JP4475410B2 - 被記録材の分離作用装置、給送用カセット、記録装置及び液体噴射装置 - Google Patents

被記録材の分離作用装置、給送用カセット、記録装置及び液体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、積畳された複数枚の被記録材の先端部をホッパーによって上方に押し上げ、上方に位置する給送用ローラと前記ホッパーとの挟圧送り作用によって引き出される上位の被記録材が複数枚に亘る時、後続の被記録材の進行を規制して最上位の被記録材から分離する被記録材の分離作用装置、該分離作用装置を備えた給送用カセット、該分離作用装置ないし給送用カセットのいずれか一方、またはこれらの双方を備えた記録装置に関する。
更に本発明はインク等の液体をそのヘッドから吐出(噴射)して被記録材(被液体噴射材)に記録を実行する(液体を付着する)インクジェット式記録装置などの液体噴射装置、該液体噴射装置において設けられる被液体噴射材の分離作用装置及び該分離作用装置を備えた給送用カセットに関するものである。
ここで液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録材に記録を行なうプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録材に相当する被液体噴射材に噴射して、前記液体を前記被液体噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
以下、インクジェット式記録装置あるいは液体噴射装置の一例であるインクジェットプリンタを例にとって説明する。
インクジェットプリンタには、プリンタ本体に対して固定状態で設けられる給送用トレイないしプリンタ本体に対して着脱自在に設けられる給送用カセットのいずれか一方、またはこれらの双方が設けられている。給送用トレイは、数枚〜数十枚程度の複数枚の用紙を積畳でき、重送が生じた場合の用紙の分離作用を分離パッドないしリタードローラを使用して主に行っている。
これに対して給送用カセットは、数十枚〜数百枚程度の多数枚の用紙を積畳でき、重送が生じた場合の用紙の分離作用をカセット本体の装着側の前壁によって主に行っていた。下記の特許文献1は従来の給送用カセットの構造を示している。この給送用カセットにおける前壁は中央部のみに設けられており、上方に垂直に立ち上げられた門型形状をしている。
このためホッパーが上昇して給送用カセット内に積畳されている用紙の先端部が上方に位置する給送用ローラに当接し、給送用ローラとホッパーとによる挟圧送り作用によって上位の用紙が引き出される際、前壁に当接することによって奏される分離抵抗は積畳されている用紙の位置に関係なく一様となっている。
但し、一般に給送用カセットは、プリンタ本体に対して水平な姿勢で装着されているため、上述のような用紙の重送は起こり難く、上記前壁の構造は特に問題となっていなかった。一方、一部の給送用カセットにあっては、下記の特許文献2に示すように給送用トレイと同様、前下がり傾斜姿勢でプリンタ本体に対して装着される。
このような給送用カセットは、プリンタ本体が設置される水平設置面に対して45°とか60°等の傾斜角度を有するように大きく傾斜させた状態でプリンタ本体に対して装着される。従って、給送用トレイを使用した場合と同様、給送用ローラとホッパーとの挟圧送り作用に伴う重送や、上位の用紙の先端縁が下位の用紙の先端縁に先行してずれるいわゆる「なだれ現象」に起因する重送が起こり得る。
また、積畳されている用紙に温度や湿度等の環境要因や、人為的要因によって中央が高くなり、左右の側縁が下方に垂れ下がるように湾曲したカール癖が付いている場合には、重送された後続の用紙のみならず、最上位の用紙までが給送用カセットの前壁に当接してしまって給送できない事態が生じ得る。また、このように用紙にカール癖が付いている場合には、分離パッドやリタードローラによる分離作用がそれほど期待できない場合もあり、更なる用紙の分離作用装置の開発が望まれていた。
特開2002−332126号公報 特開平10−17157号公報
