JP4482486B2 - 半導体スターカプラ型光合流分岐回路及び半導体アレイ回折格子 - Google Patents

半導体スターカプラ型光合流分岐回路及び半導体アレイ回折格子 Download PDF

Info

Publication number
JP4482486B2
JP4482486B2 JP2005146417A JP2005146417A JP4482486B2 JP 4482486 B2 JP4482486 B2 JP 4482486B2 JP 2005146417 A JP2005146417 A JP 2005146417A JP 2005146417 A JP2005146417 A JP 2005146417A JP 4482486 B2 JP4482486 B2 JP 4482486B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveguide
dimensional
optical
semiconductor
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005146417A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006323137A (ja
Inventor
泰夫 柴田
順裕 菊池
博正 田野辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2005146417A priority Critical patent/JP4482486B2/ja
Publication of JP2006323137A publication Critical patent/JP2006323137A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4482486B2 publication Critical patent/JP4482486B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明は、光集積回路に用いる半導体スターカプラ型光合流分岐回路及び半導体アレイ回折格子に関する。
光集積回路を実現するためには作製が容易で低損失な光合流分岐回路を実現する必要がある。近年、作製が容易で低損失な光合流分岐回路の構造としてスター型カプラが提案されている(特許文献1の図7、非特許文献1を参照)。
ここで、図7に、従来の光合流分岐回路、いわゆるスターカプラの構造の一例を示す。この図に示すように、光合流分岐回路700は、1本の入力導波路701と、6本の出力導波路703a〜703fと、入力導波路701と出力導波路703との間に形成された2次元伝搬領域702とを有しており、1入力6出力の半導体光合流分岐回路である。
この光合流分岐回路700の動作原理は、簡単に以下の通りである。入力導波路701から十分に幅の広い2次元伝搬領域702に入射した光信号は、2次元伝搬領域702内に拡散しながら伝搬する。このときの広がり角θは、2次元伝搬領域702への入射時のスポットサイズ、言い換えると、入力導波路701の導波モードのスポットサイズw0により以下の様に表される。
θ = tan-1(λ/n/π/w0) (1)
ここで、λは入射光の真空中における波長であり、nは媒質の屈折率である。いま、入射光が2次元伝搬領域702を距離zだけ伝搬したとすると、そのときのビーム(入射光)の広がりは(1)式より
w(z) = 2z・tanθ = 2・z・λ/n/π/w0 (2)
となる。
入射電界がガウス形状をしていたとすると、光信号はガウス形状を保ちつつ広がっていき、このw(z)は距離zだけ伝搬したときのガウスビームのスポットサイズを示していることになる。領域702が2次元伝搬領域として作用するためには、入射光が2次元伝搬領域において、導波路の側壁を感じない程度に、あるいは横方向の閉じ込めを感じない程度に2次元伝搬領域の幅が広いことが必要であるため、入射端から距離zのときにその幅が(2)式で表されるw(z)よりも十分に広いことが要求される。
ここで、2次元伝搬領域702の長さがLであるとすると、2次元伝搬領域702の終端におけるビームの広がりは(2)式より2L・λ/n/π/w0となる。そのため、2次元伝搬領域702の中心から±L・λ/n/π/w0の範囲に出力導波路703を配置すれば、入力信号は6本の出力導波路703a〜703fに分配され、分岐回路として動作する。このように2次元伝搬領域702を介して1度にスター状に複数本の導波路に分岐することができることから、本構成の光合流分岐回路はスターカプラと呼ばれている。逆に、出力導波路703a〜703fの何れかから光信号が入射した場合は、前記6分岐動作の逆過程の動作となり、光線逆行の定理により入射光が入力導波路701に結合し、6入力1出力のカプラとして動作する。
図8に示すように、入力導波路701は、下部クラッドを構成するInP基板801と、InP基板801の上部に形成されたInGaAsPコア層802と、InGaAsPコア層802の上部に形成されたInP上部クラッド803とを有する。このような構造を有する光合流分岐回路700は、導波路の横方向の光閉じ込めは導波路のコア802およびクラッド801,803を構成する媒質と空気の屈折率差により行われているため、フォトマスク両側壁を導波路のコア802よりも深くエッチングするだけで作製することが可能で、方向性結合器のようなエッチング深さの厳密な制御が必要ないため光集積回路に最適であった。
一方、従来の4×4の半導体アレイ回折格子の一例を図10に示す。この図に示すように、半導体アレイ回折格子1000は、4本の入力導波路1001a〜1001dと、これら入力導波路1001a〜1001dに接続された2次元伝搬領域1002と、2次元伝搬領域1002に接続された7本の遅延導波路アレイ1003と、これら遅延導波路アレイ1003に接続された2次元伝搬領域1004と、この2次元伝搬領域1004に接続された4本の出力導波路1005a〜1005dとを有する。ここで、符号1006および符号1007の部分は、4入力7出力および7入力4出力のスターカプラ型光合流分岐回路となっている。
特開平05−241033号公報(図7を参照) D.E.Leaird, A.M.Weiner, T.Saida, A.Sugita, K.Okamoto,「Temporal Response of an Excitation Engineered 1x16 Splitter」, Lasers and Electro-Optics Society, 2003.LEOS 2003.The 16th Annual Meeting of the IEEE, Volume:2, 2003
