JP4483634B2 - ナット回り止め構造 - Google Patents
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Description
おねじ部と、該おねじ部に形成され、径方向に貫通する貫通孔を有す軸と、
前記軸に螺合し、上面から上方に突出した頭部の外周に被係合部が形成されたナットと、
前記軸に貫通し、前記ナットの前記頭部のみを覆って前記被係合部に係合する係合部が下部に形成される一方、ピンが挿通する挿通部が上部に形成されたキャップと、
ピンを備え、
前記キャップを回転させることで、前記ナットに対して前記キャップの位置を調整して、前記キャップの挿通部と前記軸の貫通孔とを一致させ、前記ピンを前記挿通部及び前記貫通孔に挿通させて、前記ナットと前記軸との相対的な回転を防止するようにした
ことを特徴とする。
尚、ピン9は挿通後抜け落ちないよう、割ピン等を用いてもよい。
尚、ここでは凸部14と凹部15は、それぞれナット凸部12とナット凹部13に対応して同数としたが、ナットとキャップとの相対的な回転を規制することができれば、図3(a)または図3(b)に示すように、キャップ21に形成される凸部22と凹部23、または、ナット24に形成されるナット凸部25とナット凹部26の数のどちらかを少なくしてもよい。
図4に示すように、ナット回り止め構造20では、ナット6に対してキャップ11の溝部17が5°毎に所定の角度を取ることが分かる。すなわち、ナット6に対してキャップ11の溝部17を5°毎に調整することができることが分かる。
実施例1におけるナット回り止め構造20において、係合組み合わせ個数である9と溝部17の数量である8と貫通孔2の開口数である2との最小公倍数である72で360を割ると5となり、貫通孔2と溝部17とを一致させるためにナット6を回転させる最大調整角度は5°(±2.5°)となる。つまり、ナット6にキャップ11を取り付けたときに、貫通孔2に対して最も近いキャップ11の溝部17が2.5°以上ずれているとき、キャップ11を時計回り又は反時計回りにずらしていけば(係合組み合わせをかえれば)、5°毎に貫通孔2とキャップ11の溝部17とが近づいていき適した位置を早く見つけ出せることを示す。
本発明の第2の実施例に係るナット回り止め構造において、係合組み合わせ個数である9と溝部の数量である10と貫通孔の開口数である2との最小公倍数である90で360を割ると4となり、貫通孔と溝部とを一致させるためにナットを回転させる最大調整角度は4°(±2.0°)となる。つまり、ナットにキャップを取り付けたときに、貫通孔に対して最も近いキャップの溝部が2°以上ずれているとき、キャップを時計回り又は反時計回りにずらしていけば(係合組み合わせをかえれば)、4°毎に貫通孔とキャップの溝部とが近づいていき適した位置を早く見つけ出せることを示す。
本発明の第3の実施例に係るナット回り止め構造において、係合組み合わせ個数である7と溝部の数量である8と貫通孔の開口数である2との最小公倍数である56で360を割ると約6.4となり、貫通孔と溝部とを一致させるためにナットを回転させる最大調整角度は約6.4°(±3.2°)となる。つまり、ナットにキャップを取り付けたときに、貫通孔に対して最も近いキャップの溝部が約3.2°以上ずれているとき、キャップを時計回り又は反時計回りにずらしていけば(係合組み合わせをかえれば)、約6.4°毎に貫通孔とキャップの溝部とが近づいていき適した位置を早く見つけ出せることを示す。
本発明の第4の実施例に係るナット回り止め構造において、組み合わせ個数である7と溝部の数量である10と貫通孔の開口数である2との最小公倍数である70で360を割ると約5.1となり、貫通孔と溝部とを一致させるためにナットを回転させる最大調整角度は約5.1°(±2.6°)となる。つまり、ナットにキャップを取り付けたときに、貫通孔に対して最も近いキャップの溝部が2.6°以上ずれているとき、キャップを時計回り又は反時計回りにずらしていけば(係合組み合わせをかえれば)、約5.1°毎に貫通孔とキャップの溝部とが近づいていき適した位置を早く見つけ出せることを示す。
本発明の第5の実施例に係るナット回り止め構造において、係合組み合わせ個数である11と溝部の数量である10と貫通孔の開口数である2との最小公倍数である110で360を割ると約3.2となり、貫通孔と溝部とを一致させるためにナットを回転させる最大調整角度は約3.2°(±1.6°)となる。つまり、ナットにキャップを取り付けたときに、貫通孔に対して最も近いキャップの溝部が1.6°以上ずれているとき、キャップを時計回り又は反時計回りにずらしていけば(係合組み合わせをかえれば)、約3.2°毎に貫通孔とキャップの溝部とが近づいていき適した位置を早く見つけ出せることを示す。
以下に、比較例1のナット回り止め構造について、説明する。比較例1のナット回り止め構造は、上述した第1の実施例に係るナット回り止め構造における係合組み合わせ個数、キャップの溝部の数量を変えたものである。比較例1のナット回り止め構造は、上記第1の実施例に係るナット回り止め構造と同じ構成を有するので、その説明を省略する。
また、比較例1のナット回り止め構造と実施例1,3に係るナット回り止め構造を比較すると、比較例1ではナットを回す調整量が9°(±4.5°)となるのに対して、実施例1ではナットを回す調整量が5°(±2.5°)となり、実施例3ではナットを回す調整量が約6.4°(±3.2°)となっており、実施例1,3におけるナット凸部の数に比べて、比較例1におけるナット凸部の数を多くしたりして係合組み合わせ個数を多くしても、そのナットを回す調整量が小さくならないことが分かる。
尚、上述した実施例では、キャップに形成された挿通部を溝部としたが、溝のかわりに、ピンを挿通する孔を設けてもよい。
3 軸
5 被係合部
6 ナット
8 係合部
9 ピン
10 挿通部
11 キャップ
20 ナット回り止め構造
Claims (4)
- おねじ部と、該おねじ部に形成され、径方向に貫通する貫通孔を有す軸と、
前記軸に螺合し、上面から上方に突出した頭部の外周に被係合部が形成されたナットと、
前記軸に貫通し、前記ナットの前記頭部のみを覆って前記被係合部に係合する係合部が下部に形成される一方、ピンが挿通する挿通部が上部に形成されたキャップと、
ピンを備え、
前記キャップを回転させることで、前記ナットに対して前記キャップの位置を調整して、前記キャップの挿通部と前記軸の貫通孔とを一致させ、前記ピンを前記挿通部及び前記貫通孔に挿通させて、前記ナットと前記軸との相対的な回転を防止するようにした
ことを特徴とするナット回り止め構造。 - 請求項1に記載されたナット回り止め構造であって、
360を、前記係合部と前記被係合部の周方向における係合組み合わせ個数と前記挿通部の数量と前記貫通孔の開口数との最小公倍数で割った数値が30未満である
ことを特徴とするナット回り止め構造。 - 請求項2に記載されたナット回り止め構造であって、
360を、前記係合部と前記被係合部の周方向における係合組み合わせ個数と前記挿通部の数量と前記貫通孔の開口数との最小公倍数で割った数値が10以下である
ことを特徴とするナット回り止め構造。 - 請求項1乃至請求項3の何れかに記載されたナット回り止め構造であって、
前記係合部と前記被係合部の周方向における係合組み合わせ個数を7または9とし、前記挿通部の数量を8または10とすると共に、前記貫通孔の開口数を2または4とする
ことを特徴とするナット回り止め構造。
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