジュールをいう。業者の現在情報とは、例えば配送車やサービスマン等の現在位置を言う。新たに確定された執行日は、配送要員等にそれを報告するようにしてもよい。
【0012】
また、請求項5に記載のように、前記変更要求が、前記利用者の優先順位のついた複数の希望する日時を含み、前記優先順位に従って前記新たな執行日を確定するように構成されていてもよい。
【0013】
さらに、請求項6に記載のように、前記利用者スケジュールは、利用者の希望する時間帯に関する情報を含む構成としてもよい。ここで、利用者の希望する時間帯とは、平日、休日、午前、午後等である。
【0014】
上記第1の目的を達成するために、請求項7に係る発明によるスケジュール管理方法は、ネットワーク上で利用者のスケジュール管理を行うスケジュール管理方法であって;前記スケジュール管理を利用する利用者の利用者スケジュールを利用者スケジュールデータベースに記憶する記憶工程と;前記利用者スケジュールとマッチングすべき、業者スケジュールを含む業者スケジュールデータを業者端末から受信する受信工程と;前記利用者スケジュールと前記業者スケジュールデータとを照合する照合工程と;前記照合工程で得られた照合結果を、前記ネットワークを介して前記利用者が利用者端末からアクセスできるように照合結果ファイルに保存する工程と;業者が前記利用者を対象として商品またはサービスを提供するのに実際に要した労力を算定する実際労力算定工程と;前記算定された労力と標準労力との差を算出する差労力算出工程と;前記算出された労力差に基づいて手数料を定める手数料算出工程とを備えている。
【0015】
求項に係る発明によるスケジュール管理システムは、さらに、前記業者が前記利用者を対象として商品またはサービスを提供するのに実際に要した労力を算定する実際労力算定手段と;前記算定された労力と標準労力との差を算出する差労力算出手段とを備え;前記算出された労力差に基づいて手数料を定めるように構成されている。ここで、実際労力は、例えばスケジュール管理に基づいて業者が利用者を訪問した回数で算定する。標準労力は、例えば宅配業者が本発明の管理システムを用いないときに、届け先を訪問していた回数の平均値で定められる。
【0016】
会議や会食のように利用者間のスケジュールを調整して、利用者間の接触が確実に行えるようにするという第2の目的を達成するためスケジュール管理システムとして、ネットワーク上で利用者間のスケジュール管理を行うスケジュール管理システムであって;前記スケジュール管理を利用する第1及び第2の利用者の利用者スケジュールを記憶する第1及び第2の利用者スケジュールデータベースと;前記第1の利用者スケジュールとマッチングすべき第2の利用者スケジュールを照合する照合手段とを備え;前記照合結果に、前記ネットワークを介して前記第1又は第2の利用者が第1又は第2の利用者端末からアクセスできるように構成されているものとしてもよい。このように構成すると、個人間の日程調整や私的グループ間でのスケジュール調整が円滑に行える。また、照合手段はスケジュール管理システムのサーバーに設けられているので、第1又は第2の利用者端末の負荷が少なくて済み、携帯電話機に用いて最適である。
【0017】
上記第2の目的を達成するためスケジュール管理システムとして、ネットワーク上で利用者間のスケジュール管理を行うスケジュール管理システムであって;前記スケジュール管理を利用する第1の利用者の利用者スケジュールを記憶する第1の利用者スケジュールデータベースを有する第1の利用者端末と;前記スケジュール管理を利用する第2の利用者の利用者スケジュールを記憶する第2の利用者スケジュールデータベースを有する第2の利用者端末と;前記第1の利用者スケジュールとマッチングすべき第2の利用者スケジュールを照合する照合手段とを備え;前記第1又は第2の利用者は前記照合結果に第1又は第2の利用者端末を用いて閲覧できるように構成されているものとしてもよい。照合手段は、第1の利用者端末や第2の利用者端末に設けられていてもよく、またネットワーク接続された別のサーバーに設けられていてもよい。
【0018】
上記第2の目的を達成するため記録媒体として、例えば図13に示すように、ネットワーク110上で第1の利用者と第2の利用者との間のスケジュール管理を行うスケジュール管理システムを制御するプログラムであって;前記スケジュール管理を利用する第1の利用者の利用者端末123内の利用者スケジュールデータベース125に前記第1の利用者の利用者スケジュールを記憶する記憶処理と;前記スケジュール管理を利用する第2の利用者の利用者スケジュールを記憶した第2の利用者スケジュールデータベース126を有する第2の利用者端末124から、前記第1の利用者スケジュールとマッチングすべき第2の利用者スケジュールを前記ネットワーク110を介して、前記第1の利用者の端末123が受信する受信処理と;前記第1の利用者スケジュールとマッチングすべき前記第2の利用者スケジュールとを照合する照合処理と;前記第1又は第2の利用者が前記照合結果を閲覧するようにする処理とを行うように;前記第1の利用者の端末123を制御するためのプログラムを格納した利用者端末読み取り可能な記録媒体123aとしてもよい
