JP4479681B2 - 音声レベル設定保持方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、スイッチやボリュームキーによる調整は、通話相手にかかわらず固定的に音量を変更し、どの通話相手に対しても一律に補正してしまい、通話ごとに音量を変更することはできなかった。
しかしながら、音量の変更はその通話のみに限られ、一度通話を切断すると、元の固定的な補正値に戻ってしまう。
図6は従来のPBXにおけるPAD補正を示すブロック図である。
PBX1は時分割スイッチであるTSW部2とPAD制御部3を有し、図示してない制御対象であるPAD部(緩衝器)、CPU等の装置を備えている。
PBX1には、アナログ網Aに接続されたアナログ網インタフェース基板4と、INS網Bに接続されたINSインタフェース基板5が外線側に搭載され、内線側にはアナログ端末Cが接続されたアナログ端末制御基板6と、デジタル多機能端末Dが接続された多機能端末制御基板7と、構内用PHS端末Eが接続されたPHS基地局9に接続されているPHS端末制御基板8とが搭載されている(特許文献1参照)。
PAD補正機能は、TSW部2と隣接しているPAD制御部3で図示してないPAD部の増幅率(PAD値)を補正することにより行っている。
即ち、それぞれの通話路のルートにより、内部に持っているPADパターンテーブルを参照してPAD値の補正値を決定している。
例えば、アナログ端末C同士の内線電話であれば、マトリクスの交点に位置するk[dB]の補正を行い、アナログ網Aからの外線着信で、構内用PHS端末Eと通話する場合には、外線入力から構内用PHS端末Eに対してはs[dB]の補正、構内用PHS端末Eから外線方向に対してはd[dB]の補正となる(特許文献1参照)。
しかしながら、PBX内部のPAD補正は回線基板ごとなので、端末種別ごとに音量の調整はできるが、端末ごとに調整することはできない。
また、不特定相手と通話するたびに音声レベル値の補正、記憶が行われるので、電話端末ごとにかつ通話ごとに音量の調整を行うことができる。
不特定相手と通話した際、エコーが発生し、エコー減衰モードにして音量を調整するため送信音声レベル値及び受信音声レベル値を補正した場合には、その補正した音声レベル値を電話端末の発着信履歴メモリ領域に記憶する。
発着信履歴メモリ領域には相手の電話番号等が記録されるように構成されているので、それらの情報に加えて補正した音声レベル値がメモリ領域に記憶される。
更に電話帳に相手の電話番号が登録されている時は補正した音声レベル値を電話端末の電話帳メモリ領域に記憶する。
再度同じ電話番号の相手と通話する際には、記憶された音声レベル値に基いて通話を行うことにより、音声レベルの再設定をすることなく端末ごとかつ通話ごとの音量調整を実現した。
従来の構内用IP電話機等においてもメモリ内の発信履歴、着信履歴には、相手電話番号、発信(着信)日時の情報が記録(記憶)されている。
実施例1ではこれらの情報に加えて、受信音声レベル(PAD)値及び送信音声レベル(PAD)値を追加している。
相手電話番号は、着信時は相手からの通知による電話番号、発信時は押下した電話番号又は電話帳に登録してある電話番号を示す。日時には発信又は着信時の時計の情報が入る。
受信PAD、送信PADの領域には、通話時点でのPAD値が入る。例えば、構内用IP電話機では、受話レベル、送話レベルが5段階に変更できるため、それぞれ「1〜5」のPAD値が入る。デフォルト値としては例えば中央値の「3」とするのが通常である。
例えばPAD値「1」には−4dB、「2」には−2dB、「3」には0dB、「4」には+2dB、「5」には+4dBを割り当てるようにする。
ステップS11では、電話番号を記憶でき、送信及び受信の音声レベル値(PAD値)を記憶し、補正できる発着信履歴機能と電話帳機能とを有する電話端末を使用し、着信時の通話を開始する。
通話する不特定相手の端末種別は問わず、また、内線又は外線の種別も問わない。ただし、相手の電話番号が通知されることが必要である。
なお、この際、送話音量を変更した場合も同様の処理になるが、通常は受話音量だけで、送話音量はあまり変更しない。
ステップS13で通話が終了すると、ステップS14では相手の電話番号が非通知かどうか調べ、非通知の場合はそのまま終了し、非通知でない場合は電話番号が通知されるので、ステップS15において発信(着信)履歴のメモリ領域に相手電話番号と日時を記録する。この際、受信PADのメモリ領域に変更した受信PAD値の「4」も記録する。