図9は、図7におけるIX−IX矢視断面図である。この図では、符号901は下部クラッドを構成するInP基板を示し、符号902はInGaAsPコア層を示し、符号903はInP上部クラッドを示し、符号904aおよび符号904bは2次元伝搬領域の終端を示している。図7,図9に示すように、光合流分岐回路700における2次元伝搬領域の終端部704は、導波路コア層902よりも深くエッチングされて、エッチングミラーが形成されている。半導体導波路の場合、この半導体・空気界面における反射率は約30%であることが知られている。
前記動作原理で説明したように、光合流分岐回路700における2次元伝搬領域の終端部704での光の広がりは2次元伝搬領域702の中心から±L・λ/π/w0の範囲に及ぶ。したがって、この範囲に存在する2次元伝搬領域の終端部704では出力導波路703a〜703fに結合できなかった光信号は半導体・空気界面において反射されてしまう。
また、前記動作原理で説明したように、2次元伝搬領域702を伝搬する光の強度分布はガウス形状となるため、中心から離れた位置に存在する出力導波路、例えば、出力導波路703aや出力導波路703fに十分なパワーを結合させるためにはLを長めにとり、光信号を十分に広げる必要が生じる。このとき、出力導波路703a,703fのさらに外側まで光信号は広がっていることになり、この部分の光信号は全て2次元伝搬領域702の終端部704に存在する半導体・空気界面904aにおいて反射されてしまう。
さらに、出力導波路703a〜703fの何れかから光信号が入射した場合には、前記動作原理で説明したように入射光は、入力導波路701に結合するが、入力導波路701は一本しか存在しないため、ほとんどのパワーは半導体・空気界面904bにおいて反射されてしまう。もし、入力導波路701に光増幅器が接続されていたなら、この反射により発振が生じてしまい、光回路が正常に動作しなくなる可能性があった。特に、6入力1出力の合流回路として使用した際には、前述の説明のように入力パワーの大部分が半導体・空気界面904bにおいて反射されてしまうため、入出力導波路701,703に光増幅器が接続されていれば発振が生じてしまい、光回路が正常に動作しなくなる可能性がある。
ここで、導波路の作製時の寸法誤差について簡単に説明する。図7に示した光合流分岐回路700のような導波路構造を作製する場合には、導波路のエッチングマスク作製に用いるフォトマスクあるいはレチクルの形状は、導波路領域701,702,703にのみメタルが形成され、前記導波路領域以外にはメタルは形成されていない。そのため、エッチングマスクを作製するために露光を行った場合、フォトレジストを透過して基板表面に到達したUV光の一部は基板表面で散乱し、四方八方に放射される。この散乱光はフォトマスクのメタルによる影の部分のフォトレジストを感光させてしまうため、現像後のフォトレジストの幅はフォトマスクあるいはレチクルで規定される幅よりも狭くなってしまう。これをパターン変換誤差という。
フォトレジスト形成時にパターン変換誤差が存在すると、そのフォトレジストをマスクとして導波路をエッチングしても、できあがった導波路の幅は設計とは異なってしまう。上述したような従来の光合流分岐回路700の構造ではメタルの形成されている幅が入出力導波路部701,703で2μm程度であり、2次元伝搬領域702で20μm程度であるのに対し、メタルの形成されていない非導波路領域、あるいは導波路の間隔は数100μm程度にも達する。フォトレジスト露光時に生じるパターン変換誤差は、基板表面で散乱されるUV光の量により決まる。
したがって、従来の構造では遮蔽部の数10〜100倍以上の領域からの散乱光によりパターン変換誤差が生じることになり、大きな誤差の原因となる。これは素子の歩留まりを低下させる原因となり、また、設計とのずれによる性能劣化の原因ともなる。光集積回路では導波路が複雑に入り込むため、場所により導波路が密な領域と疎な領域が形成されてしまい、場所によりパターン密度が変化することになる。これは、場所により導波路領域と非導波路領域の面積の比が変化することを意味しており、UV散乱光の強度が場所により変化することにより、場所によりパターン変換誤差が変化することになる。その結果、場所により導波路幅が変化してしまい、設計通りの集積素子を作製することは困難となってしまう、という問題があった。
このように、従来の構造のスターカプラ型光合流分岐回路は、2次元伝搬領域の終端部で本質的に多くのパワーが反射されてしまう、という問題があった。また、このような従来の構造のスターカプラ型光合流分岐回路の作製時にパターン変換誤差が起きやすい、という欠点も有していた。
従来の半導体アレイ回折格子においても、上記従来の光合流分岐回路と同様な問題点を有していた。すなわち、2次元伝搬領域の終端部における反射が問題となっていた。特に、光増幅器等を集積した場合、半導体アレイ回折格子をキャビティに含む形での発振が生じてしまう可能性があった。さらに、半導体アレイ回折格子では、遅延導波路アレイが2次元伝搬領域近傍では密に、2次元伝搬領域から離れると疎に配置されている。そのため、パターン変換誤差の場所依存性が遅延導波路アレイにおける遅延量のばらつきにつながり、半導体アレイ回折格子の位相誤差による波長分波特性が遅延導波路アレイにおける遅延量のばらつきにつながり、半導体アレイ回折格子の位相誤差による波長分波特性が劣化してしまう、という問題があった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、パターン変換誤差なく形成することが可能であり、かつ反射光が生じにくい半導体スターカプラ型光合流分岐回路及び半導体アレイ回折格子を提供することを目的とする。
本願において、開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下の通りである。
前述した課題を解決する第1の発明に係る半導体スターカプラ型光合流分岐回路は、
3次元導波路と、前記3次元導波路から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された2次元伝搬領域とを有する半導体スターカプラ型光合流分岐回路であって、
前記3次元導波路の両側にのみ光信号を閉じ込めるための溝をそれぞれ形成して、前記3次元導波路において基板面内方向および前記基板面に垂直な方向に光信号が閉じ込められるようにした
ことを特徴とする
