JP4485435B2 - 車両用サスペンションアーム - Google Patents

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本発明は、車両用サスペンションアーム、特にアーム本体と、そのアーム本体の一端に設けられてブッシュを圧入嵌合し得るブッシュ圧入部とを備えたサスペンションアームに関する。
上記構造のサスペンションアームとして、例えば、アーム本体を構成する上部板体及び下部板体の各一端に一体に連続させたリング板状の上部端板及び下部端板の各内周部を互いに内向きにバーリング加工して上下一対の内周フランジを形成し、これら内周フランジの内周面をブッシュ圧入面としたものが、既に提案されている(例えば下記特許文献1の図4参照)。
この提案のものでは、上下一対の内周フランジは、各々の先端面相互が突き合わされており、しかも上部端板及び下部端板の各外周部は、その内側の内周フランジに略沿うようにそれぞれ内側に折曲げられていて、先端面相互が間隙を存して相対向する上下一対の外周フランジを形成しているため、ブッシュ圧入部にカラーと同等の十分な剛性、強度を持たせることが可能になり、しかも上、下部端板間に溶接部分がないことから溶接のためのラップ代が不要となってアーム端部形状を極力小型化できる等の利点があった。
特開2002−337525号公報
しかしながら上記提案の構造では、各々プレス成形される上部板体及び下部板体の各一端にそれぞれ連なる上部端板及び下部端板の何れに対してもバーリング加工を施す必要があり、全体として加工工数が多く、加工工程も複雑なものとなって、生産性が悪く、加工コストが嵩む問題がある。
また自動車の馬力アップ、タイヤの扁平率アップ等によりサスペンションアームに更なる強度向上要求、アーム周辺スペースの制約増大が生じたことに伴い、ブッシュ周りの更なる保持強度アップが必要となった場合には、上部板体及び下部板体の板厚を増加させる必要があるが、板厚増加では重量増、コスト増となる上、占有スペース増となって、レイアウトの自由度が大幅に制限される虞れがある。
また一般に車種バリエーション(ノーマル車、上級車、スポーツタイプ車)でサスペンションアームの強度条件が異なるが、上部板体及び下部板体を成形加工する金型は、通常共通であることから、強度条件に応じた板厚の設定で対応困難であり、そのため、ノーマル車にとって重量増、コスト増となってしまう。
本発明は、上記事情に鑑み提案されたものであって、ブッシュ圧入部の一部とアーム本体とを一体構造としても、或いはブッシュ圧入部を構成するためのアーム本体に対するバーリング加工を省略しても前記従来の問題を簡単な構造で解決できるようにした車両用サスペンションアームを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、アーム本体と、そのアーム本体の一端に設けられブッシュを圧入、嵌合し得るブッシュ圧入部とを備えた車両用サスペンションアームにおいて、前記アーム本体は、各々プレス成形された上、下部板体の結合体より構成されて該アーム本体の主要部をなす中空枠体と、円環状に形成された目玉状頭部及び該目玉状頭部より一体に延出する尻尾部を有していて該尻尾部が前記中空枠体の一端部の中空部に挿入、溶接される第1の補強板とを少なくとも備え、記目玉状頭部の内周面前記ブッシュ圧入部が構成され、前記下部板体は、前記ブッシュ圧入部の手前側より該ブッシュ圧入部に向かって上側に傾斜した傾斜接続部を有していて、その傾斜接続部の、ブッシュ圧入部側の一端部に前記第1の補強板の下面が支持されることを特徴とする。
また請求項の発明は、請求項の構成に加えて、前記アーム本体は、円環状に形成された目玉状頭部及び該目玉状頭部より一体に延出する尻尾部を有していて該尻尾部が前記中空枠体の一端部の上下一面に溶接される第2の補強板を更に備えており、その第2の補強板は、前記上,下部板体よりも厚い板材で形成されると共に、該第2の補強板の前記目玉状頭部の内周面でも前記ブッシュ圧入部が構成されることを特徴とする。
また請求項の発明は、請求項の構成に加えて、前記第1,第2の補強板のうちの一方の前記補強板の尻尾部は、他方の前記補強板の尻尾部よりも長く形成されていて前記上,下部板体の長手方向に沿うように延びていることを特徴とする。
また請求項の発明は、請求項1〜の何れか1項の構成に加えて、前記第1の補強板は、単一の板材をプレスで打ち抜き成形して構成されることを特徴とする。
また請求項の発明は、請求項2又は3の構成に加えて、前記第2の補強板は、単一の板材をプレスで打ち抜き成形して構成されることを特徴とする。
また請求項の発明は、請求項又はの構成に加えて、前記第1の補強板には、前記上部又は下部板体に設けた位置決め孔と協働して中空枠体に対する該第1の補強板の位置決めを行う位置決め用突起又は孔が形成されることを特徴とする。
また請求項7の発明は、請求項2、3又は5の構成に加えて、前記第2の補強板には、前記上部又は下部板体に設けた位置決め孔と協働して中空枠体に対する該第2の補強板の位置決めを行う位置決め用突起又は孔が形成されることを特徴とする。
