JP4485018B2 - 超音波感知器の多重反射影響除去方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波感知器多重反射影響除去方法及び装置に関し、特に、車高計測データを取得する超音波感知器からの車高計測データに対して多重反射の影響を除去して正確な車高計測データを取得できるよう構成したものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ループ式感知器および超音波式感知器から得られる情報(ループ式感知器で床面の高さ、超音波式感知器で車の高さ、ループ式感知器と超音波式感知器の組合せで車の長さを計測)をもとに演算処理し、最大6車線分について通過交通量を車種別(バス、大型貨物、小型貨物、乗用車の4車種)に分類したデータの取得と、占有率や速度などのデータを取得するようにした車両情報計測システムが知られている。
【0003】
そのうち、車種判別の重要な役割を果たす車高計測は、超音波式感知器によって行われており、従来は、超音波式感知器から得られるデータをそのまま、正しいデータとして情報処理して、それを都市計画等の統計データとして利用に供している。
【0004】
図8は、車高を計測する超音波感知器と他の感知器、例えばループ感知器とを組合せた車両情報計測装置の構成を示すブロック図である。図8において車両情報計測装置は、超音波感知器1と、ループ感知器2と、情報処理装置3とで構成されている。図8において、超音波感知器1は専ら車両4の車高を計測するために用いられている。ループ感知器2は床面の高さや、超音波感知器1と組合せて速度などの計測に用いられるものであるが、適宜、超音波感知器(車高を計測する超音波感知器を除く)に代替してもよい。また情報処理装置3はループ感知器2および超音波感知器1から得られる情報を演算処理して、所望の計測データを得るものであり、得られた計測データは統計処理のために計測データ収集上位系5に送信されるようになっている。なお、通常、超音波感知器1の感知領域(通常半径600mmの円形内)の車両側先端と、ループ感知器2の短辺の略中間との距離は4750mmに設定されており、この間隔を用いて車長や速度等の計測を行えるようにしている。
【0005】
上記の如き車高を計測する超音波感知器と他の感知器とを組合せた車両情報計測装置が速度別、車種別(バス、大型貨物、小型貨物、乗用車の4車種)に計測した数値を表1に示す。
【表1】
【0006】
ここにおいて、超音波感知器下通過所用時間は、上記したループ感知器2から超音波感知器1に到達する時間(単位:秒)を示したものであり、また、平均感知パルスカウント数は、超音波感知器1の感知領域(通常半径600mmの円形内)における感知パルスを計数した平均値を示すものであり、通常、超音波感知器1からは34ms毎に超音波信号パルスが発射され、それを超音波感知器1によって反射信号パルス(感知パルス)が計数されるようになっている。なお、図9においては、車種としては、乗用車、小型車(小型貨物車)、大型車(大型貨物車)及びバスの4車種であり、且つ車長については、乗用車は4.5m、小型車(小型貨物車)は5m、大型車(大型貨物車)は8.5m及びバスは12mに設定している。
【0007】
図9は、従来から行われている超音波感知器を使用した車高計測の原理およびこれに基づいて計測した車高の例を示すものである。図9(a)において超音波感知器1から路面に向かって計測車線iを含む6車線に対して同期的に超音波信号パルスを発射する。計測車線iには、車両が存在する場合と、車両が不存在の場合があり、それぞれ路面および車両から反射信号パルス(感知パルス)を計測し、その時間差をもとに車高を計測することができる。
【0008】
これを具体的に説明すると、計測車線iに車両が不存在の場合には、超音波ヘッドから路面までの距離Hi(既知の値)を往復する路面からの反射時間Tiは、
Ti=2Hi/C ……(1) 但し、Cは音速。
一方、計測車線iに車両が存在する場合には、車両からの反射時間tiは、
ti=2(Hi−hi)/C……(2) 但し、Cは音速、hiは計測すべき車高。
上記式(2)を変形することにより、計測すべき車高hiは、
hi=Hi−{(ti×C)/2}……(3)となる。
【0009】
