JP4485604B1 - 電子部品用錫またははんだ合金の製造方法、製造装置、及びはんだ合金 - Google Patents

電子部品用錫またははんだ合金の製造方法、製造装置、及びはんだ合金 Download PDF

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Abstract

本発明は、微小電子部品の微細接合部の接合信頼性を飛躍的に向上させる技術および装置を提供するものであり、電子部品に使用する錫またははんだ合金の製造において、錫またははんだ合金の鋳塊を加熱溶融して反応装置に給液すると共に、カルボニル基(−COOH)を有する有機化合物を含有する溶液を前記反応装置に給液し、両液を激しく撹拌混合して反応させた後に、比重差を利用して溶融錫またははんだ合金液と有機酸溶液とに分離させた後、それぞれの液体を再び前記反応装置に循環させながら溶融錫または溶融はんだ合金中に存在する金属酸化物と不純物とを除去して、酸素濃度を5ppm以下にするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品に使用する錫またははんだ合金及びそれを製造する装置と製造方法に関するものであり、これを使用する技術分野は、電子部品、半導体装置、電子装置の分野に関係し、特に微小微細狭ピッチ高密度回路の形成技術とそれを搭載した半導体装置及び電子装置が高温暴露後に経時的に発生するカーケンダルボイドを抑止し耐衝撃性を改善する技術に関するものである。
近年、電子機器はますます高信頼性化と小型軽量化が要求され、トランジスタ、ダイオード、IC、抵抗器、コンデンサーなどの電子素子、コネクターなどの電子部品をはじめ、それを搭載する実装基板(インターポーザーやプリント回路基板)の電極パッドやリードはますます微小化と狭ピッチ化が進んでいる。これに伴い、特に上記電子部品の電極パッドやリードが錫またははんだで被覆されたIC、BGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)を実装基板に微細・狭ピッチではんだ接合して電子回路を形成させた半導体装置や電子装置のはんだ接合部には、極めて厳しい品質信頼性が要求されている。
このため、錫またははんだ接合に使用する錫またははんだ合金側にも接合強度と高度の長期安定品質信頼性が要求されている。とりわけ、電子素子、電子部品の電極パッドまたはリードの接合面積およびピッチの微小化に伴う錫またははんだ微小接合部の信頼性、特に狭ピッチ回路におけるはんだのオーバーボリュームとブリッジオーバーリークの問題、、電子機器の繰返し通電開閉による半田接合部のヒートサイクルで生ずる耐熱疲労性の問題、更には長時間高温暴露状態(加熱エージング)におけるはんだ接合界面付近に多発するカーケンダルボイドによる耐衝撃破断性の問題がクローズアップされ、その改善対策が強く要求されている。
一方では、当然、このはんだ接合においても微細・狭ピッチ化の傾向は更なる微小化へと向かっており、溶融はんだ液に浸漬してはんだ付けする従来技術では至難とされる、例えば、電極パッド幅またはリード幅が80μm以下で隣接ピッチが150μm以下の微小微細回路の量産技術が強く望まれている。
また一方では、近年、環境汚染ならびに人体に対する有害性の問題で鉛の使用禁止または規制化が進み、特に電子部品分野においては鉛を含有しない所謂「鉛フリーはんだ合金」が1990年代後半からはんだ接合に普及しはじめ、RoHS規制発効前後から従来の錫鉛系半田に代わり、急速に実用化が普及している。
その中で、特に、錫・銀・銅系鉛フリーはんだ合金、及びそれにアンチモンを添加したはんだ合金(特許文献1)、錫・銀・銅系はんだ合金にニッケルまたはゲルマニウムなどを添加したはんだ合金(特許文献2)などが広く実用化されている。このほかにも、錫・亜鉛・ニッケル系はんだ合金及び更に銀、銅、ビスマスなどを添加したはんだ合金(特許文献3)などの各種鉛フリーはんだ合金も使用されている。
その一方では、歴史的な実績と品質安定性ならびに信頼性の観点から、自動車や航空機向けの電子部品ならびに半導体装置及び電子装置には現在でも63錫鉛系はんだ(Sn63質量%、Pb37%共晶はんだ)による接合も部分的に行われている。
しかしながら、これら現用の錫またははんだ合金内部には、一般的に数百ppmの金属酸化物が存在するために、溶融時の粘性が比較的高く、はんだぬれ性が比較的低いため、特に電子部品の電極パッド及びリードの幅が80μ以下でピッチが150μm以下の微小微細な回路にはんだ被覆をしたり、実装基板にBGAやCSPのような半導体装置や各種微小電子部品をはんだ接合する場合、譬え、適切なフラックスを使用しても接合部に必要以上の容量ではんだが盛り上がる所謂「オーバーボリューム」(極端な場合はツノ、ツララ状を呈するが、そうでなくとも表面張力が比較的大きいために盛り上がって付着する)するため、特に隣接ピッチが狭い場合には隣接電極パッドやリードへブリッジオーバーをして「リーク不良」を生じやすい難点がある。また、適切なフラックスを併用しない限り、ぬれ性が良くないために部分的に「はんだ未着」などの外観不良現象を生ずる難点もある。
更に、従来はんだでは、一般的にはんだの物理的機械的特性の1つである伸び(延性)が比較的に小さいために、電子回路として半導体装置や電子装置にに組み込まれた後、通電on−offを繰返すと、発熱と放冷のヒートサイクルによりはんだ接合部が経時的に疲労破断して導通不良など生じ易く、微小化した電子機器の接続信頼性を損なうことが広く知られている。(特許文献4)
即ち、現行の溶融はんだを用いたはんだ接合技術、またはソルダーペーストを塗布後融解してはんだ接合する技術(例えば電子装置の場合、実装基板の電極パッド及びリードを除いてそれ以外の表面全てを保護膜で被覆した後、前記実装基板のパッド及びリード部のみ開口したメタルマスクを実装基板に重ねてローラーまたはスキージーで該電極パッド及びリード部に所定の厚さのソルダーペーストを印刷塗布し、その後、メダルマスクを外して自動表面実装機・マウンターで実装基板上の所定の電極パッド及びリード位置に所定の電子部品を自動搭載し、ソルダーペーストが融解してはんだ付け可能な温度に加熱したリフロー炉を通過させることにより、各種部品を実装基板にはんだ接合して電子装置を製造している)では、上記「オーバーボリューム」(ツノ、ツララ)や隣接リードへブリッジオーバーをしてリーク不良を発生することも少なくなく、これを回避して微小狭ピッチ電極パッド及びリードに安定してはんだ被覆またははんだ接合できる最小最狭微細電子回路形成の限界は、一般的に電極パッド及びリードの幅が約80μmでピッチが約200μmといわれている。