【0019】
記録媒体123aは、CD−ROM、FD、磁気ディスク、磁気テープ等、一般的にパソコン等のコンピュータが読み取り可能なものであればよい。このように構成すれば、この記録媒体を利用者端末にインストールすることにより、スケジュール管理システムを形成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
【0021】
図1は、本発明の一実施の形態を説明する構成ブロック図である。図において、スケジュール管理システム100はパソコン、ワークステーション、メインフレームなど、種々のコンピュータ上に実装されるもので、連動型スケジュールサービスの提供者が管理するものである。利用者スケジュールデータベース102はスケジュール管理を利用する利用者の利用者スケジュールが記憶されるデータベースで、例えばリレーショナルデータベースが用いられる。業者スケジュール受信手段104は、利用者を対象として商品またはサービスを提供する業者のスケジュールを受信する。スケジュール照合手段106は、利用者スケジュールと業者スケジュールデータとを照合して、利用者スケジュールと業者スケジュールデータとが適合して、業者の利用者に対する商品またはサービスの提供が1回の出会いで履行できるように調整する。利用者端末アクセス手段108は、スケジュール照合手段106でマッチングされた利用者スケジュールと業者スケジュールデータを利用者端末120での閲覧に供する。
【0022】
ネットワーク110は、スケジュール管理システム100、利用者端末120並びに業者端末130を接続する通信回線で、インターネット、電話回線などのコンピュータネットワークに限らず、TV電波、衛星インターネット、ケーブル線、TV隙間電波など、様々な形態が用いられる。利用者端末120は、スケジュール管理システム100の利用者の使用する端末機器であり、パソコン、WebTV、情報家電、携帯電話機、ページャー等が用いられる。利用者端末120は、利用者の数だけ複数個存在しうる。
【0023】
業者端末130は、連動型スケジュールサービスの提供者が契約している業者の、業務スケジュール管理システムである。業者端末130は、契約している業者ごとに存在することになる。各業者の業務端末130と利用者端末120は、ネットワーク110を介してスケジュール管理システム100と接続されている。
【0024】
図2は、スケジュール管理システムの一例を示す構成ブロック図である。サーバ200は、スケジュール管理システムのサーバであり、パソコン、ワークステーション、メインフレームなど、種々のコンピュータ上で実装され得る。制御部201は、スケジュール管理システムの制御を行うもので、利用者のスケジュール管理、利用者のスケジュールと契約業者の業務スケジュールとの連動、利用者の利用者管理、装置の制御等を行う。記憶部202は、利用者番号、氏名、住所等の利用者の基本情報を格納した利用者DB(データベース)、利用者のスケジュールを格納した利用者スケジュールDB等が保管されている。通信インターフェース部203は、サーバ200と利用者の使用する利用者端末との間で情報をやりとりするための、ネットワークに対する送受信機能である。
【0025】
図3は、各利用者が使用する利用者端末の一例を示す構成ブロック図である。利用者端末300は利用者がスケジュール管理システムを利用するための端末機器で、パソコンやWebTV、テレビ、情報家電のような汎用機器にブラウザ機能を搭載した機器でもよく、また専用機器でもよい。入力装置301は、利用者が利用者端末300に対する操作命令を発したり、スケジュール情報を入力するもので、例えばキーボード、マウス、リモコン、マイク、タッチスクリーン等がある。出力装置302は、例えばディスプレイやプリンタなどである。入力装置301と出力装置302は、利用者端末300とは独立した機器として設けても良く、また利用者端末300と一体化されていてもよい。I/Oインターフェース部303は、入力装置301と出力装置302を制御する機器である。通信インターフェース部304は、スケジュール管理システムのサーバと情報の送受信をするための通信インターフェースである。記憶部305は、利用者端末300を使用している利用者のスケジュールデータを保存する。制御部306は、I/Oインターフェース部303、通信インターフェース部304、記憶部305と接続しており、利用者端末300全体の制御を行うもので、例えばマイクロプロセッサが使用される。
