JP4475675B2 - 内燃機関のノック検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関で異常燃焼されるノックを検出する内燃機関のノック検出装置に関するものであり、特に、内燃機関の運転効率をより向上させるためにノック検出精度を向上させるものである。
自動車業界では、内燃機関を利用する分野において、ユーザーから高出力化が求められる一方で、環境面から排出ガス(エミッション)低減への要求もあり、この両者を満足できる技術開発への期待が近年急速に高まっている。
その対応のため様々な技術が開発されており、この中には燃焼効率を最大限にまで高めることで、これら相反する両要求に対する共通の解決策としようという動向がある。
しかし、燃焼効率を高めようとするほど、ノッキング(ノック)と呼ばれる異常燃焼が発生する可能性も高くなる。ノックはエンジンのシリンダ内で発生する異常自己着火現象であるとされ、この発生によりエンジンが破損に至る場合があり、回避すべき対象として位置付けられている。
従って、燃焼効率を上げるためにはノックを回避する技術が必要であって、より高精度なノック検出技術の開発が必要となってきた。
ノックを検出する方法としてはこれまでに数多く提唱されているが、代表的なものにエンジンの振動からノックを検出する装置がある(例えば、特許文献1参照)。このノック検出装置は、2つ以上のシリンダ内共鳴周波数を検出し、これら共鳴周波数成分の和に基づいてノック指標を得る装置である。
特許第2684611号公報
しかしながら、共鳴周波数成分の中にはノックの発生を起因とせずとも発生するものがある。この代表的なものとして、特許文献1中の表現を使うと、ρ10モード共鳴周波数成分が上げられる。
ρ10モード共鳴周波数成分は、ノックが引き起こす燃焼室内の燃焼の乱れ度合いをノック強度として定義する場合であれば、この大きさがノック強度を良く示していると言うことができるが、逆にエンジン燃焼室内の最も低位の共鳴振動モードであり、小さなエネルギーを与えるだけで容易に発生してしまう課題も有している。
つまり、ノックではない何らかの燃焼の乱れが振動の起因となり、この共鳴振動からはノックの発生有無を判別することができない。例えば、過剰な空燃比リッチの状態や、過剰遅角位置での点火時に、このρ10モード共鳴周波数成分が発生する場合が多くあることが知られており、また、常時発生している例も少なくない。
この点で、このρ10モード共鳴周波数成分を含めて和を取ったノック指標では、ノイズとの切り分けが困難であるという課題があった。
これに対して、燃焼室内においてこのρ10モード共鳴周波数成分より高次の共鳴振動を発生させるためには大きなエネルギーが必要であり、容易に発生することがないため、ノックの発生有無を良く示すことが知られており、こちらを主に使うノック検出装置は多い。
しかしながら、エンジンブロックの共鳴振動周波数に近いため、これとの切り分けが困難、インパルス系のノイズからの分離が困難、さらに不安定な共鳴振動であるため信号の減衰が早く、かつ燃焼室内の温度や状態変化による周波数シフト量が大きく、信号レベルを確保することが困難といった多くの課題も有しており、これらが要求されるノック検出精度を達成するための障壁となっていた。
この発明は上記のような課題を解決することを目的とするものであって、ノックの発生を精度よく判別できる内燃機関のノック検出装置を提供するものである。
上記課題を解決するため、この発明に係る内燃機関のノック検出装置は、内燃機関の運転中に発生するノックに伴う信号を処理してノック発生強度を判断し、その結果を出力する信号処理モジュールを備え、前記信号処理モジュールからのノック発生強度に応じて点火コイルを動作させるタイミングを制御することにより燃焼室内の混合気へ着火する点火時期を制御してノックの発生を抑制するようにした内燃機関のノック検出装置であって、前記信号処理モジュールは、内燃機関の運転中に発生するノックに伴う信号を検出する信号検出手段と、前記信号検出手段の出力から抽出する複数の周波数を選択し周波数強度を算出する周波数強度算出手段と、前記周波数強度算出手段の出力に基づいて各周波数帯でそれぞれ得られる一次的な複数のノック判断結果から少なくとも2以上の一次判断結果がノック発生の可能性があると判断する場合に最終的にノック発生と判断するノック強度判断手段とを有し、前記周波数強度算出手段は、フーリエ変換の算出方法により既定される波数の偶数番目の周波数の中から周波数を選択することを特徴とする。
この発明によれば、複数のノック周波数帯の周波数強度を算出し、各周波数帯それぞれで得られる一次的な複数のノック判断結果から少なくとも2以上の一次判断結果がノック発生の可能性があると判断する場合に最終的にノック発生と判断することにより、ノックの発生を精度よく判別できる。
実施の形態1.