従って、これ以下の微小微細狭ピッチ電子回路形成には、例えば、CSP用チップなどの微小な電極パッドに微小なバンプを形成させる場合は、バンプを形成させる電極パッド部を除いてそれ以外の表面全てに保護膜を塗布し被覆保護した後、開口している該電極パッド金属表面(一般に下地Niめっきの上にAuフラッシュめっきが施されている)に数10μmの厚さまで金バンプまたははんだバンプを電鋳めっきしている。また、実装基板やBGAの場合も主として同様に数10から100μm程度の厚さまで錫またははんだ合金を電鋳めっきして微小微細電子回路を形成している。しかし、この場合は金が非常に高価なこと、電鋳めっきには長時間かかり、管理も複雑で原価が高く効率が悪い難点がある。
また更に、上記現行のはんだ被覆及びはんだ接合技術では、被覆または接合の際に一般的にフラックスまたはソルダーペーストの使用は必須であり、そのためフラックスまたはソルダーペーストに含まれている溶剤や樹脂分がはんだ接合時に瞬間的に気化・飛散するので、はんだ接合界面また接合はんだ内部に一部微小気泡として残存してマクロボイドを生じやすい難点もある。但し、色々な技術改善と工夫により、マイクロボイドは殆ど皆無に出来る方法もあるが、それでも現行のはんだ接合技術ではその部分が長時間累積通電により高温暴露(一般には発熱により100℃以上の高温に暴露され、所謂「加熱エージング」)されると、接合界面付近にカーケンダルボイドが生じ、それが経時的に増加し、この部分に衝撃力が加わると、接合部破断を生ずることが電子機器の信頼性の観点から、近年、大きな問題になっている。(参考文献1〜4)
このうち、電子装置が高温と低温とを繰り返す熱サイクル時の半導体素子とプリント基板間に生ずる温度差による熱応力ではんだ接合部が疲労破壊すること、及びこの部分的疲労破壊に起因した耐衝撃性劣化を改善するために、錫銀銅系はんだ合金を溶解混錬する際に、アルゴンガスなどの非酸化性雰囲気中ではんだ合金中の固溶酸素濃度を10ppm以下にしたはんだ合金を使用するとはんだ自体の延性と強度が10%程度向上し、はんだ接合部の耐熱疲労特性と耐衝撃性(簡易落下試験条件下)改善できることを提案した特許文献5もある。しかしながら、近年、微小微細小型化された半導体装置及び電子装置では遥かに厳しい加速度重力による衝撃試験が課せられることが多く、上記特許文献5に記載のはんだ合金では性能的に不充分であり、例えば、高温暴露(例えば150℃恒温槽中に240時間放置した加速加熱エージング試験)すると、この技術だけでは接合界面付近にカーケンダルボイドが多発し、加速度重力による耐衝撃性は充分満足できない。
特開平5−50286(特許3027441) 特開平11−77366(特許3296289) 特開平9−94688(特許3299091) 特開2001−237536(特許3221670) 特開2002−239780(特許4152596) R.Aspandiar,"Void in Solder Joints"SMTA Northwest Chapt.Meeting(September 21,2005) C.Hillman"Long−term reliability of Pb−free electronics"Electronic Products p.69(September 2005) 伴充行、島内優"電子部品の信頼性評価および不具合解析技術"JFE技報第13巻p.97−102、2006年8月 石川信二他:"高温はんだとCu板の接合部におけるカーケンダルボイドの生成"、エレクトロニクス実装学会誌、第9巻4号p.269−277、2006年
以上の通り、現行はんだの物性上および接合技術上の制約から、現行のはんだを溶融して使用すると、はんだ接合部に必要以上の容量ではんだが盛り上がる所謂「オーバーボリューム」に因り隣接リードへブリッジオーバーリーク不良を生じやすい難点があるから、一般的に現行のはんだボールまたは溶融はんだ浸漬により形成されるはんだ被覆またははんだ接合電極パッド及びリード幅は高々80μm程度、隣接ピッチとしては200μm程度の微小狭小化が現状では限界であり、それ以下の幅と隣接ビッチの微小微細はんだ接合電子回路形成は、一般に前記電鋳めっきバンプ以外は未だに完全には実用化されておらず、半導体装置および電子機器の更なる微小化のネックになっている。
本発明は、従来はんだ合金の上記難点である「オーバーボリューム」の問題や隣接電極パッドまたはリードへの「ブリッジオーバーリーク不良」の課題、また従来溶融はんだを使用した技術では殆ど不可能である電極パッド幅及びリード幅が80μm以下で隣接ピッチが150μm以下の狭ピッチ微小微細電子回路を可能にする課題、更には長期高温暴露時の経時的カーケンダルボイドの発生を抑止し、厳しい試験条件下での耐衝撃性を飛躍的に向上させる課題を解決するはんだ合金とその製造方法及び製造装置を開発することにより、更なる微小微細狭ピッチ化小型軽量化した半導体装置及び電子装置、それを搭載した電子機器の高信頼性の確保と一層の軽薄短小化促進を目的としている。
本発明の錫またははんだの製造方法、及び製造装置及び錫またははんだ合金は、一例として図1で説明すると、錫またははんだ合金の鋳塊を加熱溶融する第1貯槽2から溶融した錫液またははんだ合金液3をポンプ4と配管7を介して独立した反応装置1に給液する一方、カルボニル基(−COOH)を有する有機酸1〜80質量%を含有する溶液を加熱する第2貯槽6から液温180〜300℃該有機酸溶液7をポンプ8と配管9を介して前記反応槽1に給液し、両液を激しく撹拌混合して反応させた後に、配管12を通してこれらの混合液を第3貯槽13に戻し、比重差により溶融錫またははんだ合金液14と有機酸溶液17とに分離したそれぞれの液体をポンプ15と配管16(溶融錫または溶融はんだ液用)及びポンプ18と配管19(有機酸溶液用)を介して再び前記反応装置1に循環させながら溶融錫また溶融はんだ合金中に存在する金属酸化物と不純物とを除去精製することにより、錫またははんだ合金中の酸素濃度を限りなく皆無に近く、少なくとも5ppm以下にするものである。
