JP4479525B2 - 電子放出素子、電子放出素子の製造方法、及び電気光学装置、並びに電子機器 - Google Patents

電子放出素子、電子放出素子の製造方法、及び電気光学装置、並びに電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、電子放出素子、電子放出素子の製造方法、及び電気光学装置、並びに電子機器に関する。
近年、ディスプレイの大画面化が進んできており、その薄型化と低消費電力化とが、重要な技術課題となっている。そこで、これらの技術課題を解決することが可能なSED(表面電界ディスプレイ:Surface―conduction Electron―emitter Display)に注目がそそがれている。このSEDに採用されている表面伝導型電子放出素子は、カソード電極に画素と同じ数だけの複数の電子放出部が格子状に形成されていて、真空中において、この電子放出部から電子が放出されると、カソード電極に対向して配置されたアノード電極に形成された蛍光体に電子が衝突する。そして、電子が蛍光体に衝突したときに、この蛍光体が発光することによって、画素上に所定の色が出現する。基板上に複数の電子放出部を格子状に形成する方法として各種の方法が提案されていた。
例えば、特許文献1に開示されているように、電子放出素子は、電気的に並列に接続された同じ電子放出特性の電子放出部を複数有している構成であって、その内の特性の悪い電子放出部を切り離して、特性のよい方の電子放出部を駆動することで、電子放出素子を救済する方法であった。
特開平6−25169号公報
ところが、特許文献1では、各電子放出素子に備えられた電子放出部の電子放出特性がほぼ同じであるから、ほぼ同一の輝度表現しかできなかった。つまり、ダイナミックレンジを変えることができなかったので、きめ細かい諧調表現をすることや、輝度とコントラスト比とを、より大きくすることが困難であった。
本発明の目的は、明るくて、高画質・高精細の表示が可能な電子放出素子、電子放出素子の製造方法、及び電気光学装置、並びに電子機器を提供することである。
本発明の電子放出素子は、画素内に電子放出部を有する電子放出素子であって、基板上に形成された第1電極と前記第1電極に対向する位置に形成された第2電極と、前記第1電極に接続する第1配線と、前記第2電極に接続する第2配線と、前記第1電極と前記第2電極とに形成された導電膜と、前記導電膜に形成された前記電子放出部と、を備え、前記電子放出部が、前記第1配線と前記第2配線とに接続しており、前記画素内に、少なくとも2つの異なる電子放出特性を有する前記電子放出部が、備えられていることを特徴とする。
この発明によれば、1つの画素内で電子放出特性の異なる電子放出部が2つできるから、2つの電子放出部を合わせて使用すれば、ダイナミックレンジを大きくできるから、最大輝度とコントラスト比とを、より大きくすることができるので、明るくて、高画質・高精細の表示が可能な電子放出素子ができる。
本発明の電子放出素子は、前記電子放出部が、第1電子放出部と前記第1電子放出部より電子放出しやすい第2電子放出部とを備えていることが望ましい。
この発明によれば、2つの電子放出部の電子放出量が同じではないので、電子放出しにくい方の電子放出部と、電子放出しやすい方の電子放出部とを各々単独で使用することもできるので、きめ細かい諧調表現の実現や、輝度とコントラスト比とを大きくすることができる。
本発明の電子放出素子は、前記第1電子放出部と前記第2電子放出部とに電流が流れるときに、前記第2電子放出部に過電流が流れると、前記第1電子放出部が、前記過電流を流れにくくする保護回路を備えていることが望ましい。
この発明によれば、電流を第1電子放出部と第2電子放出部とに加えて、電子放出部が電子を放出するときに、飽和する以上の電流が第1電子放出部に加わっても、第1電子放出部は、保護回路があるので、破損しにくくなる。
本発明の電子放出素子の形成方法は、画素内に電子放出部を有する電子放出素子の形成方法であって、基板上に第1電極を備えた第1配線を形成する工程と、前記第1配線と交差し、かつ、前記第1電極に対向する位置に配置された第2電極を備えた第2配線を形成する工程と、前記第1電極と前記第2電極とに導電膜を形成する工程と、前記第1配線に第1接続部を備えており、前記第1接続部に接続するように第3配線を形成する工程と、前記第2配線に第2接続部を備えており、前記第2接続部に接続するように第4配線を形成する工程と、前記第3配線と前記第4配線とから所定の電圧を前記導電膜に印加して、前記画素内に少なくとも2つの異なる電子放出特性を有する前記電子放出部を形成する工程と、前記第1接続部と前記第2接続部とを切断する工程と、を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、1つの画素内で電子放出特性の異なる電子放出部が2つできるから、2つの電子放出部を同時に使用すれば、ダイナミックレンジを大きくできるから、輝度とコントラスト比とを大きくすることができるので、明るくて、高画質・高精細の表示が可能な電子放出素子を提供できる。