【0026】
図4は、スケジュール管理システムと業者端末、利用者端末間の情報授受を説明する第1の実施の形態のフローチャートで、ここではスケジュール管理システム管理者が契約している業者に、荷物の配達やサービス訪問の予定等の業務予定が発生した際に、該当する利用者のスケジュールと連動して配送日やサービス訪問日等に対する最適な日時を算定する処理の一例を示している。ここでは、一例として、契約業者を宅配便業者としている。
【0027】
まず、宅配便業者の業務スケジュールシステムでは、宅配便の配送依頼を利用者や代理店から受取ると、業者端末130に業務スケジュールデータを入力する(ステップ400)。この場合の、業務スケジュールデータには、その業務、例えば、宅配便の配達は誰に対して行うのか(宅配便の宛先)、その日時の条件(□月×日以降など)、配達識別番号等が含まれている。入力した配達業務スケジュールデータは、業者端末130からスケジュール管理システム100へ送信される(ステップ401)。
【0028】
スケジュール管理システム100では、配達業務スケジュールデータを受信し(ステップ402)、利用者DBを参照しながら、配達先となっているシステム利用者の利用者番号を検索する(ステップ403)。続いて、利用者番号をキーにして、利用者スケジュールDBより、該当利用者のスケジュールを取り出す(ステップ404)。そして、取り出した該当利用者のスケジュールと、配達スケジュールデータの配達日時の条件(この場合、□月×日以降配達)とを照らし合わせ、最適な配達日を算定し(ステップ405)、利用者のスケジュールに入力する(ステップ406)。ここで、この利用者のスケジュールは新たに更新されたことになる。そして、スケジュール管理システム100は、ここで算定した配達日を含む、業務(配達)スケジュールデータを業者端末130へ送信する(ステップ407)。また、利用者端末120にも、電子メールなどを利用して送信する(ステップ408)。更に、利用者は、利用者端末120のスケジュール管理システムのクライアント機能を起動させることによっても、自分への配達予定を知ることが出来る(ステップ409)。
【0029】
図5は、スケジュール管理システムと業者端末、利用者端末間の情報授受を説明する第2の実施の形態のフローチャートである。図4と相違する点を説明すると、利用者が利用者端末120を用いてスケジュール管理システム100に、配達等があった場合の希望日時帯をあらかじめ登録しておく(ステップ410)点にある。すると、スケジュール管理システム100では、利用者の都合に適した配達日やサービス訪問日時等の業務執行日を算定することができる。具体的には、利用者は利用者端末120を用いてスケジュール管理システム100に、配達があるなしに関わらず、利用者の配達がある場合の配達の希望日時帯を入力しておく。例えば、平日・休日・曜日指定、午前・午後・夜間指定等を行う。入力された日時帯は、スケジュール管理システム100に送信され、利用者DBに保管される。
【0030】
そして、宅配便業者等の契約業者の配達スケジュールが発生した時点で、図4で示す処理と同様の処理が開始されるのである。即ち、スケジュール管理システム100が、利用者DBより、該当する利用者の利用者番号および、配達希望日時帯を取り出す(ステップ403)。更に、利用者スケジュールDBより、該当利用者の事前に登録されたスケジュールを取り出す(ステップ404)。そして利用者のスケジュール、配達希望日時帯、および受信した配達スケジュールデータの日時条件を照合して最適な配達日時を算定する(ステップ405)。以下図4と同様である。
【0031】
図6は、配送日やサービス訪問日等の最適業務執行日時に対して、利用者が変更や承認を行う際の処理の第1の実施の形態を示すフローチャートである。引き続き、ここでは、例として、契約業者を宅配便業者とする。まず、利用者が、利用者端末120のスケジュール管理システムを立ち上げると(ステップ600)、配達の予定がある場合は、配達日時を含む配達予定の告知をスケジュール管理システム100から受信する(ステップ601)。ここで利用者は、スケジュール管理システム100によって告知された配達日時のままでよいか、それとも日時を変更したいかの判断を行う(ステップ602)。このままでよい場合は、配達日時を承認する旨をスケジュール管理システム100へ送信する(ステップ603)。ここで送受信されるデータには、配達識別番号、配達日時OKのフラグ等が含まれる。スケジュール管理システム100は配達日時の承認を受信して(ステップ604)、処理はここで終了する。
【0032】