更に詳しく言えば、本発明は、液温180〜300℃の油系溶媒に溶解しかつ分子構造的に安定な、少なくともカルボニル基(−COOH)を有する有機酸のケン化作用を利用して、溶融はんだ液中の金属酸化物や不純物を除去するものである。従って、原理的にはケン化作用機能を有する有機化合物であれば何でも良いと考えられ、例えば、メタン酸(蟻酸)、エタン酸(酢酸)、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、α−メチル−βオキシ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、活性吉草酸、ピバル酸(トリメチル酢酸)、カプロン酸、2−エチル酪酸、カプロン酸、カプリル酸、2−エチルヘキ酸、ノナン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、シクロヘキサンカルボン酸、蓚酸、マロイン酸、コハク酸、グルタル酸、エチルマロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、シクロペンタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸およびその異性体、安息香酸、p−クロル安息香酸、トルイル酸、フェニル酢酸、フェニルコハク酸、フタール酸、イソフタル酸、フェニルコハク酸、サリチル酸、イカホンロン酸、1,2,4ベンゼントリカルボン酸、α−ナフトエ酸、β−ナフトエ酸、カルセイン、シクロプロパンジカルボン酸、ニトロフタール酸、グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アラニン、フェニルアラニン、トレオニン、メチオニン、リジン、ヒスチジンなどの有機酸や有機脂肪酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1−(2−ヒドロキシ−4−スルホ−1−ナフチルアゾ)−2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸などのキレート化合物などが挙げられるが、溶融はんだと激しく撹拌混合してケン化反応を促進されるために、180〜300℃で使用できる溶媒に溶解し分解などせず安定している有機化合物で、かつケン化作用の大きい性質を有することが好ましい。沸点が低い有機化合物の場合は高圧にして使用することも可能と考えられるが、実用的にはあまり好ましいとはいえない。 経済性や取扱い上、更にはケン化作用性の点から工業的により実用に適するものは、例えば、炭素数14〜20の飽和脂肪酸、即ち、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸などであり、その中でも、パルミチン酸とステアリン酸の効果は抜群で本発明の目的に合致し、特に有用である。
有機脂肪酸は炭素数12以下でも使用可能ではあるが吸水性があり、高温で使用する関係からあまり好ましくはない。また、炭素数21以上の有機脂肪酸でも使用は可能であるが、一般的に融点が高いこと及び浸透性が悪く、資源的にも少なく取扱いも難く処理後の錫またははんだ合金の防錆効果もやや不充分になる。
特に望ましいのは、工業的にも大量に生産され使用されて入手もしやすい炭素数16のパルミチン酸、炭素数18のステアリン酸が最適であり、そのいずれか1種以上を1〜80質量%と残部が180℃〜350℃の高温領域で安定な油系溶媒からなる液温180〜300℃の溶液中に、前記溶融錫または溶融はんだ合金を浸漬し激しく撹拌処理することにより、前記溶融錫または溶融はんだ合金内部に存在する微小な酸化物や不純金属が除去され、特に酸素濃度5ppm以下になると、従来の同一金属組成のはんだに較べて、従来にない物理的機械的化学的物性、特に、柔軟で伸び(延性)が約1,5倍以上になり、靭性に富み、また、溶融時の粘性が約30%以上著しく低くなり(見た目の感覚でも従来の錫、はんだ合金と比較して明らかに「さらさら」感がある)、フラックスを使用しない状態でのはんだぬれ性も格段に優れ、更に凝固温度が20〜30℃低い、微小微細狭ピッチ電子回路形成に最適な物性を有するはんだ合金が得られる。
ここで、酸素濃度は少なくとも5ppm以下が必須条件であり、現時点での発明者らの実験では、遺憾ながら、本発明のはんだと同一金属組成の従来のはんだの中間的酸素濃度、例えば10ppm〜50ppmの中途半端なはんだを試作することが出来なかったので、本発明の前記物性を示すはんだの正確な酸素濃度臨界値を明確に断定することはできないが、少なくとも5ppm以下であれば、後述の表1及び表2の実施例で明らかな通り、優れた物性が立証できている。
上記本発明の錫またははんだ合金を用いて、例えば電極パッド及びリード幅20μmでピッチが60μmの微小微細・極狭ピッチの電子回路の錫またははんだ被覆及びはんだ接合においては、はんだ被覆部及びはんだ接合部はオーバーボリュームにならず、従ってブリッジオーバーによる隣接リードとのリーク不良も発生しない(図33a、3c)ため、接合信頼性の高い高密度電子回路ならびにそれを組み立てた高接合信頼性高密度小型軽量の半導体装置及び電子装置の製造が可能になる。
これに対して、本発明と同一金属組成の従来はんだを同一条件(電極パッド及びリード幅20μmでピッチが60μmの微小微細・極狭ピッチの電子回路)ではんだ被覆及びはんだ接合した場合は、典型的なボリュームオーバーとブリッジオーバーリーク不良を生ずる(図3 3b)。
更に、はんだ被覆時及びはんだ接合時に、上層に飽和脂肪酸液、下層に本発明の酸素濃度5ppm以下の溶融はんだ液を配し、被はんだ被覆または接合電子部品及び実装基板を漸次上層液→下層液→上層液の順に浸漬処理した半導体装置及び電子装置は、120℃以上の高温に長期間暴露(加熱エージング)されてもはんだ接合界面にカーケンダルボイドを生ずる度合いが著しく小さく、従って、耐衝撃性、耐熱疲労特性が従来はんだ合金と比較して格段にすぐれていることが知見された。