つまり、計測車線iにおける車両からの反射時間tiが分れば、上記式(3)により、車高を求めることができる。この場合、従来は、超音波信号パルスを34ms毎に周期的に発射しており、一周期でも判定レベルにあれば、その値を車高値として記録するようになっており、超音波信号パルスの各周期毎に車高が計測されることになる。この様子を示したのが図9(b)である。
【0010】
図10は、従来から行われているループ式感知器2と超音波式感知器1を組合わせた車長計測の原理を示すものである。図8に示したように、超音波感知器1の感知領域(通常半径600mmの円形内)の車両側先端と、ループ感知器2の短辺の略中間との距離は4750mmに設定されており、この間隔を用いて車長を計測するものであり、図10においては車両Aと車両Bとが例示され、車両Aはループ式感知器2の出力と超音波式感知器1の出力が重なり合わないので、「短」と判定され、車両Bの方は重なる部分があるので、「長」と判定される。
【0011】
図11は、従来から行われているループ感知器を使用した床面高さ計測の原理を示すものである。図11は、大型バスと大型貨物車との床面高さ計測の示すもので、大型バスと大型貨物車とが道路に敷設されているループ感知器2を通過した際に生ずるインダクタンスの変化率を捉えて判定レベルに基づいて判定する。すなわち、図11に示した判定レベルより大きいインダクタンス変化を示す車両は床面が「低」を示す大型バスであり、また判定レベルよりも小さいインダクタンス変化を示す車両は床面が「高」を示す大型貨物車であると判定される。
【0012】
図12は以上に示した車高、車長、床面高さの計測に基づいて車種を分類するためのフローチャートを示すものである。すなわち、車高の閾値を2つ使用して、乗用車を区別し、これに車長を判別使用して小型貨物車を区別し、さらにこれに床面高さを組合わせることにより、バスと大型貨物車を区別するものである。
【0013】
なお図8に示したように、超音波感知器1の感知領域(通常半径600mmの円形内)の車両側先端と、ループ感知器2の短辺の略中間との距離は4750mmに設定されており、この間隔を用いて車両の速度を計測することができる。すなわち、車両のループ感知器2への進入から超音波感知器1への進入までの距離(LKm)と時間(t秒)によって速度(VKm/h)が求められる。つまり、車両のループ感知器2への進入によりループ感知器2から得られる検出信号と、超音波感知器1への進入により超音波感知器1から得られる検出信号との時間差をt(秒)とすると、速度Vは、
V(Km/h)=L(Km)×(3600/t)(hour)……(4)となる。
ここで、Lは上記したように4750mmで既知の値であり、それをKmに換算することによって、時間t(秒)が分れば上記した式(4)より速度(VKm/h)を求めることができる。
【0014】
図12に示すフローより明らかなように車種を分類するのには正確な車高計測が重要である。車両の車高計測は、車頭から車尾まで超音波信号パルスを超音波感知器1から発射してその反射信号パルスを同じく超音波感知器1で受信するようにしているので、車両が渋滞に巻き込まれている時や車両が低速度で走行しているときに異常な車高値を計測することがあった。その原因の一つは、車両の前後に設置されているバンパーの突起部からの反射を含めて超音波信号の多重反射など影響を受けていることが考えられる。
【0015】
この多重反射の影響を受けた車高計測の結果を図13に示すが、従来はたとえ不正確な車高値であっても判定レベルにあれば各周期における車高値として記録してしまうという問題点があった。また多重反射の影響は、車速を考慮しなけらばならいという観点が欠落していた。またさらに、バンパーなどの突起物からの反射を最低車高として誤認識してしまうという問題点もあった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、車両に複数回の超音波信号を送受信して車高を感知する超音波感知器と他の感知器とを組合せた車両情報計測装置において、超音波感知器の多重反射の影響を除去し、正確な車高を計測できるようにした超音波感知器多重反射影響除去方法及び装置を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の発明は、車高計測データを得るために車両に周期的に超音波パルス信号を送受信