そこで本発明は、このような背景技術及び背景技術が抱えていた問題点等の存在を踏まえて発案されたものであって、記録装置本体に対して傾斜姿勢で設けられる給送用カセットに対しても適用でき、中央が高くなるようにカールした被記録材に対しても対応できる被記録材の分離作用装置、該分離作用装置を備えた給送用カセット及び該分離作用装置ないし給送用カセットを備えた記録装置等を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る被記録材の分離作用装置は、積畳された複数枚の被記録材の先端部をホッパーによって上方に押し上げ、上方に位置する給送用ローラと前記ホッパーとの挟圧送り作用によって引き出される上位の被記録材が複数枚に亘る時、後続の被記録材の進行を規制して最上位の被記録材から分離する被記録材の分離作用装置であって、前記分離作用装置は、給送用ローラより被記録材の搬送方向下流側に位置し被記録材の先端縁に当接することによって後続の被記録材の進行を規制する分離作用壁によって構成されており、該分離作用壁は頂部から裾部にかけて末広がり形状に形成されていることを特徴とするものである。
本発明の第1の態様によれば、分離作用壁が末広がり形状に形成されているから、上位の被記録材ほど分離作用壁に当接する当接面積が小さくなって少ない分離抵抗によって引き出し易くなる。逆に下位の被記録材になるに連れて分離抵抗が大きくなるため引き出し難くなり、後続の分離パッド等による分離作用と相俟って被記録材の分離特性が向上する。また分離作用壁を末広がり形状に形成すると、中央が高くなるようにカールした被記録材の側縁が分離作用壁に引っ掛かり難くなり、最上位の被記録材の給送が円滑になって結果として後続の被記録材との分離の確実性が向上する。また同時にカール癖の付いた被記録材に対しても対応できるようになる。
本発明の第2の態様に係る被記録材の分離作用装置は、第1の態様において、前記末広がり形状は給送用ローラを中心にして給送用ローラから遠去かるに連れて互いに分離作用壁の高さが低くなるように分離作用壁の上面の一部ないし全部を左右対称に傾斜させることによって形成されていることを特徴とするものである。本発明の第2の態様によれば、分離作用壁が給送用ローラを中心にして左右対称に側方に行くに従って低くなるように分離作用壁の上面を傾斜させたから、幅寸法が異なる種々のサイズの被記録材に対して常に左右均等な分離抵抗バランスが取れるようになり、分離抵抗バランスのずれによって引き起こされる被記録材のスキュー(傾き)は生じない。
本発明の第3の態様に係る被記録材の分離作用装置は、積畳された複数枚の被記録材の先端部をホッパーによって上方に押し上げ、上方に位置する給送用ローラと前記ホッパーとの挟圧送り作用によって引き出される上位の被記録材が複数枚に亘る時、後続の被記録材の進行を規制して最上位の被記録材から分離する被記録材の分離作用装置であって、前記分離作用装置は、給送用ローラより被記録材の搬送方向下流側に位置し被記録材の先端縁に当接することによって後続の被記録材の進行を規制する分離作用壁によって構成されており、該分離作用壁は被記録材の先端縁が分離作用壁に当接する当接幅長を最上位の被記録材から最下位の被記録材にかけて徐々に大きくなるように形成することで被記録材の分離抵抗に分布を持たせたことを特徴とするものである。
本発明の第3の態様によれば、上位の被記録材ほど当接幅長が短くなり、分離抵抗が小さく、下位の被記録材ほど当接幅長が長くなり、分離抵抗が大きくなる分離抵抗の分布が形成されるから、上位の被記録材ほど引き出し易く、下位の被記録材ほど引き出し難くなって後続の分離パッド等による分離作用と相俟って被記録材の分離特性が向上する。
本発明の第4の態様に係る被記録材の分離作用装置は、第1〜第3のいずれか1つの態様において、前記分離作用壁の被記録材と当接する内壁面には、分離作用壁の高さ方向に延び、被記録材の先端縁との摩擦抵抗を小さくする複数本の案内リブが設けられていることを特徴とするものである。本発明の第4の態様によれば、積畳した状態で設けられる被記録材の先端縁と分離作用壁の内壁面との間に作用する摩擦抵抗が小さくなってホッパーの上昇が円滑になるから被記録材の分離作用を維持しつつ、円滑な被記録材の給送が可能になる。