前記液温180〜300℃の油系溶媒に溶解しかつ分子構造的に安定な、少なくともカルボニル基(−COOH)を有する有機化合物の濃度については1質量%以下でも効果はあるが、濃度が薄いため連続して大量処理に使用する場合は補充管理などが煩雑でありあまり実用的ではない。一方、80質量%以上でも、極端な場合100質量%であっても、充分効果はあるが、発煙性と着火性と臭気の問題があり、あまり好ましいとはいえない。望ましくは10〜70質量%程度が実用に適しているといえる。液温は使用する前記溶融錫または溶融はんだ合金の融点で決まり、少なくともその融点以上の高温領域で液温180〜300℃の油系溶媒に溶解しかつ分子構造的に安定なカルボニル基(−COOH)を有する有機化合物の溶液と前記溶融錫または溶融はんだ合金を激しく撹拌接触させる必要がある。
また上限温度は発煙性、着火性と臭気の問題、ならびに省エネの観点から実用上は300℃程度以下が好ましく、更に言えば、前記錫またははんだ合金の融点以上の温度前後から270℃程度で、少なくとも図1の第3貯槽においては溶融錫またははんだ液と接触している部分の有機化合物溶液の温度は該溶融錫またははんだ液の温度と同等以上であることが望ましい。
また、前記高温領域で安定な溶媒としては前記有機化合物を溶かすものであれば、鉱物油、植物油、合成油のいずれでもよいが、特に安定性、安全性、経済性、取扱い性の点でエステル合成油が最適である。高温で安定な溶媒を使用する目的と理由は安全性と液粘度を多少なりとも下げて、より均一な撹拌混合処理を容易に行うこと及び前記有機化合物の高温発煙性、着火性、ならびに臭気の抑制にあり、その濃度は前記有機化合物濃度で決まる。
上記有機化合物含有溶液と溶融錫または溶融はんだ合金液を激しく撹拌混合してケン化反応を促進させる方法は、加熱装置と回転式ステンレス製インペラ撹拌子などの付いた撹拌混合機たスタティックミキサーなどを用いて所定の温度に加温しながら激しく撹拌混合して上記有機化合物と反応させて、溶融錫または溶融はんだ合金液中に存在する金属酸化物や微量の不純物などを除去して、特に錫またははんだ合金中の酸素濃度を5ppm以下に精製する。上記反応装置にスタティックミキサーのような撹拌混合機を用いると非常に効率よく比較的短時間で酸素濃度を5ppm以下に出来る。
反応装置の撹拌器ならびに撹拌方法については、上述の通り、図1の加熱装置のついた反応装置1に第1貯槽2から上記溶融錫または溶融はんだ液3をポンプ4に接続された給液専用配管5を介して給液注入し、同様に第2貯槽6から上記有機化合物溶液7をポンプ8に接続された給液専用配管9を介して給液注入し、反応装置1内で所定の温度に制御しながら溶融錫または溶融はんだ液3と有機化合物溶液7をステンレス製インペラ撹拌子または振動子あるいはスタティックミキサー10などを用いて激しく撹拌混合しながら反応させる。
反応時間は容器構造、上記2種類の液体の給液量、撹拌器構造および撹拌方法により異なり、バッチ式反応の場合は数分から60分程度掛かる場合もある。これに対して、反応させた混合液体11を専用配管12で第3貯液槽13に移送して、移送後比重差を利用して2種類の液体を分離させ、必要に応じて下層の溶融錫または溶融はんだ液14をポンプ15と専用配管16を介して、また上層の有機化合物溶液17をポンプ18と専用配管19を介して反応装置1に戻し循環させながら、該錫またははんだ合金中に存在する金属酸化物及び不純物を除去し、酸素濃度が5ppm以下になるまで連続循環精製させると良い。尚、この場合、第2貯槽を設けず、第3貯槽で第2貯槽機能を兼用させることも可能である。
該錫またははんだ合金中に存在する金属酸化物及び不純物を除去し、酸素濃度が5ppm以下に精製された錫、またははんだ合金は、第3貯層の最下部のドレーン20からバルブ21を開けて取り出し、鋳型に注入するなどして電子部品用錫またははんだ合金として使用する。
本発明に適用できる錫またははんだ合金の種類は、通常電子部品の接合に使用されるものは理論的に全て使用可能と考えられるが、環境問題および接合信頼性の観点から、望ましくは、錫、または錫を主成分とし銀、銅、亜鉛、ビスマス、アンチモン、ニッケル、ゲルマニウムのいずれか1種以上の金属を添加した溶融鉛フリーはんだ合金を用いることが好ましい。その中でも特に銀 1〜3質量%、銅 0.1〜1質量%、ニッケル 0.001〜0.05質量%、ゲルマニウム0.001〜0.02質量%の鉛フリーはんだ合金が好ましい。
本発明の実施検証例としては、実際に錫・銀・銅系とそれにニッケル、ゲルマニウムを添加した市販の合金、及び錫・亜鉛系合金にニッケル、銀を添加した市販の合金を中心に、上記本発明の前記有機化合物を所定の濃度で含有するエステル合成油溶液中に注入浸漬し激しく撹拌混合処理をして、その効果を検証したが、これ以外の鉛フリーはんだ合金、純錫、錫鉛系はんだ合金に本発明の製造方法および製造装置を適用すれば原理的に言って同様の効果が得られるものと推定される。何故なら、これらにも実施例と共通する酸化錫をはじめとする酸化物と不純物が存在しているからである。尚、一般的に工業的原料である精製純錫自体の中に酸素濃度で80〜数100ppmの極微量の金属酸化物が存在しており、市販の純錫、および各種はんだ合金は一般にそれを原料として使用しているので、同様の極微量の金属酸化物が分子状もしくは極微小粒状状態で存在していることが判っている。
以下に代表例として、カルボニル基を有する有機酸溶液としては炭素数が12〜20の飽和脂肪酸溶液と、錫またははんだ合金の代表的事例としては鉛フリーはんだ合金を中心に詳しく述べる。
本発明は炭素数が12〜20飽和脂肪酸1〜80質量%と残部エステル合成からなる液温180(使用する溶融鉛フリーはんだ合金材料が凝固しない温度以上の温度)〜300℃の溶液と、現在、広く実用されている通常の鉛フリーはんだ合金を溶融した液とを図1の反応装置1内に注入し激しく撹拌混合処理すると、該溶融はんだ合金液中に存在する銅酸化物、錫酸化物、銀酸化物、あるいはその他の添加金属の酸化物および微量混入している鉄、鉛、珪素、カリウムなどの酸化不純物が飽和脂肪酸のカルボニル基と反応して取り込まれケン化物となり、該溶融鉛フリーはんだ合金液内部から該飽和脂肪酸液側に取り込まれて分離除去され清浄化される。この撹拌混合液を第3貯槽13に導入して放置すると、短時間で比重差により該貯槽底部(下層)に清浄化された溶融鉛フリーはんだ合金液と、その上層に上記金属酸化物及び不純物を含有する飽和脂肪酸溶液とに自然に分離する。尚、第3貯槽13と第2貯槽6は兼用も可能であり、その場合は第2貯槽を割愛しても良い。