次に図7を参照して、ステップ602で利用者がスケジュール管理システム100によって告知された配送日時のままでは都合が悪いと判断した場合の処理を説明する。このときは、利用者が配送日時を変更したいので、その希望する変更内容を、利用者端末120からスケジュール管理システム100に入力する(ステップ605)。入力される変更内容とは、変更後の配送日、変更後の時間帯等である。そして、利用者の入力した変更内容、および、該当する配達番号、配達日時変更フラグ等が、変更要求としてスケジュール管理システム100へ送信される(ステップ606)。スケジュール管理システム100は、利用者の変更要求を受信すると(ステップ607)、配達番号、宅配便の宛先(利用者名)、変更希望配達日時というデータにして、配達日時の変更希望を、宅配業者の業者端末130に設けられている業務スケジュール管理システムへ送信する(ステップ608)。
【0033】
宅配業者の業務スケジュール管理システムでは、配達日時の変更希望データを受信し(ステップ609)、まず、この宛先への配達日時を変更できるかどうかの判断を、配達スケジュールDBの内容(他の配達スケジュール)を参照することによって行う(ステップ610)。変更できる場合は、変更後の新しい配達日時を、配達スケジュールに新たに書き込む(ステップ611)。そして、スケジュール管理システム100へ、配達番号、宅配便の宛先名、配達日時変更OKフラグ等の配達日時の変更を承認する旨を送信する(ステップ612)。スケジュール管理システム100は、配達日時の変更承認を受信し(ステップ613)、宅配便の宛先に該当する利用者のスケジュールに、確定した配達日時を入力する(ステップ614)。
【0034】
スケジュール管理システム100は、同時に、利用者に対して、電子メール等を利用して、配達日時が希望どおり変更されたことを報告し(ステップ615)、利用者は、利用者端末120で配達日時の希望どおりの変更を受信する(ステップ616)。また利用者は、利用者端末120のスケジュール管理システムを起動させることによっても、確定した配達日時を知ることが出来る(ステップ617)。
【0035】
ここでスケジュール管理システム100と利用者との間で、電子メール等を利用して送受信されるデータは、テキストデータに限らず、例えば、音声データ、画像データ、あるいは所定の情報を含んだ識別子であってもよい。要は、スケジュール管理システム100と利用者との間でやり取りする、配達日時の希望どおりの変更等、所定の情報を含めることができるデータであれば、形式を問わない。これは、他の実施の形態でも同様である。
【0036】
図8を参照して、ステップ610において、宅配便業者の業務スケジュール管理システムが、利用者の希望する日時へ配達日時を変更できないと判断した場合の処理を説明する。この場合は、スケジュール管理システム100へ、配達番号、宅配便の宛先名、配達日時変更NGのフラグ等の配達日時変更不可の旨を送信する(ステップ618)。
【0037】
スケジュール管理システム100は、配達日時変更不可を受信し(ステップ619)、宅配便の宛先名に該当する利用者に対して、電子メール等を利用して、配達日時変更不可の告知、および新たな希望日時を指定するように指示する(ステップ620)。利用者は配達日時変更不可を受信し(ステップ621)、新たな配達希望日時を入力するために、ステップ605へ戻る。
【0038】
図9は配送日やサービス訪問日等の最適業務執行日時に対して、利用者が変更や承認を行う際の処理の第2の実施の形態を示す要部フローチャートである。第2の実施の形態では、図7におけるステップ609で、宅配便業者等の契約業者の業務スケジュール管理システムが、配達日時の変更希望を受信してから以降の処理で、配達日を希望通りに変更できるかどうかを判断する際、配達スケジュールデータに加えて、担当配送車の現在位置や、配車スケジュールデータも加味する場合を示している。図9のステップ700からステップ706の処理は、図7におけるステップ609からステップ612の処理を代替するものである。
【0039】
まず、配達番号、宅配便の宛先(利用者名)、変更希望配達日時を含む配達日時の変更希望データを、宅配業者の業務スケジュール管理システムが受信する(ステップ700)。業務スケジュール管理システムは該当配達を担当している配送車を割り出し、GPS(衛星測位システム)等の装置を利用して、その現在位置を把握する(ステップ701)。
【0040】
次に、業務スケジュール管理システムは配達スケジュールDBにある配達のスケジュール、配車DBにある担当配送車の配車スケジュール、および担当配送車の現在位置を参照しながら、該当配達番号の配達日時が変更できるかどうかを判断する(ステップ702)。変更できる場合は、業務スケジュール管理システムは変更後の配達日時を、配達スケジュールへ書き込み(ステップ703)、新たな配車スケジュールを作成する(ステップ704)。そして、担当配送車の配達要員へ、新たな配車スケジュールを連絡する(ステップ705)。また、スケジュール管理システム100へ、配達番号、宅配便の宛先名、配達日時変更OKフラグを含む配達日時の変更を承認する旨を送信する(ステップ706)。