本発明の第5の態様に係る給送用カセットは多数枚の被記録材を積畳した状態で収容でき、記録装置本体に対して着脱自在に設けられる給送用カセットであって、前記給送用カセットにおけるカセット本体の装着側の前壁に対して第1〜第4のいずれか1つの被記録材の分離作用装置を適用したことを特徴とするものである。本発明の第5の態様によれば、給送用カセットを記録装置本体に対して前下がり傾斜姿勢で装着する場合であっても、前壁による被記録材の分離作用が安定して確実に行なわれ、中央が高くなるようにカール癖が付いた被記録材に対しても対応できるようになる。
本発明の第6の態様に係る記録装置は、複数枚の被記録材を積畳し得る給送用トレイないし多数枚の被記録材を積畳した状態で収容でき、記録装置本体に対して着脱自在に設けられる給送用カセットのいずれか一方、またはこれらの双方を備える記録装置であって、前記記録装置には第1〜第4のいずれか1つの態様の被記録材の分離作用装置ないし該分離作用装置を備えた第5の態様の給送用カセットのいずれか一方、またはこれらの双方が設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第6の態様によれば、記録装置本体に対して固定状態で設けられる給送用トレイを備える記録装置と、記録装置本体に対して傾斜姿勢で着脱自在に設けられる給送用カセットを備える記録装置の両方の記録装置における被記録材の分離特性を向上させることが可能となる。また中央が高くなるようにカール癖が付いた被記録材に対しても対応できるようになる。
本発明の第7の態様に係る液体噴射装置は、複数枚の被液体噴射材を積畳し得る給送用トレイないし多数枚の被液体噴射材を積畳した状態で収容でき、液体噴射装置本体に対して着脱自在に設けられる給送用カセットのいずれか一方、またはこれらの双方を備える液体噴射装置であって、前記液体噴射装置には積畳された複数枚の被液体噴射材の先端部をホッパーによって上方に押し上げ、上方に位置する給送用ローラと前記ホッパーとの挟圧送り作用によって引き出される上位の被液体噴射材が複数枚に亘る時、後続の被液体噴射材の進行を規制して最上位の被液体噴射材から分離する被液体噴射材の分離作用装置ないし該分離作用装置を備えた給送用カセットのいずれか一方、またはこれらの双方が設けられており、前記分離作用装置は、給送用ローラより被液体噴射材の搬送方向下流側に位置し被液体噴射材の先端縁に当接することによって後続の被液体噴射材の進行を規制する分離作用壁によって構成されており、該分離作用壁は頂部から裾部にかけて末広がり形状に形成されていることを特徴とするものである。
以下、本願発明に係る被記録材の分離作用装置、該分離作用装置を備えた給送用カセット、及び該分離作用装置ないし該給送用カセットを備えた液体噴射装置の一例である記録装置について説明する。最初に本願発明の液体噴射装置、そしてその一例である記録装置を実施するための最良の形態としてインクジェットプリンタ100を採り上げて、その全体構成の概略を図面に基づいて説明する。
図1はインクジェットプリンタのカバーを取り外した状態を示す斜視図、図2はインクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図である。尚、ここで説明するインクジェットプリンタ100は比較的小型、軽量で持ち運びに適したシンプルな構成の可搬型のインクジェットプリンタである。そして最も奥部側、搬送方向上流側に位置するのが給送用カセット4であり、該給送用カセット4は図1、2に示すように液体噴射装置本体、そして記録装置本体の一例であるプリンタ本体3の後部上方寄りの部位に前下がり傾斜姿勢で設けられている。従ってプリンタ本体3には一般に常設されている給送用トレイは設けられておらず、給送用トレイとしての機能を給送用カセット4が担っている。
給送用カセット4内に収容された多数枚の積畳された被液体噴射材の一例である被記録材P(以下単に用紙Pともいう)は、給送用カセット4の先端部下方に設けられるホッパー押上げカム30によってホッパー板16を介して用紙Pの先端部が上方に押し上げられる。従って用紙Pの先端部はホッパー板16と、上方に位置する給送用ローラ14とによって挟圧され、給送用ローラ14の回転軸17を中心として回転に伴う挟圧送り作用によって給送用カセット4内に積畳された上位の用紙Pが搬送経路に向けて引き出される。