なお、発信時の場合にはステップS14がなく、より簡単なフローになる。
一般に構内用IP電話機等の電話帳には、電話番号、名前(漢字)、名前(振り仮名)、メモリNO、グループNO、着信(音色、メロディ)NOの情報が記録されるように構成されているが、実施例1では更に受信PAD、送信PADの情報が追加されている。
上記した図2のフローチャートで通話時に電話ボリュームがPAD値「3」から「4」に変更された場合、ステップS17で電話帳の受信PADメモリ領域が「4」に補正されて記録されるのである。
また、不特定相手と通話するたびに音声レベル値の補正、記録を行うので、電話端末ごとにかつ通話ごとに音量の調整を行うことができる。
電話端末11が相手と通話している際に、特定の相手によってエコー発生ポイント12でエコーが発生した場合、電話端末11内の発着信履歴及び電話帳に記録されている送信PAD値及び受信PAD値を下げることにより、送信音声レベルを下げ、受信音声レベルを下げて、エコーの量を小さくすることを示している。
実施例2においても実施例1と同様の機能を有しているが、相手の電話番号ごとに適切な音声レベルで通話する場合には、一般的には受信PAD値は変更するが、送信PAD値は変更しないのが普通である。送信PAD値及び受信PAD値の両方の変更は上記したエコー対策の手段になる。
また、エコーは相手端末との絶対的遅延時間や送受信レベルが大きいことにより発生し易くなる。
一般的に構内用IP電話機は、通話ルートにIP化する回路があるため、遅延時間は大きくなる傾向にあり、エコーも発生し易い傾向がある。
エコーキャンセラによって消去できないエコーは、端末の送受信レベルを小さくすることによって、エコーとして目立たなくすることが一般的なエコー対策として知られている。
よって送信PAD値や受信PAD値の変更は、エコー対策にもなりうる。送信PAD値を小さくすることにより、エコーの戻り成分自体を小さくし、また、受信PAD値を小さくすることにより、戻ってきたエコーの量を小さくすることができる。
ステップS21では、電話番号を記録でき、送信及び受信の音声レベル値(PAD値)を記憶し、補正できる発着信履歴機能と電話帳機能とを有し、かつエコー減衰機能とを備えた電話端末を使用し、不特定相手から着信した時の通話を開始する。
この下げ幅は送信PAD値と受信PAD値とで、同じ段階にしても良く、また上記の例よりもっと大きくても良い。
送信PAD値を落とすことによりエコーの発生する量を小さくすることができ、発生したエコーの量を受信PAD値を落とすことにより更に小さくすることができる。この際、受信音量も小さくなるが、上記したように送信PAD値より受信PAD値の下げ幅を小さくして受話音量を少し大きくすることも良い。
なお、発信時の場合はステップS24がなく、より簡単なフローになる。
12 エコー発生ポイント
S11〜S17 ステップ
S21〜S27 ステップ
Claims (4)
- 電話番号を記録でき、送信及び受信の音声レベル値を記憶し、補正できる発着信履歴機能と電話帳機能とを有し、かつエコー減衰機能を備えた電話端末を使用し、
不特定相手と通話した際、エコーが発生し、エコー減衰モードにして送信音声レベル値及び受信音声レベル値を下げる補正をした場合には、その補正した音声レベル値を前記電話端末の発着信履歴メモリに記憶し、
再度同じ電話番号の相手と通話する際には、前記記憶された音声レベル値に基いて通話を行うことを特徴とする音声レベル設定保持方法。 - 更に前記電話帳に前記相手の電話番号が登録されている時は前記補正した音声レベル値を前記電話端末の電話帳メモリ領域に記憶し、
再度同じ電話番号の相手と通話する際には、前記記憶された音声レベル値に基いて通話を行うことを特徴とする請求項1記載の音声レベル設定保持方法。 - 前記電話端末が構内用IP電話機であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の音声レベル設定保持方法。
- 前記電話端末が構内用PHS端末であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の音声レベル設定保持方法。
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