また請求項の発明は、請求項1〜7の何れか1項の構成に加えて、前記第1の補強板には、それの前記目玉状頭部に重なるリング部と、前記尻尾部の基部側の一部にだけ重なる舌片とを一体に有する板材よりなる局部増強板が積層状態で結合され、前記リング部の内周面でも前記ブッシュ圧入部が構成されることを特徴とする。
また請求項の発明は、請求項2,3,5又は7の構成に加えて、前記第2の補強板には、それの前記目玉状頭部に重なるリング部と、前記尻尾部の基部側の一部にだけ重なる舌片とを一体に有する板材よりなる局部増強板が積層状態で結合され、前記リング部の内周面でも前記ブッシュ圧入部が構成されることを特徴とする。
また請求項10の発明は、請求項又はの構成に加えて、前記舌片に形成された貫通孔の内面と、該舌片が重なる前記尻尾部との間を溶接して、その溶接により、前記局部補強板と、その局部補強板に対し積層状態にある前記補強板との結合がなされることを特徴とする。
発明によれば、アーム本体は、該アーム本体の主要部をなすべく各々プレス成形された上、下部板体の結合体よりなる中空枠体と、円環状に形成された目玉状頭部及び該目玉状頭部より一体に延出する尻尾部を有していて該尻尾部が中空枠体の一端部の中空部に挿入、溶接される第1の補強板とを少なくとも備え、その玉状頭部の内周面でブッシュ圧入部が構成されるので、第1の補強板によって、ブッシュ圧入部から板物アーム本体への移行部分の断面形状を充分に確保して、該移行部分の必要な剛性強度を容易に確保可能となり、また、ブッシュ圧入部を形成するためのバーリング加工を省略できて、生産性の向上及び加工コストの節減に寄与することができる。また自動車の馬力アップ等によりサスペンションアームに更なる強度向上が求められた場合には、上記補強板の板厚を増すことで簡単に、しかもブッシュ圧入部の外周スペースを特別に増大させることなく対応可能となり、また、車種バリエーションでサスペンションアームの強度条件が異なることに対しても、上記補強板の板厚変更により簡単に且つ低コストで対応可能となる。
また特に請求項の発明によれば、ーム本体は、円環状に形成された目玉状頭部及び該目玉状頭部より一体に延出する尻尾部を有していて該尻尾部が中空枠体の一端部の上下一面に溶接される第2の補強板を更に備えており、その第2の補強板は、上,下部板体よりも厚い板材で形成されると共に、該第2の補強板の目玉状頭部の内周面でも前記ブッシュ圧入部が構成されるので、ブッシュに対する十分な保持荷重を確保できる。
また特に請求項の発明によれば、第1,第2の補強板のうち一方の補強板の尻尾部は、他方の強板の尻尾部よりも長く形成されていて上,下部板体の長手方向に沿うように延びているので、その長い尻尾部により該一方の補強板と中空枠体との結合強度を高めることができる。
また特に請求項4又は5の発明によれば、第1又は第2の補強板は、単一の板材をプレスで打ち抜き成形して構成されるので、アーム本体と別体構造の補強板の生産性が頗る良好であるばかりか、補強板においてブッシュ圧入部となる上記目玉状頭部の内周面を、プレス打ち抜きの切断面を利用して簡単で形成でき、ブッシュ圧入に必要な高い内径精度を低コストで容易に実現可能である。
また特に請求項6又は7の発明によれば、第1又は第2の補強板には、主板体又は上部もしくは下部板体に設けた位置決め孔と協働して該主板体又は中空板体に対する補強板の位置決めを行う位置決め用突起又は孔が形成されるので、補強板をアーム本体とは別体構造としても、その補強板の位置決めを簡単な位置決め構造で精度よく簡単的確に行うことができる。
また特に請求項又はの発明によれば、第1又は第2の補強板には、それの目玉状頭部に重なるリング部と、尻尾部の基部側の一部にだけ重なる舌片とを一体に有する板材よりなる局部増強板が積層状態で結合され、そのリング部の内周面でもブッシュ圧入部が構成されるので、その局部増強板の積層効果により、補強板における尻尾部の肉厚増加を極力抑えながら(即ち補強板の軽量化を図りながら)ブッシュ圧入部の軸方向幅を有効に増やしてブッシュ保持強度を高めることができ、しかも補強板及び局部増強板の全体断面をブッシュ圧入部からアーム本体側にかけて順次薄肉化してアーム本体断面へスムーズに移行させることができる。
また特に請求項10の発明によれば、前記舌片に形成された貫通孔の内面と、該舌片が重なる前記尻尾部との間を溶接して、その溶接により、前記局部補強板と、その局部補強板に対し積層状態にある補強板との結合がなされるので、必要な溶接強度を確保しながら、局部増強板の軽量化を図ることができる。
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した参考例及び本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