また引き出された用紙Pが複数枚に亘る場合には、重送された後続の用紙Pを最上位の用紙Pから分離する分離作用部の一例である図示しない分離パッドと、分離された後続の用紙Pを給送用カセット4内に戻す戻しレバー15とによって最上位の1枚の用紙Pのみが選択されて搬送経路に導かれる。
給送用ローラ14の下方には前方(図2中、左方)に向けて低くなるように傾斜する搬送ガイド32が設けられている。給送用ローラ14とホッパー板16とによる挟圧送り作用によって引き出された最上位の用紙Pは上記搬送ガイド32によって案内されて搬送用ローラ19の上方に導かれる。また搬送用ローラ19の手前の搬送方向上流側には、用紙Pの通過を検出する被液体噴射材検出手段の一例である図示しない被記録材検出手段(以下単に検出レバーという)が設けられている。
搬送用ローラ19の搬送方向下流側には記録ポジション26が形成されている。記録ポジション26には、用紙Pに記録を実行する液体噴射実行手段の一例である記録実行手段の主たる構成要素として、主走査方向Xに往復可能に走行し得るキャリッジガイド軸12によって軸支されたキャリッジ10が設けられている。そして該キャリッジ10の下面には用紙Pに液体の一例であるインクを吐出(噴射)して記録を直接実行する液体噴射ヘッドの一例である記録ヘッド13が搭載されている。またキャリッジ10には一例としてプリンタ本体3の底部に背面から装着される液体カートリッジの一例であるインクカートリッジCから延びているU字状ないしJ字状に湾曲した液体チューブの一例であるインクチューブ5の先端部が接続され、図示しない液体流路の一例であるインク流路を通って記録ヘッド13内へ導かれている。
記録ヘッド13の下方には、記録ヘッド13と対向して記録ヘッド13のヘッド面と用紙Pとの間のプラテンギャップPGを規定するプラテン28が設けられている。そしてキャリッジ10とプラテン28との間に用紙Pを主走査方向Xと直交する副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作と、記録ヘッド13を主走査方向Xに一往復させる間に記録ヘッド13から用紙Pにインクを噴射する動作とを交互に繰り返すことによって用紙Pの記録面の全面に亘っての所望の記録が実行される。尚、上記プラテンギャップPGは高精度の記録を実行する上で極めて重要な要素となっており、用紙Pの厚さの変化等に応じて適宜調節されるようになっている。
記録ヘッド13の下流には排出用駆動ローラ20aと、排出用ギザローラ20bとによって構成される被液体噴射材排出手段の一例である排出用ローラ20が設けられている。このうち排出用ギザローラ20bはその外周に複数の歯を有する歯付きローラであり、ローラホルダ21によって自由回転可能な状態で軸支されている。また排出用ギザローラ20bは排出用駆動ローラ20aよりその軸芯位置が幾分搬送方向上流側に位置するように配設されている。このような配設態様を採ることによって用紙Pは僅かに下に凸となる俗に「逆ぞり」と呼ばれている湾曲状態が形成される。これにより記録ヘッド13に対向する位置に存する用紙Pの部位はプラテン28に押し付けられ、用紙Pの浮き上がりが防止されて正常に記録が実行されるようになっている。
[実施例]
次にこのようなインクジェットプリンタ100に適用できる本願発明に係る被記録材の分離作用装置1を本願発明に係る給送用カセット4に適用した実施例について具体的に説明する。
図3は被記録材の分離作用装置を備えた給送用カセットを示す斜視図、図4は被記録材の分離作用装置周辺を拡大して示す斜視図である。図5は被記録材の分離作用装置周辺を拡大して示す正面図、図6は被記録材の分離の様子を示す側断面図である。
本発明の給送用カセット4は図3に示すように多数枚の用紙Pを積畳した状態で収容できるカセット本体33と、カセット本体33の上部開口を閉塞する蓋体34とを備えている。またカセット本体33の装着側の底面にはホッパー板16が設けられている。尚ホッパー板16は上述したホッパー押上げカム30と、ホッパー板16を所定の方向に常時付勢している図示しない付勢手段と共にホッパー6を構成している。そして本発明の給送用カセット4にあっては、カセット本体33の装着側の前壁35に対して本発明の被記録材の分離作用装置1を適用している。
