JP4485919B2 - コンクリート部材の据え付けのための施工方法及び同方法に使用する支持金具 - Google Patents
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Description
や、連結等の諸工程を経るが、上記のインサートナットはレベル調整には都合が良いもののそれ以外の用途には余り適していないか、或いは全く適用することができない。何故ならレベル調整のために設けられている上下方向のインサートナットは、上下に配置するコンクリート部材であれば部材同士の引張や連結にも適用することができるが、前後或いは左右に連結すべきコンクリート部材に対しては使いようがないからである。
以下図示の実施形態を参照して本発明を詳細に説明する。図1、図2は、コンクリート部材を施工現場の目的箇所に運び、間隙を設けて並べ、隣接コンクリート部材11、11の端部に、本発明に係る支持金具21を配置した状態を示しており、この支持金具21は第1の支持金具21である。コンクリート部材11の端部には第1の支持金具21の端部22、22を受け入れる凹部12、12が設けてあり、その天井に相当する天面13、
13に第1の支持金具21の肩部の面23が面接触して支持する構成である。一方、コンクリート部材11の側には、第1の支持金具21の端部22の係合を容易かつ確実にするための付加構造を凹部12に設けている。凹部12は図3、図4に詳細に示してあるように、支持金具21の端部22を受け入れる幅と奥行を有し、かつボルト27の螺合操作により支持金具21が回転したときに端部22が出入りできるように、設けられ、かつその回転を衝壁14で止めて支持金具21を定位置に配置し得るように設けられている。なお、第1の支持金具21とボルト27などはレベル調整のための装置を構成している。
図1に示した状態では、隣接配置したコンクリート部材11、11の間隙15に本発明に係る第1の支持金具21を配置し、ボルト27を雌ねじ部26に螺合し、予め施工箇所に配置してある受け板16にボルト27の先端を当てており、第1の支持金具21は端部22、22の方向が紙面に垂直になっている。この状態において、ボルト27を螺合操作すると、ねじの螺合部の抵抗によって第1の支持金具21が右回転し(図3、図4では下面から見ているため左回転となる。)、本体の両端部22、22は凹部12、12に入り込んで衝壁14、14に当たり、図4の状態となる。そこでさらにボルト27を螺合操作すると、第1の支持金具21は衝壁14にて回転を停止されているため徐々に上方へ移動し、肩部の面23、23が凹部12、12の天面13、13に接した状態となるので、コンクリート部材11、11を持ち上げることとなる。
11、11はライナー17、17に乗せ換えられた状態となっているので、ボルト27をねじ戻す操作ののちにレベル調整装置を取り外す。取り外し作業のために、ボルト27をねじ戻すと第1の支持金具21は逆方向に回転して端部22が凹部12から脱出し、コンクリート部材11の端面が衝壁となって金具端部22の方向がコンクリート部材11、
11の間隙15の方向に平行となるまで、ねじ戻しにより下降しながら回転する。故に第1の支持金具21は隣接するコンクリート部材11、11の間隙15から脱し得る状態となり、ボルト27を持って引き出すことにより目的箇所から取り外すことができる。第1の支持金具21の除去後、コンクリート部材11、11の間隙15からコンクリートを打ち込み、コンクリート部材下の空所を埋めて、レベル調整工事を終える。
上記施工方法1は、隣接配置されたコンクリート部材11、11の双方に係止して持ち上げる工法に関するものであるが、1個のコンクリート部材11に対しても本発明の方法を適用することができる。図5、図6はその施工方法の例示であり、コンクリート部材11には、偏平かつ細長く形成されている第1の支持金具21を通過させることができる平面形を持った細長い窓口19が開いている。窓口19は施工方法1における隣接コンクリート部材11、11の間隙15に相当する作業用空所である。
せ、肩部の面23でコンクリート部材11の荷重を支えるものである。施工方法2においてはコンクリート部材内に、窓口19を開けているため、その開口幅の一定であることを利用して、口壁18に当たると止まる回転止め28を突出部24に新設し、施工方法1で必要とした凹部12を省略している。口壁18をストッパーとした状態でボルト27を螺合操作することによりコンクリート部材が持ち上げられ、所定の高さにてライナー17をコンクリート部材11の下に挿入しそれを支えることにより、コンクリート部材11の乗せ換えを行うこと、その後で第1の支持金具21の位置をボルト27のねじ戻しにより元に戻し、ボルト27とともに引き上げてレベル調整を終えることは施工方法1の場合と同じである。また同様の構成は符号を援用し詳細な説明を省略する。