図1は、この発明による内燃機関のノック検出装置の全体構成を示すブロック図である。図1において、燃焼室1に燃料の混合気が供給されると共に、点火コイル3にて高電圧を生成し、点火プラグ2の電極間に火花放電を発生することで、燃焼室1内に燃焼が発生し、内燃機関に動力を発生することができる。
この燃焼室1内での燃焼に伴ってイオンが発生する。点火コイル3は、点火プラグ2の電極間に火花放電を発生させるための高電圧を供給し、高電圧の供給終了後、さらにこの電極間にイオンを検出するためのバイアス電圧を供給する。点火プラグ2の電極間にバイアス電圧が供給されることで、燃焼に伴って発生したイオンを電流として捉えることができ、これをイオン電流と称することとする。
イオン電流は、点火コイル3内のバイアス電圧源から点火プラグ2を介して燃焼室1内のイオンを媒介としてエンジンブロックへと流れる。このイオン電流と等価のイオン電流が、図示しないカレントミラー回路によって信号処理モジュール4から点火コイル3へ向かって流れる。この区間のイオン電流に関しては、ノイズ等への耐性を高めるため実際に発生するイオン電流量の定数倍の電流量とする場合もある。イオン電流は、信号処理モジュール4内部において、インターフェースにて電圧へと変換された後A/D変換器を経てマイクロプロセッサへと取り込まれる。
信号処理モジュール4は、取込んだイオン電流信号を処理してノック発生強度を判断し、この結果をエンジンコントロールユニット(ECU)5へと送る。ECU5は、得られたノック発生強度に応じて点火コイル3を動作させるタイミングを制御することで、燃焼室1内の混合気へ着火する点火時期を制御し、ノックの発生をコントロールすると共に、ノックの発生を抑制するといったシステム構成となる。
次に、信号処理モジュール4内部において、イオン電流からノック発生強度を得るまでの流れを、図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。図2に示すフローチャートによると、信号処理モジュール4は、まず、ステップS21において、取込まれたイオン電流波形上で周波数分析をするための検出ウィンドウの設定を行う。次に、ステップS22において、検出ウィンドウ内の周波数分析を行い、周波数分析の結果を用いてステップS23においてノック強度の判断を行っている。
ここで、ステップS21は、内燃機関の運転中に発生するノックに伴う信号を検出するもので、その際の検出ウィンドウの設定を行う信号検出手段をなし、点火プラグ2の電極間にバイアス電圧を供給することで、燃焼室1内での燃焼に伴って発生したイオン電流を検出する点火コイル3を含み、イオン電流をノックに伴う信号とする。また、ステップS22は、ノックに伴う信号の検出出力から抽出する複数の周波数を選択し、選択された周波数の周波数強度を算出する周波数強度算出手段をなし、ステップS23は、周波数強度算出結果に基づいて各周波数帯でそれぞれ得られる一次的な複数のノック判断結果から少なくとも2以上の一次判断結果がノック発生の可能性があると判断する場合に最終的にノック発生と判断するノック強度判断手段をなす。
ステップS23のノック強度判断の方法を、更に図3に示すフローチャートを用い説明する。図3では、まず、高周波帯の信号出力HFがノックと判断できるレベルで発生しているかの確認を行い、ここで、発生しているという判断であれば、次に、低周波帯の信号出力LFにノック発生の最終判断を委ねるといった構造になっており、つまり高周波帯、低周波帯の双方の判断が真となったときのみノック判定を出すようにしている。
具体的には、ステップS31において、高周波帯の信号出力HFがバックグラウンドレベルBGLを上回るかどうかの判断を行い、その結果がYESであれば、ステップS32へと進みノック強度としてLFを選択し、ステップS31の結果がNOであればステップS33へと進みノック強度は0となる。ここで、ステップS33ではノック強度を0としているが、0である必要はなく、ノックと判断されない程度の所定値であっても良いし、また、ノック強度としてHFを選択しても良い。