本発明の被記録材の分離作用装置1は、積畳された複数枚の用紙Pの先端部36をホッパー6によって上方に押し上げ、上方に位置する上述の給送用ローラ14とホッパー6との挟圧送り作用によって引き出される上位の用紙Pが複数枚に亘る時、後続の用紙Pの進行を規制して最上位の用紙Pから分離する作用を奏している。
具体的には、前記分離作用装置1は、給送用ローラ14より用紙Pの搬送方向下流側に位置し用紙Pの先端縁37に当接することによって後続の用紙Pの進行を規制する分離作用壁35(本実施例ではカセット本体33の前壁35が分離作用壁となるから前壁と同一の符号「35」を使用した。)によって構成されている。そして分離作用壁35は頂部Aから裾部Bにかけて末広がり形状に形成されている。
また図4、5に示すように上記末広がり形状は給送用ローラ14を中心にして給送用ローラ14から遠去かるに連れて互いに分離作用壁35の高さが低くなるように分離作用壁35の上面38の中央寄りの一部を左右対称に直線的に傾斜させることによって形成されている。従って用紙Pの先端縁37が分離作用壁35に当接する当接幅長Lは最上位の用紙Pから最下位の用紙Pにかけて、例えば当接幅長LがL1からL2になるように徐々に大きくなるように分離作用壁35は形成されている。
即ち分離作用壁35は、上位の用紙Pほど当接幅長Lが短くなって分離抵抗が小さくなり、逆に下位の用紙Pほど当接幅長Lが長くなって分離抵抗が大きくなるように分離抵抗に分布を持たせた構成になっている。そしてこのような分離作用壁35の構成を本実施例では分離作用壁35である前壁35の形状を図示のような形状にすることによって実現しているのである。
次に図5、図6に基づいて給送用カセット4内に積畳された用紙Pが本発明の分離作用装置1によって分離され、最上位の用紙Pのみが引き出される作動態様について説明する。図6において仮想線で示す位置からホッパー6が上昇し、図6中、実線で示す位置にホッパー6が至ると、積畳された用紙Pの先端部36は回転する給送用ローラ14と上方に押し上げられたホッパー6とによる挟圧送り作用によって上位の用紙Pを引き出し、用紙Pの搬送経路に向けて給送する。
この時、上述したように分離作用壁35は末広がり形状に形成されており、分離抵抗が上位に位置する用紙Pほど小さくなっているから、引き出された用紙Pが複数枚に亘る場合であっても最上位の用紙Pが一番多く引き出される。従って最上位の用紙Pと後続の用紙Pとの分離が図られ、用紙Pの搬送方向下流側に位置する分離パッド等によって更に明確に分離された後、図4において仮想線で示す戻しレバー15によって重送された後続の用紙Pは再び給送用カセット4内に戻される。
また用紙Pに中央が高くなるようにカール癖が付いている場合であっても図5に示すように分離作用壁35が末広がり形状に形成されているから用紙Pは左右の側縁39が分離作用壁35に引っ掛かることなく、円滑に引き出され、用紙Pの搬送経路に向けて給送される。
[他の実施例]
本願発明に係る被記録材の分離作用装置1、該分離作用装置1を備えた給送用カセット4、該分離作用装置1ないし給送用カセット4を備えた記録装置100及び液体噴射装置は以上述べたような構成を基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内の部分的構成の変更や省略等を行なうことも勿論可能である。
例えば、本願発明に係る被記録材の分離作用装置1は給送用カセット4に対して適用する場合に限らず、図示しない給送用トレイのみを備える記録装置や給送用トレイと給送用カセット4の双方を備える記録装置における記録装置本体3に対して設けることも可能である。また分離作用壁35の構成も上記実施例の構成に限らず、以下述べるような種々の構成が採用可能である。
図7は分離作用壁の構成を異ならせた他の実施例を示す平面図、図8は分離作用壁の構成を異ならせた更に他の実施例を骨格的に示す正面図である。図9は分離作用壁の構成を異ならせた更に他の実施例を骨格的に示す正面図、図10は分離作用壁の構成を異ならせた更に他の実施例を骨格的に示す背面図である。また図11は分離作用壁の構成を異ならせた更に他の実施例を骨格的に示す背面図である。