添付図面において、図1〜図11は、参考例を示すものであって、図1は、自動車用サスペンションアームの車両取付状態を簡略的に示す斜視図、図2は、前記サスペンションアームの単体斜視図、図3は、前記サスペンションアームの単体平面図、図4は、前記サスペンションアームの単体底面図(図2の4矢視図)、図5は、前記サスペンションの分解斜視図、図6は、図3の6−6線拡大断面図、図7は、図3の7−7線拡大断面図、図8は、図3の8−8線拡大断面図図9は、補強板のアーム本体に対する位置決め構造の変形例を示す図8対応図、図10は、第1ブッシュ圧入部の形例を示す平面図、図11は、図10の11−11線断面図である。また図12〜図14は、本発明の第1実施例を示すものであって、図12は、第1ブッシュ圧入を示す平面図、図13は、図12の13−13線断面図、図14は、図13の14−14線断面図である。また図15,図16は、本発明の第2実施例を示すものであって、図15は、第1ブッシュ圧入を示す平面図、図16は、図15の16−16線断面図である。さらに図17は、図3の17矢視拡大図、図18は、図17の18−18線拡大断面図、図19は、図18の19−19線断面図である。さらに図20は、ブッシュ支持スリーブの巻き成形構造の変形例を示す部分斜視図、図21は、ブッシュ支持スリーブとアーム本体との結合構造の第1変形例を示す図17対応図、図22は、図21の22−22線断面図、図23は、ブッシュ支持スリーブとアーム本体との結合構造の第2変形例を示す図17対応図、図24は、図23の24−24線断面図である。さらに図25〜図27は、局部増強板の追加による補強板に対する局部補強構造を適用した本発明の第3実施例を示すものであって、図25は、図15対応図、図26は、図25の26−26線断面図、図27は分解斜視図である。
先ず、参考例について説明する。図1に示すように、車輪のホイールWを回転自在に支持するナックルNは、その下部がロアアームAにより、またその上部が図示しないアッパアームによりそれぞれ車体又はこれに連結したサブフレーム(以下、単に車体Fという)に上下動可能に支持される。また車体重量を支持し且つナックルNの上下動を緩衝するために車体FとロアアームAの中間部との間には、コイルスプリング付きのダンパDが介装される。
前記ロアアームAは、所謂A型アームと呼ばれるもので、本発明のサスペンションアームを構成する。このロアアームLAは、それの外端部がボールジョイントBJを介してナックルNに首振り可能に連結されるとともに、二股状に分かれた第1及び第2内端部が、各前後一対のゴムブッシュB1、B2とそれらを貫通する連結ピンJ1、J2とを介して車体Fに連結される。
図2〜図5を併せて参照して、ロアアームLAのアーム本体1は、鋼板を各々プレス加工して成形された上部板体2と下部板体3とを相互に一体的に結合した中空枠体Tを主要部として構成されるものであって、アーム中央部から外端部に向かって略車幅方向(即ち車体の略左右方向)に延びる外アーム部1Aと、同中央部から第1内端部に向かって前方内向きに斜めに延びる第1内アーム部1Bと、同中央部から第2内端部に向かって後方内向きに斜めに延びる第2内アーム部1Cとを備える。そのアーム本体1の前側の第1内端部には、第1ゴムブッシュB1を内周に圧入支持する第1ブッシュ圧入部P1が、また後側の第2内端部には、第2ゴムブッシュB2を内周に圧入支持する第2ブッシュ圧入部P2がそれぞれ連設され、更にアーム本体1の外端部には、前記ボールジョイントBJを支持するための取付孔を有する支持ブラケット4が溶接される。
前記第1ブッシュ圧入部P1の軸線は略鉛直方向に、また前記第2ブッシュ圧入部P2は車体の略前後方向にそれぞれ設定されている。その第2ブッシュ圧入部P2は、図示例では円筒状の金属製カラーCより構成されており、このカラーCの外周部を前記上部板体2及び下部板体3の後側の各第2内端部に溶接される。
アーム本体1の中央から各部分(即ち外アーム部1Aならびに第1及び第2内アーム部1B,1C)は、図示例ではその横断面が上壁よりも下壁が長く且つ前側壁及び後側壁が下方に向かって末広がりの概ね台形状に形成されている。即ち、上部板体2は、略平坦な上壁部と、その前後端より下方に向かって末広がり状に垂下する前側壁部及び後側壁部とで横断面略U字状に形成され、また下部板体3は、上部板体2の下端開口部を塞ぐように平板状に形成されると共に、上部板体2の前,後側壁部の下端部の内面相互間に突き合わされて溶接されている。
次に図6〜図8を併せて参照して、前記ロアアームLAにおける第1ブッシュ圧入部P1の構造を説明する。
アーム本体1の第1内アーム部1Bは、該内アーム部1Bの主要部をなし一端にはバーリング加工により短円筒部EBが一体に連設された主板体としての上部板体2と、その上部板体2に溶接されてその開放下面を塞ぐ下部板対3と、上部板体2の上面に重合、溶接されて該上部板体2を補強する単一の板材よりなる第1の補強板Hとを備える。
この第1の補強板Hは、円環状に形成されて前記短円筒部EBに同軸上に並ぶ目玉状頭部Haと、その目玉状頭部Haより上部板体2の長手方向に沿うように一体に延出する尻尾部Hbとを有しており、上,下部板体2,3よりも厚い鋼板をプレスで打ち抜き加工して形成される。そして、第1の補強板Hのうち、少なくとも前記尻尾部Hbがその略全長に亘り上部板体2に溶接される。尚、第1の補強板Hの目玉状頭部Haと上部板体2の短円筒部EBとの間は、図示例では非溶接とされるが、その間を必要に応じて溶接してもよい。
而して、プレス成形された前記目玉状頭部Haの内周面と、バーリング加工された前記短円筒部EBの内周面とで第1ブッシュ圧入部P1が構成される。従って、それらの内周面には第1ゴムブッシュB1の外周カラーB1cが軸方向一方側(図示例では上側)からの順次圧入により嵌合、保持される。
