JP4484405B2 - プレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板 - Google Patents

プレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、プレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板に係り、特に、パソコンや携帯電話、テレビ等の電子機器や無線機器、電気機器に好適に採用され得て、内部で発生した電磁波の外部への放出、或いは外部からの電磁波の侵入を有利に防止し得る機能を高度に維持すると共に、プレス加工時において、塗膜割れや塗膜剥離等の発生が有利に防止され得て、極めて優れた成形性を実現するプレコートアルミニウム板に関するものである。
【0002】
【背景技術】
近年、携帯電話等の情報通信機器やその他の電子機器の普及に伴って、不要な電磁波が発生し、そのような不要な電磁波の反射・散乱に起因する、電気・電子機器の誤動作、例えば、心臓ペースメーカ等の医療機器の誤作動等の電磁波障害が深刻化すると共に、同時に、そのような電磁波による人体への悪影響が、社会的な問題となっている。
【0003】
このため、そのような電磁波障害の解決策として、現状では、電磁波を反射したり、吸収することによって電磁波を遮蔽することが可能な、電磁波シールド材や電磁波吸収材が、採用されてきているが、前者の反射による電磁波シールドにあっては、反射せしめられた電磁波による他の機器への悪影響が懸念されるところから、電磁波を反射せしめずに吸収して遮蔽する、後者の電磁波吸収材がより有効的である。
【0004】
一方、アルミニウム板は、従来より、絞り加工や曲げ加工等といったプレス加工によって、所望とする形状に成形されて、家電や、OA機器、自動車製品等の様々な分野において、広く利用されてきており、今日では、かかるアルミニウム製品においても、電磁波吸収機能を実現し得るものが、要求されるようになってきている。
【0005】
そして、そのような電磁波吸収機能を有するアルミニウム製品として、特開2000−133985号公報には、アルミニウム板(金属板)をプレス加工して、筐体状に成形した後、該筐体の外表面に対して、電磁波損失材料の微粒子を塗料溶剤に混入させた塗料を塗装(ポストコート)することによって、外表面に電磁波吸収層が形成せしめられたアルミニウム製品が提案され、かかる電磁波吸収層にて外部からの電磁波を遮蔽することが可能となっているのである。
【0006】
しかしながら、プレコート板の採用が進む昨今では、予め電磁波吸収性塗膜が形成せしめられたアルミニウム板が求められているのであるが、従来から公知の電磁波吸収性塗料を用いてアルミニウム板をプレコートして、充分な電磁波吸収特性を確保するには、何れも、mmオーダーの塗膜厚さが必要となり、柔軟性や屈曲性、延伸性等といった特性に劣り、プレス加工時において、塗膜がアルミニウム材の変形に追従し得ず、塗膜割れや塗膜剥離等が惹起されるといった問題を内在していた。このため、電磁波吸収機能を有するアルミニウム製品を得るには、現状では、アルミニウム材を所望の形状に成形した後に電磁波吸収性塗料を塗装するか、或いは、複数の塗装板を組み立てることによって作製するしかなかったのである。
【0007】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、不要な電磁波を有利に遮蔽し得る、電磁波吸収特性を充分高度に確保すると共に、プレス加工時において、塗膜割れや塗膜剥離等の発生が有利に防止され得て、極めて優れた成形性を実現するプレコートアルミニウム板を、提供することにある。
【0008】
【解決手段】
そして、本発明者らは、そのような課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下地処理の施されたアルミニウム板に、電磁波吸収物質を含有した有機樹脂系塗料からなる電磁波吸収層を、所定の塗膜厚さとなるように形成せしめることによって、プレス加工性に優れたプレコートアルミニウム板が得られることを見出したのである。
【0009】