通常、電子部品用のはんだ合金に使用する精製された原料錫の中には数十ナノミクロン程度の極微小錫酸化物粒子が点在しているが、それも同時に分離除去されることが判った。更に、酸素濃度が5ppm以下になると、溶融鉛フリーはんだの温度低下過程において、凝固の核になる酸化物が限りなく皆無に近く極微量になるから結晶化凝固点も低く、仮に酸素濃度が数ppm残っていてもそれが凝固の核になって極微量結晶化凝固することがあっても、その温度ではそれ以上の凝固は殆ど進行せず、過冷却状態になり無酸素はんだの本来の凝固点近くまで次の凝固は始まらないことが判明した。完全に凝固が完了する温度は、同一金属組成の通常鉛フリーはんだと較べると、約20〜30℃低いことが後述の示差熱分析法で実証された。 これを凝固時の結晶組織で見ると、本発明の酸素濃度5ppm以下の鉛フリーはんだの事例では、主体は微小粒状結晶(図2の2a、2c)であるのに対し、同一金属組成の従来鉛フリーはんだには比較的大きな柱状結晶(図2の2b、2d)が多数存在しており、明らかに有意差がある。
また、本発明の酸素濃度5ppm以下のはんだ合金は溶融時のはんだの粘度も同一金属組成の通常鉛フリーはんだと較べて、約30〜40%も低いため、溶融はんだ液からワークを引き上げる際の所謂「はんだ切れ」が良く、オーバーボリュームになり難いメリットがあることも判った。
上述の条件で製造した本発明の鉛フリーはんだ合金を適用した場合の物理的機械的及び化学的特性を調べると、以下の実施例(1〜3)に示した通り、現在広く使われている鉛フリーはんだ合金(比較例1〜3)に較べて、伸び及び破断伸び(延性)が約1.5倍以上著しく向上していること、フラックスを使わずにはんだ接合した場合のはんだぬれ性も比較にならないほど遥かに優れていること、また上記の通り溶融時の粘度も比較的低く、微小部のはんだ被覆/接合に最適な鉛フリーはんだ合金であることが確認された。即ち、リード幅が20μmm、隣接ピッチが60μmの極狭ピッチにおいてもオーバーボリューム、およびブリッジオーバーがなく(1例として図3の3a、3c)、従って隣接電極パッド及びリードにリークすることもなく、また高低温ヒートサイクルに伴う微小はんだ接合部の耐疲労破断特性にも優れ、更に長期恒温暴露時のカーケンダルボイド発生を抑止する効果もあり、従って、半導体装置に課せられる過酷な加速度耐衝撃性試験でも、同一金属組成の従来はんだによる接合品(比較例)に比して格段に優れた性能を有し、本発明はんだ合金による接合は長期接続信頼性に優れていることが判った。
これにより、極端な事例で言えば、回路幅10μm、隣接回路ピッチ20μm(溶融はんだを使用して製造できるミクロ的な微小回路としては限界に近い)の超極微細回路でもブリッジオーバーリークのないはんだ被覆および接合が可能である。
更に、本発明の錫またははんだ合金を用いて、例えば、半導体チップをインターポーザーに搭載する際、あるいは半導体装置や電子素子などの電子部品を実装基板に接合し実装搭載する際に、本発明の錫またははんだ合金を溶融後下層にして上層に前記飽和脂肪酸を含有する溶液を配置して錫またははんだ接合すれば、従来の市販の錫またははんだ合金品に較べて物性的に粘性は低くぬれ性が遥かによく、かつ物理的機械的特性である凝固後の接合部の延性および靭性に優れ、長期高温暴露後もカーケンダルボイドの経時的発生が著しく少ない(殆ど見られない)品質安定した接続信頼性の高い半導体装置及び電子装置が得られる。また、このようにして本発明の錫またははんだ合金を表面実装装置等の組立工程に用いれば、ぬれ性の経時劣化は殆ど見られず、特に微小回路の錫またははんだ接合に最適であることが確認された。
即ち、リード幅が20〜50μm、隣接ピッチが30〜60μmの超極狭ピッチのプリント回路においてもオーバーボリュームもなく、従って、ブリッジオーバーして隣接電極パッドまたはリードにリークすることもなく、勿論、はんだの部分未着もなく、また高低温ヒートサイクルに伴う微小はんだ接合部の疲労破断による電子回路の導通不良を生じにくい、長期接続信頼性に非常に優れた画期的なものであることが判った。
また、本発明の酸素濃度5ppm以下の錫またははんだ合金をパウダーとして、錫またははんだ被覆および半田接合に使用しても同じ効果が得られる。更に、本発明の該錫またははんだ合金を加工してソルダーペーストとして使用しても、あるいは、ばんだボールに加工してBGAやCSP用のバンプ形成に使用しても上述の物性が保持されるので、同じ効果が得られる。
特に、本発明の錫またははんだ合金の溶融時の粘度が非常に低いことは、単に微小微細な回路プリント回路や電子素子、電子部品の微細部位にオーバーボリュームならびにブリッジオーバーなく錫またははんだ被覆および接合を可能にするのみでなく、例えば、BGAやCSPのバンプに使用する直径80μmφ以下の真円精度の高い高精度微小はんだボールの製造にも適している。
更に、直径10μmφ以下の極微小な錫粉またははんだ合金粉の製造についても、本発明の錫またははんだ合金の溶融時低粘度特性を利用すれば、従来になく微小で真円精度の高いパウダーが容易に製造できる。
以上の通り、本発明の製造方法および製造装置を用いて製造した錫またははんだ合金は、従来の錫またははんだ合金では不可能であった上記微小電子部品の微細接合部の接合信頼性を飛躍的に向上させる電子部品や電子装置および半導体装置の組立、更にはウエハーへの直接微細バンプ形成、微細はんだボールの製造、高信頼性はんだクリーム(ソルダーペースト)の製造、高精度極微小錫またははんだパウダーの製造などを容易に可能にする画期的なものであり、本発明の錫またははんだ合金の製造方法および製造装置もまた上記高性能高品質錫またははんだ合金の製造に不可欠な最適かつ効率的製造方法ならびに製造装置である。
本発明の錫またははんだ合金の製造装置事例の模式的概略図である。 本発明の実施例および比較例のはんだ合金の内部断面結晶組織事例で、2aは実施例1、2bは比較例1、2cは実施例2、2dは比較例2である。 本発明の実施例2および従来の比較例2の鉛フリーはんだ合金をそれぞれ微小幅20μmで隣接回路との間隔が60μmの狭ピッチプリント回路板に適用してはんだ被覆した工業的応用事例のはんだ被覆状態を示した外観SEM写真であり、3aは上部から拡大撮影した実施例2の外観写真、3bは同様に上部から拡大撮影した比較例2の外観写真、3cは上記3aを斜め上部から拡大撮影した外観SEM写真である。 本発明の実施例2と従来のはんだを使用した比較例2のはんだ合金を使用した実装基板の常態におけるはんだ接合部断面のSEM写真と恒温装置中に150℃240時間加熱エージング後のはんだ接合部断面のSEM写真であり、4aは実施例2の常態、4bは比較例2の常態、4cは実施例2の加熱エージング後、4dは比較例2の加熱エージング後、をそれぞれ示した断面写真である。