上記のような第1ブッシュ圧入部P1の構造によれば、該圧入部P1の一部とアーム本体1との間が継ぎ目無く一体に接続されるため、強度アップを図る上で、有利であり、また第1の補強板Hに、アーム本体1の長手方向に沿う長い尻尾部Hbを特設したことによって、ブッシュ圧入部P1から板物アーム本体1への移行部分の断面形状を充分に確保して、該移行部分の必要な剛性強度を容易に確保可能となる。しかもブッシュ圧入部P1を形成するためのバーリング加工は主板体(上部板体2)の一端部に対してだけ行えば済むため、それだけ加工工程を簡略化できて、生産性の向上及び加工コストの節減が図られる。
また、自動車の馬力アップ等によりロアアームLAに更なる強度向上が求められた場合には、第1の補強板Hの板厚を増すことで簡単に、しかもブッシュ圧入部P1の外周スペースを特別に増大させることなく対応可能となり、また、車種バリエーションでロアアームLAの強度条件が異なることに対しても、第1の補強板Hの板厚変更により簡単に且つ低コストで対応可能となる。さらに第1の補強板Hの目玉状頭部Haの内周面と、アーム本体1のバーリング加工された短円筒部EPの内周面とで第1ブッシュ圧入部P1が構成されるため、第1ゴムブッシュB1に対する十分な保持荷重を確保でき、圧入部P1周辺でのアーム本体1と第1の補強板Hとの溶接箇所を省略するか或いは減らすことが可能となる。その上、第1の補強板Hは、単一の板材をプレスで打ち抜き成形して構成されるので、アーム本体1と別体構造の第1の補強板Hの生産性が頗る良好であるばかりか、第1の補強板Hにおいてブッシュ圧入部P1となる上記目玉状頭部Haの内周面を、プレス打ち抜きの切断面を利用して簡単で形成でき、ブッシュ圧入に必要な高い内径精度を低コストで容易に実現可能である。
また前記第1の補強板Hにおける尻尾部Hbの、目玉状頭部Haに近い部分には、上部板体2に設けた位置決め孔2hと協働して該上部板体2に対する該補強板Hの位置決めを行う位置決め用突起Hiが形成されている。従って第1の補強板Hをアーム本体1とは別体構造としても、その第1の補強板Hの位置決めを簡単な位置決め構造で精度よく簡単的確に行うことができる。尚、このような位置決め用突起Hiに代えて、図9に示すように第1の補強板Hに位置決め孔Hoを設け、該孔Ho及び上部板体2の位置決め孔2hに嵌合する治具Jを利用して位置決めを行うようにしてもよい。
次に図10,図11を併せて参照して、ロアアームLAにおける第1ブッシュ圧入部P1の形例を説明する。
この変形例では、アーム本体1は、プレス成形されて該アーム本体1の主要部をなし一端には円環状に形成された目玉状端部EPが一体に連設された主板体としての上部板体2と、その上部板体2の上面に重合されて該上部板体2を補強する第1の補強板Hとを備えており、更に図示例では、下部板体3の一端にも、円環状にプレス成形された目玉状端部EP′が傾斜接続部3kを介して一体に連設されていて、上部板体2の目玉状端部EPと同軸上に重合される。前記傾斜接続部3kは、図11に示されるように第1ブッシュ圧入部P1の手前側より該ブッシュ圧入部P1に向かって(即ち図11で左方に向かって)上側に傾斜して形成される。
そして第1の補強板Hは、前参考例と同様、円環状に形成されて前記短円筒部に同軸上に並ぶ目玉状頭部Haと、その目玉状頭部Haより上部板体2の長手方向に沿うように一体に延出する尻尾部Hbとを有しており、上,下部板体2,3よりも厚い鋼板をプレスで打ち抜き加工して形成される。その第1の補強板Hのうち、少なくとも前記尻尾部Hbがその略全長に亘り上部板体2に溶接される。尚、第1の補強板Hの目玉状頭部Haと上,下部板体2,3の短円筒部EP,EP′との相互間は、図示例では非溶接とされるが、その相互間を必要に応じて溶接してもよい。
そしてプレス成形された前記目玉状頭部Haの内周面で、又は該目玉状頭部Haの内周面と同じくプレス成形された前記目玉状端部EP,EP′の内周面とで第1ブッシュ圧入部P1が構成される。従って、それらの内周面には第1ゴムブッシュB1の外周カラーB1cが軸方向一方側(図示例では上側)からの順次圧入により嵌合、保持される。
また前記第1の補強板Hにおける尻尾部Hbの、目玉状頭部Haに近い部分には、上部板体2に設けた位置決め孔2hと協働して該上部板体2に対する該第1の補強板Hの位置決めを行う位置決め用突起Hi、又は図9と同様の位置決め用孔が形成される。
而して、この第1変形例においても、先の参考例と基本的に同等の作用効果が得られ、アーム本体1とブッシュ圧入部P1との一体構造部分を残しながらも、ブッシュ圧入部P1を形成するためのアーム本体1に対するバーリング加工を省略できて、生産性の向上及び加工コストの節減が図られる。
次に図12〜図14を併せて参照して、本発明の第1実施例に係るロアアームLAにおける第1ブッシュ圧入部Pを説明する。