本発明の電子放出素子の形成方法は、前記電子放出部を形成する工程では、前記電子放出部が、第1電子放出部と前記第1電子放出部より電子放出しやすい第2電子放出部とを備えていることが望ましい。
この発明によれば、2つの電子放出部の電子放出量が同じではないので、電子放出しにくい方の電子放出部と、電子放出しやすい方の電子放出部とを各々単独で使用することもできるので、きめ細かい諧調表現の実現や、最大輝度とコントラスト比とを大きくすることができる。用途によって電子放出部を選択的に駆動することが可能な電子放出素子を提供できる。
本発明の電子放出素子の形成方法は、前記第2配線を形成する工程では、保護回路も形成することが望ましい。
この発明によれば、第2配線を形成する時に保護回路も形成するので、効率的である。
本発明の電気光学装置は、前述の電子放出素子を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、きめ細かい諧調表現や、最大輝度とコントラスト比とを大きくすることが可能な電子放出素子を備えているので、明るくて、高画質・高精細な電気光学装置を提供できる。
本発明の電子機器は、前述の電気光学装置を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、明るくて、高精細な電気光学装置を有しているので、より明るくて、高画質・高精細な電子機器を提供できる。
以下、本発明の電子放出素子、電子放出素子の製造方法、及び電気光学装置、並びに電子機器について実施形態を挙げ、添付図面に沿って詳細に説明する。
(実施形態)
(電子放出素子の構成)
本発明の実施形態の要部について詳細に説明する。図1は、本実施形態の電子放出素子の概略平面図である。
基板11は、電気的に絶縁性を有するもので、例えば石英ガラス、Naなどの不純物含有量を減少させたガラスである。
図1に示すように、基板11上には、X方向に伸長する第2配線としての配線17が形成されている。そして、配線17と交差するように、Y方向に伸長する第1配線としての配線18が形成されている。配線17と配線18との交差部に絶縁層15が形成されている。
配線17に第2電極4A、4Bが形成されており、配線18に第1電極5A、5Bが形成されている。第1電極5Aと第2電極4Aとの間に形成された電子放出部13Aを含む電子放出素子10Aが形成されている。同様に、第1電極5Bと第2電極4Bとの間に形成された電子放出部13Bを含む電子放出素子10Bが形成されている。つまり、1つの画素G内に電子放出素子10Aと電子放出素子10Bとを備えた電子放出素子10になっている。そして、電子放出素子10は、基板11のX方向とY方向とに多数個配置されている。
基板11上に、電子放出素子10を駆動するためのX方向駆動用端子31とY方向駆動用端子32とが形成されている。X方向駆動用端子31(31A、31B)は、1行に1つ形成されており、電子放出素子10Aを駆動するためのX方向駆動用端子31Aと電子放出素子10Bを駆動するためのX方向駆動用端子31Bとがある。Y方向駆動用端子32は、1列に1つ形成されている。また、保護回路33が配線17に形成されている。この保護回路33は、電子放出素子10Aに過剰な電流が流れ込まないようにするためのサイリスタまたは抵抗などで構成されている。
(電子放出素子の形成方法)
次に、本実施形態の電子放出素子の形成方法について説明する。図2(a)〜(c)、図3(d)、(e)および、図4(f)〜(m)は、本実施形態に係る電子放出素子の形成方法の手順を示す模式図である。図4の(g)、(i)、(k)、(m)は、各平面図中のC−C線に沿った断面構造を示す概略断面図である。図5は、電子放出素子の製造工程を示すフローチャートである。
図2、図3、図4に示すように、電子放出素子の概略製造工程は、第1配線としての配線18を形成する工程と、絶縁膜としての絶縁層15を形成する工程と、第2配線としての配線17を形成する工程と、第3配線19を形成する工程と、第4配線20を形成する工程と、放電防止膜6を形成する工程と、導電膜としての導電性薄膜14を形成する工程と、電子放出部13を形成する工程と、第1接続部35、第2接続部36を切断する切断工程とに大別できる。以下、各工程について詳細に説明する。
基板11を、洗剤、純水および有機溶剤などを用いて十分に洗浄して、基板11上に付着している汚染物を除去する前処理を施す。その後、図5のステップS11では、基板11上に図示しないマスクを置いて、真空蒸着法又はスパッタリング法などの薄膜形成方法によって、図2(a)に示すように、配線18、18Y、素子電極5、Y方向駆動用端子32、を形成する。