【0041】
図10は配送日やサービス訪問日等の最適業務執行日時に対して、利用者が変更や承認を行う際の処理の第3の実施の形態を示す要部フローチャートで、(A)は図6における置換え対象ステップ、(B)は第3の実施の形態により置き換えるステップである。分かり易いように、対照して示すものである。(B)の第3の実施の形態では、スケジュール管理システム100によって算定された、配送日やサービス訪問日等の最適業務執行日時に対して、利用者が変更を行う処理において、(A)の第1の実施の形態では希望する日時を一個指定する場合を示すのに換えて、利用者に、別途希望する日時を、一つではなく複数、優先順位を付けて提示させている。最適業務執行日時の変更の場合、利用者は図7におけるステップ605の処理において、希望する変更内容を利用者端末120のスケジュール管理システムに複数個、入力する。入力される変更内容は、変更希望の優先順位(第一希望、第二希望、第三希望等)、変更後の配送日、変更後の時間帯等である。また、宅配便業者のような契約業者の業務スケジュール管理システムが、変更希望を受信して(図7のステップ609)、その希望日時に配達日を変更できるか判断する(図7のステップ610)処理は、図10(B)で示すように変更される。
【0042】
図10(B)において、契約業者の業務スケジュール管理システムが受信する変更希望の内容は、配達番号、宛先、および第一希望から第N希望までの希望配達日時N個である(ステップ800)。以下の処理は、第一希望から第N希望まで順次行われる(ステップ801)。配達日時をこの希望日時に変更できるかどうかを、配達スケジュールDBの内容を参照しながら判断する(ステップ802)。変更できない場合は、次の順位の希望日時について同様の判断を行うが、変更できた時点で、新しい配達日時を、配達スケジュールに書き込む処理へと進む(図7のステップ611)。第N希望まで、すべて変更不可と判断された場合には、スケジュール管理システム100へ、配達番号、宅配便の宛先名、配達日時変更NGのフラグを含む配達日時変更不可の旨を送信する(図8のステップ618)。そして、以後図8で示すステップと同様の処理を行う。
【0043】
図11は、図1のシステムに便益算出手段を付加したシステムの構成ブロック図である。スケジュール管理システム100によって業者や利用者が得た便益をスケジュール管理システム管理者が算出することで、業者や利用者に対する料金の設定や加入促進に用いる基礎データとする。図において、便益算出手段140は、業者が利用者を対象として商品またはサービスを提供するのに実際に要した労力を算定する実際労力算定手段142と、算定された労力と標準労力との差を算出する差労力算出手段144と、算出された労力差に基づいて手数料を定める手数料算出手段146を有している。
【0044】
実際労力算定手段142における実際労力は、例えばスケジュール管理に基づいて業者が利用者を訪問した回数で算定する。差労力算出手段144で用いる標準労力は、例えば宅配業者が本発明の管理システムを用いないときに、届け先を訪問していた回数の平均値で定められる。手数料算出手段146は、例えば業者がスケジュール管理システム100の利用によって得た便益の一定割合に定めた比例式でもよく、或いは便益に応じた段階的料金であってもよい。
【0045】
図12は利用者間でのスケジュール管理を行うシステムの構成ブロック図である。スケジュール管理システム100は、スケジュール管理を利用する第1及び第2の利用者の利用者スケジュールを記憶する第1及び第2の利用者スケジュールデータベース102、103と、第1の利用者スケジュールとマッチングすべき第2の利用者スケジュールとを照合する照合手段107と利用者端末アクセス手段108を備えている。
【0046】
このように構成された装置においては、第1の利用者は自己の利用者端末121を用いてスケジュール管理システム100の利用者スケジュールに自己のスケジュールを登録する。第2の利用者は自己の利用者端末122を用いてスケジュール管理システム100の利用者スケジュールに自己のスケジュールを登録する。そして、第1の利用者と第2の利用者が会食をする場合のように両者の日程調整が必要な場合には、照合手段107に調整を依頼する。すると、照合手段107は第1及び第2の利用者の利用者スケジュールを調整して、両者の会食が行えるように日程調整を行う。第1及び第2の利用者は第1及び第2の利用者端末121、122から調整された利用者スケジュールにアクセスして、自分の行動予定を知る事ができる。日程調整が複雑になる多人数のスケジュール管理システムや、演算処理能力がパソコンに比較して小さい携帯電話機やぺージャーに用いて好適である。