従って、本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであって、その要旨とするところは、アルミニウム板の表面に、下地処理によって、第1層としての下地処理層を形成すると共に、該下地処理層の上に、電磁波吸収物質として、フェライト、パーマロイ、センダスト、及びチタン酸バリウムのうちの1種又は2種以上を含有せしめた有機樹脂系塗料を塗布して、硬化させることにより、200〜300μmの厚さの塗膜からなる電磁波吸収層を、第2層として形成せしめ、更に該第2層の上に、電磁波吸収物質は含有しない該第2層と同様な有機樹脂成分を含有する有機樹脂系塗料を塗布して、硬化させることにより、第3層としての保護層を形成せしめ、且つ該第3層の厚さを、前記第2層の厚さの10〜50%としたことを特徴とするプレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板にある。
【0010】
すなわち、このような本発明に従うプレコートアルミニウム板にあっては、第2層である電磁波吸収層によって、電磁波が有利に遮蔽され得るのであり、また、かかる電磁波吸収層が、下地処理層の上に設けられているところから、電磁波吸収層とアルミニウム板との密着性が効果的に向上せしめられ得ると共に、水や塩素化合物等の腐食性物質に起因する塗膜下腐食が抑制され、塗膜膨れや塗膜剥離等の問題の発生が有利に防止され得ているのである。また、かかる電磁波吸収層は、電磁波吸収物質が含有せしめられた有機樹脂系塗料から成り、その厚さが200〜300μmという、従来に比して極めて薄い厚さが採用されているところから、柔軟性や屈曲性、延伸性等の特性に優れ、以て、そのような塗膜が形成されたプレコートアルミニウム板に、プレス加工を施しても、塗膜割れ等の問題の発生が有利に防止され得て、極めて優れた成形性が発揮され得るのである。
【0011】
なお、この本発明に従うプレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板によれば、前記第2層の上に、電磁波吸収物質を含有しない有機樹脂系塗料を塗布して、硬化させることにより、第3層としての保護層、更に形成せしめられ、これによって、電磁波吸収層を有利に保護することが出来ると共に、プレス加工時における潤滑性、及び意匠性をより一層向上せしめることも可能となる。
【0012】
また、本発明に従うプレコートアルミニウム板の他の望ましい態様の一つによれば、前記第1層が、反応型クロメート層、塗布型クロメート層、反応型ノンクロメート層、又は塗布型ノンクロメート層であることが望ましい。このような下地処理層をアルミニウム板表面に形成せしめることによって、アルミニウム板と電磁波吸収層との密着性をより一層高めることが出来、また、腐食性物質がアルミニウム板の表面に浸透した場合に、塗膜下腐食の発生が抑制されて、塗膜膨れや塗膜剥離をより一層効果的に防ぐことが出来る。
【0013】
さらに、かかる本発明に従うプレコートアルミニウム板の別の望ましい態様の一つによれば、前記有機樹脂系塗料として、柔軟性や電磁波吸収物質との密着性、耐薬品性が良好である、ポリエステル樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、及びウレタン樹脂系塗料のうちの何れかが好適に採用され得る。
【0014】
また、本発明において、電磁波吸収物質としては、フェライト、パーマロイ、センダスト等の透磁率の高い磁性体、及びチタン酸バリウム等の誘電率の高い誘電体のうちの1種又は2種以上が、特に好適に採用され得るのである。
【0015】
さらに、本発明における別の好ましい態様の一つによれば、前記電磁波吸収物質の粒径は、同体積球換算において、5〜30μmであることが望ましく、これによって、より一層優れた電磁波吸収特性が発現され得ることとなる。
【0016】
また更に、上述せる如き電磁波吸収物質は、塗料樹脂の1重量部に対して、0.3〜50重量部の割合において、該有機樹脂系塗料に含有せしめられている構成が好適に採用される。
【0017】
加えて、本発明に従うプレコートアルミニウム板によれば、前記第3層の厚さが、前記第2層の厚さの10〜50%とされることとなる
【0018】
【発明の実施の形態】
ところで、本発明において、プレコートが施されるアルミニウム板としては、板状を呈するものであれば、従来から公知の各種の、アルミニウム若しくはアルミニウム合金からなるアルミニウム板又はアルミニウム合金板が広く包含され、その対象とすることが出来る。
【0019】