これら配線18、18Y、素子電極5、Y方向駆動用端子32、の材料としては、一般的な導体材料を用いることができる。例えば、Ni、Cr、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pdなどの金属或いは合金、Pd、Ag、Au、RuO2、Pd−Agなどの金属或は金属酸化物とガラスなどから構成される印刷導体、In23−SnO2などの透明導電体、ポリシリコンなどの半導体材料などから適宜選択することができる。配線18の幅は10μmから300μmの範囲である。また、好ましい配線18の膜厚は、10nmから3μmの範囲である。なお、Y方向駆動用端子32の大きさは、縦が約1000μmで、横を約500μmとした。配線18Yは、後述する配線17と接続するように配置される。なお、基板11上に形成される配線18は、必要に応じてマスクの形状を変更すれば、配線18の幅や長さを変えることができるので、電子放出素子10を配置できる範囲内で変更可能である。
次に、図5のステップS12では、図2(b)に示すように、配線18、18Yの上に絶縁層15を形成する。なお、配線18、18Yと後述する配線17とが交差する部分に絶縁層15が配置される。絶縁層15を形成する方法は、真空蒸着法又はスパッタリング法などの薄膜形成方法による。液滴吐出法により形成してもよい。
絶縁層15の材料としては、半導体プロセスなどで使用される材料を用いることができる。例えば、SiO2や、SiN、Al23などを使用することができる。絶縁層15の幅は、10μmから300μmの範囲である。そして、絶縁層15の膜厚は、2μmから200μmの範囲であり、好ましくは2μmから20μmの範囲である。
次に、図5のステップS13では、図2(c)に示すように、第2配線としての配線17、素子電極4、X方向駆動用端子31(31A、31B)、保護回路33、を形成する。なお、これら配線17、素子電極4、X方向駆動用端子31(31A、31B)、保護回路33、の形成方法は、前述の配線18の形成方法と同じ薄膜形成方法であり、材料、幅、膜厚なども、前述の配線18、18Y、素子電極5、Y方向駆動用端子32、と同じである。
次に、図5のステップS14では、図3(d)に示すように、第3配線としての配線19、電子放出部製造用端子55を形成する。配線19の形成方法は、前述の配線18および配線17の形成方法と同じ薄膜形成方法であり、材料、幅、膜厚なども、同じである。なお、電子放出部製造用端子55の形成方法は、配線19と同じ薄膜形成方法であり、材料、膜厚なども、同じである。ただし、その大きさは、縦が約500μmで、横を約500μmにした。
次に、図5のステップS15では、図3(e)に示すように、第4配線としての配線20、電子放出部製造用端子51A、51Bを形成する。配線20の形成方法は、前述の配線18および配線17の形成方法と同じ薄膜形成方法であり、材料、幅、膜厚なども、同じである。なお、電子放出部製造用端子51A、51Bの形成方法は、配線20の形成方法と同じ薄膜形成方法であり、材料、膜厚なども、同じである。ただし、その大きさを縦が約500μmで、横を約500μmにした。
次に、図5のステップS16では、図4(f)、(g)に示すように、放電防止膜6を素子電極4,5の上に形成する。放電防止膜6を形成する方法は、真空蒸着法又はスパッタリング法などの薄膜形成方法による。好ましい放電防止膜6の膜厚は、20nmから2μmの範囲である。ここでは、1μmとした。そして、液滴Lが配置できる開口部6aを形成する。
次に、図5のステップS17では、図4(h)、(i)に示すように、液滴吐出方法により、開口部6a内に液滴Lを滴下する。その後、液滴Lを乾燥して薄膜化することや、乾燥後必要に応じて更に焼成(加熱処理)することによって、開口部6a内に形成されている素子電極4,5の端部上を覆って、これら素子電極4,5に接続された導電膜としての導電性薄膜14A、14Bを形成する。
ここで、導電性薄膜14Aを形成するときの液滴Lの量が、導電性薄膜14Bを形成するときの液滴Lの量より少なければ、導電性薄膜14Aの膜厚が、導電性薄膜14Bより薄く形成される。なお、本実施形態では、導電性薄膜14Aの膜厚を導電性薄膜14Bより薄く形成したがこれに限らない。例えば、逆にして、導電性薄膜14Bの膜厚を導電性薄膜14Aより薄く形成してもよい。
導電性薄膜14A、14Bを形成するための液滴Lは、導電性微粒子を分散媒に分散させた分散液からなるものである。本実施の形態では、導電性微粒子として、例えば、金、銀、銅、鉄、クロム、マンガン、モリブデン、チタン、パラジウム、タングステン及びニッケルのうちのいずれかを含有する金属微粒子の他、これらの酸化物、並びに導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の粒径は1nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1μmより大きいと、後述する液滴吐出ヘッドの吐出ノズルに目詰まりが生じるおそれがある。また、1nmより小さいと、導電性微粒子に対するコーティング剤の体積比が大きくなり、得られる膜中の有機物の割合が過多となる。