バックグラウンドレベルBGLは、図4のフローチャートに示すように、高周波帯の信号出力HFの平均値ave(HF)に回転数revと負荷loadのマップ値として設定される係数αと、同様に、回転数revと負荷loadのマップ値として設定されるオフセット量βを用いて、下式(1)で表すことができる(ステップS41〜S43)。
BGL=α×ave(HF)+β (1)
また、ave(HF)は、高周波帯の信号の平均レベルを表しており、0≦γ≦1で表すことができる係数γを用いて、現時点での平均値ave(HF)に対して前回時点での平均値avet−1(HF)との関係から下式(2)で表すことができる。
ave(HF)=avet−1(HF)×γ+HF×(1−γ) (2)
係数γに関しては、図5のフローチャートに示すように、高周波帯の信号の平均レベルave(HF)が上昇する方向である場合、つまり高周波帯の信号出力HFが前回時点での平均値avet−1(HF)より大きい場合(HF>avet−1(HF))にはステップS52へと進み、係数γuをとり、逆に、維持もしくは下降する方向である場合には係数γdをとる(ステップS51〜S53)。本実施の形態1においては、これら係数に次の関係を持たせ、バックグラウンドレベルBGLの不要な低下を抑制させる働きをもたせる。
γu>γd (3)
また、前記式(1)に示すバックグラウンドレベルBGLには、図4に戻って、回転数revと負荷loadのマップ値として規定される下限値LMが設定され、バックグラウンドレベルBGLが下限値LMより大きくない場合は、BGL=LMに設定される(ステップS44〜S46)。
次に、前記高周波帯の信号出力HF、低周波帯の信号出力LFを得る方法に関して、図6及び図7に示すフローチャートを用いて説明する。図6に示すフローチャートにおいて、まず、ステップS61において、各周波数の周波数強度P(f)を求める。ここで、周波数強度とはフーリエ変換をして得たその強度としておく。求める周波数はf=11kHz〜14kHzとし、周波数が11kHz〜14kHzのそれぞれの周波数強度P(f)の最大値SIGHをとる(ステップS61)。
また、最大値SIGHの比較レベルとして最小値CMPHを求める。最小値CMPHは、f=10kHz〜12.5kHzの周波数強度P(f)の最小値CMPH1と、f=12.5kHz〜16kHzの周波数強度P(f)の最小値CMPH2との平均値ave(CMPH1,CMPH2)として得られる(ステップS62〜S64)。高周波帯の信号出力HFは、これらを組み合わせて、最大値SIFHから最小値CMPHを差し引いたものとして得られる。
低周波帯の信号出力LFを得る手順は、図7のフローチャートに示すように、上述した高周波帯の信号出力HFと等しく、対象とする周波数が異なるのみである。図7に示すフローチャートにおいて、SIGLはf=6kHz〜8kHzの周波数強度P(f)の最大値、比較レベルとしての最小値CMPLは、f=4kHz〜7kHzの周波数強度P(f)の最小値CMPL1と、f=7kHz〜10kHzの周波数強度P(f)の最小値CMPL2との平均値ave(CMPL1,CMPL2)とし、低周波帯の信号出力LFは、最大値SIGLから最小値CMPLを差し引いたものである(ステップS71〜S75)。
ところで、イオン電流波形上に重畳する振動成分が正常な正弦波形状ではなく、たとえば図8(A)に示すように、振幅の上部のみが存在するような形状である場合、このフーリエスペクトルは、図8(B)に示すように、正弦波として6kHzであった場合には、この丁度倍の12kHzにもピークを発生することがわかっている。
従って、このような状況が発生する場合には、これによる誤判定を防止するために、低周波帯の信号出力LFを得る際の、最大の周波数強度を発生した周波数の倍に相当する周波数帯を、高周波帯の信号出力HFを求める際の最大値SIGHの算出から外しても良い。
以上のように、本実施の形態1により、高周波帯の振動レベルと低周波帯の振動レベルの双方で真の判断が出る場合のみをノックと判断することで、すなわち、周波数強度算出結果に基づいて各周波数帯でそれぞれ得られる一次的な複数のノック判断結果から少なくとも2以上の一次判断結果がノック発生の可能性があると判断する場合に最終的にノック発生と判断することで、精度良くノックを検出できるようになり、従って、効率の良い燃焼を得ることが可能となる。
実施の形態2.