この実施例では、アーム本体1は、そのアーム本体1の主要部をなす上、下部板体2,3の結合体よりなる中空枠体Tと、円環状に形成された目玉状頭部Ha及び該目玉状頭部Haより一体に延出する尻尾部Hbを有していて該尻尾部Hbが前記中空枠体Tの一端部の中空部に挿入、溶接される第1の補強板Hとを備える。尚、図示例では、第1の補強板Hの尻尾部Hbは、上部板体2の内面に固定(即ち上部板体2の上壁部の内方湾曲部に係合されると共に左,右側壁部の各内面に溶接)され、その固定後に上部板体2と下部板体3との結合作業がなされる。そして、前記目玉状頭部Haの内周面で第1ブッシュ圧入部P1が構成され、その内周面には第1ゴムブッシュB1の外周カラーB1cが軸方向一方側(図示例では上側)から圧入により嵌合、保持される。前記下部板体3は、図13に示されるように第1ブッシュ圧入部P1の手前側より該ブッシュ圧入部P1に向かって(即ち図13で左方に向かって)上側に傾斜した傾斜接続部3kを有しており、その傾斜接続部3kの、第1ブッシュ圧入部P1側の一端部に第1の補強板Hの下面が支持される。
またスポーツタイプ車両のように第1ブッシュ圧入部P1の大なる圧入保持荷重が要求される車両では、図12〜図14に鎖線で示すように、円環状に形成された目玉状頭部Ha′と該目玉状頭部Ha′より一体に延出する尻尾部Hb′とを有していて該尻尾部Hb′が前記中空枠体Tの一端部の上面に溶接される第2の補強板H′を更に設けるようにしてもよい。その場合は、両補強板H,H′の各目玉状頭部Ha,Hb;Ha′,Hb′の内周面で第1ブッシュ圧入部P1が構成される。従って、それらの内周面には第1ゴムブッシュB1の外周カラーB1cが軸方向一方側(図示例では上側)からの順次圧入により嵌合、保持される。
そして、この実施例では、中空枠体Tの内部に挿入、溶接される第1の補強板Hの尻尾部Hbは、中空枠体T外の第2の補強板H′の尻尾部Hb′よりも長く形成されていて中空枠体Tの長手方向に沿うように延びているが、この実施例とは逆に、中空枠体T外の第2の補強板H′の尻尾部Hb′を、中空枠体Tの内部に挿入、溶接される第1の補強板Hの尻尾部Hbよりも長く形成して、中空枠体Tの長手方向に沿うように延ばしたものが、図15,図16に示す第2実施例である。
而して、前記第及び第2実施例においても、先の参考例と基本的に同等の作用効果が得られ、更にブッシュ圧入部P1を形成するためのアーム本体1に対するバーリング加工を省略できて、生産性の向上及び加工コストの節減が図られる。
尚、前記第及び第2実施例では、図示していないが、前記参考例と同様に、少なくとも一方の補強板H,H′における尻尾部Hb,Hb′の、目玉状頭部Ha,Ha′に近い部分には、上部又は下部板体2,3に設けた位置決め孔と協働して中空枠体Tに対する該補強板H,H′の位置決めを行う位置決め用突起又は孔を形成してもよい。
次に図17〜図19を併せて参照して、ロアアームLAとダンパDとの連結構造について説明する。
前記アーム本体1(図示例では外アーム部1A)の、ダンパ支持部となる外端寄りの中間部1dには、これを空隙sD を存して跨ぐダンパDのフォーク状下端部7が、該下端部7に横架されて車体の略前後方向に延びる連結ピンJ3と、該ピンJ3を囲繞する第3ゴムブッシュB3とを介して連結される。そのアーム本体1の前記中間部1dには、第3ゴムブッシュB3を該中間部1dに圧入、支持させるための概ね円筒状のブッシュ支持スリーブSが取付けられる。また前記空隙sD には、車輪駆動用のドライブシャフト10又は該シャフト10の関節部を覆う保護ブーツPBが通るように配置されており、該シャフト10の外端は、車輪のホイールWに一体的に回転するように連結される。
アーム本体1(外アーム部1A)の車幅方向に延びる前記中間部1dは、アーム本体1の他の部分と同様、横断面が上壁(上部板体2の上壁部2u)よりも下壁(下部板体3)が長く且つ前側壁(上部板体2の前側壁部2f)及び後側壁(上部板体2の後側壁部2r)が下方に向かって末広がりの概ね台形状に形成される。またその前側壁部2f及び後側壁部2rには、ブッシュ支持スリーブSの前後両端部を各々嵌合させる前後一対のスリーブ孔2fh,2rhがそれぞれ形成されており、更にそのブッシュ支持スリーブSの前後両端部には、該スリーブSとアーム本体1とを溶接するために溶接代部Sf,Srが、アーム本体1よりも外方に若干張出して設けられる。従って、ブッシュ支持スリーブSは、アーム本体1の前記横断面形状に対応して、必要な溶接代部Sf,Srを確保し得るように側面視で概ね台形状に形成されるものである。
このようにアーム本体(外アーム部1A)の中間部1dの横断面形状が、上壁よりも下壁が長く且つ前側壁及び後側壁が下方に向かって末広がりの概ね台形状に形成され、そのアーム本体中間部1dの横断面形状に対応して、ブッシュ支持スリーブSが、該スリーブSとアーム本体1との溶接代部Sf,Srを確保し得るように側面視で概ね台形状に形成されるので、ダンパDのフォーク状下端部7からスリーブS及びブッシュB3を介してアーム本体1に作用する上下方向の大入力荷重や、車輪Wからの前後方向の大入力荷重(ブレーキ反力)に対し、限られたスペースの中でアーム中間部1d自体に十分な幅断面を効率よく持たせる設計が可能となり、板物構造のアーム本体1であっても十分な強度を確保できるようになる。
またブッシュ支持スリーブSの前、後端面Sef,Serには、図1に鎖線で示すようなダンパDのフォーク状下端部7とアーム本体1との相対変位の際に該フォーク状下端部7とスリーブS間に必要最小限のクリアランスを確保するための凹曲面状の逃げnf,nrがそれぞれ形成される。これにより、上記の如くスリーブ側面形状がアーム本体1の断面形状と対応する台形状とされても、下方に末広がり状のスリーブ前、後端面Sef,SerがダンパDのフォーク状下端部7と干渉する虞れはない。