そして、そのようなアルミニウム板の表面に対して、先ず、常法に従って、所定の下地処理を施すことによって、第1層としての下地処理層が形成されることとなる。なお、そのような下地処理としては、従来から公知のものが適宜に採用され得るが、そのような下地処理の中でも、特に、クロム酸クロメートやリン酸クロメート等によるクロメート処理;クロム化合物以外のリン酸チタンやリン酸ジルコニウム、リン酸モリブデン、リン酸亜鉛等によるノンクロメート処理等の化学皮膜処理、所謂化成処理が、好適に採用され得るのである。そして、そのような下地処理によって形成せしめられた下地処理層(第1層)の存在によって、アルミニウム板と後述する電磁波吸収層(第2層)との密着性が効果的に向上せしめられると共に、優れた耐腐食性が実現され得て、水、塩素化合物等の腐食性物質がアルミニウム板の表面に浸透した際に惹起される塗膜下腐食が抑制され、塗膜膨れや塗膜剥離が有利に防止され得るのである。
【0020】
なお、上述せる如きクロメート処理やノンクロメート処理等の化成処理手法には、反応型及び塗布型が存するのであるが、本発明においては、何れの手法が採用されても、何等差支えない。
【0021】
ここにおいて、反応型のクロメート処理やノンクロメート処理は、一般に、浸漬塗布(どぶ漬け)又はスプレー法(スプレー吹き付け)によって実施される手法であって、アルミニウム板表面に化学反応により化成皮膜が形成されるものである。具体的には、反応型クロメート処理の場合には、CrPO4 やCrO3 等のクロム化合物がアルミニウム板表面に生成され、また、反応型ノンクロメート処理の場合には、酸化ジルコニウム、酸化チタン等のクロム化合物以外の化合物が、アルミニウム板表面に生成せしめられる。
【0022】
一方、塗布型のクロメート処理やノンクロメート処理は、有機樹脂系塗料に対して、所定の化合物を予め添加し、かかる有機樹脂系塗料に、アルミニウム板を浸漬塗布(どぶ漬け)、スプレー法(スプレー吹き付け)、或いはロールコート法により塗布せしめて、アルミニウム板表面に皮膜を形成せしめる手法であって、上記した所定の化合物として、通常、クロメート処理の場合には、CrPO4 、CrO3 等のクロム化合物が、また、ノンクロメート層の場合には、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の化合物が、有機樹脂系塗料に添加される。
【0023】
そして、本発明においては、上述せる如き下地処理によって形成せしめられた下地処理層(第1層)の上に、電磁波吸収特性を有する電磁波吸収層(第2層)が形成されることとなる。なお、かかる電磁波吸収層は、電磁波吸収物質が含有せしめられた有機樹脂系塗料を、従来から公知の手法にて塗布し、硬化せしめて形成された塗膜によって、構成されることとなる。
【0024】
ここにおいて、電磁波吸収層を形成する有機樹脂系塗料としては、従来から公知のものが採用され得るのであるが、硬化後において、優れた柔軟性を有すると共に、電磁波吸収物質との密着性が良好で、且つ耐薬品性に優れているものが望ましく、例えば、塗料樹脂(有機樹脂)の主たる成分が、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、或いはウレタン樹脂である、ポリエステル樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、或いはウレタン樹脂系塗料を例示することが出来、これらのうちの何れかを適宜に選択して用いる構成が、好適に採用され得るのである。
【0025】
また、そのような有機樹脂系塗料に添加、含有せしめられる電磁波吸収物質としては、磁性損失により電磁波を減衰せしめる効果を有する、フェライト、パーマロイ、センダスト等の透磁率の高い磁性体や、誘電損失により電磁波を減衰せしめる効果を有する、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸ビスマス、酸化ジルコニウム等の、誘電率の高い誘電体であれば、従来から公知のものが採用され得るのであるが、本発明においては、その中でも、特に高い透磁率乃至は誘電率を有する、フェライト、パーマロイ、センダスト、又はチタン酸バリウムが好適に採用され得、遮蔽すべき電磁波に応じて、単独で、又はその2種以上が組み合わされて、有機樹脂系塗料に添加、含有されることとなる。
【0026】