前記2次元伝搬領域としては、基板面に垂直な方向に光信号が閉じ込められるが、前記基板面内方向には光信号が閉じ込められていない光導波路が挙げられる。
さらに、
前記2次元伝搬領域に光信号を入力する入力導波路、および前記2次元伝搬領域を伝搬した光信号を出力する出力導波路のすべてが前記3次元導波路で構成され
ことを特徴とする。
さらに、
前記溝の溝幅が、前記2次元伝搬領域に接続される近傍を除いてほぼ一定であり、溝の深さと同等以上である
ことを特徴とする。
これにより、パターン変換誤差のない、設計どおりの反射の少ないスターカプラ型光合流分岐回路を再現性良く提供することが可能となる。
さらに、
前記溝のうち最も外側の溝のすべてが、前記2次元伝搬領域に接続する近傍において、入力導波路に逆行するような反射が生じないようにテーパ状に形成される
ことを特徴とする。
これにより、反射の少ないスターカプラ型光合流分岐回路を提供することが可能となる。
前述した課題を解決する第の発明に係る半導体スターカプラ型光合流分岐回路は、
第1の発明に記載された半導体スターカプラ型光合流分岐回路であって、
前記2次元伝搬領域の終端部が、複数の3次元導波路に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜する
ことを特徴とする。
前述した課題を解決する第の発明に係る半導体アレイ回折格子は、
3次元導波路と、前記3次元導波路から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された第1と第2の2次元伝搬領域とを有する半導体アレイ回折格子であって、
前記3次元導波路の両側にのみ光信号を閉じ込めるための溝をそれぞれ形成して、前記3次元導波路において基板面内方向および前記基板面に垂直な方向に光信号が閉じ込められるようにした
ことを特徴とする。
前記2次元伝搬領域としては、基板面に垂直な方向に光信号が閉じ込められるが、前記基板面内方向には光信号が閉じ込められていない光導波路が挙げられる。
これにより、パターン変換誤差のない、設計どおりの反射の少ない光合分波回路(アレイ回折格子)を再現性良く提供することが可能となる。
さらに、
前記第1の2次元伝搬領域に光信号を入力する入力導波路、および前記第2の2次元伝搬領域を伝搬した光信号を出力する出力導波路、ならびに前記第1と第2の2次元伝搬領域の間を接続する遅延導波路アレイのすべてが前記3次元導波路で構成され
ことを特徴とする。
これにより、反射の少ない光合分波回路(アレイ回折格子)を提供することが可能となる。
さらに、
前記溝の溝幅が、前記2次元伝搬領域に接続される近傍を除いてほぼ一定であり、溝の深さと同等以上である
ことを特徴とする。
これにより、反射の少ない光合分波回路(アレイ回折格子)を提供することが可能となる。
さらに、
前記溝のうち最も外側の溝のすべてが、前記2次元伝搬領域に接続する近傍において、入力導波路に逆行するような反射が生じないようにテーパ状に形成される
ことを特徴とする。
これにより、反射の少ない光合分波回路(アレイ回折格子)を提供することが可能となる。
前述した課題を解決する第の発明に係る半導体アレイ回折格子は、
第3の発明に記載された半導体アレイ回折格子であって、
前記第1と第2の2次元伝搬領域の終端部が、複数の3次元導波路に挟まれた領域において、光の伝搬方向に対して傾斜する
ことを特徴とする。
前述した課題を解決する第の発明に係る半導体アレイ回折格子は、
第1の発明または第2の発明に記載された半導体スターカプラ型光合流分岐回路と、前記半導体スターカプラ型光合流分岐回路に接続され、複数本の導波路からなる遅延導波路とを有する
ことを特徴とする。
本発明によれば、導波路幅の場所依存性を除去し、均一に光合流分岐回路をパターン変換誤差なく形成することが可能であり、設計通りの反射の少ない光導波路を提供することが可能となる。また、半導体アレイ回折格子に適用した場合、反射が抑制されるのみならず、遅延導波路アレイで生じる位相誤差を取り除くことができ、波長分散特性も向上させることができる。
以下に、本発明に係る半導体スターカプラ型光合流分岐回路及び半導体アレイ回折格子を実施するための最良の形態を実施例に基づき具体的に説明する。
以下に、本発明の第1の実施例に係る光合流分岐回路について図面を用いて、具体的に説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る光合流分岐回路の上面図であり、図2は、図1におけるII−II矢印断面図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施例に係る光合流分岐回路100は、1入力6出力の半導体スターカプラ型光合流分岐回路である。すなわち、この光合流分岐回路100は、1本の入力導波路101と、6本の出力導波路103a〜103fと、入力導波路101から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された2次元伝搬領域102とを有する。入力導波路101は2次元伝搬領域102と接続し、2次元伝搬領域の終端部104は出力導波路103と接続する。入力導波路101、および出力導波路103a〜103fの両方の側壁に沿ってのみ、光信号を閉じ込めるためのほぼ一定幅の溝105,106がそれぞれ形成される。溝105,106は、2次元伝搬領域の終端部104の近傍における複数の出力導波路103に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜する形状に形成される。図1における符号107はスラブ領域を示しており、ここではスラブ領域107と2次元伝搬領域とが接続される。図1における符号108は入出力導波路101,103の最も外側の溝の終端部を示す。ここで、入力導波路101および出力導波路103a〜103fの幅は2μmに設定し、隣接する出力導波路の中心間の間隔は3μmに設定し、2次元伝搬領域102の長さ、すなわち、入力導波路101の端部と出力導波路103の端部との間隔は60μmに設定した。
このような構造を有する光合流分岐回路100の動作原理は、図7に示した従来の光合流分岐回路700と同様である。このとき、入力導波路101におけるスポットサイズが約0.8μmであり、2次元伝搬領域102の等価屈折率が3.3であり、入射信号光波長(光信号の波長)が1.55μmであることを考慮すると、(2)式によるビームの広がりは±11.2μmとなる。これは3μmピッチで6本の導波路に光信号を分配するのに十分な値であることが分かる。
