JP4475593B2 - エレベータ制御装置 - Google Patents
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Description
具体的には、ある入力接点信号に対して、自系統(以下、A系と呼ぶ)の入力結果と他系統(以下、B系と呼ぶ)の入力結果とは次のようにして照合される。A系コントローラは、A系入力ユニットから入力接点信号を読み取るとともに、読み取り結果を共有メモリに書き込む。一方、B系コントローラも同様にして、B系入力ユニットから入力接点信号を読み取るとともに、読み取り結果を共有メモリに書き込む。
A系コントローラは、B系コントローラが書き込んだ結果を共有メモリから読み取り、A系入力ユニットから読み取った自らの入力結果と照合することにより、自系統と他系統との入力結果の照合を行っている。
しかしながら、従来技術には次のような問題点がある。従来の多重冗長構造において、自系統のコントローラが他系統の入力結果を得るに当たっては、他系統のコントローラによって共有メモリに書き込まれた他系統による読み取り結果を読み取っている。このような構成においては、多重系を実現するための回路構成が複雑になる。さらに、これに伴ってデータ処理も複雑となり、動作速度が遅くなる、あるいは読み取り結果が遅延するといった問題が起こる。さらに、専用のハードウェアが必要になり装置が高価になるといった問題があった。
また、従来の多重冗長構造において、各制御系はリレー回路による接点信号を読み取り、そのON/OFF状態の照合確認を行うものである。しかし、例えば信号検出手段としてエンコーダを用いた場合には、連続してON/OFFする信号が各制御系に入力されることとなり、従来の各制御系ではこのような入力信号のカウント結果の照合確認を行うことはできないという問題があった。
本発明に係るエレベータ制御装置は、演算処理装置を個別に有する2系統以上の制御系と、各制御系の演算処理装置の同期をとるための外部クロック発生手段と、各制御系の演算処理装置間で相互に読み書きが可能な共有メモリとを備え、各制御系の演算処理装置は、エレベータ制御に使用するパルス列信号を入力信号として取り込む際に、自系統の検出手段を用いて検出したパルス列信号と、他系統の検出手段を用いて検出したパルス列信号とをともに入力信号として取り込み、両入力信号のパルス数をカウントした結果の差分があらかじめ決められた入力信号許容誤差範囲内のときは、あらかじめ決められた制御系の検出手段からの入力信号を用いてエレベータ制御に必要な演算処理を実行して演算結果を前記共有メモリに書き込み、さらに共有メモリから他系統の演算結果を読み込み自系統の演算結果との差分を求め、両演算結果の差分があらかじめ決められた演算結果許容誤差範囲内のときは、全制御系が正常状態であると判断してエレベータの制御動作を許可する制御動作許可指令を出力し、両入力信号の差分が入力信号許容誤差範囲外のとき、または両演算結果の差分が演算結果許容誤差範囲外のときには、いずれかの制御系が異常状態であると判断してエレベータの制御動作を停止させる制御動作停止指令を出力するものである。
図2は、本発明の実施の形態1に係るエレベータ制御装置における制御系の正常状態判断を行う処理を示したフローチャート、
図3は、本発明の実施の形態2に係るエレベータ制御装置の制御系の冗長構造を示す図、
図4は、本発明の実施の形態2に係るエレベータ制御装置における制御系の正常状態判断を行う処理を示したフローチャートである。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1では、エレベータの制御が可能な制御系が、a制御系、b制御系の2系統により構成される場合について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るエレベータ制御装置の制御系の冗長構造を示す図である。図1に示す各制御系は、演算処理装置であるマイクロコンピュータ(以下マイコンと呼ぶ)のみを記載した概略の構成となっており、図示しないが記憶部としてROM、RAMを有している。また、エレベータの調速器の軸には、エレベータのかご位置・速度情報を得るためにエンコーダ等の検出器(図示せず)が取り付けられていて、ここでは、検出器からのパルス列の信号が、それぞれの制御系に対応した入力ユニット1a、1bに入力される場合を想定している。さらに、信頼性を向上する目的で、同一の信号を複数の検出手段で検出するために、各制御系に対して個別にエンコーダ等の検出器が取り付けられている。