なお、かかる電磁波吸収物質の添加割合は、特に制限されるものではないが、塗料樹脂の1重量部に対して、0.3〜50重量部となる割合が、望ましい。けだし、かかる添加割合が、過小である場合には、電磁波吸収物質による充分な電磁波吸収特性が得られないからであり、逆に、過大である場合には、塗膜(電磁波吸収層)の柔軟性や屈曲性、延伸性等の特性が低下せしめられて、そのような塗膜(電磁波吸収層)が形成されたプレコートアルミニウム板を、プレス加工する際に、塗膜割れが発生したり、電磁波吸収物質が離脱する等といった問題が惹起されるからである。
【0027】
また、第2層を形成する上記有機樹脂系塗料には、上記した電磁波の遮蔽効果をより一層高めるべく、導電性を有するカーボンブラックを、更に必要に応じて、添加、含有せしめることも可能である。
【0028】
而して、上述の如くして、電磁波吸収物質が添加、含有せしめられた有機樹脂系塗料は、アルミニウム板表面の下地処理層の上に、ロールコート法、バーコート法、浸漬塗布、スプレー法等の従来から公知の各種の手法を適宜に採用することによって、塗布され、次いで、硬化せしめられる。これによって、アルミニウム板の所望とする箇所に、例えば、片側の全面、両側の全面等に、電磁波吸収機能を有する第2層としての電磁波吸収層が形成され、本発明に従うプレコートアルミニウム板が得られることとなるのである。なお、ここにおいて、かかる電磁波吸収層を形成せしめる際の硬化条件(焼付け条件)にあっては、有機樹脂系塗料等に応じて、適宜に選択されることとなる。
【0029】
ところで、本発明に従うプレコートアルミニウム板にあっては、優れたプレス加工性を実現すべく、上述の如くして設けられた電磁波吸収層の厚さ、換言すれば、塗膜厚さが、200〜300μmである必要がある。けだし、かかる厚さが、薄くなると、塗膜(電磁波吸収層)に存在する電磁波吸収物質が少なくなって、充分な電磁波吸収特性が得られなくなる恐れを生じるからであり、また、300μmを超える場合には、塗膜の柔軟性や屈曲性、延伸性等の特性が低下せしめられて、そのような塗膜が形成されたプレコートアルミニウム板を、プレス加工する際に、塗膜割れ等の問題が惹起されるからである。なお、所望とする塗膜厚さが、1回の塗布・硬化作業によって達成され得ない場合には、塗布・硬化作業を複数回実施して、所望とする塗膜厚さの電磁波吸収層を得るようにすれば良い。
【0030】
尤も、上述せる如き塗膜厚さを有利に実現するためには、電磁波吸収物質の粒径が、同体積の球に換算した際において、30μm以下、好ましくは5〜30μmであることが、望ましく、このような粒径を採用することによって、電磁波吸収特性を高度に確保することが出来るのである。なお、かかる同体積球換算における電磁波吸収物質の粒径が過大である場合には、電磁波吸収物質によって、塗膜表面が粗くなり、外観不良が惹起されるだけでなく、有機樹脂系塗料中の有機樹脂との接触面積が小さくなり過ぎて、電磁波吸収物質と有機樹脂との密着性が低下し、電磁波吸収物質が離脱し易くなる傾向がある。また一方、粒径が過小(5μm未満)である場合には、そのような粒径の電磁波吸収物質を製造することが、技術的に困難であるところから、製造コストが高くなり過ぎて、実用性を欠くこととなる。
【0031】
かくして、本発明に従うプレコートアルミニウム板にあっては、形成された電磁波吸収層によって、電磁波が有利に吸収され、充分高度な電磁波吸収特性が達成され得るのである。より具体的には、電磁波吸収層に侵入した電磁波が、電磁波吸収層内に存在する電磁波吸収物質によって、熱に変換されることによって減衰せしめられて、遮蔽されるのである。しかも、そのような電磁波吸収層は、柔軟性や屈曲性、延伸性等の特性にも優れるところから、プレス加工を施しても、塗膜割れ等の問題の発生が有利に防止され得て、極めて優れた成形性が実現され得るのである。
【0032】
さらに、本発明に従うプレコートアルミニウム板にあっては、上記した第2層の電磁波吸収層を保護する目的で、該第2層の上に、更に、第3層としての保護層を設ける構成が採用され、かかる第3層によって、潤滑性も向上せしめられることとなる。なお、そのような保護層を設けるに際しては、第2層との密着性を考慮して、有機樹脂系塗料を選択することが望ましく、そのような有機樹脂塗料として、ポリエステル樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、或いはウレタン樹脂系塗料等の従来から公知の有機樹脂系塗料が例示され得るのであるが、その中でも、特に、第2層と同様な有機樹脂成分を有する有機樹脂系塗料を使用することが望ましく、これによって、第2層との密着性が極めて良好となる。但し、第3層を形成する有機樹脂系塗料には、前述せる如き電磁波吸収物質は、何等含有されないことは、勿論、言うまでもないところである。