する超音波感知器と他の感知器とを組み合わせた車両情報計測装置において使用する多重反射影響除去方法であって、車高を計算するために前記超音波感知器から前記車高計測データを取り込む段階と、車両が前記2つの感知器を通過する時間に基づいて車両速度を計算する段階と、計算した車両速度が所定の時速より遅い場合に車種に応じて最大車高の連続したn(nは正の整数)の値を増減して車高計測データを除外する段階と、除外されなかった車高計測データに対して整形を施し整形済み車高計測データから最大車高を計算して車両の車高とする段階と、を含むことを特徴とする超音波感知器の多重反射影響除去方法としたもので、超音波感知器の多重反射の影響を除去して、正確な車高を計測することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図7を用いて説明する。
【0029】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る超音波感知器多重反射影響除去方法を説明するためのフローチャートである。図2はそれを実現するための機能ブロック図である。なお、車高計測データを取得する超音波感知器と他の感知器とを組合せた車両情報計測装置の構成については図8に示した従来構成のものを流用することにして、以下の説明では図1及び図2を用いて本発明の第1の実施形態を説明することにする。
【0030】
図1及び図2においてまず、超音波感知器から車高計測データを超音波計測データ取込手段21によって取り込む(ステップ11)。超音波計測データ取込手段21は、図8に示した情報処理装置3内に設けられており、図8に示した超音波感知器1の車高計測データを取り込むものである。次に、計測対象の車両速度vを計測対象車両速度計測手段22により計算する(ステップ12)。
【0031】
次にステップ13において計測対象車両速度vが5Km/h以下であるかを判定する。計測対象車両速度vが5Km/h以下であれば、計測した車両前後の7計測データが平均的に多重反射の影響を受けているものとして速度閾値毎の車高計測データ除外テーブルに基づく多重反射分計測データ除外手段23によって除外(カット)する(ステップ14)。その後はステップ20により通常の計測補正処理を施して除外(カット)後の整形計測データによる車高計算を車高計算手段24により行って終了する。
【0032】
また、ステップ13において計測対象車両速度vが5Km/h以下でなければ、次にステップ15において計測対象車両速度vが10Km/h以下であるかを判定する。計測対象車両速度vが10Km/h以下であれば、計測した車両前後の3計測データが平均して多重反射の影響を受けているものとして速度閾値毎の車高計測データ除外テーブルに基づく多重反射分計測データ除外手段23によって除外(カット)する(ステップ16)。その後はステップ20により通常の計測補正処理を施して除外(カット)後の整形計測データによる車高計算を車高計算手段24により行って終了する。
【0033】
また、ステップ15において計測対象車両速度vが10Km/h以下でなければ、次にステップ17において計測対象車両速度vが30Km/h以下であるかを判定する。計測対象車両速度vが30Km/h以下であれば、計測した車両前後の2計測データが平均して多重反射の影響を受けているものとして速度閾値毎の車高計算データ除外テーブルに基づく多重反射分計測データ除外手段23によって除外(カット)する(ステップ18)。その後はステップ20により通常の計測補正処理を施して除外(カット)後の整形計測データによる車高計算を車高計算手段24により行って終了する。
【0034】
また、ステップ17において計測対象車両速度vが30Km/h以下でなければ、ステップ19において計測した車両前後の1計測データが平均して多重反射の影響を受けているものとして速度閾値毎の車高計測データ除外テーブルに基づく多重反射分計測データ除外手段23によって除外(カット)する(ステップ19)。その後はステップ20により通常の計測補正処理を施して除外(カット)後の整形計測データによる車高計算を車高計算手段24により行って終了する。なお、通常の計測補正処理とは、従来から行われているもので、超音波パルス信号の補正処理を中心とするものである。また上記に示したように除外(カット)する計測データ数は、計測対象の車両速度に略反比例した計測データ分だけ除外(カット)するようにしていることが明らかであろう。