図2に示すように、前述した光合流分岐回路100は、下部クラッド部を構成するInP基板201と、InP基板201の上部に形成されたInGaAsPコア層202a〜202cと、InGaAsPコア層202の上部に形成されたInP上部クラッド203a〜203cと、導波路の両側壁に沿ってInGaAsPコア層202a〜202cよりも深くエッチングして形成された溝204a,204bとを有する。導波路の横方向の光閉じ込めは導波路のコア202およびクラッド201,203を構成する媒質と空気の屈折率差により行われる。すなわち、入出力導波路101,103では、基板面内方向および前記基板面に垂直な方向に光信号が閉じ込められており、2次元伝搬領域102では、基板面に垂直な方向に光信号が閉じ込められるが、前記基板面内方向には光信号が閉じ込められていない。
導波路の側壁に形成した溝105,106の幅は次のように設定した。光合流分岐回路100は、ドライエッチングにより作製される。これは、図1に示したように、エッチング面が結晶面に対し様々な方向を向くため、面方位に依存する様なウェットエッチングを用いることができないためである。
ドライエッチングを用いる場合、エッチング部の開口率(エッチングされる部分、あるいはエッチングマスクが存在しない部分と、エッチングされない部分、あるいはエッチングマスクの存在する部分との面積の比)により、エッチング速度やエッチング形状が異なることが一般的に知られている。本実施例のように導波路のコア層202bよりも深く溝のエッチングを行うと、開口部の幅が小さい溝の幅により律速される深さ以上はエッチング時間を延長してもエッチングが進まないといった現象が生じることがある。
このような現象を防ぐため、溝の幅はエッチング深さと同等以上であることが望ましい。一般的に導波路構造として、コア層202a〜202cおよび上部クラッド層203a〜203cの厚さがそれぞれ0.3μm〜0.5μm、1.5μm〜2.5μmであることを考慮すると、エッチング深さを3μm以上とする必要がある。したがって、溝幅も溝深さ以上の3μm以上が望ましい。本実施例では溝幅は深さの数倍程度になるように考慮し、W1およびW2はともに15μmに設定した。
本実施例で、分岐および合流動作に関しては、図7に示した従来の光合流分岐回路700と同様であるが、従来例で生じる反射を次のように抑制する。すなわち、本実施例では、図1に示したように、2次元伝搬領域の終端部104において、入出力導波路の最も外側の溝の終端部108の形状をテーパ状とし、2次元伝搬領域102の横方向および入出力導波路の外側を、横方向の閉じ込めが実質上存在しない、もしくは十分に横幅の広いスラブ領域107に接続する構成としているため、従来例において2次元伝搬領域の終端部で反射されていた光信号がスラブ領域に導かれて伝搬することが可能となり、入力導波路に逆行するような反射が発生しない。
このことは、入力導波路101から光信号が入射し、1入力6出力の光分岐回路として使用した場合でも、出力導波路103a〜103fの何れかから光信号が入射し、6入力1出力の光分流回路として使用した場合でも同様に成り立つ。さらに、図1に示したように、入力導波路101から光信号が入射し、1入力6出力の光分岐回路として使用した場合は、前記2次元伝搬領域の終端部104が、複数の出力導波路に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して垂直でない形状を有しており、ここで光信号の反射が生じたとしても反射光はスラブ領域107に導かれ、入力導波路101を逆行することがなくなり、実質上反射が抑制されたのと同等になる。
さらに、本実施例では、前記反射防止のためのパターン形状をパターン変換誤差なく作製するために、次のような工夫を施している。本実施例の導波路パターンを作製する際に用いるフォトマスク、あるいはレチクルは、図2に示す溝204a,204bの領域以外の部分にメタルが形成される形状となっている。メタルの形成されている導波路幅W0が2μmと設定したのに対し、メタルの形成されていない透明領域の幅W1およびW2は15μmと設定したので、導波路領域の幅W0と溝幅W1およびW2との比は高々15倍程度である。
したがって、基板表面に到達するUV光の量も図7に示す従来例の光合流分岐回路700と比較して大幅に減少し、基板表面に散乱されるUV光の量も、従来の構造と比較すると1/10程度以下となるため、散乱光により生じるパターン変換誤差を大幅に抑圧することが可能となる。これにより、設計とのずれにより生じる特性の劣化を最小限に抑えることができる。
本実施例の場合はメタルの形成されていない透明領域の幅がほぼ一定に保たれるため、光集積回路のように導波路が複雑に入り込んだ場合でも、メタルの形成されている導波路部とメタルの形成されていない透明領域の面積の比が大きく変化することはない。したがって、場所によりパターン変換誤差が変化することもない。その結果、場所により導波路幅が変化してしまうといった従来例の問題点が解決され、設計通りのレジストマスクを形成することが可能となる。よって、前記レジストマスクを用いてエッチングした導波路幅も設計通りに作製することができ、反射の少ない高性能な集積素子を作製することが可能となった。
以上説明してきたように、入力導波路101、または出力導波路103である3次元導波路と、前記3次元導波路から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された2次元伝搬領域102とを有する光合流分岐回路100を、前記3次元導波路の両側にのみ、光信号を閉じ込めるためのほぼ一定幅の溝105,106をそれぞれ形成し、2次元伝搬領域102に接続される近傍において溝105,106をテーパ状とし、さらに、2次元伝搬領域の終端部104の近傍における複数の出力導波路103に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜する形状としたことにより、反射の少ない光合流分岐回路を再現性良く提供することが可能となった。
なお、本実施例では、1入力6出力の光合流分岐回路100について説明したが、このような構造の光合流分岐回路に限定されるものではなく、1入力N出力(Nは整数)についても、1入力6出力の光合流分岐回路100と同様な作用効果を奏する。
以下に、本発明の第2の実施例に係る光合流分岐回路について図面を用いて、具体的に説明する。
図3は、本発明の第2の実施例に係る光合流分岐回路の上面図である。