上述した実施の形態1においては、演算する周波数を特に限定していなかったが、信号処理モジュール4内部のA/D変換器のサンプリング周期、フーリエ変換の点数に応じて演算できる周波数が一意に決まることは周知であるが、この中でさらに演算する周波数を選ぶことで、広範囲の周波数帯域を簡便に得ることが可能となる。この方法を以降に示す。本実施の形態2においては、説明のために特定の数値を使用しているが、実際の使用にあたってはこの数値に束縛される必要性は何らないことを申し添えておく。
まず、信号処理モジュール4内部のA/D変換器のサンプリング周期を25μs(40kHz)、フーリエ変換範囲の点数を64点とした場合を例にとる。この状態でフーリエ解析できる周波数帯は0Hz(=k÷T=0÷1.6ms)から625Hz(=k÷T=1÷1.6ms)毎、20kHzまでの計33ポイント(波数kが0〜32までの整数値)の周波数に限定される(k、Tは以降に記載の変数)
フーリエ変換は良く知られているように、以下式(4)で表される。
F=Σ(D(t)・ei2πkt/T) (4)
なお、tは時刻(サンプリング周期25μs、フーリエ変換範囲64点の時、t=25μm×データ番号(0〜63までの整数))、kは波数、D(t)は時刻tにおけるデータ、Tはフーリエ変換する区間長(サンプリング周期25μs、フーリエ変換範囲の点数64点の時、T=25μs×64点=1.6ms)、FはD(t)のフーリエ変換である。
この式からわかるように、解析対象のデータに時刻t、波数kに応じて得られるsin、cosといった三角関数値を掛け、この結果を順次積算していくものである。ここで、解析する周波数帯によっては、この三角関数値、特に同じ絶対値をとるケースがある点に着目できる。
図9に、k=12(本実施の形態(サンプリング周期25μs、フーリエ変換範囲の点数64点)であれば、周波数7500Hz(=k÷T=12÷1.6ms)に相当)において、この周波数(7500Hzの)強度を得る場合のsin、cos値を示す。これより、絶対値が同様の値をとる場合がそれぞれ8個ずつ存在していることが判る。例えばcosの絶対値が1となるデータ番号は0、8、16、24、32、40、48、56の計8個となる。

このように、解析対象の周波数によってまとめられるデータの個数が決まっており、サンプリング周期を40kHz、フーリエ変換点数64点の場合を図10にまとめた。この個数には規則性があり、波数kが偶数値をとる周波数でまとめられるデータの個数が多くなっていることがわかる。
従って、周波数解析を実施する際に、波数kが偶数値をとる周波数に限定することで、広い周波数帯域のスペクトル分析を効率的にかつ高速に実施することが可能となる。図2に示すステップS22による周波数強度算出手段において、周波数選択し、周波数強度を算出する際、算出する周波数として、おおよそ3kHzから20kHzまでの任意の周波数を選択することができ、例えば実施の形態1の周波数範囲に照らし合わせると、算出する周波数を、3.75kHz、5kHz、6.25kHz、7.5Hz、8.75kHz、10kHz、11.25kHz、12.5kHz、13.75kHz、15kHz、16.25kHzといった11個の周波数を選択することが考えられる。
これだけ広範囲の周波数演算(11個の周波数)をまともに算出する場合は、単一の周波数を求める場合の11倍の演算量が必要となることは容易に想像できるが、本方式では、波数kが奇数となる周波数のみを選択すると約5.5倍、波数kが偶数となる周波数のみを選択すれば約1.9倍程度まで短縮することができ、つまり標準の半分以下の計算量で結果を得ることができるようになる。
以上のように、実施の形態2により、周波数選択し、周波数強度を算出する際、波数kが偶数値をとる周波数に限定することで、簡便に広範囲の周波数演算をすることが可能となり、従って、より簡便に精度良くノックを検出できるようになり、効率の良い燃焼を得ることが可能となる。
実施の形態3.