1 反応装置、 2 第1貯槽、 3 第1貯槽の溶融錫またははんだ合金液、4 第1貯槽の溶融錫またははんだ合金液移送用ポンプ、 5 第1貯槽の溶融錫またははんだ合金液移送用配管、 6 第2貯槽、 7 第2貯槽の有機化合物溶液、 8 第2貯槽の有機化合物溶液移送用ポンプ、 9 第2貯槽の有機化合物溶液移送用配管、 10 反応装置の撹拌子または撹拌器、 11 溶融錫またははんだ合金液と有機化合物溶液の混合液体、 12 溶融錫またははんだ合金液と有機化合物溶液の混合液体移送用配管、 13 第3貯槽、 14 第3貯槽の溶融錫またははんだ合金液、 15 第3貯槽の溶融錫またははんだ合金液の移送用ポンプ、 16 第3貯槽の溶融錫またははんだ合金液の移送用配管、 17 第3貯槽の有機化合物溶液、 18 第3貯槽の有機化合物溶液移送用ポンプ、 19 第3貯槽の有機化合物溶液移送用配管、 20 ドレーン、 21 バルブ、 22 電極パッドまたはリードの銅部、 23 錫またははんだ合金層、 24 接合界面付近の金属間化合物(IMC)のCuSn層、 25 接合界面付近の金属間化合物(IMC)のCuSn層、 26 カーケンダルボイド
<実施例および比較例>
先ず、比較例1としては、従来より広く実用されている市販の銀2.5質量%、銅0.5質量%、残部錫からなる鉛フリーはんだ合金を後述の条件でそのまま各種性能試験に供した。
比較例2としては、従来より広く実用されている市販の銀2.5質量%、銅0.5質量%、ニッケル0.01質量%、ゲルマニウム0.005質量%、残部錫からなる鉛フリーはんだ合金を比較例1と同一条件でそのまま各種性能試験に供した。
比較例3としては、従来より広く実用されている市販の亜鉛8.0質量%、銀1.0質量%、ニッケル0.05質量%からなる錫亜鉛銀系はんだ合金からなる鉛フリーはんだ合金を比較例1と同一条件でそのまま各種性能試験に供した。
一方、実施例1としては、上記比較例1と同じ市販の組成の、銀2.5質量%、銅0.5質量%、残部錫からなる鉛フリーはんだ合金鋳塊を図1の第1貯槽2に入れて融解してその溶融はんだ液3をポンプ4に接続された給液専用配管5を介して加熱装置のついた反応装置1に給液注入し、同時に第2貯槽6からパルミチン酸10質量%と残部エステル合成からなる液温260℃の溶液7をポンプ8に接続された給液専用配管9を介して反応装置1給液注入し、反応装置1内において上記2種の液体を液温260℃に温度制御しながら30秒以上激しく混合撹拌して反応させた後、その混合液体11を専用配管12で第3貯液槽13に移送して、移送後比重差を利用して2種類の液体を分離させ、下層の該溶融はんだ液14をポンプ15と専用配管16を介して、また上層の該パルミチン酸溶液17をポンプ18と専用配管19を介して反応装置1に戻しながらこれを60分間連続循環精製させた後、第3貯槽最下部の取出口から上記精製された該はんだ合金を鋳型に移送して冷却製造した本発明のはんだ合金を比較例1と同一条件でそのまま各種性能試験に供した。
また、実施例2として、上記比較例2と同じ組成の、銀2.5質量%、銅0.5質量%、ニッケル0.01質量%、ゲルマニウム0.005質量%、残部錫からなる鉛フリーはんだ合金の鋳塊を図1の第1貯槽2に入れて融解してその溶融はんだ液3をポンプ4に接続された給液専用配管5を介して加熱装置のついた反応装置1に給液注入し、同時に第2貯槽6からステアリン酸40質量%と残部エステル合成からなる液温270℃の溶液7をポンプ8に接続された給液専用配管9を介して反応装置1給液注入し、反応装置1内において上記2種の液体を液温270℃に温度制御しながら40分間激しく混合撹拌して反応させた後、その混合液体11を専用配管12で第3貯液槽13に移送して、移送後比重差を利用して2種類の液体を分離させた後、下層の該溶融はんだ液14を第3貯槽最下部の取出口から上記精製された該はんだ合金を鋳型に移送して冷却製造した本発明のはんだ合金を比較例1と同一条件でそのまま各種性能試験に供した。
また、実施例3としては、比較例3と同じ市販の亜鉛8.0質量%、銀1.0質量%、ニッケル0.05質量%からなる錫亜鉛銀系はんだ合金の鋳塊を図1の第1貯槽2に入れて融解してその溶融はんだ液3をポンプ4に接続された給液専用配管5を介して加熱装置のついた反応装置1に給液注入し、同時に第2貯槽6からステアリン酸40質量%と残部エステル合成からなる液温270℃の溶液7をポンプ8に接続された給液専用配管9を介して反応装置1給液注入し、反応装置1内において上記2種の液体を液温270℃に温度制御しながら40分間激しく混合撹拌して反応させた後、その混合液体11を専用配管12で第3貯液槽13に移送して、移送後比重差を利用して2種類の液体を分離させた後、下層の該溶融はんだ液14を第3貯槽最下部の取出口から上記精製された該はんだ合金を鋳型に移送して冷却製造した本発明のはんだ合金を比較例1と同一条件でそのまま各種性能試験に供した。
上記各比較例および実施例の鉛フリーはんだ中の銅濃度、不純物濃度については、TOF−SIMS分析装置により比較例1〜3、実施例1〜3の鉛フリーはんだの内部(表面から深さ10μmまで)の酸素濃度を測定した。
粘度についてはアルミナ坩堝の中にそれぞれのはんだを個別に入れ、アルゴン雰囲気中で溶解して、300℃から徐々に温度を下げて凝固点までアルミナ振動片式粘度計を用いて測定した。
また、はんだぬれ性については、上記比較例および実施例の各はんだ合金をそれぞれ別々に溶融させ液温260℃に自動温度制御したはんだ浴槽中に、0.4mmφの純銅線を測定ピンとして使用し、メニスコグラフによるはんだぬれ性試験方法によりそれぞれ繰返し4(n=4)でゼロクロス時間を測定した。
更に、オーバーボリューム性(ツノ、ツララの発生有無)、ブリッジオーバー(リーク)性については、上記比較例および実施例の各はんだ合金をそれぞれ別々に溶融させ液温260℃に自動温度制御したはんだ浴槽中に、厚さ0.6mm、幅200mm、長さ150mm、リード幅が0.02mm、隣接リード間隔が0.06mmの極狭ピッチの多層(4層)プリント回路板を1秒間浸漬して、リード部のはんだ付着状態を観察した。