分散媒としては、上記の導電性微粒子を分散できるもので、凝集を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を例示できる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、また液滴吐出法への適用の容易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、より好ましい分散媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。
上記導電性微粒子の分散液の表面張力は0.02N/m以上0.07N/m以下の範囲内であることが好ましい。液滴吐出法にて液体を吐出する際、表面張力が0.02N/m未満であると、配線パターン用機能液の組成物の吐出ノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲りが生じやすくなり、0.07N/mを超えると吐出ノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出制御が困難になる。表面張力を調整するため、上記分散液には、基板との接触角を大きく低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加するとよい。ノニオン系表面張力調節剤は、液体の基板への濡れ性を向上させ、膜のレベリング性を改良し、膜の微細な凹凸の発生などの防止に役立つものである。上記表面張力調節剤は、必要に応じて、アルコール、エーテル、エステル、ケトン等の有機化合物を含んでもよい。
上記分散液の粘度は1mPa・s以上50mPa・s以下であることが好ましい。液滴吐出法を用いて液体材料を液滴Lとして吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合には吐出ノズル周辺部が配線パターン用機能液の流出により汚染されやすく、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、流動抵抗が高くなり円滑な液滴Lの吐出が困難となる。
液滴Lを滴下するための液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換式、電気熱変換方式、静電吸引方式等が挙げられる。ここで、帯電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御して吐出ノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に30kg/cm2程度の超高圧を印加してノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけない場合には材料が直進して吐出ノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電的な反発が起こり、材料が飛散して吐出ノズルから吐出されない。また、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を与え、この空間から材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。
また、電気熱変換方式は、材料を貯留した空間内に設けたヒータにより、材料を急激に気化させてバブル(泡)を発生させ、バブルの圧力によって空間内の材料を吐出させるものである。静電吸引方式は、材料を貯留した空間内に微小圧力を加え、吐出ノズルに材料のメニスカスを形成し、この状態で静電引力を加えてから材料を引き出すものである。また、この他に、電場による流体の粘性変化を利用する方式や、放電火花で飛ばす方式などの技術も適用可能である。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を的確に配置できるという利点を有する。なお、液滴吐出法により吐出される液体材料の一滴の量は例えば1〜300ナノグラムである。
滴下された液滴Lは、分散媒の除去及び膜厚確保のため、必要に応じて乾燥処理をする。乾燥方法は、例えば基板11を加熱する通常のホットプレート、電気炉などによる処理の他、ランプアニールによって行うこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザ、アルゴンレーザ、炭酸ガスレーザ、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態では100W以上1000W以下の範囲で十分である。