上述した実施の形態1では、ノックの周波数強度として、f=11kHz〜14kHzとf=6kHz〜8kHzの2つの領域を指定したが、運転状態によってはノック発生時に発生する特徴的な周波数が変化する場合がある。例えば、低回転時はノック周波数としてf=6kHz〜8kHzのみ、高回転時ではf=11kHz〜14kHzとf=6kHz〜8kHzとする方法がある。もしくは、低回転時はノック周波数としてf=6kHz〜8kHzと11kHz〜14kHz、高回転時ではf=6kHz〜8kHz、f=11kHz〜14kHzとf=17kHz〜19kHzのようにしても良い。更に負荷に応じて、低負荷時はノック周波数を5kHz〜7kHz、f=10kHz〜13kHzとf=16kHz〜18kHzのように選択する方法もある。比較周波数ももちろん運転条件に応じて変更しても良い。
すなわち、図2におけるステップS22による周波数強度算出手段により、複数の周波数を選択し、選択された周波数の周波数強度を算出する際、運転条件に応じてノック発生時に特徴的に発生するノック周波数を選択し、当該ノック周波数と比較するための比較周波数を選択することで、より精度良くノックを検出できる。
以上のように、実施の形態3により、運転状態に応じて演算する周波数を選択することで、より精度良くノックを検出できるようになり、従って効率の良い燃焼を得ることが可能となる。
実施の形態4.
上述した実施の形態1では、ノック検出するための基準信号としてイオン電流を用いたが、図11に示すように、これをエンジンブロック6に取付けられた振動センサ7の信号に置換えることができる。但し、振動センサ7では、バルブ着座やピストンのスラップ等、エンジンブロック特有のノイズを含むため、このエンジンブロック6の固有振動数に相当する周波数成分強度を高周波帯の信号出力HF、もしくは低周波帯の信号出力LFの算出から除外する必要がある。例えばエンジンブロック6の固有振動周波数が16kHz近傍にある場合は、最大値SIGH、最小値CMPH1、CMPH2の算出から共に15.5kHz〜16.5kHz間の周波数強度を演算から省き、高周波帯の信号出力HFを得ることとする。
以上のように、実施の形態4により、エンジンブロック6に取付けた振動センサ7の出力を用いた場合でも、精度良くノックを検出できるようになり、従って、効率の良い燃焼を得ることが可能となる。
実施の形態5.