【0035】
このように、図1のフローチャートにおいてステップ20までの一連のステップを実施することによって、第1の実施の形態に係る超音波感知器多重反射の影響除去が実現されることになる。なお、上記した速度閾値は単なる例示であって、他の速度閾値であってもよく、その場合においても計測対象の車両速度に略反比例した車高計測データ分だけ車高計測データを除外(カット)するようにすれば良い。また車種に応じて車高計測データ数を増減するようにすれば、さらに正確な車高を計算することができる。
【0036】
そして最終的に、除外(カット)後の整形計測データによって車高計算手段24により車高を求めて、多重反射の影響を除去した車高を車両計測情報の上位系への送信手段25によって上位系にデータ送信する。なお、計測対象車両速度計算手段22、速度閾値毎の車高計測データ除外テーブルに基づく多重反射分計測データ除外手段23、除外(カット)後の整形計測データによる車高計算手段24、車両計測情報の上位系への送信手段25はそれぞれ図8に示した情報処理装置3内に設けられるものである。
【0037】
このように本発明の第1の実施形態は、車高計測データを得るために車両に周期的に超音波パルス信号を送受信する超音波感知器と他の感知器とを組合せた車両情報計測装置において、車高を計算するために前記超音波感知器から前記車高計測データを取り込む段階と、車両が前記2つの感知器を通過する時間に基づいて車両速度を計算する段階と、計測対象の車両速度に略反比例した車高計測データ分だけ車両前後の車高計測データを除外する段階と、除外されなかった車高計測データに対して通常の計測補正処理を施して車高を計算する段階を含むことを特徴とするものでる。
【0038】
(第2の実施の形態)
図3は本発明の第2の実施の形態に係る超音波感知器多重反射影響除去方法を説明するためのフローチャートである。図4はそれを実現するための機能ブロック図である。なお、車高計測データを取得する超音波感知器と他の感知器とを組合せた車両情報計測装置の構成については図8に示した従来構成のものを流用することにして、以下の説明では図3及び図4を用いて本発明の第2の実施形態を説明することにする。
【0039】
図3及び図4においてまず、超音波感知器から車高計測データを超音波計測データ取込手段41によって取り込む(ステップ31)。超音波計測データ取込手段41は、図8に示した情報処理装置3内に設けられており、図8に示した超音波感知器1の車高計測データを取り込むものである。次に、計測対象車両速度vを計測対象車両速度計測手段42により計算する(ステップ32)。
【0040】
次にステップ33において計測対象車両速度vが30Km/h以下であるかを判定する。計測対象車両速度vが30Km/h以下であれば、計算した車両の速度vKm/hに対応した多重反射の影響を持った最大車高の連続したn(nは正の整数)車高計測データを速度別車高計測データ除外テーブルに基づく多重反射分計測データ除外手段43によって除外する(ステップ34)。
【0041】
次いでステップ35において、除外した後の整形済み計測データから最大車高を計算して、計測対象車両の車高とする処理を、除外後の整形計測データによる車高計算手段44により行う。
【0042】
一方、ステップ33において、計測対象車両速度vが30Km/h以下でなければ、ステップ35に進み、ステップ35において、除外した後の整形済み計測データから最大車高を計算して計測対象車両の車高とする処理を、除外後の整形計測データによる車高計算手段44により行う。
【0043】
このように、図3のフローチャートにおいてステップ35までの一連のステップを実施することによって、第2の実施の形態に係る超音波感知器多重反射の影響除去が実現されることになる。なお、ステップ34における最大車高の連続したn(nは正の整数)車高計測データを除外する場合において、車種に応じてnの値を増減すると、より正確な車高値のデータを取り出すことができる。
【0044】