【0047】
図13は利用者間でのスケジュール管理を行うシステムの構成ブロック図である。図13のシステムは、図12のシステムと比較すると、スケジュール管理システム100用のサーバーを用いることなく利用者端末間123、124でネットワークを介してスケジュール管理を行うもので、小規模の利用者間でパソコン端末のように比較的処理能力の大きな利用者端末を用いる場合に適している。図において、第1の利用者端末123は、スケジュール管理を利用する第1の利用者の利用者スケジュールを記憶する第1の利用者スケジュールデータベース125を有する。第2の利用者端末124は、スケジュール管理を利用する第2の利用者の利用者スケジュールを記憶する第2の利用者スケジュールデータベース126を有する。照合手段127は、第1の利用者端末123に設けられたもので、第1の利用者スケジュールとマッチングすべき第2の利用者スケジュールを照合する。照合手段128は、第2の利用者端末124に設けられたもので、第2の利用者スケジュールとマッチングすべき第1の利用者スケジュールを照合する。照合手段127、128の照合結果は同一である必要があるから、ネットワーク110を用いて照合結果の同値化処理をする。第1及び第2の利用者は照合結果に自己の利用者端末123、124を用いて閲覧できるように構成されている。このようなシステム構成によっても、図12のシステムとほぼ同一の機能を発揮できる。
【0048】
また例えば汎用のパソコンをこのような利用者端末123又は124として構成するには、以上説明したような処理プログラムを格納した記録媒体、例えばFD123a、124aを、利用者端末に読み込ませて、プログラムをインストールすればよい。記録媒体123aは、FDに限らず、CD−ROM、磁気ディスク、磁気テープ等、一般的にパソコン等のコンピュータが読み取り可能なものであればよい。これは、図1、図12のシステムにおいても同様であり、利用者端末120、121、122用として、それぞれ記録媒体120a、121a、122aを利用することができる。
【0049】
なお、図1の実施の形態においては各業者の業務端末と利用者端末をネットワークを介してスケジュール管理システムと接続して、業者の提供する商品やサービスの日時を調整して、業者と利用者にとって最適な日時に商品やサービスを授受できる場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば個人の私的な日程調整や非営利団体と会員との日程調整など各種のものにも適用できる。また、図1の実施の形態においては利用者スケジュールデータベースをスケジュール管理システムに設け、利用者端末から随時アクセスする構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば利用者端末にも利用者スケジュールデータベースを設け、利用者端末とスケジュール管理システムとの交信により最新の利用者スケジュールとなるように情報の更新をする構成としてもよい。これによれば、利用者端末とスケジュール管理システムにおける利用者スケジュールデータベースの差異情報のみが一回の交信で同一化されるので、通信負荷が少なくてすむ。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ネットワーク上で利用者のスケジュール管理を行うスケジュール管理システムであって;前記スケジュール管理を利用する利用者の利用者スケジュールを記憶する利用者スケジュールデータベースと;前記利用者を対象として商品またはサービスを提供する業者のスケジュールであって前記利用者スケジュールとマッチングすべき業者スケジュールを含む、業者スケジュールデータを、業者端末から受信する手段と;前記利用者スケジュールと前記業者スケジュールデータとを照合する照合手段とを備え;前記照合結果に、前記ネットワークを介して前記利用者が利用者端末からアクセスできるように構成されたので、例えば商品やサービスを提供する業者と利用者とのスケジュールを調整して、業者と利用者との接触が確実に行われるようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を説明する構成ブロック図である。
【図2】 スケジュール管理システムの一例を示す構成ブロック図である。
【図3】 各利用者が使用する利用者端末の一例を示す構成ブロック図である。
【図4】 スケジュール管理システムと業者端末、利用者端末間の情報授受を説明する第1の実施の形態のフローチャートである。
【図5】 スケジュール管理システムと業者端末、利用者端末間の情報授受を説明する第2の実施の形態のフローチャートである。