液滴L吐出後の乾燥膜は、導電性を得るために熱処理を行い、有機分を除去し金属粒子を残留させる必要があるため、液滴L吐出後の基板11には熱処理及び光処理が施される。
熱処理及び光処理は通常大気中で行なわれるが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中、または水素などの還元雰囲気中で行うこともできる。熱処理及び光処理の処理温度は、分散媒の沸点(蒸気圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、微粒子の分散性や酸化性等の熱的挙動、コーティング材の有無や量、基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定される。本実施形態では、吐出された液滴Lに対して、大気中クリーンオーブンにて280〜300℃で300分間の焼成が行われる。なお、例えば、有機銀化合物の有機分を除去するには、約200℃で焼成することが必要である。また、プラスチックなどの基板を使用する場合には、室温以上250℃以下で行うことが好ましい。以上により乾燥膜は微粒子間の電気的接触が確保され、導電性薄膜14A、14Bに変換される。
次に、電子放出部13を形成するための通電フォーミング処理について説明する。
図6は、通電フォーミング処理の電圧波形の例を示す図である。同図において、横軸が時間であり、縦軸が電圧を示す。通電フォーミングの電圧波形は、パルス波形が好ましい。なお、この通電フォーミング処理は、特許文献の特開2002−313220に開示されている。
図6(a)は、パルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に印加する手法である。
図6(b)は、パルス波高値を増加させながら、電圧パルスを印加する手法である。
次に、図5のステップS18では、図4(j)、(k)に示すように、前述のいずれかの方法で、導電性薄膜14A、14Bを通電フォーミング処理することで、第1電子放出部としての電子放出部13Aと第2電子放出部としての13Bとが形成される。
電子放出部13Aは、電子放出部製造用端子51A、55との間に所定の電圧パルスを導電性薄膜14Aに印加することによって形成できる。同様に、電子放出部13Bは、電子放出部製造用端子51B、55との間に所定の電圧パルスを導電性薄膜14Bに印加することによって形成できる。
導電性薄膜14Aより導電性薄膜14Bの膜厚が厚く形成されているから、ナノギャップの幅は、電子放出部13Aより電子放出部13Bの方が広く形成されやすい。そのため、電子放出部13Aより電子放出部13Bの方が電子放出しやすい。なお、電子放出部13A、13Bを形成するための通電フォーミング処理は、どちらを先に行っても構わない。
次に、図5のステップS19では、第1接続部35と第2接続部36とを切断する。図4(l)、(m)に示すように、第1接続部35は、配線18と配線19との接続部分にある。第2接続部36は、2箇所あり、配線17と配線20との接続部分にある。各接続部分の切断方法は、エッチングすることにより可能である。エッチング方法は、ドライエッチング法や、ウエットエッチング法を採用できる。なお、その他の切断方法としては、レーザ加工法や、イオンミーリング法、放電加工法、機械的切断法なども適用できる。これらエッチング方法、レーザ加工法、イオンミーリング法、放電加工法、の切断方法で、第1接続部35と第2接続部36とを切断すると、配線18Y、配線19、配線20、電子放出部製造用端子51A、51B、電子放出部製造用端子55とが取り除かれる。機械的切断法で、基板11を第1接続部35と第2接続部36とで切断することもできる。そして、図1に示すように、X方向駆動用端子31とY方向駆動用端子32とを備えた電子放出素子10ができる。電子放出素子10は、電子放出素子10Aと電子放出素子10Bとを備え、X方向駆動用端子31とY方向駆動用端子32との間に所定の電圧を加えることによって、電子放出素子10を駆動させることができる。X方向駆動用端子31AとY方向駆動用端子32とで、電子放出素子10Aを駆動できる。X方向駆動用端子31BとY方向駆動用端子32とで、電子放出素子10Bを駆動できる。
(電気光学装置の構成)
図7は、電気光学装置の概略構成を示した図であり、同図(a)は、図(b)中のC−C線に沿った断面構造を示す概略断面図であり、同図(b)は、概略平面図である。
図7(a)に示すように、電気光学装置70は、電子放出素子10が配列された基板11と、基板11に対向する表示基板71とを備えている。基板11と表示基板71とが、図示しない外枠部材を介して一定間隔に保たれ、これら基板11と表示基板71との間には、空間部72を備え、この空間部72は、10-7Torr(ニュートン/m2)程度の真空状態に封止されている。基板11上に、電子放出素子10Aと電子放出素子10Bとが形成されている。電子放出素子10Aは、第1電極4Aと第2電極5Aとに配置された導電性薄膜14Aに形成されたナノギャップを有する電子放出部13Aを備えている。電子放出素子10Bは、第1電極4Bと第2電極5Bとに配置された導電性薄膜14Bに形成されたナノギャップを有する電子放出部13Bを備えている。なお、電子放出部13Aに比べて、電子放出部13Bのナノギャップの幅が広く形成されている。