ところでブッシュ支持スリーブSは、図示例ではプレス加工された板状のスリーブ素材の一端縁部Sa及び他端縁部Sbを相互に接続するよう筒状に巻き成形して構成されており、その一端縁部Sa及び他端縁部Sb相互が突き合わせ溶接される。従って、ブッシュ支持スリーブSの前、後端面Sef,Serが、前述のように側面視で下方に末広がり状であり且つ前記逃げnf,nrを有することに起因して複雑なライン形態となっても、その複雑なライン形態を、上記板状スリーブ素材に対する単純なプレス加工で精度よく形成可能となり、加工工程の精度向上と能率アップが図られる。
また図示例では、ブッシュ支持スリーブSの相互に突き合わされる一端縁部Sa及び他端縁部Sbの対向面間に、相対向する切欠き孔状の凹部がそれぞれ形成されていて、その両凹部により、前記対向面に跨がる貫通孔Skが形成される。そして、この貫通孔Skの内面と、該貫通孔Skを通して露出する内側スリーブSIの外周面とが溶接されて、両スリーブS,SI間の結合強度が高められると共に、前記一端縁部Sa及び他端縁部Sb間の結合強度も高められるようになっている。
尚、ブッシュ支持スリーブSを巻き成形して端縁Sa,Sb相互を結合する手法は、図示例のものに限定されず、例えば、前記貫通孔Skを省略して、両端縁部Sa,Sbの対向面間をそれらの全域に亘り突き合わせ溶接してもよい。また前述のような突き合わせ溶接に代えて、図20に示すように板状スリーブ素材の両端縁部Sa,Sbをスリーブ径方向に相互に一部オーバラップさせ、そのオーバラップ部分を溶接するようにしてもよい。この場合、図20の(a)に示すようにオーバラップ部分の端縁部だけを単純に溶接するだけでもよいし、さらに図2の(b)に示すようにオーバラップ部分の外側となる一端縁部Saに孔10を予め形成しておき、この孔10の内周面と他端縁部Sbとの間も溶接するようにしてもよい。
また図示例では、ブッシュ支持スリーブSの内周面には、該スリーブSよりも短い単純円筒状の内側スリーブSIが嵌合、溶接されており、この内側スリーブSIを介して第3ブッシュB3がブッシュ支持スリーブSに圧入、嵌合される。このようなスリーブS,SIの二重構造によれば、ブッシュ支持スリーブSの側面形態が前述のように台形状であっても、内側スリーブSIをブッシュ保持に必要な部位だけ配設した(即ち駄肉を極力省いた)二重スリーブ構造が得られるため、全体としてスリーブS,SIの軽量化を図りつつその剛性強度を十分に高めることが可能となる。しかも外側スリーブSの加工精度は、ブッシュB3を直接保持する内側スリーブSIに対し比較的低くて済むため、それだけ加工コストを節減することができる。
ところで前記一対のスリーブ孔2fh,2rhは、図示例では上部が開放した切欠き孔状に各々形成されていて、アーム本体1(上部板体2)にその上壁を横切るように設けた開口部Oを介して相互に連通している。これにより、スリーブ孔2fh,2rhから一部が食み出すような比較的大径のブッシュ支持スリーブSの使用が可能となり、またスリーブ孔2fh,2rh及び開口部Oをプレス加工で形成し、或いはプレス加工とプラズマカット加工を組み合わせる等などして形成することで、加工作業が比較的容易となってコスト節減が図られる。
また図17に示すように、アーム本体1(上部板体2)上壁の前記開口部Oの内側面は、該開口部Oをプレス加工又はプラズマカット加工等で形成することに関係して、該アーム本体1の外面に対し略直交面となっている。従って、ブッシュ支持スリーブSの外周面を単純な円筒面とした場合は、該開口部Oの内側面とブッシュ支持スリーブSの外周面との間に比較的大きく拡開したV字状隙間が形成されてしまい、その隙間における溶接部の溶接強度を高める上で不利になってしまう。しかるに本参考例では、前記開口部Oの相対向する両内側面にそれぞれ対応してブッシュ支持スリーブSの周壁には、該スリーブSの径方向外方側に膨出した一対の突条部St,St′が該スリーブSの母線方向に沿って且つその周方向に相互に間隔をおいて形成されており、これにより、該開口部Oの内側面とブッシュ支持スリーブS(上記突条部St,St′)との間のV字状の隙間を極力詰めることができ、このため、その隙間における溶接部の溶接強度を効果的に高めることができる。
また前述のようにアーム本体1(外アーム部1A)の外端部には、車輪支持用ボールジョイントBJを保持し得る支持ブラケット4が該他端部の長手方向に沿って接合されるが、この支持ブラケット4は、図示例では、ボールジョイントBJを保持し得る外端側の目玉状頭部4aと、その目玉状頭部4aよりアーム本体1の長手方向に沿って延びる内端側の尻尾部4bとを一体に形成して構成される。その尻尾部4bの上側縁部は、上部板体2の上壁部2uに設けられて一端が前記開口部Oに連通するスリット部2usに嵌合、溶接されており、一方、尻尾部4bの下側縁部は、下部板体3に設けられたスリット部3sに嵌合、溶接される。