先ず図7は分離作用壁35の用紙Pと当接する内壁面に分離作用壁35の高さ方向に延び、用紙Pの先端縁37との摩擦抵抗を小さくする複数本の案内リブ43を設けたものである。因みにこのような案内リブ43を設けた場合にはホッパー6の上昇に伴う用紙Pの先端部36の移動が円滑となる。また図8(a)は分離作用壁35の上面38の全部を左右対称に傾斜させた実施例である。この実施例の場合にも図3〜図7に示す上記の実施例と同様の効果が期待できる。また図8(b)は給送用ローラ14から幾分ずれた位置に末広がり形状の分離作用壁35の頂部Aが来るようにした実施例である。この実施例の場合にも上記ずれ量が小さければ図3〜図7に示す上記の実施例と同様の用紙Pの分離作用が得られる。
図9は分離作用壁35における末広がり形状の他の3種の態様を示している。即ち、分離作用壁35における末広がり形状は上記図3〜7に示すような直線的なものに限らず図9(a)に示すように放物線状に形成されたもの、図9(b)に示すように漸近線状に形成されたもの、あるいは図9(c)に示すように段差状に形成されたもの等種々の態様が可能である。
図10は分離作用壁35の形状自体は末広がり形状ではないが分離作用壁35の内壁面に工夫を凝らすことによって用紙Pの分離抵抗に分布を持たせた実施例を示している。即ち、図10(a)に示すように分離作用壁35の内壁面に末広がり形状の一体の凸部40を設けることも可能であるし、図10(b)に示すように分離作用壁35の内壁面に末広がり形状の摩擦部材41を設けることも可能である。また図10(c)に示すようにホッパー6の上昇に支障がないように極僅か内方に向けて突出している長さの異なる複数本の凸条42を末広がり形状に配列したものであってもよい。
また図7に示す実施例において設けた案内リブ43は、図7に示すように等間隔に配置する他、特に細かな分離作用が要求される頂部A寄りの部分ほど間隔が狭く、裾部Bに行くに連れて間隔が広くなる図11(a)に示すような配置であってもよい。また図7に示す実施例のように全ての案内リブ43を垂直に配置する他、図11(b)に示すように頂部Aから裾部Bに向うに従って徐々に末広がりに傾斜させて配置することも可能である。
インクジェットプリンタのカバーを取り外した状態を示す斜視図。 インクジェットプリンタの内部構造の概略を示す側断面図。 分離作用装置を備えた給送用カセットを示す斜視図。 分離作用装置周辺を拡大して示す斜視図。 分離作用装置周辺を拡大して示す正面図。 被記録材の分離の様子を示す側断面図。 分離作用壁の構成を異ならせた他の実施例を示す平面図。 分離作用壁の構成を異ならせた更に他の実施例を示す正面図。 分離作用壁の構成を異ならせた更に他の実施例を示す正面図。 分離作用壁の構成を異ならせた更に他の実施例を示す背面図。 分離作用壁の構成を異ならせた更に他の実施例を示す背面図。
符号の説明
1 (被記録材の)分離作用装置、3 プリンタ本体(記録装置本体)、
4 給送用カセット、5 インクチューブ、6 ホッパー、10 キャリッジ、
12 キャリッジガイド軸、13 記録ヘッド、14 給送用ローラ、
15 戻しレバー、16 ホッパー板、17 回転軸(給送用ローラの)、
19 搬送用ローラ、20 排出用ローラ、20a 排出用駆動ローラ、
20b 排出用ギザローラ、21 ローラホルダ(排出用ギザローラの)、
26 記録ポジション、28 プラテン、30 ホッパー押上げカム、
32 搬送ガイド、33 カセット本体、34 蓋体、35 前壁(分離作用壁)、
36 先端部、37 先端縁、38 上面、39 側縁、40 凸部、41 摩擦部材、42 凸条、43 案内リブ、100 インクジェットプリンタ(記録装置)、
P 用紙(被記録材)、X 主走査方向、Y 副走査方向、PG プラテンギャップ、
C インクカートリッジ、A 頂部、B 裾部、L 当接幅長

Claims (7)

  1. 積畳された複数枚の被記録材の先端部をホッパーによって給送用ローラに向けて押し上げ、前記給送用ローラと前記ホッパーとの挟圧送り作用によって引き出される上位の被記録材が複数枚に亘る時、後続の被記録材の進行を規制して最上位の被記録材から分離する被記録材の分離作用装置であって、