表示基板71は、対向電極73と蛍光膜74と遮光膜75とを備えている。遮光膜75は、画素Gを区画するように電子放出素子10の配列に合わせて形成されており、画素G間におけるクロストークや蛍光膜74による外光反射を低減する役割を果たす。材料としては、黒鉛など、導電性および遮光性のある材料が用いられる。蛍光膜74は、蛍光体を含んでおり、電子放出素子10からの放出電子の衝突によって蛍光体が発光することで、画素Gを点灯させる役割を果たす。基板11に配列された電子放出素子10(10A、10B)は、電子放出部13A、13Bを備え、電子放出部13Aより電子放出部13Bの方が電子放出しやすい。そして、電子放出部13A、13Bが、蛍光膜74と対向する位置に配置されている。
ここで、電気光学装置70がカラー表示タイプの場合には、蛍光膜74は、画素Gごとに三原色に対応する蛍光体で分けられて形成される。対向電極73には加速電圧(例えば、10kV程度)が印加され、蛍光膜74の蛍光体を励起させるのに十分なエネルギーを与えるために、放出電子を加速する役割を果たす。対向電極73には、例えば、ITO等の透明性導電体が用いられる。
図7(b)に示すように、基板11上には、配線17と配線18とが交差するように形成されている。配線17から延出して形成された第2電極4A、4Bと、配線18から延出して形成された第1電極5A、5Bとによって電子放出素子10A、10Bが形成され、1つの画素G内に電子放出素子10A、10Bとで電子放出素子10が構成されている。各画素Gに対応する電子放出素子10が配設された、いわゆる単純マトリクス型の素子配列を備えている。X軸方向に伸長した配線17とY軸方向に伸長した配線18との交点に、絶縁層15が形成されている。そして、配線17には、電子放出素子10を1行(図のX軸方向の並び)ずつ順次駆動してゆくための走査信号が、X方向駆動用端子31から印加され、配線18には、走査信号により選択された行の電子放出素子10の電子放出を制御するための階調信号が、Y方向駆動用端子32から印加されて、画素単位での電子放出が制御される。
電気光学装置70の構成は以上のようであって、配線17に印加する走査信号と配線18に印加する階調信号とを制御して、電子放出素子10から電子を放出させ、対向電極73で加速された放出電子が蛍光膜74に衝突することで、画素Gが点灯し、所望の画像が表示される。
図8(a)は、保護回路の構成を示す概略図であり、同図(b)は、階調信号強度と電子放出量との関係を示す図である。
図8(a)に示すように、電子放出素子10A1〜10Anまでのn個の電子放出素子10Aが接続されている電子放出素子10A側には、保護回路33が組み込まれている。他方の電子放出素子10B1〜10Bnまでのn個の電子放出素子が接続されている電子放出素子10B側には、保護回路33が組み込まれていない。そして、電子放出素子10Aと電子放出素子10Bとが並列に接続されている。
階調信号強度を上げるために、電子放出素子10Bの階調信号の電圧を高くすると、電子放出素子10Bは、多くの電子を放出できるので、電子放出量は多くなる。しかし、電子放出素子10Aは、電子放出量が飽和するので、電子放出素子10Aにも高い電圧が加われば、電子放出素子10Aが破損する恐れが生じる。そこで、電子放出素子10Aが破損しないようにするために、保護回路33を設けてある。保護回路33は、サイリスタまたは抵抗などで構成されているので、過電流を防止できる。このことにより、電子放出素子10Aには、過大な階調信号が掛からないように制御される。
図8(b)に示すように、曲線Aが電子放出素子10Aの電子放出特性であり、曲線Bが電子放出素子10Bの電子放出特性である。なお、同図において、横軸が階調信号強度を示し、縦軸が電子放出量を示す。
電子放出部13Aより電子放出部13Bの方が多くの電子を放出できるので、電子放出素子10Aは、電子放出素子10Bと比べて、階調信号強度が大きくなっても電子放出量が少ない傾向を示している。つまり、電子放出素子10Aと電子放出素子10Bとでは、各々異なる電子放出特性を有している。
電子放出素子10Aと電子放出素子10Bとを組み合わせて使用すると、図8(b)に示す曲線Dの電子放出特性を備えた電子放出素子10となる。また、電子放出素子10Aまたは電子放出素子10Bのいずれか一方を使用することもできる。電子放出素子10Aのみを使用すれば、電子放出量が少なくなる。
以上のような実施形態では、次のような効果が得られる。