【0033】
而して、電磁波吸収物質を含有しない有機樹脂系塗料を、第2層と同様にして、塗布して、硬化せしめることによって、保護層が形成されるのである。なお、そのようにして形成された保護層は、その厚さが、前記した第2層の厚さの10〜50%となるように設けられていることが望ましく、薄過ぎる場合には、電磁波吸収物質の脱落を防止する等といった保護効果が得られない。また、厚過ぎても、保護効果の更なる向上は得られず、コストアップを招来することとなる。
【0034】
また、上記した保護層(第3層)に、色調をもたせる等して、意匠性を向上させることも可能であり、更には、第3層を形成する有機樹脂系塗料に、インナーワックス等の従来から公知の潤滑剤を添加することによって、プレコートアルミニウム板の潤滑性をより一層向上せしめることも可能である。
【0035】
そして、上述せるようにして作製された、本発明に従うプレコートアルミニウム板は、プレス加工によって成形され、パソコンや携帯電話、テレビ等の電子機器や無線機器、電気機器等に有利に用いられることとなるのであり、そして、機器内部で発生した電磁波による誤動作の発生や、電磁波の外部への放出、或いは外部からの電磁波の侵入を有利に防止し得るのである。
【0036】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を含む幾つかの実験例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実験例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
【0037】
先ず、供試材として、プレス成形用に一般的に使用されている、板厚が0.8mmのアルミニウム板(A5182−H36)を、準備した。
【0038】
そして、上記で準備されたアルミニウム板のうち、下記表1における実験例14に係るアルミニウム板を除く、アルミニウム板の表面に対して、下記表1に示されるように、下記表2に示されるa〜eのうちの何れかの下地処理を施した。なお、かかるa〜eの下地処理のうち、d,eの下地処理が施されるアルミニウム板については、予め脱脂処理を行なった後、バーコート法にて下地処理を行なう一方、a〜cの下地処理が施されるアルミニウム板については、下地処理によって脱脂効果が得られるため、そのまま、どぶ漬け法にて下地処理を実施し、何れも、約100℃の雰囲気中で乾燥せしめることによって、第1層としての下地処理層を形成させた。
【0039】
【表1】
Figure 0004484405
【0040】
【表2】
Figure 0004484405
【0041】
一方、下記表3に示される如きプレコート用の加熱硬化型の有機樹脂系塗料に、下記表4に示される如き電磁波吸収物質を、上記表1に示される混合比(重量比)となるように添加し、攪拌棒で約5分間、混合することによって、電磁波吸収物質を有機樹脂系塗料中に均一に含有せしめた。なお、下記表3に示される有機樹脂系塗料は、何れも、塗料樹脂を30重量%程度の割合において含有するものであり、また、使用した電磁波吸収物質の粒径は、同体積の球に換算されて、上記表1に併せて示されている。
【0042】
【表3】
Figure 0004484405
【0043】
【表4】
Figure 0004484405
【0044】
そして、上記で準備された、電磁波吸収物質含有有機樹脂系塗料の所定量を、下地処理の施された実験例1〜16及び、下地処理の施されていない実験例14のアルミニウム板に、バーコーターを用いて塗布した後、アルミニウム表面の温度が230℃になるように、240℃雰囲気のオーブン内で、2分間、加熱することにより硬化させて、第2層としての電磁波吸収層を形成せしめて、実験例1〜16に係るプレコートアルミニウム板を作製した。なお、形成された塗膜(電磁波吸収層)の厚さは、上記表1に示されている。
【0045】
また、上述の如くして作製されたプレコートアルミニウム板のうち、実験例7,8,12及び13に係るプレコートアルミニウム板については、更に、下記表5に示されるプレコート用の加熱硬化型有機樹脂系塗料を、バーコーターを用いて塗布した後、アルミニウム表面の温度が230℃になるように、240℃雰囲気のオーブン内で、2分間、加熱することにより硬化させて、第3層としての保護層を形成せしめ、その塗膜(保護層)の厚さを、上記表1に示した。なお、下記表5に示される有機樹脂系塗料のうち、記号2のエポキシ樹脂系塗料としては、予め、潤滑剤が含有せしめられた、市販の潤滑塗料を用いた。