上述した実施の形態1では、ノック検出するための基準信号としてイオン電流を用いたが、これを図示しない筒内圧力センサの信号に置換えても、同様の効果を得ることができる。
以上のように、実施の形態5により、筒内圧力センサの出力を用いた場合でも、精度良くノックを検出できるようになり、従って、効率の良い燃焼を得ることが可能となる。
この発明のノック検出装置は、内燃機関を利用する自動車、二輪車、船外機、他特機などに搭載され、機関の出力向上、運転効率向上を実現するための装置であり、また、エミッション低減等による環境保全にも役立てられるものである。
この発明による内燃機関のノック検出装置の全体構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1におけるノック検出処理のメイン処理を示すもので、図1に示す信号処理モジュール4におけるイオン電流からノック発生強度を得るまでのの流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1におけるノック強度判断の方法(図2におけるステップS23のノック強度判断の方法)を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態1におけるノック判定に用いるバックグラウンドレベルBGLの算出方法を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態1におけるBGL係数の算出方法を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態1における高周波帯の信号出力の算出方法を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態1における低周波帯の信号出力の算出方法を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態1におけるフーリエ強度発生の特異事例を示す図である。 この発明の実施の形態2におけるフーリエ強度算出用係数の説明図である。 この発明の実施の形態2においてフーリエ強度算出に際しまとめて演算できるデータ数の説明図である。 この発明の実施の形態4におけるノック検出装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 燃焼室、2 点火プラグ、3 点火コイル、4 信号処理モジュール、5 エンジンコントロールユニット(ECU)、6 エンジンブロック、7 振動センサ。

Claims (7)

  1. 内燃機関の運転中に発生するノックに伴う信号を処理してノック発生強度を判断し、その結果を出力する信号処理モジュールを備え、前記信号処理モジュールからのノック発生強度に応じて点火コイルを動作させるタイミングを制御することにより燃焼室内の混合気へ着火する点火時期を制御してノックの発生を抑制するようにした内燃機関のノック検出装置であって、
    前記信号処理モジュールは、
    内燃機関の運転中に発生するノックに伴う信号を検出する信号検出手段と、
    前記信号検出手段の出力から抽出する複数の周波数を選択し周波数強度を算出する周波数強度算出手段と、
    前記周波数強度算出手段の出力に基づいて各周波数帯でそれぞれ得られる一次的な複数のノック判断結果から少なくとも2以上の一次判断結果がノック発生の可能性があると判断する場合に最終的にノック発生と判断するノック強度判断手段と
    を有し、
    前記周波数強度算出手段は、フーリエ変換の算出方法により既定される波数の偶数番目の周波数の中から周波数を選択する
    ことを特徴とする内燃機関のノック検出装置。
  2. 請求項に記載の内燃機関のノック検出装置において、
    前記周波数強度算出手段は、おおよそ3kHzから20kHzまでの任意の周波数を選択する
    ことを特徴とする内燃機関のノック検出装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関のノック検出装置において、
    前記周波数強度算出手段は、ノック発生時に特徴的に発生するノック周波数と、当該ノック周波数と比較するための比較周波数を選択する
    ことを特徴とする内燃機関のノック検出装置。
  4. 請求項に記載の内燃機関のノック検出装置において、
    前記周波数強度算出手段は、前記ノック周波数を運転条件に応じて選択する
    ことを特徴とする内燃機関のノック検出装置。
  5. 請求項1に記載の内燃機関のノック検出装置において、
    前記信号検出手段は、点火プラグ2の電極間にバイアス電圧を供給することで、燃焼室1内での燃焼に伴って発生したイオン電流を検出するイオン電流検出手段を含み、当該イオン電流検出手段により得られるイオン電流をノックに伴う信号とする
    ことを特徴とする内燃機関のノック検出装置。
  6. 請求項1に記載の内燃機関のノック検出装置において、
    前記信号検出手段は、エンジンの振動を検出する振動検出手段を含み、当該振動検出手段により得る振動信号をノックに伴う信号とする
    ことを特徴とする内燃機関のノック検出装置。
  7. 請求項1に記載の内燃機関のノック検出装置において、
    前記信号検出手段は、シリンダ内の圧力を検出する圧力検出手段を含み、当該圧力検出手段により得る圧力信号をノックに伴う信号とする
    ことを特徴とする内燃機関のノック検出装置。
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