物理的機械的評価方法としては、上記比較例および実施例の各はんだ合金をそれぞれステンレス(SUS 304)製鋳造金型(JIS6号)を用い、評点間距離 L=50mm、直径 8mmφ、チャッキング部長さ L=20mm、直径 10mmφの試験片を作成し、JIS Z 4421)の試験方法により島津製作所製引張り試験機(AG100型)を用い、室温25℃において、それぞれ繰返し2(n=2)で、荷重負荷速度 5mm/minで試験測定した。
また、実施例1〜3、及び比較例1〜3の加熱エージング後の半導体装置の半田接合部のボイド観察試料および耐衝撃性試験試料の作成には、いずれも同一製造ロットのBGA、即ち、外形寸法15mm×15mm×1.2mm、電極パッド数192、リードピッチが0.8mmのものを、予め上層がパルミチン酸50質量%と残部合成エステル油からなる240℃に加温された溶液と、その下層に各実施例または各比較例の鉛フリーはんだ合金をそれぞれ別々に溶融したはんだ液を配した浴槽を用意し、その中にそれぞれBGAを上層液→下層液→上層液の順に浸漬して、該各BGAの電極パッドにそれぞれのはんだ合金を被覆した。一方、バーンイン試験用プリント回路基板の方は、前記BGAの電極パッドに対応する銅電極パッドを同様に予め上層がパルミチン酸50質量%と残部合成エステル油からなる240℃に加温された溶液と、その下層に用意された前記各実施例または各比較例の溶融鉛フリーはんだ合金液からなる浴槽を、その中にそれぞれBGAを上層液→下層液→上層液の順に浸漬して、該各電極パッドにそれぞれのはんだ合金を被覆したものを用意した。 その上で、各実施例および比較例毎にはんだ被覆該プリント回路基板の電極パッドの所定の位置に同種のはんだ被覆されたBGAの電極パッドを搭載して、評価試験用試料を作成した。
尚、上記2層液構造処理を利用した理由は、カルボニル基(−COOH)を有する有機化合物溶液が電極パッド及びリードの金属表面酸化膜をケン化反応により除去し該金属表面を清浄活性化すると共に、同時に清浄活性化された表面を保護すること、更に上下2層液構造にすることにより、はんだ液が大気との直接接触を遮断する効果、更には下層液からワークを引き上げ上層液を通過する際にはんだ皮膜の表面に酸化防止の化学吸着保護膜をコーティングすることにある。この他に付随的に下層でワークの電極パッド及びリード表面に付着した余分なはんだを洗い流す効果もある。尚、これらの作用、効果及びに表面処理技術としては既に特許文献6および7により公知である。
特開2003−334498(特許第4153723号) 特開2002−233994(特許第4203281号)
バーンイン試験用プリント回路基板について更に詳しく述べると、外形寸法は77mm×132mmで厚さ1mm、基板中央に上記BGAと同ピッチで同リード数の0.3mmφ銅リードを有するBGA導通試験用回路を1単位として、5mm間隔で上下に各1単位、これを中央の1行として同様に5mm間隔で左右に各2行、即ち、マトリックス状に5行X3列、合計15個のBGA搭載可能な回路が形成され、該銅電極パッド部を除く表面が半田レジスト膜で覆われたプリント回路基板になっている。実施例1,2、3及び比較例1,2、3の試料は各n=5(繰り返し数)で、各BGA1単位毎にランダムに搭載して、評価用試料として評価試験に供した。
はんだ接合部界面付近のボイド有無の評価方法としては、評価試験用試料を常態と、恒温加熱炉に150℃、240時間放置して加熱エージング加速試験後について、それぞれ半田接合部断面を研磨して、走査電子顕微鏡(SEM)及びX線マイクロアナライザー(EPMA)により、該半田接合部付近のマイクロボイドの数と大きさを観察ならびに分析し比較した。また、同一条件下で同時に加熱エージング加速試験をした上記実施例1,2、3および比較例1,2、3の試料を、市販のBGA等電子デバイス部品用全自動落下試験装置を用い、JEDEC(Joint Electron Device Engineering Council)規格のNo.22−B111に準じて高さ1000mmから約1300Gで繰り返し落下させて、その都度各試験試料の導通試験を行い、導通不良が発生するまでの落下試験回数を調べた。(表1)
その結果は下記[表1]の通り、各特性値では実施例1と比較例1との間、実施例2と比較例2との間、及び実施例3と比較例3との間のいずれにも有意差があり、比較例は実施例に較べて明らかにはんだぬれ性が著しく悪く、物理的機械的特性値も伸び((延性)が小さく硬く脆弱で、溶融時の粘性が高く、従って、オーバーボリューム(ツノ、ツララ)、ブリッジオーバー(リーク)、未着が散見されることが判った。
これに対して、本発明の実施例1、2、3においては、特に伸びがそれぞれ対応する比較例に対して1.5倍以上大きく、破断しにくいことを示唆している。また、はんだ濡れ性でも圧倒的に濡れ易く、溶融状態における粘性(粘度)も比較例に較べて圧倒的に低く、さらさら感も従来のはんだ合金にない低粘性を保有している。これは、凝固後のはんだ内部結晶組織で見ると、本発明の処理方法を行ったはんだ合金の場合は粒状結晶の呈し結晶粒が小さい(図2の2a、2c)のに対して、同じ組成の市販のはんだ合金の場合は柱状結晶状をしており、結晶粒の大きさおよび長さが長いことが知見された(図2の2b、2d)。
また、伸びの大きさに対して実施例の引張強度は比較例と大差なく、従って、靭性も強靭で長期ヒートサイクル試験での膨張収縮による疲労破壊も生じ難いことが確認された。
更に、はんだ内部の酸素濃度については比較例1〜3が70〜270ppmも存在するのに対し、実施例1〜3はいずれも使用したTOF−SIMS分析装置の検出限界である5ppm以下で圧倒的に酸素濃度が低いことが検証された(表1)。
同様に、粘度については300℃から凝固点付近まで徐々に温度を下げて5℃おきに測定した結果、比較例が0.0051→0.0061Pa・Sのように降温に従い粘度は徐々に上昇して行ったのに対して、本発明の実施例も降温に従い粘度は徐々に上昇して行くが相対的粘度の値は0.0034→0.0038Pa・Sで比較例に比し約30〜40%低く、圧倒的に低粘性を有することが知見され、これが「はんだぬれ性」を良くし、「オーバーボリューム」と「ブリッジオーバー」抑止に大いなる寄与をしていると考えられる(表1)。