そして最終的に、除外後の整形計測データによる車高計算手段44により求めた多重反射の影響を除去した車高データを車両計測情報の上位系への送信手段45によって上位系にデータ送信する。なお、計測対象車両速度計算手段42、速度別車高計測データ除外テーブルに基づく多重反射分計測データ除外手段43、除外後の整形計測データによる車高計算手段44、車両計測情報の上位系への送信手段45はそれぞれ図8に示した情報処理装置3内に設けられるものである。
【0045】
このように本発明の第2の実施形態は、車高計測データを得るために車両に周期的に超音波パルス信号を送受信する超音波感知器と他の感知器とを組合せた車両情報計測装置において、車高を計算するために前記超音波感知器から前記車高計測データを取り込む段階と、車両が前記2つの感知器を通過する時間に基づいて車両速度を計算する段階と、計算した車両速度が所定の時速より遅い場合に該当する車両速度に対応して最大車高の連続したn(nは正の整数)車高計測データを除外する段階と、除外されなかった車高計測データに対して整形を施し整数済み車高計測データから最大車高を計算して車両の車高とする段階を含むことを特徴とする。
【0046】
(第3の実施の形態)
図5は本発明の第3の実施の形態に係る超音波感知器多重反射影響除去方法を説明するためのフローチャートである。図6はそれを実現するための機能ブロック図である。図7は車高値集計テーブルの構成例である。なお、車高計測データを取得する超音波感知器と他の感知器とを組合せた車両情報計測装置の構成については図8に示した従来構成のものを流用することにして、以下の説明では図5乃至図7を用いて本発明の第3の実施形態を説明することにする。
【0047】
図5乃至図7においてまず、超音波感知器から車高計測データを超音波計測データ取込手段61によって取り込む(ステップ51)。超音波計測データ取込手段61は、図8に示した情報処理装置3内に設けられており、図8に示した超音波感知器1の車高計測データを取り込むものである。次に、計測対象車両速度vを計測対象車両速度計測手段62により計算する(ステップ52)。
【0048】
次にステップ53において計測対象車両速度vが30Km/h以下であるかを判定する。計測対象車両速度vが30Km/h以下であれば、図7に示す車高値集計テーブルにn(n=1〜N)番目の車高計測データから求めた車高値を該当する刻みの位置の項に、車高値集計テーブル中の車高値刻みへのカウントアップ手段63によりカウントアップする。但し、nは正の整数である。
【0049】
次いでステップ55において、車高計測データは最終のN(Nは正の整数)番目のものであるかを判定する。最終のN番目のものでなければ、ステップ54に戻り、再びステップ54を実行する。
【0050】
最終のN番目のものであれば、ステップ56に進み、ステップ56において、計測データ数Nのx%(xは自然数で、xの値は、上記した4車種の平均としては10であるが、車種別にその値を決めることができる)分のカウントアップデータを車高の高い刻みの項から、車高値集計テーブルに基づく多重反射分計測データ除外手段64によって除外して、ステップ57に進む。
【0051】
一方、ステップ53において、計測対象車両速度vが30Km/h以下でなければ、ステップ57に進む。ステップ57においては、除外した後の整形済み計測データから最大車高を計算して計測対象車両の車高とする処理を、除外後の整形計測データによる車高計算手段65により行う。
【0052】
このように、図5のフローチャートにおいてステップ57までの一連のステップを実施することによって、第3の実施の形態に係る超音波感知器多重反射の影響除去が実現されることになる。なお、ステップ54においてN回継続した計測データのx%分のカウントアップデータを車高の高い刻みの項からカットする段階において、車種に応じてxの値を増減すると、より正確な車高値のデータを取り出すことができる。
【0053】
そして最終的に、除外後の整形計測データによる車高計算手段65により求めた多重反射の影響を除去した車高データを車両計測情報の上位系への送信手段66によって上位系にデータ送信する。なお、計測対象車両速度計算手段62、車高値集計テーブル中の車高値刻みへのカウントアップ手段63、車高値集計テーブルに基づく多重反射分計測データ除外手段64、除外後の整形計測データによる車高計算手段65、車両計測情報の上位系への送信手段66はそれぞれ図8に示した情報処理装置3内に設けられるものである。
【0054】