    前記分離作用装置は、前記給送用ローラより被記録材の搬送方向下流側に位置し被記録材の先端縁に当接することによって後続の被記録材の進行を規制する分離作用壁によって構成されており、
    前記分離作用壁は、頂部から裾部にかけて末広がり形状に形成されていると共に、正面視で前記給送用ローラの存在領域の外の両側に位置するように分かれて設けられていることを特徴とする被記録材の分離作用装置。
  2. 請求項1に記載の被記録材の分離作用装置において、
    前記分離作用壁の被記録材と当接する内壁面に設けられた複数のリブを備え、
    前記複数のリブは、前記頂部から前記裾部に向うに従って徐々に末広がりに傾斜させて配置されていることを特徴とする被記録材の分離作用装置。
  3. 請求項1に記載の被記録材の分離作用装置において、前記末広がり形状は前記給送用ローラを中心にして前記給送用ローラから遠去かるに連れて互いに前記分離作用壁の高さが低くなるように前記分離作用壁の上面の一部ないし全部を左右対称に傾斜させることによって形成されていることを特徴とする被記録材の分離作用装置。
  4. 積畳された複数枚の被記録材の先端部をホッパーによって給送用ローラに向けて押し上げ、前記給送用ローラと前記ホッパーとの挟圧送り作用によって引き出される上位の被記録材が複数枚に亘る時、後続の被記録材の進行を規制して最上位の被記録材から分離する被記録材の分離作用装置であって、
    前記分離作用装置は、前記給送用ローラより被記録材の搬送方向下流側に位置し被記録材の先端縁に当接することによって後続の被記録材の進行を規制する分離作用壁によって構成されており、
    前記分離作用壁は被記録材の先端縁が前記分離作用壁に当接する当接幅長を最上位の被記録材から最下位の被記録材にかけて徐々に大きくなるように形成することで被記録材の分離抵抗に分布を持たせていると共に、正面視で前記給送用ローラの存在領域の外の両側に位置するように分かれて設けられていることを特徴とする被記録材の分離作用装置。
  5. 多数枚の被記録材を積畳した状態で収容でき、記録装置本体に対して着脱自在に設けられる給送用カセットであって、
    前記給送用カセットにおけるカセット本体の装着側の前壁に対して請求項1〜4のいずれか1項に記載した被記録材の分離作用装置を適用したことを特徴とする給送用カセット。
  6. 複数枚の被記録材を積畳し得る給送用トレイないし多数枚の被記録材を積畳した状態で収容でき、記録装置本体に対して着脱自在に設けられる給送用カセットのいずれか一方、またはこれらの双方を備える記録装置であって、
    前記記録装置には請求項1〜4のいずれか1項に記載した被記録材の分離作用装置ないし該分離作用装置を備えた請求項5に記載した給送用カセットのいずれか一方、またはこれらの双方が設けられていることを特徴とする記録装置。
  7. 複数枚の被液体噴射材を積畳し得る給送用トレイないし多数枚の被液体噴射材を積畳した状態で収容でき、液体噴射装置本体に対して着脱自在に設けられる給送用カセットのいずれか一方、またはこれらの双方を備える液体噴射装置であって、
    前記液体噴射装置には積畳された複数枚の被液体噴射材の先端部をホッパーによって給送用ローラに向けて押し上げ、前記給送用ローラと前記ホッパーとの挟圧送り作用によって引き出される上位の被液体噴射材が複数枚に亘る時、後続の被液体噴射材の進行を規制して最上位の被液体噴射材から分離する被液体噴射材の分離作用装置ないし該分離作用装置を備えた前記給送用カセットのいずれか一方、またはこれらの双方が設けられており、
    前記分離作用装置は、前記給送用ローラより被液体噴射材の搬送方向下流側に位置し被液体噴射材の先端縁に当接することによって後続の被液体噴射材の進行を規制する分離作用壁によって構成されており、
    前記分離作用壁は頂部から裾部にかけて末広がり形状に形成されていると共に、正面視で前記給送用ローラの存在領域の外の両側に位置するように分かれて設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
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