【0046】
【表5】
Figure 0004484405
【0047】
そして、上述の如くして作製された実験例1〜16のプレコートアルミニウム板を用いて、下記の様に、電磁波吸収特性、プレス成形性(プレス加工性)、塗膜密着性、電磁波吸収物質の離脱、潤滑性及び光沢度を、それぞれ、3以上を合格レベルとして、5段階にて評価した。
【0048】
−電磁波吸収特性−
簡易型電磁波吸収測定用ボックスを用い、100MHzの電磁波を、実験例1〜16のプレコートアルミニウム板に当て、反射した電磁波の電界及び磁界強度を測定し、無塗装のアルミニウム板の電界及び磁界強度との比から、それぞれ、減衰量を求め、電界と磁界の合計減衰量の和にて評価を行なった。なお、かかる評価は、次のような評価基準にて行ない、得られた結果を、下記表6に示した。[評価基準]
評価5:15dB以上、評価4:10dB以上15dB未満、評価3:5dB以上10dB未満、評価2:1dB以上5dB未満、評価1: 1dB未満
【0049】
−プレス成形性−
図1に示されるように、実験例1〜16のプレコートアルミニウム板(2)に対して、それぞれ、曲げ加工を繰り返し施して、曲げ加工部の塗膜割れが消滅する曲げ回数で評価した。なお、かかる評価は、次のような評価基準にて行ない、得られた結果を、下記表6に示した。
[評価基準]
評価5:1回、評価4:2回、評価3:3回、評価2:4回、評価1:5回以上
【0050】
−塗膜密着性−
実験例1〜16のプレコートアルミニウム板を、それぞれ、沸騰水に2時間浸漬せしめた後、碁盤目テープ剥離試験を行い、碁盤目総数100個中の塗膜の残存数で、塗膜密着性を評価した。なお、かかる評価は、次のような評価基準にて行ない、得られた結果を、下記表6に示した。
[評価基準]
評価5:100個、評価4:90個以上100個未満、評価3:80個以上90個未満、評価2:60個以上80個未満、評価1:60個未満
【0051】
−電磁波吸収物質の離脱−
バウデン試験機を用い、実験例1〜16のプレコートアルミニウム板に対して、鋼球(直径4mm)を、荷重:500g、摺動速度:4mm/分、摺動回数:200回の条件にて、摺動させて、離脱した電磁波吸収物質の量から、評価を行なった。なお、かかる評価は、次のような評価基準にて行ない、得られた結果を、下記表6に示した。
[評価基準]
評価5:0.1mg未満、評価4:0.1mg以上0.2mg未満、評価3:0.2mg以上0.3mg未満、評価2:0.3mg以上0.4mg未満、評価1:0.4mg以上
【0052】
−潤滑性−
バウデン試験機を用い、実験例1〜16のプレコートアルミニウム板に対して、鋼球(直径4mm)を、荷重:500g、摺動速度:4mm/分、摺動回数:200回の条件にて、摺動させた後の摩擦係数を求め、かかる摩擦係数から評価を行なった。なお、かかる評価は、次のような評価基準にて行ない、得られた結果を、下記表6に示した。
[評価基準]
評価5:0.05未満、評価4:0.05以上1.0未満、評価3:1.0以上2.0未満、評価2:2.0以上3.0未満、評価1:3.0以上
【0053】
−光沢度−
光沢度計を用い、実験例1〜16のプレコートアルミニウム板に対して、入射角:60°にて、光束を入射し、得られた60°正反射率から、評価を行なった。なお、かかる評価は、次のような評価基準にて行ない、得られた結果を、下記表6に示した。
[評価基準]
評価5:40%超、評価4:5%〜40%、評価3:0.5%〜5%、評価2:0.1%〜0.5%、評価1:0.1%未満
【0054】
【表6】
Figure 0004484405
【0055】
かかる表6の結果から明らかなように、実験例1〜8に係るプレコートアルミニウム板にあっては、電磁波吸収特性、プレス成形性、塗膜密着性、電磁波吸収物質の離脱、潤滑性及び光沢度が、何れも、評価基準:3以上を満足していることが認められるのである。
【0056】