図3に示すように、本発明の第2の実施例に係る光合流分岐回路300は、6入力6出力の半導体スターカプラ型光合流分岐回路である。すなわち、この光合流分岐回路300は、6本の入力導波路301a〜301fと、6本の出力導波路303a〜303fと、入力導波路301から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された2次元伝搬領域302とを有する。入力導波路301は2次元伝搬領域302と接続し、2次元伝搬領域の終端部304は出力導波路303と接続する。入力導波路301a〜301f、および出力導波路303a〜303fの両方の側壁に沿ってのみ、光信号を閉じ込めるためのほぼ一定幅の溝305a〜305f,306a〜306fがそれぞれ形成される。溝305a〜305f,306a〜306fは、2次元伝搬領域の終端部304の近傍における複数の出力導波路303に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜する形状に形成される。図3における符号307はスラブ領域を示しており、ここではスラブ領域307と2次元伝搬領域302とが接続される。図3における符号308は入出力導波路301,303の最も外側の溝の終端部を示す。ここで、入力導波路301a〜301fおよび出力導波路303a〜303fの幅は2μmに設定し、隣接する出力導波路の中心間の間隔は3μmに設定し、2次元伝搬領域302の長さは100μmに設定した。
このような構造を有する光合流分岐回路300の動作原理は、入力導波路が6本あり、入力導波路301a〜301fの何れかから光信号が入力することを除けば、図7に示した従来の光合流分岐回路700と同様である。入出力導波路の配置も、301a〜301fのどこから入射した場合でも(2)式で与えられる、2次元伝搬領域でのビームの広がりの範囲内に入るように出力導波路303が配置されていれば良い。本実施例では、入力導波路301におけるスポットサイズが約0.8μmであり、2次元伝搬領域302の等価屈折率が3.3であり、入射信号光波長(光信号の波長)が1.55μmであることを考慮すると、(2)式によるビームの広がりは±18.7μmとなる。これは3μmピッチで6本の導波路に光信号を分配するのに十分な値であることが分かる。
図3に示した光合流分岐回路300の導波路のA−A’断面での断面構造は、導波路が6本であることを除けば、図2に示したものと同様である。本実施例の場合も、第1の実施例に係る光合流分岐回路100と同様な理由により、溝幅は15μmに設定した。
本実施例において、光信号の反射を抑圧する反射抑圧法は、第1の実施例に記載の光合流分岐回路100と同様である。すなわち、本実施例では、図3に示したように、2次元伝搬領域の終端部304において、入出力導波路の最も外側の溝の終端部308の形状をテーパ状とし、2次元伝搬領域302の横方向および入出力導波路の外側を、横方向の閉じ込めが実質上存在しない、もしくは十分に横幅の広い、スラブ領域307に接続する構成としているため、従来例において2次元伝搬領域の終端部で反射されていた光信号がスラブ領域に導かれて伝搬することが可能となり、入力導波路に逆行するような反射が発生しない。さらに、図3に示したように、2次元伝搬領域の終端部304は、複数の入力導波路301に挟まれた領域、及び複数の出力導波路303に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜する(垂直でない)形状を有するため、ここで光信号の反射が生じたとしても反射光はスラブ領域307に導かれ、入力導波路301を逆行することがなくなり、実質上反射が抑制されたのと同等になる。
さらに、本実施例においても、第1の実施例に係る光合流分岐回路100と同様な理由により、パターン変換誤差が抑えられるので、導波路を設計通りに作製することができ、反射の少ない高性能な集積素子を作製することが可能となった。
以上説明してきたように、入力導波路301、および出力導波路303である3次元導波路と、前記3次元導波路から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された2次元伝搬領域302とを有する光合流分岐回路300を、前記3次元導波路の両側にのみ、光信号を閉じ込めるためのほぼ一定幅の溝305,306をそれぞれ形成し、2次元伝搬領域302に接続される近傍において溝305,306をテーパ状とし、さらに、2次元伝搬領域の終端部304の近傍における複数の入力導波路301、または複数の出力導波路302に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜する形状としたことにより、反射の少ない光合流分岐回路300を再現性良く提供することが可能となった。
なお、本実施例では、6入力6出力の光合流分岐回路300について説明したが、このような構造の光合流分岐回路に限定されるものではなく、M入力N出力(M、Nは整数)についても、6入力6出力の光合流分岐回路300と同様な作用効果を奏する。
以上、実施例1,2に係る光合流分岐回路100,300の説明に関し、導波路構造としては、図4(a)に示したような、光導波領域の両側の側壁をコア層402aよりも深くエッチングしたようないわゆるハイメサ構造の導波路を用いた場合について説明してきたが、光導波領域の両側のクラッド厚が光導波領域のクラッド厚よりも薄いような導波構造であれば同様な作用効果を奏する。すなわち、光合流分岐回路における光導波領域の他の例を図4(b),図4(c),図4(d)に示す。図4において、符号401a〜401dは下部クラッド部であるInP基板を示し、符号402a〜402dはInGaAsPコア層を示し、符号403a〜403dは上部InPクラッドを示し、符号404a〜404dは光の電界を示す。図4(b)に示した構造は、光導波領域の両側のクラッドを薄くした、いわゆるリッジ型導波路であり、図4(c)に示した構造は、光導波領域の両側のクラッドをゼロにした、リッジ型導波路を変形したものであり、図4(d)に示した構造は、光導波領域の両側をコア層まで削り込んだ、リッジ型導波路の変形したものである。
これらの全ての構造において、図中に一点鎖線で示したように、光の電界404a〜404dの一部が、光導波領域の両側の導波路を構成する媒質と空気の界面の位置よりも上方に存在するため、空気の影響を感じることになる。本発明は、2次元伝搬領域の終端部における導波路を構成する媒質・空気界面の反射を抑制するための構造であるため、このような、光の電界が空気の屈折率を感じるような全ての構造において、同様な作用効果を奏する。