また前記尻尾部4bの内端側は、上下に二股に分かれたフォーク状に形成されており、その内端上部が、ブッシュ支持スリーブS外周に設けた一方の突条部Stに形成した係合凹部としての係合孔Shに挿入、溶接される。このようにブッシュ支持スリーブSの突条部Stを利用することで、支持ブラケット4のアーム本体1側への溶接領域が延び、支持ブラケット4のアーム本体1に対する結合強度を高めることができ、併せて、ブッシュ支持スリーブSの結合強度も高められる。
次に図21,図22を参照して、ブッシュ支持スリーブSとアーム本体1との結合構造の第1変形例を説明する。この変形例では、アーム本体1の前記中間部1dの前,後側壁部にそれぞれ設けられる前後一対のスリーブ孔2fh,2rhが、切欠き孔ではなくて円孔に形成されており、その円孔からなるスリーブ孔2fh,2rhに、横断面円形の(従ってスリーブ外周部の一対の突条部St,St′が省略された)ブッシュ支持スリーブSが嵌合、溶接され、更にそのスリーブSの内周面に、前参考例と同様の内側スリーブSIが嵌合、溶接される。尚、この変形例においても、ブッシュ支持スリーブSの前、後端面Sef,Serの形状は、前参考例と同様に形成される。
次に図23,図24を参照して、ブッシュ支持スリーブSとアーム本体1との結合構造の第2変形例を説明する。この変形例は、先の第1変形例の構造から内側スリーブSIを省略して、ブッシュ支持スリーブSの内周面に第3ゴムブッシュB3を直接、圧入保持させるようにしたものであって、構造の簡素化が図られている。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は前記参考例及び実施例に限定されるものでなく、種々の小設計変更を行うことが可能である。
例えば、前記参考例及び実施例では、サスペンションアームとしてA型のロアアームLAを示したが、A型以外、例えばI型のアームや、アッパアームに本発明を実施するようにしてもよい。
また前記参考例及び実施例では、アーム本体1を構成する上部板体2及び下部板体3を溶接により結合するようにしたものを示したが、本発明では、その上部板体2及び下部板体3を溶接以外の固着手段により結合するようにしてもよい。
また前記参考例及び実施例では、ブッシュ支持スリーブSを、板材を筒状に巻き成形して製作するものを示したが、無端状の円管素材の両端面を所定形状に機械加工してブッシュ支持スリーブSを製作してもよい。
また前記参考例及び実施例では、第1ブッシュ圧入部P1を構成するためにアーム本体1に第1の補強板Hのみを、また該第1の補強板H及び第2の補強板H′のみを結合したものを示したが、本発明(請求項の発明)では、その第1の補強板H及び第2の補強板H′の一方又は両方に、第1ブッシュ圧入部P1の周辺部を重点的に補強する局部増強板H″を積層状態で結合するようにしてもよく、この局部増強板H″による補強板H,H′の局部補強構造を図15,図16に示す第2実施例において実施した一例を、本発明の第3実施例として図25〜図27に示す。
即ち、その局部増強板H″は、補強板H,H′の目玉状頭部Ha,Ha′に重なる円環状のリング部Ha″と、該補強板H,H′の尻尾部Hb,Hb′の基部側の一部にだけ重なる舌片Hb″とを一体に有するプレス成形された鋼板よりなり構成されていて、補強板H,H′に積層状態で一体的に結合されており、その局部増強板H″の前記リング部Ha″の内周面によっても第1ブッシュ圧入部P1が構成される。前記舌片Hb″には、これを上下方向に貫通する貫通孔100が形成されており、この孔100の内面と、該舌片Hb″が重合する尻尾部Hb,Hb′との間が溶接され、その溶接により、局部補強板H″と、その局部補強板H″に対し積層状態にある補強板H,H′との結合がなされる。
而してこの実施例では、上記局部増強板H″の積層効果により、補強板H,H′における尻尾部Hb,Hb′の肉厚増加を極力抑えながら(即ち補強板H,H′の軽量化を図りながら)ブッシュ圧入部P1の軸方向幅を有効に増やしてブッシュ保持強度を高めることができ、しかも補強板H,H′及び局部増強板H″の全体断面をブッシュ圧入部P1からアーム本体1側にかけて順次薄肉化してアーム本体断面へスムーズに移行させることができる。尚、このような局部増強板H″を用いた補強板Hの局部補強構造は、図12〜図14に示す第1実施例においても実施可能である。
参考例に係る自動車用サスペンションアームの車両取付状態を簡略的に示す斜視図 前記サスペンションアームの単体斜視図 前記サスペンションアームの単体平面図 前記サスペンションアームの単体底面図(図2の4矢視図) 前記サスペンションの分解斜視図 図3の6−6線拡大断面図 図3の7−7線拡大断面図 図3の8−8線拡大断面図 補強板のアーム本体に対する位置決め構造の変形例を示す図8対応図 第1ブッシュ圧入部の形例を示す平面図 図10の11−11線断面図 本発明の第1実施例に係る第1ブッシュ圧入を示す平面図 図12の13−13線断面図 図13の14−14線断面図 本発明の第2実施例に係る第1ブッシュ圧入を示す平面図 図15の16−16線断面図 図3の17矢視拡大図 図17の18−18線拡大断面図 図18の19−19線断面図 ブッシュ支持スリーブの巻き成形構造の変形例を示す部分斜視図 ブッシュ支持スリーブとアーム本体との結合構造の第1変形例を示す図17対応図 図21の22−22線断面図 ブッシュ支持スリーブとアーム本体との結合構造の第2変形例を示す図17対応図 図23の24−24線断面図 局部増強板の追加による補強板に対する局部補強構造を1ブッシュ圧入に適用した本発明の第3実施例を示す図15対応図 図25の26−26線断面図 前記他の実施例の分解斜視図