入力ユニット1a、1bを介した検出器からの信号は、2系統のマイコン2a、2bの両方に入力される。マイコン2a、2bは、共通に設けられた外部クロック発生手段3により同期が取られ、入力処理及び演算処理を実行する。マイコン2a、2bは、パルス列である入力信号のパルス数をカウントするために、イベントカウンタレジスタ(図示せず)をそれぞれ有している。
この2系統のマイコン2a、2bには、外部の記憶手段として共通に設けられた共有メモリ4がつながれている。マイコン2a、2bは、それぞれバスを介して共有メモリ4に対してデータの読み書きを行うことができる。このような構成により、マイコン2a、2bは、他系統の演算結果を読み取ることができる。
それぞれのマイコン2a、2bは、両系統の入力信号及び両系統の演算結果を比較判断することにより、a制御系とb制御系とがともに正常な状態であるか否か、すなわち制御系が正常な状態であるか否かを判断できる。さらに、マイコン2a、2bは、その判断結果の信号をフォトカプラ5a、5bに出力することにより、リレーコイル6a、6bのON/OFF状態を切り換えることができる。
リレーコイル6aのリレー接点7a及びリレーコイル6bのリレー接点7bは、リレーコイル8とリレーコイル8の制御回路ライン9との間に直列に挿入されている。ここで、リレーコイル6a、6b及びリレー接点7a、7bはリレー回路部に相当する。
リレーコイル8は、リレー接点7a、7bのいずれか1つでもOFF状態になると、励磁が切れる。したがって、図示していないが、例えばエレベータのモータブレーキ電源を遮断する回路にリレーコイル8のリレー接点を挿入することにより、マイコン2a、2bからの出力に基づいてモータにブレーキをかけることが可能となる。
次に、図2を用いて動作を詳細に説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係るエレベータ制御装置における制御系の正常状態判断を行う処理を示したフローチャートである。ステップ番号の添字a、bは、それぞれa制御系、b制御系を表すものであり、基本的な処理は両系統で同一である。そこで、a制御系において制御系の正常状態を判断する場合を中心に説明する。
a制御系のマイコン2aは、入力ユニット1aを介して、エレベータの調速器の軸に取り付けられたエンコーダからの入力信号INaを取り込む。これとともに、a制御系のマイコン2aは、入力ユニット1bを介して、エレベータの調速器の軸に取り付けられた別のエンコーダからの入力信号INbもさらに取り込む(S201a)。
マイコン2aは、イベントカウンタレジスタによりそれぞれの入力信号INa、INbのパルス数のカウント処理を行う(S202a)。さらに、マイコン2aは、外部クロック発生手段3からのクロック信号に同期して、一定の演算周期でそのイベントカウンタレジスタのカウント値を読み出す。
マイコン2aは、イベントカウンタレジスタから読み出した入力信号INa、INbに関するそれぞれのカウント値を照合する。具体的には、マイコン2aは、両カウント値の差分を求め、差分値があらかじめ決められた入力信号許容誤差範囲内であるかを判断する(S203a)。
差分値が入力信号許容誤差範囲内であれば、マイコン2aは、入力信号INaに基づくカウント値をマスタとして採用し、位置データ、速度データの演算処理を行う(S204a)。ここで、入力信号INa、INbに関するカウント値のどちらをマスタとして採用するかは、処理判断のルールとして、全てのマイコンに対してあらかじめ共通に定めておくものである。
本実施の形態1においては、入力信号INaに関するカウント値をマスタとするルールがあらかじめ定められていたことに相当する。さらにb制御系においても、a制御系と同様の処理が実行される。すなわち、差分値が入力信号許容誤差範囲内であれば(S203b)、マイコン2bも、入力信号INaに基づくカウント値をマスタとして採用し、位置データ、速度データの演算処理を行うこととなる(S204b)。
さらに、マイコン2aは、算出した演算結果を共有メモリ4に書き込む(S205a)。同様に、マイコン2bも、算出した演算結果を共有メモリ4に書き込む(S205b)。次に、マイコン2aは、マイコン2bによって書き込まれたb制御系の演算結果を共有メモリ4から読み込む(S206a)。
マイコン2aは、自己が算出したa制御系の演算結果と、b制御系によって算出された演算結果とを照合する。具体的には、マイコン2aは、両演算結果の差分を求め、差分値があらかじめ決められた演算結果許容誤差範囲内であるかを判断する(S207a)。