なお、上記実施例では、2次元伝搬領域の終端部104,304が、複数の入力導波路に挟まれた領域、または複数の出力導波路に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜した(垂直でない)形状である。すなわち、この光信号の進行方向に対して傾斜した形状とは、図5(a)に示したような、光信号の伝搬方向λaに対して垂直な平面以外であれば、様々な形状を用いることが可能である。例えば、図5(b)に示すように、光信号の伝搬方向λbに対して斜めの平面を有する形状や、図5(c)に示すように、2つの平面が交わってなるV字型の形状や、あるいは多角形の形状や、図5(d)に示すように、曲面を有する形状であっても良い。図5において、符号501a〜501dは入出力導波路を示し、符号502a〜502dは2次元伝搬領域を示し、符号503a〜503dは2次元伝搬領域の終端部を示す。
上記の全ての実施例に関し、本構成で用いるコア層、上下クラッド層の組成に関しては、特に制約を設けるものではなく、通常用いられる全ての構造の導波路のコア層、クラッド層については本構成をとることにより、上述したような作用効果を奏する。すなわち、半導体ではInGaAsP、GaAs、AlGaAs、InGaAs、GaInNAs、Si、任意の材質について適用が可能であり、半導体以外でも、石英ガラス等のアモルファス材料、有機材料等に適用可能である。また、コア層、クラッド層の構造に関しても、バルク、量子井戸構造(MQW)、量子細線、量子ドットを問わず、同様な作用効果を奏する。コア層、クラッド層の間に、例えば、通常のレーザで用いられているような分離閉じ込め構造(SCH構造)が形成されていても全く同様な作用効果を奏する。
以下に、本発明の第3の実施例に係る光合分波回路について図面を用いて、具体的に説明する。
図6は、本発明の第3の実施例に係る光合分波回路の上面図である。
図6に示すように、本発明の第3の実施例に係る光合分波回路(半導体アレイ回折格)600は、4入力4出力の半導体アレイ回折格子である。すなわち、この光合分波回路600は、4本の入力導波路601a〜601dと、7本の遅延導波路アレイ603と、4本の出力導波路605a〜605dと、入力導波路601から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された2次元伝搬領域602と、遅延導波路アレイ603から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された2次元伝搬領域604とを有する。入力導波路601は、2次元伝搬領域602と接続し、2次元伝搬領域602の終端部は遅延導波路アレイ603と接続する。遅延導波路アレイ603は、2次元伝搬領域604に接続し、2次元伝搬領域604の終端部が出力導波路605と接続する。入力導波路601a〜601d、遅延導波路アレイ603、出力導波路605a〜605dの両方の側壁に沿ってのみ、光信号を閉じ込めるための溝609,610,611がそれぞれ形成される。ここで、図6において、符号606および符号607の部分は、4入力7出力および7入力4出力のスターカプラ型光合流分岐回路となる。図6における符号608はスラブ領域を示しており、ここではスラブ領域608と2次元伝搬領域602,604とが接続される。
スターカプラ型光合流分岐回路606および607に図1,図3に示した第1または第2の実施例の光合流分岐回路100,300を用いた。すなわち、入力導波路601、出力導波路605、または遅延導波路アレイ603である3次元導波路と、前記3次元導波路から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された2次元伝搬領域602,604とを有する光合分波回路(半導体アレイ回折格子)600を、前記3次元導波路のみの両側に、光信号を閉じ込めるためのほぼ一定幅の溝609,610,611をそれぞれ形成し、2次元伝搬領域602,604に接続される近傍において溝609,610,611のうち最も外側の溝をテーパ状とし、さらに、2次元伝搬領域602,604の終端部の近傍における複数の入力導波路601a〜601d、複数の出力導波路605a〜605d、および遅延導波路アレイ603に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜する形状とした。また、溝609,610,611の幅を、この溝の深さと同等以上に形成した。
これにより、図1,図3に示した第1または第2の実施例において説明したものと同様な理由により、パターン変換誤差の少ない、設計通りの反射の抑圧された光合分波回路600、いわゆる半導体アレイ回折格子を提供することが可能になった。
反射が抑圧された以外にも、本実施例の効果としては、入力導波路601、出力導波路605、もしくは遅延導波路アレイ603の両側にほぼ一定の幅の溝609,611,610を形成した構成としたことにより、上記説明の通り作製時のパターン変換誤差が減り、また場所によるパターン変換誤差のばらつきも抑圧された。その結果、遅延導波路アレイ603の遅延量が設計通りに規定され、位相誤差が大幅に抑圧された。これにより、光合分波回路600(半導体アレイ回折格子)の位相誤差に基づく透過特性、言い換えると波長分散特性が大幅に改善された。
本実施例においても、第1および第2の実施例で説明したことは全て同等に成り立つ。すなわち、導波路構造としては、図4(a)に示したような、光導波領域の両側の側壁をコア層402aよりも深くエッチングしたようないわゆるハイメサ構造の導波路を用いた場合について説明してきたが、光導波領域の両側のクラッド厚が光導波領域のクラッド厚よりも薄いような導波構造であれば同様な作用効果を奏する。
すなわち、図4(b)に示すように、光導波領域の両側のクラッドを薄くした、いわゆるリッジ型導波路の構造、図4(c)に示すように、光導波領域の両側のクラッドをゼロにした、リッジ型導波路を変形した構造、図4(d)に示すように、光導波領域の両側のコア層まで削り込んだ、リッジ型導波路を変形した構造など、光の電界404a〜404dの一部が、光導波領域の両側の導波路を構成する媒質と空気の界面の位置よりも上方に存在するため、空気の影響を感じることになる。本発明は、2次元伝搬領域の終端部における導波路を構成する媒質・空気界面の反射を抑制しており、このように光の電界が空気の屈折率を感じるような全ての構造において、本実施例と同様な作用効果を奏する。