(1)1つの画素G内で電子放出特性の異なる電子放出素子10Aと電子放出素子10Bとができる。これら電子放出素子10Aと電子放出素子10Bとを組み合わせた電子放出素子10を駆動すれば、最大輝度とコントラスト比とをさらに大きくすることができる。本実施形態によれば、ダイナミックレンジを大きくできるので、明るくて、高画質・高精細の表示が可能な電子放出素子10を提供できる。
(2)電子放出素子10Aと電子放出素子10Bの電子放出量が同じではないので、電子放出しにくい方の電子放出素子10Aを駆動すれば、階調信号強度が大きくなっても電子放出量が少ないため、きめ細かな諧調表現ができる。電子放出しやすい方の電子放出素子10Bを駆動すれば、階調信号強度が大きくなると、輝度とコントラスト比とを大きくすることができる。
(3)過電流が電子放出素子10に流れても、一定電流以上流れにくくするための保護回路33が電子放出素子10Aにあるので、電子放出素子10Aが破損しにくくなる。
(4)明るくて、高画質・高精細の表示が可能な電子放出素子10ができるので、明るくて、高画質・高精細な電気光学装置70を提供できる。
(電子機器)
次に、本発明に係る電気光学装置70を備えた電子機器について説明する。
図9及び図10は、電子機器の一例を示す概略斜視図である。
図9を参照して、本実施形態に係る電子機器の具体例を説明する。
図9に示すように、電子機器としての携帯型情報処理装置700は、キーボード701と、情報処理本体703と、電気光学装置70を含む電気光学表示装置702と、を備えている。このような携帯型情報処理装置700のより具体的な例は、パーソナルコンピュータなどである。この携帯型情報処理装置700は、明るくて、高画質・高精細の表示が可能な電子放出素子10を有するので、明るくて、高画質・高精細の表示ができる。
次に、図10を参照して、本実施形態に係る電子機器の具体例を説明する。
図10に示すように、電子機器としての電子ビーム露光装置800は、露光部850に、電子銃810を備えている。さらに、この電子銃810に、電子放出特性の優れた電子放出素子10を備えている。そして、この電子ビーム露光装置800は、前述の高画質・高精細の表示が可能な電子放出素子10を備えた電子銃810を搭載しているので、微細なパターンが要求されるようなナノメータレベルの高精度な描画ができる。
また、電子放出素子10を備える電子機器の別の例としては、電子の波動性を利用して、固体より放出する電子ビームの本数、放出方向、電子密度分布、輝度を制御することを特徴とするコヒーレント電子源および前記コヒーレント電子源を適用した、コヒーレント電子ビーム収束装置、電子線ホログラフィー装置、単色化型電子銃、電子顕微鏡、多数本コヒーレント電子ビーム作成装置、電子写真プリンタの描画装置等、他の電気光学装置を備えた電子機器とすることもできる。
以上、好ましい実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形をも含み、本発明の目的を達成できる範囲で、他のいずれの具体的な構造及び形状に設定できる。
(変形例1)前述の実施形態で、導電性薄膜14A、14Bを形成する工程では、滴下する液滴Lの量を変えて膜厚の異なる導電性薄膜14A、14Bを形成したが、これに限らない。例えば、通電フォーミング処理の条件(電流値・通電時間・電圧パルス)を変えることによって、異なる電子放出特性を有する電子放出部13A、13Bを形成してもよい。このようにしても、実施形態と同様の効果が得られる。
(変形例2)前述の実施形態で、1つの画素G内に電子放出素子10A、10Bを2つ形成する構成にしたが、これに限らない。例えば、2つ以上形成してもよい。このようにすれば、実施形態と同様な効果が得られる上に、ダイナミックレンジをより大きくできるので、よりきめ細かい階調表現や、最大輝度とコントラスト比とをさらに大きくできる。
(変形例3)前述の実施形態で、接続部35、36がわかるように第2配線17、第3配線19、第4配線20を別々に形成したが、これに限らない。例えば、第2配線17、第3配線19、第4配線20を同時に形成してから切断してもよい。このようにしても、実施形態と同様の効果が得られる。
実施形態の電子放出素子の概略平面図。 (a)〜(c)は、電子放出素子の製造工程を示す模式図。 (d)、(e)は、電子放出素子の製造工程を示す模式図。 (f)〜(m)は、電子放出素子の製造工程を示す模式図であり、(f)、(h)、(j)、(l)は、平面図。(g)は、(f)中のC−C線に沿った断面構造を示す概略断面図。(i)は、(h)中のC−C線に沿った断面構造を示す概略断面図。(k)は、(j)中のC−C線に沿った断面構造を示す概略断面図。(m)は、(l)中のC−C線に沿った断面構造を示す概略断面図。 電子放出素子の製造工程を示すフローチャート。 通電フォーミングの電圧波形の例を示す図であり、(a)はパルス波高値を定電圧にした図であり、(b)は、パルス波高値を増加した図。 電気光学装置の概略構成を示した図であり、(a)は、概略断面図。(b)は、概略平面図。 (a)は、保護回路の構成を示す概略図であり、(b)は、階調信号強度と電子放出量との関係を示す図。 電子機器としての携帯型情報処理装置を示す概略斜視図。 電子機器としての電子ビーム露光装置を示す概略斜視図。