【図6】 配送日やサービス訪問日等の最適業務執行日時に対して、利用者が変更や承認を行う際の処理の第1の実施の形態を示すフローチャートである。
【図7】 配送日やサービス訪問日等の最適業務執行日時に対して、利用者が変更や承認を行う際の処理の第1の実施の形態について、図6の続きを示すフローチャートである。
【図8】 配送日やサービス訪問日等の最適業務執行日時に対して、利用者が変更や承認を行う際の処理の第1の実施の形態について、図7の続きを示すフローチャートである。
【図9】 配送日やサービス訪問日等の最適業務執行日時に対して、利用者が変更や承認を行う際の処理の第2の実施の形態を示す要部フローチャートである。
【図10】 配送日やサービス訪問日等の最適業務執行日時に対して、利用者が変更や承認を行う際の処理の第3の実施の形態を示す要部フローチャートである。
【図11】 図1のシステムに便益算出手段を付加したシステムの構成ブロック図である。
【図12】 利用者間でのスケジュール管理を行う第1のシステムの構成ブロック図である。
【図13】 利用者間でのスケジュール管理を行う第2のシステムの構成ブロック図である。
【符号の説明】
100 スケジュール管理システム
102 利用者スケジュールデータベース
104 業者スケジュール受信手段
106 スケジュール照合手段
108 利用者端末アクセス手段
110 ネットワーク
120 利用者端末
130 業務スケジュール管理システム(業者端末)
132 業務スケジュールデータベース

Claims (7)

  1. ネットワーク上で利用者のスケジュール管理を行うスケジュール管理システムであって;
    前記スケジュール管理を利用する利用者の利用者スケジュールを記憶する利用者スケジュールデータベースと;
    前記利用者を対象として商品またはサービスを提供する業者のスケジュールであって前記利用者スケジュールとマッチングすべき業者スケジュールを含む、業者スケジュールデータを、業者端末から受信する手段と;
    前記利用者スケジュールと前記業者スケジュールデータとを照合する照合手段とを備え;
    前記照合結果に、前記ネットワークを介して前記利用者が利用者端末からアクセスできるように構成され;
    さらに、前記業者が前記利用者を対象として商品またはサービスを提供するのに実際に要した労力を算定する実際労力算定手段と;
    前記算定された労力と標準労力との差を算出する差労力算出手段とを備え
    前記算出された労力差に基づいて手数料を定めるように構成された;
    スケジュール管理システム。
  2. 前記照合手段は、前記業者スケジュールデータ中の業務執行予定と前記利用者スケジュールとを照合して、最適な業務執行日を算定するように構成された、請求項1に記載のスケジュール管理システム。
  3. 前記算定された業務執行日に対して、前記利用者に調整を行わせ、前記業者端末に調整結果を送信するように構成された、請求項2に記載のスケジュール管理システム。
  4. 前記調整が、業務執行日に対する利用者からの変更要求であり、該変更要求と、業者の配送スケジュールデータまたは業者の現在情報とを連動して新たな執行日を確定するように構成された、請求項3に記載のスケジュール管理システム。
  5. 前記変更要求が、前記利用者の優先順位のついた複数の希望する日時を含み、前記優先順位に従って前記新たな執行日を確定するように構成された、請求項4に記載のスケジュール管理システム。
  6. 前記利用者スケジュールは、利用者の希望する時間帯に関する情報を含む、請求項1または2に記載のスケジュール管理システム。
  7. ネットワーク上で利用者のスケジュール管理を行うスケジュール管理方法であって;
    前記スケジュール管理を利用する利用者の利用者スケジュールを利用者スケジュールデータベースに記憶する記憶工程と;
    前記利用者スケジュールとマッチングすべき、業者スケジュールを含む業者スケジュールデータを業者端末から受信する受信工程と;
    前記利用者スケジュールと前記業者スケジュールデータとを照合する照合工程と;
    前記照合工程で得られた照合結果を、前記ネットワークを介して前記利用者が利用者端末からアクセスできるように照合結果ファイルに保存する工程と
    業者が前記利用者を対象として商品またはサービスを提供するのに実際に要した労力を算定する実際労力算定工程と;
    前記算定された労力と標準労力との差を算出する差労力算出工程と;
    前記算出された労力差に基づいて手数料を定める手数料算出工程とを備えた;
    スケジュール管理方法。
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