なお、上記実施例では、2次元伝搬領域602,604の終端部が、複数の入力導波路601に挟まれた領域、複数の出力導波路605に挟まれた領域、及び複数の遅延導波路アレイ603に囲まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜する形状である。すなわち、図5(a)に示したような、光信号の伝搬方向λaに対して垂直な平面以外の形状であれば良く、例えば、図5(b)に示すように、光信号の伝搬方向λbに対して斜めの平面を有する形状や、図5(c)に示すように、2つの平面が交わってなるV字型の形状や、あるいは多角形の形状や、図5(d)に示すように、曲面を有する形状であっても良い。
さらに、上記の全ての実施例に関し、本構成で用いるコア層、上下クラッド層の組成に関しては、特に制約を設けるものではなく、通常用いられる全ての構造の導波路のコア層、クラッド層については本構成をとることにより、上述したような作用効果を奏する。すなわち、半導体ではInGaAsP、GaAs、AlGaAs、InGaAs、GaInNAs、Si、任意の材質について適用が可能であり、半導体以外でも、石英ガラス等のアモルファス材料、有機材料等に適用可能である。また、コア層、クラッド層の構造に関しても、バルク、量子井戸構造(MQW)、量子細線、量子ドットを問わず、同様な作用効果を奏する。コア層、クラッド層の間に、例えば、通常のレーザで用いられているような分離閉じ込め構造(SCH構造)が形成されていても全く同様な作用効果を奏する。
上記では、光合流分岐回路602,604と遅延導波路アレイ603とを有する光合分波回路600を用いて説明したが、遅延導波路アレイ603の代わりに、光合流分岐回路602,604に接続され、複数本の導波路からなる遅延導波路とを有する光合分波回路としても良く、上記光合分波回路600と同様な作用効果を奏する。
本発明は、光集積回路に用いる光合流分岐回路及び光合分波回路に利用することが可能である。
本発明の第1の実施例に係る光合流分岐回路の上面図である。 図1におけるII−II矢視断面図である。 本発明の第2の実施例に係る光合流分岐回路の上面図である。 本発明の第1および第2の実施例に係る光合流分岐回路における光導波路の説明図である。 本発明の第1および第2の実施例に係る光合流分岐回路が有する2次元伝搬領域の終端部近傍の説明図である。 本発明の第3の実施例に係る光合分波回路の上面図である。 従来の光合流分岐回路の上面図である。 図7におけるVIII−VIII矢視断面図である。 図7におけるIX−IX矢視断面図である。 従来の4×4の光合分波回路の上面図である。
符号の説明
100 光合流分岐回路
101 入力導波路
102 2次元伝搬領域
103a〜f 出力導波路
104 2次元伝搬領域の終端部
105,106a〜f 溝
107 スラブ領域
108 入出力導波路の最も外側の溝の終端部
201 InP基板
202a〜c InGaAsPコア層
203a〜c InP上部クラッド
204a,b 溝
300 光合流分岐回路
301a〜f 入力導波路
302 2次元伝搬領域
303a〜f 出力導波路
304 2次元伝搬領域の終端部
305,306 溝
307 スラブ領域
308 入出力導波路の最も外側の溝の終端部
401a〜d InP基板
402a〜d InGaAsPコア層
403a〜d 上部InPクラッド
404a〜d 光の電界
501a〜d 入出力導波路
502a〜d 2次元伝搬領域
503a〜d 2次元伝搬領域の終端部
600 光合分波回路
601a〜d 入力導波路
602 2次元伝搬領域
603 遅延導波路アレイ
604 2次元伝搬領域
605a〜d 出力導波路
606,607 光合流分岐回路
608 スラブ領域
609,610,611 溝

Claims (5)

  1. 3次元導波路と、前記3次元導波路から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された2次元伝搬領域とを有する半導体スターカプラ型光合流分岐回路であって、
    前記3次元導波路の両側にのみ光信号を閉じ込めるための溝をそれぞれ形成して、前記3次元導波路において基板面内方向および前記基板面に垂直な方向に光信号が閉じ込められるようにし
    前記2次元伝搬領域に光信号を入力する入力導波路、および前記2次元伝搬領域を伝搬した光信号を出力する出力導波路のすべてが前記3次元導波路で構成され、
    前記溝の溝幅が、前記2次元伝搬領域に接続される近傍を除いてほぼ一定であり、溝の深さと同等以上であり、
    前記溝のうち最も外側の溝のすべてが、前記2次元伝搬領域に接続する近傍において、入力導波路に逆行するような反射が生じないようにテーパ状に形成される
    ことを特徴とする半導体スターカプラ型光合流分岐回路。
  2. 請求項1に記載された半導体スターカプラ型光合流分岐回路であって、
    前記2次元伝搬領域の終端部が、複数の3次元導波路に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜する
    ことを特徴とする半導体スターカプラ型光合流分岐回路。
  3. 3次元導波路と、前記3次元導波路から入射した光信号が横方向の閉じ込めを感じない程度に広い幅に形成された第1と第2の2次元伝搬領域とを有する半導体アレイ回折格子であって、
    前記3次元導波路の両側にのみ光信号を閉じ込めるための溝をそれぞれ形成して、前記3次元導波路において基板面内方向および前記基板面に垂直な方向に光信号が閉じ込められるようにし
    前記第1の2次元伝搬領域に光信号を入力する入力導波路、および前記第2の2次元伝搬領域を伝搬した光信号を出力する出力導波路、ならびに前記第1と第2の2次元伝搬領域の間を接続する遅延導波路アレイのすべてが前記3次元導波路で構成され、
    前記溝の溝幅が、前記2次元伝搬領域に接続される近傍を除いてほぼ一定であり、溝の深さと同等以上であり、
    前記溝のうち最も外側の溝のすべてが、前記2次元伝搬領域に接続する近傍において、入力導波路に逆行するような反射が生じないようにテーパ状に形成される
    ことを特徴とする半導体アレイ回折格子。
  4. 請求項3に記載された半導体アレイ回折格子であって、
    前記第1と第2の2次元伝搬領域の終端部が、複数の3次元導波路に挟まれた領域において、光信号の伝搬方向に対して傾斜する
    ことを特徴とする半導体アレイ回折格子。
  5. 請求項1または請求項2に記載された半導体スターカプラ型光合流分岐回路と、前記半導体スターカプラ型光合流分岐回路に接続され、複数本の導波路からなる遅延導波路とを有する
    ことを特徴とする半導体アレイ回折格子。