このように本発明の第3の実施形態は、車高計測データを得るために車両に周期的に超音波パルス信号を送受信する超音波感知器と他の感知器とを組合せた車両情報計測装置において、車高を計算するために前記超音波感知器から前記車高計測データを取り込む段階と、車両が前記2つの感知器を通過する時間に基づいて車両速度を計算する段階と、計算した車両速度が所定の時速より遅い場合に車高計測データから求めた車高値を車高値集計テーブル中の該当する車高値刻みへカウントアップする段階と、このカウントアップをN(Nは正の整数)回継続し、N回継続した計測データのx(xは正の自然数)%分のカウントアップデータを車種に応じて前記xの値を増減して車高の高い刻みの項から除外する段階と、除外した後の整形済み車高計測データから最大車高を計算して車両の車高とする段階を含むことを特徴とする。
【0055】
【発明の効果】
以上のように本発明の超音波感知器多重反射影響除去方法及び装置によれば、車両に複数回の超音波信号を送受信して車高を感知する超音波感知器と他の感知器とを組合せた車両情報計測装置において、超音波感知器の多重反射の影響を除去し、正確な車高を計測できるようになるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る超音波感知器多重反射影響除去方法を説明するためのフローチャート、
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る超音波感知器多重反射影響除去方法を実現するための機能ブロック図、
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る超音波感知器多重反射影響除去方法を説明するためのフローチャート、
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る超音波感知器多重反射影響除去方法を実現するための機能ブロック図、
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る超音波感知器多重反射影響除去方法を説明するためのフローチャート、
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る超音波感知器多重反射影響除去方法を実現するための機能ブロック図、
【図7】車高値集計テーブルの構成例、
【図8】車高計測データを取得する超音波感知器と他の感知器とを組合せた車両情報計測装置の構成を示すブロック図、
【図9】従来から行われている超音波感知器を使用した車高計測の原理およびこれに基づいて計測した車高の例、
【図10】従来から行われているループ式感知器と超音波式感知器を組合わせた車長計測の原理を示す図、
【図11】従来から行われているループ感知器を使用した床面高さ計測の原理を示す図、
【図12】車高、車長、床面高さの計測に基づいて車種を分類するためのフローチャート、
【図13】多重反射の影響を受けた車高計測の結果を示す図である。
【符号の説明】
1 超音波感知器
2 ループ感知器
3 情報処理装置
4 車両
5 計測データ収集上位系
21、41、61 超音波計測データ取込手段
22、42、62 計測対象車両速度計算手段
23、43、64 多重反射分計測データ除外手段
24、44、65 整形済み計測データによる車高計算手段
25、45、66 車両計測情報の上位系への送信手段
63 車高値集計テーブル中の車高値刻みへのカウントアップ手段
Claims (1)
- 車高計測データを得るために車両に周期的に超音波パルス信号を送受信する超音波感知器と他の感知器とを組み合わせた車両情報計測装置において使用する多重反射影響除去方法であって、車高を計算するために前記超音波感知器から前記車高計測データを取り込む段階と、車両が前記2つの感知器を通過する時間に基づいて車両速度を計算する段階と、計算した車両速度が所定の時速より遅い場合に車種に応じて最大車高の連続したn(nは正の整数)の値を増減して車高計測データを除外する段階と、除外されなかった車高計測データに対して整形を施し整形済み車高計測データから最大車高を計算して車両の車高とする段階と、を含むことを特徴とする超音波感知器の多重反射影響除去方法。
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