B1 第1ゴムブッシュ(ブッシュ)
EB 短円筒部
EP 目玉状端部
第1の補強板
H′ 第2の補強板
Ha,Ha′目玉状頭部
Hb,Hb′尻尾部
H″ 局部足強板
Ha″ リング部
Hb″ 舌片
3k 傾斜接続部
LA ロアアーム(サスペンションアーム)
P1 第1ブッシュ圧入部(ブッシュ圧入部)
T 中空枠体
1 アーム本体
2 上部板体(主板体)
3 下部板体
100 貫通孔

Claims (10)

  1. アーム本体(1)と、そのアーム本体(1)の一端に設けられブッシュ(B1)を圧入、嵌合し得るブッシュ圧入部(P1)とを備えた車両用サスペンションアームにおいて、 前記アーム本体(1)は、各々プレス成形された上、下部板体(2,3)の結合体より構成されて該アーム本体(1)の主要部をなす中空枠体(T)と、円環状に形成された目玉状頭部(Ha)及び該目玉状頭部(Ha)より一体に延出する尻尾部(Hb)を有していて該尻尾部(Hb)が前記中空枠体(T)の一端部の中空部に挿入、溶接される第1の補強板(H)とを少なくとも備え、
    記目玉状頭部(Ha)の内周面前記ブッシュ圧入部(P1)が構成され
    前記下部板体(3)は、前記ブッシュ圧入部(P1)の手前側より該ブッシュ圧入部(P1)に向かって上側に傾斜した傾斜接続部(3k)を有していて、その傾斜接続部(3k)の、ブッシュ圧入部(P1)側の一端部に前記第1の補強板(H)の下面が支持されることを特徴とする、車両用サスペンションアーム。
  2. 前記アーム本体(1)は、円環状に形成された目玉状頭部(Ha′)及び該目玉状頭部(Ha′)より一体に延出する尻尾部(Hb′)を有していて、該尻尾部(Hb′)が前記中空枠体(T)の一端部の上下一面に溶接される第2の補強板(H′)を更に備えており、
    その第2の補強板(H′)は、前記上,下部板体(2,3)よりも厚い板材で形成されると共に、該第2の補強板(H′)の前記目玉状頭部(Ha′)の内周面でも前記ブッシュ圧入部(P1)が構成されることを特徴とする、請求項に記載の車両用サスペンションアーム。
  3. 前記第1,第2の補強板(H,H′)のうちの一方の前記補強板(H,H′)の尻尾部(Hb,Hb′)は、他方の前記補強板(H′,H)の尻尾部(Hb′,Hb)よりも長く形成されていて前記中空枠体(T)の長手方向に沿うように延びていることを特徴とする、請求項に記載の車両用サスペンションアーム。
  4. 前記第1の補強板()は、単一の板材をプレスで打ち抜き成形して構成されることを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の車両用サスペンションアーム。
  5. 前記第2の補強板(H′)は、単一の板材をプレスで打ち抜き成形して構成されることを特徴とする、請求項2又は3に記載の車両用サスペンションアーム。
  6. 前記第1の補強板()には、前記上部又は下部板体(2,3)に設けた位置決め孔と協働して中空枠体(T)に対する該第1の補強板()の位置決めを行う位置決め用突起(Hi)又は孔(Ho)が形成されることを特徴とする、請求項1又は4に記載の車両用サスペンションアーム。
  7. 前記第2の補強板(H′)には、前記上部又は下部板体(2,3)に設けた位置決め孔と協働して中空枠体(T)に対する該第2の補強板(H′)の位置決めを行う位置決め用突起(Hi)又は孔(Ho)が形成されることを特徴とする、請求項2,3又は5に記載の車両用サスペンションアーム。
  8. 前記第1の補強板(H)には、それの前記目玉状頭部(Ha)に重なるリング部(Ha″)と、前記尻尾部(Hb)の基部側の一部にだけ重なる舌片(Hb″)とを一体に有する板材よりなる局部増強板(H″)が積層状態で結合され、前記リング部(Ha″)の内周面でも前記ブッシュ圧入部(P1)が構成されることを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の車両用サスペンションアーム。
  9. 前記第2の補強板(H′)には、それの前記目玉状頭部(Ha′)に重なるリング部(Ha″)と、前記尻尾部(Hb′)の基部側の一部にだけ重なる舌片(Hb″)とを一体に有する板材よりなる局部増強板(H″)が積層状態で結合され、前記リング部(Ha″)の内周面でも前記ブッシュ圧入部(P1)が構成されることを特徴とする、請求項2,3,5又は7に記載の車両用サスペンションアーム。
  10. 前記舌片(Hb″)に形成された貫通孔(100)の内面と、該舌片(Hb″)が重なる前記尻尾部(Hb,Hb′)との間を溶接して、その溶接により、前記局部補強板(H″)と、その局部補強板(H″)に対し積層状態にある前記補強板(H,H′)との結合がなされることを特徴とする、請求項又はに記載の車両用サスペンションアーム。
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