また更に、示差熱分析装置で分析した結果は、錫銀銅系はんだである比較例1,2、実施例1,2は昇温時の融点はいずれも217℃近辺でほぼ同じであるにも拘らず、降温時の凝固特性は比較例1、2が217〜214℃で凝固が完了するのに対し、本発明の実施例1、2では一部が218〜215℃で凝固し始めるものの、204℃付近に下がってもまだ約半量ぐらいしか凝固せず、最終的に凝固完了するのは189℃付近であり、明らかに物性上有意差があることが判った。実施例3と比較例3の場合も同様の傾向が確認された(表1)。
一方、加熱エージング後のカーケンダルボイドの発生状況は表2の通り、常態では比較例及び実施例とも全くカーケンダルボイドもマイクロボイドもないが(図4の4a、4b)、加熱エージング後は実施例1,2,3には殆どカーケンダルボイドの発生が見られない(図4の4c)に対して、これに対応する比較例1,2,3ではそれぞれ多発している(図4の4d)ことが確認された。(図4及び表2)
また、耐衝撃性試験結果は表2の通り、比較例がいずれも6〜14回で導通不良を発生するのに対して、実施例1,2,3とも60回でも全く不良を発生しないことが確認された。尚、衝撃試験は60回で一応打ち切ったので、それ以上どこまで正常性を保持できるかは未確認である。その理由は60回も持てば実用上、信頼性として充分なことに因る。
以上の通り、本発明の技術は明らかに従来の錫またははんだ合金にない高い伸び (延性)と強靭性、低粘性、比較的低温度凝固性、高はんだぬれ性などに優れた物性を有しており、特に微小回路幅、極狭ピッチ回路接合部にブリッジオーバーリークもなく、更に加熱エージング後のカーケンダルボイドの抑止効果があり耐衝撃性に優れた信頼性の高い電子部品ならびに半導体装置及び電子装置の製造を可能にする錫またははんだ合金の製造方法とその製造装置、それにより得られるはんだ合金はいずれも産業上、電子部品、半導体装置、電子装置の分野で十二分に適用・利用可能なものであり、本発明のはんだ合金を使用することにより、微小微細狭ピッチ化を実現した更なる小型軽量の半導体装置及び電子装置に大いに活用が期待できる。

Claims (10)

  1. 電子部品の被覆または接合に使用する錫またははんだ合金の製造方法であって、
    錫液またははんだ合金液とカルボキシル基(−COOH)を有する有機酸溶液とを混合して反応させるステップと、
    前記反応させた液体を、比重差により錫液またははんだ合金液とカルボキシル基(−COOH)を有する有機酸溶液とに分離させるステップと、
    前記分離させた錫液またははんだ合金液中の金属酸化物および不純物を除去し、前記錫液または前記はんだ合金液中の酸素濃度を5ppm以下に精製するステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記有機酸溶液は、カルボキシル基(−COOH)を有する有機酸を1〜80質量%含有し、残部が油系溶媒からなり、180〜300℃の液温を有することを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、
    前記有機酸溶液は、パルミチン酸およびステアリン酸のうちいずれか1種以上を3〜70質量%含有し、残部がエステル合成油からなり、180〜300℃の液温を有することを特徴とする方法。
  4. 請求項1または2または3のいずれかに記載の方法により製造される錫またははんだ合金。
  5. 請求項4に記載の錫またははんだ合金を使用して半導体チップをインターポーザーにはんだ接合したことを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項4に記載の錫またははんだ合金を使用して電子部品および/または半導体装置を実装基板に搭載したことを特徴とする電子装置。
  7. 電子部品の被覆または接合に使用する錫またははんだ合金を製造する装置であって、
    加熱手段および攪拌混合手段を有する反応装置と、
    錫またははんだ合金の鋳塊を溶融して得られた錫液またははんだ合金液を第1の給液手段を介して前記反応装置に移送する第1貯槽と、
    カルボキシル基(−COOH)を有する有機酸溶液を加熱し、第2の給液手段を介して前記反応装置に移送する第2貯槽と、
    前記反応装置において前記攪拌混合手段により攪拌混合された前記錫液または前記はんだ合金液と前記カルボキシル基(−COOH)を有する有機酸溶液との混合液を第3の給液手段を介して受入れ、受入れた前記混合液を比重差により錫液またははんだ合金液とカルボキシル基(−COOH)を有する有機酸溶液とに分離させ、前記分離させた錫液またははんだ合金液およびカルボキシル基(−COOH)を有する有機酸溶液を各々第4の給液手段および第5の給液手段を介して前記反応装置に循環させる第3貯槽と、
    を備え、
    前記分離させた錫液またははんだ合金液の酸素濃度を前記循環により5ppm以下に精製することを特徴とする装置。
  8. 電子部品の被覆または接合に使用する錫またははんだ合金を製造する装置であって、
    錫液またははんだ合金液とカルボキシル基(−COOH)を有する有機酸溶液とを攪拌混合して反応させる反応装置と、
    前記反応装置において反応させた混合液を給液手段を介して受入れ、受入れた前記混合液を比重差により錫液またははんだ合金液とカルボキシル基(−COOH)を有する有機酸溶液とに分離させ、前記分離させた錫液またははんだ合金液およびカルボキシル基(−COOH)を有する有機酸溶液を各々別個の給液手段を介して前記反応装置に循環させる貯槽と、
    を備え、
    前記分離させた錫液またははんだ合金液の酸素濃度を前記循環により5ppm以下に精製することを特徴とする装置。
  9. 請求項7または8に記載の装置において、
    前記有機酸溶液は、カルボキシル基(−COOH)を有する有機酸を1〜80質量%含有し、残部が油系溶媒からなり、180〜300℃の液温を有することを特徴とする装置。
  10. 請求項7または8に記載の装置において、
    前記有機酸溶液は、パルミチン酸およびステアリン酸のうちいずれか1種以上を3〜70質量%含有し、残部がエステル合成油からなり、180〜300℃の液温を有することを特徴とする装置。
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