第1の支持金具21とともに使用され、また単独でも使用される物的要素が第2の支持金具31である。第2の支持金具31は図8に詳細に示してあり、強靭な鋼を材料としてバルジ工法により形成した筒状の本体を有し、本体は中間位に外方へ膨らんだ環状の膨大部32を有しており、上端部にボルト27を螺合可能な雌ねじ部36としてナット34を溶接した形態を有している。本体の下端33は施工現場の目的箇所に敷設された移動用鋼板や鉄骨などに接するシューとなる。
第1の支持金具21と第2の支持金具31を併用することによって、レベル調整の際にコンクリート部材11の位置を動かす移動工事を積極的に行うことができるようになる。この施工方法3は図9に例示されており、施工現場には接地面35として予め移動用の平鋼、チャネル、或いは鉄骨が存在しており、その上にコンクリート部材11を設置する場合に適している。
コンクリート部材の移動は第1の支持金具21を併用することなく、図3に示すように第2の支持金具31だけを用いて行うことが可能である。
図14は、第1の支持金具21を2個使用し、夫々の両肩を貫通している孔に連結部材52を取り付けることにより、第1の支持金具21の下面25を向かい合わせにして一体に結合した連結具51を構成しており、2個のコンクリート部材11、11の連結用途に使用することができる。この場合、2個の支持金具21、21の雌ねじ孔に図外の連結手段を通して緊結することによりコンクリート部材同士を引き寄せることができる。
る。
12 凹部
15 間隙
17 ライナー
19 窓口
21 第1の支持金具
22 端部
23 肩部の面
24 突出部
25 下面
26、36 雌ねじ部
27、43、47 ボルト
34 ナット
31 第2の支持金具
32 膨大部
33 下端
35 接地面
Claims (5)
- コンクリート部材を施工現場にて据え付けるまでの工事を実施するための施工方法であって、
施工現場の目的箇所に配置するコンクリート部材に対して、隣接コンクリート部材間の間隙か又はコンクリート部材に開けられた窓口から、施工現場の施工個所に配置されている受け板又は施工現場に存在する接地面に支持金具を配置し、
上記支持金具に螺合したボルトを操作してコンクリート部材を持ち上げる間にライナーを配置し、
その後ボルトをねじ戻す操作を行い、上記隣接コンクリート部材間の間隙か又はコンクリート部材に開けられた窓口から支持金具を取り外すとともに、コンクリート部材をライナーに乗せ換え、また支持金具を除去する
ことを特徴とするコンクリート部材の据え付けのための施工方法。 - 支持金具は、ボルトをねじ戻す操作によって回転し、それによってライナーに乗せ換えられているコンクリート部材の間隙から脱して外部へ取り出し得るようにした請求項1記載のコンクリート部材の据え付けのための施工方法。
- 下部に筒状の第2の支持金具を具備しており、第2の支持金具の上部に設けられている雌ねじ部にボルトの先端部を螺合させ、コンクリート部材を目的箇所にて持ち上げる力を第2の支持金具によって受け止めるようにした請求項1記載のコンクリート部材の据え付けのための施工方法。
- コンクリート部材を施工現場にて据え付けるまでの工事を実施するための施工方法に使用する支持金具であって、
横方向に扁平なブロック状の本体を有し、本体は中間部に縦方向の突出部を有するとともに、突出部は内部を貫通する雌ねじ部を有しており、突出部の左右の肩部の面と本体の下面とは共に平面であるとともに相互に平行に形成されており、肩部の面をコンクリート部材の端部に配置して支持し、雌ねじ部にボルトを螺合することによってコンクリート部材を所定レベルに支持するように構成されている請求項1記載のコンクリート部材の据え付けのための施工方法に使用する支持金具。 - コンクリート部材を施工現場にて据え付けるまでの工事を実施するための施工方法に使用する支持金具であって、
筒状の本体を有し、本体は中間位に外方へ膨らんだ環状の膨大部を有しており、かつ適所にボルトを螺合する雌ねじ部を有し、コンクリート製品を上端部に載置し、その荷重を支持したときに膨大部が外力により弾性変形可能に設けられている請求項1記載のコンクリート部材の据え付けのための施工方法に使用する支持金具。
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