JP2005146417A 2005-05-19 2005-05-19 半導体スターカプラ型光合流分岐回路及び半導体アレイ回折格子 Active JP4482486B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005146417A JP4482486B2 (ja) 2005-05-19 2005-05-19 半導体スターカプラ型光合流分岐回路及び半導体アレイ回折格子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005146417A JP4482486B2 (ja) 2005-05-19 2005-05-19 半導体スターカプラ型光合流分岐回路及び半導体アレイ回折格子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006323137A JP2006323137A (ja) 2006-11-30
JP4482486B2 true JP4482486B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=37542873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005146417A Active JP4482486B2 (ja) 2005-05-19 2005-05-19 半導体スターカプラ型光合流分岐回路及び半導体アレイ回折格子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4482486B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5275634B2 (ja) * 2008-01-17 2013-08-28 古河電気工業株式会社 光集積素子および光集積素子の製造方法
JP5390544B2 (ja) * 2011-01-11 2014-01-15 アンリツ株式会社 光デバイス
WO2013043183A1 (en) 2011-09-22 2013-03-28 Intel Corporation Slotted y-coupling waveguide for slotted waveguide modulator device
JP6133025B2 (ja) * 2012-08-10 2017-05-24 古河電気工業株式会社 光集積素子の製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0197907A (ja) * 1987-10-09 1989-04-17 Nippon Sheet Glass Co Ltd 光導波回路の製造方法
JPH10300958A (ja) * 1997-04-28 1998-11-13 Oki Electric Ind Co Ltd 光回路素子および波長ルータ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0197907A (ja) * 1987-10-09 1989-04-17 Nippon Sheet Glass Co Ltd 光導波回路の製造方法
JPH10300958A (ja) * 1997-04-28 1998-11-13 Oki Electric Ind Co Ltd 光回路素子および波長ルータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006323137A (ja) 2006-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4499611B2 (ja) 多モード干渉型光導波路
US7643709B2 (en) Slanted segmented coupler
JP3809167B2 (ja) モード変換用フォトニック結晶構造
JP5005775B2 (ja) 多モード干渉型光導波路の製造方法
JP2765545B2 (ja) 光波長弁別回路およびその製造方法
JP3349950B2 (ja) 波長分波回路
US5640474A (en) Easily manufacturable optical self-imaging waveguide
JP5560602B2 (ja) 光導波路
US10992104B2 (en) Dual layer grating coupler
JP2005516252A (ja) マルチモード干渉光導波路装置
JP7477761B2 (ja) モード変換素子
US20130094074A1 (en) Gain medium providing laser and amplifier functionality to optical device
JP4406023B2 (ja) 光集積素子
US6553164B1 (en) Y-branch waveguide
JP4482486B2 (ja) 半導体スターカプラ型光合流分岐回路及び半導体アレイ回折格子
US10620370B2 (en) Optical multiplexer
JP2007233294A (ja) 光カプラ
JPH05142435A (ja) 導波路形ビーム変換素子およびその製造方法
JP2006323136A (ja) 光導波路及びその作製方法
JP2007017494A (ja) フォトニック結晶導波路
JPH04283705A (ja) 集積型光カップラ及びその製造方法
JP7205678B1 (ja) 方向性結合器及びその製造方法
JP3151785B2 (ja) 光合分岐回路
US20240113500A1 (en) System and method for optical coupling
JP4611710B2 (ja) 光増幅素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090721

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090915

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100205

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100316

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100319

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350