また、実験例9〜13に係るプレコートアルミニウム板にあっては、電磁波吸収特性、プレス成形性及び塗膜密着性が充分に確保されている。しかしながら、実験例9にあっては、電磁波吸収物質の粒径が50μmであるために、かかる電磁波吸収物質の離脱が多く、潤滑性が低下すると共に、光沢度も低いものとなった。また、実験例10及び実験例11に係るプレコートアルミニウム板にあっては、電磁波吸収物質の混合割合が大きいために、電磁波吸収物質の離脱が多くなっている。更に、実験例12に係るプレコートアルミニウム板にあっては、第3層の塗膜厚さが小さいために、その効果が現れず、粒径が50μmである電磁波吸収物質の離脱を防止し得ず、光沢度も低いものとなった。一方、実験例13では、第3層によって、電磁波吸収物質の離脱が有利に防止され得ると共に、潤滑性および光沢度が向上したのであるが、第3層の塗膜厚さが必要以上に大きなために、他のものに比して、かなりのコストアップとなった。
【0057】
これに対して、第1層の下地処理層が形成されていない、実験例14に係るプレコートアルミニウム板にあっては、塗膜密着性が不充分であることが認められるのである。また、第2層の塗膜厚さが5μm未満である、実験例15に係るプレコートアルミニウム板にあっては、充分な電磁波吸収特性が確保され得ず、逆に、第2層の塗膜厚さが300μmを超える実験例16にあっては、充分なプレス成形性が得られていないと共に、電磁波吸収物質の離脱が多くなっていることが分かる。
【0058】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に従うプレコートアルミニウム板は、アルミニウム板表面に第1層としての下地処理層が設けられ、かかる下地処理層の上に、第2層としての電磁波吸収層が、所定の厚さとなるように設けられているところから、電磁波吸収特性が充分高度に確保されて、不要な電磁波が有利に遮蔽され得ると共に、プレス加工時において、塗膜割れや塗膜剥離等の発生が有利に防止され得て、極めて優れた成形性が実現され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のプレス成形性評価において採用された曲げ加工の説明図である。
【符号の説明】
2 プレコートアルミニウム板

Claims (6)

  1. アルミニウム板の表面に、下地処理によって、第1層としての下地処理層を形成すると共に、該下地処理層の上に、電磁波吸収物質として、フェライト、パーマロイ、センダスト、及びチタン酸バリウムのうちの1種又は2種以上を含有せしめた有機樹脂系塗料を塗布して、硬化させることにより、200〜300μmの厚さの塗膜からなる電磁波吸収層を、第2層として形成せしめ、更に該第2層の上に、電磁波吸収物質は含有しない該第2層と同様な有機樹脂成分を含有する有機樹脂系塗料を塗布して、硬化させることにより、第3層としての保護層を形成せしめ、且つ該第3層の厚さを、前記第2層の厚さの10〜50%としたことを特徴とするプレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板。
  2. 前記第3層に潤滑剤が含有せしめられて、潤滑性が付与されていることを特徴とする請求項1に記載のプレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板。
  3. 前記第1層が、反応型クロメート層、塗布型クロメート層、反応型ノンクロメート層、又は塗布型ノンクロメート層である請求項1又は請求項2に記載のプレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板。
  4. 前記有機樹脂系塗料が、ポリエステル樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料、及びウレタン樹脂系塗料のうちの何れかである請求項1乃至請求項3の何れかに記載のプレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板。
  5. 前記電磁波吸収物質の粒径が、同体積球換算において、5〜30μmである請求項1乃至請求項の何れかに記載のプレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板。
  6. 前記電磁波吸収物質が、塗料樹脂の1重量部に対して、0.3〜50重量部の割合において、該有機樹脂系塗料に含有せしめられている請求項1乃至請求項の何れかに記載のプレス加工性に優れた電磁波吸収性プレコートアルミニウム板。
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