差分値が演算結果許容誤差範囲内であれば、マイコン2aは、a制御系とb制御系とがともに正常状態である、すなわち制御系が正常状態であると判断する。そして、マイコン2aは、エレベータが通常走行できるように制御動作許可指令をフォトカプラ5aに出力し(S208a)、その後、次の演算周期へと移行する。これにより、リレーコイル6aは励磁され、リレー接点7aはON状態となる。制御系が正常状態と判断される状態が続く限り、リレー接点7aはON状態が保たれることとなる。
一方、マイコン2aは、入力信号の差分値が入力信号許容誤差範囲外であると判断した場合(S203a)、または演算結果の差分値が演算結果許容誤差範囲外であると判断した場合(S207a)には、制御系が正常状態でないと判断する。さらに、マイコン2aは、エレベータを停止させるために制御動作停止指令をフォトカプラ5aに出力する(S209a)。これにより、リレーコイル6aは励磁されなくなり、リレー接点7aはOFF状態となる。
同様にして、マイコン2bがフォトカプラ5bに制御動作停止指令を出力すると(S209b)、リレーコイル6bは励磁されなくなり、リレー接点7bはOFF状態となる。リレー接点7aまたはリレー接点7bのどれか1つでもOFF状態となることにより、リレーコイル8は励磁されなくなる。これにより、マイコン2aまたはマイコン2bからの制御動作停止指令の出力に連動して、エレベータのモータブレーキ電源が遮断されることとなる。
実施の形態1によれば、複数のマイコンのそれぞれは、制御系の正常状態を個別に判断でき、容易に多重冗長構造を構成することができる。複数のマイコンのそれぞれは、入力信号の照合結果が入力信号許容誤差範囲外であるか、または演算処理の照合結果が演算結果許容誤差範囲外であるかを判断する。そして、複数のマイコンのそれぞれは、それらの判断結果に基づいて制御動作停止指令を出力することにより、エレベータのモータブレーキを遮断して、エレベータを停止させることができる。
さらに、本実施の形態1に係るエレベータ制御装置は、複数のマイコンに共通の外部クロックと共有メモリとを有する単純なハードウェア構成を取っており、高価なASIC(Application Specific Integrated Circuits)やFPGA(Field Programmable Gate Array)のような専用ハードウェアを使う必要が無い。さらに、この構成により、連続してON/OFFするパルス列の入力信号に対しても、多重系による照合確認を容易に行うことができ、その上、演算結果に対しても多重系による照合確認を容易に行うことができる。この結果、安価でかつ高い信頼性を有するエレベータ制御装置を得ることができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2では、制御系の正常状態の判断をより厳格に行う構成について説明する。図3は、本発明の実施の形態2に係るエレベータ制御装置の制御系の冗長構造を示す図である。図1と比較すると、複数のマイコンからの指令出力を統括する出力ユニット10と、リレーコイルの動作状態をマイコンにフィードバックするフィードバックリレー接点11a、11bとをさらに備えている点が異なっている。
出力ユニット10は、マイコン2a、2bからのそれぞれの指令出力を取り込み、両指令出力の状態に基づいて、フォトカプラ5a、5bに対して同一の統括指令を出力するものである。また、フィードバックリレー接点11a、11bは、リレーコイル6a、6bの励磁によりON状態となるリレー接点7a、7bとは逆の論理で、リレーコイル6a、6bの励磁によりOFF状態となるものであり、フィードバックリレー接点11a、11bの状態がそれぞれのマイコン2a、2bに読み込まれる。ここで、リレーコイル6a、6b、リレー接点7a、7b及びフィードバックリレー接点11a、11bはリレー回路部に相当する。
出力ユニット10及びフィードバックリレー接点11a、11bの詳細について、図4のフローチャートをもとに説明する。図4は、本発明の実施の形態2に係るエレベータ制御装置における制御系の正常状態判断を行う処理を示したフローチャートである。ステップ番号の添字a、bは、それぞれa制御系、b制御系を表すものであり、基本的な処理は両系統で同一である。そこで、a制御系において制御系の正常状態を判断する場合を中心に説明する。