符号の説明
4A、4B…第2電極、5A、5B…第1電極、10(10A、10B)…電子放出素子、11…基板、13A…第1電子放出部としての電子放出部、13B…第2電子放出部として電子放出部、14(14A、14B)…導電膜としての導電性薄膜、15…絶縁膜としての絶縁層、17…第2配線としての配線、18(18Y)…第1配線としての配線、19…第3配線としての配線、20…第4配線としての配線、31(31A、31B)…X方向駆動用端子、32…Y方向駆動用端子、33…保護回路、35…第1接続部、36…第2接続部、51A…電子放出部製造用端子、51B…電子放出部製造用端子、55…電子放出部製造用端子、70…電気光学装置としての表示装置、71…表示基板、72…空間部、73…対向電極、74…蛍光膜、75…遮光膜、700…電子機器としての携帯型情報処理装置、800…電子機器としての電子ビーム露光装置、G…画素、L…液滴、X…X方向、Y…Y方向。

Claims (10)

  1. 1つの画素内に複数の電子放出器を有する電子放出素子であって、
    前記電子放出器の各々は、
    導電膜と、
    前記導電膜に形成された間隙部と、を少なくとも備え、
    前記導電膜は、前記電子放出器ごとに厚さが異なるとともに、前記厚さの厚い方が、前記厚さの薄い方よりも、前記間隙部が広く形成されていることを特徴とする電子放出素子。
  2. 前記電子放出器の各々は、
    第1電極と、
    前記第1電極と隣り合う第2電極と、
    前記導電膜が形成される範囲を規定する開口部を有する放電防止膜と、をさらに備え、
    前記導電膜は、前記開口部内において、前記第1電極と前記第2電極との間を覆って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子。
  3. 前記電子放出器は、前記1つの画素内に2つ設けられるとともに、
    各々の前記電子放出器における前記第1電極は、共通配線に接続されており
    前記間隙部が狭い方の前記電子放出器の前記第2電極に接続される配線には、過電流を防止するための保護回路が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子放出素子。
  4. 1つの画素内に複数の電子放出器を有する電子放出素子の製造方法であって、
    液滴吐出法を用いて、前記電子放出器ごとに導電膜を形成する導電膜形成工程と、
    前記導電膜に所定の電圧を印加して、前記導電膜に間隙部を形成する間隙部形成工程と、を少なくとも含み、
    前記導電膜形成工程では、前記電子放出器ごとに形成する前記導電膜の厚さを異ならせることを特徴とする電子放出素子の製造方法。
  5. 前記導電膜形成工程では、導電性微粒子を分散媒に分散させた分散液を吐出することによって、前記導電膜を形成するとともに、
    前記電子放出器ごとに前記吐出する前記分散液の量を増減することにより、前記導電膜の厚さを異ならせることを特徴とする請求項4に記載の電子放出素子の製造方法。
  6. 前記導電膜形成工程の前に、前記電子放出器ごとに、隣り合って配置される第1電極と、第2電極とを形成する電極形成工程を、さらに有し、
    前記導電膜形成工程では、前記電子放出器ごとに前記第1電極と前記第2電極との間を覆って前記導電膜を形成し、
    前記間隙部形成工程では、前記第1電極と前記第2電極との間に、前記所定の電圧を印加することにより、前記導電膜に間隙部を形成することを特徴とする請求項4または5に記載の電子放出素子の製造方法。
  7. 前記電極形成工程の後に、
    前記第1電極および前記第2電極の端部を露出させる開口部を有する放電防止膜を形成する工程をさらに備え、
    前記導電膜形成工程においては、前記開口部内に前記分散媒を吐出することを特徴とする請求項6に記載の電子放出素子の製造方法。
  8. 前記電極形成工程では、複数の前記第1電極を共通配線に接続するように形成するとともに、前記間隙部が狭い方の前記電子放出器の前記第2電極に接続される配線に、過電流を防止するための保護回路をさらに形成することを特徴とする請求項6または7に記載の電子放出素子の製造方法。
  9. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子放出素子を備えことを特徴とする電気光学装置。
  10. 請求項に記載の電気光学装置を備えことを特徴とする電子機器。
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