また、マイコン2a、2bが制御動作許可指令または制御動作停止指令を出力するまでの処理は、図2のフローチャートと全く同一である。そこで、図2において図4に用いられる部分を「A部」、「B部」と記載するとともに、図4においては図2と同一の処理を行う部分を「A部」、「B部」と記載して詳細を省略している。マイコン2a、2bからの指令出力に基づくそれ以降の処理について、図4を用いて以下に説明する。
出力ユニット10は、マイコン2a、2bからの指令出力を取り込み(S401)、両指令出力の論理が同一であるかを比較する(S402)。すなわち、制御動作許可指令の論理を1,制御動作停止指令の論理を0としたときに、両指令出力の論理が一致するか否かを判断することとなる。両指令出力の論理が一致している場合には、出力ユニット10は、一致した指令出力を統括指令出力としてフォトカプラ5a、5bに出力する(S403)。
一方、両指令出力の論理が一致していない場合(S402)には、出力ユニット10は、停止指令出力を統括指令出力としてフォトカプラ5a、5bに出力する(S404)。すなわち、出力ユニット10は、マイコン2a、2bからの指令出力の少なくとも1つが制御動作停止指令であれば、フォトカプラ5a、5bに制御動作停止統括指令を出力することとなる。さらに、出力ユニット10は、マイコン2a、2bからの指令出力の両方が制御動作許可指令であったときのみ、フォトカプラ5a、5bに制御動作許可統括指令を出力することとなる。
出力ユニット10から出力される制御動作許可統括指令または制御動作停止統括指令に基づいて、リレーコイル6a、6bが動作する(S405)。すなわち、制御ユニット10から制御動作許可統括指令が出力されると、リレーコイル6a、6bは励磁される状態となり、制御動作停止統括指令が出力されると、リレーコイル6a、6bは励磁されない状態となる。
リレー接点7a、7bは、実施の形態1において説明したように、リレーコイル6a、6bのそれぞれが励磁されることによりON状態となる接点である。本実施の形態2におけるフィードバックリレー接点11a、11bは、リレー接点7a、7bとは逆に、リレーコイル6a、6bのそれぞれが励磁されることによりOFF状態となる接点である。
マイコン2aは、リレーコイル6aのON/OFF状態を、フィードバックリレー接点11aの状態を読み込むことにより検知できる(S406a)。さらに、マイコン2aは、読み込んだフィードバックリレー接点の状態と、出力ユニット10に対して出力した指令の状態とが一致するかを比較する(S407a)。
マイコン2aは、両状態が一致すると判断した場合(S407a)には、制御系の正常状態が確保されていると判断し、その後、次の演算周期へと移行する。一方、マイコン2aは、両状態が一致しないと判断した場合(S407a)には、制御系の正常状態が確保されていないと判断する。そして、マイコン2aは、かごを停止させるために、エレベータ制御基板のCPUとの通信手段を使って、エレベータ制御CPUにブレーキをかけるように異常信号を送信する(S408a)。
なお、図4のフローチャートを用いた上述の実施の形態2の説明では、ステップ番号S407aにおいて不一致判断がなされた際に、マイコン2aは、直ちにエレベータ制御CPUに異常信号を通信する場合を説明した。しかし、直ちに異常信号を送信する前に、マイコン2aは、出力ユニット10に対して制御動作停止指令を出力することも考えられる。すなわち、マイコン2aからの制御動作停止指令に基づいて、エレベータのモータブレーキ電源を遮断できるリレーコイル8の励磁を切ることにより、エレベータを停止させることを試みる。
この際、マイコン2aは、制御動作停止指令の出力とともに、フィードバックリレー接点11aの信号を読み取る。次に、マイコン2aは、制御動作停止指令の出力に対応してフィードバックリレー接点11aの信号が正しくON状態として検知されたかを判断する。そして、マイコン2aは、フィードバックリレー接点11aの信号がOFF状態、すなわち誤動作をしていると判断した場合には、先のステップ番号S408aと同様に、かごを停止させるために、エレベータ制御基板のCPUとの通信手段を使って、エレベータ制御CPUにブレーキをかけるように信号を送信する。
実施の形態2によれば、出力ユニット及びフィードバックリレー接点を活用することにより、複数のマイコンからの制御指令の整合性をより厳格にチェックできる。さらに、ハードウェア構成は、汎用のデバイス等で十分に実現できるものであり、コスト的にも安価である。この結果、安価でかつ高い信頼性を有するエレベータ制御装置を得ることができる。
以上のように本発明によれば、複数のマイコンに対して共通の外部クロックと共有メモリとを有する単純なハードウェア構成を取ることにより、連続してON/OFFするパルス列の入力信号に対しても、多重系による照合確認を容易に行うことができ、安価でかつ高い信頼性を有するエレベータ制御装置を得ることができる。
なお、マイコン2aは、かごが停止しているときに限り、フィードバックリレー接点11aの動作確認を行うことができる。かごが停止している状態のときには、エレベータのモータブレーキ電源を遮断できるリレーコイル8のON/OFF動作を行っても運転に支障がない。そこで、マイコン2aは、動作確認用のダミー信号として制御動作許可指令または制御動作停止指令を出力し、その出力に対応する状態をフィードバックリレー接点11aから読み取ることにより、フィードバックリレー接点11aの動作確認を行うことができる。
また、本実施の形態2では、実施の形態1に対して出力ユニットとフィードバックリレー接点とを追加した構成を説明したが、実施の形態1に対して出力ユニットだけ、あるいはフィードバックリレー接点だけを追加した構成を取ることもできる。
また、実施の形態1、2では、エンコーダからのパルス列入力信号を許容誤差に基づいて照合する場合を説明したが、単にON/OFF状態を検出する入力信号の一致/不一致を照合することも可能である。
また、図1及び図2において、リレーコイル6a、6b、リレー接点7a、7b、及びリレー接点フィードバック11a、11bとしては、セーフティリレーユニットを用いることができる。セーフティリレーユニットは、異常発生時に電源を確実に遮断するように動作するとともに、異常原因が取り除かれない限りは元の状態に復帰しない機能を有しているものである。これにより、より信頼性の高いエレベータ制御装置を実現できる。
Claims (4)
- 演算処理装置を個別に有する2系統以上の制御系と、
前記各制御系の演算処理装置間で相互に読み書きが可能な共有メモリと
を備え、
前記各制御系の演算処理装置は、エレベータ制御に使用するパルス列信号を入力信号として取り込む際に、自系統の検出手段を用いて検出したパルス列信号と、他系統の検出手段を用いて検出したパルス列信号とをともに入力信号として取り込み、両入力信号のパルス数をカウントした結果の差分があらかじめ決められた入力信号許容誤差範囲内のときは、あらかじめ決められた制御系の検出手段からの入力信号を用いてエレベータ制御に必要な演算処理を実行して演算結果を前記共有メモリに書き込み、さらに前記共有メモリから他系統の演算結果を読み込み自系統の演算結果との差分を求め、両演算結果の差分があらかじめ決められた演算結果許容誤差範囲内のときは、全制御系が正常状態であると判断してエレベータの制御動作を許可する制御動作許可指令を出力し、前記両入力信号の差分が前記入力信号許容誤差範囲外のとき、または前記両演算結果の差分が前記演算結果許容誤差範囲外のときには、いずれかの制御系が異常状態であると判断してエレベータの制御動作を停止させる制御動作停止指令を出力する
エレベータ制御装置。 - 請求項1に記載のエレベータ制御装置において、
前記各制御系の演算処理装置が出力する前記制御動作許可指令または前記制御動作停止指令をそれぞれ読み込み、全ての制御系の演算処理装置から前記制御動作許可指令を読み込んだときは制御動作許可統括指令を出力し、少なくともいずれか1台の制御系の演算処理装置から前記制御動作停止指令を読み込んだときは制御動作停止統括指令を出力する出力ユニットをさらに備えた
エレベータ制御装置。 - 請求項1に記載のエレベータ制御装置において、
前記各制御系の演算処理装置は、前記制御動作許可指令または前記制御動作停止指令に基づいてON/OFF動作を行うリレー回路部の接点信号を読み込み、前記リレー回路部に対して出力した前記制御動作許可指令または前記制御動作停止指令と、前記接点信号のON/OFF状態とを比較することにより前記リレー回路部の動作が正常であるか否かを確認する
エレベータ制御装置。 - 請求項2に記載のエレベータ制御装置において、
前記各制御系の演算処理装置は、前記出力ユニットが出力する前記制御動作許可統括指令または前記制御動作停止統括指令に基づいてON/OFF動作を行うリレー回路部の接点信号を読み込み、前記出力ユニットに対して出力した前記制御動作許可指令または前記制御動作停止指令と、前記接点信号のON/OFF状態とを比較することにより前記リレー回路部の動作が正常であるか否かを確認する
エレベータ制御装置。
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